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2005年9月

2005年9月 2日 (金)

怒りネット通信 第15号

怒りネット通信 第15号
2005年9月2日
■怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
■もくじ
8・9「障害者自立支援法を廃案にしたぞ!」院内集会の報告
7・6院内集会の報告
公明党福島議員を批判する
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●障害者自立支援法は、ついに廃案!
●私たちの開いた地平から、秋のより大きな闘いをきり開こう!
●衆議院選挙(9月11日)で、障害者自立支援法に賛成の立候補者は落選させよう!
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やったぞ!
「障害者自立支援法」を廃案にしたぞ!
8月9日、議員会館に喜びの声
渡辺 博
 8月8日午後7時過ぎ、衆議院が解散されました。同時に、「障害者自立支援法案」の廃案が確定しました。これは、障害者運動にとって歴史的で画期的な勝利です。この勝利の大きさはどんなに言葉を尽くしても言い足りません。
●勝利報告集会に50人
 「支援法案」の廃案が決まった翌日の8月9日、午後2時から参議院会館会議室で「勝利報告集会」が怒りネットに結集する障害者を中心に50人が参加して開かれました。続々と会場入りする人たちの表情は、どれも明るい。
 集会は、古賀さんの司会で一人一人発言する形で進められました。
 まず、古賀さんから「すばらしい勝利がかちとられました。郵政で解散になったということはありますが、ここまで法案をもつれさせたのは、ここにいるみんなが全国の障害者の怒りと結びついて切り開いた力だと思います。秋以降に向かって、また闘いを組んでいかなければなりません。そもそもこんな事態になるとは、5月の段階では誰も予想できませんでした。これからもなにが起きるかわかりません。面白い時代だと思います」と口火を切りました。
 次に、社会民主党の福島党首の秘書の石川さんから挨拶をいただきました。「皆さん、連日暑い中、また春から長い間、本当にお疲れ様でした。福島も何べんもご挨拶させていただいておりますけれども、この法案に対して福島自身本当に憤っていました。今後のことですが、二つのパターンが考えられます。自民党中心の政権となったときには、ほぼ今回と同じ法案が提出されるそうです。民主党中心の政権となったときは、内容を大幅に更して提出されるか、全く何もしないかということになるそうです。福島が言っておりますように政治というのは、大きなダムをつくる、原発をつくる、軍備を再編する,そうしたところに予算を使うのではなく社会的に最も苦労されている方達のために予算を使うべきものなんだと考えています」と述べ「今後とも社民党中心にがんばってゆきますので、ぜひとも応援をよろしくお願いいたします」と発言をむすびました。
●各参加者の発言
 「ひと安心しました。郵政がらみでなくても与党を追いつめることができたと思う。この原動力になったのは、3年前から支援費制度に反対してきた私達の闘いだ。それが大衆的な力を得て、他の団体もまきこんで廃案にできた。『つくる会』教科書問題、臓器移植法、保安処分等にも力を入れていきたい」(松本さん)
 「とにかくよかった。みんなの力があって自分もがんばれた。一人ではとても無理だが皆が頑張っていると思うと身体が勝手に動いてくる。またイチから出直しするけど、皆さんと一緒についていくつもりです。これからもよろしくお願いします」(町田の障害者)
 「この3ヶ月間みんなに励まされてやってきたんだけど、結構楽しかったです。法案が廃案になってうれしかったんですけど、次々法案が出てくると思うので、これからも闘っていかなければならないと思います」(埼玉の障害者)
 「新潟の桐沢です。昨日は病院のロビーで廃案を知りました。『やった!』って言う感じです。私たちは、支援費の下で救済を求めている人がたくさんいることを忘れてはならないと思います。自立支援法案は廃案になったけど、国の責任による障害者福祉を私たちの手に取りもどしていきたい」
 「本当によかったと思います。これからもがんばっていきましょう」(新潟の障害者)
 「新潟から介助者としてきた木村です。今回のことを通して、国が障害者の問題にどうかかわろうとしているのかがよくわかった。泊り込み,座り込みを含めて、目いっぱい闘い成立させなかったことは大きい。これからも手を変え品を変えやってくると思うが、がんばってゆきましょう」
 「皆さんの闘いに敬意を表します。これからも気を抜かないでがんばりましょう」(新潟の介助者)
 「昨日は廃案になったということで一人で喜んでいました。この闘いの中で、ハンストや傍聴など、はじめての経験をたくさんさせてもらいました。私は小さな力しか出せませんでしたが、みんなの力が大きな力になったんだなあと思っています。これからもがんばりましょう」(板橋の知的障害者の親)
