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2010年9月

2010年9月27日 (月)

怒りネット通信 No.44

怒りネット通信 No.44

2010年8月6日発行

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■もくじ
・「障害者自立支援法」との闘いはなおも続く
・地域主権大綱に反対しよう

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「障害者自立支援法」との闘いはなおも続く
古賀 典夫

 5月の下旬から6月の16日まで、「障害者自立支援法」改定案が国会を通過しそうになる、などと5月の連休辺りに想像した方はいらっしゃいますか?わたしには思いもよらないことでした。

 昨年10月30日、日比谷に1万人の「障害者」とその関係者が集まる中、長妻厚労大臣が「自立支援法」の廃止と新法制定を約束し、山井政務官が涙ぐむ、そんなシーンがありました。
 12月8日には、内閣府に「障害者制度改革推進本部」(以下、推進本部)が設置されることになり、その第1回会合が同月15日に開かれました。
 今年の1月7日には、「障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と国(厚生労働省)との基本合意文書が交わされ、2013年8月までに「自立支援法」を廃止し、新たな福祉法制を実施することが明記されました。
 そして12日には、推進本部に設置された「障害者制度改革推進会議」(以下、推進会議)の論議がスタートします。この推進会議は、「障害者」自身や家族がそのメンバーの多くを占めており、毎年10月末に日比谷での集会を主催してきた団体関係者が論議を主導する状況になって行きます。したがって、24時間の介助保障など、「障害者」の切実な要求を実現する方向で議論は進められていきます。
 こんな経過を知っていれば、なおさらのこと、5月下旬からの経緯は、寝耳に水でした。

 4月27日、自民党と公明党が「障害者自立支援法等の一部を改正する法律案」(以下、自民・公明案)を議員立法として国会に提出しました。
 これは、昨年の通常国会に提出されていた当時の政府(自民党と公明党)の案と同じようなものです。ただし、多少の手直しがされており、この点については、後で述べます。
 しかし、与党は多数を占めており、厚生労働委員会には多くの政府提出法案が上程されていました。常識的には、自民・公明案が審議されること自体が考えられない状態にあったと思います。

 ただ、今の時点から捕らえ返すと、わたしが記述した「自立支援法」をめぐる経過は、物事の一面しか捉えていないことが判ります。
 昨年12月14日には、内閣府に設置された「地域主権戦略会議」の会合がスタートします。そこでは、「自立支援法」をも含む福祉法制の地域間格差を広げていく内容が資料として提出されていました。福祉事業に必要な人員、利用者の定員、施設・設備などを都道府県の条例に任せようという内容です。また、政府が国全体の人々の権利を保障することをやめてしまおうとの論議が交わされていたのです。そうした資料や論議について、「制度改革推進会議」に紹介されることはありませんでした。そして、地域間格差を広げる「地域主権推進一括法案」が国会に提出され、参議院先議で4月28日参議院を通過しました。
 他方、「自立支援法」の自民・公明の改定案が提出される頃、厚労省の障害保健福祉部の官僚が国会に日参する姿もあったと言われます。また、この法案の提出日4月27日とは、推進会議の総合福祉部会の論議がスタートする日でした。「自立支援法」に変わる総合福祉法の案を検討する部会です。
 推進会議の事務局は内閣府なのですが、この総合福祉部会の事務局は、厚労省です。しかも、この部会の委員は、推進会議の委員の人数の2倍を超える55人です。「議論がまとまらないようにするためではないか」との見方もあります。

●雲行きの変化を感じさせた5月中旬

 5月10日、第10回の推進会議が行われました。この日は、政府の各省からのヒアリングの続きで、厚労省、総務省、国土交通省、内閣府からのヒアリングと意見交換が行われました。ここで特に指摘したいのは、厚労省のヒアリングについてです。
 山井政務官の報告に対して、推進会議の委員からは、「地域主権戦略」との関係の質問が相次ぎました。委員からの指摘は、ますます地域間格差を作り出していくことへの懸念です。山井氏は、地方に回す予算がおおければ、問題は起こらない、という趣旨の発言を行っています。しかし、「地域主権戦略」が予算がないことをそもそもの動機としているのであり、今から捕らえ返すと、その場をごまかすペテンであったといえます。
 また、山井氏は、「所得保障には、就労支援が大事」などと自民党と変わらない発言をしており、自民・公明の「自立支援法」改定案についても、「民主党がこれをどう判断するかだ」と否定する姿勢はとっていません。
 また、医療関係の報告をおこなった足立政務官は、「心身喪失者等医療観察法」について人権に配慮しているので問題はない、との趣旨の発言を行い、日本の精神医療体制そのものについても問題はない、との姿勢を取りました。

 さらに5月17日、「障害者自立支援法違憲訴訟全国弁護団」と「障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会」(以下、めざす会)が厚生労働大臣あてに申し入れを行っています。申し入れの趣旨は、「自立支援医療」と「地域生活支援事業」の利用料について低所得者の無料化を実現するための予算措置、及び、「地域主権推進一括法案」の拙速な施行を行わないように要望するものでした。
 山井氏は、低所得者の無料化について、予算は年末に決まるので答えられない、との発言を行っています。上述の基本合意文書で「自立支援医療に係る利用者負担の措置については、当面の重要な課題とする」と書かれているのに、この態度です。
 
●「自立支援法」改定案が動き出したことを知らせたのは、共同通信の記事だけ

 5月20日、共同通信は、この日をもって、与野党が「自立支援法」改定案をこの通常国会で成立させるための協議に入ったことを伝えました。この記事は、その後に衆議院厚生労働委員会を通すための手法まで伝えています。自民・公明案に対して、民主党が対案を提出し、与野党が修正協議を行い、厚生労働委員長提案ということで通過させる、というその後実際に行われたやり方です。民主党の対案というのは、実際には与党の対案でしたが。これだけの内容ですから、20日以前から検討されてきたことは間違いないでしょう。
 そして、26日には、与党の対案が提出されます。そして、実際にはわたしの知る限り、27日には厚生労働委員長提案の文章もできていました。
 この一連の過程で、推進会議には何の連絡もありませんでした。推進会議の担当者でもある福島みずほさんにも連絡はなかったと言います。
 「障害者」団体はこの動きを察知して動き出します。めざす会は24日のニュースで、26日の衆院厚労委員会で、「自立支援法」改定案が通されそうであることを報道し、抗議を集中するように呼びかけます。そして、26日には審議されず、28日の厚労委員会での審議となったのです。
 この遅れは、今から思うと決定的な意味を持ちます。当時与党であった社民党の阿部さんが法案に年限を盛り込むべきことを主張したために、与野党持ち帰りとなり、それで審議日程が遅れたと伝えられています。

 なぜ、民主党がこんな動きを始めたのか、この問題は今後も解明が必要な課題ですが、この頃国会で言われていたのは、労働者派遣法との取引で行われた、とのことです。労働者派遣法を通すために、派遣法の審議に反発していた自民党と取引を行ったということです。しかしわたしは、官僚と組んだ民主党の中心が、推進会議に反映されてくる要求の抑え込みに入ってきた、と考えておく必要があるのではないか、と思っています。

