2020年5月31日 (日)

神戸市精神医療審査会の回答

精神科病院で患者への虐待事件があった神出病院事件につき。
神戸市精神医療審査会への3/18付「神出病院事件につき、ひょうせいれんの意見と質問」に付き、審査会事務局から文書による回答がありました。(5/19付)。5/19に審査会事務局から電話が掛かって来て、審査会の全体会で検討して答える予定だったものがコロナの影響で流会となっていること。次にいつ開けるかの見通しが立たないので会長と相談して、いつまでも待たせる訳にはいかないということになり、事務局の責任で答えられる範囲で答えるということでした。
文書の内容は、ワードに打ち込んでもらっています。内容の要点は以下の2点です。
①次の文言が書かれた文書を入院する時に示すことになっている。「不明な点、納得のいかない点がありましたら、病院の職員に申し出て下さい。それでもなお、入院や処遇に納得のいかない場合には都道府県知事(神戸市の病院の場合は神戸市長)に請求することができます。詳しくお知りになりたいときは、病院の職員にお尋ねになるか又は下記にお問い合わせ下さい。都道府県知事の連絡先(電話番号を含む)(神戸市内の病院の場合は神戸市精神保健福祉センター、電話番号の記載)」
②被害は報道されたが、「当方に、そのような電話相談、退院請求、処遇改善請求はありませんでした。」
という2点が主な内容です。
要は『告知しているのに連絡してこなかった被害者が悪い』と言っているのに等しいのです。告知文の不親切さ、急性期で文書を示されて理解できるかという問題、当該の被害者には確かに示したか、どのような示し方だったかの検証もなく、病院職員に被害を受けてもまず病院職員に相談せよという文言の不適切ささえ問わない訳です。また電話の所の掲示が電話番号の事しか触れられておらず、「困ったことがあったら電話してください」というような掲示があるのかどうかも分からない回答です。
総括を求めたのであってこんな『悪いのは被害者だ』というような言い訳では、被害者への謝罪にもならず、次の被害を防ぐことにもなりません。
私たちで総括を深め、再質問をしていきたいと思います。

 

 

神健保精第306号
令和2年5月19日
兵庫県精神障害者連絡会 様

 

神戸市精神保健福祉センター  
(神戸市精神医療審査会事務局)

 

 

 2020年3月18日付で神戸市精神医療審査会宛にいただいた「神出病院事件につき、ひょうせいれんの意見及び質問」について、下記のとおり回答いたします。

 

 

1. 神戸市精神医療審査会の位置づけについて
神戸市精神医療審査会は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(以下「法」という。)第12条により設置された機関で、合議体の審査事項は法及び法施行令並びに神戸市精神医療審査会運営規程に定められ、(1)法第38条の3に規定する医療保護入院者の入院届及び定期病状報告並びに措置入院者の定期病状報告に係る当該患者の入院の必要性。(2)法第38条の5に規定する退院等の請求に係る当該患者の入院の必要性または処遇鵜の適否。を審査することとなっております。
 また、法第6条により、精神医療審査会の事務は精神保健福祉センターが行なっています。

 

2. ご質問の事項 ①、➁、➂、④、⑨、⑩、⑪、⑫、⑬、⑭、⑮、⑯、⑱について
上記のご質問は、神戸市精神医療審査会で取り扱う事項ではありませんので、回答はいたしかねます。
神戸市健康局保健所保健課にて同様の文書を受け取っているため、同保健課より回答されております。

 

3. ご質問の事項 ⑤、⑥、⑦、⑧について
新聞等では、2018年10月~2019年9月に男性入院患者が被害を受けたことが報道されておりますが、当方に、そのような電話相談、退院請求、処遇改善請求はありませんでした。
(ひょうせいれんの(注)
⑤ 被害患者は「精神医療審査会」には訴えましたか。
⑥ 訴えた場合、それはどういう経過をたどりましたか。
⑦ 訴えなかった場合、精神医療審査会に訴えることができることは告知されていましたか。
⑧ 訴えなかった場合、それはなぜだと総括されていますか。)

 

4. ご質問の項目 ⑦、⑧及び⑰に関連した告知、窓口について
精神科病院に入院する時の告知等に係る書面が定められており、精神科病院が本人に示す文書に、以下の内容が記されております。

 

