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2004年3月 7日 (日)

怒りネット通信 第5号

怒りネット通信 第5号
2004年3月7日
■怒っているぞ!支援費制度・障害者ネットワ-ク
・●もくじ  
           ・2・18厚生労働省交渉の報告
           ・世田谷の報告-介助連が区長と交渉
           ・千葉の報告-岡田さんの申し入れ書
           ・《投稿》3・20国際反戦行動に障害者も参加しよう
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 2・18厚生労働省交渉の報告・
                     古賀 典夫
 2月18日、福祉きりすて反対!ストップ・ザ・支援費制度集会実行委員会の厚生労働省交渉が、第二衆議院会館で60名が参加しておこなわれました。厚労省からは、障害保健福祉部企画課の安中係長、田野係長、老健局総務課の高木係長、社会援護局保護課の桑原係長、清水係長の5人が出席しました。
 はじめに紹介議員の社民党・阿部知子議員から「これだけたくさんの人が集まった背景には、制度はいろいろ変わるけど、本当に生きてゆけるのかという切実な思いがあるはず。厚労省は利用者の声をしっかり聞いてほしい」と挨拶があり、つづいて代表の小山正義さんが「私は、支援費制度や介護保険について最重度の障害当事者の立場から危機感をいだいて『怒りネット』という組織をつくって厚労省とも話し合ってきた。それが突然、中断され、なお怒りと不安をいだかざるをえないなかで今日をむかえた。国庫補助金が削減されるという新たな問題もあり、本当に地域生活がどうなるのか不安をいだいている」と発言がありました。
●「03年度の予算は確保した」という坂口大臣発言はウソなのか!?
 最初に、今年度の支援費の国庫補助予算が不足すると報道されている件について問いただしました。これは支援費制度が施行された2003年度から利用時間がふえた分や新規の申請分について、国が従来どおり2分の1の保障をするのかどうかという問題です。昨年11月厚労省は「都道府県に対し02年度分に相当する額は全額だすものの、03年度の増加分については補助額が2分の1を下回る可能性があることを伝えた」と新聞報道されました。支援費制度の施行によって利用が増えた結果、03年度予算で不足する額が50億とも100億とも言われています。これに対して12月5日、坂口大臣は「必要な予算は確保した」と記者会見しました。にもかかわらず1月29日、大きく不足した補助額が厚労省から都道府県に通告されました。その後、再調整ということで追加金がだされましたが、それでも東京都だけをとっても7億円が不足しています。この予算不足を一体どうするのか!? 大臣の発言はウソなのか!?
 この質問に対して厚労省は「国庫補助基準内では予算は足りている。一般障害者、月25時間、移動のニ-ズをともなう者50時間、全身性障害者125時間という国庫補助基準をきめたということがあくまで前提になっている。補助基準の決め方は、支給決定者数に国庫補助基準の時間数をかけてさだめる。前年の補助金の額ではなく、そのもとになっている時間数を確保するということ」「厚労省は、個々の方の支給量の上限を定めるつもりはない」「単刀直入に言うと、基準をこえる分の保障はむずかしい」などと回答。
 これに対してまず、世田谷の参加者から「うちの区では昨年度予算から10%伸びた。この全額を自治体のもちだしにするなんて、とんでもない! 280億なんて国の予算全体からみれば小さな額だ。機密費などと比較してもすごく小さい。全国の障害者の命がかかった制度を鳴り物入りでつくったのは厚労省だ。全額みれないなどという発言は撤回せよ」と抗議の発言がありました。杉並区の参加者からも「利用抑制はすでに始まっている。ケ-スワ-カ-から暗黙の強制を受けている人がいる。ケアマネ-ジャ-にも利用限度額いっぱいまでケアプランを立てるなという行政からの指導がきている」と実態が報告されました。
 さらに「ケ-スワ-カ-がいったん24時間の利用を認めたのに、そのあと係長によって20時間に引き下げられた障害者がいる。理由は来年度予算が確保できないからだ。これをどう考えるのか」(板橋区)「支援費の崇高な理念はどうなったのか。国立市では30年も障害者も市民もがんばってきた。その代表の方たちが今日も来ている。そういう人達に生活を厚労省はどう考えてきたんだ。たしかに追加金もでたが国立市はゼロだ。補助金は各自治体の実情にあわせて出すべき。そうでないとヘルパ-が来なくなってしまう。地域で生きるための制度だなんて、よく言うよ!」(国立市)「24時間がほしい。16時間しかない。あとは寝てろというのか」(国立市)と怒りの声がつづきました。
 この問題については、司会の僕から「支援費制度をつくったのは他でもない厚労省だ。それでいて予算足りなくなっても保障しないなんて許せない。ぼくらは国庫補助基準自体の撤廃を要求します。そして少なくとも今年度予算については2分の1を補助することをこの場で要請します」と強く申し入れました。  
●介護保険適用は「まだ何も決まっていない」なんて、どこまで人をだますつもり!?
