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2011年11月15日 (火)

10・28集会、発言要旨

(※ 国会議員の発言要旨は、時系列とはなりませんが、全部ひとまとめにして紹介します。)
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《開会挨拶》
●小川栄一・JDF代表
 8月30日に障害者総合福祉法案の骨格に関する総合福祉部会の提言が出された。より良い新法の制定をめざし障害者や関係者55人からなる総合福祉部会の総意により取りまとめた提言である。今厚生労働省で総合福祉法の法案作りが始まっている。私たちの思いの込められた骨格提言を踏まえた新法を実現するためには、全国の仲間の皆が力を合わせることが必要。今日の大フォーラムとパレードを通じて私たちの思いを全国に届けよう。3月11日の東日本大震災で多くの人たちが犠牲になった。今も地域社会の復興に向けて頑張っている。‥《黙祷》‥。

《国会議員等の発言》

●中根康博・衆議院議員(民主党)
 党内厚労部門・障害者ワーキングチームの座長をしている。幹事長室からこのフォーラムへの参加を厳命された。その深意を汲み取って欲しい。障害者自立支援法を廃止して、新しい障害者総合福祉法を制定する約束は守る。2年前と変らない。皆さんの思いを新法に盛り込んでいきたい。より良い国作り、地域社会作りのために全力で取り組む。国民と国会とが一体となって作る決意だ。

●高木美智代・衆議院議員、(公明党)
 公明党障害者福祉委員会の委員長を務めている。一年半に渡って当事者で提言をまとめたことを高く評価する。自立支援法の不備を直すため、昨年12月3日、改正法を成立させた。その上で積み残しが4つある。①障害程度区分、正しい区分・サービスが行われていない状況を変えなければならない。提言ではガイドラインを作るといわれているが、緩やかなものでは、地方分権のなかで切り下げられてしまう。②制度の谷間を埋め、難病の人が福祉サービスを受けやすくすべき。③事業者の経営安定化を恒久的に支える。④障害児のサービスの一貫性が必要。こうした点を反映し、本当に廃止でいいのか、今ある資源を活用して進めねばならない。高齢化への対応からも総合的に考えていく。政府与党の制度作りを見据えていく。

● 川田龍平・参議院議員(みんなの党)
 私は医療の問題を中心に厚生行政を変えるために議員になった。生まれつきの血友病。足の出血で昨日まで車イスに乗っていたが、杖で歩けるようになった。どんな人でも生活に不便を感じないユニバーサルなデザインが社会の仕組みとなるようにしなければならない。3・11の震災・津波で、その辺の課題が明らかになった。国会を多く・長く開いて法律を沢山作らなければいけない。みんなの党では党大会やタウンミーティングなどで積極的に手話をつけることになった。手話が公用語になるよう働きかけたい。

●高橋千鶴子・衆議院議員(共産党)
 党国会議員団の中の障害者の権利と平等推進会の会長代理を務めている。当事者自身が参加した制度改革会議・総合福祉部会が精力的に開かれ、障害者基本法の改正や、総合福祉法に向けた骨格提言が発表された。骨格提言は、障害のない市民との平等性・公平性を確保しようと述べている。谷間や空白のない全ての障害者を施策の対象にすること。この提言が述べている新たな社会は、全ての人が人間らしく尊重され大事にされる暮らし易い社会だと思う。提言が明記したOECDの平均水準にするには障害者予算を今の2倍にしなければならない。もともと障害者の予算があまりにも少なすぎた。「社会保障と税の一体改革」の目的は、消費税の増税である。取るべきところが違うと訴えていきたい。

●福島瑞穂・参議院議員(社民党)
 鳩山政権の時に、障がい者制度改革推進本部ができ、私が障害者対策担当で副部長となり、その下に推進会議ができた。この会議には障害当事者に半分以上入ってもらった。当事者が入ったら議論が変った。私は障害者制度改革推進会議の生みの母。これからも頑張る。障害者権利条約を批准するために、3つ法律を作らなければならない。障害者基本法の改正法はできた。2番目が障害者総合福祉法、3番目が障害者差別禁止法。障害者総合福祉法は来年国会に閣議決定をして出される。これからの課題は、厚労省の法案作りに働きかけ、財源を言い訳にさせず、いい中身を作らせること。地域基盤整備を法案の中に入れ、地域移行プロセスや、地域の支援が後退せず、隙間のないサービスとして入るよう法案成立まで頑張っていく。障害者の運動の中で、皆さんの代表が政権のど真ん中で、頑張れる局面である。