《もしもあなたに不明な点、納得のいかない点がありましたら、遠慮なく病院の職員に申し出て下さい。
 それでもなお、あなたの入院や処遇に納得のいかない場合には、あなた又はあなたのご家族等は、退院や病院の処遇の改善を指示するよう、都道府県知事(神戸市内の病院の場合は、神戸市長)に請求することができます。この点について、詳しくお知りになりたいときは、病院の職員にお尋ねになるか又は下記にお問い合わせ下さい。
 都道府県知事の連絡先(電話番号を含む。)(神戸市内の病院の場合は、神戸市精神保健福祉センター 078-371-1900の記載)》

 

また、精神科病院の公衆電話(病棟内も含む)には、「神戸市精神保健福祉センター、兵庫県精神保健福祉センター、障害者安心ネットワーク、神戸地方法務局人権擁護課」それぞれの電話番号が問合せ先として掲示されています。
 入院患者より相談があり、法第38条の5に規定する退院等の請求があった場合は、神戸市精神医療審査会として、精神障害者の人権擁護のために、当該患者や関係者から詳しく意見を聴取したうえで、入院の必要性、処遇の適否について審査を行っております。
(ひょうせいれんの(注)
⑰ 匿名性を担保して、病院の職員(看護以外も)全員に聞き取り調査をすべきです。ほかに類似のことがないか、可能な範囲で患者にも聞き取りをすべきです。これは精神医療審査会が担うべき課題だと思います。そして、患者自身が希望すれば、「ひょうせいれん」のような当事者団体のメンバーへの相談も行えるようにすべきと思います。また、電話やメールで相談できる「いじめ相談窓口」のようなものを、精神医療審査会と管轄する保健所に開設し、関与する機関が積極的な情報収集ができるようにするべきと思います。兵庫県の設けている精神障害者及び家族によるピアサポーター・電話相談の制度も活用すべきと思います。これらのことについて、いかがお考えですか。)

 

 

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2020年4月20日 (月)

神出病院事件神戸市回答一問一答

神出病院事件神戸市回答一問一答
202020年4月9日付
兵庫県精神障害者連絡会宛て
神戸市健康局保健所保健課より

 

神戸市保健福祉局保健所調整課課長への質問だったのですが、神戸市精神医療審査会への質問として出したものに答えてくれたようです。また、質問を出したのは調整課だったのですが答えたのは、神戸市健康局保健所保健課でした。これは単なる組織替えで担当課長は替わっていません。以下Aが回答です。

 

A,3月16日付で提出いただいた意見及び質問につき、(3月18日付神戸市精神医療審査会あて意見及び質問の項目に更新し)下記の通り回答いたします。
なお、現時点では調査中であり、また精神医療審査会で回答する項目(⑤⑥⑦⑧)については、お答えできない点、予めご了承ください。

 

① 神出病院の精神保健福祉法違反はどこにあったとお考えですか。
A・臨時の実地指導として病院へ出向き、改めて管理者等から運営体制や病院内での調査結果の確認を行うとともに、職員や入院患者などから聴き取りを行い、実態を把握していきます。現在も調査は継続中です。

 

② 神戸市の立ち入り調査(昨年11月とそれ以前の)によっても虐待事件が発見されなかったことは、精神保健福祉法に欠陥がある事を意味していますが、どこに欠陥があったとお考えですか。
A・➁➂の答え:精神保健福祉法について欠陥の有無を含めお答えする立場にありません。

 

③ どのような欠陥か、どのようにすればその欠陥は補えるか、いかがお考えですか。
④ 夜勤帯の事件だから病院管理が認識しなかったと病院側は言っているようですが、そのことは事件が発見されなかったという理由たりえません。夜勤帯だから事件が発覚しなかったというのは嘘です。被害患者が精神科医に掛かった時に全く相談もしなかったとは信じ難いからですし、他の看護師には相談しなかったということも信じ難いことです。医者が握り潰したか、管理者が握り潰したか。どちらかです。一体どこが握り潰したのかを明確にして下さい。
A・病院の管理運営面や報告体制については確認を進めています。

 