 次に、介護保険への統合についての質問に対して厚労省は「介護保険の障害者への適用が前提になっているが、新聞報道が先行している。5年後見直しは法制定時に決まっていたことで、1月8日に介護保険改革本部を発足させたが、まだ何も決まっていない。むしろ皆さんの考えを示してほしい」と発言。     
 板橋の参加者から「高齢者が介護保険のもとで孤独死や共倒れで殺されている。障害者を介護保険に入れるべきでないし、介護保険は高齢者にとってもよくない。もとの措置制度に帰して下さい!」という要求がされました。これに答えることもなく厚労省は「介護保険になって利用者は2倍にふえてサ-ビスは向上した」などと一方的に回答。さらに「全国知事会などから補助金をやめて障害者施策は自治体にまかせろという要求が出ているが、国立市のように進んでいるところは国としても安心して見ていられるが、自治体によっては全く施策の進んでいない所もある。そういう所の底上げのためにも国庫補助基準は設けられた」と詭弁の限り。
 参加者は「上限設定は底上げのためなんかではない。予算の伸びを押さえるためだ。さっき厚労省自身がそう言ったではないか」と強く反論。また「障害者の介護保険への統合については3月までに結論を出すという話があるがどうなのか」という質問に対しては「そういうことはない」と答える一方、「では統合しないと確約できるか」という鋭い追及には「ひろく皆さんの意見を聞く。個人的見解は言えない」と逃げに徹しました。
 こうした厚労省の不誠実な回答に対して、さらに参加者から「介護制度改革本部は障害保健福祉部と老健局が中心になっていて、障害者を入れるための組織形態になっている。障害者8団体とも週に1回という異例のペ-スで会議をもっていて『まだ何も決まっていない』などというのはペテンだ」と抗議がつづきました。
●デイサ-ビスを休んだら契約解除をせまられるなんて、措置制度ではなかったぞ!
 さらに「病気でデイサ-ビスを休んだ障害者が契約解除をせまられるという事態がおきているが、こうした実態をどう考えるか」という質問に対しては「個別の事例に答えるのはむずかしい。事業所の指定はうちの仕事ではない。監督権はない」というのが厚労省の回答。 
 これに対しては、実際に事業所から契約解除を要求された障害者の家族から実態が報告され「措置制度の時にはこういうことはなかった。支援費制度で出来高払いになったことによってこういう事態もおこるようになった。デイサ-ビスに行く権利というのもないのか。身体の弱い人は家の中に閉じこもっていろというのか。必要な人に必要なサ-ビスを保障するのが支援費制度のはずではないのか」「決して個別のケ-スではない。川崎市では事業所の多くが、こうした問題にぶつかっている。病気の人をデイサ-ビスに引っ張りだすわけにもゆかず、かと言って事業所の採算もとれないということで厚労省にも要望がでているはずだ」「出来高払いの制度という点に支援費制度の本質的矛盾があらわれている。こういう契約制度自体を変えるべきだ」という追求がおこなわれました。
●生活保護他人介護料特別基準から支援費制度への移行を強制するな!
