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2010年5月

2010年5月31日 (月)

予断許さぬ障害者自立支援法の行方

寄稿(柳田勝英・ルポライター)

 こと小泉政権以来、障害者運動を取り巻く状況が急激に右傾化した。例の障害者自立支援法のことである。

 さかのぼること約七年前、2003年四月から身体・知的・精神の三障害のうち、身体・知的障害者を対象に支援費制度がスタートした。戦後福祉政策の骨格は「措置制度(行政処分)」にあったが、これにより、障害者自らが福祉サービスを事業者と「契約」するシステムへと政策の流れが大きく転回することとなる(ちなみに精神障害者は戦後一貫、福祉の蚊帳の外といってよい状態で、措置制度といえば、悪名高き強制入院制度の「措置入院」くらいだった)。

 良心的な障害者団体は、様々な問題を抱えるこの支援費制度に反対してきたのだが、とにもかくにも身体・知的障害者のひとたちは事業者と契約を交わして福祉サービスを積極的に利用した。

 これは政府の誤算でもあった。支援費制度の導入により、2003年度は128億円、さらに翌2004年には250億円もの大量赤字が発生。国・都道府県・市町村の負担分のうち、国と都道府県からの補助金は裁量的経費(財務省によって組まれた予算を超えてしまったときは、超過分を厚労省は負担しない。都道府県も同様)であったため、国、都道府県が出さなかった(出せなかった)不足分は、市町村が負担することとなる(最終的には厚労省内の予算流用や、政治家へのお願いと財務省との折衝で補正予算を確保し、厚労省が二年連続で補てん)。そして、こうした事情を背景に、財務省は厚労省に対して次のように迫った。

「義務的経費(財務省が予算を組む義務がある)化にして確実に補助金分を厚労省へ分配してやる。市町村の財政を安定させるためだ。だが、そのかわり応益負担を導入してもらう」
 財務省の担当者が一字一句こう言ったかはともかく、これが障害者自立支援法の成立経緯のひとつと言われている。つまりはこうだ。応益負担(利用者の一割自己負担)を導入することで障害者がサービスをなるべく利用しない状態にする。かといって生活保護に流れられても困るので負担の上限はとりあえず設定しながら……。

 だが、またしても政治家、財務省、厚労省の面々は状況を見誤る。上限を設定したところで障害者の多くは低所得者である。多くの障害者が生活保護に流れるのは必然ともいえた。生きなければならないからだ。また、障害者問題とはいっけん無関係のようだが、労働者派遣が1999年に原則的に自由化され、派遣労働者の数も激増した。生活保護水準以下で働かねばならないワーキング・プア層も生活保護へと流れ出してきたのである。

「すると今度は生活保護の削減検討? ふざけるな!」
 こうした怒りが障害者運動という側面での自公政権に叩きつけられた「NO!」であった。
 昨年の政権交代後、政府・与党は当初「障害者自立支援法を2013年8月までに廃止し、当事者の立場に立った新しい法律をつくる」と表明。ところが現在、野党である自民・公明両党の障害者自立支援法の一部改正案に対し、政権与党が同調し、ほぼ同内容の法案を超党派の議員立法として今国会に提出し、成立する可能性が強まっている(5月31日現在、衆院委員会を通過)。「与党は労働者派遣法改正案などを通すために、そのバーターとして国対で同調した」(「障害者自立生活・介護制度相談センター」への電話取材より)という経緯だという。

『毎日新聞』2010年5月26日東京朝刊【野倉恵記者】によれば、これは「新制度開始までのつなぎ法案」で、一律一割自己負担の「応益負担」から所得に応じた「応能負担」にすること、発達障害を同法の対象と明記することなどが内容。障害者団体からの「それ(新制度開始)までの間どうするのか」との懸念の声に応えたものだという。

 一見、良心的な法案のようにもとれるが、制度の谷間の問題、知的障害者などの移動支援の問題、サービス利用計画の拡大等の問題はそのまま残っており、新制度成立までの暫定改正法にしては時限立法である明記もない。このように実は非常に問題の多い法案であるとの声が強い。

 派遣問題と障害者問題、どちらも大事なのに、派遣問題を優先させるための譲歩として出てきた法案なのだから問題が多いのは当然ともいえる。また、こうした派遣法改正との取引という側面だけではなく「障がい者制度改革推進会議」(新制度成立に向けて設けられた、障害者当事者や有識者らで構成されている会議)の抑え込みに入ってきているとの指摘もある。成立すれば2012年4月から完全施行される。