 実は、怒りネットは出遅れました。
 27日までの過程は、新臓器移植法の問題で、厚労省との交渉や国会への働きかけの準備に追われていたからです。
 27日国会に行くと、「障害者」関係者が動いています。社民党の阿部事務所に行き、わたしたちの来た趣旨を伝えていると、阿部議員が通りかかり、「自立支援法のことでしょ」とつかれきった感じで言われます。その後に事務所の方から状況をうかがいました。そこでわたしたちは、議員事務所を訪問する際に、新臓器移植法の問題と共に、「自立支援法」の問題を訴えることにしました。 
 両方の内容を話すというのは難しいもので、事務所によってはほとんど「自立支援法」の話となってしまいました。特に、民主党の福田えりこ事務所では、秘書の方が「自立支援法」改定案について、「賛成している団体もあるんです」と言って、その団体の文章を読み上げたりするもので、どこが問題かを延々話すことになってしまいました。
 
民主党の議員の中でも、「わたしはあんな法案はやめるべきだと思う。総合福祉法までのつなぎなら、予算措置で行っていけば良い」と明快に語られる方もいました。

●5月28日は、民主党の裏切りデー

 この日朝からテレビでは、日米合意で、沖縄の名護市辺野古に新基地を作ることが決められた、との報道が流れ続けました。沖縄への許しがたい裏切りです。そして、この方針にあくまで反対して閣議では署名を拒否するとした福島瑞穂さんを、鳩山政権がどうするのか、ということが話題となっていました。
 そんな中、この日の午前中に開かれた衆院厚労委員会では、400人の「障害者」関係者の国会行動を前にしながら、厚労委員長提案なるものが採決されてしまいます。反対したのは、社民党の阿部さんと共産党の高橋さんだけでした。10時過ぎから始まる審議の途中で、この法案を議員に配り、11時17分に採決したのです。この法案は、200ページを超える膨大なもので、大部分の議員はこの全体を読まずに賛成したことになります。
 国会に集まった「障害者」からは、「05年の自立支援法が成立したときを思い出す」と裏切りへの怒りが語られました。そして、新たな闘いに進むことを決意しました。
沖縄でも、辺野古への新基地建設の政府決定に対して「これは新たな琉球処分だ」との怒りが全島を覆っていました。福島さんは、報道によれば、社民党の又市副党首や重野幹事長などが署名拒否の方針を撤回するように迫る中、あくまでも意志を貫いて大臣を罷免されます。ところがこれが鳩山政権を逆に追い詰め、内閣支持率をさらに大幅に引き下げることになるのでした。

 「自立支援法」改訂案は、直近の衆院本会議にかけられることになりました。それが31日です。
 怒りネットはこの日、ようやく独自のビラを作り、国会行動を行いました。05年に座り込み泊り込んだ場所でビラまきを行いました。通りかかる議員に「先生何とかしてください」と沼尻勝江さんが迫ります。
 前日「日本難病・疾病団体協議会(JPA)」が反対の緊急アピールを総会で採択していましたが、この日は、こうした難病団体の方々が議員への要請に多くの署名を携えてやってきていました。わたしたちのビラを見たそうした方々は「わたしたちと同じですね」と声をかけてくれ、お互いに頑張ることを誓い合いました。
 本会議を傍聴すると共に、参議院の側ではどうなっているのかなど、情報収集も行いました。するとまたあきれた事実がわかってきました。翌日の参院厚労委員会で、12時40分から25分の質疑で採決することが決まっているということです。この事実に一同「自民党より悪質だ」と怒りました。
 この日の本会議は、自民・公明が不信任案を提出しており、中国首相の訪問などもあり、「自立支援法」改定案が採決されたのは、夜中の11時過ぎでした。質疑などは全く行われていません。

 翌日、わたしたちは再び国会行動を行いました。この日は、めざす会の方々も傍聴などを行い、全体で200名の国会行動となりました。
 厚労委員会では、予定よりも早い時間から質疑が始まりました。わたしが議員面会所のテレビの所にいけたのは、質疑の最後となる共産党の小池さんの質問の時でした。答弁にたっているのはあの民主党の園田衆院議員です。採決では、やはり共産党と社民党が反対しただけでした。
 採決後、わたしたちは直ちにシュプレヒコールを上げ、その後、めざす会の方々の行う集会に参加しました。翌日には、参院本会議が予定されており、最後まで結集して闘うことを確認しあいました。
 怒りネットは、こうした行動に備えて、「怒」の1文字を記した紙を用意しており、シュプレヒコールの際に使いました。これは、沖縄や岩国の闘いで使っているということを知ったからでした。わたしたちこそ元祖怒りネットなのだから使おうとの思いでした。それが8日以降になると、めざす会の方々が紙の片側に「怒」、もう片側に「廃案」と印刷して、みんなに配ってくれるようになりました。

 他方、同日開かれた推進会議の総合福祉部会でも重要な決議があげられます。
 「議論をまとめている最中にもかかわらず障害者自立支援法の一部改正が情報提供もなく進められたことに対して、部会構成員一同は強い遺憾の意を表すとともに、推進会議並びに部会の議論が尊重されるよう、推進本部に意見を上げていただきたい」
 実はこの中には、「自立支援法」改定案に賛成している団体も入っています。育成会、日身連、「日本発達障害ネットワーク(JDDネット)」などです。育成会はその支部に対して、民主党への働きかけを行うように支持も出していたようです。それがこの決議には従わざるを得なかったのです。

この決議は要望書として、7日の推進会議に手渡され、推進会議でも同文の決議が行われました。そして、推進本部長である首相に手渡されることになりました。
 
 話を6月1日に戻します。この夜から、鳩山首相辞任問題が焦点化してきます。そして、翌日6月2日の朝、辞任します。その結果、「自立支援法」などいくつかの法案を10分ほどで採決する予定の本会議は流会となりました。
 この日も、めざす会の方々を中心に100名の方々が国会に結集し、廃案まで頑張ることを誓い合いました。

★法案の何が問題なのか

 ここで、法案の中身に触れたいと思います。自民・公明案は、昨年の通常国会に政府案として提出されていたものをもとにしています。与党対案も厚労委員長提案も自民・公明案に手を加えたものです。
 しかし、その法案名と第1条に重要な違いがありますので、この点から述べたいと思います。

 自民・公明案の法案名は、「障害者自立支援法等の一部を改正する法律案」です。その第1条から、「自立支援法」のどこを変えるかについて述べています。
 与党案は、まず法律の名称が違います。「障害者自立支援法の廃止を含め障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」。
 与党案はその第1条で次のように述べています。
 「第一条 この法律は、平成二十五年八月までに障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害者自立支援法の廃止を含め障害保健福祉施策を見直すまでの間において、障害者及び障害児の地域生活を支援するため、関係法律の整備について定めるものとする。」

  厚生労働委員長提案の法案名は、次のとおりです。
 「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」 
  そして、第1条は次のようになっています。
 「第一条 この法律は、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において、障害者及び障害児の地域生活を支援するため、関係法律の整備について定めるものとする。」 

  与党案と厚労委員長提案との間には、決定的な違いがあります。委員長提案には、「障害者自立支援法の廃止を含め」と「平成二十五年八月までに」という言葉が消されているのです。
 この「平成二十五年八月までに」は、社民党の阿部さんが強く主張して与党対案に入れたものだそうです。そして、この語句を除いた厚労委員長提案に対して阿部さんは、「年限の入らない法案には反対します」と質疑の中で宣言したのでした。

