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2010年7月22日 (木)

毎日新聞社説

毎日新聞
社説:「ねじれ」でどうする 自立支援法が試金石だ
 野党と何らかの妥協をしなければ何も通らない状況になった民主党にとって、旧政権の政策のうち「廃止」を宣言したものをどうするかは難問だ。たとえば、後期高齢者医療制度、障害者自立支援法である。いずれも廃止後の新制度について現在検討されているが、もとは民主から仕掛けた対決案件だけに自民や公明がすんなり同調するとは思えない。

 今後の展開を占う先行事例として自立支援法改正案が挙げられる。新制度が制定されるのは順調にいっても数年後、施行はさらに先であることを考えると、少しでも現行制度を改善しておくことは大事だ。麻生政権のころ国会提出された自立支援法改正案には、発達障害を法の対象に加える、グループホームの家賃補助、相談支援事業の法定化など重要な内容が盛り込まれていた。当時は民主が議論に応じず廃案となったが、私たちはこれらの改善点をとりあえず実現させてはどうかと提案した。実際、先の通常国会で自公が再び改正案を提出し、民主も協議に応じた。その結果、新制度までの「つなぎ」として議員立法で成立させることで合意し、衆院では可決された。

 ところが、障害者らが中心となって新制度を検討している内閣府の障がい者制度改革推進会議を支持する人々から「説明もなく頭越しに制度改正するのはおかしい」などの批判が起こり、民主党内でも反対の声が強まった。動揺する議員が続出し、参院での採決をめぐってもめていたさなかに国会が閉幕したため改正案はまた廃案になった。

 Nothingaboutus,withoutus(私たちのことを私たち抜きで決めるな)をスローガンに新制度に取り組む人たちが反対するのは分かる。その一方で障害者の地域生活を支えるのに有効な制度改正がまたしても流され、落胆の声が各地で聞かれるのも事実だ。利害が複雑に絡み合った案件では、立場も思想も違う人々の納得を取り付けるのは容易ではない。関係者や党内に対する調整能力を欠いては、政治主導も看板倒れに終わることをこの一件は物語っている。

 「つなぎ」法案ですらこれでは、さらに難易度の高い医療や年金改革はどうなるのか。後期高齢者医療制度は10年もかかって検討されてきたが、実際に施行されると高齢者から不満が噴出した超難問である。財源不足に直面しながら現行制度をさらに良いものに改革するには、これまで以上に周到な与野党協議が必要なのは言うまでもない。その前段階として、民主党内での議論の積み重ねや合意形成は大丈夫なのか。そこが心配だ。

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