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2004年5月28日 (金)

怒りネット通信 第6号

怒りネット通信 第6号
2004年 月 日発行
■怒っているぞ!支援費制度・障害者ネットワ-ク
■メ-ル
■もくじ 3・26厚生労働省交渉の報告
・4・1支援費制度1周年・厚労省抗議行動
・介護保険と支援費の統合問題の一考察(住田雅清)
・国立市からの報告(天野誠一郎
5・19厚生労働省交渉に集まろう!
福祉きりすて反対!ストップ・ザ支援費制度集会実行委員会
13:30衆議院第一議員会館ロビ-集合、交渉は14:30~
3・26厚生労働省交渉の報告
福祉きりすて反対!ストップ・ザ支援費制度集会実行委員会
 社民党・阿部知子議員の仲介で3月26日、厚労省交渉をおこないました。新潟、茨城、千葉,川崎、相模原、国立、府中、板橋、世田谷等から80名に上る仲間が駆けつけ、衆議院議会館の会議室はぎっしり埋まりました。厚労省の出席者は、障害保健福祉部福祉課・田野係長、同じく企画課・安中係長、老健局総務課・高木係長。
 あらかじめ要請書と質問書が手渡してある。中心テーマは次の2点。
◆ヘルパー補助金の切り下げ問題
◆支援費制度の介護保険への統合問題
 最初から追及の焦点をしぼってすすめていくことを確認。小山代表のあいさつと、阿部議員のあいさつ(阿部議員は冒頭で退席)のあと具体的な問題に入りました。
●今年度ヘルパー補助金不足(カット)の問題について
 交渉の数日前には、厚労省は今年度の補助金分配額について明らかにしました。そのなかで、今年度の補助金は、全国で大幅な不足(補助金カット)になることが明らかになりました。全国平均で申請額の96%、東京都では85%しか配分されない。そういう状況下での交渉です。
 国立市はじめ各地から、厚労省の責任転嫁、市町村への押しつけで地方は大変な状況にある、「障害者」は生きていけない!との声が上がっても、・「最大限努力した。この金額を越える部分については各市町村でやっていただく」と繰り返しました。
 「ホームヘルプに関する国庫補助基準」では、最大1日4時間の保障を超えて国は補助金を出さないという。これは1日4時間以上介助の必要な人は施設入所が相当だとしたかつての厚生省見解そのものです。「あの差別的な見解はいまだ撤回していないのか!」と声をふりしぼって訴えても、帰ってくる返答は「あの上限は公平に分配するための基準です」と、空疎な回答。ない袖はふれない、とばかり開き直る。
 そもそも「障害者」の介助については、行政が責任を持つ=公的責任という考え方そのものを投げ捨てて「自己責任」を求めてきています。なにも厚労省ばかりでなく、あらゆる分野でこの「自己責任」が大手を振っているような気がします。
●来年度の補助金問題
 今年度を見ても明らかなように来年度の補助金不足は明らかです。来年度も確実視される補助金不足をどうするのか、と問いただしても・「04年度も事業費単価の見直し(引き下げ)などをおこなって、できる限りのことをしてきた。今後もさまざまな見直し、工夫をして対処していきたい」と述べ、ヘルパー派遣費用の補助金不足に対してもなんら策がないばかりか、今回のように再度単価切り下げをおこなうのではないかと思われる発言をしました。
 「あり方検討会」で、この「ホームヘルプに関する国庫補助基準」の考え方が否定されたらそれに従うか」と問いただしても、「いろんな意見をお聞きしながら考えていく」とはぐらかしました。