 「昨日はお酒を飲みすぎて二日酔いです。(爆笑)みんなの力で必死に引き伸ばしてきたから廃案になったと思います。厚労省の奴ら何をやってくるかわからないけど、地域の中で生活したいという願いで、みんなの力を合わせて障害者の生活を守って生きましょう」(千葉の障害者)
 「廃案になって本当によかったと思います」(千葉の障害者)
 「がんばった甲斐があったね。この間の運動で怒りネットを評価した人がたくさんいる。その人たちを仲間に入れるべき。秋までに厚労省交渉をして相手の出方を知る必要があると思う。大勝利よかったね」(茨城の里内さん)
 「私はこの運動に参加して二つの名前をもらいました。『鬼の議員周り』『やさしいけど怖い』というものです。ありがとうございました。昨日メールを見て廃案を知りました。本当に興奮しました。本当によかったと思っています」(茨城の沼尻さん)
 「少し辛いことを言うようだけど、今までがんばって長引かせたのは私たち障害者の力だと思うけど、廃案になったのは郵政がらみの棚からボタモチ的な廃案だと思います。厚労省も今度また秋の臨時国会、遅くとも通常国会には法案を出してくると思うんで気を抜かず厚労省にも圧力をかけ、DPIなど大きな団体にもどんどん呼びかけていきたいと思います。政権が民主党に変わる可能性もあるので与党になっても応援してくれるようにお願いしたいと思います。皆さん。お疲れ様でした」(府中の梶原さん)
 「廃案になってよかったと思います。これからもがんばります」(府中の梶原さん)
 「怒りネットさんと一緒に闘ってきて本当にうれしかったです。これからも闘いは続きます。第一番に思ったことは、作業所の職員でさえできなかったことを私たち一介の利用者がやりこなして歴史に新たな一歩を作ったことに感動しています。これからもハンストや座り込みもしょっちゅうやってがんばっていきましょう」(東村山の障害者)
 「大田区の鈴木です。一回廃案になったけど、もう一度あると思って構えてやらないといけないと思います。あと、大田区の移動制限問題でこれから裁判をやりますので、よろしくお願いします」
 「廃案になってよかったと思います。廃案になったんですけど、これからもいろいろ出てくると思います。やっぱりみんなで闘ってきた勝利だと思います。本当はのんびり生活したいんだけど、のんびりしてられない。みんなと一緒に活き活きとやってこれたと思うので、これからも一緒にがんばっていきたいと思います」(府中の障害者)
 「まずは廃案になってよかったと思います。昨日テレビの前でハラハラドキドキしていました。支援費だって満足な制度じゃないのに支援法なんてとんでもありません。これからがもっと大変だと思いますが、もっと良くしていかないと私達は生活に困ってしまいます。これからもがんばって行きましょう」(世田谷の障害者)
 「全国青い芝の会の片岡です。皆さん。廃案おめでとうございます。ここまで追いこんだというのは全国の障害者が集まってきて勝ち取ったものだということは実感として思います。今後、厚労省に対してはもちろんなんですけれど各地で『自民党、公明党には票を入れるな』とビラマキをやっていくことを考えています。今までの闘いの中で怒りネットとして障害者間のつながりが取れたということと、8団体に及ぼした影響もすごかったと思う。なによりも、障害者が力を合わせたら不可能を可能にできるんだということを証明したと思うし、これからも油断せずに取り組んでいきたい。これを無駄にしないで闘っていきたいと思います」
 「皆さんご苦労さんです。みんな本当によくがんばったと思います。自分は体の調子もあってこれまでなかなか参加できなかったんだけど今回の問題はなんとかしなくちゃいけないと思った。そして、もっとも闘っているのは怒りネットだと思って、青い芝の人たちと参加しました。それは正しかったと思います。これからもがんばりましょう」(埼玉の金子さん)
 「世田谷の鷹林です。この間、日比谷公園にたくさんの障害者が集まっているのにあまり報道されません。障害者の問題は一部の問題だと思われているのではないか。介護保険も含めて問題にしていきたい。世田谷では公務員ヘルパー廃止反対で闘っています。」
 「自立支援法に対する一般の関心があまりにも薄い。廃案になったのはよかったけど又同じような問題が出てくると思うので、もっと広く訴えていくようにしたいと思います」(埼玉の介助者)
 「郵政がらみとは言え廃案になったのは喜ばしいことです。私は近々、介護保険に勝手に入れられます。できるだけよい条件を取るよう今、考えています」(大田区の障害者)
 「国会が解散して、こんなにうれしかったのは初めてです。私は事業所のヘルパーさんに『来年1月から1割負担になるよ』と決まったことのようにいわれました。1ヶ月前までまだ決まったわけではないということも、反対して闘っている人がいることも知りませんでした。自立支援法とは名前に偽りがあります。『貧乏障害者生存禁止法』とか内容を反映した名前にしてもらいたい。また同じような問題が起きた時には私のようなたくさんの人に内容や問題点を知らせて行きましょう」(相模原の障害者)
