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2011年11月

2011年11月25日 (金)

JR西日本障害女性のレイプ事件報道

テレビ朝日系列の「モーニングバード」という情報番組で里美さんの事件が報道されました。おおむね里美さんの立場に立った報道であったと思います。

それゆえに、JR西日本会社のおかしさが浮き彫りになりました。会社は『性暴力はなかったから会社の対応に間違いはない』と言っていたのです。性暴力があったと大阪高裁判決は言っているのですから、会社が間違ったことは明らかです。この部分は、加害者が上告しなかったので確定しています。如何に高裁が会社の責任はアフター5にはないといったからといって、セクハラ相談室の対応に間違いがあるとはっきりしたわけなので、会社にも責任を問われるのは必然です。

アフター5だといっても、会社内の上下関係はあるし、上司と障害者で契約社員で女性という立場では命令関係があることは明かです。

会社は責任を取れ。

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怒りネット通信50号

10・12厚労省交渉報告

 
10月12日、衆議院第一議員会館・第一会議室において、怒りネット二十数名の参加で、厚生労働省に対する交渉が行われた。厚労省の出席者は、社会・援護局 障害保健福祉部から、▽企画課:立岡係長、加藤係長、小原係員、▽障害福祉課:川崎補佐、久保係長、峰島係員、▽精神障害保健課:高橋係長、羽鳥係長の8名。
 障害者自立支援法に替わる新たな「総合福祉法」について、来春にも法案が国会に上程されようとしている。障がい者制度革推進会議・総合福祉部会は8月30日に最終意見として「骨格提言」を提出した。提言は障害者福祉にとって画期的な内容となっており、新たな総合福祉法にこの内容を反映させることは多くの障害者の願いであろう。しかし法案を作成する厚生労働省は、これまで総合福祉部会に対して、2月と6月に極めて対抗的で否定的なコメントを出している。今回の交渉は、すでに具体的な法案作成に入っている厚生労働省にあらためて釘を刺し、また悪しき意図を暴露するために持たれた。
 交渉は、あらかじめ渡してある、2月と6月の厚労省コメントに関する質問に対して回答を求めたものだが、以下の報告は、質問書Ⅰ・Ⅴに対応する問答をまとめたものである(質問書は省略)。なお、質問書Ⅵの「精神障害者と人権」部分については、別に高見がまとめ、最後の章とした。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
Ⅰ 「国民の理解」とは?

 【久保】「厚生労働省は、障害者が介助を受けながら地域で生活することについて国民の理解が得られていないと考えているのか」との質問だが、決して国民の理解が得られていないとは思っていない。しかし、直ちに介護職員を一対一で貼り付けるのは、多くの財源が必要となり、国費の分配という観点から国民の理解が必要と思う。その場合、議員との調整、障害当事者との調整を経て、パブリックコメント等で広く意見を伺いながら進めていくことも考えられる。例えば全国会議で自治体に周知し、さらに地元に周知を広げていく方法もある。「当面どのような障害者を地域移行の対象としているのか」との質問は、障害の種別や程度に関わらず基本的にすべての障害者が地域移行の対象となる。
○「国民の理解を得るために、一人で生活できる訓練をすべき」とあるが、介助を必要とするのが障害者である。介助を受けて地域で自立生活している障害者は国民の理解を得られないというのか。
【久保】障害の種類や程度は千差万別であると認識している。就労したい人には使える制度があるが、すべての障害者に就労を適用することはなく、地域で暮らすことを排除する趣旨ではない。障害者に介助が不必要などとは思っていない。必要な人に必要な分の介助が出るよう会議等でも周知している。「一人で」とは「ヘルパーを使わない」という趣旨ではない。
○「一人ひとりにヘルパーが付き添うと多額の財源と人材が必要」という部分に続く文章である。「ヘルパーを使わないで」という趣旨になっているではないか。
【久保】障害は様々なのでの、一人で暮らしたい人も、ヘルパーを必要とする人もいる。ヘルパーが必要であればヘルパー制度があり、一人で自立したい人にはそのための制度もあり、相談支援体制も整っている。
○だったらそう書けばいい。必要ないのにヘルパー付けている人などいない。支給量が足りない中で、必要だから自腹切ってでも介護付けてる。
○今言われた内容ならこのような文章にはならない。こうした文章が出ることで障害者が追い詰められる。
【久保】厚生労働省のとりあえずのコメントであり不十分な点もある。今後詰めていく中で、障害団体との意見交換、与野党の先生方との調整等、制度化する中で検討していきたい。
○「国民の理解を得る」とは「理想論ではいかない」という趣旨と思うが、厚労省は障害者福祉を切り捨てる立場ではなく推進する立場であるはず。では国民の理解を深めるための具体的な施策は何か。
【久保】介護の具体的あり方は、様々な方法があり、色んな意見を聞いて進めていきたい。
○根本的に考え方が逆転している。障害者の生活は、障害者が街中・職場・学校にいる状態があってはじめて理解される。国民の理解を得て施策を進めるのではなく、施策を進めることによって理解を得る。
【久保】方法として、施策を充実させて地域移行を進めることは、省として取り組んでいる。施設を出たい人ができるように充実を図っている。不十分という指摘があるかも知れないが、一気に完全に改善することは難しいが、地域移行に向けた施策の充実に取り組んでおり、今後も取り組んでいきたい。

Ⅱ 2つの事業、障害者を分ける根拠は?

【峰島】8月30日に、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会の提言がまとめられた。しかし就労支援に関しては、結論に至っていないとの記載がある通り、(就労系事業と作業・活動系事業の)選択に関しても明確な記載がない。したがって明確に答えることができない。
○総合福祉部会の骨格提言では、就労系事業と作業・活動系事業に分けることは明確に書かれており、選択は「本人の希望」と書かれている。
【峰島】就労系事業と、作業・活動系事業につき、それぞれ何をするかを分ける必要がある。どういう人を対象とするかはどうしても検討しなければならないが、詰められていない。
○なぜそのように人を分ける必要があるのか。障害者自立支援法の改定法で「能力・適性に応じて」という文言をなくした。厚労省は、それでも「能力・適性に応じて」分けたいのか。
【峰島】現在も就労移行支援A型・B型があるが、基本的には利用者の希望に応じて選べるようになっている。その流れで言うなら、希望でサービスが選択される可能性はある。
○「現在も希望に応じている」とあったが違う。まず就労移行に行って、そこで一般就労できない人が就労継続A、さらに就労継続Bというふうに分けられている。希望に応じてというのは違う。
○例えば、ストレッチャーで小規模作業所に通っている重度の障害者がパナソニックなどの企業で働きたいと希望したらどうするのか。
【峰島】現在、希望を尊重して支援していくことはある。就労移行支援等を活用することになる。今後の話については明確に答えられない。
○コメントだと、そういう場合、ストレッチャーの人はどちらに行くかを決めなければいけない。本人の希望でないなら、そういうストレッチャーの重度の人は一般企業で働けるのか、働けないのか。
【峰島】まだ明確に答えられない。繰り返しになるが、まだ結論を得ていないのでそういうコメントになった。
○はっきりしないと言いながら、厚労省は今法律の案文を書いているのではないのか。この部分を法律としてどう書こうとしているのか。
○コメントというのは、総合福祉部会の提言に対する厚労省の考え方ではないのか。
【峰島】就労系事業と作業・活動系事業。事業については中身がまだ定まっていないのでこういうコメントになった。
○厚労省は骨格提言を受けてすでに法文を書き始めているはず。それで中身がはっきりしないと言っているのは、提言のこの部分については無視するものと思える。訓練と能力で分けるというのは医療モデルそのものであり、権利条約を批准できないと強く感じる。

