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2010年10月

2010年10月31日 (日)

10・29障害者全国集会

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10.29全国集会は全体で1万人の集会となりました。日比谷野外音楽堂に入りきらず、第二会場の厚生労働省前にも人があふれました。写真上は日比谷野外音楽堂に約6000人が埋めつくしています。1010295

写真上は厚生労働省前をうめる障害者の隊列。怒りネットはこちらに陣取りました。怒りネットは関西から15人、新潟からも参加、全体で40人というところでしょうか。怒りネットからも日比谷野外音楽堂に参加した人もいました。1010296

厚生労働省前の全国集会では、怒りネットから古賀、怒りネット関西から高見がそれぞれ発言しました。写真上は発言する古賀。

また、怒りネットは集会参加者にチラシ計4000枚を配布しました。私たちの主張は、「自立支援法一部改正案」が再提出を策動されている中、当事者の声は聞いたとして、5月国会と同じ様な法案が出ることを許さない。地域主権改革と称する障害者切りすての政策を許さない。契約制度そのものを見直す必要がある。70年代のような闘いを復権させよう。闘いに立ち上がっている沖縄県民、在日朝鮮人と連帯し、労働者との共同性を奪い返す闘いを作ろう、というものです。

また、関西でおきているJR西日本の障害者女性レイプ事件を許さない闘いを呼びかけ署名が150人集まりました。1010297

集会後は国会デモと東京駅までのデモに分かれて労働者市民、国会議員に訴えました。

民主党は厚生労働省の政務官が集会に参加し発言したものの、集会宣言も受け取らずに帰ってしまいました。また、国会前では議員面会所で国会議員がデモを迎えるのが通例となっています。過去では民主党議員も当然そこに並んでいました。しかし、今回は民主党議員は一人も出迎えないと言う対応でした。1010298

民主党は、5月国会と同じ様な一部改正案を準備している可能性大です。それが今回の集会デモに対する民主党の対応になって現れたのかもしれません。11月の臨時国会では再び三度全国結集で闘う必要があると思います。

その準備を今からはじめよう。

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2010年10月28日 (木)

JR西日本障害女性のレイプ事件のブログを立ち上げました

http://satomi-heart.cocolog-nifty.com/blog/

JR西日本の契約社員である里美さんという女性の障害者(脳性まひ障害1級)が上司によってレイプされるという事件が起きています。里美さんは会社のセクハラ相談室に訴えましたが、会社は上司をかばいセクハラはなかったという結論を出しました。里美さんは単独で裁判に訴えました。ところが地裁はレイプではないというとんでもない結論で、原告敗訴の判決を下しました。上司の提出したメールのやり取りのみを証拠採用し、里美さんの提出した日記や、里美さんの介助者の証言は一顧だにしないというとんでもない判決です。

里美さんは大阪高裁に控訴して闘っています。高裁に事実調べをさせることが勝利の要です。そのため公正で丁寧な審理を求める署名運動を始め大衆的に訴えていくことにしました。

その一環としてネット上で訴えるためにブログを立ち上げました。上にあるアドレスがそれです。

署名用紙もダウンロードできるようになっています。

ぜひ一度お立ち寄りください。

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2010年10月27日 (水)

JR西日本の障害女性レイプ事件

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JR障害者女性のレイプ事件で、初めて対外的に訴えました。25日昼、裁判所前でビラまきと署名集めをしました。裁判所の入り口3箇所でビラまき。写真は署名をしている市民です。署名をした中には、非正規雇用で雇い止めになり裁判を起こしている原告の方もいました。

裁判は11月4日です。この日で結審ということを許さず事実調べを行なわせるためにたくさんの書名を集めて提出しましょう。

署名提出は11月1日月曜日の午後2時に高裁(別館)1階ロビーに集まって提出に行きます。

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2010年10月26日 (火)

10・29日比谷野音にに全力で結集しよう

「障害者自立支援法」を一日も早く廃止させるためにちからを合わせて頑張り
ましょう!

●「自立支援法」一部改悪案を許すな!
 この前の通常国会では、私たち障害者の必死の反対によって「自立支援法」の「改定案」はすんでのところで廃案させました。しかし、今の臨時国会に再びこの「改定案」を提出しようという画策があります。

「改定案」を推進する人たちは「たくさんの問題のある自立支援法をあと3年もそのままにしておくわけにはいかないではないか」とペテンを弄しています。しかし、政省令や予算措置でいくらでも解決できることなのです。「改悪案」には時限立法だと書いていないように「自立支援法」を2003年以降も存続させようというたくらみなのです。「一部改悪案」を国会に出させないために今日の集会を闘いましょう。

●地域主権推進一括法案に反対しよう!

 民主党政権は「地域主権改革」を進めようとしています。これは、 福祉や医療など使い道を指定した補助金をやめて、一括交付金にする。 そして、規制緩和でいろいろな基準も無くして自治体が自由に事業をできるようにするものです。そうなればますます地域間格差は広がることになります。今でさえホームヘルプサービスをはじめとした障害者支援には大きな地域間の格差があります。これが一段と広がることになるのです。鳩山元首相や小沢は、「地域主権改革」は予算削減のためだと公言しています。障害者や高齢者の生活は脅かされます。しかも、将来的には生活保護や医療保険など、国が責任を負うべき分野も地方に移そうとしています。そうなれば障害者福祉をはじめとする社会保障は跡形も無く解体されてしまいます。

そもそも「地域主権」というのは自治体が主人公という考え方です。しかし、主権はあくまでも市民にあるのであって自治体にあるのではありません。「私たち抜きに私たちのことを決めるな」という本日の合言葉にもあるように、障害者福祉、障害者政策の主人公は私たち障害者自身です。憲法25条に決められた福祉に対する国の責任を放棄しようとする「地域主権改革」に反対しましょう!

●契約制度ではなく公的保障を

 多くの人たちが「契約制度にすれば障害者の権利が保証 される」「行政に押しつけられることなく、障害者がサービスを選択できるよう になる」と期待しましたが現実はまったく逆です。「契約制度だから」として応益負担負担が導入されました。事業所も日額ばらいが導入された結果厳しい運営を余儀なくされています。契約制度で何もいいことはありません。障害者福祉の基本は契約ではなく公的保障でなければなりません。確かに、措置制度の中で多くの障害者が施設に閉じ込められてきました。だからといって公的保証を否定するのは違うと思います。私たちは、あくまでも国の責任を追求し、私たち障害者の生活を公的に保証させていかなければなりません。そして、この公的保証制度を障害者の使いやすいものへと変えていくことこそが必要なのではないでしょうか?実際に、1970年以来の障害者解放運動はそのように戦ってきたではありませんか。

●沖縄をはじめさまざまな人たちと連帯しましょう!