 今年度の補助金カットについても何ら謝罪や反省らしき言葉もなく、事務的に国庫補助基準の説明を長々とくりかえしたり、いいわけをする厚労省の役人に本当に腹が立ち、次々と糾弾する声が上がりました。みんなあすの自分の生活がどうなるのか、生きていけるのか、必死です。そんな必死の思いも厚労省の役人には届かない。制度、仕組みをどうするかという以前の問題です。こんな感性の持ち主が政策を実質的に決めていくのかと思うと情けなくなりますが、恐ろしいことでもあります。
●支援費制度の介護保険への統合問題について・・企画課安中係長
 私たちは、介護保険への統合について絶対反対する!という表明し、質問に入りました。「障害者」8団体と定期的な話し合いを続けているが、そこでどのような話をしているのか。また省内に「介護制度改革本部」をたちあげている。どこから考えても介護保険との統合を想定(前提)にした動きといわざるを得ない。マスコミでもそのように報じている。どうなのか、と問いただしました。それに対して、安中係長は・「8団体との勉強会は、「障害者」の皆さんのほうから勉強会がしたいと言ってきた。
厚労省は場所を貸しているだけ」と白々しいうそを言う。
・(介護保険との統合については)「改革本部の会議もまだ一回やっただけ。」「まだなにも決っていない。どういう方向で検討するかは決めていない。」
・「介護保険法の中に5年後の見直しが明記されているのでそれにもとづいて粛粛とすす
めているだけ」というようにはぐらかしました。
・(全国課長会で塩田部長が今後「応益負担」もありうる、と発言したことについては)「そういうご意見があるということを紹介したまで」と言いました。
 しかし、社会保障審議会の介護保険部会や、障害者部会のなかで6月をめどに答申が出される予定です。とくに障害者部会においては、もっぱら財源論(小泉首相がすすめる三位一体改革で補助金がなくなってしまう)から統合を強く主張する学者議員がいるようです。介護保険部会においても、4月から被保険者の範囲をどうするか(20歳以上から保険料を徴収するのかどうか等・・もし20歳以上徴収ということになったら間違いなく障害者も導入されると思われる)
・(今後のスケジュールについて、高木老健局係長は)来年の通常国会に介護保険法見直し案の提出。年内に政府案作成、厚労省案はおそらく8~9月ごろに作成になる。審議会の答申は6月に出る。それをふまえて厚労省案の検討を老健局が取りまとめるということになる、と発言。
 介護保険への統合については、各方面から慎重な声が根強い。8団体も賛成していない。どこか賛成しているところがあるか、との質問に対しては・「現状では各方面のみなさんは賛成、反対を問われても、そもそも介護保険の現状と課題そのものがよくわからないという声が強い。いまは、各レベルでそのあたりの議論をしていただいている。
・各団体、それぞれの立場の皆さんの大勢の意見がまとまればそれらを尊重していきたいと考えている。」
 現行介護保険は、財政上も仕組みの上でも厳しい状況にある。特に低所得者層にとっては利用料、保険料負担が深刻な状況にあるという。NHKのしらべでは02年1年間で都内だけで1396人の高齢者の孤独死があったという。しかし実際「障害者」が介護保険にくみこまれたらどうなるか。「障害者」はまちがいなく生きていけない。介護保険との統合ではなく、もとの「措置」に戻してほしい、そのような選択はないのか、との質問に、
・「支援費制度になってヘルパーの利用量は増えた、選択肢も広がった」と冷たい回答。・前回と同じように「まだなにも決っていない。決めていない」と繰り返すことに終始して、とうとう時間切れ。今後5月の交渉を約束させて終了した。
●「財源不足」はうそっぱちだ!