    
 他人介護料大臣基準については、千葉市の参加者から「申請をするなと福祉事務所から言われた。他人介護料を使って大学生から風呂介助をうけるという形で16年間、地域生活してきた。支援費では資格がないと介助に入れない。これまでの介助者から介助が受けられなくなる。他人介助料の部分も支援費に移れと強制するのはやめてくれ」という要求が出されました。「介助は単に時間だけの問題じゃない。ヘルパ-は資格をもっていればできるというものじゃない。とくに言語障害のある障害者は一般のヘルパ-とのコミュニケ-ションに苦労している。資格がなくても介助できる他人介助料はその点で貴重な制度なのだ。そこのところが厚労省にはわからないのか」と他の参加者も口々に抗議。
 また「去年の7月に大臣基準を申請したのに、まだ結果がでてこない。学生の入かえ時で介助計画にも支障をきたす」という茨城の参加者の発言に対しては、厚労省は「おくれていることは申し訳ない」と謝りました。
●知的障害者の地域自立生活は、どうして前提になっていないのか!?
 つづいて世田谷の参加者が「知的障害者の親ですが、知的障害者も地域で生きてゆきたい。でもコミュニケ-ションの通じる人の確保はむずかしい。うちの区では支援費で1日5時間しかなく、必要な介助は足りていない。今はまだ親がいるからできているが、この先どうなるか。知的障害者も充分に地域で生きてゆけるようにしてほしい」と発言がありました。板橋の参加者からも「検討会の有識者なる委員はどういう基準で決めているのか。『食事がつくれなければ弁当でいいんじゃないか』と言った委員もいる。ケガで2~3日動けないのなら、それでもいいかもしれないが障害者はそうではない。ペットにエサを与えればいいというような感覚の人が委員になっている。意見が言えない当事者もいるのだということをわかってほしい。人間らしい生活を求めている。時間だけで切ってほしくない」と同じく知的障害者の親の立場から訴えられました。
●無責任か隠蔽か-単価引き下げによる影響の想定示さず
 昨年12月に厚労省が示したホームヘルプとグループホームの支援費単価引き下げ案について、その影響をどう見積もっていたのか、その点を追及しました。その見積もりのために当然必要となるデータも要求しました。しかしその一切を厚労省は、把握していないと言うのです。
 グループホームの単価を2割下げれば、運営費、世話人の賃金、利用者の負担の現状から考えてどんな影響が出るか、当然そういう計算がある程度行われているのかと思ったら一切していない。無責任の極みです。
 ホームヘルプの単価引き下げ案では、日常生活支援と同じような単価になるので、現在日常生活支援を引きうける事業者の状況を示すように求めました。実は、このデータについては、すでに「怒りネット」が一昨年秋の交渉からデータを調査するように言ってきたことです。しかし把握していない。
 厚労省にとって利用者、ヘルパーや世話人、さらには事業者がどうなろうと知ったことではない、ということでしょうか。わかっていてかくしていたとしたらその罪はさらに大きい。
 介護保険をめぐるやりとりのなかで、現在高齢者が利用限度の半分しか使っていないと
いうことが問題になりました。わたしたちは「1割の自己負担が利用を抑制しているのだ
」と言うと、厚労省側は「利用する必要がないのでは」などと言います。ここでも、なぜ
そういうことが起きているのかについては、調査をおこなっていないことが明らかになり
ました。
●支援費制度施行1周年の4月1日に厚労省に抗議行動をしよう!
