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2011年8月11日 (木)

福祉新聞より

改正障害者基本法が成立

■地域社会での共生目指す

 障害者権利条約を批准するための国内法整備の第1弾となる改正障害者基本法が7月29日、参議院本会議で全会一致で可決、成立した。すべての国民が障害の有無によらず基本的人権を享有できる、共生社会の実現が目的。障害者も地域社会での生活を選べるようにすること、障害のない子と共に教育を受けられるようにすることなどが条文化された。「可能な限り」という文言が付く点が制限になるのではないかと議論になったが、細野豪志・内閣府特命担当大臣は「最大限努力するという意味だ」としている。

◆内閣府に政策委員会を新設

 政府は、2009年秋の政権交代を機に、権利条約の批准を目指し、障害者らが過半数を占める「障がい者制度改革推進会議」を10年1月、内閣に設置。①障害者基本法の抜本改正②障害者総合福祉法の制定③障害者差別禁止法の制定-を3本柱として検討を指示した。今回の改正は推進会議の初仕事で、法案は、推進会議の意見を踏まえて作成された。
 改正法は、制度や慣行なども障壁になるとした上で障害者の定義を広げた。障害を理由とした差別を禁止し、必要かつ合理的な配慮がされなければならないとも規定し、国や自治体に対応を求めている。
 また、要点としては「どこで誰と生活するか選択する機会を確保する」「手話を言語と認め、意思疎通の手段の選択の機会を確保する」「障害のある子とない子が共に教育を受けられるようにする」「身近な場所で医療や介護を受けられるようにする」など、施策の方向性を示したことにある。いずれも権利条約の趣旨から導かれている。
 ただ、これらの条文には、「可能な限り」という文言が付く。法案作成過程で、政府が「100%実現できるとは限らない」として挿入した。推進会議の意向には反するため、国会審議でも議論になった。
 7月28日の参院内閣委員会では、「やらないことの免罪符になるのでは」などと議員が指摘。しかし細野大臣は「言い訳に使う言葉ではない。基本的方向に向かって最大限努力するという意味だ」と答弁した。
 具体的な施策に関しては、それぞれ所管する省庁が検討することになるが、縦割りにせず意見できるよう「障害者政策委員会」を内閣府に新設する点も改正法のポイントだ。
 政策委員会は、障害者や有識者で構成する組織。施策の実施状況を監視し、調査審議したり関係大臣に勧告したりできる。
 改正法は、多様な就業機会の確保、投票所のバリアフリー、司法手続きにおける障害者の特性に応じた配慮など、様々な分野の施策を規定しており、政策委員会は重要な役割を担うことになりそうだ。
 なお、成立に先立ち、衆議院の審議では、障害者の性別や年齢、障害の状態、生活実態に応じて防災に必要な施策を講じなければならないとする条文を新設することや、法施行後3年の見直し規定を置く修正が行われている。

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