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2007年12月

2007年12月 2日 (日)

怒りネット通信 第31号

怒りネット通信 第31号
2007年12月2日発行                            
KSK『きずな』
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>
■発行
神奈川県身体障害者団体定期刊行物協会         
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■もくじ                            
怒りネットの秋の闘い
10・30全国大フォ-ラムの報告
9・30関西怒りネット集会報告
8・29相模原アピ-ル行動&交渉
地域で生活することができなくなってきている    
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●今がチャンス!・修正ではなく、あくまで障害者自立支援法の撤廃をめざして闘おう!
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怒りネットの秋の闘い
古賀 典夫
 全国の障害者は、今年も「障害者自立支援法」への怒りをたぎらせ、闘いを展
開していますが、私たち怒りネットも関西の集会をはじめ、「支援法」の撤廃を
掲げて闘ってきました。
 10月3日には、国会議員への働きかけを行いました。実はこの日は、厚生労
働省交渉が予定されていましたが、厚労省側がこれを拒否してきたのです。この
ことへの怒りをも胸に、法そのものの撤廃を目指して、国会行動としました。与
党に抗議するとともに、民主党案への批判もおこなってきました。民主党案は1
割の応益負担という法律本則の条項を変えるものではなく、一時的な凍結をはか
るものですが、「自立支援医療」や補装具についてはそうした凍結さえもおこな
わないものです。
 さらに、10月30日の大フォーラムに結集するとともに、撤廃の闘いを障害
者をはじめとする民衆自身の闘いでかちとることを呼びかけるビラを配布しまし
た。大フォーラム終了後には、国会の参議院会館前に青い芝の方々と共に登場し、
ビラまきと座り込みに入りました。そして、翌日の昼まで宣伝活動を行いました。
 警察の対応は、2年前よりもはるかにひどくなっていました。以前は、取り囲
んで「泊り込むな」と言っていたものが、今回は、麹町警察署の前田係長を先頭
につかみかかってくる状況でした。見ため「健常者」と思われる仲間に「責任者
は誰だ」と聞いてきて、古賀が「私だ」と言うと、「本当に責任者なのか」と差
別的な対応をします。「泊まらせない」と言ってくるので、法的根拠を尋ねると
「警察法2条だ」といい、内容を尋ねると「法律など知らなくてもいい」などの
暴言を浴びせてきます。実際には何の根拠にもなりません。こうしたやり合いの
中で、泊り込み行動を行いました。
 夜は雨が降り出す中で、ビニールシートをみんなでかぶって頑張り、と言って
も楽しく交流し、翌日は朝7時には街宣を行いました。国会関係者や議員への働
きかけをおこなう大フォーラムの主催者にもビラを手渡しました。
 現時点で国会では本格的な審議に入っていません。これは与党が審議を拒否し
ているためのようです。しかし与党も闘いに追いつめられており、現在の上限額
の引き下げを再来年度以降も続ける方向や介護保険との統合は行わないなどを打
ち出してきています。障害者や労働者みんなの闘いをさらに強め、「支援法」の
撤廃をかちとりましょう。
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10・30全国大フォーラム報告
新潟・木村
 10月30日、東京の日比谷野外音楽堂において「私たち抜きに私たちのこと
を決めないで『障害者自立支援法』全国大フォーラム」が開催されました。厚労
省前の集会と合わせて全国からの参加者の数は6500人とのこと。私はビラま
き等で動き回っていたので、日比谷野音の集会には部分的にしか参加していませ
ん。この報告は録音を元にしていますが、集会の中身全てが録音されているわけ
ではなく、録音状態も良くないので、利用者の側の声を一番紹介したかったので
すが、残念ながらそれが困難です。そのため今回は、冒頭の各政党のアピールと、
政党シンポジウムに限って報告しようと思います。
 すでに、関係諸団体のニュースや刊行物で大まかな内容は報告されているわけ
ですが、ここでは各政党の議員の発言を少し詳しく紹介することにします。
 野党議員の発言には随時拍手が沸き起こるのに対して、与党の発言には多くの
ブーイングと野次が飛んでいました。シンポジウムでは、公明党の高木議員の発