 「私は、統合失調症の精神障害者の息子をもつ親です。6月から全家連に入って支援法の話をするんですけど、知らない人がほとんどです。ここに来るのは2回目なんですけど皆さんには本当に頭が下がります。いろいろ勉強してきたんですが一番勉強になったのは障害当事者の皆さんのお話でした。この場の熱い思いを地域に持ち帰って生きたいと思います」(相模原)
 「怒りネットの会議で『ハンストをやろう』と決めたとき4、5人しかいなくて本当に不安でした。でも国会にいったらそれが10人になり20人になりどんどん大きくなりました。一人ではできないこともみんなが集まれば世の中を変える、国会も動かせる。秋にはまた同じような法案が出てくると思うんですけれど怒りネットは全国の人が注目しています。この団結の力をもっともっと広げて負けないようにしましょう」(相模原の障害者)
 「障害者の闘いによって、継続審議というずるがしこい策動も粉砕できたと思います。身を呈して止めたということで障害者の自力で勝ち取った廃案だと思います。この法案は『障害者もお金を出して国を支えろ』というものです。でも『こんな国のためにお金も命も出せない』と言った。これをやっていけば勝てると思います。みんな気を抜いていないと思うし、この団結の力で闘っていきたいと思います」(介助者の中村さん)
 「まずはこの勝利を心から喜びたいと思います。怒りネットや青い芝、ピープルファーストなどの一握りの闘いから始まった運動が全障害者を巻き込む大きな運動になった。そのなかで与党や厚労省を追いつめ廃案に叩き込んだんだということに自信を持ちましょう。これまでもさまざまな偉大な闘いが障害者運動にはありました。でも、全障害者をまきこんで、全障害者が廃案を望み、それを実現したという闘いは日本の障害者運動始まって以来のことだと思います。秋以降も闘いは続きます。まずは二度とこんな法案は出させない闘いをやりましょう。もし出てきたらもっと大きな闘いでつぶしましょう。皆さんこれからもがんばって行きましょう」(渡辺)
 秋以降の闘いへの決意を語る人。廃案を涙を流して喜ぶ人。集会は、終始活気あふれる雰囲気の中で行われました。
 集会後は場所を移してビールで乾杯。法案を廃案に追い込んだ勝利をあらためて噛みしめると共に、新たな闘いへの決意を確認し合いました。
●私の感想
 私は、今回の「障害者自立支援法案」を廃案に追い込んだ闘いは障害者運動にとって歴史的といって言い勝利だと思います。もちろん、この勝利は文字どうり全国の障害者の力によって実現されたものであることはまちがいありません。そして私たち怒りネットが全国の障害者の怒りに火をつけ、闘いの方向を示して最後まで闘いぬいたんだということを自信を持って言うことができると思います。
 「自立支援法案」の国会審議が始まったはじめの頃は「法案廃案」を訴えていたのは怒りネットとピープルファーストだけで「廃案派」はほんの一握りの存在でしかありませんでした。でも、実際にはほとんどの障害者が「この法案は廃案にするしかない」「できることなら廃案にしたい」と思っていたのです。その一方で「どうせ与党の数の力で成立させられるに決まっている」という諦めにも似た気持ちになっていた人達も少なくなかったのではないかと思います。そこから出てくる結論は「どうせ成立してしまうものなら修正して『よりましな』ものにしたい」という考えが一定程度浸透していたのも事実です。加えて「廃案ではなく修正」を積極的に主張し、障害者全体をその方向へと引っ張っていこうとした障害者団体の一部幹部と言われる人たちもいました。
 このような状況の中で闘われた私達のハンスト・座り込みやビラマキ、連日の国会行動が全国の障害者に衝撃を与え、押さえ込まれていた「法案廃案」という本当の要求が爆発的に拡大していったのです。
 この闘いの力が国会の中の力関係だけでは決められないという現実をつくり出したのです。全国の一人一人の障害者が障害者団体の幹部を動かし、民主党を動かし、自民、公明の与党に「自立支援法案」の廃案を強制したのです。
 この勝利は私たち障害者だけにはとどまりません。小泉政権の進める弱肉強食の社会に変えていくための「構造改革路線」をいったんストップさせたという意味でも日本のすべての人々にとっても大変大きな意義を持っているのではないかと私は思います。
 もちろん闘いはこれで終わったわけではありません。それどころか、秋にも再び「自立支援法案」がまったく同じ中身で再提出されようとしています。「自立支援法案」の廃案を勝ち取った障害者の団結した力をもっともっと広げて、まずは法案の再提出など絶対に許さない闘いをつくり出しましょう! それでも再提出されたら、もう一度廃案にする闘いを今回以上の闘いとして全力で闘いましょう!