Ⅲ 「客観性・透明性・公平性」とは?

【久保】PA(パーソナルアシスタント)は、重度訪問介護等の発展形と聞いている。どのような形が望ましいか、様々な視点からの検討が必要と考えているが、そこで客観性・透明性・公平性とコメントした。障害の程度は色々なので、個々の状態に応じて支給決定がなされるべき。公平性とは画一的なサービス提供を押し付ける趣旨ではない。
○厚労省は、なぜ部会提言に異議を唱えるのか。
【久保】市町村が支給決定するので支給量は違ってくる。客観性といっても、程度区分で支給量を合わせるという趣旨ではない。透明性も、障害者のプライバシーに踏み込む趣旨ではなく、支給決定に際しての行政手続きの透明性という意味である。
○今まで透明性がなかったと思っているのか
【久保】今までなかったとは思っていないが、支給決定のプロセスには、透明性が求められるべきであり、障害者もその透明性を認識して支給決定を受けているはず。
○パーソナルアシスタントの導入。すなわち障害者側が必要に応じた介助を求めていくと、透明性・公平性・客観性が無くなると言っている。その根拠は何か。
【久保】コメントとして客観性・公平性と書いたが、障害が色々あるので、障害者によって必要量が違うのは認識している。それでも必要量の支給決定について、透明化の必要があると考える。障害程度区分2や3の人が24時間くれと言った場合、行政の判断、支給決定の手続きについて透明性が担保されるべきとコメントした。障害者の本位に立ったコメントである。
○障害者自立支援法においては、「公平性」と称して介護時間が削減された例が多くある。裁判にもなった。総合福祉部会はそうした問題点を指摘している。各市町村は障害者の自立生活を削減していくために「公平性」という言葉を使ってきた。また繰り返すのか。
【久保】必要量が支給決定されない例があることは承知している。障害の本当に重い人の支給量が低く、軽い人の支給量が高いのは公平性がない。そういうバランス的な観点で、公平性はある程度担保されるべき。色々な勘案事項を考慮して支給決定するようお願いしているが、自治体によっては適正な支給量が決定されていない場合があり、訴訟も起こっている。支給量について、不公平感が生じないような公平性という観点で考えたい。
○自治体間にバラツキが無いようにという趣旨でこのコメント書いたのか。
【久保】すべからく平たくするという趣旨ではない。自治体によって多少のバラツキはあると思うが、ある程度のレベルまで押し上げられればと思っている。
○パーソナルアシスタントは、今の重度訪問より報酬単価が低いのに、なぜ厚労省は推進しないのか。財源がいらないのに。
【久保】PA(パーソナルアシスタントは)、24時間張り付きという認識でよいか。
○24時間かどうかは、その人の必要性によって違う。
【久保】それなら重度訪問介護でいい。PAは四六時中付いているという意味ではないのか。必要なところだけ付けるのか。
○総合福祉部会は、ずっと張り付きとも、必要なところだけとも言ってはいない。
【久保】短く使う場合、パーソナルアシスタントと言うのだろうか
○それを決めるのが当事者である。行政が時間を決めるから問題。
【久保】お金の話だが、重度訪問介護とパーソナルアシスタント、契約の中身にもよるが、どちらの費用が多くかかるかは一概には言えない。厳密に試算してみないとわからない。いずれにしても、PAがそもそもふさわしくないということではない。われわれは障害に応じて支給決定されるべきと思っており、周知してきている。
○先ほど「本当は障害が軽いのに多く支給されている場合がある」と言われた。「必要な人に必要な介助を」と言うが、「本当は軽い」「必要ない」と言われて否定される例がある。本人の必要性の主張を否定するために「公平性」という言葉が使われている。
【久保】私も必要に応じて支給決定されるべきだとの趣旨で述べた。
○必要性を決めるのは障害当事者だというのが、総合福祉部会の提言である。それに「客観性」を対置して当事者の必要性を否定している。
【久保】障害者の必要度は障害者にしか分からない。僕は前からそう理解をしている。
○障害者の介助のプロセスに「客観性」などを持ち込むこと自体間違っている。必要度は本人の主観でしか決められない。
○現場から必要な介助時間が保証されていない例が報告されているが、これは自治体の責任ではない。厚労省がこうした単語を持ち出すことに原因がある。
【久保】障害者各個人が必要量を申請し、自治体がどれだけ支給決定するかは大きな問題。すべてを平たくすることはできないとしても、客観化の必要性はゼロではないと思っている。公平性も、行政としてある程度担保すべきであり、(障害者の側から見て)「私にどういう支給決定がされているか」という透明性も担保されるべきだと思っている。

Ⅳ 「障害程度区分」を残すのか?