●三宅雪子・衆議院議員(民主党)
 私は2009年障害者福祉、障害者行政がやりたくて出馬し、無事議席を獲得することができた。3年目を迎え、気持ちは揺るぎない。命をかけて、総合福祉法・権利条約のために邁進していく。

● 本多平直・内閣総理大臣補佐官(民主党)
 埼玉選挙区の民主党衆院議員。野田総理の下で総理大臣補佐官をしている。いい法律を作ってくれという皆さんの気持ちを総理に伝えて、他党の人とも話し合っていきたい。

●岡崎トミ子・参議院議員(民主党)
 4ヶ月間の障害者担当大臣の時期、障害当事者の声を反映させる「第2次意見」を私が受け取った。全てを反映することはできなかったが、これからの総合福祉法、差別禁止法、そして国連障害者権利条約の批准という道筋の中でこのことを大事にして仕事をしたい。

●田村智子・参院議員(共産党)
 参院の厚労委員を担当している。「私たちのことを私たち抜きに決めるな」が何度も国会で裏切られてきた。皆さんと一緒に変えたい。

●谷博之・参院議員(民主党)
 民主党障害者施策プロジェクトチームの座長を務めていたが、9月から法務省の大臣政務官に就任し、障害者施策から離れた。しかし、国連障害者権利条約の批准のための法整備に関わる。日本に人権救済の機関を作りたい。そのためにも障害者差別禁止法を作りたい。

●石毛鍈子・衆院議員(民主党)
 民主党が制度改革推進会議を作る時から関わってきた。今は文部科学委員会の委員を務めていて、厚労委員からは抜けている。党の国会議員として、また社会保障と税の一体改革に関わる立場も含め、障害の有無によらず平等の権利を大切にした法案が作られるよう、厳しい予算状況だが努力したい。

●中島平直・衆議院議員(国民新党)
 障害者は大変な思いをされている。国民新党は皆さんと心を一つにして総合福祉法の成立目指して頑張る。

●金子恵美・参院議員(民主党)
 福島県選挙区の議員である。福島は地震・津波に加えて原発事故により大変な問題を抱えた。多くの障害者が困難に苦しんでいる中JDFが支援センターを立ち上げ、安否確認してくれた。全国から多くのボランティアも入った。感謝している。障害者の妹を通して仲間と出会い、障害者自立支援法を廃止することが、4年前私が議員になる原点だった。ようやく先が見えてきた。総合福祉部会で提言が出され、皆さんの意思が届く新しい法律のゴールに向かって前進した。あきらめない、負けない、乗り越える、福島県民がそうしているように心を一つにして共に歩んでいこう。

●八代英太氏
 次の国会では皆さんの心が染み通った障害者総合福祉法が誕生するだろう。本日、昔私がいた自民党が挨拶に来ていない。この問題は全ての党派を超えて、あらゆる問題に先駆けて国会で形作られるべき。東日本大震災の問題も、TPPの問題も重要だが、障害者問題が置き去りにされてはならない。新しい野田内閣に心やさしい風貌を感じている。この障害者総合福祉法に「ノーだ(野田)」なんてことはないと確信を持つ。提言に示した私たちの心が法案に実現するよう、今日が新たな次への始まりであるように誓い合おう。

《連帯のあいさつ》

●日本弁護士連合会メッセージ(総合福祉部会委員でもある藤岡毅弁護士の代読)
 日弁連は、10月7日高松市で、第54回人権擁護大会を開催した。その第3決議として、「障害者自立支援法を確実に廃止し、障害当事者の意見を最大限尊重し、権利を保障する総合的な福祉法の制定を求める決議」を満場一致で採択した。当連合会は、障害者の権利を保障する新たな総合福祉法の制定を国に求め、皆様と力を合わせて取り組んでいく。

●反貧困ネット事務局長・湯浅誠氏
 反貧困ネットワークは、障害者、不安定就労者、多重債務者、生活保護受給者等の人達をつなぐ活動をしてきた。今、内閣府の参与として活動している。民でも官でもやることは同じ。多くの人たちは、その置かれた生活者としての立場でつながっている。そのつながりを広げていくことが、社会を生きやすくして、社会に元気をもたらすと思っている。鳩山さんが2年前に言った、「全ての人に居場所と出番を」という言葉は、名言だと思っている。そのことが社会の中に、定着して広がっていくことを、色んな立場から一歩一歩進めていきたい。

