« 「精神障害者は社会を告発する者」という捉え方 | トップページ | 「精神病者は社会を告発する者」という捉え方 »

2011年9月 7日 (水)

社会保障改革 年内に大枠を決定

厚労省が社保審に報告

 厚生労働省は8月29日、社会保障審議会(会長=大森禰・東京大名誉教授)を開き、社会保障・税一体改革の検討スケジュールなどを報告した。児童、高齢者、障害者のいずれも年内に大きな枠組みが固まり、年明けから法案提出が順次進む見通しだ。一方、社会保障改革とセットとなる消費税率の引き上げなど、税制抜本改革には民主党内にも慎重論がある。財政規律を重視する野田佳彦・首相のもと、政府が与野党協議、国と地方の協議にどのように向き合うかが注目される。

 同日の主な議題は、6月30日に政府がまとめた社会保障・税一体改革成案だ。成案は与党の意向を踏まえ、「2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げる」と税率の引き上げ時期をあいまいにした。

 閣議決定も先送りされ、今後の議論の場は与野党協議に移る。ただ、09年度の税制改正法付則第104条は「消費税を含む税制抜本改革を行うため11年度までに必要な法制上の措置を講ずる」としており、法制化は避けて通れないというのが政府見解だ。

 社会保障改革についてはそれと併行して社保審の各部会などで議論を進め、年内に大枠を固める。8月12日に関係5大臣が「当面の作業スケジュール」を確認するなど、新しい内閣が着実に改革を進めるよう折に触れてクギを刺してきた。

 同日開かれた社保薯もその一環で、厚労省は8月12日発表の作業スケジュールを基に各部会、分科会の検討事項、その進ちょく状況、今後のスケジュールを詳しく説明した。

 社会保障改革の最優先課題は「現役支援」で、子ども・子育て新システムや就労支援がそれに当たる。新システムは消費税率の引き上げや子ども手当の減額を前提こ議論が進んできた。秋以降、年末まで費用負担の在り方などを議論することになっている。

 一方、社会保障給付の半分近くを占める医療・介護はマンパワーを増強して患者の在院日数を短縮し、病床や介護保険施設の伸びを抑えて在宅医療・介護に移すことが柱。25年度を目標に改革を進めた場合の医療・介護の給付費は、改革しない場合よりも4兆円上回るという。

 政府は改革により医療・介護の給付費は増やすものの、その中身を大胆に変える方針。病床の再編・整備計画などを規定する「基盤整備一括法」と、複数の機関が一体的にサービス提供することを評価する「診療報酬・介護報酬の体系的な見直し」を進める。

 いずれも年内に社保審の部会、分科会が基本的な方針を固める。介護保険の低所得者対策、高額療養費見直しと、それらの財源をねん出するための介護納付金の総報酬割、受診時定額負担なども12年以降、関係法案を提出する。

 ただ、成案には野党だけでなく与党内からも異論があるはか、地方側の警戒もまだ解けていない。

 全国知事会など地方6団体は、地方単独事業の財源として消費税が外されることを懸念し、成案の取りまとめの最終段階で強く反発。法制化された国と地方の協議の場に一体改革の分科会を設けることなどで折り合った経緯がある。

 厚労省は同日の社保審で、地方単独事業を含む社会保障給付の全体像と費用推計を整理する検討会を設けることを報告。10月までに3回程度開くと説明したが、知事会を代表する委員は成案の取りまとめに至るまでの政府の進め方に改めて苦言を呈した。

 地方側は障害者施策、子ども手当、生活保護についても政府に不信感を募らせている。財務大臣として成案作成に参画した野田首相は「ちゃぶ台返しをしてはならない」などと地方側に反論した立場でもあり、新しい内閣が与野党の協議、国と地方の協議にどう向き合うかが注目される。

|

« 「精神障害者は社会を告発する者」という捉え方 | トップページ | 「精神病者は社会を告発する者」という捉え方 »

-報道-」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/517951/52668965

この記事へのトラックバック一覧です: 社会保障改革 年内に大枠を決定:

« 「精神障害者は社会を告発する者」という捉え方 | トップページ | 「精神病者は社会を告発する者」という捉え方 »