 民主党政権は、政権交代はしたものの資本家の政党であるという地金がむき出しになっています。「自立支援法改定案」を成立させようとしていた同じ5月、「最低でも県外」と
していた沖縄普天間基地の移転先を県内の名護市辺野古に建設するという日米合意を結び沖縄の人々から拒絶されています。高校の授業料無償化の対象から朝鮮高校の生徒を差別的に除外しつづけ怒りをかっています。ワーキングプアの温床である労働者派遣法の抜本的改正に反対しています。

 民主党はいったい誰のおかげで政権についたと思っているのだ!たくさんの人々が菅政権に対して怒りの闘いをはじめています。沖縄の人々、朝鮮の人々が闘いに立ち上がる中、私たち障害者もそれに連なりましょう!
 「障害者自立支援法」を廃止させましょう!障害者の地域生活をきちんと保障する制度を実現するために粘り強く闘いましょう!

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2010年10月18日 (月)

怒りネット通信 No.45

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2010年10月28日発行

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10月29日日比谷大フォーラムに集まろう!

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もくじ
・第二次鈴木行政訴訟に勝利!
・10月29日日比谷大フォーラムに集まろう!
・心神喪失等医療観察法の問題点

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第二次鈴木行政訴訟に勝利!
―大田区による移動介護支給量削減の撤回を勝ち取りました-
鈴木敬治

7月28日勝利判決

 7月28日は東京地裁103号法廷で画期的な判決が言い渡されました。判決で、『考慮すべき事項を考慮しないことにより社会通念に照らし妥当性を欠き、裁量権の範囲を超えたものとして、取り消すべき違法があるといわなければならない。従って、原告の請求は理由がある。』とし、被告大田区の処分の違法を認定して取り消したのです。東京都の不服審査請求手続きについて、および国賠については極めて遺憾ながら却下されました(よって完全勝利には至らずです)。メインである対大田区では全面勝訴の判決主文でした。マスコミも注目し、NHKニュースで当日朝も含め報道され、また翌日の新聞各紙で「支給量削減は違法」の記事が掲載されました。

僕の率直な気持ち

 僕は判決を言い渡された時、「ヤッター!」と心の中で叫びました(実は、判決日が近づくにつれ不安な気持ちが高まって来ていました。前夜は、準備を全部終えてお酒も少し飲みましたが、いろいろ考えているとなかなか寝付けませんでした)。その後、傍聴に駆けつけてくれた60名ぐらいの方一人一人から「お祝い」の声を口々にかけてもらい、喜びが徐々にこみ上げて来て涙が止まりませんでした。こんな嬉しいことは僕のこれまでの人生の中でそう何回もあることではありません。
 僕は、この勝利判決は決して僕一人の力によるものではなく、全国の障害者や地域の労働者の心底からの支え、また弁護団の「身銭を切った」「同志」としてのがんばりの力によってはじめて勝ち取られた「戦果」だと思います。そして、障害者運動の長年の積み重ねの上に勝ち取った判決だと思います。ですから、僕はこの喜びをそのような多くの人々といっしょにかみしめたいと思います。皆さまに勝訴と言う最上の「お礼」ができて本当にうれしいです。

判決の意義

 現在、全国各地で障害者福祉施策における公的支援(自立支援給付での居宅介護、重度訪問介護その他の支援・地域生活支援事業での移動介護)において、自治体では要綱などでそれぞれ「月何時間を標準」などと称して支給量を制限している実態があります。本判決は、介護時間の安易な制限は違法になることを明らかにし、個々の障害者の実状、必要性を勘案して支給量を保障するべき法的責任が行政にあることを明らかにしたものとして大きな意義があると思います。また、障害福祉施策における公的介護の権利を巡る訴訟において、初の原告障害者側の勝訴判決でもあると言えます。その意味で、他の自治体に対する波及力―闘いの「武器」として大いに活用すべき位置を持っていると言えるでしょう。

大田区のプレス発表

 大田区側は、控訴期限ギリギリの8月11日に控訴断念をプレス発表しました。しかし、その中で述べている「控訴しない理由」は怒りなくして読めない代物です。そこでは、大田区は判決文から①『要綱の定め自体に違法性はない』『標準時間を32時間としたことについて一定の合理性を肯認し得る』、②支給量の認定に必要な資料について『本件は、辛うじて認定が可能となった例外的事例』という箇所を引用しています。まったく自分たちに都合の良い一部分のみを引用してきたもので往生際の悪い居直りそのものです。しかし、判決の趣旨はまったく違います。判決文ではっきりと要綱については『32時間が上限としてではなく・・・・・所要の加算を前提とする標準として運用される限りにおいて・・・・・一定の合理性を公認しえるものである』と明示しているのです。判決の重点、趣旨は、あくまで『所要の加算を前提とする』に置かれているのです。まったく判決の趣旨のご都合主義的な捻じ曲げとしか言いようがありません。
 そして何より大田区が長年違法状態を続けて来て僕に対して苦痛を強いてきた現実に対する一片の謝罪もなかったことです。本当に怒りが湧いてきます。はっきり言って、大田区の障害者に対する姿勢自体は全然変わっていないのです。大田区は、裁判所にこんなにはっきりと指弾されているのにもかかわらず、ここに至っても責任逃れにきゅうきゅうとしているだけです。

僕たちの記者会見

 大田区のプレス発表の翌日、僕たちは記者会見を行いました。僕たちとしては、東京都および国賠の敗訴はまったく不当であり悔しいけど、メインの移動介護量をめぐる訴えについては基本的に勝訴であることから控訴はしないことにしました(8月12日判決確定)。なお、弁護士の方からは膨大な判決文の中には行政への配慮からか、大田区が引用している箇所以外にも問題視すべき箇所が結構あると指摘されています。今後の検討課題になると思います。
 会見の中で僕は、大田区のプレス発表に対し「僕の件を『例外的事例』と言っていましたが、僕は僕一人のために闘ってきたのではなく障害者みんなの為に闘って来たのです。要綱をこのまま続けようとしているのもおかしいです。大田区は障害者の生活のことを分かってないのです。僕はこれからも要綱を撤廃させ、大田区の障害者に対する姿勢を根本的に改めさせるための話し合いを続けて行きたいと思います。」と述べました。

※判決確定後、8月23日付けでようやく「判決の趣旨にのっとり」と支給量決定の通知がありました。

僕のこれからの闘い
 僕はこれで闘いが終わったのではなく、これからも闘いを続けて行きます。先に述べたように大田区とはいまだ「決着」はついていないのです。話し合い-運動を続けて行くつもりです。
 僕は今回の裁判闘争を振り返って、やはり障害者自身がはっきりと社会に対して主張することが大切だと思いました。そうでないと世の中は変わりません。
 これからも、更に地域―全国の障害者の仲間、労働組合や市民の仲間と結びついてゆきたいと思います。本当にありがとうございました。これまでは支援されることばかりでしたが、これからは身体の許す限りどんどん障害者や労働者の闘いを支援して行きたいと思います。よろしく。