《骨格提言の中身紹介》
●障がい者制度改革推進会議担当室長・東俊裕氏
 昨年4月から総合福祉部会を55人でスタートした。55人もいてまとまるのか、当初から懸念されていた。部会ではチーム分けをして議論を進め、激しい議論もあったが、8・30に提言がまとまった。意見に違いがあっても、ギリギリで戦わせて、努力しながら共通点を見出した。団結した力が実を結ぶ歴史的な価値がある。総合福祉法は自立支援法とは違う提案をしている。まず利用者の範囲、制度の谷間が無いよう改正自立支援法の定義を引いている。支給決定の仕組みは程度区分に基づく仕組みではなく、生活の実態に合ったサービスを協議・調整をベースにした仕組みを提案している。またサービス体系、これまでの介護給付と訓練等給付の分け方を無くす。さらに地域移行の方向性に全員が賛成している。骨格提言をベースに厚労省が検討に入っている。骨格提言を作ったから後はお任せではダメ。基本法の時も、後から推進会議を開いて法案の途中経過を披露させ意見を上げた。部会は8・30以降も開催する。推進会議総合福祉部会だけでは進まない。皆が地域で声を上げ地方議会を動かしていくことも重要。

《期待トーク》

●日本身体障害者団体連合会・嵐谷副会長
 JDFは国連障害者権利条約特別委員会にNGO代表団に8回、延べ200人以上派遣した。私もその一員。合理的配慮などの新しい言葉を知った。日本での早期批准を願っている。批准を目指して全国の障害者団体が各地でフォーラムを開催してきた。本年7月、当事者参画の下、権利条約の理念を踏まえた改革障害者基本法が成立した。8月30日には総合福祉部会から骨格提言が出され、推進会議から蓮舫大臣に手渡された。障害者政策の将来を担う総合福祉法に骨格提言を最大限反映させたい。障害者権利条約の基本精神「私たち抜きに私たちのことを決めるな」を叫ぼう。すべての障害者が等しく基本的人権を享有する個人として尊重され、他の者との平等が保証されなければならない。

●日本盲人会連合・理事・情報部長・鈴木氏
 総合福祉法に期待する。先日出された骨格提言。まず、選択と決定について、本人の意向がそのまま尊重され必要な支援・支給量が決定される。これは実際には難しい。なぜなら予算の壁に阻まれそうな気がする。ここは皆の力で進めよう。また支援サービスの体制については、障害者が地域社会において本人らしく主体性を持って生活できるように基盤を整備しなければならない。それには全国統一の基盤整備とそれぞれの地域の実情に応じた支援体制の構築が必要。さらに障害ゆえのサービスは無料にさせたい。また障害者が、十分なサービスを受けられるよう、人材の確保、適正な賃金支給等、介護職員にも光を当てなければならない。

●全日本ろうあ連盟:小中栄一副理事長
 昨年のフォーラムでPRした「情報コミュニケーション法」の実現を求めた署名は、昨年9月から始めて今年の9月に国に提出した。116万3876筆になった。3・11被災地からの署名もあった。津波の警報が聞こえなかったために亡くなった人がいる。今回の骨格提言には、情報コミュニケーションの権利を保障しなければならないと記されている。全国どこでもコミュニケーション支援が受けられる仕組みを作ってほしい。また総合的な相談支援センターの中で手話通訳やろうあ者相談員を置くことも提言されている。我々は総合福祉法の実現に向け2つの大きな運動を行っている。一つは「情報コミュニケーション法」を作ること。2番目は「手話言語法」を作りたい。障害者基本法で手話が言語に含まれるとされた。そのためのパンフレットを6万部作成した。目標は近づいている。116万人の署名の重み、仲間たちの運動の力、障害者の連帯が大切。