【河崎】支給決定の仕組みについては、(障害程度区分の)指標は一定の役割を果たしていると認識している。障害の程度について、全国一律に客観的に評価する指標が必要。その際、社会的状況は客観化しにくいため、ケアマネジメントにおいて考慮することが考えられる。程度区分の変更やサービス規準が、地域や担当職員によって著しく異なってはいけない。支給決定プロセス全体については、現在省内で検討中なので個々具体的に答えることはできない。
○厚労省は障害程度区分をなくすつもりはないのか。
【河崎】総合福祉部会の中で、色々と問題が指摘されていることは十分認識している。ただ障害程度区分を使用しないことを前提に考えるのか、あるいは改善することで対応できないのか検討している。
○総合福祉部会は障害程度区分を廃止して支援ガイドラインを作ると言っている。
【河崎】廃止する、廃止しないも含めて今現在検討している。現在省内では、総合福祉部会の骨格提言について、どこが法律を改正する必要があるのか、また法改正ではなく制度の運用レベルで改善できるのか検討している。提言に盛り込まれている中身について、すべてできるかどうかは約束できない。
○障害程度区分が必要だということか
【河崎】総合福祉部会は、厚生労働省の事務方が「こういった議論をして下さい」との議題を検討してもらっているわけではない。障害当事者や事業所の方々が、検討項目を含めて義論を進めてきた。厚労省側としては必要なデーターの提供や、ポイントポイントごとの省としてのコメントを出した。現行制度の前提に立った分も含めてコメントしているので、今の制度が無くなった前提でのコメントは難しい。
○骨格提言を受けても変える必要は無いと考えているのか。
【河崎】自立支援法に替わる新しい総合法制について、題名をどのようにするのかも含めて検討している最中なので、出された骨格提言をどのように新しい法制に反映していくのかも検討しているところ。したがって提言について、できる部分できない部分等を具体的に答えられない。
○障害程度区分を残す理由はなにか
【河崎】今の障害程度区分について、色々と批判や意見があるが、一定の役割は果たしているとの認識に立っている。やはり一律的に客観的に評価する指標は、ある時点では必要。ただ一律の客観的評価で全部を決めてしまうのは難しく、社会的状況が客観化しにくいため、ケアマネジメントにおいて考慮することが考えられる。
○支援ガイドラインについてはどのような検討が進められているのか
【河崎】個々の支援ガイドラインをどうするのか、例えば今の障害程度区分をどうするのかも含めて、支給決定プロセス全体について検討中である。個々具体的にどうしていくかは説明できる状況ではない。

市町村の基盤整備について

○支援ガイドラインについて、総合福祉部会では地域で生きていく権利を実現するとか、地域の人達と平等の権利を享有するものとして出している。厚労省はその基本理念を書かずに市町村間の基盤の違いを理由に難色を示している。そもそも厚労省は市町村間の基盤整備についてどう考えるか。
【立岡】市町村間でサービス基盤の整備状況に違いがあると認識している。各都道府県や市町村にサービス量の見込みを定めて、障害福祉計画の策定を義務付け、計画的なサービス提供体制の整備を進めることとしている。障害福祉計画の策定に当たっては、必要なサービスや相談支援等が地域において計画的に提供されるように、障害者の地域における実情やニーズを踏まえて、サービス量等の見込みを定めることとしており、厚生労働省としては本計画に基づいて、各自治体で必要な整備が進められるものと考えている。

実態調査の調査項目について

○12月1日から始まるといわれる障害者の実態調査の質問項目。介助時間の最大選択肢が「週21時間以上」とあるが、これは何か。
【加藤】全国在宅障害者実態調査の調査項目については試行調査を実施した厚生労働研究の研究班が原案を作成し、全国障害者実態調査に関するワーキンググループ(総合福祉部会の部会長と副部会長などで構成)おいて検討し設定している。また調査項目については障害者団体へのヒアリングを実施したほか、厚生労働省のホームページで広く意見を聞きながら検討しており、総合福祉部会にも随時、検討状況を報告して意見を聞きながら検討してきた。時間数の選択肢については、平成18年の身体障害者実態調査において、1回当たりの利用実績で最も多く利用している場合の選択肢が「3時間以上」(一週間あたり21時間以上)とあり、それも参考として設定されている。
○障害者の実態を把握しているとは到底思えない。裁判では1日で20時間必要という判決が出ている。週21時間とは何ごとか
【加藤】この選択肢もホームページ等で意見募集したが、時間数に意見はなかった。介助の必要時間数は実態が掴みにくい。この項目とは別に、日常の「生活のしづらさ」を把握する質問項目を設けており、時間数ではないが、食事・入浴・洗濯等について、それぞれ一人でできるのか、手伝ってもらえばできるのか、全介助が必要なのかも入れており、そういった項目と組み合わせて見ることによって、食事・入浴・洗濯に全部介助が必要な人を把握できるようになっている。12月に実施する今回の調査は準備が進んでいるので、次回以降の調査において調査項目を検討したい。
○一日3時間のレベルに世論を誘導しようとしているのではないのか。
【加藤】そのような意図はない。平成18年の身体障害者実態調査の結果では、ホームヘルプサービスを利用した人のうち、1回あたりの平均利用時間が3時間以上という人の割合が8%であった。今回は調査対象を広げて幅広く調査する。この選択肢ですべて把握できるわけではないが、今回の調査はこれでやる。
○平成18(2006)年調査は、自立支援法下での調査。自立支援法のもとで障害者の生活は歪められている。調査結果は法によって制限されたものであり実態ではない。

Ⅴ 地域主権戦略大綱は、国の責任放棄では?

○総合福祉部会の考え方は憲法に則った考え方。地域主権戦略大綱に基づく否定は憲法違反ではないのか。
【小原】地域主権戦略大綱は内閣府の地域主権戦略会議が中心となって取りまとめた閣議決定。各省はこれに沿って法案の作成や施策の立案を進めることが求められている。厚生労働省としては、障害福祉施策における最低限の規準を定める等のことは必要であると考えているが、一方で地域主権戦略大綱に記載されている通り、地域住民が主体となって、行政サービスの地域間差異など、結果に対する責任を負いつつ、物事を決めていく考え方が大切であると考えている。またこの地域主権戦略大綱が、憲法14条および25条を否定するか否かについて言う立場にはない。地域主権戦略大綱は、地域主権改革の意義が、日本国憲法の理念のもとに定義づけされている通り、否定するものではなく、整合性にも配慮されたものと聞いている。また国の本来果たすべき役割も、具体的な内容については答えられない。内閣府に照会してほしい。
○答えられないようなことをなぜコメントに書くのか
【小原】地域主権戦略大綱の考え方にも踏まえつつ、ナショナルミニマムの部分、最低限の規準を定めることは必要であると考えている。
○総合福祉部会が出したような国の責任は取っていくと確認していいのか
【小原】取っていくか否か、検討中なので答えられない。