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◇地域で暮らす権利を勝ち取ろう!
★福祉きりすてはもう許さない!
★10月29日日比谷大フォーラムに結集しよう!
古賀 典夫

 わたしたちは今、重大な岐路にたっています。「障害者自立支援法」を完全に廃止し、地域で暮らす権利を獲得するのか、「地域主権改革」の名のもとに福祉きりすてと国の生存権保障の義務を投げ捨てる動きに飲み込まれていくのか。この生きるか死ぬかの岐路にいると思います。

 わたしたちは、「自立支援法」が成立したあの05年10月31日の悔しさを決して忘れることはできません。心中などで失われた人々の命をけっして忘れません。
 この状況を逆転していく大きな一歩をわたしたちは、06年10月31日の1万5千人が結集した日比谷の大フォーラムで切り開きました。前日まで「自立支援法の見直しの必要はない」としていた厚労省を、大フォーラムの一日後には「見直しを検討する」といわざるを得ないところに追い込んだのです。

 この一年の状況を決するのは、各地での運動を積み重ねながら、どれだけの人々が10月29日の日比谷大フォーラムに結集するかにかかっていると言えます。
今の状況を考えれば、06年を超える結集が必要なのではないでしょうか。全力で共に成功させましょう。

★「自立支援法」改定案をめぐる動き

 自民党や公明党関係者からは、今の臨時国会で「自立支援法」改定案を成立させたい、との意向が示されています。
 他方民主党の「障がい者政策プロジェクトチーム(座長=谷博之・参議院議員)」は、「障害者」団体からヒアリングを行い、この臨時国会でどうするか検討しています。『福祉新聞』2499号は次のように伝えています。
 「週1回ペースでヒアリングを続け、自立支援法改正案を議員立法で臨時国会に提出するかしないか、改正しない場合は現状にどう対応するか、改正する場合はどのような内容の法案にするか、11月ごろまでに判断する方針だ。」
 ここから読み取るべきことは、やはり10月29日の日比谷にどれだけ「自立支援法」撤廃派が集まるか様子を見ている、ということではないでしょうか。この臨時国会は、
12月3日までとされています。11月に法案を提出すれば、通過させる時間は十分にあるのです。
 日比谷への大結集を実現して、法案提出をなんとしてもあきらめさせなければなりません。 

★民主党の「地域主権戦略」とは

 この点についてはすでに『怒りネット通信』44号において、高見さんが指摘されていますが、ここで改めてまとめてみたいと思います。
 この「地域主権戦略会議」の設置を決定したのは昨年11月17日の閣議でした。そのときに決められた「地域主権戦略会議の設置について」という文章では、その目的を次の2点としています。
①「地域のことは地域に住む住民が決める「地域主権」を早期に確立する」こと②「地方分権改革推進委員会の勧告を踏まえた施策を実施する」こと

 ① については、民主党の沖縄に対する姿勢から、それがまやかしであることが判ります。沖縄県民、県議会、名護市民が新基地建設に反対を表明しても、あくまで基地押しつけを行おうとしているのですから。
 では具体的な中身にかかわる②は、何を推し進めようとしているのでしょうか?

 「地方分権改革推進委員会」は、自民党安倍内閣によって2007年4月に発足しました。この委員会の設置根拠となっていたのが地方分権改革推進法です。
この法律は、今年3月に失効しましたので、この委員会も現在は存続していません。昨年、民主党政権に変わっても、この委員会の委員は自民党政権の時から変わらないメンバーで続けられ、第3次と第4次の勧告を出しています。

 民主党は「地域主権改革」を「一丁目一番地」、すなわち、民主党政権にとってもっとも根本的な政策である、としています。ところが、その政策の具体的な中身は、自民党政権の下で目指されていたものと変わらないものなのです。
 07年5月30日に、地方分権推進委員会は、「地方分権改革推進にあたっての基本的な考え方」を発表します。その中身は確かに今年6月に出された「地域主権大綱」に引き継がれていることが判ります。
 安倍内閣は、小泉改革を引き継ぎ、その新自由主義政策をより徹底しようとしていました。そのためこの「考え方」においても、「自己決定・自己責任」、「受益と負担の明確化」、「官から民へ」という言葉が踊ります。これらは、「自立支援法」も含めた福祉きりすて政策を推し進めてきた概念であることをわたしたちはけっして忘れません。
 そして、地方分権改革とは、「地方自治を担うべき地方政府」の確立を目指すものであると位置づけ、さらに、「将来の道州制の本格的な導入の道筋をつけるもの」とされています。そのためには、「国が本来やるべき仕事のみに専念」するとして、国と地方との役割分担が強調されます。
 「住民生活に直結した行政分野(まちづくり、社会保障など)において、徹底した役割分担の見直し」という表現があるのですが、社会保障や街づくりは国が本来やるべき仕事ではないと言いたいようです。この考え方は、「社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進」を国の義務としている憲法第二十五条とは相容れません。安倍内閣は改憲を目指していましたが、民主党もこうした考えを受け継ぐということでしょうか。

 民主党政府が今年の通常国会に提出した「地域主権推進一括法案」は、衆議院で継続審議となり、総務委員会に付託されています。「自立支援法」など福祉関係法の改悪も含まれています。施設・設備・人員・運営の基準を、都道府県の条例に委任しようとするもので、地域間格差をますます広げる内容です。
 6月に出された「地域主権戦略大綱」では、福祉や義務教育関係の予算を一括交付金の対象とすることが打ち出されています。一括交付金は、来年度から実施するとされており、段階的にその範囲を拡大していくとされています。そして、そのための法案を来年の通常国会に提出するとしています。
 仮に、国がこれまで出してきた予算を減らさないとしても、地域間格差は大きく開くでしょう。今でも都市部から離れれば、制度はあっても実際に福祉を受けられない状態が起こっています。そうした地域では、「障害者」などの運動も強くはありません。

 それどころか、「地域主権戦略」は、予算を減らすことが前提とされていると言わなければなりません。昨年12月14日に開かれた「地域主権戦略会議」では、

・「お金がここまで足りなくなってしまっているような状況の中で、必然的にやらざるを得ない」(鳩山、当時の首相)
・「中央集権の統治機構で来たために非常に高コストな社会構造になっています」
(平野、当時の官房長官)
などの発言が行われています。
 他方、この「大綱」では、「全国画一的な保険・現金給付に対するもの」などは、「一括交付金化の対象外とする」と述べられています。生活保護費や医療保険、介護保険、年金などがこれに当たると思われます。

 こうした動きの中で、「障害者も介護保険制度に入ったほうが安全」などというキャンペーンも行われる可能性があり、注意が必要です。何よりも確認しておかないといけないのは、これらが一括交付金の対象外とされるのも当面に過ぎないということです。この9月に行われた民主党の代表選の過程で小沢議員が発表した政策集では、国民健康保険、介護保険、生活保護制度なども含めて「社会保障関係費」として一括交付しようとする構想が記されています。そして、一括交付という形にすれば、国の補助金総額の7割や5割で、自治体は運営していける、と主張しています。
 いずれにしても、社会保障全体がきりすてられる結果になることは間違いありません。社会保障を充実させる国の責任こそ明確にさせなければならないのです。