言に一時会場が騒然となり、司会が静かにするよう注意する場面もありました。
■政党アピール
自民党:障害者支援議員連盟会長 (衆)伊藤公介
民主党:次の内閣 厚生労働大臣 (参)谷博之
公明党:社会保障調査会障害者福祉委員会 委員長 (衆)高木美智代
共産党:政策委員長 (参)小池晃
社民党:(衆)保坂展人
国民新党: 副代表 (参)自見庄三郎
◎伊藤(自民党):自由民主党は岩永峯一、石原宏高らの有志議員で、すべての障
害者を支援する自由民主党議員連盟を発足した。障害者自立支援法については、
障害者がしっかり契約者となって自立してほしいとの強い願いがある。ひとつは
応能負担か応益負担かということだが、自立支援法は、収入のしっかりしている
方から負担いただくことを基本にしており、応能負担のような内容になっている。
2つ目は、誇りを持って応分の負担をするという精神は大切であるが、収入の認
定は、家族を含めず障害者本人の収入に限るべきであると思っている。3点目は
福祉現場で働く人たちの待遇を改善するために報酬単価を上げること。日割りか
月割かという問題では、日割りの方が利用者にとって、好きな施設を選択できる
のでいいのではとの声もあったが、施設を経営する視点からは問題があり、報酬
単価を上げることによって解決できると思う。
◎谷(民主党):民主党は9月28日、参議院に障害者自立支援法の一部を改正
する法律案を提出した。一割の応益負担を、もとの支援費制度の応能負担に戻す
ということ。施設の収益につき従前額の100%を保障すること。自立支援医療
その他について抜本的に見直しをするということ。あとは、この法案を、全党の
皆さんに賛成していただくこと。11月に入ったら参議院厚生労働委員会で法案の
趣旨説明が行われる予定。与党の皆さんは、今の自立支援方法そのままで解決し
ようとしているが、それでは本質的な解決にならない。法律を改正し、将来包括
的な障害者施策の総合福祉制度をつくるべきと考えている。
◎高木(公明党):私は弟が学生時代の交通事故のために高次脳機能障害となった。
診療しながら全力で働いている姿を見て、何としてもこうした障害を個性として
認め合う社会を目指して頑張っていきたい。この障害者自立支援法、当初介護保
険との統合をめざしたが、経営の安定化を図って行くために大きな課題が残って
いる。今年一月、補正予算によって1200億の特別対策を講じた。一割負担は、
すでに4%から5%になっている。また事業者についても9割保障させていただ
いたが、さらにもう一段と思っている。今与党政権合意においてプロジェクトを
立ち上げて協議をしている。何としても皆さんに安心して暮らせる社会が築ける
ように、与党として全力をあげる。
◎小池(共産党):共産党は先日、障害者自立支援法の実態調査を行い6割以上の
方から一万円以上の負担増になったとの回答を得た。多少の手直しでは問題は解
決しない。根っこにある応益負担をきっぱり止める。そのために力を合わせてい
きたい。民主党の皆さんが応益負担を止める法案を出している。私たち日本共産
党もこの法案に賛成。この法案を実現して、福祉サービスだけじゃなく、医療も
補装具も、食費も元の応能負担にもどしていこう。与党も応益負担の問題には気
づいているので、この法案に賛成していただけるものと確信している。応益負担
を一年止めるために必要な額は510億円。イラクでの戦争、インド洋での給油
支援など、年1650億円。人殺しのために使うお金があるなら、障害者が人間
らしく生きていくために使う方がいい。
◎保坂(社民党):臨時国会の会期はあとほんのわずか。まずは応益不負担を止め
るために民主党が法案を提案しているが、何が何でも通すということが大事。私
たちは今朝、会議を開いた。与野党逆転のなかでいろんな法律を通したいが、一
番はやはりこの障害者自立支援法を止めるということを確認した。絶対これを臨
時国会会期中に通していくべき。障害者権利条約が署名された。大きなこと。そ
の精神で日本の障害者福祉制度を変えていかなくてはならない。3年後の見直し
ではなく、この臨時国会で応益負担を止める。沖縄では超党派で12万の人が教
科書の曲げられた事実は許せないと立ち上がっている。ぜひこの障害者自立支援
法の撤回と、障害者権利条約に基づく新しい法制度を作っていこう。
◎自見(国民新党):私は医師で、31年間医者をしている。38歳から60歳ま
で実は自由民主党の衆議院議員をしていた。前回、郵政民営化法案に反対して離
党した。私は自由民主党にいたとき、医者だったので厚生委員として、もっとも
厚生省の政策に影響のある立場にいた。昭和の年金大改革で、障害基礎年金を作
った。福祉というものは、本当に必要な人には必要である。国民新党は、強きを
くじき弱きを助ける。精一杯この法律を改正することをお誓いする。
■ 政党シンポジウム