 しかし事態は確実に動いていく。社会保障審議会の介護保険部会、同じく障害者部会でどんな議論がなされ、どんな答申が出されるのか、そして介護制度改革本部での動きです。(「障害者」8団体は、厚労省との勉強会をこれ以上続けても意味がない、ということで9回を持って中止しました) 今回の統合問題の議論は、1にも2にも「財源不足」というところからの議論のみです。介護保険財政も火の車。だから20歳以上から保険料を取りたい。そのために「障害者」も組み込め!というもの。一方では支援費財政も、ヘルパー補助金に見られるように財源がない。3年間で4兆円の補助金がカットされる(三位一体改革)という話にきゅうきゅうとしています。
 本当に財源はないのか?税金の使い方の問題ではないのか? 私たちは、決して国が言うようないい方にだまされてはいけない。「障害者」400万人の生活のために欠かせないヘルパーの補助金がたったの350億円だ。一方で、「防衛費」に5兆円を使い、今話題になっている議員年金(国会議員がやめた時にもらえる年金)にも約7割の税金を投入しています。「障害者」、当事者がこぞって反対すれば絶対に統合はできない。5月交渉はさらに大きく結集して厚労省をおいつめましょう!(世田谷・酒井記)
支援費制度1周年を弾劾して
厚労省前抗議行動!(4/1)
●「福祉切り捨て反対!ストップ・ザ支援費制度集会実行委員会」は、4月1日厚労省前に集まり、支援費制度の施行に反対し、さらに今後画策される介護保険への組み入れによる、さらなる公的責任の放棄、「障害者」福祉制度の解体を弾劾して、ビラまきと請願、情宣活動を行いました。
 午前11時50分から午後4時半まで参加者はのべ50人に及び、新潟、茨城、相模原国立、府中、川崎、世田谷、板橋、杉並区など各地から仲間が駆けつけました。用意した3000枚のビラは4時には全部なくなり、横断幕も掲げられ、終日厚労省前でハンドマイクによるアピールが響き渡りました。
 午後3時からは正門で請願書の提出が行われ、障害福祉課の佐藤氏が対応に出てきて受け取っています。請願書は実行委員会、新潟、板橋の堀さん、関東「障害者」開放委員会の4通でした。
 2時50分頃になると、正門に受け付け用の机が用意され請願行動が始まりました。請願文を読み上げた後、「今度交渉を行う時にこの申し入れを踏まえて答えてほしい」と強く要請しました。
 4時近くになると、DPI関係の「障害者」も厚労省の門の中に入っていきました。8団体と厚労省との介護保険をめぐる独自の話し合いの日だったらしいですが、彼らにも「障害者」の思いへの裏切りは許さない、介護保険との統合に反対しようとビラを渡しました。
 途中交代で食事時間をとったものの、昼のビラまきから4時半まで、各地の参加者はまんべんなくマイクでリレー発言を行い、またこの日参加できなかった堀さんからも自ら作詞し、介助者が歌う”福祉切捨てに反対する歌”のテープが流されました。最後に、厚労省への抗議をたたきつけるシュプレヒコールを全員であげて一日の行動を終わりました。
●各団体からの請願書を引用して紹介します。
 まず、実行委員会は「支援費制度は障害者の生活を保障するべき国の責任を投げ捨てるものであり『生存権』を規定した憲法25条に反する制度である、その廃止を求めます。」と冒頭語り、以下、5点を要求しました。
「(1)ホームヘルプに関する03年度の国庫補助不足に関する国の責任を認め、不足分   を自治体に支払うこと。
 (2)04年度における国庫補助不足を絶対に起こさないこと。
 (3)ホームヘルプに関する国庫補助基準を撤廃すること。
 (4)障害者福祉について介護保険適用を行わないこと。