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7・6院内集会の報告
木村 & 青木
 7月6日、怒りネットがおこなった院内集会には、全国から約50人が参加しました。5月「障害者自立支援法」に反対する障害者の行動が大きなうねりとなって国会におしよせるなかで、6月には衆議院厚労委における「自立支援法」の審議が一時ストップする情勢がうまれました。そして東京都議会議員選挙を前に、民主党と与党の修正協議が決裂。民主党が法案に反対する立場を強めたことに、今度は障害8団体の幹部から「修正協議を打ち切るな。廃案にするな」という意見が表明され、さらにまたこれに対して多くの障害者から抗議が殺到しました。
 こうした過程を経て7月都議選の後、国会審議が再度ひらかれようとする節目に、この院内集会はもたれました。
 前日には、日比谷公園の「自立支援法」反対集会に全国から11000人が参加しました。怒りネットは、集会のあと信濃町にある公明党本部にも抗議行動に行きました。すごく不誠実な対応に、みんなは「なにが『福祉の公明党』だ!」と怒りがおさまりませんでした。応対した人が私たちの主張を党本部の伝えることを約束し、翌日の院内集会に公明党議員が参加することを強く申し入れて帰ってきました。
 そしてこの日、院内集会に出席した国会議員は、社民党の阿部議員と民主党の園田議員でした。注目の公明党は、なんと欠席。国会議員が参加しやすいように議員会館の中でやっている集会なのに、障害者の声を聞こうという姿勢さえないのでしょうか。
■参加した国会議員の発言
 阿部智子議員は「今日の院内集会ご苦労様です。昨日は、実は皆さんの行動する日はいつも雨とか台風とか、嵐を呼ぶ男と女ばっかりがいるんじゃないかと思いますが、そういう中で、しかし正直言って楽しく闘われてますよね。来週水曜日が採決になるように自民公明両党は考えています。金曜日にも修正案が出るかも知れない。どんな修正案なのかっていうと、家族の扶養義務というところで、これを彼らは今の法案でも外したんですって言うんだけれども、せいぜい障害者で特別控除を受けてる、税金まけてもらっているところには、まあそこからは世帯を参入しませんよって言うくらいのところが決まるだけじゃあないかなと、今のところ思います。ろくでもない修正案なんだけども、しかし衆議院を早く通過させないことも戦術のひとつなんだよね。参議院で審議時間短くなるから、だから押して押して押して、その中で、皆さん自身主人公の力をどこまで付けていくか。3年後にまた介護保険との統合が来ます。だけど実は、力は私たちの側にあって正義も私たちの側にあって、時代も皆さんの側にあるんだっていうことで日々の活動と主張を強めていただきたいと思います。出来るだけ楽しく、しかし相手をタジタジとさせるような要求行動も積み重ねていただきたい。ともに頑張りましょう」と発言されました。
 また園田議員からは「皆さんこんにちは。今回の自立支援法案、これも一つの苦汁の選択ではあったんですけれども、与党が強行に採決してしまうというような話も出て参りまして、であるならば私たちは数の力で言えば少数野党でございます。したがって抵抗するにしても、一定のものでしか抵抗出来ないということは、皆さんもご承知置きだと思います。だったら少しでも被害を少なくする為に、修正ということを考えさせていただきました。結果はご承知のようにゼロ回答でございました。こんな物じゃ乗れるはずがないということで、だったらもう正攻法で、この法案の審議を委員会を通じてやって行くしかないですねということの決断をさせていただいた訳です。与党は来週の水曜日、採決をしてくると言われております。今日どうやら障害者8団体の代表者の方を自民党、公明党は呼びつけて、彼ら自身の修正案を出して来ているようです。採決がどういう形で行われるか、まだ何とも言えない部分がありますが、何とかして最後の最後まで、抵抗というか、この法案がこういう形になったならば、一度出し直しをさせるということを、与党にも働きかけをやって行きたいと考えています。昨日の1万1千人集まった大きな力をですね、自民党の党本部をもう一度取り囲むぐらいの勢いを、その時は私も参加させていただきますので、どうか力を合わせて頑張って行きましょう」という発言がありました。
■参加者の発言
 集会には、全国青い芝をはじめ地元東京、それに茨城、神奈川、埼玉、群馬など近県、さらには関西、新潟など遠方からも参加もありました。全部紹介できないのが残念ですが新しい参加者を中心にいくつか紹介します。