 そればかりではありません。07年の「考え方」に書かれている税源委譲という言葉は、今年の「大綱」ではなくなっています。それに変わって「地方消費税の充実」や「課税自主権の拡大」という増税路線が記されているのです。この20年あまり、高額の所得については、個人についても法人についても減税してきました。法人税の減税はさらなる推進が語られています。経済的に苦しい庶民に、ますます税の負担を負わせる方向です。
 社会保障をきりすてる「地域主権」関連法に対して、わたしたちは反対を突きつけていかなければなりません。この秋の臨時国会と来年の通常国会は、これらの法案との闘いです。やはり、日比谷の大結集が大きな意味を持ちます。

★菅内閣は、「障害者制度改革推進会議」の第1次意見をありのままに受け止めよ

 「障害者制度改革推進会議」の「障害者制度改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)につきましては、『怒りネット通信』44号で若干触れましたが、これを受けた菅内閣の閣議決定の内容は、第1次意見の重要な部分を省いています。閣議決定は、この第1次意見を「最大限に尊重」としながら、実はいかに値切るかが狙われているということだと思います。ここでは、第1次意見の何が省かれているのかについて、主なものをポイント的に紹介します。

●総論的な部分
①「障害者」が政策の決定過程に参加することの重要さ、
②「地域において自立した生活を営む権利」の権利という言葉、
③「24時間介助等を含む支援制度の構築」
④「制度の構築に当たっては、地域間格差が生じないよう十分に留意する」こと、

●労働、雇用について
①「法定雇用率の水準」、「特例子会社」、「障害者雇用納付金制度(納付金の額、助成金の対象と期間等)」が検討対象から外されていること、
② 低賃金除外制度について、検討対象から外している。

●教育について
①「障害の有無にかかわらず、すべての子どもは地域の小・中学校に就学し、かつ通常の学級に在籍することを原則」とすること
②「学校において適切な教育を受けることを保障するためには、教育内容・方法の工夫、学習評価の在り方の見直し、教員の加配、通訳・介助者等の配置、施設・設備の整備、拡大文字・点字等の用意等の必要な合理的配慮と支援が不可欠」であるということ。

●所得保障について
 住宅家賃の減免が検討対象から外されている。

●医療について
①「精神保健福祉法の抜本的な改正」と「精神医療の一般医療体系への編入」

② 第1次意見では、「障害者」が必要とする医療全般の応能負担化の検討を求めているのに対し、閣議決定では、「自立支援医療」のみを検討対象にしている。
③ 障害者や児童に対する受診拒否の実態を把握し、改善のための措置を講ずる」こと

●「障害児支援」
 地域において一般児童と共に育ち合うこと

●「虐待防止」について
 第1次意見では、「虐待行為者の範囲」として、「親族を含む介助者、福祉従事者、事業所等の使用者(従業員を含む。)」、「学校や精神科を始めとする病院等における関係者」をあげている。
 閣議決定では、「速やかに必要な検討を行う」としているのみ。

●「情報アクセス・コミュニケーション保障」について
 コミュニケーション保障の権利など。

●「政治参加」について
 「選挙権、被選挙権に関する成年被後見人の欠格条項については、後見人が付いているかどうかで差別化する人権侵害の側面が強いことから、廃止も含め、その在り方を検討する」こと

●「司法手続」について
 「被疑者取調べの全面可視化」、「手続的な保障がないままに自白がなされた場合には、証拠として採用されないような仕組み」、「非拘禁中の『障害者』への適切な配慮」、裁判傍聴、逸失利益が低く出る問題、などの検討
 また、文科省は、「推進会議」のヒアリングにおいて、現在の「特別支援教育」が「日本型インクルーシブ教育」だなどと発言しています。
 こうした政府の姿勢を強力に正していくためにも、10月29日の大結集を実現しましょう。

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心神喪失等医療観察法の問題点
高見元博

報道されたケース

 最近、立て続けに医療観察法に関する大きな報道が二つあった。一つ目は、8月4日、共同通信。「医療観察法で初の重大再犯/2人殺害容疑で逮捕の男」というもの。医療観察法で入院処遇されていた人が退院後に殺人事件を起こしたという。制度の有効性が問われるケースだ。
 この人は45歳、大阪市で5月、男性2人を刺殺したとして殺人容疑で逮捕されたが、事件の約3カ月半前まで、医療観察法の入院治療を受けていた。2005年の施行以来、医療観察法対象者が重大な再犯の容疑で逮捕されたケースが明らかになったのは初めてだという。この人は08年、大阪市西淀川区のコンビニで客を殴った傷害容疑で逮捕されたが起訴されず、同法対象者として佐賀県内の保安施設(肥前精神医療センターのことだと思う)に入院。その後大阪府内の病院に移り、ことし1月末に裁判所の判断で「処遇終了」となり退院、一般の精神科に通院していた。記事には書いていないが、観察法による強制通院と思われる。

 この人は1997年に全日空機内で乗員に刃物を突き付けたとしてハイジャック防止法違反容疑で逮捕されたが「心神喪失状態だった」と不起訴になった。98年には福岡県での殺人事件で福岡地裁が限定的な責任能力を認定。実刑が確定し服役した。

 医療観察法は、殺人や放火など重大事件の容疑者や被告が心神喪失・耗弱を理由に不起訴処分や無罪となったケースで、検察官の申し立てで裁判官と精神科医による合議の審判を開き、保安施設への強制入院や指定病院への強制通院を命令できる手続きを定めた法律。2001年に大阪教育大付属池田小で児童8人が殺害された事件を口実に成立、05年7月に施行された。「重大な事件」というが全治5日間の傷害事件にも適用されている。

医療観察法の無効性

 医療観察法の推進派は、同法により、「重大な事件を繰り返す『精神障害者』に重厚な医療を施して再犯を防ぐことができる」と言っていた。裏側にあるのは「再犯可能性のない100人を拘禁しても一つの事件が防げればよい」という理屈だ。もっとも表立ってはそこまで言わないが。今までに約1000人が入院処遇とされてきたが、それで1000件の事件が防げたとは誰も言わないだろう。同法国会審議の過程で、「再犯可能性のない多数の人が拘禁される」という事実が明らかになっていた。それでも同法を成立させた理屈が、「重大事件を繰り返す『精神障害者』が実際にいることにどう対応するのか」というものだった。「100人の無実の人を拘禁してでも一つの事件を防がねばならない」という理屈と言われても仕方のない論争だったと思う。
 

ところが今回明らかになったことは、医療観察法では一つの重大事件を防ぐことはできないということだ。1000人の無実の人は何故に拘禁されたのか、まったく無意味に拘禁されてきたということではないか。