[Ⅵ]精神医療と人権(この章のみ高見がまとめ)
○総合福祉部会は、精神保健福祉法や医療観察法で精神医療が規定されていることに、人権上問題がある、と指摘していますが、これについて2月コメントの中で貴省は次のように述べています(p33)。
 「現行の精神保健福祉法等においては、指定医による診察や入院措置等についての本人への書面告知、入院患者の病状等に関する定期的な報告や患者本人等からの退院請求・処遇改善請求について第三者機関である精神医療審査会による審査を義務づけるなど、精神障害者の人権確保に配慮した規定を設けています。」
 この点について質問します。
(精神障害者についての厚労省コメントだけでは、厚労省の考えが明らかにならないため、質問の範囲を広げて質問した。回答は文書によるものと、口頭によるものがある。口頭によるもので文書にはないものはテープ起こしをした。)
(回答者は、厚生労働省精神障害保健課精神医療係係長高橋氏、医療観察法医療体制推進室羽島係長。)
○内科や外科では、一人ひとりの入院患者はカーテンで仕切られたベッドを利用していますが、精神科では大部屋に雑魚寝の場合が多くみられます。また精神科で個室と言うと保護室になってしまいますが、そこの環境は到底一人でゆっくり休むと言うものではありません。これらの設置基準は法律や規則などでどのように定められているのですか。
【高橋】「資料として紙で渡してあるが、医療法上と通知2本で定めている。医療法では精神に限っていないが、病床の床面積の基準が定められていて、精神病室については精神疾患の特性に踏まえた適切な医療の提供及び患者の保護のために必要な方法を講ずることという記載がある。病室の構造は要約すると鉄格子等必ずつけるという取り扱いは止めてくれということです。建築基準の改正通知が出ていて、病室はベッド式、和式を問わず生活場所としての雰囲気を出すことが必要であると定められている。面積、建物の構造上、窓の採光、通風機能の面を定めている。
大部屋に雑魚寝という指摘だが、確かにそういう病院はあると認識しています。毎年全国の精神科病院に対して都道府県が監査を必ず1回入ることになっていて、それに加えて厚生労働本省の方で、全部の病院とは言いませんが、いくつかの病院には直接入っていて雑魚寝の場合もあったということで報告が上がってきている。患者のプライバシー等あるので、間仕切りを設けるよう指導をさせていただいている。」
【文書回答】医療法施行規則で病室の床面積が定められている(*詳細な数値などを示している)(*保護室の設置基準についての資料あり。)
○任意入院の患者数と、その中で閉鎖処遇を受けている患者数を示してください。また、措置入院の患者数とその中で閉鎖処遇を受けている患者数、及び、医療保護入院の患者数とその中で閉鎖処遇を受けている患者数も示してください。
【文書回答】平成20年の630調査(6月30日の調査なのでこう呼ぶ)で、任意入院患者数 184573人 うち開放処遇を制限:33674人(約18%)
措置入院患者数1803人 うち終日閉鎖1701人(約94%)
○630調査で任意入院の全閉鎖、夜間閉鎖をあわせると約17万人という数値があるが、この違いは何か?
【高橋】630調査の2の精神科病院在院患者の状況というところの表で見ている。(630調査の違うページで違う数値が出ている。どういう数値の違いなのか不明であった。)
○貴省の把握している精神病院における社会的入院と判断される人の数を示してください。
【文書回答】社会的入院数(受け入れ条件が整えば退院可能)、平成20年度619千人(入院患者の20.2%)(患者調査)(61.9千人の間違いと思われる)※患者調査における「退院可能精神障害者数」は医療機関の主観によるものであるところから、目標値とするには適当でなく、「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」報告書(平成21年9月24日)(別紙抜粋)においても、「別の客観的な指標」が必要である旨が提言されている。
○以前言われた数値から1万人も減っているのはなぜか?
【高橋】「これは下に小さな字で書かせていただいたんですが、結局受け入れ条件が整えば退院可能という判断がですね、医療機関の主観によっておりまして、その都度の630の時に多少変動があるということで、さっぴきで退院した、地域定着したひとが何人いるかという事ではなくなっている。調査のとり方がそうなっているということでございます。」
○退院した数は2819人ということですね。
【高橋】「そうですね。」
○また、現行の精神障害者地域移行・地域定着支援事業で、地域に定着した人の数を示してください。地域に定着できたとする判断の根拠と、どのような住まい(グループホーム、一般住宅など)かの内訳も示してください。
【文書回答】精神障害者地域移行・地域定着支援事業で地域に定着した人数は、(平成15~21年度まで(7年間)で)2819人である。(別紙あり。平成15~17年度まではモデル事業、平成18~19年度までは精神障害者退院促進支援事業として実施。平成20~21年度については、精神障害者地域移行支援特別対策事業として実施。)
平成21年度内に地域移行(退院)時の居住先。「支援に関わらず確保されていた自宅」25.5%、「退院に際し新たに契約した借家」24.8%、「共同生活援助(グループホーム)」20.3%、他には、共同生活介護(ケアホーム)、精神障害者福祉ホームなど。
○精神医療審査会について、ここ5年の患者側の申し立て数、審査にかけられた数、申し立てから審査結果が出るまでに要した日数(最長と平均)を示してください。
【文書回答】(5年分の回答があるが平成21年のみ記載する)
★退院請求 請求件数2909、審査件数2091、審査の結果適当とした件数2016、審査の結果不適当とした件数62。(2.1%)≪()内は高見による。≫
★処遇改善請求 請求件数384、審査件数265、審査の結果適当とした件数251、審査の結果不適当とした件数12(3.1%)≪()内は高見による≫
★請求受理から結果通知までの平均日数 32.5 
請求受理から結果通知までの最長日数87。
○心神喪失等医療観察法について、以下のデータを示してください。法施行後から現在までの法の対象となった患者の自殺数、自殺未遂者数、死因の不明な患者数、死因の不明な理由(いずれも入院と通院を分けて)
【羽鳥】入院者で自殺4人、病死2人、死因不明者はいない。
「通院処遇の方につきましては法律自体が法務省との共管の法律になりまして、通院処遇の方は保護観察所で社会復帰調整官の方が対象者をケアしていくという形をとっておりまして、厚労省では詳細な数値というものを承知していないという状況でございます。」
○観察法で現在入院中の人の詳細な在院日数(例えば、月数ごとの人数など)
【羽鳥】平成17年7月15日の法施行以来平成20年7月31日までで、退院者608人、平均在院日数574日。(平成22年10月の国会報告による)
平成20年の630調査で在院日数1年から5年のものは118人。5年以上のものはいない。(法施行5年であり当たり前だが。高見記)
○単科の精神病院をなくしたイタリアの実践について、貴省の見解を示してください。
【高橋】「厚生労働省として諸外国の制度に対する見解はない。担当者としての見解を述べさせていただく。イタリアの場合は日本と。東邦大の水野先生が研究されているようで、それを読んでいるのだが、日本とに違いはやはりありまして、確かに精神科病院、イタリアの場合強制的というか、ゼロに持って行った。単科の病院については。そういう場合に、日本でも7万人も退院できない方がいる中で、急に7万人も入れる病院を無くしてしまうということになりますと、それだけの受け入れする地域がなければ成り立たないということがある。イタリアの場合、地域間の格差等により、宿舎、退院先がないままストリートピープルになってしまったという悲しい状況もあるので。諸外国の状況といえども精神科病院の病床数を減らすという意味でイタリアの実践を病床数を考える上で、重要な要素となるので検討していきたい。現在、保護者制度の検討会をしていて、そこでもイタリアに限らず、諸外国の例を紹介しながら議論を進めて行きたいと思っている。」