自民党:厚生労働委員会 副会長代理 (衆) 菅原一秀
民主党:障害者自立支援法見直し作業チーム主査 (衆) 園田康博
公明党:社会保障制度調査会 障害者福祉委員会 委員長 (衆) 高木美智代
共産党:障害者の全面参加と平等推進委員会 委員 (参) 紙智子
社民党:平和市民委員会 委員長 (衆) 保坂展人
▲ 自立支援法の評価に関して
◎菅原(自民):障害者自立支援法の理念は間違っていない。しかし、理念と現実
にずれができている。自立支援法が、身体障害、精神、知的の3つをひとつに統
合したことは是とするところ。また国が財源をしっかり義務として出すことで、
責任を明確化した。しかし利用者負担の一割が重過ぎる、工賃より利用料の方が
多いのはおかしい、事業者の収入が減ってしまったことなど、あまりに急激に、
皆さんの理解を得ずに作ったために、問題も生じてきた。そこで新たに1200
億円の特別対策を講じた。一割負担の上限額を4分の1にした。あるいは、事業
所に対する激変緩和策として従前額の9割を保障するということもやってきた。
障害者施策の国費が減ったという指摘があるが実際は毎年10%伸びている。こ
のことは皆さんご理解いただきたい。
◎園田(民主):障害者自立支援法、応益負担廃止法案を参議院で提出している。
応益という問題は、障害福祉サービスにとって不要。自立支援法には与党も問題
があるからこそ1200億円の特別対策をやった。特別対策をせざるを得ないこ
と自体、この法の間違いを物語っている。所得保障、所得の確保が、ずっと言わ
れてきたが議論が進んでいない。先ほど障害程度区分という話があったが、本当
にこの障害程度区分というものが必要なのかというところから話を進めたい。さ
らには地域生活支援事業における地域間格差の問題は、自治体に全部丸投げして
しまったこと自体が間違いだった思っている。
◎高木(公明):今障害者自立支援法について、どう評価するかということだが、
障害のある方が普通に暮らせる地域作り、社会作り。この理念を進めて欲しいと
の多くの声を頂戴している。精神障害が対象に入ったこと。何と言っても予算に
ついて、国が責任を持つとはっきり明記をしたことは大きい。しかし、支援費の
財政は破綻寸前だった。苦渋の選択の中から生まれたのがこの自立支援法。国の
義務として予算を保障する。その代わり一割をお願いしたい。こういう流れでス
タートした。負担軽減のために昨年度の補正予算において、特別対策を講じた。
自立支援法、まだ多くの課題がある。例えば、世帯単位の収入認定を個人単位に
するべきだと考えている。利用者負担については、現在の特別対策を恒久化する
ために闘う。その他の課題も全力で取り組む。すでに与党プロジェクトがスター
トしている。責任ある財源措置をしっかりとりながら前に進めていく。
◎紙(共産):最大の問題はやはり応益負担の問題。生きるために必要なこと、
食べること、お風呂に行ったり、外出したり、こういうことを益と見なして、何
でこれに負担をかけなきゃならないのか。昨年の1万5千人の巨大な力が、政府の
特別対策1200億円の補正予算を組ませた。それでもサービスの利用を減らさ
なければならない、働いているヘルパーさんを減らさなければいけない等々の事
態が続いている。支払い方式が日割り化したことによって、事業所に対する影響
も大きい。障害者に対するサービスを止めた事業所も出てきている。また居宅の
介護、訪問介護の事業でも、重度の身障者に対する報酬があまりにも低い。地域
で自立した生活をと言っているけれども、生きていくことすら不可能になりかね
ない。早期に抜本的な見直しが必要だと考えている。
 
◎保坂(社民):この障害者自立支援法を作ったのは大失敗。悪法以外の何物でも
ない。だいたい自民党の総裁選挙で福田さんが、抜本的見直しを公約にすること
自体、抜本的に問題があるということを物語っている。「抜本的に」という言葉
の意味は、少し手を加えるとか、ちょっと予算を付けるとか、応急処置をすると
いうことではない。福田さんの答弁の中で、だんだん後退している。当初は、
「抜本的な見直し」だったが、次に自民・公明の政権合意では「抜本的見直しを
検討する」、また衆議院本会議では、「施行後3年を目途にした見直し条項を踏
まえ」などと言っている。「施行後3年の見直し条項」などはもともとあった。
抜本的な見直しといっても何だか分からない。根本が悪いのはいくら手直しして
もダメ。障害者権利条約の署名、そして国内法の制定、ここにしっかり規準をあ
わせて、応能負担に戻すこと。一割負担を廃止すること。施設への日額制を月額
制にもどし、かつ報酬単価を見直すこと。事業者収入の安定化を図り、福祉職員
の安定雇用をはかること。障害程度区分の見直しを行い、自閉症や知的障害者の
特性に応じた支援策を作ることが必要。本人や家族たちに夢を与えるような障害