●日本障害者協議会(JD)副代表・東川氏
 JDは国際障害者年を契機にできた。62団体で構成。私の団体は日本脳外傷友の会と言い、高次脳機能障害者とその家族・関係者で作る団体。JDに加盟して10年。総合福祉部会55人の委員の1人として参加していた。まだ障害として認定されていない吃音、アルコール依存、薬物依存の人々からも願いが寄せられ、すべて提出した。障害の定義・範囲を広くした法律にしてほしい。とくに高次脳機能障害、最近知られるようになったが、見た目では分からない。失語症や記憶障害は認められているが周知されていないので自治体の窓口で撥ねられることが多かった。特定疾患に認められていない難病の人もたくさんいる。制度の谷間をなくしてほしい。地域で支援受けるには整備が遅れている。地域移行の整備を進めてほしい。柔道被害者の会もある。柔道での死亡者は日本が一番多い。フランスやアメリカでは一人の死者も出ていない。支援を求めている人すべてが救済されるような法律を願っている。

●DPI日本会議・三沢議長
 DPIは毎年「全国の障害者の地域生活の確立と実現を求める全国大行動」として参加している。今年はJDF枠の13団体で結集し、第2会場を含め1万人以上が集まっている。私たちはコンピュータで障害者の生き方や生活を決めてほしくない。こういうサービスがこれだけ必要という本人の主張を基に、それがいかに合理的なものかを判定するガイドラインに基づいて協議・調整ができ、必要なサービスを使って、ひとりの人間として生きていきたい。それを可能にする法律作りのために昨年来推進会議の下で部会が立ち上がり、55人の委員が集まり、立場・考え方の違いがあったが、一つにまとめて骨格提言にした。この提言に基づき、この理念・精神、そこに盛られた仕組みをないがしろにすることなく、厚労省が法案を作ってくれることを期待している。期待が裏切られることのないよう、実現されるよう声を上げ続けて、全国の市民に届けて、社会生活の困難を持つ人が、本人が主体となって、必要なサービスを安心して受けられる法律を作っていきたい。

●全日本手をつなぐ育成会(メッセージ)
 厚労省が法案作りに着手するが、育成会としては骨格提言の精神を踏まえ、当事者主体の法案になることを期待している。法成立までの間、改正自立支援法が完全施行されることを望む。


《特別報告》

●JDF宮城支援センター・株木孝尚氏
 宮城全域の障害者数は10万以上、沿岸部に5万人以上いる。しかし個人情報保護条例が壁になってJDFが対話できた数は現在でも1600人程度。幸いにも福祉関係者ほか協会役員、地域保健師、民生委員、PT、OTなど多くの協力者等で調査できた。発生当初、指定避難所への移動困難、避難できてもトイレ・介助・身体的精神的負担などの理由で避難所を去った結果、支援物資が届かなくなった例もある。聴覚障害で1週間何があったのかわからなかった人もいた。音声情報の文字化、文字情報の音声化など視聴覚的配慮が必要。ガソリン不足、車・車いす・杖などの流失で通院できない、薬が無くなって動けないなど、移動支援が多くあった。停電で医療機器不良という命にかかわる問題もあった。予備の電源配置や緊急時の移送システムが必要。仮設も多くの問題を抱えている。砂利、スロープ、間口などの問題、改修できるのに周知されていない。寒さ対策は緊急。阪神淡路の教訓生かされていない。通院の移動支援は今も続いている。家族任せの平時の福祉行政の問題が露呈した。したがって新しい総合福祉法には次の3点に期待する。①家族に責任を負わせない、社会の責任 ②障害を隠して生きる必要がないよう差別のない世の中を作る ③誰もが社会的障壁がないような世の中になること。世界一平和で安心な、この日本に生まれてよかったと思える国になるよう期待する。

● JDF支援センターふくしま・白石清春氏
 福島県は地震・津波に加えて原発が爆発し、放射線が全域に満ちている。3月19日からJDFを立ち上げて活動してきた。全国のJDFの仲間の協力で障害者の把握に努めてきた。福島だけでなく、東北全域でまだまだ差別が厳しい。家族に見放されている障害者も多くいる。原発事故で放射線の影響が出る。今後障害者が多く生まれてくることも予想される。後輩たちが生きていける総合福祉法に期待する。