 司会から「今日の厚労省の回答には全く納得できない。こんな回答では帰れないという
声も多い。私たちは上限枠そのものの撤廃を求める。今年度ヘルパ-予算の2分の1は国
が絶対補助すべきだ。介護保険への統合にも反対です。今日だけでも課題が山積み。早急
に次の交渉を要求する」と申し入れました。
 今回、交渉が再開されたことは大きな前進です。しかし厚労省の回答内容は、本当にひ
どい! 03年度の予算の伸びだって、支援費制度の理念からすれば当然のことで、国に
やる気があるのなら、あらかじめ伸びを見込んだ予算編成がされていなければおかしいの
です。いまになって2分の1の補助金をださないというのでは、利用者と自治体を「2階
にあげて梯子をはずした」としか言いようがありません。とくに介護保険について「まだ
何も決まっていない」なんて、厚労省に協力的な障害者団体との交渉では、もう介護保険
プラス税財源からの上積みというような話までしているのに、支援費制度に反対している
私たちにはまったくペテン的対応をとっています。
 交渉の後、小山さんから「こんな厚労省に対しては、もう座り込みをやろう!」という
提起がされました。「やるなら効果的にやるべき。うさばらしのような形になるのではな
く波及力のある闘いを考えるべき」という意見もだされ、実行委会議で継続することにな
りました。今後、次回の厚労省交渉だけでなく、支援費制度施行から1周年にあたる4月
1日に厚労省抗議行動をおこなうことを司会より提起して、この日の行動を終えました。

■4・1支援費制度施行1周年厚労省抗議行動にあつまろう!・・
●4月1日(木)11時 クレオ(弁護士会館)ロビ-集合          
・        12時~厚労省前(地下鉄丸内線霞関駅下車すぐ)       ・・・・・・・・・・・・・・

■世田谷からの報告                     ・
・  1月22日"制限時間30分"の介助連と熊本区長との交渉報告  ・
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  介助連(公的介助保障を要求する世田谷連絡会 )ニュース2004年2月号より転載
◆不当な人数制限と時間制限が 
 区長交渉は、区から参加人数は6~7名で、時間は30分ということで設定されました。
交渉が決まってから、「4月以降も自薦ヘルパー区登録窓口の継続を求める緊急署名」に取り組み、一週間で集めた利用者、ヘルパー、関係者など401名の署名をたずさえ交渉に臨みました。区長応接室の最前列に車椅子がずらりと並び、利用当事者、家族、ヘルパーなど20数名が参加し、区側は区長、在サ部長、在サ課長、区長室長など5名が出席し、応接室はぎっしり超満員でした。
◆道路整備が第一という熊本区長 
 はじめに区長が、30分に制限したのに5分もかけて次のような挨拶を。「就任から8ヶ月たつが、就任当初、火災で狭い道路の為に消防車が入れず三人が焼死する事件があった。80万区民の「命」と財産を守るのが私の仕事である。区民の安全、安心、健康を守る為の区政と予算編成をどうしていくかが問題。私は区内すべての道路に消防車が入れるように道路整備に力を注ぐ。(公共事業が第一の重点課題ということ?)私は『聞く耳を持つ区長』ということで選挙戦をやった。しかし、全部は出来ない。出来ることには取組む。」という、先制攻撃を。
◆緊急署名の提出と切実な訴えが区長の耳にどこまで届いたか 
 まず、介助連から、要望書と署名を区長に手渡して、基調の訴えを以下のように行いました。「憲法25条に生存権保障が謳われているが、「障害者」にとって措置制度のときから介助保障の整備状況は不十分であった。支援費に変わり、さらに様々な問題が生じているが、その中で特に、世田谷区では①障害種別、程度や家族と同居あるいは一人暮らしかなどによりヘルパー派遣時間に上限が決められ、必要性や実態が反映されていない。②そうした中で「障害者」は、地域の中に多数の介助者を見つけ「自薦登録ヘルパー」として区に登録しながら、例えば16時間分を24時間分に引き伸ばして、つまり介助の時間単価を引き下げてしのいできた実態がある。引き伸ばさざるを得ないことも問題だが、区が「自薦ヘルパー」の登録窓口を廃止し民間に移されると、それすらも出来なくなる。ヘルパーの資格問題もあり、区の事業者が廃止されると「障害者」の生活を維持することが出来なくなる。