者施策をこの日本で打ち立てて欲しい。そして福祉の現場に夢を持たせるような
施策をしないと日本の福祉は本当にジリ貧になってしまう。
▲ 見直しの中身について
◎園田(民主):スケジュールだが、もう待てない。すぐにでもこの障害者自立支
援法を見直して欲しいということで、私どもはこの提出法案を含めて議論をして
きて、まずはこの自立支援法を止めなくてはいけない。緊急避難的な応急処置で
はあるけれども、応益負担を廃止して応能負担に戻していく。それに準ずる利用
者負担、事業所への支援という形で考えている。9月28日の提出後、スケジュ
ールの関係で議論に入っていないが、何とかこの臨時国会で通して、来年1月か
らでも準備に入りたいと思っている。このように自立支援法をまず凍結・廃止を
しておいてから、20年度中には、応能負担を中心骨格とした総合サービス法案
を作って提出したい。与党からも、「法律の骨格は定率一割負担だが、軽減策を
講じて応能的な負担に抑えてきた。これを恒久的なものにしていきたい」という
言葉があった。しかし恒久的なものといっても、定率(応益)負担という考え方が
法律の骨格では、問題の解決にはならない。
◎高木(公明):私は障害者自立支援法の基本となる、皆様が安心して地域で普
通に暮らすという理念の部分は堅持すべきではないかと思っている。課題がある
ことは事実。法改正というが、政省令でできるもの、また予算措置でできるもの、
それぞれ分けなければいけない。「自立支援法をぶっ壊す」という話だが、自立
支援法は基本的には理念法というふうに解釈しているが、理念まで否定してはい
けない。私自身の考えだが、応能負担というのは、果たしてそれでいいのかと思
っている。本来であれば、やはり所得保障をきちっと国としてやるべきで、その
上で、これだけ皆様に所得を保証させていただくから、ぜひ利用分の1割は、今
現実には4%か5%だが、ご自分の懐から払うことが大事なのではないかと思っ
ている。予算措置でできるもの、今与党のプロジェクトも11月12月の予算編成に
総力を挙げている。予算、政省令、そして法改正、この3段階で考えていかなけ
ればいけない。
◎保坂(社民):厚生労働省という役所に任せて、障害者自立支援法を良くするこ
とを期待できるだろうか。やる前からこうなることは分かっていたではないか。
自立支援法を「ぶっ壊す」ことが障害者福祉を壊すことではない。障害者福祉を抜
本的に「ぶっ壊した」のがこの自立支援法ではないか。法改正、政省令にゆだね
るというのは、厚労省の役人に任せるという話になってくる。一番の欠点は、当
事者の皆さんの声を聞かないことだ。障害者自立支援法を抜本的に見直すために
は、まず皆さんの声、実態をしっかり聞かなければいけない。スケジュールだが、
臨時国会の会期、11月10日まで。本当に時間がない。私たちはやはり応益負担の
廃止と月額制への回復という部分はこの臨時国会でどうしてもやりたい。結局こ
の「集会は開かれたけど、国会では議論になりませんでした」とは絶対にしない
ようにしたい。
◎紙(共産):理念という話があったが、この理念に反して逆行しているのが障害
者自立支援法だと思う。やはり応益負担の撤廃という問題と、事業者の経営に対
する支援というのは急務だと思う。「緊急避難的」という話だが、民主党の法案
について、率直に言って不十分だと思う部分もあるが一刻も早く参議院で議論し
て、何としても通すべきだと思う。応益負担制度を速やかに撤廃するという問題
と、それから報酬単価の引き上げ、それから日額払いを月額払いに戻す、小規模
作業所を安定した運営にするべきこと、小規模作業所の移行について要件の緩和
措置をとること。それから地域生活支援事業につき、自治体による格差が広がっ
ている中で自治体のかかった費用の2分の1を国が負担するようにして行くべき
ではないか。障害程度区分の認定手続きを見直すこと。児童に対しては障害程度
区分を導入しない。また退院支援施設は、社会的入院の解消にはならないので、
導入の即時中止を提案している。
◎菅原(自民):障害を持って生まれた、あるいは中途障害でも、それは人間とし
て不条理である。誰でも年を取る、年を取るという事は、人間として不条理だ。
この不条理に対して、政治的な法制がいかに力を尽くすか、それが障害者福祉。
今までは措置でやってきた。しかしながら、障害を持つ方も一人の人間として生
きる権利を行使していく、そのための契約制度。今回の法律はやや飛躍しすぎた
観がある。この法律をすべて見直すこともひとつの考え方。現実問題を見ると理
念そのものが正しかったのかという疑念も出てくる。今後、自民党の障害者特別
委員会で毎週議論を行う。抜本改革について色んな声があった。小泉・安部と続
いてきた改革中心路線から、福田さんの路線は皆様がたの生活に温かみ感じさせ
る政治を目指して頑張っていく。
▲ スケジュールについて