Ⅵ章の総評 Ⅵ章につき、精神障害者でないと分かりにくいやり取りとなったので、報告者の高見の意見を以下書くことにしたことを御了解いただきたい。
社会的入院7万人(6万人と言うが)を退院させる時に、受け入れ先がない中で病院をなくすとストリートピープルになると言うが、地域の受け入れ先を作らないのは厚労省そのものである。7年間の制度による、社会的入院からの退院者数2819人、21年度で、うち公的な受け入れ先50%?自宅25%、新規アパート25%という数値を前にして、よくこんなことがいえるなと思うのは当然である。
ただ、厚労省は2819人という回答をしているが、本省以外で自治体独自の退院支援の取り組みが大阪府で行われている。大阪府以外については不知だが、この数がカウントされていない回答である。ただし、大阪府の事業でも2千数百人と大勢に影響を与えるものではないが、府下の社会的入院は解消したと言っているようである。
イタリアでも、バザリア改革を快く思わない病院当局者が、受け入れ先の確保をしないままに患者を放り出したということはあるようだ。それを盾にして、イタリアでもストリートピープルが生まれたと、バザリア改革にけち付けするのはいかがなものか。
任意入院で185千人中、17万人が全閉鎖、夜間閉鎖の病棟にいる。
改善しているというがいまだに雑魚寝の病室もある。原則開放の個室でないと安心して眠れないと思うがそれには程遠いのが現状である。
厚労省の言う第3者機関では、退院・処遇改善の請求もほとんど通らない(2.1%、3.1%)のが現状である。「精神障害者」の実感とかけ離れた数値である。総合福祉部会の挙げる第三者機関の必要性がかえって証明されている。
 これでは精神障害者の人権が守られているとは到底言えない。
総合福祉部会の骨格提言にあるように、OECD平均値並みの予算をつけて、退院促進の公的施設、民間住宅の確保を進めるべきである。精神科医療に今でも1兆5千億円が使われていると言う数値も聞かれる中で、使途が間違っている。
7万人もの人権が不当に侵害されている中、精神障害者福祉等言ったところで大嘘としか言いようがない。直ちに地域の受け入れ先を作って退院させるべきだ。
厚労省の官僚が挙げた、東邦大の水野氏の書いた(編集した)本を研究対象として読み始めている。水野氏はイタリアへの留学経験がある。官僚の言ったイタリアについての研究ではなく、病院・診療所で待っているのではなく、地域に出て行って診療を行うことについての本。東京の「みなとネット21」、福島県の「ささがわプロジェクト」を肯定的に取り上げている。「みなとネット21」は東京港区で「精神障害者」の地域生活をサポートするNPO。「ささがわプロジェクト」は既存の精神病院の分院を解散して地域生活に繋げた例。関西では京都の高木俊介医師らの「ACT-K」が有名だが、水野氏の研究の対象外。
「病」者集団が言う、厚労省の行う「アウトリーチ」批判は、保険医療では本人同意のない医療は出来ないところ、予算をつけて本人同意抜きの強制医療を行うことを批判したもの。このような「地域の施設化」をどのように回避しながら、「精神障害者」の地域自立生活をサポートするのか?患者会の役割は?兵庫県の実施しているピアサポート電話をどのようにそこに繋げるのか?といった問題意識でさらに研究していきたい。
「地域の施設化」とは病院・診療所を出て地域医療を進める上で、地域が巨大な施設に転化することを糾すもの。強制権限を持った「アウトリーチ」ではだめということ。医療機関などに見つからずに地域生活をしている「病者」を探し出して強制医療を行うことは、保健所や、差別的な地域住民の通報により介入し、強制入院に繋げることになる。厚労省が実施している「アウトリーチ」ではそうなる。
厚労省の「アウトリーチ」試行は3県(奈良など)で実施されているようだが、詳細については今後、質問していきたい。奈良では専任の職員は2名しか配置されず、医師等は病院等と兼務している状態。予算の問題でそうなっている。

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2011年11月21日 (月)

報道--厚労省、社会保障改革将来像を発表

厚労省、社会保障改革将来像を発表- 一体改革成案踏まえ、改革イメージ (キャリアブレイン)

 厚生労働省は11日、政府・与党の社会保障と税の一体改革成案を踏まえた、「社会保障改革で目指す将来像〔案〕」を発表した。2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げることを前提に、それによる財源を社会保障改革に対して、どのように振り向けるかを明確にした。医療・介護分野の改革の方向性に関しては、「どこに住んでいても、その人にとって、適切な医療・介護サービスが受けられる社会へ」としている。

 この将来像は、同日開催した第3回厚労省社会保障改革推進本部(本部長=小宮山洋子厚労相)で取りまとめた。消費税5%引き上げ分の使途については、社会保障の機能強化に3%相当分を充て、残りは機能維持(1%程度)と、消費税引き上げに伴う社会保障支出の増加分に回す。社会保障を充実(約3.8兆円)させる一方で、重点化と効率化(約1.2兆円)も進める。

 医療・介護分野の改革の方向性に関しては、▽高度急性期への医療資源集中投入などの入院医療強化▽在宅医療の充実、地域包括ケアシステムの構築―の2本柱を据えた。主な改革に要する費用についても明らかにし、在宅医療の充実に8700億円程度、在宅介護の充実に2500億円などとした。一方、重点化と効率化で費用を抑制する主な項目は、平均在院日数の減少(▲4300億円)、介護施設の重点化(▲1800億円)、介護納付金の総報酬割導入(▲1600億円)など。

 この日の記者会見で小宮山厚労相は、将来像をまとめた経緯について「一体改革成案に基づいて審議をするたびに、その負担を全部、国民がかぶると伝わっているのではないかと懸念していた。社会保障の全体としての機能、枝ぶりの絵姿を示したかった」と強調。また、将来像の名称の最後に「案」という文言を付けたことについては「審議会でも民主党でも議論しているので、あちこちに気配りした」と述べた。