⑤ 被害患者は「精神医療審査会」には訴えましたか。
⑥ 訴えた場合、それはどういう経過をたどりましたか。
⑦ 訴えなかった場合、精神医療審査会に訴えることができることは告知されていましたか。
⑧ 訴えなかった場合、それはなぜだと総括されていますか。
⑨ 事実上、夜勤帯が「治外法権」になっていた理由をきちんと解明して下さい。
A・夜間の体制や業務について確認を進めています。

 

⑩ 病院の実態についてお尋ねします。勤務医は何人で非常勤医は何人ですか。非常勤医はどこから来ていたのですか。無資格医はいませんでしたか。看護師は何人ですか。その内、非常勤看護師は何人ですか。また、法の定めは守られていましたか。
A・昨年11月に実施した実地指導において、職員配置基準を満たしている点につき確認しています。また、医療法による立ち入り調査においても同様に確認しています。

 

⑪ 加害看護師は正職員ですか、非常勤ですか。神出病院に勤続何年ですか(それぞれ)。事件後、病院からはどのような処罰を受けましたか。
A・個人情報につき、お答えできません。

 

⑫ 主犯とされている人は看護助手のようです。とするとその場には正規の看護師もいたのではないでしょうか。いなかったのならそれはそれで問題です。その看護師は資格取り上げなどの処罰は受けていますか。
A・看護師の資格に関する事項は、厚生労働省の所管事項となりますのでお答えできません。

 

⑬ この様な事件を起こした精神科病院がなんのペナルティをも受けないのであれば、同様な事件が繰り返されない保証は全くありません。業務停止などの処分が行われるべきと考えますが、いかがお考えですか。
A・当課では、実地指導の結果により、精神保健福祉法に基づく指導を行います。平成10年3月3日付厚生省通知(平成26年3月11日付改訂)精神科病院に対する指導監督などの徹底についてでは、「入院患者への処遇が著しく適当でないと認められる場合は、措置を講ずべき事項及び期限を示して、適切な処遇などを確保するための改善計画書の提出を求め、必要に応じ提出された改善計画書の変更を命じ、又は、その処遇を改善のために必要な措置を採ることを命じ、その改善結果報告を書面により求めるとともに、その結果を検証するものとする。また、命令に従わない時は、適宜、①精神障害者の入院に係る医療の提供の全部または一部を制限することを命じ又は➁当該精神科病院の名称及び住所ならびに改善命令などを行った年月日及びその内容などを公表すること。」とあり、命令に従わない場合の処分が定められています。

 

⑭ 精神障害者の気持ちとしては業務停止でも足りなくて、廃院にするべきだと思っています。あの大和川病院は健康保険法の指定を外されて廃院になりました。同様の措置が取られるべきだと思いますがいかがでしょうか。
A・医療機関の開設許可取り消しや閉鎖命令は、当課の所管事項ではないためお答えできません。

 

⑮ 入院患者は何人いましたか。
A・入院患者の定員については465名です。

 

⑯ 被害患者はその後も在院しているのですか。
A・個人情報につき、お答えできません。

 

⑰ 匿名性を担保して、病院の職員(看護以外も)全員に聞き取り調査をすべきです。ほかに類似のことがないか、可能な範囲で患者にも聞き取りをすべきです。これは精神医療審査会が担うべき課題だと思います。そして、患者自身が希望すれば、「ひょうせいれん」のような当事者団体のメンバーへの相談も行えるようにすべきと思います。また、電話やメールで相談できる「いじめ相談窓口」のようなものを、精神医療審査会と管轄する保健所に開設し、関与する機関が積極的な情報収集ができるようにするべきと思います。兵庫県の設けている精神障害者及び家族によるピアサポーター・電話相談の制度も活用すべきと思います。これらのことについて、いかがお考えですか。
A・臨時の実地指導として病院へ出向き、職員や入院患者などから聴き取りを行っています。また、相談窓口については現在、入院中の処遇改善については精神医療審査会、その他の相談などについて保健所にてお伺いしています。ご提案の外部の窓口の活用に関しては、今後検討してまいります。

 

⑱ 神出病院は精神科救急の指定対象病院になっていますか。もしなっていたらただちに指定を外してください。このような病院が強制的な入院を引き受けることはあってはならないと思います。これは神戸市の判断でできることなのでただちにお願いします。この点につきいかがお考えですか。
A・当該病院については令和2年度は、精神保健福祉稿第19条の8に基づく指定病院の指定は行っていません。
(注)19条の8は措置入院にかかわる指定であり質問項目と対応していません。