 障害者たちは甘言に裏切られ続けてきた過去がある。さらに改正法審議の最中に、普天間飛行場移設問題をめぐって与党内「抑止力」としての社民党も連立政権から離脱した。

 予断を許さぬ状況が続いている。

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2010年5月28日 (金)

怒りネット関西の声明

声明

私たちは障害者自立支援法の一部改定案に反対です。

民主党・社民・国民新党政権と障害者団体の合意にもとづき、障がい者制度改革推進会議で精力的な審議が続けられ、私たちもそこに意見が反映されるように努力してきたところです。

ところが民主党・社民・国民新党政権では、地域主権一括法案や自公野党案に基づく障害者自立支援法の一部を改訂する法案が障害者に対しては秘密裏に準備され国会に提出され、地域主権一括法案は参議院を通過しており、障害者自立支援法改定案は衆院で28日にも審議通過しようとしています。これに喜んでいるのは自公野党であり、資本家階級に属する人たちです。とりわけ障害者自立支援法改定案は、派遣法をめぐる自公両党との取引に利用されているという許しがたい背景があります。また、このなかで精神保健福祉法の一部も改訂されようとしており、精神科救急制度の拡大が狙われています。精神科救急は「精神障害者」の隔離・収容の強化のために使われている制度であり、「精神障害者」の利益にはまったく反しています。それが政権の都合によって利用され、民間精神病院資本の要求に沿って改悪されようとしていると伺えるところは、まったく許しがたいといわざるをえません。

民主党・社民・国民新党政権は、ますます障害者の利益に反した政権になろうとしており、障害者大衆から離反し見放される道を進もうとしています。

私たち「精神障害者」団体は、民主党・社民党・国民新党政権が「精神障害者」、障害者の声に今一度耳を傾け、障害者自立支援法の一部改定案、地域主権一括法案を廃案にすることを強く要求します。

現政権が障害者の声を聞かないのであれば、そのような内閣は打倒の対象でしかないことを明言しておきます。

怒りネット関西
保安処分病棟に反対する有志連絡会
兵庫県精神障害者連絡会有志

2010年5月28日

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2010年5月27日 (木)

10・30実行委緊急アピール

障害者自立支援法「改正」案の廃案を求める緊急アピール

2010年5月27日

さよなら!障害者自立支援法 つくろう!私たちの新法を!
10.30全国大フォーラム実行委員会

障害者自立支援法の一部を「改正」した法案が、今国会に提出される動きがあることに私たちは強い怒りと驚きを禁じえない。私たちは障害当事者の声を聞くことなく作成された同法「改正」案の廃案を強く求める。

私たちは、障害者の地域生活を阻害する障害者自立支援法の廃止を求めて運動してきた。昨年9月に成立した新政権はその声を真摯に受け止め、障害者自立支援法の廃止を約束した。長妻昭厚生労働大臣は、昨年の就任時に「応益負担を基本とする障害者自立支援法を廃止し、任期中に制度の谷間をつくらない新しい法律を当事者の意見を十分に聞いてつくる」と明言し、さらに、昨年10月30日(金)、日比谷野外音楽堂で行われた10.30全国大フォーラムにおいて、参加者一万人の前で「一期4年の間に自立支援法を廃止し、みなさま(障害者)や家族、広く利用されるみなさまの意見に謙虚に耳を傾けながら、新しい制度をつくりたい」と述べた。そして、新政権の公約によって設置された「障がい者制度改革推進会議」のもとに「総合福祉部会」が作られ、現在、新法(障害者総合福祉法(仮称))制定までの「当面の課題」について議論の真っ最中という状況である。

また、障害者自立支援法違憲訴訟に関連して、「障害者自立支援法違憲訴訟原告団」は国の提案を受け入れ、基本合意を交わした。その中で、障害者制度全般の改革のため、障害者を中心とした推進本部で総合的福祉制度を策定し、障害者の参画の下に十分な議論を行う、とし、これらの実施状況を検証していくために、国・厚労省は「訴訟団」との定期協議を行うことを約束した。

このような経緯にも拘らず、今回、「改正」案が提出されようとしている。看過出来ないのは、まず、法案の作成から提出に至るまでの当事者参画などの手続きの問題である。これまで、この件に関して、与党と障害当事者や関係団体との話し合いが全く行われていない。5月12日に日本障害フォーラム(JDF)とのヒアリングの際にも与党からは全く示されず、5月20日の新聞報道等を通して、5月末の衆議院での採択の動きがあることを初めて知った次第である。