 (5)国は、支援費制度や介護保険制度を撤廃し、障害者、高齢者、そしてあらゆる人   々が地域で生きて行く生存権を保障せよ。そのための措置制度を実施せよ。」 つづいて、新潟の「障害者の生活を共に考え実現する会」(代表・桐沢正弘さん)からは「支援費制度施行より1年経ちましたが、私ども障害を持っている者に対して、この制度はあってはならないものだと強く感じております。措置制度の時の方が介助者を集めるにしても、非常に助かっていたことはまぎれもない事実です。支援費制度になってから資格問題が発生し、私ども障害を持っている者に対しての地域生活を破壊するものに他なりません。」と弾劾し「支援費でうたわれている選択の自由とは何を意味しているものなのでしょうか。私どもは思います。本来の選択の自由を唱えるのであれば、措置制度も残されていなければいけないはずなのに、それさえも奪っておきながら私どもが選べるのは業者だけということなのでしょうか。こんな支援費制度ならば即時に撤回してほしいのです。」と力強く訴えています。
 次に「板橋区の生活保護受給者の重度障害者(堀かつ子)」さんからは本人の所用で来られませんでしたが、請願書が代読され「この2、3年間で制度改正が随分なされてきました。それを使って生きている者に対して、何の相談もなくまた、私達とは何の関わりもない偉い人たちが決めそれを押し付けられてきたのです」と前置きし、以下4つの点が要求されました。「1点目、介護保険のついでにホームヘルパー資格を勝手に作り上げた支援費制度は1から出直して、もう1度考え直すこと。2点目、これまで障害者が命懸けで作り上げて来た制度を奪わないで、支援費制度を今からでも白紙撤回して下さい。3点目、生活保護の中の住宅手当では、車椅子で住めるアパートなど1軒もありません。制度の中身は使う本人の意見をまず聞いてから作って下さい! 4点目、生活保護における他人介護加算である特別基準大臣承認をもとに戻して下さい!」と語られました。そして「覚えておいてほしいのは、あなた達の家族を食べさせているのは、国民の税金なのです。戦火の中をかいくぐり、
帰って来た人で、まして老人達は焼け野原の社会を汗をかいて、ここまでして来た人達なのですから、あなた達がとやかく言えるすじあいではないと思います」と厚労省役人による福祉切りすての国家予算を徹底的に弾劾しています。
 さらに関東「障害者」解放委員会からは「現在厚労省が進めようとしている支援費制度と介護保険との統合に強く反対します。また、支援費制度、介護保険制度を撤廃し、措置制度による国の公的責任をはたすよう強く求めます。」と要求が出されました。その理由で「厚労省は支援費制度実施以前には『サービス水準の引き下がりは起こさない』としてきました。ところが実際には、東京都町田市などに見られるようにヘルパー派遣時間を引き下げる自治体がでています。また、新規の制度利用者には昨年1月に厚労省が突如示した上限内でしか支給を認めない自治体が多数でており、『障害者』間の格差が拡大しています。」「民間業者の参入を促進するために時間単価を引き上げたために、介助時間は延びないのに予算額だけが増加する事態となっています。」「予算不足を理由に、国庫補助金を全額保障しないと言うとんでもない方針を打ち出しました。財政難を理由にあげても何の説得力もありません。ただただ『障害者』の要求を抑え込むための脅し文句に使っているだけなのです。」
とあげています。また「介護保険制度のもとでは、最高でも1日3時間の介助しか保障されません。これでは『障害者』の地域生活はまったく成り立ちません。しかもいわゆる社会参加に関する保障はまったく想定されておらず、在宅でありながら一歩も外に出られないということになります。」と介護保険との一体化案も徹底的に弾劾しています。
●この日の参加者の発言は、地域での生活が破壊されるという危機感をもって、支援費制度、介護保険、福祉切捨てに反対するものでした。「障害者」への福祉制度解体が高齢者はもちろん、労働者とその家族へのリストラや年金・雇用制度・労働基本権の破壊と一体ではじまっています。おりしもイラク戦争への派兵・軍備増強をはじめ、資本家が生き残るための救済策だけは政府によって大手をふってまかり通ろうとしています。戦争に予算を使わず、「障害者」を始めとする民衆の福祉にこそ予算を使え、という発言もおこなわれました。
★障害者を介護保険に統合するな!
★支援費制度を撤回し、〈地域生活を保障する措置制度〉を全国一律に確立せよ!