●藤井:私、初めて参加させていただきます、全国遷延性意識障害者家族の会の事務局、藤井と申します。私どもの遷延性意識障害者というのは、いわゆる植物状態という障害です。ですから、こういう所へ出て来るということも出来ず、自分の意志を伝えるという手段も閉ざされております。今回はこの自立支援法案、脳死臓器移植法の改悪案、そして最後は尊厳死法案と、私どもの障害者がおちおち生きていられない。本当に植物状態という名前から見ると、ただ肥料を与えて、水と肥料を与えていれば、生きているだけの障害と思われがちですけど、ちゃんと人権を持っている人間です。私の子供は少し意識が戻りましたので、その頃の状態を私に伝える手段が出来まして、医療側も「全くお母さんわかってないよ」と言われていた時代でも、本人は全部分かっておりました。ですから、最重度の障害者が幸せに生きて行ける世の中でなければいけないと考えています。ましてや尊厳死法案などで、あなたは生きなくたって良いんだよ、なんて世の中になりましたら私たち家族は本当につらいことでございます。
●松本:群馬介護保障を考える会の松本と申します。97年に、介護保険が始まるということに反対するということで作られた会です。そのときに介護保険というものが障害者福祉も含めて、日本の福祉を変えていく突破口にしたいということが最初から謳われておりましたので、私たちの会に介護保険下の高齢者福祉に携わる人達だけじゃなくって障害者の方たちも入って一緒に活動して来ました。その中で支援費の問題とかやってきた訳ですが、なかなか今までは大体、介護保険の方は反対ということではっきり出来たんですけど支援費の方ですと、これは少し増えるかも知れないということで、障害者の団体の方の人で、反対のところを探して来てもらおうと思ったんですけど、見つける事が出来ませんでした。そんな事がありまして、ずーっと来てしまったんですけど、今回、自立支援法案ということで、相当ひどい内容になって来たんで、だいぶ批判の意見が強くなって来た感じがあって、今回は集会を開くことができました。まあ、会自体が当事者の方もいるんですけど、そんなに多くはなくて、群馬はまだ非常に静かな地域なものですから、皆でワサワサやるとか、なかなか出来ないでいるんですけど、今後も頑張って行きたいと思います。
●宮崎:私は「知的障害者」の親の全国団体本部で職員をしています。常任理事が厚生労働省や国会回りをしているのですが、ここへ来て彼は非常に焦っているんですね。「このままじゃ廃案になってしまう」と。「今大衆行動をやるとどういう事態になるか分からない」というようなことを言って1万人集会にもなるべく会員を参加させないようなことをしている。「どういう事態」というのは、それは廃案になってしまうことな訳です。「成立させなければ困る」と、廃案がない以上、応益負担は当然だというようなところまで踏み込んで全国の都道府県の地方会に見解を流すという状況です。もちろんこれは会員の声ではない訳ですね。評議委員会を開けば、地方の評議員の方が「本部は会員の利益を裏切っているんじゃないのか」「もっとちゃんと反対しろ」というような怒りの声が出てきています。そんな感じなので、中央8団体、常務理事ばかり目立って、団体全体が賛成しているように見えるんですけど、必ずしもそうではなくって、今「ちょっとこれはまずいよ」というような動きが色々あります。彼が言う「こんな状況」を作ったのは、地方が非常に頑張っている。本当はある程度反対の声を挙げさせて、幹部がそれをコントロールしなけりゃいけないのに、今回はそれが出来ていないと。具体的に他の団体名を挙げて、幹部がだらしないと言っていました。これは国会回りをして、そういうことを言っていますので、ある意味、議員の声を反映しているって言うかね。議員の話を聞くと地方で反対の声が強いし、東京へ行くと国会前で座り込みをしている団体があると。議員の人達は皆知ってて、そんなところで賛成したらまずいんじゃないかというようなことを言っているそうです。だから、表向きは中央8団体の幹部たちが非常にまずいことをやっていますが、全体を見ると、展望が開けているんじゃないのかなと、その中央団体の中で仕事をしている人間としての感想です。
