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2009年1月 4日 (日)

「社会奉仕命令」

下記の報道がありました。何か良い事のように言われていますが、今までなら執行猶予になっていた人たちに対して、「奉仕命令」で拘束するということになる可能性が高いです。最近の罰則強化の流れを見ていると今までよりも罰がゆるくなる方向性とは見ることができません。刑法の改悪がこれを前例として進められるのではないかという恐れがあります。刑法改悪・保安処分導入がこれを契機に進められる可能性が大いにあります。「知的障害者」・高齢者に対する保安処分導入へ道を開くものです。警戒を強めねばなりません。

また、高齢者介護を罰則として盛り込むことは、今でさえ社会的位置づけの低い介護労働をさらに低めるものにしかなりません。刑罰で「奉仕する」者と同じ仕事をする介護職の社会的地位はさらに低められるでしょう。

私たちはこのような刑法の改悪には反対です。

◆平成20年12月30日 朝日新聞 朝刊


 「社会奉仕命令」導入へ 刑務所外で更生促す

 犯罪者を刑務所に入れずに街で清掃などをさせる「社会奉仕命令」と、刑期の途中で刑務所から釈放して社会のなかで更生させる「一部執行猶予」の制度が日本で初めて導入される見通しとなった。受刑者の再犯防止と社会復帰を効果的に進めながら、刑務所の「過剰収容」も解消する狙い。硬直化していると言われてきた日本の犯罪者の処遇政策を多様化させる転換点になりそうだ。

 法制審議会(法相の諮問機関)の担当部会で導入に向けた意見がまとまった。法務省刑事局が年明けにつくる素案をもとに議論を再開し、法制審は夏ごろまでに最終答申をまとめる見通し。法務省はこれを受けて法案作りに着手し、早ければ09年秋の臨時国会にも法案を提出する。「社会奉仕命令」は一部の先進国ですでに導入されている。刑罰の一種とする国もあるが、法制審はドイツに近い「保護観察の条件」と位置づける方向。保護観察付きの執行猶予判決を受けた被告や仮釈放で保護観察となった受刑者から、奉仕活動で立ち直るきっかけがつかめそうな若年層を中心に選ぶことになりそうだ。具体的な奉仕の内容は、老人ホームでのボランティア活動や街中での清掃作業を想定している。ただ、相応の作業の量を確保できるか不透明で、指導する保護観察官などの増員が必要になる可能性もあり、今後の検討課題だ。「一部執行猶予」は、例えば3年の懲役刑で最初の1年は刑務所で過ごさせ、残り2年の刑の執行を猶予して、普通の暮らしをさせながら社会に復帰させる仕組み。判決の時点であらかじめ社会に出る時期が決まっている点で、従来の仮釈放とは異なる。対象には薬物犯罪の受刑者などを想定。薬物のない刑務所内で過ごさせるより、むしろ社会の中で誘惑に負けない力を育てるという発想だ。薬物依存からの脱却を支援する団体で、尿検査やカウンセリングを義務づけることを検討している。

 06年7月、当時の杉浦正健法相が現行の刑罰に代わる処遇のあり方を検討するよう諮問していた。

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コメント

メールで「受刑者」イコール「恐ろしい人」と受け取られかねないという連絡をいただきました。「薬物依存」の人を対象としているようですし、最近の大学生の大麻汚染などを見ても分かるように、ごく普通の人が犯罪に至ってしまった場合などを想定しているようです。「犯罪者」イコール「危険人物」という図式では読めないことを忘れてはならないと思います。

投稿: ゲン | 2009年1月 7日 (水) 09時28分

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