 わたしは今問題となっている改訂法案を、「障害者自立支援法」改訂案などと呼んでいますが、法律の本文だけでも、「障害者自立支援法」、児童福祉法、精神保健福祉法、精神保健福祉士法、社会福祉法、社会福祉士及び介護福祉士法が改訂の対象となっています。付則に記されている改訂の対象となる法律は膨大です。これらをわずかな時間で国会を通過させようとしたのですから、全くめちゃくちゃです。
 以下では、わたしの気づいた法案の問題点について述べていきます。

●能力主義、労働至上主義に変化はない

 「能力及び適性に応じ」という表現が削られました。
 しかし、日中活動の体系(就労移行支援、就労継続支援A、就労継続B、生活介護など)という能力主義的な体系は何一つ変わっていません。

●「地域生活支援事業」への更なる事業の盛り込みは、矛盾を拡大する。

そして、「成年後見制度利用支援事業」を、市町村の「地域生活支援事業」の必須事業とすることが打ち出されました。また、昨年の政府案と同様に、「基幹相談支援センター」も「地域生活支援事業」に盛り込もうとしています。
 そうでなくても、市町村の「地域生活支援事業」関係予算は逼迫しているのに、ますます矛盾を拡大することになるのではないかと思われます。国がそのための予算を増やす保障など、どこにもないのですから。

●この時期の「自立支援法」改訂は、総合福祉法実施の妨げとなる

 厚労委員長提案について、民主党は次のように弁護します。
 「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において」という言葉が入っているのだから、総合福祉法を作ることが変わってしまったわけではない、と。
 しかし、こうした主張は次の点を忘れています。
 今回の「自立支援法」改訂案の完全実施の時期は、2012年4月。
 「障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と国(厚生労働省)との基本合意文書」によれば、国は「遅くとも平成25年8月までに、障害者自立支援法を廃止し新たな総合的な福祉法制を実施する」としています。「平成25年」は、2013年ですから、2012年の通常国会辺りで総合福祉法を成立させないと、2013年8月の実施は、困難となるでしょう。
 厚生労働委員長案という形で改定案が成立すれば、2012年は、この改定案施行直後によく起こる混乱と総合福祉法の準備の両方に対処しなければならないことになり、それこそ現場は大混乱となるでしょう。そうした結果、総合福祉法の施行は、ますます遅れていくことになるのではないでしょうか。
 したがって、「自立支援医療」などの利用料の減免などを予算措置として行えばいいのであって、法律をいじることは混乱を生むだけになるでしょう。

●1割までは徴収できる「応能負担」

 昨年の通常国会に出された政府案と同様に、応能負担にされたとされる部分は、次のように記載されています。ちょっと判りにくいのですが、引用します。
 「当該支給決定障害者等の家計の負担能力その他の事情をしん酌して政令で定める額(当該政令で定める額が前号に掲げる額の百分の十に相当する額を超えるときは、当該相当する額)」

 ここで、「前号に掲げる額」とあるのは、ホームヘルプなど福祉を提供するにあたって使われた金額、すなわち、報酬単価と考えてください。
 「家計の負担能力その他の事情をしん酌して」利用料が決められるのですから、応能負担にした、とのことですが、1割までは、利用者から徴収できるのです。

●事業者と利用者の管理の強化

 昨年の政府案を引き継いで、事業者の管理を強化する条文が追加されていますが、わたしが特に恐ろしいと思うのは、第四十八条の変更です。
 現行法では「サービス事業所に立ち入り」となっているのですが、改定案では「事務所その他当該指定障害福祉サービスの事業に関係のある場所に立ち入り」と、いくらでも立ち入りの範囲を拡大できる規定としています。場合によっては、ホームヘルプ利用者の家まで立ち入りができるという解釈さえできてしまうのではないでしょうか。ちなみに、このような条文は介護保険法にも見当たりません。なぜ「障害者」関係だけに、このような管理体制を敷こうとしているのでしょうか。

●国庫負担基準以下に、支給する福祉を押さえ込む条文

 これも昨年の政府案を受け継いでいるものですが、市町村は、ホームヘルプなどの福祉の利用を希望を申請した者について、利用計画案の作成を求めることができるようにしようとしています。この利用計画案は、利用者本人が作ることもできるとのことですが、基本は市町村が指定した相談支援事業者です。
 国は、「障害程度区分」に対応したホームヘルプの国庫負担基準を作っています。この国庫負担基準を超えてホームヘルプを支給するような計画案を作れば、それは市町村の持ち出しになりかねません。市町村の認定を受けた事業者にとって、利用者の必要性が判っていたとしても、国庫負担基準を超える利用計画案はなかなか作りにくいことが予想されます。そして、事業者を縛るための管理体制も新たにこの改訂法案には追加されているのです。
 このホームヘルプの国庫負担基準以下に押さえ込まれれば、1日数時間程度の介助しか保障されないようになっていくことでしょう。

●無視された基本合意文書

 「自立支援法」違憲訴訟の和解条項の基礎をなすのが、この基本合意文書なのですが、今回の「自立支援法」改定案とそれを成立させようとするやり方は、この基本合意を何重にも踏みにじるものです。
 「新法制定に当たっての論点」という部分で、原告団と弁護団は、収入認定については本人の収入だけを対象とすること、介護保険優先原則の廃止、国庫負担基準・「障害程度区分」の廃止など重要な論点を記しています。ちなみに、今度の「自立支援法」改定案では、ここに挙げた要求はすべて無視されています。
 これらの要求を受けて国は、① 利用者負担のあり方、② 支給決定のあり方、③ 報酬支払い方式、④ 制度の谷間のない「障害」の範囲、⑤ 権利条約批准の実現のための国内法整備と同権利条約批准、⑥ 障害関係予算の国際水準に見合う額への増額、について「しっかり検討を行い、対応していく」と記しているのです。
 ところで、「自立支援法」改定案には「(検討)」という見出しの付則第二条があります。この条文において、自民・公明案は5年後の見直しを規定しているだけです。つまり、2013年8月を無視し、総合福祉法も無視する意志表示です。
 しかし、与党対案や厚労委員長提案にしても、「難病の者等に対する支援及び障害者等に対する移動支援」の検討だけなのです。基本合意文書に忠実であるならば、上述の6点をすべて記載するか、推進会議の結論を踏まえた法案を作ることを述べるか、どちらかのはずです。
 また基本合意文書の中では、「国(厚生労働省)は、障害者自立支援法を、立法過程において十分な実態調査の実施や、障害者の意見を十分に踏まえることなく、拙速に制度を施行」して「障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活 への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し、原告らをはじめとする障害者及びその家族に心から反省の意を表明する」と記載しています。この反省もまたうそであったことは明らかでしょう。

★闘いはさらに続く

めざす会は、引き続きファックスなどでの議員への要請を呼びかけると共に、8日の国会行動を訴えました。そして、8日には2000人の人々が結集したのです。衆参全議員への要請行動、議員会館前での行動、院内集会、憲政会館での集会、そして、最後にすべての参加者が議員会館前を埋め尽くしました。
 全員が集まると、議員会館前は、ぎっしりと人が並ぶ状態になります。1列にはとても並べず、前後左右に人が密着する状態になっています。広島、兵庫、福井、北海道など、各地からの参加者の怒りが表明されます。しかし、あのときを超える高揚感もまたありました。
 怒りネットは、この日初めて青木さん製作の旗を掲げました。周囲の人たちから「すてきな旗ですね」との言葉をいただきました。
 この日の議員まわりだって、いつものイメージとは違います。1フロアーに車椅子の人たちも含む何10人かが動くのです。
 憲政会館の集会は、さながら民主党糾弾大会のようだったとのことです。他方、院内集会から最後の全体集会まで参加し、謝罪し泣きながら「障害者」と共に闘うことを誓うかねこ恵美民主党議員もいました。
 