 道路も大事かも知れないが、これは、介助者がいなければ水のも飲めない、トイレにも行けない「障害者」の命の問題で、生存権保障の問題である。在サ部都の交渉で、介助連の要求に対して、在サ課長から「区長がやれと言うことはやるが、やるなと言うことはやれない」ということを言われたので、区の予算執行の最高責任者である区長に直接話を聞いてもらう為に今日ここに来た。今後も区の登録窓口を継続することを強くお願いしたい。」
 つづいて、利用当事者から「死にたくない」「ヘルパー派遣の上限を撤廃してください」、NPO法人のヘルパー派遣事業をやっている「障害者」から、「現在でも身を削って派遣をやっている状態、区が事業者を止めたらどうなるのか。これ以上は引き受けられない」、親の立場から「子どもは高校に通っているが、ヘルパーを通学に使えないのはおかしい。又家にいる時も、親かヘルパーがいなければ外出も出来ないので十代の若者が年寄りのようにテレビを長時間みる生活になっている」、知的「障害者」のヘルパーからは「一日の派遣上限が5時間だが、実際は20時間前後のヘルパーが必要で引き伸ばしている。実態を無視した一律の上限はおかしい」、又、関係者から「区委託の民間事業者の入浴サービスで、身体に重大な影響を与える事故を二度もくり返したが、当の事業者も区も無責任かつ不誠実な対応をしている。区の委託でさえこの実態である。区に直接登録する「自薦ヘルパー」の存在は絶対必要だ」等々、上限撤廃と区のヘルパー登録窓口継続についての切実な訴えがされました。
◆80万区民の命と財産と「障害者」の命を量りにかるということ? 
 区長から、「私は、職員に前例や慣例にこだわることなく、いいことはやりなさいと言っている。区には2600事業あり、これから全部再検討していく。止めたり縮小しないといけないこともある。80万区民の命と財産を守る責任者である「私の立場」もわかって欲しい。区がやらなくても民間の方が効率がいいこともある。皆さんの話を聞いて、毎日の生活が大変なことはわかった。前向きの返事を出来るように検討します。」
◆最後に介助連から 
          
 区登録の自薦ヘルパーは、30年位前からの「障害者」の血のにじむような苦労と様々な積み重ねを経て現在に至っており、世田谷区の中で独自に培われてきた文化でもある。絶対に区の窓口継続を続けいただきたい、と重ねて要求し全38分の交渉を終えました。


■千葉の報告                            ・
・   資格をもたない人でも介助に入れる他人介助料を使いつづけたい!・
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                            岡田 和子
                               潔
■坂口厚生労働大臣様
 私達は、障害者夫婦で千葉市で生活しております。生活保護を取り、17年間お風呂介護を千葉大の学生さん達に手伝ってもらいながらやってきました。
 平成元年に行った花見川区福祉事務所長との話し合いの中で「一方的な事はしない」という確約をもらいました。そして16年間お互いに話し合う中で、福祉サービスを受けて来ました。
 現在の福祉事務所長はこの確約を無視し、自分の言うことは絶対的に従ってもらうという態度です。今までの慣例を破り、話し合いはなく、進めてしまいます。この1年間、所長から「他法優先で生活保護の他人介助料をなくして支援費に移行してもらう」という一方的な業務命令を受けてきました。
 私達はこの1年間支援費を利用してきました。以下の問題点を感じています。
1)支援費は、事業所の判断で派遣されるヘルパーさんが固定されます。時間の制限があり、たとえば朝のトイレの時間が限られ、ゆっくりトイレに入ってもいられません。
2)障害者の行動範囲が制限されます。1人で電動車イスで散歩に行きたくても、ヘルパーさんが来る時間があるので行くことができません。また隣近所の人がせっかく来てくれてもヘルパーさんが来ると帰ってしまいます。地域で生きているのに、地域の人達との接点がなくなってしまいます。