 

 

 

【総括】
全く答えないとか不まじめな答えということではありませんでしたが、それは事件の大きさとひょうせいれんの意見の真剣さが動かしたとみるべきでしょう。労働組合などとの関係では行政は文書を出すこと自体を極端に嫌がると聞いています。
しかし、神出病院に対するペナルティも課さず、もう一度注意してからそれにもこたえなければ罰するというような悠長なことを言っている点で、まじめに考えているのかと問い直さざるを得ません。また個人情報だからと被害者が転院(退院)したのかも答えないというのはおかしいです。個人を特定する情報を求めたわけではなく、心配するのは当たり前のことでしょう。この問題はコロナで忙しいということを超えて早急に対応するように求めます。
この一問一答は、4/19にひょうせいれんの交流会で全員一致で公表を決め、神戸市健康局保健所保健課にも断りを入れた上で皆さんに公開しています。
話合いを持ちたいということで神戸市健康局保健所保健課と話し合いましたが、コロナの関係ですぐに交渉を持つことは難しい状況です。そこで再質問を文書で出したいと思います。すでに二人の方から意見をいただいていますが、広く意見を募り再質問を出したいと思います。「確認中」という答えもあり、聞くべきことはたくさんあります。
それにあたっては皆さんのご意見を参考にさせていただきたく思います。
ぜひ皆さんのご意見をお聞かせください。
また、神戸市限りでは解決できないことは、ともに国に働きかけることを求めつつ、直接厚労省に交渉を申し込みたいと思います。これについては、「『骨格提言』の完全実現を求める大フォーラム実行委員会」が要求を出してくれることになりました。国に対する要求項目もまとめていきたいと思います。

 

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2020年3月16日 (月)

神出病院事件につき、ひょうせいれんの意見と質問

拡散希望

神出病院事件(精神科病院における患者虐待事件)につき神戸市保健福祉局保健所調整課に下記文書を提出いたしました。これからより良い解決に向けて、みなさんとともに進んでいきたいと思います。ご助力よろしくお願いいたします。

ひょうせいれんの意見及び質問
2020年3月16日
神戸市保健福祉局保健所調整課担当課長殿

兵庫県精神障害者連絡会
兵庫県尼崎市共生舎
TEL
Eメール:gen1951@nifty.com
 
私たちは兵庫県下の精神障害当事者で組織する『兵庫県精神障害者連絡会』と申します。私たちは20年以上にわたって兵庫県下で精神障害者の人権確立と福祉向上のために活動してきました。(神戸市には障害者団体として登録してあります。)

ひょうせいれんメンバーからの意見
・私は新聞などで大きく報じられた神出病院における看護師たちによる入院患者への虐待事件につき憂慮しています。被害を受けた当事者やそれを伝え聞く精神障害の入院患者の思いはいかばかりか、思いいたすほかありません。人間性の否定という点では相模原事件(障害者19人殺害)や、国による強制不妊手術(優生保護法)をさえ想起させます。人間としての尊厳の完全なる否定であるからです。
・私は、神出病院に入院する全ての患者、少なくとも被害者患者は介護者を付けて地域移行するべきではないかと考えています。虐待を受けた病院に留まり置くというほど残酷なことはありません。
・被害患者として把握されていなくとも、被害は何らかの形で全ての患者が受けていたのではないかと思われます。全患者の介護者を付けての地域移行以外の出口はないものと考えます。
・精一杯譲っても、全患者の他病院への転院は最低限の条件です。
・報道によれば被害精神障害者はもっといるとも言われており、被害実態の解明は不可欠です。すでに事件後、神戸市は調査に入っていますが、昨年11月に調査に入り事件を発見できなかったわけですから、精神障害者当事者を含めた第三者性のある態勢で事件を解明し、対応を図るべきだと考えますがいかがでしょうか。
・私たち精神障害者にすれば、日本の精神科病院が1984年の宇都宮病院事件(注)の虐待状況と何ら変わりがないこと、そもそも精神障害者の人権が否定されている日本の状況の中で、起きるべくして起きた事件というほかありません。そもそも、強制入院制度は精神障害者に自己決定権を認めないものであり差別です。
・神出病院では精神保健福祉法が守られていなかったのではないかと疑われます。精神保健福祉法は強制入院制度を定めた隔離収容法であり容認できませんが、その前身の「精神保健法」は宇都宮病院事件を契機に作られたという経緯があります。しかし、この法では虐待事件が防げないことが明らかになりました。現に防げなかった以上、それは制度に欠陥があるのです。どこに欠陥があるのかを解明しないと、同様の事件の再発は防げません。
・(家族から)息子が他の精神科病院に入院している。息子も同じようなことをされているのではないかと心配です。
・夜勤帯だから把握できなかったと病院は言っているようですが、夜勤帯も病院の管理下にあることには変わりがありません。言い訳にもならない言い分だと思います。
・<出口はない>――看護師や医師などの医療の質が急に変わるわけではないから。病院の中だけで考えたら<出口はない>。
・「全人間に告ぐ」。他人を辱めて喜ぶような歓声を異常だと思え。幼児虐待、学校・職場・地域などでのいじめもすべて同質と思います。もし、「病者だから構わない」と言うならば言語道断。ハッキリとする。それを差別という。
・被害者が告発できていないのはなぜか。医師に言えないのか。そもそも診察はあるのか。面会者にも言えなかったのか。面会を促す働きかけをしているのか。
・本気で「病者」差別を乗り越えたいと思うならば、自身の過ちの反省だけでなく、社会にある障害者差別事件の被害者側の支える会的なものに参加して、被害者の「立場」を深考してもらいたい。例えば、国による優生手術の被害者を支える「優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会」への参加。
・今回の発覚は氷山の一角でしょう。他のスタッフは本当に、虐待を知らなかったのでしょうか? 執行猶予なんてとんでもない。実刑くらうよう願います。