次に、内容の問題である。昨年3月、旧政権下で政府提案として提出した法案とほぼ同じ内容である。谷間の障害者の問題の解決が先送りされ、移動支援や手話通訳・コミュニケーション支援事業など、地域生活支援事業の市町村間格差問題は何も解決されていない。また、障害者の自己決定を尊重しないサービス利用計画拡大の問題や、自立支援医療の応益負担の廃止が盛り込まれていない等、基本合意の水準を下回っている部分もある。

こうした当事者抜きの拙速な決定は決して許されるものではない。障がい者制度改革推進会議および総合福祉部会の議論を優先させるべきである。私たち10.30フォーラムは、粘り強く同法案廃止を求め、運動を展開する。
「私たち抜きに私たちのことを決めてはならない」。

                      記

1、国会は、今国会提出の障害者自立支援法一部「改正」案を廃案とし、新しい総合福祉法(仮称)のあり方とそれに向けた当面の課題等、障がい者制度改革推進会議のとりまとめと同総合福祉部会の議論を踏まえ、今後の対応を行うこと

以上

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2010年5月26日 (水)

成田市三里塚でさらに農民を不当逮捕

許しがたいことが起きています。警察は三里塚農民をどんどん逮捕するという方針なのでしょうか。

24日の第三誘導路計画の公聴会を弾劾するデモの途中、あまりの過剰警備に抗議していた空港敷地内の天神峰の農民・萩原富夫さんを突然逮捕したのです。

第三誘導路建設自体が、敷地内農民をいじめて追い出すという悪辣な目的を持ったものです。敷地内農民追い出しのために一つの滑走路に対して3つの誘導路を600億円かけて建設するというむちゃくちゃなものですが、国土交通省は承認しようとしています。それに対する抗議のデモが行なわれていました。まったく正当な目的をもったデモです。それに対して成田警察署は不当きわまる過剰警備を行い、それに抗議したという理由でもって敷地内農民を逮捕したのです。

農業は一日も休むことの出来ない仕事です。それを何日も拘留すること自体が営農の破壊です。

警察は敷地内農民を全員逮捕するという方針をもっているのかと疑う事態です。警察は三里塚農民の営農を破壊し、農地を荒れさせて追い出すという新たな弾圧手法を採用しているのです。十重二十重に許しがたい事態です。皆さんからの抗議を成田警察署に集中してください。

千葉県警本部 千葉市中央区長洲1-9-1
    電話 043-201-0110
メールは、千葉県警ホームページの「メール受付」(下記)にアクセスして送ってください。
    https://www.police.pref.chiba.jp/mail/questionary/

成田警察署  電話 0476-27-0110  ファックスは受信拒否しています

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福祉新聞より

■障害者制度改革推進会議 内閣府に監視機関設置へ

■基本法は改正の方針

 内閣府は、17日に開かれた第11回障がい者制度改革推進会議で、障害者基本法を抜本改正し制度改革を進める考えを示した。

 中央障害者施策推進協議会と推進会議を発展的改組し、関係大臣に勧告する権限などを持つ委員会を新たに内閣府に設置。この委員会が障害者施策に関する調査・審議などを行い、改革期間終了後は障害者権利条約の履行状況を監視する「モニタリング機関」の役目も担う構想だ。

 基本法の改正は権利条約の批准に向けた重要課題の一つとされ、推進会議が発足した時に福島瑞穂・内閣府特命担当大臣は①基本法の抜本改正②障害者総合福祉法(仮称)③障害者差別禁止法制──について今夏までに制度改革の方向性を示すよう求めている。

 推進会議の議論では、「現行の障害者の範囲は狭すぎる。谷間を生まない包括的な障害の定義にすべき」「障害者が権利の主体であることや地域生活の権利をもつことを法律に明記すべき」といった意見でまとまっている。

 これを踏まえ内閣府は、障害者を権利の主体と規定すること、障害者の定義を見直すこと、差別の定義を明確化すること、改革後の姿を見据えて施策分野ごとの規定を改正すること、監視機関を法的に位置づけることを検討するとした。基本法改正案は、来年の通常国会に提出したい考えだ。

 一方、推進会議は、制度改革の骨格を作る段階に入った。6月上旬に第一次意見書を取りまとめ、障がい者制度改革推進本部(本部長=鳩山由紀夫・首相)に上げる。政府が実施すべきことを本部に提言し、閣議決定を経て、各省庁が施策に反映させていく。