●伊藤:私自身は、視覚障害者で自治体で働いています。自立支援法が通ると矢面に立つのが自治体になるんですけど、いまいちノリが悪いという状況です。この前、福祉集会というのを6月4日にやりまして、交流会で「こんな風に集会をやっているけど、法案が通ったらギリギリの生活になってしまう人間がいるんだってことをキチンと見すえて働くべきなんじゃないか」という話をしたんですが、それに対して終わってから質問して来るって人もいなかった。法案がヒドイってのは皆思っているんですけど、諦めム-ドと言うんですかね、そこで頑張って、私なんか廃案論者って仲間うちでは知られてるんですけど、それ以上話を聞こうという感じでもない。でもやっぱりこの問題を問題だと思っている。当事者ってことで言えば、当事者がこれを本当に廃案にもっていくということをもしやった時に、自治体現場の諦めム-ドとか、そういうのが払拭できるのかな、一生懸命やればできるんだってことがかえって元気がでて来るのかなって気がしています。実際には現場ではもう10月から医療費の施行ということで福祉現場から人を引き抜いて自立支援法の準備室という形でつくられています。ただでさえギリギリの人員でやっているのに、人を引き抜いて来るってことで、サ-ビスの利用にも影響がでてくる状況です。当事者のニーズというのを職場に持ちかえって訴えたいと思っていますし、またその中で自治体労働運動の再生という、現場で多分皆さんに窓口で対応している人達も、元気ないんですよね。人が減らされて過重労働になって諦めム-ドが出ているなかで、現場でも逆に元気を与えて、きちっとサ-ビスをやって、勇気をもって働こうという雰囲気を作っていけると思っています。
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公明党福島議員を批判する
福島議員との往復書簡
金子 和弘
■福島豊事務所→金子和弘様(6月14日)
社会保障制度は国民の拠出する税金と保険料で賄われており、国民がみなで支えあう制度であるといえます。そして高齢期の稼得能力の喪失については公的年金制度で経済的保障を行い、疾病のリスクに対しては医療保険で医療の給付を行い、また要介護状態に対しては介護保険で介護の給付を行うことにより人間が人生において様々にであうリスクにともに備える制度が社会保障制度です。そしてそこで現物給付される医療や介護などは広く対人サービスに位置づけることができます。これが何かおまけのようなものであると捉えているのであればそれは間違いだと思います。またこうした社会保障の給付は国民皆で支えているものである以上、そこには一定の財政制約と公平性の確保が必要なのは当然と思います。どのような給付をみなで支えて行うのか国民の合意が必要で、これは福祉の先進国であるスェーデンでも同じように議論となるところです。
障害者自立支援法案はいろいろと課題があることは同感ですが、現在の障害者福祉の現状の転換を図るために大きな意義があることも事実で、その点はご理解をいただきたいと存じます。
(1)第一は、財政的に破綻した支援費制度を見直し持続可能な制度にするということです。平成15年度から始まった支援費制度で障害者の福祉サ-ビスの利用は大きく拡大しましたが、利用の拡大により財政的には行き詰まってしまいました。これを打開する改革であるということが第一の点です。
(2)第二は、今まで精神障害者の福祉は身体・知的障害に比べると大きく遅れていました。これを他の障害と同様に位置づけ精神障害者の社会復帰を支援するというのが第二の点です。
(3)また従来知的障害を持つ児童などは外出などに際して移動介護が求められる場合が多々ありますが、そうしたサービスの利用はほとんどできませんでした。こうした潜在的なサービス利用を顕在化しサービス利用を拡大するための安定した財源の確保を行うということが第三の点です。
(4)第四の点は、就労支援です。全国約6000カ所の小規模作業所は法定外の位置づけで補助金は地域で差がありますが、厳しいところでは600万円前後で職員を二人雇い、家賃を払って事業を行うという状況におかれています。障害者自立支援法案では、障害者の就労支援施策の全体を見直す中で、小規模作業所のような法定外の事業に対してもしっかりとした位置づけを行いその支援を拡大するなどの就労支援策の強化を行うことです。
(5)第五の点は、障害者の福祉サービスは地域によって大きな差がありますが、市町村にサービスの整備の計画を立てさせ遅れている地域のサービスを拡大するということです。現在城東区では認可通所施設がひとつしかないということですが、このような状況を変えていく為にも第四の就労支援策の改革と併せて今回の法律が必要である理由があります。
 より詳しくご説明します。
平成15年の支援費制度の始まりにより、措置制度から契約制度へ転換されましたが、このことにより居宅サービスが大きく伸びました。児童では支給決定者数は15年4月から約1年半で2.41倍、知的障害者では1.77倍になっています。これはガイドヘルパーの利用の拡大など従来潜在的にあった障害者福祉サービスのニーズが顕在化したと言えます。