質問したいこと
 以上のような意見を集約して、神戸市保健福祉局保健所調整課課長にお尋ねします。
① 事件発覚の原因となったのは女性への暴行事件だと言われていますが、この女性は神出病院の患者ですか。
② 神出病院の精神保健福祉法違反はどこにあったとお考えですか。
③ 神戸市の立ち入り調査(昨年11月とそれ以前の)によっても虐待事件が発見されなかったことは、精神保健福祉法に欠陥がある事を意味していますが、どこに欠陥があったとお考えですか。
④ どのような欠陥か、どのようにすればその欠陥は補えるか、いかがお考えですか。
⑤ 夜勤帯の事件だから病院管理が認識しなかったと病院側は言っているようですが、そのことは事件が発見されなかったという理由たりえません。夜勤帯だから事件が発覚しなかったというのは嘘です。被害患者が精神科医に掛かった時に全く相談もしなかったとは信じ難いからですし、他の看護師には相談しなかったということも信じ難いことです。医者が握り潰したか、管理者が握り潰したか。どちらかです。一体どこが握り潰し、神戸市が監査に入った時に報告しなかったのかを明確にして下さい。
⑥ 被害患者は「精神医療審査会」には訴えましたか。
⑦ 訴えた場合、それはどういう経過をたどりましたか。
⑧ 訴えなかった場合、精神医療審査会に訴えられることは告知されていましたか。
⑨ 事実上、夜勤帯が「治外法権」になっていた理由をきちんと解明して下さい。
⑩ 病院の実態についてお尋ねします。勤務医は何人で非常勤医は何人ですか。非常勤医はどこから来ていたのですか。無資格医はいませんでしたか。看護師は何人ですか。その内、非常勤看護師は何人ですか。また、法の定めは守られていましたか。
⑪ 加害看護師は正職員ですか、非常勤ですか。神出病院に勤続何年ですか(それぞれ)。事件後、病院からはどのような処罰を受けましたか。
⑫ 入院患者は何人いましたか。
⑬ 被害患者はその後も在院しているのですか。
⑭ 神出病院は健康保険法上の不正をしていませんでしたか。場合によっては健康保険指定を廃止するべきと考えますが、保健所担当課長のお考えはいかがですか。
⑮ このことを反省して、他の病院でも同じことが起きていないか、きちんと調査してください。その場合、神出病院で見抜けなかったことの反省の上で見抜ける方法を取ってください。
⑯ 3月5日(木)付け神戸新聞記事にある「同課は『病院側と日程を調整し、週内にも臨時の実地指導を行いたい』としている。」の「実地指導」はどんなものだったのでしょうか。何が判明しましたか。行った指導とはどんな指導でしたか。どんな成果があったのでしょうか。
⑰ 匿名性を担保して、病院の職員(看護以外も)全員に聞き取り調査をすべきです。ほかに類似のことがないか、可能な範囲で患者にも聞き取りをすべきです。そして、患者自身が希望すれば、「ひょうせいれん」のような当事者団体のメンバーへの相談も行えるようにすべきと思います。また、電話やメールで相談できる「いじめ相談窓口」のようなものを、精神医療審査会と管轄する保健所に開設し、関与する機関が積極的な情報収集ができるようにするべきと思います。神戸市担当者はいかがお考えですか。