 この意見書には、基本法改正、差別禁止法制、総合福祉法の基本的方向のほか、教育や雇用など個別分野における制度改革の方向性も盛り込まれる。

◆地域主権改革に懸念の声広がる

 障がい者制度改革推進会議や総合福祉部会では、政府が進める地域主権改革に対し懸念の声が広がっている。地域主権に異論はないが、障害者施策が自治体の裁量にゆだねられることに異議を唱えるものだ。

 国会で審議中の地域主権改革推進一括法案によると、障害者自立支援法を改正し、国の関与は残しつつ職員の人員配置や居室面積、居室定員などの規準を条例委任する。

 また、政府の地域主権戦略会議の議論によると、法令による義務付け・枠付けを見直し、計画などの策定義務を廃止または条例委任する方向で、この中に障害者基本法の都道府県・市町村障害者計画、自立支援法の市町村障害者福祉計画、バリアフリー新法の移動等円滑化基本構想の内容などが含まれている。

 さらには、国が使途を定めている自治体への国庫補助負担金(ひもつき補助金)を廃止し、地方が自由に使える一括交付金に代える方針で、障害福祉サービスなども広く括られる可能性がある。

 これらの動向を案じ「推進会議は障害者施策の水準を上げ地域格差を解消しようとしているのに地域主権としてナショナルミニマムの保障とは食い違うことが行われかねない」との声が障害者団体や自治体関係者から上がっている。

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2010年5月24日 (月)

与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対!

緊 急 抗 議 声 明

与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対!



2010年5月24日

障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会

障害者自立支援法違憲訴訟弁護団



このたび、自民党・公明党提案にかかる障害者自立支援法の一部改訂案につき、政権与党が、ほぼ同内容の法案を厚生労働委員会委員長提案として今国会に提案することが確実視されていると報道されています。

これが事実だとすれば,昨年の政権交代以来、政府・与党として首相及び厚労大臣が一貫して表明し、当訴訟団との基本合意文書において確認された「障害者自立支援法を廃止し、平成25年8月までに制度の谷間をつくらない新しい法律を当事者の意見を十分に聞いてつくる」とした国及び与党の姿勢に真っ向から反するものであり、看過できない重大な事態です。

政府・与党は、障害者自立支援法に代わる新たな総合的福祉法制については、与党がかねてより提案していた「障がい者制度改革推進本部」を内閣府に設置し、その下の「障がい者制度改革推進会議」において、障害のある当事者中心の検討に基づき構築するとの閣議決定の下、精力的な議論がなされ、本年4月27日からは「総合福祉部会」が発足し、新法制定までの当面の課題について意見集約をしているまっ只中にあります。

にもかかわらず、そこにおける議論を一切踏まえず、自・公提案の一部改訂案に与党議員が同調することによって提案しようとする今回の態度は、推進本部の存在意義を自ら否定し、推進会議と部会を侮り、さらに障害者問題を国会の政争の具とするという、政権与党のこれまでの政策・姿勢にも当訴訟団との基本合意文書にも背くものであり、「私たちのことは私たち抜きに決めないで」という障害当事者の人としての尊厳を踏みにじるものと強く非難せざるをえません。障害のある人にとって何が最善かは、当事者参加による十分な検討によってこそ初めてわかる、ということを、政府与党が理解し、障害者自立支援法制定時の愚行を反省したからこそ、基本合意文書が締結され、障がい者制度改革推進会議が設置されたはずです。

推進会議と訴訟団を無視した今回の法案には「遅くとも平成25年8月までに障害者自立支援法は廃止される」ことも「施行の終期が平成25年8月までである時限立法である」ことも明記されておらず、障害者自立支援違憲訴訟に基づく基本合意により廃止が決まっている悪法の延命を図るためのものと批判されて然るべきものです。また、内容面でも今般の改正法案は、私たちが願う『改正』とはほど遠く、基本合意文書の水準を大きく下回るものです。そればかりではなく現在進められている検証会議や推進会議・総合福祉部会の存在を軽んじる以外の何物でもなく、ここでの論議の幅を狭めかねません。



よって、直ちに今国会における与党合意に基づく厚労委員会委員長提案を撤回し、自・公提案の一部改訂案については、廃案とするよう強く求めるものです。

以 上


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2010年5月22日 (土)