◎園田(民主):年金・医療の問題が今日から審議入りをしている。次の審議は、
この法案の審議に入っていただけるのではないかと思っている。野党の足並みが
そろっていないという話しもあるが、与党の皆様がたにも理解いただけるように
配慮している。延長しろと言える立場ではないが、ぜひこの臨時国会での成立を
図りたい。自立支援医療と食費、補装具等、この問題も併せて考えて行きたい。
やはり国庫負担規準というものを設けることなく、自治体が負担した部分の2分
の1を必ず国が面倒を見るということ。国が責任を取るということは絶対にやら
なければいけないことだと思っている。
◎高木(公明):どうも、話しを聞いていると、野党の皆様が言う見直しのポイ
ントと、与党として認識しているポイントと、ポイント的にはほとんど同じとい
う印象がある。いずれにしても、抜本的に与党は見直す。私どもはその見直しに
向けて、ひとつは利用者負担をもう一段軽減できないか。そしてまた、事業者に
対しても、今90%保障までやっているが、もう一段階人件費相当分を出すこと
ができないか、これに対する工夫を今させていただいている。また重度訪問介護
の移動支援の報酬単価をどのように見直していくか。併せて所得保障を出すとい
うこともしっかり考えていく。またさらに地域生活支援事業についても、新たな
格差を地方から生むわけには行かない。これに対する予算措置がどこまで可能か、
さらには障害児の問題。こうしたことを総合的に考えながら今国会において、予
算の成立を目指して具体的なポイントをしっかり掲げながら、ひとつひとつ皆様
のお声をいただきながら考えていきたい。
◎紙(共産):民主党から出されている法案は、これは一歩でも二歩でも、今の
緊急事態を打開するには大事だと思っている。公明党さんも、結局は見直すと認
識されていることは大事だと思うが、枠内にとどめるという話しで終わっている。
それではいけないと思う。問題は財源をどこからどう措置するかという話しであ
って、さっきも言ったが、応益負担を元に戻すために必要な予算はそんなに大層
なものではない。510億円程度。本当に与党が決断すればできなくはない。
◎保坂(社民):会期がわずかしかない。私たちは民主党の法案には賛成。国会
での議論は大切。国会で障害者自立支援法の見直しについて、与野党違いがあっ
ても、この臨時国会でしっかり議論しなければいけない。ついこの間まで、私た
ち教育基本法特別委員会で毎日朝9時から5時まで連日の審議をした。自立支援
法によって福祉が大変な目にあっているという事態だから、参議院のなかで特別
委員会を設置するのもひとつの案だと思う。実は私、96年に当選してからこん
なに暇な国会はあんまり体験していない。それこそテロ特措法一点集中である。
この臨時国会でどうにかこの自立支援法の見直しの議論に入るという合意を私は
この場で得ることができたら素晴らしいと思う。
◎菅原(自民):応益負担という法の当初の趣旨は、障害を持つ方も持たない方も、
一人の人間としてその権利を行使できるということ。しかしながら障害があると
いう状況は人として不条理である。そこに力を注ぎ、支えていくのが政治の役割。
これを起点とするならば応益というのは、やや乱暴な厚生労働省の考えがあった
のではないかと私は思う。理念は大事だと言ったのは、どんなに厳しい状態でも、
少しでもサービスに対する負担が可能であればきちんと払う。そのことによって、
一人の人間として自立できるという観点は大事にしていきたい。けれども現実に
は課題が多いということ。なかなか難しい問題ではあるが、皆で関心を持ち議論
をしていくこと大事だと思う。
◎園田(民主):私は一個人として、テロ特措法の問題であまりにも時間がかかり
すぎていると思う。ただ自立支援法の問題は延長してでもしっかりやるべきであ
って、今日の皆さんの声を国会対策のほうにしっかり伝えていきたい。
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「障害者自立支援法」撤廃を求める集い報告
怒りネット関西
 9月30日、尼崎労働福祉会館でおこなわれた怒りネット関西の呼びかけの実
行委員会主催「障害者と労働者の力で『障害者自立支援法』の撤廃を求める集い」
には、151人の障害者と労働者が集まりました。様々な障害者が「自立支援法」
で困っていることなど撤廃を求める発言が続きました。「撤廃しかない」という
ことが強く感じられた集いでした。しかも、その「撤廃」の展望も明らかになり
ました。介護保険当事者団体との共闘も始まりました。また、労働運動から「撤
廃」を共に闘おうという力強い連帯アピールも行なわれました。
■集いでの発言から(要旨)
◆Nさん(障害者)
 精神と身体の重複障害でヘルパー20時間使っている。障害程度区分は例えば
1人で買い物が出来るかと問う。何とかできると判断され「自立」とされてしま