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2011年11月15日 (火)

10・28集会、発言要旨

(※ 国会議員の発言要旨は、時系列とはなりませんが、全部ひとまとめにして紹介します。)
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《開会挨拶》
●小川栄一・JDF代表
 8月30日に障害者総合福祉法案の骨格に関する総合福祉部会の提言が出された。より良い新法の制定をめざし障害者や関係者55人からなる総合福祉部会の総意により取りまとめた提言である。今厚生労働省で総合福祉法の法案作りが始まっている。私たちの思いの込められた骨格提言を踏まえた新法を実現するためには、全国の仲間の皆が力を合わせることが必要。今日の大フォーラムとパレードを通じて私たちの思いを全国に届けよう。3月11日の東日本大震災で多くの人たちが犠牲になった。今も地域社会の復興に向けて頑張っている。‥《黙祷》‥。

《国会議員等の発言》

●中根康博・衆議院議員(民主党)
 党内厚労部門・障害者ワーキングチームの座長をしている。幹事長室からこのフォーラムへの参加を厳命された。その深意を汲み取って欲しい。障害者自立支援法を廃止して、新しい障害者総合福祉法を制定する約束は守る。2年前と変らない。皆さんの思いを新法に盛り込んでいきたい。より良い国作り、地域社会作りのために全力で取り組む。国民と国会とが一体となって作る決意だ。

●高木美智代・衆議院議員、(公明党)
 公明党障害者福祉委員会の委員長を務めている。一年半に渡って当事者で提言をまとめたことを高く評価する。自立支援法の不備を直すため、昨年12月3日、改正法を成立させた。その上で積み残しが4つある。①障害程度区分、正しい区分・サービスが行われていない状況を変えなければならない。提言ではガイドラインを作るといわれているが、緩やかなものでは、地方分権のなかで切り下げられてしまう。②制度の谷間を埋め、難病の人が福祉サービスを受けやすくすべき。③事業者の経営安定化を恒久的に支える。④障害児のサービスの一貫性が必要。こうした点を反映し、本当に廃止でいいのか、今ある資源を活用して進めねばならない。高齢化への対応からも総合的に考えていく。政府与党の制度作りを見据えていく。

● 川田龍平・参議院議員(みんなの党)
 私は医療の問題を中心に厚生行政を変えるために議員になった。生まれつきの血友病。足の出血で昨日まで車イスに乗っていたが、杖で歩けるようになった。どんな人でも生活に不便を感じないユニバーサルなデザインが社会の仕組みとなるようにしなければならない。3・11の震災・津波で、その辺の課題が明らかになった。国会を多く・長く開いて法律を沢山作らなければいけない。みんなの党では党大会やタウンミーティングなどで積極的に手話をつけることになった。手話が公用語になるよう働きかけたい。

●高橋千鶴子・衆議院議員(共産党)
 党国会議員団の中の障害者の権利と平等推進会の会長代理を務めている。当事者自身が参加した制度改革会議・総合福祉部会が精力的に開かれ、障害者基本法の改正や、総合福祉法に向けた骨格提言が発表された。骨格提言は、障害のない市民との平等性・公平性を確保しようと述べている。谷間や空白のない全ての障害者を施策の対象にすること。この提言が述べている新たな社会は、全ての人が人間らしく尊重され大事にされる暮らし易い社会だと思う。提言が明記したOECDの平均水準にするには障害者予算を今の2倍にしなければならない。もともと障害者の予算があまりにも少なすぎた。「社会保障と税の一体改革」の目的は、消費税の増税である。取るべきところが違うと訴えていきたい。

●福島瑞穂・参議院議員(社民党)
 鳩山政権の時に、障がい者制度改革推進本部ができ、私が障害者対策担当で副部長となり、その下に推進会議ができた。この会議には障害当事者に半分以上入ってもらった。当事者が入ったら議論が変った。私は障害者制度改革推進会議の生みの母。これからも頑張る。障害者権利条約を批准するために、3つ法律を作らなければならない。障害者基本法の改正法はできた。2番目が障害者総合福祉法、3番目が障害者差別禁止法。障害者総合福祉法は来年国会に閣議決定をして出される。これからの課題は、厚労省の法案作りに働きかけ、財源を言い訳にさせず、いい中身を作らせること。地域基盤整備を法案の中に入れ、地域移行プロセスや、地域の支援が後退せず、隙間のないサービスとして入るよう法案成立まで頑張っていく。障害者の運動の中で、皆さんの代表が政権のど真ん中で、頑張れる局面である。

●三宅雪子・衆議院議員(民主党)
 私は2009年障害者福祉、障害者行政がやりたくて出馬し、無事議席を獲得することができた。3年目を迎え、気持ちは揺るぎない。命をかけて、総合福祉法・権利条約のために邁進していく。

● 本多平直・内閣総理大臣補佐官(民主党)
 埼玉選挙区の民主党衆院議員。野田総理の下で総理大臣補佐官をしている。いい法律を作ってくれという皆さんの気持ちを総理に伝えて、他党の人とも話し合っていきたい。

●岡崎トミ子・参議院議員(民主党)
 4ヶ月間の障害者担当大臣の時期、障害当事者の声を反映させる「第2次意見」を私が受け取った。全てを反映することはできなかったが、これからの総合福祉法、差別禁止法、そして国連障害者権利条約の批准という道筋の中でこのことを大事にして仕事をしたい。

●田村智子・参院議員(共産党)
 参院の厚労委員を担当している。「私たちのことを私たち抜きに決めるな」が何度も国会で裏切られてきた。皆さんと一緒に変えたい。

●谷博之・参院議員(民主党)
 民主党障害者施策プロジェクトチームの座長を務めていたが、9月から法務省の大臣政務官に就任し、障害者施策から離れた。しかし、国連障害者権利条約の批准のための法整備に関わる。日本に人権救済の機関を作りたい。そのためにも障害者差別禁止法を作りたい。

●石毛鍈子・衆院議員(民主党)
 民主党が制度改革推進会議を作る時から関わってきた。今は文部科学委員会の委員を務めていて、厚労委員からは抜けている。党の国会議員として、また社会保障と税の一体改革に関わる立場も含め、障害の有無によらず平等の権利を大切にした法案が作られるよう、厳しい予算状況だが努力したい。