 その後も、ファックスでの要請を続ける一方、太田修平さんをはじめとしてめざす会からは、国会前での14、15、16日の闘いが呼びかけられました。14日は雨の中200人が、15日にはかんかん照りのなか300人が、蒸し暑い16日には500人が結集しました。
 15日夜、参議院の議員運営委員会で、自民・公明は「自立支援法」改定案の採決を求めたそうです。そのときは、西岡委員長(民主党)が拒否したとのことでした。
 16日には、自民・公明が衆議院で不信任決議案を提出し、これが処理されるまで、参議院も含めて国会の公式の動きがストップします。
 その間も結集した「障害者」は必死の訴えを続けました。国会最終日という中で、ほかの陳情者はほとんどおらず、わたしたちだけが行動している状態です。
 午後3時過ぎ、不信任決議案が否決され、参議院の議員運営委員会が動き出します。参議院には、やはり自民・公明が問責決議案を提出することになっていました。議運で自民・公明が、問責決議案を取り上げよ、と迫りました。民主党側は、「問責決議案を取り下げれば、本会議にかけられている法案について、本会議採決を行う」との意向を示したそうです。そして、この民主党の提案について、双方が持ち帰って検討することになりました。
 行動の終了時間と主催者が決めていたのがこの時間帯です。しかし、どちらに転ぶか判らないこんなときに、とても帰ることはできません。いったん休憩に入りますが、怒りネットは民主党の幹部にあって要請をしようと電話をかけますが、ことごとく今会えないと言われます。
 集会が再開されます。何人かの発言が行われたところで、共産党の小池さんが、国会が解散になったとの情報をもたらします。社民党の福島さんもこの情報を確認します。結局民主党の提案を自民・公明は呑まず、民主党も問責決議案は取り上げることができないとのことで、物別れとなり、これで解散となった、とのことです。
 「やった!」どっと喜びがこみ上げます。これで「自立支援法」改定案は廃案です。
 しかし、「地域主権推進一括法案」は継続審議であり、「自立支援法」改定案もまた復活してくるかもしれません。
 太田さんの最後のまとめは実に的を得たものでした。「今日までの第1ラウンドは勝利しましたが、明日から第2ラウンドが始まります。共に闘って行きましょう」。最後のシュプレヒコールも「臨時国会でも闘うぞ」とのフレーズがありました。

●臨時国会を見据えて

 自民党の衛藤誠一議員は、臨時国会で改めて「自立支援法」改定案を提出する、との意向を示しているそうです。臨時国会冒頭からの行動が必要になっています。

 他方、6月7日に推進会議が示した「障害者制度改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)」は、「障害者」の置かれた状況を改善していく上で、重要な方向を示したと思います。十分か不十分かという点では、議論すべき点はあると思いますが。
 「すべての障害者が家族への依存から脱却し、自ら選択した地域において自立した生活を営む権利を有することを確認するとともに、その実現のために 24時間介助等を含む支援制度の構築を目指す」
 「障害の有無にかかわらず、すべての子どもは地域の小・中学校に就学し、かつ通常の学級に在籍することを原則とし」
 「精神障害者に対する強制入院等の見直し」、「精神医療の一般医療体系への編入」、「「精神科特例」の廃止」
 こうした言葉が記されています。官僚、企業の利益主義や能力主義を守ろうとする政治家たちは、推進会議の目指す方向をつぶすために動くでしょう。
 わたしたちは、5月下旬以降、闘い続け勢力を拡大し続けなければ、何も守れず何も勝ち取れないことをますます実感させられました。共に闘いましょう。
 そして、10月29日が今年の日比谷の結集の日となりそうです。

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障害者福祉の「規制緩和」による社会保障費大幅削減=地域主権大綱
障害者は民主党の地域主権改革に反対しよう
高見元博

 この問題は、私たちの対応が立ち遅れている内に、どんどんと既成事実化されています。6月22日閣議決定された「地域主権戦略大綱」はこの2~3年の間に実施すべきことを提起しており、11年度からはその根幹を成す一括交付金化が始まります。鳩山首相の時に「地域主権改革は民主党政権の一丁目一番地」と言われていました。菅政権でも所信表明演説で述べられ、民主党政権の重要な政策とされています。民主党政権の参院選での敗北の結果、この攻撃は弱められていません。むしろ前面化されているようです。民主党政権が続く限りいつ実行されてもおかしくないのです。
 まず、いったい何が起きているのかを見ていきたいと思います。
 昨年12月14日、内閣府に「地域主権戦略会議」が設置されました。
 新たな地方自治改革であり、廃藩置県以来の大改革だと言います。しかし、明治維新以来の改革と言いながら、「封建制からの脱却」といった、明確な展望を示せる者はいません。羽仁五郎の「都市の論理」における「都市は自由にする」という労働者階級の立場からの地方自治の提起に比しても、中身のある地方自治の姿は提示されていません。いまの支配階層の地方分権とは、国は国防や外交、治安維持、教育の根幹だけを握り、地方自治体に教育・福祉の大きな権限と予算を譲渡する大改革と言われています。民主党の「地域主権改革」が果たしてそれなのか。民主党は何を変えようとしているのか、本音の部分は、会議のメンバーとその発言から推し測るしかありません。

何が議論されているのか

 会議のメンバーの平野博文(内閣官房長官・当時)は「中央集権の統治機構は非常に高コスト。自立した国、地方、国民であって欲しい。国と地方自治体が最低限しなければならない部分は何か。国民の自立を前提として施策を打っていく。」と第一回会議で発言しています。「国民の自立」というのは、「自助・共助・公助」という考え方で、「自助」を中心にするという意味です。「国民は政府や行政の世話にならず、一人で勝手に生きて行け」と言っているのです。
 国から地方自治体に渡される予算の8割は社会保障と教育予算です。平野の発言から推し測れば、政府の狙いはこれを削減することにあるのであって、決して民主主義の推進や、福祉の増進などではありません。
 また、メンバーの一人である大阪府知事の橋下は、在日朝鮮人や北朝鮮をヤクザ・暴力団だと言って公然と差別し、朝鮮高校を府の補助の対象外とするなどと、まるで右翼団体、「在日特権を許さない市民の会」=在特会かと見間違うほどです。橋下が自らが民主主義とはかけ離れた手法を用いながら地方分権を叫んでいるのは、自らにより大きな権力を要求しているだけです。このことは自治体の長や議員により大きな権力を与えるだけで、真の地方分権でも民主主義改革でもないことを示しています。