う。知的障害、精神障害では低く認定される。ガイドヘルプが使いにくくなった。
訪問調査はプレッシャーがある。詰問的で早く終わってくれと思う。
◆Oさん(自治体労働者)
 行政で働いている。無理心中がある。「生きさせろ」の声を受け止め共に闘っ
て行きたい。格差社会で労働者も生きづらい。仕事を探すこと自体を資本のもう
けにしているのは許せない。障害者が資本にとって利用価値があるかどうかで選
別されていく。民営化・非正規雇用も本質ではつながっている。おかしいことは
おかしいと声をあげて行きたい。
◆Mさん(高槻医療・福祉労組)
 安倍政権下で労組が7月に、医療ネットワークを潰そうとする弾圧を受けた。
完全黙秘で不起訴釈放された。患者と労働組合が共に弾圧と闘った。多くのご支
援ありがとう。昨年、市役所前で700人で闘った。地域での闘いの水路となって
いる。自立支援医療は「申請主義」でひどい制度だ。他府県では申請もれになり
3割負担になった人もいる。その徴収を私たちがやらされることに憤りを感じる。
憲法9条・25条を守る闘いは一体だ。法の撤廃を勝ち取っていこう。
◆Aさん(施設入居障害者)
 施設には障害の軽い人もいるが支援法になって人間関係がむちゃくちゃになっ
た。職員の減員がひどい。パソコンもゆっくりできない。トイレに行くにも「ま
たか」と嫌な顔される。自立支援法で職員の数が減って大変になった。職員も大
変だ。福祉は昔よりひどくなったことは、あってはならないことだ。自立支援法
は廃止すべきです。僕は友人に廃止を訴えている。障害者と労働者の力で廃止を
勝ち取ろう。
◆Fさん(障害者)
 前にヘルパーにお金を取られた。行政に言っても「まあまあ」と言ってごまか
す。
◆Bさん(介護保険当該)
 介護保険の施行8年になる。毎月毎月、保険料を取られる。その上に1割負担を
取られる。申請して認定まで一ヶ月かかる。認定認定で介護を受けられない事も
多い。腰を痛めて起き上がることができないという人が受けられなかった。介護
保険は何の役にも立たない。ヘルパーさんが来ても短い時間で何もしてもらえな
い。こんな介護保険なんていらない。
◆古賀典夫さん
 「障害者自立支援法」と介護保険制度の改悪によって、「障害者」、高齢者、
その家族、福祉労働者のすべてが苦しみの中に突き落とされている。 厚生労働
省がホームページで発表しているところによれば、昨年度1年間での家族などに
よる高齢者の虐待が通報件数としては1万8393件、この内市町村が調査して
虐待と判断したのが1万2575件。施設での虐待は、273件と発表されてい
る。もちろんこれらは、氷山の一角だと思う。それにしても、家族関係は、介護
保険によって追い詰められている状況が明らかになっていると思う。
 NHKによれば、昨年1年間で、「障害者」や高齢者を介助している家族が殺す
「介護殺人」や心中が40件あったと報道している。 介助労働者の労働条件も
引き下げられており「きょうされん」の調査でも、賃金が下げられた、休暇が減
ったという例が多い。「きょうされん」に加盟している施設で昨年72人が職場
を辞めている。ほかの団体の関係者からも賃金の元になる報酬単価が下がったの
で、非常勤化が進んだり労働が過密化している状況が報告されている。
 わたしの知り合いで介護保険のヘルパーをやっていた人の話によれば、これま
では3時間で行っていた介助を1.5時間で行わなければならない状況になってい
るという。政府系の法人である「介護労働安定センター」の調査によれば、介護
保険のヘルパーの43.9%が時間給として賃金を受け取っている。その時間給
の平均が1140円。税込みの月収では、「正社員」ではヘルパーと施設の介護
職員共に15万1000円以上18万1000円未満の層が最も多く、「非正社
員」のヘルパーでは5万1000円以上8万1000円未満の層が最も多い。結
局介護保険は、労働者も苦しい状況に追い込んでいる。 自治体労働者もひどい
目にあっている。過労で倒れた人も各地ででている。自殺も起こっている。「障
害者のための仕事が忙しいならまだ良いが、障害者福祉を切るためにこき使われ
るのはたまらない」という声が出ている。そういう中で「障害者」の便宜を図ろ
うと、違法すれすれのことまで行って「障害者」やヘルパーを守ろうとしている
自治体労働者もいる。わたしたちはこうした自治体労働者を守らなければならな
い。労働運動と「障害者」の闘いで、「支援法」を撤廃するようにもっていくの
が本筋だ。
 市役所に対する「障害者」の闘いも昨年以来、さまざまな闘いが行われてきた。
市役所にデモをかける闘い、人口呼吸器をつけた「障害者」も含めて庁舎内に泊
り込み覚悟で押しかける闘いなど。
 東京都の板橋区では24時間の介助保障が行われてきたが、区側は昨年これを
止めたい意向を「障害者」に伝えてきた。これに対して、「障害者」側は区との