●中島平直・衆議院議員(国民新党)
 障害者は大変な思いをされている。国民新党は皆さんと心を一つにして総合福祉法の成立目指して頑張る。

●金子恵美・参院議員(民主党)
 福島県選挙区の議員である。福島は地震・津波に加えて原発事故により大変な問題を抱えた。多くの障害者が困難に苦しんでいる中JDFが支援センターを立ち上げ、安否確認してくれた。全国から多くのボランティアも入った。感謝している。障害者の妹を通して仲間と出会い、障害者自立支援法を廃止することが、4年前私が議員になる原点だった。ようやく先が見えてきた。総合福祉部会で提言が出され、皆さんの意思が届く新しい法律のゴールに向かって前進した。あきらめない、負けない、乗り越える、福島県民がそうしているように心を一つにして共に歩んでいこう。

●八代英太氏
 次の国会では皆さんの心が染み通った障害者総合福祉法が誕生するだろう。本日、昔私がいた自民党が挨拶に来ていない。この問題は全ての党派を超えて、あらゆる問題に先駆けて国会で形作られるべき。東日本大震災の問題も、TPPの問題も重要だが、障害者問題が置き去りにされてはならない。新しい野田内閣に心やさしい風貌を感じている。この障害者総合福祉法に「ノーだ(野田)」なんてことはないと確信を持つ。提言に示した私たちの心が法案に実現するよう、今日が新たな次への始まりであるように誓い合おう。

《連帯のあいさつ》

●日本弁護士連合会メッセージ(総合福祉部会委員でもある藤岡毅弁護士の代読)
 日弁連は、10月7日高松市で、第54回人権擁護大会を開催した。その第3決議として、「障害者自立支援法を確実に廃止し、障害当事者の意見を最大限尊重し、権利を保障する総合的な福祉法の制定を求める決議」を満場一致で採択した。当連合会は、障害者の権利を保障する新たな総合福祉法の制定を国に求め、皆様と力を合わせて取り組んでいく。

●反貧困ネット事務局長・湯浅誠氏
 反貧困ネットワークは、障害者、不安定就労者、多重債務者、生活保護受給者等の人達をつなぐ活動をしてきた。今、内閣府の参与として活動している。民でも官でもやることは同じ。多くの人たちは、その置かれた生活者としての立場でつながっている。そのつながりを広げていくことが、社会を生きやすくして、社会に元気をもたらすと思っている。鳩山さんが2年前に言った、「全ての人に居場所と出番を」という言葉は、名言だと思っている。そのことが社会の中に、定着して広がっていくことを、色んな立場から一歩一歩進めていきたい。

《骨格提言の中身紹介》
●障がい者制度改革推進会議担当室長・東俊裕氏
 昨年4月から総合福祉部会を55人でスタートした。55人もいてまとまるのか、当初から懸念されていた。部会ではチーム分けをして議論を進め、激しい議論もあったが、8・30に提言がまとまった。意見に違いがあっても、ギリギリで戦わせて、努力しながら共通点を見出した。団結した力が実を結ぶ歴史的な価値がある。総合福祉法は自立支援法とは違う提案をしている。まず利用者の範囲、制度の谷間が無いよう改正自立支援法の定義を引いている。支給決定の仕組みは程度区分に基づく仕組みではなく、生活の実態に合ったサービスを協議・調整をベースにした仕組みを提案している。またサービス体系、これまでの介護給付と訓練等給付の分け方を無くす。さらに地域移行の方向性に全員が賛成している。骨格提言をベースに厚労省が検討に入っている。骨格提言を作ったから後はお任せではダメ。基本法の時も、後から推進会議を開いて法案の途中経過を披露させ意見を上げた。部会は8・30以降も開催する。推進会議総合福祉部会だけでは進まない。皆が地域で声を上げ地方議会を動かしていくことも重要。

《期待トーク》

●日本身体障害者団体連合会・嵐谷副会長
 JDFは国連障害者権利条約特別委員会にNGO代表団に8回、延べ200人以上派遣した。私もその一員。合理的配慮などの新しい言葉を知った。日本での早期批准を願っている。批准を目指して全国の障害者団体が各地でフォーラムを開催してきた。本年7月、当事者参画の下、権利条約の理念を踏まえた改革障害者基本法が成立した。8月30日には総合福祉部会から骨格提言が出され、推進会議から蓮舫大臣に手渡された。障害者政策の将来を担う総合福祉法に骨格提言を最大限反映させたい。障害者権利条約の基本精神「私たち抜きに私たちのことを決めるな」を叫ぼう。すべての障害者が等しく基本的人権を享有する個人として尊重され、他の者との平等が保証されなければならない。

●日本盲人会連合・理事・情報部長・鈴木氏
 総合福祉法に期待する。先日出された骨格提言。まず、選択と決定について、本人の意向がそのまま尊重され必要な支援・支給量が決定される。これは実際には難しい。なぜなら予算の壁に阻まれそうな気がする。ここは皆の力で進めよう。また支援サービスの体制については、障害者が地域社会において本人らしく主体性を持って生活できるように基盤を整備しなければならない。それには全国統一の基盤整備とそれぞれの地域の実情に応じた支援体制の構築が必要。さらに障害ゆえのサービスは無料にさせたい。また障害者が、十分なサービスを受けられるよう、人材の確保、適正な賃金支給等、介護職員にも光を当てなければならない。

●全日本ろうあ連盟:小中栄一副理事長
 昨年のフォーラムでPRした「情報コミュニケーション法」の実現を求めた署名は、昨年9月から始めて今年の9月に国に提出した。116万3876筆になった。3・11被災地からの署名もあった。津波の警報が聞こえなかったために亡くなった人がいる。今回の骨格提言には、情報コミュニケーションの権利を保障しなければならないと記されている。全国どこでもコミュニケーション支援が受けられる仕組みを作ってほしい。また総合的な相談支援センターの中で手話通訳やろうあ者相談員を置くことも提言されている。我々は総合福祉法の実現に向け2つの大きな運動を行っている。一つは「情報コミュニケーション法」を作ること。2番目は「手話言語法」を作りたい。障害者基本法で手話が言語に含まれるとされた。そのためのパンフレットを6万部作成した。目標は近づいている。116万人の署名の重み、仲間たちの運動の力、障害者の連帯が大切。

●日本障害者協議会(JD)副代表・東川氏
 JDは国際障害者年を契機にできた。62団体で構成。私の団体は日本脳外傷友の会と言い、高次脳機能障害者とその家族・関係者で作る団体。JDに加盟して10年。総合福祉部会55人の委員の1人として参加していた。まだ障害として認定されていない吃音、アルコール依存、薬物依存の人々からも願いが寄せられ、すべて提出した。障害の定義・範囲を広くした法律にしてほしい。とくに高次脳機能障害、最近知られるようになったが、見た目では分からない。失語症や記憶障害は認められているが周知されていないので自治体の窓口で撥ねられることが多かった。特定疾患に認められていない難病の人もたくさんいる。制度の谷間をなくしてほしい。地域で支援受けるには整備が遅れている。地域移行の整備を進めてほしい。柔道被害者の会もある。柔道での死亡者は日本が一番多い。フランスやアメリカでは一人の死者も出ていない。支援を求めている人すべてが救済されるような法律を願っている。