●JDFいわて支援本部・藤井きみひろ氏
 日本障害フォーラムの名の下に様々な支援が力になった、同時に被災地では孤立感を深めがちになる障害者団体、当事者一人ひとりがこのJDFという名で精神的な支えをいただいた。被災地ではまだまだ支援が必要。骨格提言を活かすために、私たちが行動しなくてはならない多くの課題が残っている。当事者が自立しようという自覚、責任を思い起こし、行動を起こすことが、JDFの発言力を高め、総合福祉法へ骨格提言を具体化できる力になる。組織強化のため個人情報保護法というバリアを超えなければならない。避難所は居心地は悪いが、顔なじみがすぐ集まって障害者団体が名簿を作ることができた。しかし、今仮説にランダムに移ってしまったため、仲間がバラバラになった。われわれが自立しようとしても仲間同士のつながりがうまくいかない。仲間の連帯を作るため一軒一軒訪ね歩くことを責務と考え、岩手での組織作りを図り、障害者総合福祉法を確かなものとする運動を前進させる。

《連帯メッセージ》

●日本知的障害者福祉協会(知福協)=JDFには非加盟
 今後、骨格提言をもとに法案の作成が行われると思うが、関係者が思いを込めてまとめた提言なので、その過程の精神を踏まえ、国は障害者総合福祉法の制定に向け、積極的に取り組むよう望む

《期待トーク(続き)》

●全国脊髄損傷者連合会・副理事長・大浜氏
 総合福祉法の骨格提言、いくつかのキーワードがある。一つは、障害の範囲の問題。日本では6百万人といわれているが、世界的には10%~20%なので実際には千2百万~2千4百万くらい。これから増えていくと思う。二つ目は程度区分の問題、これは国庫負担規準のことであり、予算の問題。支援費当初の予算が8100億円、去年は1兆800億円になった。骨格提言の試算では、二倍の2兆5000億円から3兆円の予算が必要。それを実現するにはJDF13団体だけでなく、すべての障害者団体が一つに結束することが必要。今日だけでなく今後も一緒にやっていこう。


●全国精神保健福祉会連合会・事務局次長・鈴木氏
 提言に、遅れている精神障害者施策も変えていけると期待している。①自己責任ではなく、社会が支援するという考え方に変わるべき。家族依存から社会の支援へ転換することを望む。②地域自立生活の権利につき、国の責任を明確にし、自治体間格差、障害種別間格差を解消して欲しい。JRや航空運賃の割引制度も精神障害者には適用され現状について国に解消を求めたい。③訪問相談や24時間の相談体制などを期待する。精神障害分野に相談員が制度化されておらず、家族の負担となっている。家族会等への支援を期待する。④保護者制度の廃止に向け、整備を進めて欲しい。医療保護入院制度における保護者の同意は強制入院の同意を家族がすることであり、障害者権利条約の理念に反している。⑤訪問医療の制度化を期待する。早期治療に結びつく。障害が重くても退院して地域で生活できる。医療中断によって再発することを防ぐ。

●全国社会福祉協議会・全国社会就労センター協議会(セルフ協)・近藤氏
 障害者の働く場につき支援を行ってきた。特に重度障害者の社会参加・働く場の確立に力を入れてきた。地域で暮らす住まいの強化も訴えてきた。骨格提言には「私たち抜きに私たちのことを決めないで」との障害者の思いが詰まっている。新しい総合福祉法に反映させたい。障害者が安心して生活できる共生社会を作っていきたい。

●全国社会福祉協議会・全国身体障害者施設協議会・会長・日野氏
 私たち協議会は全国で493施設の組織。重度の身体障害者に対する個別支援を実現するため施設支援と地域支援を両軸として取り組んできた。現在障害者総合福祉法と障害者権利条約の討論等を踏まえて新たな特別委員会を立ち上げた。施設の機能や役割の見直し・再検討、地域における包括的支援基盤の構築のための特別委員会。障害者総合福祉法の理念・目的は賛成である。課題も残っているが解決されると信じている。利用者本位の法律を作っていただきたい。

●日本障害者リハビリテーション協会・副会長・松井良介氏
 私たちは全国的な組織のある団体ではない。「アジア太平洋障害者の10年」が20年展開されてきた。今の10年が来年最終年を迎える。2013年からさらに10年延長することが決議された。具体的中身の検討が12月にバンコクで国連アジア太平洋経済社会委員会の専門委員会で議論される。これまで第1次・第2次10年とも日本が、ある意味八代英太氏がリーダーシップを取ってきた。新しい10年も引き続いてリーダーシップを取っていく必要がある。総合福祉部会の就労合同作業チームで、これまでの福祉的就労を改正し、「障害者就労センター」で働く人達について最低賃金以上を確保できるような提案をしているので支援していきたい。