 推進派の、日弁連医療観察法部会事務局長の伊賀興一は、「法律は有効だが、誤診があった」と言っている。なんと無責任な言い分か。少し長くなるが記事の全文を引用する。「医療観察法は国が精神科医療に直接責任を持つ初めての制度。その部分で評価すべきで、基本的に有効に機能していると考えている。ただ、今回は医療観察法に乗せるかどうか判断する際、人格の偏りを病気と誤診してしまったケースではないか。入院中の医療や退院の判断に問題があったとの議論にはならないだろう。そもそも裁判所は「責任能力あり」と判断すべきだった。ただ、刑務所に行っても再犯の防止にはつながらず、今回のようなケースに対応するために別の制度の整備を検討する必要がある。」と言うのだ。
 『この人は「人格障害」であり、「精神障害者」ではなく、心神喪失ではなかった。そこに誤診があり、裁判所が医療観察法に乗せたことが間違いだ』と言う意味だ。しかも、新たな保安処分の必要性にまで言及している。この人が国会での論争過程で推進派が示した「重大な事件を繰り返す『精神障害者』」その人であったのかどうかは不明だ。しかし、明らかにこのようなケースがあるから医療観察法は必要だと言ってきたのは間違いない。そのケースに対して同法が無効だと分かったら、今度は刑務所出所者に対する保安処分が必要だというケースにしてしまう。なんとご都合主義な言い分であることか。

 無効な法律は廃止しかないことを示す事件だ。

もう一つの報道

 「心神喪失被告を16年拘置、目にはし刺し死亡」という見出しの事件だ。読売と朝日と東京新聞が報じた。8月8日の事件だ。読売を引用する。
 「精神鑑定で心神喪失と診断され公判が停止された後も、16年近く千葉刑務所(千葉市若葉区)で拘置されていた40歳代の男性被告が死亡したことがわかった。自傷行為とみられる。同刑務所が9日発表した。発表によると、被告は7月30日午前0時過ぎ、両目にはしが刺さった状態で発見され、8日に病院で死亡した。はしは木製で被告のものだった。
 千葉地検などによると、被告は1992年(中略)、強盗殺人罪で起訴された。
精神鑑定で心神喪失とされ、千葉地裁松戸支部は94年12月に公判停止を決定したが、その後も同刑務所に拘置された。(中略) 男性の元弁護人は「裁判所がなぜ放置してきたのかわからない。鑑定書で自傷他害の恐れがあると指摘されていた通りになったのだから裁判所に責任があるのではないか」と話している。(後略)」
 なんと惨い事件であることか。医療観察法に乗せていたらどうかという問題ではなく、「精神障害者」を生かすも殺すも法務省のしたい放題だとということを示す事件だ。明らかに医療が必要なケースだ。もともと刑務所での「精神障害者」への医療はまったく保障されていない。原則無罪推定であるはずの未決の人を拘禁する拘置所でさえ、医療は保障されていない。以前は「精神障害者」が逮捕された場合、外から薬を差し入れすることができた。ところが最近ではそれはできなくなっている。拘置所の医者が必要と認めた場合に処方されるが、必要な量は出ないことが多い。この人の場合は未決で刑務所に拘禁されていたのだから拘置所と同じことになる。
 ずいぶん昔のことになるが、大阪拘置所で闘う「精神障害者」が殺された事件を思い出す。事件を起こして大阪拘置所に収監された「精神障害者」の鈴木さんが、拘置所の医師による反医療行為によって殺された事件だ。遺族とともに拘置所の責任を問う賠償訴訟を起こして勝利した。賠償を取ったからといって亡くなった人が生き返るわけではないが、少なくとも責任を問うことはできた。今回の事件も同様の問題だ。

医療観察法病棟の実態

 今年になって私たちの発行した「保安処分病棟からの生還」という冊子によって、保安病棟の内部の実態を初めて明らかにすることができた。

 この冊子は、今年(2010年)の1月に、3ヶ月前に保安病棟を退院したという人から私に連絡が入ったことから始まる。過去に自殺者が出たことのある保安病棟で、この方自身が自殺未遂を繰り返すほど酷い待遇だったことを告発するものだった。詳しくは同書を読んでほしい。(郵便振替にて00960-1-140519共生舎に400円を振り込んで御注文ください。通信欄に怒りネット通信で見たということと、書名を書いてください。)
 保安病棟はまったく医療的環境ではないことが明らかになっている。入院者は苦痛の大きい環境から一日も早く退院したいため、医者や看護師に対して決して正直な症状を言わない。入院者は毎日毎日「評価項目」で縛られているからだ。
「評価項目」というのはどこまで社会復帰が可能になっているかを点数で評価するものだ。医療者の側がミーティングを開いて患者に点数を付けていく。入院者は良い点を取らないと退院できないとみんな知っている。良い点を取るためには元気なふりをするしかない。しんどい症状があってもそれを言うことはない。そのような環境下で、はたして医療が成立するだろうか。

 この人の場合は途中で薬が効かなくなり、薬を飲むとかえって脳が締め付けられるように苦しい症状が出たのだが、それに対する対応をしてもらえなかった。
苦しさのあまりに自殺未遂を繰り返したのだ。しかし、そのことに対する精神科的医療対応も全くしてもらえなかった。看護師は「あなたが故郷に帰るか死ぬかはあなたの選択の問題だ」と言ったというのだ。これが自殺しようとした人にいう言葉か。

 本書をご一読いただければ、今まで私たちが決して大げさなことを言ってきたわけではないことを、知ってもらえると思う。ぜひ、ご購読をお願いしたい。
(以上)

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2010年10月16日 (土)

「障害者自立支援法」の撤廃へ 関西で集会

10・29日比谷野音に1万人集まろう

 司会によるこの間の動きの報告が行われました。法を2013年までに廃止すると約束しながら、約束違反の「障害者自立支援法の一部改正案」が国会で成立しそうになるなど、安閑とはしておれない情勢です。そのためにも今年の10・29日比谷野音集会を1万人結集で闘うために関西からも総決起しよう。また、これから障害者解放運動の進む方向を考えようと提起しました。

便利になったが不自由に

 次に、「重度脳性麻痺者」の関根さんからの講演を受けました。関根さんは重度重複障害児・者が地域で生きていくための町田市のネットワーク代表理事をされています。自身の闘いの40年を振り返りお話されました。