介護保険と支援費の統合問題の一考察
住田雅清
 介護保険制度と支援費制度の統合問題について、私なりの見解を述べさせてもらいます。基本的なことから、話させていただきます。 介護保険は、高齢者家族の負担軽減という発想からできた制度です。決して高齢者本人のためでなく、痴呆などの疾病を持つ高齢者がいる家族の負担を軽くする制度になっています。
 私は、いやな感じがするのは、例えば、手のかかる高齢者だけをディケアやショートスティに預けて、他の家族が旅行に行って、高齢者は取り残されるという私にとっては、奇妙な現象が起こっていいます。それがあたかもいいことのように、マスコミで報じられています。それは違うだろうと感じます。 高齢者も家族と一緒にという形や介護者をつけて、旅行など人生をエンジョイしてもいいし、それは当たり前のことだろうと考えます。旅行に際しても、家族の負担がかからないように十全の支援が必要なことは申すまでもありません。
 今、私たちが使っている支援費制度の居宅支援は、制度の賛否もありますが、家族の負担軽減という側面もありますが、障害者解放運動、自立生活運動の障害者の血と汗と涙の中から、不充分ながら、障害者が地域での自立生活できるようなシステムという側面もあります。建前上では、障害者本人の意志、ライフスタイルを最大限に尊重される制度になっています。これが、介護保険と支援費の大きな相違点であります。
 今の国の考えていることは、支援費を介護保険に吸収していこうとしていると推察しています。私はこの考え方には真っ向から反対します。人口率から言っても、障害者より高齢者の方が多い。だから、障害者は高齢者の制度に合わさなければならないという発想でやり込められると、上限時間は4時間、応益負担で10%を支払わなければならなくなります。現実的に考えて、24時間介護が必要な最重度の障害者の自立生活は破綻するでしょう。
 しかし、高齢者と障害者のニーズが違うから統合に反対という論には組しません。
 根本的に、高齢者も障害者も人間としての尊厳を保ち、社会的な存在として、生きていき、それを支える制度を作らなければならないという発想が必要であると考えます。
 だから、介護保険の問題性を、障害者運動の側から、突きつけていく闘いが、今、必要ではないと、そのような発想の転換が運動に反映されなければなりません。人口的に圧倒的に高齢者の方が多い。しかし制度としては、遅れが目立ちます。これを分断と敵対関係にすることでなく、この両者が連帯し、共闘しないと、国家に対峙するパワーとしてはすごく弱くなります。
 確かに、高齢者のなかには、障害者に対する偏見や差別意識が強い者もいることは確かです。しかし、人間は変わるものですから、連帯して闘争するなかで、高齢者の意識変革を促していくことができるのではないかと、私は確信しています。
 この問題はもっと大衆的な広がりが必要であります。
以上
国立市からの報告 天野誠一郎
◆2004年4月から国立市において、朝鮮学校の保護者に対する補助金が廃止となる事が、同3月に明らかになった。在日朝鮮人の友人を持つ、国立市議会議員のA君はこのことを知り、この友人や同学校関係者へと同廃止を伝えた。これを知った朝鮮学校長とその教師、保護者は、同廃止を阻止すべく、自民党、公明党、共産党、新しい風、生活者ネット、つむぎの会という与野党問わず、精力的に説得活動を開始する。私は当事者達から協力要請を受ける。これを受け、私は動揺してしまった。何故ならば、それは、支援費問題では市長、行政、市議会、障害当事者が一体化してこの問題に取り組んでいる。この貴重な一体化が、同廃止反対で、私という身体障害者が行動を始めた場合、崩れるのではないか?と思ったからである。この一体化は数年かけて作って来た物である。人間関係作りを先ず先行させ、それをベースに障害者問題の本質を伝えていったのである。それは、対市長、対行政、対市議会議員に対して、行ってきたつもりである。その成果は開花していると言える。しかし、朝鮮
問題は各党派によって見解が異なる。そして近年の北朝鮮への批判は、連日マスコミを通じて行われている。この渦中に同廃止問題は間違いなく巻き込まれるであろう。