3)支援費での時間は上限があるので移動介護は、病院へ行く日の時間しか認められず、買い物、娯楽などの社会参加のための外出はできません。
4)17年間 学生さんにお風呂の介護をやってもらいました。支援費は、資格がない者は認められていません。お風呂の介護が支援費になれば、学生さんのお風呂の介護は出来なくなります。資格がない人しか障害者と関われなくなるのが現状です。これでは地域で生活している意味がありません。資格を持っていなくても関わってくれる人のためにも他人介護料を使いたいです。
 私達は支援費と他人介護料の両方を使って地域で生きていきたいと思っています。このことを所長に話しましたが、聞き入れてもらえませんでした。
 平成16年度から支援費しか認めないという通達文を、平成15年12月に2通も受け取りました。そのため平成16年1月15日に4時間にわたる話し合いを行い、ようやく平成16年度の他人介護料の申請書を厚生労働省に提出することを了承しました。
 千葉市花見川区から平成16年度の他人介護料の申請書が上がってきます。私達はこれからも地域で生き続けたいので、他人介護料を今まで通り認めていただきたくお願いを申し上げます。また資格が無い者にたいしてのご配慮をお願いします。
  (※これは2・18交渉の際、岡田さんが厚労省に提出した申し入れ書です。)
     


《投稿》 3・・2・0・日・比・谷・の国際反戦行動に障害者も参加しよう!  ・
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                           渡辺 博
 前回、小山さんからの投稿があったので、ぼくも『怒りネット』の仲間に提案したいことを投稿させてもらいます。「3・20平和のための世界同時行動デ-」が呼びかけられています。3月20日は、イラク戦争が開始されて1周年をむかえる日で、アメリカのアンサ-という反戦団体が世界同時反戦行動をよびかけたのが始まりです。この行動は「社会保障の削減反対」もかかげています。これをうけて日本では「3・20日比谷に集まろう」と大きな集会が準備されています。これに僕たち障害者も参加しませんか?
★「福祉きりすて反対と戦争反対」はひとつというのが僕の思いです。障害者運動は障害者問題だけをやるべきだというのではなく、支援費制度に反対する僕たちの運動は、小泉政権のやりたい放題に怒っている反戦運動や労働運動ともつながってゆくことが必要ではないでしょうか。
 昨年、有事立法が9割の賛成で成立した国会では、阿部知子議員によると、介護保険の障害者への適用にもすでに9割が賛成しているとのことです。でもそれは国会の中だけで、国会の外では「イラク戦争にも福祉きりすてにも、反対の声が民衆の多数派だぞ!」と声をはりあげたい思いがあります。
 2/18の交渉で厚労省は、支援費の今年度予算に2分の1の国庫補助金がつけられないと言いました。28日の新聞は「380億の予算が必要で、さらに30億円不足」と報道しています。このままいけば昨年4月の町田市のようにホ-ムヘルプの利用時間が引き下がるという事態がもっと広い地域でおこるかもしれません。
 予算がないという時の政府の理由は、決まって国家財政の赤字です。でも今のような財政赤字をつくったのは、障害者の責任じゃない! 交渉の翌日の新聞では、新生銀行のことが大きく報道されていましたが、この銀行再生のためにつぎこまれた税金は8兆円。うち3兆円はかえってこない。ぜんぶ納税者の負担です。そもそも財政赤字は、90年代のバブル崩壊以降、国が大銀行と大資本を救済するために莫大な税金をつぎこんだことが一番の原因です。新生銀行はその一例にすぎない。資本救済費の総額は、100兆円にものぼります。また軍事予算には毎年5兆円もの予算が投じられています。それに莫大な道路建設予算。どれをとっても障害者の命綱であるホ-ムヘルプ予算380億とはケタちがい。ぼくは、とくに福祉予算をけずる一方で、イラクの民衆を殺し石油を奪う戦争に巨額の戦費をつぎこむことが、どうにもガマンできません。 