 昔は車椅子で電車に乗るといったら貨物車に乗せられたそうです。駅にエレベーターを設置させるために、多くの仲間と大挙して電車に乗るなどの実力闘争がありました。

 関根さんが「青い芝の会」という脳性まひ者の戦闘集団に属していた頃の、創意工夫を凝らして、実力で情勢を切り開いていった経験を話されました。

「声をあげて社会を変えていく、それが僕たちの社会参加。労働だけが社会参加じゃない」と話されました。

 また、かつては介助を行政が保障するということはなく、大学でビラまきして介助者を自力で獲得したそうです。学生運動の活動家も多く介助に入っていたそうです。しかし、学生は生活するうえでの社会常識のない人が多く、介助されている側が社会常識を教えるという相互関係がありました。例え話として、若布の味噌汁を作ってと頼んだら、若布は水に入れると増えるということを知らず、鍋から若布がもこもことあふれ出してしまったことがあったそうです。介助者と介助される側が対等の関係で、お互いに成長していく過程があったのです。

 今はヘルパーなど制度が拡充して便利になったが、事業所からしてはいけないといわれていることが多く、また時間によって細切れにされていて、かえって制約が厳しくなったそうです。

 また、昔は障害者が困っていると自然の回りの人が助けるという関係があったが、今ではそれはなくなった。昔は、駅員に介助を頼むと、「今仕事中だからできない」と言われた時代もあったが、その分乗客が車椅子を運んでくれる環境があった。今は乗客は介助は駅員の仕事と思っている。

便利にはなったが、不自由になった。まるで地域という大きな施設に入れられているようだ。僕たちは便利さを求めてきたのではない、自由を求めてきたんだと、提起されました。
そうした中で、現存の制度を活用しながら、行政や制度に頼るのではないかたちでの取り組みをされていることを紹介されました。

現場からの声

 質疑討論では、現場からの発言がありました。
 事業所によって制限が加えられる中でも、「障害者」の“手助け”ではなく、ヘルパー自身も一歩踏み込んで、「障害者」の制度などの改善に取り組んでいこう。今年の日比谷集会には車を提供するというヘルパー。行政と交渉する中で、行政の側の方が制度を知らない。「障害者」にかかわるケアマネやヘルパーが、もっと踏み込んでいく必要があるという障害児の親。自分自身ヘルパーとして働き、また親の介護をしてきた中で、「果たして今の制度はよくなったのか?」という疑問を抱いてきたが、関根さんのお話を聞いて、スッキリした、という方などの発言が続いた。

共同性を日常に

 後半、怒りネットの世話人の古賀さんから、「自立支援法の一部を改正する法案」と闘った国会報告がありました。
 一方で「障がい者制度改革推進会議」がいい内容の第1次報告書を出している、他方で政府や野党は福祉切りすての動きをしていると言う情勢だと報告されました。今年の10・29日比谷野音集会は重大だと提起されました。06年には、政府は法の見直しはしないといっていたものが、10・31の1万5千人集会の直後には「法見直しが必要」といわせた実績があります。沖縄の怒りや在日の方々の怒りが溢れ出しているなかで、それらと結びついて闘っていこうと、よびかけられました。

 また、関根さんの提起を受けて、求める方向性について、次のように語られました。「障害者」が求めているのは共同性だ、しかしそれは、制度によって求めるものではない。日常の生活の中で主体的につくりあげていくもの。制度がなくても一人ひとりがすぐにでもできる。同時に、その共同性を求めて、共同性を破壊するような社会を変えていくことが必要。お互いに共同性をつくりあげることは、今日からでも実践できるということが重要だと提起されました。

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2010年10月13日 (水)

署名用紙

先ほどのJR西日本障害女性レイプ事件の署名用紙です。

「shomei.pdf」をダウンロード

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JR西日本障害女性レイプ事件

皆さん。
ぜひ皆さんにご協力をお願いします。当面は署名と裁判傍聴のお願いです。
JR西日本職場で、上司によってレイプされた脳性まひ者女性がいます。1級障害者です。一審は敗訴しました。二審高裁では、弁護士も専門家に変え、新たな体制で臨んでいます。一審では加害者の出してきた、一見恋愛関係のもつれにも見える証拠のみを採用し、被害者側の証拠証人を一切採用しないというまったく不当な判決でした。二審ではそれがレイプ事件に特有の問題であることを証拠証人で新たに提出しています。
署名は「原判決を見直し公正で丁寧な審理」を求めるものです。一般に一審をひっくり返すのには二審で事実調べをさせる必要があるといわれています。やはりこの裁判でも公開の事実調べをさせる必要があると思います。詳しくはチラシを付けておきます。署名は電子署名でも結構ですが、署名用紙及びチラシの墨字版は、請求くだされば添付してお送りします。署名の期間は第一回弁論までの10月末までと短期間ですがよろしくお願いします。
呼びかけチラシ
勤め先(JR西日本)の上司から性的暴行を受け、一人で裁判をたたかっている障がい者女性がいます。
 多くのみなさんのご支援によって控訴審を勝ちたいと願っています。注目と傍聴、ご支援をお願いします。
11月4日(木) 午前10時
 大阪高裁81号法廷(別館8階)
 【事件の経過】  
里美さん(兵庫県 現在36歳)は、JR西日本に「障がい者雇用促進」制度で採用された、1年更新の契約社員です。生まれつきの脳性麻痺で、四肢に障がい(重度1級)があります。パソコンが堪能で、男ばかりの現場で、事務仕事をしてきました。
 事件がおきたのは、今から約3年前。会社の慰安旅行の帰りに、上司であるAに、強引にホテルに連れ込まれ、カミソリで脅されて性行為を強要されました(里美さんは、障がいゆえに、押し倒されたら自分で起きあがることは困難です)。事件後Aは、さも2人がつき合っていたかのように装うともに、「会社に言ったらお前の契約更新はないぞ」と里美さんを脅しています。Aの行為は、里美さんの障がいと、契約社員という会社での弱い立場を利用した、きわめて悪質なものです。
 里美さんは一人で苦しんだ末、事件から半年後に、詳細を会社に告発しますが、会社のセクハラ対策室は、「そんな事実は無かった」と結論をだしました。里美さんは納得できず、一人で弁護士を捜しまわり、ようやく提訴にこぎつけました。
 【一審判決の問題点】  
ところが、今年6月に出された一審判決は、里美さんが半年間事件を告発できなかったことや、事件後かわされた一見「親しげ」なメールの内容などを理由に、加害者である上司の「合意の上だった」という言い分を認め、里美さん敗訴の判決を下しました。 この判決は、里美さんの障がいや、職場内での上下関係の圧力、性暴力被害女性のおかれた心理状況について考慮せず、加害男性や会社の言い分のみを採用したもので、性暴力、とくに障がいをもつ女性に対する性暴力を野放しにしかねないきわめて危険なものです。里美さんは、ショックでくじけそうになりながらも、「こんな事が許される世の中でいいのか?」という思いで控訴し、とことんたたかうことを決意しました。
【ご支援をお願いします!】
 里美さんのたたかいは、契約社員などの弱い立場の女性や、障がい者の女性への犯罪など、闇に葬られてしまうことの多い、性暴力犯罪を明るみに出し、同じような境遇にいる女性たちに、大きな勇気と展望を開くものと思います。
 里美さんは、被害女性の救済と同時に、加害者をなくすことにもつながれば、と事件の公表を決意し、支援を訴えています。多くのみなさんが、里美さんのたたかいを支えるため、ぜひ署名のご協力と裁判の傍聴をお願いします。
  里美さんの裁判を支える会(準備会)
           連絡先 090-9718-1139(奥村)090-3054-0947(高見)
              (出ない場合は、留守電にお願いします。折り返しお電話させていただきます。)
署名用紙
平成22年(ネ)第2196号 損害賠償請求事件      
       