◆ある人は言う。同廃止反対で、国立市の「障害」者が行動しない場合は、「障害者は自分たちの事しか言わない」、「障害者が本当に困った時、在日朝鮮人は障害者に対して助けてあげなくなるよ」と言う。しかし私は自分の中で深く考えてみた。「私は障害者として、一体何から解放されたいのか?それが問題なのだ。他人がどうのこうのではない。」と思ったのである。結論は一つだった。同廃止反対運動を行う事だった。そして、同保護者と共に、自民党、公明党の市議会議員に会い理解を求めていった。そして、対市長交渉へも同席したのである。在日朝鮮人学校の保護者と共に、国立市議会議員に対して協力を求めていった時に、同者は自分たちの日本おける日常性の問題や差別の問題がある事、また他方では、日本人とも確実に関係を作りながら生活している事等を切々と同議員達に訴えた。そうした所、多くの議員達から、共感を得られたのである。2003年12月の国立市議会において、自民党のある市議会議員から質問が出されている。「他の民族学校に対しては補助金は出ていないのに、
何故?朝鮮学校だけに出すのか?」という質問が出された事もあった。しかしそれは、日本と朝鮮という歴史的な問題があり戦争中に日本に連行され、日本に住まわざるを得ない人々が自らの主体性という物を死守するために作らざるを得なかったのが朝鮮学校である。そういった実像をも丁寧に伝えていったのである。自民党内の市議会議員は、この時にこう述べた。「国と国との問題と、日本国内の地域の問題は別である。そういう意味で国立市は補助金を保障すべきと思う。」と述べ、彼はその考えで自派内を見事にまとめてくれたのである。公明党も同様に動いた。こうした補助金復活への多数派が整っていったのである。そうした動きを重ねる中、在宅の保障を考える会の「青空会」の定例会が開かれ、私は同補助金問題の報告を同会で行った。そうしたらば、会員から、「何も天野一人でやる事はない。本会としても要望書を出す。」という方針が打ち出されたのである。そして同3月29日に2度目の対市長交渉が行われる。その結果、上原市長は、「市議会を説得できるか?どうか?
わからないが、今、この場で皆さんのお話を聞いて、同補助金は復活させ、原状回復させたい。」と述べてくれたのである。そしてその後は、「他の民族学校への補助金拡大という方向性については、当事者と話し合う中でゆっくりと検討して行く。」と発言した。そして、この線で、来る2004年4月28日の国立市臨時市議会は開催され、同補助金復活や長寿祝い金も復活されて、2004年4月からの予算は計上され可決される見通しである。
◆私の出身大学には、在日朝鮮人やその問題に取り組む学生が在学していた。もちろん知り合いもいた。しかし、当時の私は自分の問題である障害者問題だけで終始し、完結していた。つまり自分の問題整理だけで限界だった。そしてその後、障害者差別の本質を探る中で、形だけの解放にごまかされたくないと思い始めていた。
 それは差別の要を探り当てる事により、他の問題との連鎖も明らかになる事だった。したがって青空会要望書は、その問題意識の下に書かれた物である。同要望書が、青空会の会員から賛同をえられて、私はとてもうれしかった。さらには障害者の団体として、他の差別問題について公式に見解をだせたことは、とてもよかったと思う。要望書
 国立市長 上原公子殿 青空会 2004年3月19日
 平素より、この国立市において、障害者福祉の向上に格別の御配慮をいただき、まことにありがとうございます。
さて、この度の2004年3月10日の国立市議会予算委員会において、平成16年度予算案が否決されたということです。私達にとっても、この否決については、強い関心と、同予算に対する市の姿勢に深い疑問を持たざるをえません。
 それは、朝鮮学校の保護者に対する補助金がゼロになることです。ゼロや廃止になるものは、高齢者に対するものもいくつかが含まれております。この補助金ゼロの意味は、同時に補助金の廃止をも意味します。私たちは、この補助金ゼロには反対です。2004年2月26日に行われた朝鮮学校の保護者、同校長等の関係者と市長、教育次長等との交渉の場において、この問題の本質は鮮明になっています。