成田で敷地内農民を不当逮捕

このブログでもたびたび報じていましたが、成田市三里塚で農業破壊に反対して、成田空港に反対している農民たちがいます。私たちもその方たちと連帯して、工業化と軍事目的であれば農地を強制取り上げしてもよいという日本の空港政策に反対してきました。空港の敷地内には今も反対農家が残っており、空港の延伸を阻止し、誘導路をへの字に曲げるという抵抗をしています。

この農民たちの農地を強制取り上げするために、1970年代から土地収用法による農地取り上げが策動されていました。

しかし、土地収用法は有効期限を過ぎてしまい、この法律で取り上げることは出来なくなっています。そこで国家権力や空港会社が思いついたのが民法を悪用しての取り上げです。今空港会社は敷地内農民を相手に民事訴訟を起こしています。そして、それだけではなく、嫌がらせによって追い出すという攻撃もしています。農家の上空数十メートルのところをジェット機を飛ばしたり、地上でジェット排気をかけたりしてきました。

そして今回はそれだけではなく、敷地内の市東孝雄さんの家を空港内の島状に誘導路で囲い込むことをしようとしています。そのために一本を建設するのに200億円かかる誘導路を一つの滑走路に対して3本の誘導路を作ろうというのです。そのために一日150台くらいの通行量があり、市東さんが農地に行くために欠かせない市の道路を廃道にして空港会社に売り渡すということに成田市は踏み切りました。市道の廃道のためには、利用する人がいないことが条件であると道路法で定められています。成田市は市道廃止を、利用する人はたくさんいるし、この道路が廃道になると市東さんは自分の農地に行くのに三倍の距離を交通量の多い回り道をトラクター等で行かなければならなくなるのにもかかわらず強行しました。

そして、5月20日の市道廃止を前にした17日に、まだ市道は廃止されていないし空港会社のものにもなっていないにもかかわらず、空港会社は私道だから通行止めにするというたて看板を市東さんの家のまん前に立てました。怒った市東さん当然の抗議をしたところ、警察権力は「待ってました」とばかりに市東さんと現闘の一人を不当逮捕したのです。

市東さんは獄中から「農民の本気さを権力に知らしめた」闘いを誇り、不屈に獄中闘争を闘っています。この闘いの恐れをなした国家権力は、10日間の拘留延長を決定しました。逃亡の恐れとか証拠隠滅の恐れがないにもかかわらず、警察権力と検察の思うがままに裁判所は拘留延長を決定しています。

今、千葉地裁と、千葉地検に対する抗議の要請が出されています。多くの皆さんが不当な拘留延長を弾劾し、更なる拘留延長を許さないために抗議を集中してくださるようにお願いします。

抗議先
 千葉地方検察庁
  〒260-8620 千葉市中央区4-11-1 千葉第2合同庁舎
  電話 043-221-2071
  メールは、千葉地検内のサイトから送信してください
       http://www.kensatsu.go.jp/kakuchou/chiba/chiba.shtml

 千葉地方裁判所
  〒260-8620 千葉市中央区4-11-27
  電話 043-222-0165

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2010年5月20日 (木)

-第2回総合福祉部会、当面の課題を議論-

応益負担の廃止、「基本合意」の実施速やかに


「この厚生労働省の講堂は、年越し村で思い出の場所。障害者の歴史もぜひここからつくって欲しい」と冒頭福島大臣は挨拶した。
 18日(火)は推進会議の第2回総合福祉部会だった。この日も各委員から、意見提起がされた。
「自立支援法廃止は、自立支援法訴訟の基本合意があったからで、応益負担の廃止、制度の谷間のない障害の定義について早く行うべきだ」という意見が何名かから出された。

また、精神障害分野については、「日中の居場所をきちんと確保していかなければならない」「所得保障をきちんとすべきである」という意見も出された。
 さらに、日精協の委員からは、「支援施設の整備が社会的入院の解消には必要」という提起もあった。

 その他、児童の支援の問題、障害者への支援の問題、さらには、差別禁止法の制定が必要だという意見も飛び出した。



第二部では、地域主権改革法案の問題について何名かから指摘があった。「施設の居室定員が自治体によってバラつきがあっていいのだろうか」「地域主権改革の中身は障害者自立支援法訴訟の基本合意に反するのではないか」などといった発言があった。
 また、「基本合意の中に障害程度区分の廃止が歌われているので、それはすぐやらなければならない」という意見も出た。