真の地方自治ではなく

 沖縄県民、名護市市民の意思に反して、名護市辺野古沖新基地建設を公言し、地方自治を踏みにじっている当の民主党政権が、「地方自治」などという言葉をもてあそぶことは、いったい何を意味するのでしょうか。
 小泉政権の「三位一体の改革」は、地方に権限を委譲し、財源も譲渡するという謳い文句でした。しかし、実際には、地方に仕事は渡したが、譲渡する財源は大幅にカットされました。民主党は、自民党政権でもなしえなかった、憲法の下での戦後民主主義的なもの、民衆の権利意識と価値観を解体し、剥き出しの資本主義の弱肉強食の論理への置き換えに挑戦する「大改革」を狙っているのではないかと思えます。
 現実の地方自治体は、身近だからといって、民主的とは言えません。都市部でも自治体の実体は地域ボスの集合体という地方は少なからず存在するのではないでしょうか。土建屋ボスを中心にした地域支配のところも多いと思います。そういう地域ボス支配に依拠しているのが、いまの支配階層による労働者支配のありようです。会社・職場での支配という半面と対を成すものです。支配階層=会社経営者たちは昼間は職場で、夜は地域で労働者を支配し、労働者家族を日常的に地域で支配しようとします。真の地方自治は、資本主義の社会支配のひっくり返しとしてしか実現できないでしょう。

地域主権戦略大綱

 「地域主権戦略大綱」が10年6月22日に閣議決定されました。
 「地域主権改革」の定義は、「日本国憲法の理念の下に、住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことが出来る様にするための改革」だとされています。また、「おのずと地方公共団体間で行政サービスに差異が生じてくるものであり、地方公共団体の首長や議会の議員を選ぶ住民の判断と責任は極めて重大になる。」として、福祉削減の責任を住民に転嫁しています。障害者などのマイノリティの利益が守られるかどうかも地域住民の意思に従うということであり、国による福祉の保障という考え方は捨てられています。障害者福祉に地域間格差は広がるし、福祉予算はより縮小再生産されていくことになります。
 「大綱」は、施設などの設置基準を規制緩和して自治体の勝手にさせることと、国の地方自治体への財源保障である「ひも付き補助金」をなくし、使途を定めない「一括交付金」化するということを柱としています。また、「道州制」についての検討も射程に入れていくとされています。

規制緩和

 小泉改革は主に民間に対する規制緩和で巨額の財政赤字の矛盾を労働者人民に押し付けました。それは貧困を拡大し、大きな貧富の格差を生みました。ワーキングプアといわれる新たな社会層を作り出しました。その規制緩和を、今度は社会保障にも持ち込み、国と地方自治体の間で行おうというのが「地域主権改革」です。「財政再建」を労働者や障害者の犠牲によって、成し遂げようというものです。しかし、財政が破綻しているのは、巨大な公共事業や巨額の銀行救済などの資本家救済策を重ねてきたツケであり、労働者や障害者が責められる筋のものではありません。

「一括交付金の対象・括り方」(別紙資料イメージ図参照)

 「一括交付金の括り方」として、横軸を大まかな政策分野別に、○○分野、△△分野、□□分野と括るとされています。この分野別に交付金を一括して自治体に渡します。この○○分野というブロックは省庁の壁を越えて括る、ともされています。
 生活保護や障害者福祉や介護保険が一括交付金の対象とされ、それらがいくつかの分野として一括でくくられるというイメージのようです。そのなかで障害者福祉と介護保険との統合の問題も再浮上するかもしれません。
 「大綱」は生活保護は始めは対象とならないように読めます。しかし、あの悪名高き「労働者派遣法」でも、最初はもっともらしい事を言って対象を極めて限定して、労働者の利益になるという謳い文句で制定したのです。一度できてしまうと対象をどんどん拡大して、製造業の日雇い派遣までも対象を無制限に拡大していったのです。それが賃金では生きて行けない労働者群を生み出したのです。その轍を踏んではならないと思います。約2兆円の(社会保障費の約10%)生活保護費だけが聖域になるとは考えにくいことです。
 生活保護という国家による生存権保障の要の予算が、自治体の好きなように使える一括交付金化するということであれば、憲法25条(生存権保障)の実質的な改悪です。 
 「大綱」の実体を示す部分を少し長く引用します。

「一括交付金の対象範囲

(1) 基本的考え方
・ 一括交付金化する「ひも付き補助金」の対象範囲は最大限広く取る。
・ 補助金、交付金等を保険・現金給付、サービス給付、投資に整理し、地方の自由裁量拡大に寄与するものを対象とする。
(2) 対象範囲の整理方針
・ 社会保障義務教育関係―――「社会保障。義務教育関係」については、国として確実な実施を保障する観点から、必要な施策の実施が確保される仕組みを検討するとともに、基本的に、全国画一的な保険・現金給付に対するものや地方の自由裁量拡大に寄与しない義務的な負担金・補助金等は、一括交付金の対象外とする。
・ その他~一括交付金の対象としないものは最小限に限定する。具体的には、災害復旧、国家補償的性格のもの、地方税の代替的性格のもの、国庫委託金、特定財源が国費の原資であるもの等に限定する。
(3) 実施手順
投資に係る補助金・交付金の一括交付金化は平成23年(2011年)度以降段階的に実施する。経常に係る補助金・交付金等の一括交付金化は平成24年(2012年)度以降段階的に実施する。」

「障害者」福祉政策は一括交付金化の対象

 一括交付金化で、障害者福祉のどこに重点をおくかは自治体の自由になります。障害者の間が分断されて、より極端に小さくなったパイのなかで、競争と蹴落としあい、予算の分捕りあいに落とし込まれるかもしれません。しかもブロックはより大きく括られているから、障害者予算と他の予算が一つのブロックとされて、障害者予算は削られる一方といったことも想定されます。巨額の財政赤字を抱える自治体では、赤字解消が優先されることになるでしょう。
 法制定の行程表が明らかにされています。「地域主権一括法案」、地方自治法の一部改訂、「国と地方の協議の場法案」は、参議院先議だったので、4月28日に参議院を通過して継続審議とされています。来年の通常国会には本格法案が出されてきます。一括交付金化は11年度から順次始まります。

真の改革とは

 必要なのは労働者や障害者が自由に生きていくための施策であり、その実現のための民主主義です。障害者自らが国政や地方自治に口を出し、手を出し、関与し、政策決定をしていくことが真の民主主義なのです。少数者を排除した多数決原理はファシズムです。
 「地域主権改革」は、逆立ちした、障害者に犠牲だけを押し付ける「規制緩和」です。実施されるとなれば、各省庁の抵抗もあり、「大綱」が単純ストレートに実行されるとは限りません。これからまだまだ紆余曲折を経ることでしょう。だからこそ、私たち障害者は「地域主権改革」に絶対に反対します。

                      

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2010年9月24日 (金)