 上原市長は、朝鮮学校の保護者に対する補助金ゼロについて、同日の席上、弁明しました。「国立市の財政上の問題と、他の外国人学校に対しては、補助金は出されていない中朝鮮学校の保護者には補助金は出している。したがって公平性に欠く。そして、これは問題化されるかもしれない。圧力が加えられるかもしれない。私自身も様々な圧力が加えられている。そのような事態になる前に、要綱を見直したい。それは、子育て支援の枠の中にそれを拡大したいということ。今、日本人の子供の中には、経済的に貧しくなって、学校へ通学できなくなっている子供が増えている。そこで要綱の中に、朝鮮学校の保護者への補助金を、所得制限を設定した上で組み込むことによって、同補助金の中身として守っていきたいと思っている。私は決して反対していないし、むしろ何とか守りたいと思っている。」と発言しました。
 一見すると、市長の発言は正論と思われますが、それはちがいます。これに対して、同席上の同校の保護者や同校長等からは、「歴史的にも、この日本において依然として朝鮮人に対する差別や偏見が根強い、その背景があるが故に、その下での子供たちは、自らの存在を否定化せざるをえない問題がある。そうした問題背景が存在するからこそ、私達は朝鮮学校を選ばざるをえなかったのが現実なのです。そして同校へ学ぶことによって自らの主体性を育てているのです。したがって、単純に子育て支援の枠へと当てはめられない問題です。」と彼らは訴えました。まずこの声に真摯に向き合うべきです。
 そしてさらには、手続き上の問題も明らかになっています。このような「重み」のある同補助金のゼロ査定について、当事者への相談が事後承認でしかなかったのです。上原市長自身が在日朝鮮人を守りたいと思うならば、それは信頼関係にもとづくべきですし、それにはまずは話を元に戻すことであると考えます。ある議員から打開策の提案もあるとききます。しかしまずは、現状復帰による対話と思います。それを強く要望するものです。 本会は、主要なテーマとしては在宅の保障を考える会です。高齢者や障害者が在宅での生活を豊かに実現できることを求めて8年前に結成した団体です。
 障害者差別は根が深い問題です。そして、その差別の根からは<優性思想>→<日本人の純血主義>→<優秀な子孫だけを残す>→<排外主義>→<民族差別>へと連鎖する差別の壮大な構築されたものとして現出されます。こういった本質をとらえない限り、表面的な制度改良や予算増加は、薄氷に浮く障害者と高齢者の生存権です。
 この国立市という、日本における障害者福祉の先進市の内実こそが、今こそ問われているのです。根本姿勢を正さない限りは、障害者の制度上の新規申請者への保障や、障害者内の能力無き弱者は、この本質的な問題が理解されないが故に、差別分断し、切り捨てていくのです。
 今この日本は、真の国際化が問われているのです。
 それは保守や革新を問わず、共通した重い課題と思います。この日本という小さな島国が、哲学無き閉鎖社会でよいのか?そして、頼りなく豊かな国でよいのか?それが問われているのです。多様な価値観を許容し、多様な人々と共生できるのか?が問われているのです。同様の文脈としては、障害者のそれは、これも国際的な大流となっているノーマライゼーションだと思っています。
 それらの実践は、足元からしっかりと根を張り育てていくべきなのです。その土壌は市民レベルであり、市政がそれを守り支えるべきと考えます。
 そうでない限り、それは空理空論です。障害者からの立場として、再び上原市長へ呼びかけます。私たち青空会は、真の解放を真に求めているものです。それは考え方や人間関係をも含みます。現状の物理的な保障だけではありません。本当に考え直してください。
●障害者の生存権である支援費を、暫定予算の中で保障すること
●朝鮮学校の保護者補助金ゼロを撤回すること
●朝鮮学校の保護者や関係者との市長交渉を行うこと
●高齢者への補助金を復活すること
以上の4点を集約として、強く求めます。

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