 そして日額か月額かといった費用負担の在り方については意見が分かれた。利用者の立場に立てば、「日割りにし、報酬単価を上げるべきだ」とする意見もあった。
 重症心身障害児施設のあり方については、「医療・福祉の一体化という視点からヨーロッパより日本の方が進んでいる」とする意見が出る一方で、「医療・福祉にかける全体的な予算、在宅福祉という視点でのものが足りないから、こういう問題が出てきたのであり、重症者のニーズ調査を行う必要がある」という考え方も示された。

 最後の時間では「自立支援医療の応益負担の廃止と、収入認定を本人の収入に限る問題」や、介護職の医療規制緩和、そしてグループホームを増やしていくことなどの問題が出され、2回にわたる当面の課題の議論を終えた。

 この後、東室長から「6月中旬の推進会議の意見書に部会の意見を可能な範囲で反映させていきたい」という提起がなされ、6月1日の部会ではそれをまとめる作業を行うこととなった。

 また、6月後半からは「障がい者総合福祉法(仮称)の制定」について、で議論を始めることとなったが、「きちんと議論をする時間がない」「議論したものを厚生労働省はどう反映させるのか」との質問に、「推進会議の動きを見ないと、何とも言えない」と厚生労働省が答え、多くの委員が反発したため発言を一部修正した場面もあった。

 一方で東室長は「推進会議で出され推進本部で了解される意見書は『政府全体を拘束する』もの」とも述べた。
 実態調査は推進会議と相談しながら23年度に実施していくことで確認された。

 次回は6月1日(火)三田共用会議所。

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2010年5月13日 (木)

地域主権改革、疑問噴出 第10回推進会議

―推進会議として、国土交通省に要望を(第10回推進会議)―

「地域主権改革によって障害サービスの低下はあってはならないこと」と山井厚生労働省政務官は発言した。
5
10()は厚生労働省、総務省、国土交通省のヒアリング。
 まず、山井政務官が障害者雇用、福祉サービス、所得保障などの総括的な厚生労働省としての見解を述べた。ここで、論点になったのは「今、国会で審議されている地域主権改革とそれに与える障害者施策への影響は大きい。現在も地域生活支援事業では地域間格差が生まれている」(尾上委員)と発言した。これに対して、山井政務官は「大変重要な指摘であるが、一括交付金の額の多さにも左右されるのではないか。基本的には矛盾しない」と答えた。その後も、地域主権改革についての論議が多く交わされた。

また、山井政務官は「介護保険との統合は行わないが、高齢者福祉の良い面は取り入れていく必要がある」と述べた。これは「ゴールドプランのような基盤整備をしっかり行っていく必要がある」との提起に答えたものだが、ある意味微妙な発言である。

 障害者雇用について社会雇用や、賃金補填をもっと進めるべきではないか、という委員からの発言に対し、厚生労働省の事務当局は具体的な回答を避けた。福祉サービスについても、障害の範囲拡大などについては方向性を明らかにしたものの、総合福祉部会で議論中とし、具体的な回答を避けた。

 続いては同じく厚生労働省で医療問題。
 足立政務官は、精神保険福祉法の経緯を述べた上で、「心神喪失者医療観察法については人権面も配慮されていて、大きな問題はない」と発言した。

これに対して強制医療自体が問題であり、イタリアをはじめ、多くの国々では在宅医療を進めているなど、精神障害者医療政策の問題点を突く発言が相次いだ。


 次は総務省。手話や字幕付き放送の問題や、非常災害時放送、そして、電話リレーシステムについて強く要望する意見が出されたが、総務省事務当局からは終始「検討する」の発言だけで、具体的な進展はなかった。
 

最後に国土交通省。辻元副大臣が出席。「現在検討中の交通基本法の中に、移動の権利を明記する考え」を明らかにした。ただ、「移動円滑化基本構想」を策定している自治体は、対象の約半分に過ぎないことが明らかになった。

バリアフリーを進めていくことについては、副大臣も共感したが、具体策には乏しかった。

福島大臣の提案で、推進会議として、国土交通省に要望書をまとめることとなった。
「この問題は差別禁止と密接に絡んでいる」と東室長は発言した。


ところで、障害の表記について。文化審議会国語分科会漢字小委員会では、

推進会議の結論に委ねる方針との説明がなされ、何人かから意見が上がり、「健常者」という用語が使われているなどの、本質的な問題を考えていくという視点に立ちながら、もう少し議論をしていくこととなった。

 政治がゆらぎつつある中で、推進会議の位置づけがいまだに閣議決定のもののままであり、法的根拠がなく進められていることに一抹の不安を感じる。一日も早い法制化が求められている。


次回は5月18日。

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2010年5月12日 (水)