交渉と共に、区役所内で横断幕を広げ、ビラまきとアピールを行うなどの抗議を
展開し、区側の方針を跳ね返した。今年は10・30に日比谷で「支援法」の根
本的見直しを求める大きな集会がもたれる予定だ。民主が応益負担の凍結といい
自公も見直しと言っている。
 民主党案はけっして応益負担廃止法案ではない。ホームヘルプや施設への通所
や入所の費用負担を、支援費制度の時の応能負担に当分の間戻そうというものだ。
自立支援医療や補装具は、1割の応益負担のままだ。自立支援法撤廃しかない。
 「支援法」を成立させる過程で与党にも動揺があったが、法案に賛成した御用
団体の存在があり、法成立となった。最大の御用団体である育成会の当時の常務
理事は、「障害者」の財布の中よりも国家財政の方が重要だと発言してきた。そ
の結果、会員家族の中で少なくとも3件の子殺しや心中が起こってしまった。し
かし、事務局の労働者は「支援法」に反対してきた。今、理事会側はこうした職
員への弾圧を進めているが、職員は労働組合に結集し闘っている。 そうして闘
う労働者はいう。「理事や施設経営者は、障害者の権利擁護とはいうが、労働者
の権利を守ろうとはしない。労働条件や労働者の権利が守られないと、障害者の
権利も守れない状況になってしまう」と。そして、労働者自身が自らと利用者の
権利を守るために動き出している。 福祉予算の削減は、「障害者」や高齢者は
もちろん、労働者にも襲い掛かる。福祉きりすて・低賃金に障害者・高齢者・労
働者が共に反撃していこう。団結して法をぶち破っていこう。
◆Cさん(精神障害者)
 戦争反対、侵略反対と一体で闘おう。
◆Dさん(視覚障害者)
 日本の文化に同情というものがある。社会参加させない。同情という名の暴力
だ。「美しく聞こえる言葉」の裏側に潜む「落とし穴」を、私たちは常に意識す
る必要がある。
◆Eさん(精神障害者)
年に一回診断書を行政に提出しなければならない。行政に管理されてしまう。
「心神喪失等医療観察法」ができて「処遇困難者病棟」に送られて抹殺されてい
く。生活保護も年金がもらえず就労しているが3K職場しかない。
◆Fさん(労働者)
 ヘルパーからの労働相談がある。自立支援法撤廃へ向けともに闘っていきたい。
解雇撤回闘争で神戸地裁で画期的勝利判決を勝ち取った。社会に広めていきたい。
◆Gさん
 夫が労災で障害者になった。行政訴訟8年でようやく労災認定がされた。
◆メッセージ
 かつて難民は遠い国の出来事でした。今、日本中で難民が溢れている。介護難
民、医療難民などだ。自立支援法は国家の役に立たない者は死ねということ。見
直しは政府が民意に屈したものだ。私達一人一人の行動が大事なのです。全ては
あなたから始まるのです。
◆Hさん
 この集会は生きるか死ぬかという実感がある。天皇は軍服を脱いだだけでのう
のうと生きている。軍国主義が復活している。教科書問題は日本の問題だ。東京
で集会をやろう。
◆Iさん(精神障害者)
 福祉労働者のアンケートを行なった。83%がやりがいがあるとしながら将来は
分からないという人が6~70%いる。時給は700円だ。金にならない障害者
は殺すという時代だ。政治的闘いと生活レベル立ち上がっていくということだと
思う。
◆Jさん
 障害児の親です。自立支援法について教育労働者の間で関心が低い。作業所は
経営が成り立たなくなっている。子どもの就職先がない。自立支援法になってか
ら生活も赤字だ。民主党も突き上げながら、原則的に闘っていく。
◆Kさん
 高校生です。父の友達が孤独死した。知的障害者だった。何週間も発見されな
かった。そういう人はたくさんいる。世の中をよくしようという団結が必要だ。
正義のための闘いの先頭に立つ。
(以上)
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8・29アピ-ル行動&交渉
久保田幸記(障害者の生活を創る会)
 去る8月29日に相模原市にある障害者2団体(生きる会、障害者の生活を創る会)
が参加者52名を集めて、デモ行進と相模原市に障害者自立支援法やJR矢部駅に
対する要望書2部を提出した。それを基に市との交渉をする交渉団を送り出し残
りのメンバーで市民に行動の理解を得るためにビラ配りをしました。我々はこの
行動は地域で当たり前に生活がしたいと言っているだけです。
 市との交渉の結果、進展があったのは入院時のコミュニケーション支援という
形でヘルパーさんが入るのを具体的に検討を始めたこと、一方進展が無かったの
は矢部駅の地下通路のバリアフリー問題で市側は構造上の問題でスロープは作れ
ないと言っていましたが、個人的な意見を言わせて貰えば可能な気がします。
 災害時や停電時にエレベーターが動かなくなった場合、車椅子利用者や高齢者
の人の移動が困難になります。貴方ならどうしますか?