       
大阪高等裁判所第5民事部  御中       
       
       
JR西日本上司からの性暴力を告発する                                 里美さんの裁判の公正審理を求る署名      
       
       
       
 JR西日本に勤める里美さんは、上司から受けた性暴力を勇気を持って告発し、裁判をたたかっています。        
       
 加害者である上司Aは、四肢に障がいのある里美さんを、カミソリで脅して性暴力に及んでいます。事件後は、さも2人がつき合っていたかのように装うともに、「会社に言ったらお前の契約更新はないぞ」と、繰り返し里美さんを脅しています。上司Aの行為は、里美さんの障がいと、契約社員という会社での弱い立場を利用した、きわめて悪質なものです。                                                   
       
       
       
 この裁判は、泣き寝入りを強いられている多くの性暴力被害女性、障がい者女性の命運を決める重要な位置をもっています。大阪高等裁判所は、勇気をもって事件を告発した里美さんの訴えに真摯に耳を傾け、原判決を見直し、公正で丁寧な審理をしてください。       
       
       
氏名   住所    
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
第1次集約  2010年10月末       
   里美さんの裁判を支える会(準備会)    
    連絡先 〒561-0832豊中市庄内西町2-12-22奥村方   
      090-9718-1139(奥村) 
      090-3054-0947(高見) 
       

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2010年10月12日 (火)

「心神喪失等医療観察法」の廃止を求めて

109282 109285_2 いろいろと集会などが重なり、報告が書けていませんでした。これから順次掲載していきます。

9月28日「心神喪失等医療観察法」の廃止を求める全一日行動が東京で行なわれた。上京し参加してきた。「医療観察法をなくす会」など4団体の呼びかけによる。「観察法」は今年施行5年を迎え、法に定められた国会報告と見直しの時期にあたる。今国会で厚生労働省等からの報告が行われる見込みだ。どの様な報告にさせるかに反映させるため、民主党に対する要求も取り集められている。

全一日行動は、午前8時半からの国会の裏手にある国会議員会館前での座り込みとビラまきから始まり、昼の衆議院第一議員会館での院内集会をはさんで夜の東京芸術劇場での全国集会まで続いた。院内集会には国会議員5人、議員秘書7人が参加、民主党の福祉問題のエキスパートである石毛議員も参加し、議員の間での高い関心の度合いを示した。この参加者数は47人だった。夜の全国集会には57人が参加した。

1702人が対象、14人が自殺

集会での報告によれば、施行から今年3月までの期間、法の対象となった人は1702人にのぼり、その内入院決定となった人はその60%、989人だった。施行から2008年12月までのスパンで、医療観察法による処遇を終了し同法の対象外となった人は124人いる。しかし、その内、観察法以前からある旧法である精神保健福祉法による入院となった人が23人もいる。強制入院である可能性が高い。観察法病棟は入院費が一人年間2000万円以上かかり全額国費だ。だから、入院費がはるかに安上がりな旧来の精福法による強制入院とするわけだ。措置入院は国費だが、医療保護にすれば保険の適用もできる。措置でも入院費は一日1万円位だ。この人たちは社会の受け皿がないから退院できない長期入院、すなわち「社会的入院」になっていく可能性が限りなく高い。

さらに死亡による終結となった人が18人もいる。この中には病死や事故死も含まれようが、現在までに自殺した人が14人確認されている。(未確認でさらに1人)。また、2009年度の調査では、入院者の自殺未遂が23人いることが明らかになっている。現在までに入院者の自殺者は3人確認されている。保安病棟では自殺を防ぐためにその道具となるものは取り上げられており、そのなかで未遂23人、既遂3人という数字はただ事ではない。また強制通院の決定を受けた者は今年3月までに297人だが、その中から11人の自殺が確認されている。(未確認なのが更に1人)。これは4%という極高率だ。いま、日本では年間の自殺者が3万人を超えているということで大問題となっているが、それでもパーセンテージで比較すれば4%というのはダントツに高い。

「手厚い医療」という嘘

そのようなことが明らかにされた一方、民主党国会議員で「観察法」問題を中心的に取り上げてきた人で奈良県の松籟荘病院の地元の議員が、「観察法病棟では手厚い医療が行われているのではないか。岡山の観察法病棟では良い実践が行なわれている」という認識を語った。集会の中ではなく、廊下での立ち話のときだった。このような認識ではいけないと、入院処遇を受けてきた人から聞き取り作成した、保安病棟での惨い実態を暴露し告発するパンフレットをその議員に渡した。そして、この「保安処分病棟に反対する有志連絡会」が発行しているパンフレットをもっと多くの議員や労働者市民に広めていかないといけないと痛感した。関心のある議員でさえそうなのだから、普通の議員の認識はいかばかりかと思われる。

普通の労働者は、「犯罪を犯す『精神病者』が多くて、刑務所にも行かないで野放しになっている」という認識の人が多い。「観察法は必要だ」という認識だ。そういう人にこそこのパンフレットを読んで欲しい。そもそも刑務所には行かないが従来から措置入院など強制入院になってきた。その上に医療観察法による強制入院があり、全治2週間の障害を負わせた事件で2年以上隔離され、自殺未遂を繰り返すような虐待を受けているのが実態なのだ。このような虐待を受けることが犯した犯罪はつりあっているのだろうかという疑問を持ってもらいたいのだ。

夜の全国集会ではパンレット売り場を作った。メイン企画の5人で持ち時間一人10分の問題提起者の一人として私が発言し、このパンフレットの中身を紹介した。多くの共感を呼んだのだろう、その結果発言の後に買いに来る人もいて、肥前の自殺事件を追及したものと新旧併せて25冊売れた。まだまだ浸透させなければならないと感じている。                     
       

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2010年10月 3日 (日)

今日集会です

多くのみなさんのご参加をお待ちしています。

お忙しい中と思いますし、いろいろ他の行事等もあると思いますが、障害者が生きていく上で自立支援法撤廃は避けて通れない道です。そしてそれは多くの労働者市民の協力無しにはできないことです。

今日は10・29全国集会へ向けての関西集会です。一日だけ協力したから何になると思われる方もいるかもしれませんが、一日だけでも何人集まるかということが政府を脅かす脅威となるものです。一日協力するということの背景にはもっと何日もこの問題を考えるということでもあります。