2010年10・3やっぱり「障害者自立支援法」の撤廃を求める集い・賛同

            (あいうえお順、敬称略)10年9月23日現在
青木健、青木道夫、天野博(消費者経済研究所)、井口雅登、石川豊子(尼崎養護学校介助員)、石田加代(関西合同労組)、和泉健一、市村善之(「日の丸・君が代」に反対する阪神連絡会)、井上照明(富田健康を守る会)、今津好秀(今津診療所)、岩﨑晶子(怒りネット関西)、江渡績(JP労組加古川分会、県労委申立人)、海老ヶ瀬正三(高槻医療福祉労組)、仰木明、大野ひろ子、奥山淑美(高槻医療福祉労組)、落合祥堯、翁長晴永、掛屋昭(大阪の海と空を戦争に使わせない会)、梶原義行(止めよう戦争!百万人署名運動)、風をおこす女の会、金田熊二(一致バラばらの会)、蒲牟田桂子(高槻医療福祉労組)、川嶋澄夫(関合労大阪支部)、川村望、韓和義と千葉刑務所の仲間たち、関西沖縄民権講座、関西合同労働組合摂津分会、木下悟、木下俊子、木下広子、金成日、木村政紘(木村クリニック)、京都生協の働く仲間の会、黒石昌朗、小林生佳(関合労)、座喜味盛純(関西沖縄民権講座)、柴田明(光風病院医師)、柴田富士子(神戸YWCA会員)、城北きむら医院、新開純也、新空港反対東灘区住民の会、末竹悠二、杉勝利、須崎隆一(会社員)、鈴木浩一(ひょうせいれん)、住田雅清(怒りネット代表)、全国連南武庫之荘支部準、髙木敬三(髙木クリニック)、高城剛、高崎庄二(国労兵庫保線分会執行委員)、髙瀬元通、高槻医療福祉労組、髙野秀子、高橋正次、高見元博(ひょうせいれん)、武内和世(高槻医療福祉労組)、田中守、田村文子(高槻医療福祉労組)、佃真人(日本キリスト教団牧師)、土屋久美子(富田健康を守る会)、津村実(奈良百万人)、寺下眞治、渡海優、徳本光昭(医師)、百々年美、中沢浩二、長澤民衣、中原一栄(部落解放同盟全国連合会番長支部(準))、中村公徳(全国連北摂支部)、西川潤子(山室会眼科)、橋本成子、橋本利昭、馬場光一、春本幸子、(NPO長田)、反「入管法」運動関西交流会、船山良成、部落解放同盟全国連合会芦原支部、古河潤一(ヘルパー)、前田裕子、前田陸三、松崎五郎(淀川市民の会)、松田耕典(百万人署名・阪神)、松野尾かおる(風をおこす女の会)、松原康彦(新空港反対東灘区住民の会事務局長)、蜜山純子(高槻医療福祉労組)、南徹夫、宮地洋二(支え合う弱者の会)、三輪充(富田町病院)、村上ひとみ(淀川市民の会)、村田英雄(関合労兵庫支部)、茂木康(関西合同労組)、森章代(高槻医療福祉労組執行委員)、森本正三、弥永修(尼崎・伊丹三里塚実行委員会)、山本由美子、吉川健明(医師)、吉武一貞、吉武仁貞(障害者)、和田孝雄(富田健康を守る会)。不公表10人。

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2010年9月19日 (日)

医療観察法病棟の実態

 今年になって私たちの発行した「保安処分病棟からの生還」という冊子によって、保安病棟の内部の実態を初めて明らかにすることができた。

 この冊子は、今年(2010年)の1月に、3ヶ月前に保安病棟を退院したという人から私に連絡が入ったことから始まる。過去に自殺者が出たことのある保安病棟で、この方自身が自殺未遂を繰り返すほど酷い待遇だったことを告発するものだった。詳しくは同書を読んでほしい。

 保安病棟はまったく医療的環境ではないことが明らかになっている。入院者は苦痛の大きい環境から一日も早く退院したいため、医者や看護師に対して決して正直な症状を言わない。入院者は毎日毎日「評価項目」で縛られているからだ。「評価項目」というのはどこまで社会復帰が可能になっているかを点数で評価するものだ。医療者の側がミーティングを開いて患者に点数を付けていく。入院者は良い点を取らないと退院できないとみんな知っている。良い点を取るためには元気なふりをするしかない。しんどい症状があってもそれを言うことはない。そのような環境下で、はたして医療が成立するだろうか。

 この人の場合は途中で薬が効かなくなり、薬を飲むとかえって脳が締め付けられるように苦しい症状が出たのだが、それに対する対応をしてもらえなかった。苦しさのあまりに自殺未遂を繰り返したのだ。しかし、そのことに対する精神科的医療対応も全くしてもらえなかった。看護師は「あなたが故郷に帰るか死ぬかはあなたの選択の問題だ」と言ったというのだ。これが自殺しようとした人にいう言葉か。

 本書をご一読いただければ、今まで私たちが決して大げさなことを言ってきたわけではないことを、知ってもらえると思う。ぜひ、ご購読をお願いしたい。郵便振替にて00960―1―140519共生舎に400円を振り込んで御注文ください。通信欄に書名を書いてください。(以上)

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2010年9月14日 (火)

10・3関西「障害者」集会へのご賛同・ご参加をお願いします

「約束違うよ長妻さん!やっぱり「障害者自立支援法」の撤廃を求める集い」

1、            情勢について
①    自立支援法廃止について。
昨年10・30集会での長妻の約束と、違憲訴訟の和解があり、すでに法は廃止されたと思っている方も多いのではないかと思います。しかし、法の廃止は、2013年(平成25年)8月までに廃止し新たな制度を作るという約束になっているのです

②    障がい者制度改革推進会議
政府と「障害者」の約束により、2013年までに自立支援法を廃止して新制度を作り、併せて障害者政策全般を見直すことになっているので、内閣に首相をトップにした「障がい者制度改革推進本部」が設けられ全閣僚によって構成されています。

そのもとに「障がい者制度改革推進会議」が作られました。構成員の過半数を「障害者」とその家族が占める画期的なものです。後述する「障害者自立支援法」の一部改正法案はこの推進会議を無視して出されたことから、この推進会議として抗議の声明を出しました。政府機関が国家を批判するというものでした。

また推進会議の下には「障害者自立支援法」に替わる新法である「障がい者総合福祉法案」を作るための部会も設けられています。障害者制度改革推進会議自体はもっと幅広く「障害者」施策全般を扱っているためです。

③    違憲訴訟の和解
和解条件として、障害者を新制度構築のための会議に入れること、応益負担を廃止すること、自立支援医療が一割負担のまま残されていることには早急に対処すること、制度の谷間の「障害者」の対策を行うことなどが決められました。また、その和解内容が順調に進んでいるかどうかを検証する会議を裁判原告と政府の間で持つことも決まりました。
しかし、許しがたいことに政府側は和解の約束をしたのは厚生労働省であって国(国家)全体が約束したのではないなどと言っています。厚労省以外の省庁は和解条件に縛られないと言うためです。

④    「障害者自立支援法」の一部改正法案
ところが今年5月になって、「障害者自立支援法の一部改正法案」というものが国会に出ました。自民公明両党が国会に提出した案に民主党が乗る形で審議が進められ、あと参議院本会議を残すのみというところまで進みました。鳩山辞任によって参院本会議が開かれなかったので成立しなかったのです。

この法案は、普通なら2013年までの時限立法にすればよいところをわざわざその要件をはずしています。民主党案には時限立法であることは明記されていたのですから、意図的にそれをはずしたのです。法案は何時とも分からない将来に自立支援法が廃止されるまで、一部を改正するだけで進めるとされていました。

また、障がい者制度改革推進会議に一切諮らず進められ、「障害者」の主体的意思をまったく無視して進められました。
「障害者」は怒り、緊急の呼びかけにもかかわらず2000人が国会周辺を埋めるという決起などにより、法案はかろうじて廃案になりました。