● 全国精神病者集団、山本氏
 2つの理由で歴史的な集会である。1つは、総合福祉法を求めた集まりであること。2つは、障害種別を超え団結した初めての障害者の集まりだということ。障害者権利条約の作成過程における国際障害コーカスの活動は目を見張るものがあった。異なった国々、障害の種別、年齢、それぞれの体験を超えた団結である。一つの目標のために団結した。これを日本で再現しなければいけない。差別語といわれる「キチガイ」とは、気が違うという意味。精神障害者と他の人は気が違う。私にとっては精神疾患を持たない人はキチガイ。人はあくまで違う。違いこそ尊重されるべきと条約は宣言している。日本は世界最大の障害者隔離収容大国。精神病者は世界一。違うことは決して強制的に直されたり、訓練されることではなく、そのまま尊重されるべき。今、精神病院の地域移行の対象者は医師が選別するが、提言はそのやり方を否定した。誰もが街で暮らせる、地域で暮らせることが当然。私たちは今、最も差別され人権を剥奪され、施設や精神病院に入れられている仲間の排除・隔離を許さない点で一致団結することが求められている。骨格提言はまた谷間のない支援を宣言。今の支援法には巨大な空白がある。精神病院、病院、刑事施設、入管施設などの人も対象とされるべきと宣言している。専門職による障害者支配を許さない。私たちのことを私たち抜きに決めるな。私たちはまず人間だ。今こそ施設・精神病院に出向いて仲間を取り戻そう。

● 全国盲ろう者協会・評議委員・角川氏
 盲ろう者とは目と耳に重複の障害があること。へレンケラー女史が有名。盲ろう者が自己主張したり、情報へのアクセスをするためのコミュニケーション保障がなかったので、その存在が伝えられてこなかった。平成3年に全国盲ろう者協会を設立し20年が経つ。骨格提言には私たち盲ろう者の立場からも出させてもらった。盲ろう者向け通訳派遣事業を国の責任で実施させていきたい。総合福祉法は東日本大震災や台風によって被害を受けた人々の希望となるような法律になってもらいたい。

●全日本難聴者中途失聴者団体連合会・理事長・高岡氏
 聞こえないという障害は、音や言葉が聞こえないだけの障害ではない。家族や地域の仲間、社会との関係が切れてしまうという障害。それが聴覚障害である。私たち難聴者は、総合福祉法に4つ期待する。①手帳を持たない聞こえない人々も福祉サービスを受けられるようになりたい。身体障害者福祉法の聴覚障害の規準を新しくして支援を求めたい。②要約筆記派遣事業を全国のどこでも受けられるようにしたい。家族や仲間がいない場合に、要約筆記を派遣するという自治体がある。何のための自立支援か。私たちは家族や友人の力を借りないで自分達で社会と関わりたい、社会参加したいと思って要約筆記を利用する。③相談支援事業に難聴者を元気にする事業が入っている。④情報コミュニケーション法を実現させる大きな機会になる。人と人が結びつけないのがコミュニケーション障害。全ての障害者と力を合わせて情報コミュニケーション法を実現させたい。欧米で
「我々は99%だ」という運動が起こされている。しかし1%の人にも障害者がいる。われわれは全ての国民と一緒に福祉の向上、権利の確立目指して運動していきたい。

《まとめ》

●JDF幹事会議長・藤井克徳氏
 私たちは障害の種別、立場、地域、過去を超えて今日集まった。これから半年間は私たちの人生の中で特別な半年間になりそうだ。あの骨格提言をどこまで削らせずに完全に実現していくのか大事な向こう半年間になる。今を生きる私たちのみならず、障害を持って生まれてくる後輩たちにとっても、あの時の行動が「もうちょっと頑張っていれば」と言わせないようにしよう。骨格提言、覚えるコツは2、6、10。2つの指針、6つの目指すもの、10の柱。これが骨格提言のポイント。骨格提言をもう一度学んで、一人でも多くにこの提言を伝えていこう。向こう半年間がこの国の障害者政策の基本方向を決定付けるだろう。次のたたかいへの、悔いのない行動・運動を続けていこう。

《閉会の挨拶》

●日本盲人会連合、笹川氏
 全国から1万人の参加を達成した。全国の障害者の意思統一が果たされた。国会議員の力強い決意表明もなされた。あと一つ、国民のコンセンサスを得ることが必要である。国民の支持がなければ、この新法は成立しない。パレードで強く国民に訴えたい。

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