しかし、こうしたサービス利用の大幅な増加によって、15年度では128億円の予算不足(当初予算は14年度予算額に比べて4.7%増の516億円を確保)、16年度では274億円の予算不足(当初予算は15年度予算額に比べて16.7%増の602億円を確保)と予算の不足が続き、障害者団体の方々が厚生労働省を取り巻き予算確保のための座り込みの運動まで展開されました。(一部のかたが言うように予算を削ったのではなく、予算を増やしたけれども障害者のサービス利用の拡大に追いつかなかったということです)。
平成16年の予算は、支援費事業費約7,000億円、支援費予算総額3,473億円(施設訓練等支援費(入所)2,253億円、施設訓練等支援費(通所)618億円、居宅生活支援費602億円)、精神障害者福祉サービス事業費(支援費の枠外)約440億円、予算総額219億円となっています。
また居宅生活支援費は、施設の給付と異なって義務的経費(不足すれば補正予算を組んででも国が支出しなければならない経費)ではなく裁量的経費(予算の範囲内で事業を執行すれば良い経費)であるため補正予算も当初組むことができず大変な努力をして予算確保を行ったというのが実態です。
自立支援法案の柱の一つはこれを義務的経費に位置づけるということであり、自立支援法案を前提として17年度の予算は930億円と16年度に比べて328億円の増加を確保しています。
現在でも知的障害者のホームヘルパーサービスについては地域差が23.7倍、障害児のホームヘルパーサービスでは44.4倍の格差があります。これを是正し全国的にサービス提供進めていく必要があります。そうした場合、予算の必要額は大幅に伸びると推定されていますが、それを義務的経費として確保する道筋をつけているわけです。ですから余暇活動のガイドヘルパーも大切なサービスですが、財源の不足によりサービス利用に歯止めがかかることを乗り越えていく為にこそ今回の障害者自立支援法案がでてきた理由があります。
また先述のように精神障害者福祉サービスについえては支援費の枠外に置かれていましたが、この法律により身体・知的障害者サービスと同等に位置づけることができました。
精神障害者のホームヘルプサービスも11.6倍の地域差があります。今後サービス利用の拡大に対応することができる位置づけができたということが二つめの理由です。
このような背景から身体・知的・精神など各障害の全国を代表する団体からは法律の成立を求める要請が公明党に対しても寄せられているのが事実です。
しかしながら、こうした障害者予算の全体の拡大に対しては、負担の公平性を図るという観点から政府部内では負担のあり方の見直しを行うという条件が付され、そのことにより、サービスの利用量に応じた1割の定率負担の導入が課せられました。
ただ、これは世帯の所得に応じた定額の上限が設けられ、利用料が非常に多い場合にはその利用に応じた負担と言うことでなく、所得に応じた負担となります。
しかし、支援費制度の自己負担が措置制度の時の負担より引き下げらたという経過もあり、利用者の方々の負担が増えることが当初から最大の懸念でしたが、安定した財源の確保を求める諸団体の要請も踏まえて、きめ細かく低所得の場合の対応を講じることを条件に法案の提出を了解しました。そうしたことから公明党は、昨年来、障害者団体の方々と重ねて法案について協議を繰り返し、また、厚生労働委員会や予算委員会で各団体の要請について取り上げてきました。また各団体の要望をとりまとめ、昨年の予算編成に際して、また今年は法案の提出に際して厚生労働大臣や財務大臣に要望をしてきました。
現在も、衆議院で審議がなされておりますが、現時点では、低所得の方々に対する個別減免、施設入所者の方々に対する負担軽減のための補足給付などが示され、また負担上限を決める世帯の所得もできる限り本人の所得を基本とすることなどが示されています。
ご指摘のように重度の方々が地域で生活を継続することができるかどうかは大切な課題です。国会での質疑でも障害者自立支援センターの中西さんから発言があり、障害者基本法の改正で示された地域での自立した生活を支えることが可能でなければならないと思います。様々なご指摘を踏まえ、政省令等に適切な反映がでるよう努力してまいります。
■金子和弘→福島豊事務所
 長文のご返事有り難うございました。意味深く読ませて頂きまして私が感じたことや今まで私が生きてきた体験や経験を基に意見を書かせていただきます。まず正直言って福島議員は今の社会状況や現実を良く把握されておられないなあと感じました。それは議員は与党の国会議員という立場で一定の財政制約と公平性の確保が必要だと言われますが最近の国の社会保障制度改革を見るとけして良い方向に行っているとは思いません。税金や保険料を多く取られそれで中身が良くなっていかないから多くの国民は政治や行政に対して不信を持ち「あんなに金を取らないで他の方から社会保障に廻せば良いのに」と言うことになっているんですよ。