推進会議つぶしの議論

10日の障がい者制度改革推進会議では厚労省足立政務官が『精神保健福祉法も心神喪失者等医療観察法も人権を守る法律であり、心神喪失者等医療観察法のほうがさらに人権擁護をしているから反対したのは間違い』とも言える回答をしたそうです。言うまでもなく精神保健福祉法は患者の意に反した強制入院をするためのツールです。医療観察法は「精神障害者は一度犯罪をするとそれを繰り返す」という根拠のない理由で強制隔離をするという天下の悪法です。民主党も法の制定時には反対しました。今になって反対の立場を取り消すということは許されざることです。推進会議では、医療観察法に関して委員の約半数が発言しましたがすべて法に反対の立場からの発言でした。それを足立の一言によって亡き者とするというのです。

さらに、『医療法特例は精神疾患は慢性疾患だから』、という旧政権同様の回答をしたそうです。医療法特例とは精神科では医師数は他科の3分の1、看護師も少なくてよいという制度です。精神病には急性期、回復期、社会復帰期があるとされており、慢性疾患などではありません。社会的入院が生まれるのはマンパワー的に充分な治療が受けられなかった結果だと言われています。足立の言い分では社会的入院OK、これからもどんどん社会的入院を作り出すぞということになります。

官僚の抵抗よりも早く、民主党政治家が推進会議つぶしに走っている実態が早くも現われました。推進会議には法的根拠・裏づけがなく、その議論を潰そうと政治が動けば簡単に潰されてしまう危うさがもともとありました。背景には日本精神病院協会の動き、日本医師会を民主党支持に取り込む政治的思惑が透けて見えます。政権維持のためには患者などひねり潰すという意思の現われと思います。まったくの本末転倒です。普天間問題は例外的事態なのではなく、もともとの民主党の地金が現われだしたという危機でしょう。対抗するに社民党では心細いというのが左翼の危機です。

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2010年5月11日 (火)

精神医療学習会の報告

5月9日の高槻市富田コミュニティセンターでの「精神医療学習会 精神病院を捨てたイタリア」には20人が参加、その大半は「精神障害者」でした。参加者の内訳は、ビラを見ての参加が5人、その内この手の会合には初参加という方が2人、また、2,3回目という方が2人でした。木村診療所に的を絞った宣伝の効果があったものです。遠く京都や松原市、神戸からの参加もありました。
有我譲慶さんからの講演はスライドを多用されてとても分かりやすく、まず日本の精神医療の実態を暴露され、諸外国と比しても平均在院日数や病床数が飛びぬけて多い実態を明らかにされました。それと対比してイタリアでの実践の内容が語られました。精神病院の多くを廃止し、地域精神医療に置き換えて成功した経験は、私たちにも「やれば出来るさ」と思わせるものでした。
討議では、日本での京都の上野診療所や往診専門の診療所を開いている高木俊介医師の実践は、イタリアのような地域精神医療が日本でも出来るということを示すものだという意見がありれました。本当の意味での政権交代に期待するという意見もありました。イタリアでも左派政権と精神医療改革が結びついたからできたことであることを考えると本当にそうだと思います。民主党は厚生労働省足立政務官が「医療観察法は人権面に配慮されており、大きな問題はない」と発言するなど本当の意味での政権交代とは言えないものです。また、精神科救急が患者の利益のためではなく、民間精神病院が「財産」として患者を抱え込むために利用されている実態を糾す発言がありました。日本では患者の利益は二の次三の次にされ民間精神病院が営利目的で運営されている実態があります。患者虐待や患者殺しで有名になった大和川は行政が望んで出来たものだという批判がありました。また、大和川では労働者も無権利状態でした。労働者の権利なくして患者の人権無しという意見がありました。大和川病院は廃止されましたが、患者虐待を理由としたものではないという中途半端なものでした。今も各地には同じ様な病院があります。根本的な改革が望まれる所以(ゆえん)です。
初参加の方の感想が聞かれなかったのは残念でしたが、講演の内容が良かったのでいい感想を持っていていただければよいなと思いました。
また、今年65歳になる日本で最初の患者会を作ったSNさんからは参加者にメッセージが寄せられました。
学習会は最後に、日本でもイタリアの実践をやれば出来る、精神医療改革を実現しよう、その一歩として7月25日の医療観察法廃止の全国集会にも参加しようとまとめられました。

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2010年5月 6日 (木)