上記の質問に1週間以内にお答えください。回答はEメールか郵送による文書にてお願いいたします。

以上。


(注)【宇都宮病院事件】(資料)
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2010年8月号より
時代を読む10
宇都宮病院事件から精神保健法の誕生

1984(昭和59)年3月、栃木県宇都宮市にある精神科病院、医療法人「報徳会宇都宮病院」における患者リンチ事件が新聞報道され、病院スタッフによる患者への暴行、無資格者の医療行為や不必要な入院などが明らかにされました。
1984年8月、国連人権小委員会において国際法上の問題として日本政府は非難され、また、1985(昭和60)年5月には国際法律家委員会(ICJ)が、わが国の精神科医療の実態を調査するために訪れるなど、宇都宮病院事件は国際問題へと発展していきました。その結果、国連差別防止・少数者保護小委員会(第38回会議・ジュネーブ)において、日本代表は、精神障害者の人権保護を改善することを明言しました。
1987(昭和62)年、精神衛生法は精神保健法と改正されました。宇都宮病院事件における精神障害者への重大な人権侵害が、大きな問題となって法改正に至ったことから、改正の主な内容は次の通り、人権に配慮するものでした。
1.精神障害者本人の同意に基づく任意入院制度の創設
2.入院時における書面による権利等の告知制度の創設
3.入院の必要性や処遇の妥当性を審査する精神医療審査会制度の創設
4.精神科病院に対する厚生大臣(当時)等による報告徴収、改善命令に関する規定
5.精神障害者の社会復帰の促進を図るために精神障害者社会復帰施設に関する規定
中でも任意入院が初めて規定されたのが、たった23年前ということが驚くべきことではないでしょうか。現在では、入院の6割以上が任意入院であり、当たり前の入院形態になっていますが、精神保健法以前の時代には、入院形態は同意入院(現在の医療保護入院)と措置入院、仮入院しかなく、精神障害者が自ら精神科病院への入院を希望したとしても、それを受け入れる形態がなかったのです。
わが国の精神保健福祉の歴史は、さまざまな事件を契機として変わってきましたが、宇都宮病院事件は、その後の施策を変える大きな事件であったと言えるのではないでしょうか。
(伊東秀幸 田園調布学園大学教授)


(資料)以下新聞報道

裸にして放水、監禁… 患者虐待で看護師ら6人逮捕
2020/03/04 21:46神戸新聞
 統合失調症などがある複数の入院患者を虐待したとして、兵庫県警捜査1課と同県警神戸西署は4日、監禁や準強制わいせつなどの疑いで、神戸市西区神出町、「神出病院」の元看護助手の男(27)=神戸市西区=ら6人を逮捕した。柵付きのベッドを逆さにし、あおむけの患者を20分間閉じ込めるなどしていた。虐待は1年以上あったとみられ、同課が実態解明を進める。
 他に逮捕されたのは、いずれも同病院の看護師、26~41歳の男5人で、全員容疑を認めているという。
 元看護助手と26歳、33歳の看護師の男の逮捕容疑は2018年10月31日未明、63歳と61歳の男性患者の体を押さえ、無理やり互いにキスをさせた疑い。
 19年9月20日夜には元看護助手と34歳、41歳の看護師がトイレで男性患者(79)を裸にし、椅子に座らせて顔にホースで放水したほか、同25日夜には元看護助手と34歳、33歳の看護師が男性患者(63)を床に寝かせ、落下防止用の柵が付いたベッドを逆さに覆いかぶせて閉じ込めた疑いがある。
 同課によると、3件とも関わったとされる元看護助手は「患者のリアクションが面白かった」などと話しているという。元看護助手は昨年12月、若い女性への強制わいせつ容疑で逮捕された。捜査の過程で、患者を虐待する様子を収めた複数の動画がスマートフォンから見つかり、他の5人が浮上。動画は他にもあり、同課はさらに被害者がいるとみて調べる。