 それからもう一つこの議論をするときに議員もそうですが国民には税金や保険料を出すことが出来ない人たちが多くいるという事があまりにも語られないと言うことです。つまり生まれたときからの重い障害で就労も出来ず収入を入られず生活保護などで一生を送らざるを得ない人たちがいるわけでそれを考えないところで財政制約だとか公平性の確保だとかの議論することが当然であるかのような風潮があることにすごく私は危機感を持っています。私のことを言うのもなんですが私は生まれたときに逆子で難産で脳性マヒになり全身性の障害者になり学校は就学免除で学校には行けず20数年間親兄弟の色んな意味でお荷物として生きてきました。そんな中でも自分も1人の人間として社会の中で生きていきたいと思い職業安定所や役所の福祉課などにも何回と無く行き仕事を求めましたが顔を見ただけで「貴方の仕事など無いよ」と言われ途方にくれましたが、それでもあきらめきれず手動の車いすをこぎながら行商をやったり簡単な店をやったりして頑張ってみました。その結果は身体をこわし障害が重くなり家族に負担をかけるようになり収入を得て自立することが不可能になりあきらめざるを得ませんでした。それでも親兄弟から離れ社会の中で自立した生活をしたい、このままでは終わりたくないという願望が出てきて反対する親の手を涙ながらに振り切りアパートを借り仕方なく生活保護の生活をすることにしました。そこから私の人生は大きく変わりました。どう変わったかというとまず自分の意志で生きられ張りのある生活になり大きな喜びになりましたがその反面、行政の役人は「生活保護を受けて生活するのは自立ではないぞ」と言って少ない額の記入された預金通帳を見たりサイフの中まで鬼の首でも取ったよう感じで見られ屈辱的な思いをしたり、また社会の人たちの差別と偏見と向かい会わなくてはなりませんでした。そんな状況の中で縁があって結婚をし子供も生まれたが生活保護が故に高校進学をあきらめさせるような状況になって子供にも「どうして家は貧乏なの」と差別を感じさせることになり色々と大変な事をやってきました。そこで感じたことは結局、国は私のような障害者に対して何の所得保障政策をしてこなかったということです。つまり重度障害者はあたりまえに地域の中で生活し結婚し子供も産んではいけないし国は認めないということであり人間ではないということにもなるです。そんな現状の中で財政制約だとか公平性を納税者の立場からだけ議論がされるというのは非常に危険だし国が先頭に立ってやることでないと思います。国は今やらなくてはいけないのはどんなに重い障害者でも地域であたりまえに生きていけるようにするにはどうするのかを障害者自身の声を聞き方針を示すときなのに今回の「自立支援法案」は低所得対策として生活保護者から負担金を取らない事になっているがこれは払える金がないわけだから当然なのだがここに新たな差別を生む結果になります。すなわち働ける障害者と働けない障害者の社会的格差ができあがり働けない障害者はますます悪いもの、不要なものとされてしまうということです。大体この「自立支援法案」はそういう性格のものでありそして今度は専門家と言われる人たちが私たちの生活に入り込み管理するという許し難いものです。そして私たちに虚脱感を与えその次に出してくるのは「尊厳死法案」であり「安楽死法案」でしょう。小泉内閣は合理性を重んじ強い力のあるものだけが生き延びる考え方、やり方であり、それに公明党までが乗っていることに危機感を感じています。
 その意味において私は57年間生きてきて6年前に頸椎を痛め手術をして24時間介助が必要になり1人暮らしになった今、この「自立支援法案」を出てきたことによって自分のことや、これからの若い障害者のことなどを思うと、ものすごい恐怖感に駆られています。
 福島議員は私の書いたことをどう思われるか分かりませんが、1人の人間として心のあるのであればこれらの法案は通すべきではないです。廃案、撤廃です。国や議員が今やらなくてはいけないのは働けない障害者の所得保障であり介助を含め全体的な救済です。
 実は7日の参考人質疑を傍聴させてもらいましたが、中西参考人は事業所の立場で話されていましたし、福島議員は行政や管理者側からの人から多く聞かれていて肝心な障害者からの本当の声があまりにも届かなかったと思います。例え政省令等で手直しをしたところで本体がある以上大した変わりはないです。このメールを朝から夜寝るまで14日から今までかかってやっと書かなくてはならない存在がいることを考えて下さい。

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