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2011年8月17日 (水)

福祉新聞より

■障害者新法の議論正念場
■推進会議部会 骨格素案の全容示す
 障害者総合福祉法を検討している障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会(部会長=佐藤久夫・日本社会事業大教授)が、新法の骨格提言をまとめる正念場を迎えている。9日の会合では、法の目的、法制定の道程など前回は示せなかった部分や修正案が示され、部会長らが整理した骨格素案の全容が明らかになった。障害のない市民との平等や財政基盤の確立を国民に訴える。ただ、取りまとめの期限が8月末に迫り、意見が一致しない点は調整が必要になっている。
◆入所施設の位置づけなど調整必要
 骨格提言の基礎になっているのは、地域生活の権利などをうたう障害者権利条約と、応益負担の廃止などを盛り込んだ障害者自立支援法違憲訴訟に関する国(厚生労働省)と原告団との基本合意文書だ。
 社会的入院や長期施設入所を解決する地域移行プログラムを実施すること、本人のニーズを重視した支援サービスの決め方にすることなどを打ち出す。障害のない市民の生活水準に照らして平等にすることを強調し、国・地方公共団体に基盤整備を求めている。法の目的には、どこで誰と生活するか選択の機会が保障されることなどを盛り込みたい考えだ。
 障害者の定義は、改正障害者基本法と整合させ、前回の案を見直した。修正案は「身体的または精神的な機能障害を有する者であって、その機能障害と環境に起因する障壁との間の相互作用により、日常生活または社会生活に制限を受ける者をいう」「機能障害には、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能障害(慢性疾患に伴う機能障害を含む)を含む」としている。
 利用者負担に関しても修正した。「食材費や光熱水費など誰もが支払う費用は負担すべきだが、障害に伴う必要な支援は原則無償とする」という前回の案に、「ただし、高額な収入のある人には収入に応じた負担を求める」などと加える。
 新法制定の道程としては、事業体系の移行が課題だ。素案では、就労支援や個別生活支援などいわゆる個別給付を指す「全国共通の仕組みで提供する支援」、「市町村独自支援」に再編する方針。
 しかし旧法から自立支援法に基づく事業にまだ移行できていない事業所もあるため、移行期限(2012年3月まで)後も、従前の運営費の10割を保障するなど支援策は継続したいという。
 一方、障害者や家族、事業者、自治体関係者、有識者など様々な立場の委員55人が議論する中、意見が一致しない点も残る。
 一つは入所施設の位置づけだ。地域生活を可能にするための基盤整備や家族依存からの脱却を鮮明にしたいとの意見は多いが、地域移行に偏ると反発する施設関係者もいる。また、特に就労支援の事業再編は労働法適用も検討する大幅な見直しとなるため、広範な整理が必要になっている。
 部会は今後、骨格提言を8月30日の会合で取りまとめる。来年の通常国会に法案を提出するための期限として設定されている。

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