神戸新聞NEXT
患者家族ら「許せない」 神戸・神出病院の虐待事件 幹部ら気づけず…院長が謝罪コメント
神戸新聞NEXT/神戸新聞社
2020/03/05 05:55
 入院患者を虐待したとして看護師ら6人が逮捕された神出病院(神戸市西区)は4日午後、佐伯正一事務部長が報道陣の取材に応じた。詳細が把握できていないため会見は開かないといい「今後二度とこのようなことが起きないよう全力を尽くす」などとする大沢次郎院長のコメントを出した。
 佐伯事務部長によると、6人は仲が良く、勤務態度で問題は確認されなかったという。事件が繰り返された夜間勤務帯も人員は基準を満たしていたが、昨年12月に県警から連絡を受けるまで誰も虐待行為に気づけなかったとしている。
 神出病院を管轄する神戸市保健所調整課は1月末に同病院から連絡を受けた。2月3日に病院幹部にヒアリングを実施したが、この時点でも病院幹部は全容を把握していなかった。
 一方、昨年11月、看護師の配置や施設環境を確認した実地指導では、特に問題はなかった。同課は「病院側と日程を調整し、週内にも臨時の実地指導を行いたい」としている。

■患者家族ら「許せない」
 統合失調症や認知症などの患者を虐待したとして「神出病院」(神戸市西区)の看護師ら6人が4日、兵庫県警に逮捕された。精神科病院の医療関係者が患者を暴行する事件は全国で後を絶たないが、6人が関与するケースは極めてまれ。医療現場や患者家族らにも動揺が広がっている。
 県内では2018年、加東市の精神科病院の看護師が患者を平手打ちしていたことが発覚。全国でも15年に千葉市の精神科病院で、准看護師が患者の頭を蹴る事件があった。
 ただ、こうしたケースの加害者は1、2人が大半で、今回のように6人もの逮捕者が出るのは異例だ。
 「許せない」。事件に加古川市の女性(36)は怒りで語気を強めた。昨年亡くなった祖父は認知症のため、最期の2年間を神出病院に入院して過ごしたという。「祖父も被害にあっていたのかもしれないと思うと…」と涙ぐんだ。
 精神科がある県内の病院関係者は「ありえない事件。人として信じられない行為」と驚く。勤務先では暴力防止のため研修を開いたり、学会に職員を派遣したりしている。ただ、そもそも取り組みの主眼は患者からの暴力をいかに防ぐかで「今回のような事件は想定していない」という。
 神出病院の虐待はいずれも勤務人数が少ない夜間に起きた。県警は、閉鎖的な職場環境が虐待の温床になった可能性もあるとみて動機の解明を進める。

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2020年2月 4日 (火)

三里塚関西集会のご案内

200301sanriduka01 関西のみなさんへのご案内です。
三里塚農民の市東孝雄さん、弁護団から大口昭彦さんをお招きして、三里塚関西実行委員会の集会が行われます。3月1日14時からエルおおさかです。私は、関西に居てお二人にお会いできる機会ですのでぜひ参加しようと思っています。今三里塚はどういう状況なのかぜひ聞きたいです。市東さんの農地取り上げのための裁判の内の一つが山場を迎えていると聞いています。あの、大木よね(小泉よね)さんの脱穀機から暴力的に引きはがされる写真を見たことがありますが、その再現をさせてはなりません。市東さん、萩原さんは有機無農薬農業で私たちにもおいしい野菜を届けてくださっています。私達と市東さん、萩原さんの関係は生産者と消費者というものを超えて一つの共同体(協働体)=アソシエーションをなしていると思います。安倍政権はそのようなアソシエーションの存在を許せないものとして攻撃を加えています。あの全日建関西生コン支部に対する組織絶滅的攻撃と同質の攻撃です。「私の友人に手を出すな」は反ヘイトのスローガンですが、私は同じことを言いたいです。関西在住のみなさん、ぜひこの機会に市東さんの生の声を聞きに行きましょう。よろしくお願いいたします。

 

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