⑤    地域の実態
地域では、小規模な「障害者」作業所を統合し、新体系に移行するように決められた自立支援法そのものは存続しているために、小規模作業所で新体系に移行できないところは補助金の減額があり、(尼崎市などでは市独自の補助金も減額・廃止が行なわれようとしている。)苦しめられている上に、日額制といって、それまでは通所者の人数で支給されていた補助金を、その日に何人通所していたかという基準に変えられています。だから通所者が病気や都合などで休むと、その分は施設等に支給されず、総額ががた減りすることが起きています。法の廃止まで作業所等は維持できないという悲鳴が地域から上がっています。

⑥    「地域主権改革」
この上に「地域主権改革」が行なわれようとしています。民主党案がそのまま通る情勢ではないが、自公の地方分権との絡み合いで進められることになるでしょう。財界の要求する道州制とも絡みながら進むものと思われます。

「地域主権改革」は、施設やホームヘルプの設置基準の緩和と、一括交付金制度により、福祉予算を削減することが目的です。民主党代表選の中で小沢は福祉予算を5割、7割まで減らすことが可能だと言っています。障害者施策と他の施策を一つのかたまりにした上で総額を減額するという一括交付金化が進めば、障がい者制度改革推進会議がいくら良い案を作っても、実施する手段(予算)を失うことになります。

2、 「障害者」の主体的情勢
法制定反対闘争
法の制定された2005年の国会闘争では、怒りネットは「障害者」解放の新地平を切り開きました。国会前の抗議の座り込み闘争は、「泊り込み」へと発展し、国会前にテント村ができるような情況を呈しました。その先頭には怒りネットと戦闘的「障害者」が立っていました。そこにピープルファーストジャパンという「知的障害者」の団体などが加わり他の「障害者」団体も加わってきました。怒りネットへの信頼はその過程で築かれていきました。この闘争には関西からも参加しました。残念ながら法は成立しましたが、この国会前闘争の地平はその後の闘いにも引き継がれています。

3、         今年の関西障害者集会
①    テーマと獲得目標
     長妻厚労相の約束破りに対して怒りを結集すると共に、制度改革推進会議での議論に対して、私たちとしてどういう政策を持って臨むのか、という議論を起こすことを考えています。そのために怒りネットの東京から2人の方に来てもらい。講演と報告を受けます。関根さんという「脳性まひ者」からの発題で、この40年間「障害者」は何を望み何を作ってきたのか、また、何に反対してきたのかといったテーマの討議をしたい。もう一人は国会闘争を闘った古賀さんからの国会闘争報告を受けたいと思います。

     今年も10月29日には日比谷結集の全国闘争が闘われます。その前段闘争という意味ももつ集会です。長妻や民主党に対する「障害者」の怒りを解き放ち、「障害者」は怒っているぞ!という声をあげる場としたいところです。

②    多くの賛同・参加を
「障害者自立支援法」撤廃の闘いは、09年8・30政権交代をもたらした要因の一つであるといえます。「障害者」を苦しめている自公政権という批判が全国民的なものとなっていたからです。なぜかマスコミもよく報道しました。その批判はいまや民主党政権に対してたたきつけられないといけない。ここに来てマスコミの報道がまったく消えています。私たち独自の伝播力が求められています。

「障害者自立支援法」撤廃闘争を、8・30政権交代を本物の政権交代とするための第一歩の闘いとして取り組もう。民主党政権の裏切りを許さず、小泉的な新自由主義構造改革、民主党独自の「地域主権改革」と対決する労働者民衆の闘いの第一歩としよう。

この問題は政権のウィークポイントをなしていると思います。今年の10・29日比谷公園集会の動員目標は1万5千です。自立支援法ができた初年度の動員と同様の最大限の規模です。その数を集めきるとともに、それによって生じる衝撃力を全国民のものとしましょう。
10・3集いに多くの参加と賛同をお願いします。

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2010年9月 5日 (日)

産経新聞より

民主党代表選は、菅直人首相と小沢一郎前幹事長という実力政治家の激突となり、両者は政治生命をかけた死闘を展開している。

 国民の関心は、どちらが勝利するかに集まっているが、代表選の公約として両者が示した政策には注視すべきものも盛り込まれている。その一つが小沢氏が掲げる社会保障費の地方交付制度の創設だ。

 小沢氏が発表した政策集をみると、「実務をすべて地方自治体が行っている実態を踏まえ、社会保障関係費としてまとめて地方に交付する」と書かれている。

 地方向け補助金のうち社会保障費関係は総額15兆円近くに及ぶ。これまでのように医療、介護保険といった制度ごとに国が負担する仕組みを改め、まとめて地方に渡そうという考え方だ。

 一括交付というのは、地方の裁量を広げる「立派な政策」に見えるのだが、やり方によってはさらに中央の権限が強まることにもなりかねない。まさか、今回の制度案には、小沢氏による“危険な罠(わな)”が潜んでいるのではないだろうか。

 小沢氏の政策集によると、対象とするのは、地方自治体が実務を担っている国民健康保険(国保)、介護保険、生活保護制度だ。小沢氏は、2日の日本記者クラブ主催の討論会で、高齢者医療制度にも言及しており、4制度を念頭に置いているようだ。

 制度を変えるメリットはどこにあるというのだろうか。政策集では「各地方の実情に応じて、かつ地方の知恵を生かして、より効果的な福祉が行える仕組みに改める」としている。

 日本記者クラブの討論会では、小沢氏は次のように説明した。「国保も全くの黒字のところがある。医療、病院にかかる老人も本当に少ないというような施策を自分たちで行っているところもある」

 確かに、医療費が多くかかっているところ、少ないところなど、市町村によって社会保障費をめぐる事情は異なる。
小沢氏は「市町村にお金と権限を任せて、それぞれの市町村で老人医療はどうする、介護はどうするというような知恵を出して、お金を有効に使い、自分たちのふるさとを作り上げていくのが、将来、いいと思う」とも語った。地方自治体の創意工夫の余地を広げれば、やる気のある市町村では、社会保障費の効率的運営につながる可能性もあると言いたいようだ。

 そもそも、民主党は国が使い道を細かく決める「ひもつき補助金」には無駄が多いと主張してきた。これを見直すことで相当の国の歳出削減、すなわち財源が捻出(ねんしゅつ)できるとの考えだ。今回の制度案も、これに沿ったものである。

 小沢氏は討論会で、補助金全体の話として、「民主党の調査で首長たちは『自由に使えるお金をもらえるのであれば、今の補助金トータルの7割で、今以上の仕事を十分やれる』という答えが出ている。私の親しい首長は『本当に自由に使えるのなら、半分でも今以上にいい行政ができる』と言っている」ともした。国のコストも減り、地方の活性化につながるという発想のようだ。

 民主党はマニフェストで「ひもつき補助金」を廃止し地方が自由に使える「一括交付金」に改める考えを示しているが、社会保障費は一括交付金の対象から外れていた。消費税を上げず予算の大幅組み替えで財源捻出できるとの立場の小沢氏としては、巨額な社会保障費も例外にすべきではないと考えたのであろう。

 ただ、政策集では社会保障費の交付金化を、「一括交付金」とは別項目として扱っている。ここから推測すると、どうやら「一括交付金」ほど自由ではないものの、社会保障費という大くくりの中で、地方自治体に裁量を認めようという発想であるようだ。

