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2010年6月 5日 (土)

障害者会議 6月に意見書まとめへ

■差別禁止法の検討など盛り込む

 政府の障がい者制度改革推進会議は24日、制度改革の基本方針を示す第一次意見書をまとめる作業を始めた。同日の第12回会合では、障害の定義を見直す方針など、これまでに意見が一致した点を確認。2011年の通常国会で障害者基本法の抜本改正を目指すことや、障害者差別禁止法の制定を検討し12年度末までに結論を出すことなども書き込み、改革の道筋と時期にめどをつける。関係省庁と調整した後、政府としてすべきことを6月中に閣議決定する予定だ。

 同日の会合で示された素案によると、第一次意見書は、日本の障害者施策の経緯や国際動向、障害者権利条約について説明し、現状をどのように変えていくべきか制度改革の方向性を示す構成になっている。

 障害のとらえ方に関しては、権利条約にならって、心身の医学的な機能障害に着目しこれを克服すべきという考え方を転換し、障害者を受け入れようとしない社会との関係からとらえ直すべきだと提起。障害者施策の対象者を狭めることにもつながる障害の定義は見直し、サービスを必要とする障害者を広くカバーできるようにすることが重要との考えを示した。

 こうした観点から、障害者基本法は抜本的に見直す。具体的には、制度の谷間を生まない包括的な障害の定義とし、「合理的配慮を提供しないことは差別である」ことも含め差別を定義。障害があるために侵されやすい基本的人権などを総則で確認するとともに、個別政策の規定を見直す。施策の推進状況について関係大臣に勧告する権限などを持つ機関を設置することも盛り込む。11年の通常国会に改正法案を提出することを目指している。また、かねて障害者団体などが求めてきた障害者差別禁止法について制定を検討し、12年度末までには結論を得るとしている。夏ごろ新たに差別禁止部会を設け、基本法改正の議論と平行して検討を進める。

 障害者総合福祉法(仮称)の策定に関しても、制度の谷間を生まない障害の定義とする方針だ。医学的な判断に偏った障害程度区分を見直し、応益負担は廃止するなどの大枠を示す。新法については既に総合福祉部会で検討が始まっており、11年夏から秋をめどに結論を得て、政府は12年の通常国会に法案を提出。13年8月までに施行すべきとの工程を示した。

 このほか労働・雇用、所得保障、虐待防止など個別分野においてもそれぞれ改革の基本的方向と今後の進め方を書き込む。たとえば教育については、障害の有無に関わらずすべての子どもが地域の小・中学校に学籍を置くことを原則とし、本人・保護者が望む場合は特別支援学校に就学できる制度に改めるとしている。

 ただ、これらの整理は、障害当事者を中心とする構成員が出した意見をまとめたもので、各法制度を所管する省庁の意見とはズレもあるのが現状だ。推進会議で行った省庁ヒアリングでは、制度改正に消極的な省庁が大半だった。

 今後は、省庁との調整を行い全閣僚で構成する障がい者制度改革推進本部(本部長=鳩山由紀夫・首相)に意見書を提出、政府としてすべきことを6月中に閣議決定する予定だ。

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本物であれ。

投稿: | 2010年6月19日 (土) 13時59分

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