 僕がこの行動に参加した理由は今の生活を少しでも良くしたいと思っているか
らです。
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地域で生活することが、できなくなってきている!
自立生活センター グッドライフ代表 石田義明
 東久留米市に自立生活センターをつくって15年くらいになる。今まで、施設か
ら出たいという重度の障害者の自立を促進してきた。そして何人もの人が今自立
生活を送っている。重度の身体障害者も24時間介護を受けて生活している。施設
から地域へという流れができてきているように思う。施設へ行っても最近は、地
域で生きるのがよいことだという考えのところが多くなってきた。自立について
は、重度の場合、親や兄弟の反対は強いが、実際に重度の人が自立生活をしてい
るのを見ると理解してくれる人もいるし、障害者も自立しようという思いが強く
なったり、自信をもったりする。
 自立は、自己決定、自己責任が基本で、このことは大変むずかしくて理解して
もらえない障害者もいる。でも、根気良く付き合って自立生活を支援している。
今の政治家は自分の発言に責任をもっていない人が多いので困る。根気良く付き
合って責任をわからせないといけないのかと思うとたまったものではない。また、
役人は人権がわかっていないと思う。ボクの自立生活を見せれば少しはわかるの
ではないかと思う。障害者が求めているのは保護ではなく、地域で生きるための
環境づくりだ。自立支援法になって市町村の負担が大きくなり、それが難しくな
った。介護時間を減らされている人が多くいる。施設から出しにくくなってきた。
 今、市役所の方からさかんに「施設から出さないでくれ」と言われることに対
し、ボクは「出たいって言ってるんだから本人の意思を尊重してくれ」と言うが、
「とにかく財源がない」の一点張りで話にならない。そういうことがずっと続い
ている。らちがあかない。東京都や国とそのあたりの話をやっていく必要がある。
 自立支援法は、支援と言いながら、実際は自立阻害法で施設から地域へという
流れを止める法律だと思う。ボクの目標は全国の施設の解体。施設では、今まで
いろいろな暴力行為や人権侵害が利用者に対して行われてきた。施設という閉じ
こめられた場所では障害者が人間らしく生きることはできないと思う。あたりま
えのように地域で生きる制度をつくっていきたい。だから、自立支援法はなんと
しても撤回させる必要がある。その方向で国と闘っていこうと考えている。そう
しないと、地域で生活する人がいなくなってしまうし支援がむずかしくなってし
まう。
★障害者自立支援法について問題と思うこと
1。今は24時間介護者を入れて地域生活をしているけれど、介護時間が減らされ
るのではなかと思って心配している。少しの時間でも介護者がいないと、食事、
トイレ、外出、移動、寝返りなどができなくなるので困る。
2。施設から出たいと言う人を出せなくなるのではないかと思う。今以上にいろ
いろな制限をうけて、その中で生きていかないといけないので、地域で生きよう
と思う人が減ってしまうのではないか。僕は、施設ではなく地域で障害者も生き
ることが大切だという考えで自立生活を支援してきた。それが困難になる。
3。応益負担になると生活が苦しくなる。又、医療費が負担になると、薬を病院
からもらって飲んでいるので大変だ。
4。コンピューターによる障害程度区分審査は問題。なぜ、導入しないといけな
いのか。障害者の生活をコンピューターで判断するのは必要ないと思う。又、審
査会の委員に当事者が入るべきだと思う。学識経験者とかは頭で判断してしまう。
現実を知らない。
5。ヘルパーやケアマネージャーの資格は必要ない。資格があると型にはまって
しまう。資格をもっているから、いいヘルパーではない。経験上、そう言える。
6。国や行政に言いたいことは、障害者の生活を全然わかっていないということ。
実際に生活を見ないで、書類だけで判断するのは危険だと思う。それと無駄な支
出をやめて欲しい。増税に頼る前に、いろいろ考えることがあると思う。以上で
す。

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