障害者会議 総合福祉部会が発足

 政府の障がい者制度改革推進会議は4月27日、障害者自立支援法に替わる障害者総合福祉法(仮称)を検討する総合福祉部会の初会合を開いた。自立支援法違憲訴訟終結の基本合意により「遅くとも2013年8月までに自立支援法を廃止し新法制を実施する」というタイムリミットがあるため、逆算して検討を急ぐかっこうだが、新法制定を待たず対応すべきことは来年度予算の概算要求に反映させようと、ますは緊急対策が必要なものを6月までに整理する。

◆6月めどに緊急対策を整理

 今回発足した総合福祉部会は、障害者や家族、事業者、学識者、地方自治体など多様なメンバーで総合福祉法を検討するため、55人で構成している。従来の政府の審議会などでは例を見ない大所帯で、会場も厚生労働省の講堂を利用する異例の対応だ。また、部会長には佐藤久夫・日本社会事業大教授が就任。副部会長には尾上浩二・DPI日本会議事務局長と茨木尚子・明治学院大教授が就いた。

 これから推進会議のもと総合福祉部会が担うのは総合福祉法の制定に向けた検討と、自立支援法を巡る論点に関する検討だ。

 推進会議は障害者権利条約の批准に向けて障害者基本法の改正、障害者差別禁止法・障害者虐待防止法の制定など広範な議題を扱うため、テーマを絞った議論は部会を設けて深めることにしている。

 今夏をめどに推進会議が制度改革の骨格をまとめ、それを踏まえて各部会が設けられる予定だが、総合福祉部会は例外で、先行して発足。現行の自立支援法下で様々な問題が指摘されていながら昨年の改正法案が廃案になったままになっていることや、新法制定の方針は決まっている中、具体的に検討する場が求められていたことが背景にある。

 このため総合福祉部会は、当面は①「新法制定まで放置できない」という課題を洗い出し、対年度予算の概算要求に反映させる緊急対策を整理する②どのような総合福祉法にするか議論する──という順番で進める。

 今回は、緊急課題について障害者を中心に半数の構成員が意見発表。主な共通点としては「発達障害、高次脳機能障害、難病を対象にし、すぐにでもサービスを使えるようにしてほしい」との意見が目立った。

 「4月から低所得者の福祉サービスと補装具は無料化されたが、自立支援医療は残っている。これも早く無料化を」「移動支援事業やコミュニケーション支援事業は実施を義務化し、市町村の裁量にゆだねず国の予算確保を」といった意見も多かった。

 次回までに全構成員が意見発表した後、それを基に6月をめどに当面必要な措置を整理し、来年度予算に盛り込めるものは反映させたい考えだ。

 なお、部会発足にあたり、山井和則・厚労政務官は冒頭、「当事者の声を十分に政治や行政が聞いてこなかったという反省に立ち、世界に誇れる障害者福祉に変えていく歴史的取り組み」だと期待を述べた。

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2010年5月 4日 (火)

憲法集会

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5月3日、憲法記念日に「沖縄米軍基地撤去!憲法改悪阻止!5・3共同行動」が行なわれた。連休真っ只中にもかかわらず、281人の参加でした。

沖縄から辺野古沖基地建設に反対する講演があった。ジュゴンの住む豊かな自然を守ることが語られた。自然を守ることは先祖代々を守ることであり、ひいては子孫を守ることになる。

今日、5月4日鳩山が沖縄を訪問している。地元の反対のなか、建設を強行することを通告しに行っているのだ。鳩山が守ろうとしているものは、安保であり基地であり、そういうものを必要としている体制だ。資本家の利益のために国民は犠牲になれと。沖縄県民の守ろうとしているものと比していかに貧弱なものを守ろうというのか。先祖代々、子孫にいたるまでが豊かに暮らせる自然環境を守るというのに比して、安保を必要としている少数者の利害しか代表していないのが鳩山だ。それは8・30に民主党に投票した国民の望むものではない。

このまま行くのであれば、社民党は政権離脱すべきだ。そうしなければ次の選挙で社民党に投票する人はいなくなる。そういう決断をするのかと鳩山に対し、突きつけていくことだ。社民党が政権にあるから改憲は出来ないというが、この問題で闘えないなら憲法でも闘えない。

8・30の国民の選択を鳩山は裏切ろうとしている。保守亜流だからということに終わらせてはならない。沖縄県民とどこまでも連帯し、鳩山の裏切りを許さないという国民世論を作り上げていこう。沖縄と連帯する国民世論を作ること、それが今我々のなすべきことだ。

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