 さて、“危険な罠”はどこに仕掛けられている可能性があるのだろうか。それは、市町村への交付金の配分を誰がどう算出し、決めていくのかが明確でない点だ。
 普通に考えれば、自治体の面積や人口が配分基準の一つとなろう。だが、実力政治家が交付額に口出しするような仕組みとなれば、恣意(しい)的な配分となりかねない。

 まさか、民主党系の首長がいる自治体に重点配分するというようなことにはならないだろうが、小沢氏は夏の参院選静岡選挙区で、党静岡県連への活動費支給を中断するという“剛腕ぶり”を発揮した経緯もあるだけに懸念が残る。

 社会保障制度というのは、消防自動車のガソリン代と同じである。「予算が底をついたので、火事現場に出動はできません」というわけにはいかないのだ。社会保障費の一括交付金化は、首長にとっては、自由なお金が来るというよりも、義務を負わなければならない側面のほうが大きい。

 社会保障費というのは、見方を変えれば、「人質」のようにもなりかねい。独裁的政治家の下で、こびを売らないと十分な交付額をもらえないとなったら大変なことになるであろう。

 配分にあたっては、別の問題もある。例えば、高額医療を必要とする患者が複数出れば、その年だけ医療費が高騰することだってあり得る。企業城下町のようなところでは、工場が閉鎖となれば、生活保護受給世帯が急増するかもしれない。それでも、決まった交付金額の中でやりくりしなければならないのだろうか。

 不足分は地方財政の一般財源から穴埋めしなければならないとしたら、とても首長は受け入れられまい。想定外の事態が起こった場合には、国が別の財源で融通する財政調整の仕組みも必要だ。

 本当に地方のニーズに合っているのかという点も疑問だ。医療費や介護費は少子高齢化で今後ますます総額が伸びることが予想される。小泉政権下の「三位一体改革」でも、膨張し続ける医療や介護の権限移譲に及び腰の首長は少なくなかった。
それどころか、本格的な少子高齢社会を迎えるにあたって「社会保障制度は自治体ではなく、すべて国の責任でやるべきだ」という意見も少なくない。

 社会保障の需要が年々膨れあがる中で、どれだけの歳出削減効果が見込まれるのかもはっきりしない。小沢氏が言うように、大幅な無駄の切り込みとなるのだろうか。

 地方に回るお金の総額が減っても、本当に今以上の行政サービスができるのかも怪しい。社会保障費のような義務的経費の効率化は限界があるだろう。

 小沢氏は「厚生労働省で全部どうだこうだと決めたものを、市町村にその通りにやれという話になっている」とも語った。これは、医療や介護の制度設計までを自治体が担えということなのだろうか。

 民主党政権では、医療制度などは広域化が検討されているが、制度があまり細分化するとスケールメリットの効果が期待できなくなるのではという懸念も出てこよう。

 地方には、「三位一体改革」の際に、国から地方へと税財源が移されたものの、その総額が減らされたという苦い経験が残っている。小沢氏の制度案に、自治体がすんなりと賛同するとも思えない。

 小沢氏は政策集で「制度創設に向けて国民的議論をおこし、年内に具体的方針を示す」と期限を切ったが、ハードルは決して低くない。

 ただ、社会保障費の伸びを何らかの形で抑えなければ、日本の財政は立ちゆかなくなることも事実だ。小沢氏には、社会保障費の一括交付金化制度案の疑問点を一つ一つ明確にしてもらいたい。(論説委員)

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2010年9月 3日 (金)

三里塚闘争勝利のための現地障害者集会

     
〈集会名称〉 市東さんの農地強奪実力阻止―空港粉砕!「障害者」解放!
9・19全国総決起集会


〈日時〉 9月19日(日)正午より集会

〈会場〉 菱田砦前


〈デモ〉 集会終了後市東さん南側開拓道路結集 4時半デモ出発


〈主催〉 手話講座実行委員会
〈協賛〉 三里塚芝山連合空港反対同盟

〈連絡先〉 三里塚野戦病院  千葉県山武郡芝山町朝倉460ー2 電話0479(77)0870

上記日程で、三里塚闘争勝利のための「障害者」現地集会が開催されます。反対同盟が「障害者」独自の集会をと呼びかけていたものに応えるものです。手話講座実行委員会主催ということで、集会呼びかけなどにはかなり極端な文言も含まれていますが、反対同盟の協賛ということで我慢してください。現地で独自の「障害者」集会が開かれるというところに意義があると思います。関東圏のメンバーでの参加となりますが、集会場へは車がないと行けないため、参加したいというかたは事前にご連絡ください。

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2010年9月 2日 (木)

9・19の集会

三里塚決戦勝利関西実行委員会ニュースから代表の永井さんのアピールを掲載します。関西圏の方はこの集会に、また全国の「障害者」は現地「障害者」集会へそれぞれご参集を呼びかけます。現地「障害者」集会の案内は改めて掲載します。

9・19関西集会を成功させ、決戦の秋に起とう

                関西実行委員会代表世話人・永井満

 来る9月19日(日)午後2時より大阪市立中央会館で、わが関実の「9・19三里塚と沖縄を結ぶ関西集会」が開かれます。10627 ゲストとして沖縄から安次富浩さん(名護ヘリ基地反対協の共同代表)、そして三里塚から反対同盟事務局次長・萩原進さんを迎え、沖縄の熱い闘いの報告と、断固として闘い続ける三里塚からのアッピールを受けます。この集会を成功させ、今秋の闘いに総決起しようではありませんか。 (右写真は、6.27現地闘争で発言する永井さん)

 本年4月25日、沖縄読谷村運動広場に9万人が総結集して開かれた基地撤去を求める沖縄県民大会に参加し、基地撤去を求める人々の熱い思いを目の当たりにしました。また最低でも「県外」としていた普天間基地の移転先を従来どおり辺野古・キャンプシュワブに戻した政権の裏切りに対する失望と激しい怒りを肌で感じ、私たち本土にあるものが、何をなさねばならないかを深く思わしめられました。42514

 この集会に三里塚反対同盟は同盟旗を押し立て、萩原事務局次長、市東孝雄さんが会場中央に堂々と登場しました(左写真)。雲一つない真っ青な空の下、翻る同盟旗を仰ぎ、感無量なるものがありました。

 それと同時に、このことは三里塚を闘うわたしたちが、沖縄の闘いをもわが闘いとして闘っていくことを決意し、足を踏み出したことを意味しています。そしてそれは、沖縄の人々の闘いを応援しに本土から出かけていく、といったものでは絶対にありません。

 沖縄の現実が日米安保体制によるものであることが明らかな以上、安保体制そのものを撃つ闘いが私たち本土側の人間に求められているのであります。8・6ヒロシマの追悼集会で核廃絶を誓った筈の菅首相は直後の記者会見で「核の傘は有用だ」と本音を吐きました。これはアメリカの核に依存する日米安保体制を今後も維持していくことの宣言であります。

 その発端から「反戦反核、平和の砦たらん」を旗印に軍事空港建設を許さない闘いを闘ってきた三里塚の闘いは、安保体制を撃つ闘いでありました。私たちはそれをこそ共通の意志として闘ってきました。そのことを旗幟鮮明にして闘うことが今、求められています。この秋、全力で闘いましょう。

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