また今日は東京から二人の方を招き、障害者解放運動40年の歴史を考え今後の方向性を出そうという企画もしています。多くの方がともに考えてくださることをお願いします。

今日2時から尼崎市立小田公民間に集まってください。JR尼崎駅から北東に徒歩5分です。

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2010年10月 2日 (土)

10・3関西「障害者」集会へのご賛同・ご参加をお願いします(再掲)

「約束違うよ長妻さん!やっぱり「障害者自立支援法」の撤廃を求める集い」

1、            情勢について
①    自立支援法廃止について。

昨年10・30集会での長妻の約束と、違憲訴訟の和解があり、すでに法は廃止されたと思っている方も多いのではないかと思います。しかし、法の廃止は、2013年(平成25年)8月までに廃止し新たな制度を作るという約束になっているのです

②    障がい者制度改革推進会議

政府と「障害者」の約束により、2013年までに自立支援法を廃止して新制度を作り、併せて障害者政策全般を見直すことになっているので、内閣に首相をトップにした「障がい者制度改革推進本部」が設けられ全閣僚によって構成されています。

そのもとに「障がい者制度改革推進会議」が作られました。構成員の過半数を「障害者」とその家族が占める画期的なものです。後述する「障害者自立支援法」の一部改正法案はこの推進会議を無視して出されたことから、この推進会議として抗議の声明を出しました。政府機関が国家を批判するというものでした。

また推進会議の下には「障害者自立支援法」に替わる新法である「障がい者総合福祉法案」を作るための部会も設けられています。障害者制度改革推進会議自体はもっと幅広く「障害者」施策全般を扱っているためです。

③    違憲訴訟の和解

和解条件として、障害者を新制度構築のための会議に入れること、応益負担を廃止すること、自立支援医療が一割負担のまま残されていることには早急に対処すること、制度の谷間の「障害者」の対策を行うことなどが決められました。また、その和解内容が順調に進んでいるかどうかを検証する会議を裁判原告と政府の間で持つことも決まりました。
しかし、許しがたいことに政府側は和解の約束をしたのは厚生労働省であって国(国家)全体が約束したのではないなどと言っています。厚労省以外の省庁は和解条件に縛られないと言うためです。

④    「障害者自立支援法」の一部改正法案

ところが今年5月になって、「障害者自立支援法の一部改正法案」というものが国会に出ました。自民公明両党が国会に提出した案に民主党が乗る形で審議が進められ、あと参議院本会議を残すのみというところまで進みました。鳩山辞任によって参院本会議が開かれなかったので成立しなかったのです。

この法案は、普通なら2013年までの時限立法にすればよいところをわざわざその要件をはずしています。民主党案には時限立法であることは明記されていたのですから、意図的にそれをはずしたのです。法案は何時とも分からない将来に自立支援法が廃止されるまで、一部を改正するだけで進めるとされていました。

また、障がい者制度改革推進会議に一切諮らず進められ、「障害者」の主体的意思をまったく無視して進められました。
「障害者」は怒り、緊急の呼びかけにもかかわらず2000人が国会周辺を埋めるという決起などにより、法案はかろうじて廃案になりました。

⑤    地域の実態

地域では、小規模な「障害者」作業所を統合し、新体系に移行するように決められた自立支援法そのものは存続しているために、小規模作業所で新体系に移行できないところは補助金の減額があり、(尼崎市などでは市独自の補助金も減額・廃止が行なわれようとしている。)苦しめられている上に、日額制といって、それまでは通所者の人数で支給されていた補助金を、その日に何人通所していたかという基準に変えられています。だから通所者が病気や都合などで休むと、その分は施設等に支給されず、総額ががた減りすることが起きています。法の廃止まで作業所等は維持できないという悲鳴が地域から上がっています。

⑥    「地域主権改革」

この上に「地域主権改革」が行なわれようとしています。民主党案がそのまま通る情勢ではないが、自公の地方分権との絡み合いで進められることになるでしょう。財界の要求する道州制とも絡みながら進むものと思われます。

「地域主権改革」は、施設やホームヘルプの設置基準の緩和と、一括交付金制度により、福祉予算を削減することが目的です。民主党代表選の中で小沢は福祉予算を5割、7割まで減らすことが可能だと言っています。障害者施策と他の施策を一つのかたまりにした上で総額を減額するという一括交付金化が進めば、障がい者制度改革推進会議がいくら良い案を作っても、実施する手段(予算)を失うことになります。

2、 「障害者」の主体的情勢

法制定反対闘争
法の制定された2005年の国会闘争では、怒りネットは「障害者」解放の新地平を切り開きました。国会前の抗議の座り込み闘争は、「泊り込み」へと発展し、国会前にテント村ができるような情況を呈しました。その先頭には怒りネットと戦闘的「障害者」が立っていました。そこにピープルファーストジャパンという「知的障害者」の団体などが加わり他の「障害者」団体も加わってきました。怒りネットへの信頼はその過程で築かれていきました。この闘争には関西からも参加しました。残念ながら法は成立しましたが、この国会前闘争の地平はその後の闘いにも引き継がれています。

3、         今年の関西障害者集会
①    テーマと獲得目標

     長妻厚労相の約束破りに対して怒りを結集すると共に、制度改革推進会議での議論に対して、私たちとしてどういう政策を持って臨むのか、という議論を起こすことを考えています。そのために怒りネットの東京から2人の方に来てもらい。講演と報告を受けます。関根さんという「脳性まひ者」からの発題で、この40年間「障害者」は何を望み何を作ってきたのか、また、何に反対してきたのかといったテーマの討議をしたい。もう一人は国会闘争を闘った古賀さんからの国会闘争報告を受けたいと思います。

     今年も10月29日には日比谷結集の全国闘争が闘われます。その前段闘争という意味ももつ集会です。長妻や民主党に対する「障害者」の怒りを解き放ち、「障害者」は怒っているぞ!という声をあげる場としたいところです。

②    多くの賛同・参加を

「障害者自立支援法」撤廃の闘いは、09年8・30政権交代をもたらした要因の一つであるといえます。「障害者」を苦しめている自公政権という批判が全国民的なものとなっていたからです。なぜかマスコミもよく報道しました。その批判はいまや民主党政権に対してたたきつけられないといけない。ここに来てマスコミの報道がまったく消えています。私たち独自の伝播力が求められています。

「障害者自立支援法」撤廃闘争を、8・30政権交代を本物の政権交代とするための第一歩の闘いとして取り組もう。民主党政権の裏切りを許さず、小泉的な新自由主義構造改革、民主党独自の「地域主権改革」と対決する労働者民衆の闘いの第一歩としよう。

この問題は政権のウィークポイントをなしていると思います。今年の10・29日比谷公園集会の動員目標は1万5千です。自立支援法ができた初年度の動員と同様の最大限の規模です。その数を集めきるとともに、それによって生じる衝撃力を全国民のものとしましょう。
10・3集いに多くの参加と賛同をお願いします。

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