★前回、小山さんから「支援費制度と介護保険になぜ反対するのか」という投稿がありました。理由は違いますが、障害者福祉への契約制度の導入に反対するという結論はぼくも同じ意見です。ぼくが思うに、資本主義はもうけを目的とした弱肉強食の競争原理を基本としています。障害者差別はここに根ざしていると思います。戦後福祉は、資本主義が競争原理によってふるいおとしてしまう人々への最後の命綱の役割をもっていました。だから福祉は金もうけの対象にしてはいけないということで市場原理の外側におかれてきたのです。それが「国の責任」にもとづく公的保障制度としてつくられてきた戦後福祉でした(もちろん障害者の施設隔離のように、だからすべてがよかったという訳ではありませんが)。
 ここに市場原理を導入したのが「措置から契約へ」の社会福祉の基礎構造改革です。それは小泉構造改革の一環であり、これまで一定なりとも設けられていたハドメを全部とっぱらって、社会全体を資本主義の弱肉強食、優勝劣敗の論理にゆだねてしまうことを意味します。社会が能力主義に隅々までおおわれ、職場では能力給、学校では英才教育。「平等」や「命の大切さ」という言葉がすみっこにおいやられてきています。どんなに「ノ-マライゼ-ション」が叫ばれても、これ自体が障害者差別をいっそう強めます。そうなると優生思想が大手をふって登場し、資本家の親玉であるトヨタの奥田会長は、尊厳死の法制化ということまで口にしはじめました。とんでもないことです。
 障害者への支援費制度導入も、この社会福祉基礎構造改革の一環です。これによって障害者の介助制度は、営利事業が基本となり、採算性ぬきには成り立たないものになってしまいました。
 しかもこうした流れは戦争にむけた動きと一体です。小泉政権によってイラクには自衛隊が派兵され、北朝鮮への排外主義があおりたてられ、さらに憲法改悪がめざされています。戦争しないことを誓った憲法9条も、生存権の保障をかかげた25条も投げすてられようとしているのです。
 もうだまっていられない! 戦争反対と福祉きりすて反対は、本当にひとつのものではないでしょうか。いまや世界の生産力は、地球上の全人口が生活してゆくのにありあまるほどの水準にたっしているのに、一部の大企業の利益ために、ブッシュや小泉は世界をまたしても戦争にひきずりこもうとしているのです。ぼくはこれになんとしてもストップをかけたい。   
 そのためには政府と民衆の力関係に大きな転換をつくりだすことが必要だと思います。
3・20反戦行動は「日比谷に10万人が集まろう」「10万人が集まって世の中を変えよう」と呼びかけられています。ロンドンでは100万人のデモが予定されているそうで、それにはちょっとおよびませんが、それでも日本で10万人集会が実現されれば近年にないことです。翼賛化してしまった国会の現状をいいことに、やりたい放題の小泉政権の攻撃に10万人集会の力でガツン!と一発、風穴をあけましょう。
★“怒りネット”では今、支援費制度反対、介護保険への統合反対のために座り込み闘争
の方針が討論されています。「断固やるべし」という意見にも「やるからには自己満足ではない波及力のある闘い方を」という意見にも、ぼくは両方とも賛成です。障害者運動が怒りというものを失ってしまったら障害者運動ではなくなってしまう。だから、勝てるかどうかだけではなく、たとえわずかな人数でも障害者が厚労省にたちむかってゆくという闘いが、時によっては必要です。そうやって障害者運動は闘いの魂というものを守ってきたのだと思います。またそうした身体をはった行動が、障害者にとっては命がけの闘いである以上、本当に「状況を変える力」のあるものでなければ、という意見もそのとおりです。その意味でも座り込み闘争を3・20日比谷10万人行動とひとつの闘いとしてとりくみましょう。
 3・20日比谷では、全労協から全労連、連合系にいたるまでナショナルセンタ-の枠をこえた労働者が集まると言われています。障害者も「戦争と福祉きりすて反対」の一点でいろんな立場の人が行動をともにしたいものです。そして国境をこえて世界の人々と一緒に声をあげよう。ブッシュと小泉にノ-! 仲間のみなさん、ぜひ3月20日は13時日比谷公園(野外大音楽堂・小音楽堂)にご一緒しましょう。

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