●DPI日本会議・三沢議長
 DPIは毎年「全国の障害者の地域生活の確立と実現を求める全国大行動」として参加している。今年はJDF枠の13団体で結集し、第2会場を含め1万人以上が集まっている。私たちはコンピュータで障害者の生き方や生活を決めてほしくない。こういうサービスがこれだけ必要という本人の主張を基に、それがいかに合理的なものかを判定するガイドラインに基づいて協議・調整ができ、必要なサービスを使って、ひとりの人間として生きていきたい。それを可能にする法律作りのために昨年来推進会議の下で部会が立ち上がり、55人の委員が集まり、立場・考え方の違いがあったが、一つにまとめて骨格提言にした。この提言に基づき、この理念・精神、そこに盛られた仕組みをないがしろにすることなく、厚労省が法案を作ってくれることを期待している。期待が裏切られることのないよう、実現されるよう声を上げ続けて、全国の市民に届けて、社会生活の困難を持つ人が、本人が主体となって、必要なサービスを安心して受けられる法律を作っていきたい。

●全日本手をつなぐ育成会(メッセージ)
 厚労省が法案作りに着手するが、育成会としては骨格提言の精神を踏まえ、当事者主体の法案になることを期待している。法成立までの間、改正自立支援法が完全施行されることを望む。


《特別報告》

●JDF宮城支援センター・株木孝尚氏
 宮城全域の障害者数は10万以上、沿岸部に5万人以上いる。しかし個人情報保護条例が壁になってJDFが対話できた数は現在でも1600人程度。幸いにも福祉関係者ほか協会役員、地域保健師、民生委員、PT、OTなど多くの協力者等で調査できた。発生当初、指定避難所への移動困難、避難できてもトイレ・介助・身体的精神的負担などの理由で避難所を去った結果、支援物資が届かなくなった例もある。聴覚障害で1週間何があったのかわからなかった人もいた。音声情報の文字化、文字情報の音声化など視聴覚的配慮が必要。ガソリン不足、車・車いす・杖などの流失で通院できない、薬が無くなって動けないなど、移動支援が多くあった。停電で医療機器不良という命にかかわる問題もあった。予備の電源配置や緊急時の移送システムが必要。仮設も多くの問題を抱えている。砂利、スロープ、間口などの問題、改修できるのに周知されていない。寒さ対策は緊急。阪神淡路の教訓生かされていない。通院の移動支援は今も続いている。家族任せの平時の福祉行政の問題が露呈した。したがって新しい総合福祉法には次の3点に期待する。①家族に責任を負わせない、社会の責任 ②障害を隠して生きる必要がないよう差別のない世の中を作る ③誰もが社会的障壁がないような世の中になること。世界一平和で安心な、この日本に生まれてよかったと思える国になるよう期待する。

● JDF支援センターふくしま・白石清春氏
 福島県は地震・津波に加えて原発が爆発し、放射線が全域に満ちている。3月19日からJDFを立ち上げて活動してきた。全国のJDFの仲間の協力で障害者の把握に努めてきた。福島だけでなく、東北全域でまだまだ差別が厳しい。家族に見放されている障害者も多くいる。原発事故で放射線の影響が出る。今後障害者が多く生まれてくることも予想される。後輩たちが生きていける総合福祉法に期待する。

●JDFいわて支援本部・藤井きみひろ氏
 日本障害フォーラムの名の下に様々な支援が力になった、同時に被災地では孤立感を深めがちになる障害者団体、当事者一人ひとりがこのJDFという名で精神的な支えをいただいた。被災地ではまだまだ支援が必要。骨格提言を活かすために、私たちが行動しなくてはならない多くの課題が残っている。当事者が自立しようという自覚、責任を思い起こし、行動を起こすことが、JDFの発言力を高め、総合福祉法へ骨格提言を具体化できる力になる。組織強化のため個人情報保護法というバリアを超えなければならない。避難所は居心地は悪いが、顔なじみがすぐ集まって障害者団体が名簿を作ることができた。しかし、今仮説にランダムに移ってしまったため、仲間がバラバラになった。われわれが自立しようとしても仲間同士のつながりがうまくいかない。仲間の連帯を作るため一軒一軒訪ね歩くことを責務と考え、岩手での組織作りを図り、障害者総合福祉法を確かなものとする運動を前進させる。

《連帯メッセージ》

●日本知的障害者福祉協会(知福協)=JDFには非加盟
 今後、骨格提言をもとに法案の作成が行われると思うが、関係者が思いを込めてまとめた提言なので、その過程の精神を踏まえ、国は障害者総合福祉法の制定に向け、積極的に取り組むよう望む

《期待トーク(続き)》

●全国脊髄損傷者連合会・副理事長・大浜氏
 総合福祉法の骨格提言、いくつかのキーワードがある。一つは、障害の範囲の問題。日本では6百万人といわれているが、世界的には10%~20%なので実際には千2百万~2千4百万くらい。これから増えていくと思う。二つ目は程度区分の問題、これは国庫負担規準のことであり、予算の問題。支援費当初の予算が8100億円、去年は1兆800億円になった。骨格提言の試算では、二倍の2兆5000億円から3兆円の予算が必要。それを実現するにはJDF13団体だけでなく、すべての障害者団体が一つに結束することが必要。今日だけでなく今後も一緒にやっていこう。


●全国精神保健福祉会連合会・事務局次長・鈴木氏
 提言に、遅れている精神障害者施策も変えていけると期待している。①自己責任ではなく、社会が支援するという考え方に変わるべき。家族依存から社会の支援へ転換することを望む。②地域自立生活の権利につき、国の責任を明確にし、自治体間格差、障害種別間格差を解消して欲しい。JRや航空運賃の割引制度も精神障害者には適用され現状について国に解消を求めたい。③訪問相談や24時間の相談体制などを期待する。精神障害分野に相談員が制度化されておらず、家族の負担となっている。家族会等への支援を期待する。④保護者制度の廃止に向け、整備を進めて欲しい。医療保護入院制度における保護者の同意は強制入院の同意を家族がすることであり、障害者権利条約の理念に反している。⑤訪問医療の制度化を期待する。早期治療に結びつく。障害が重くても退院して地域で生活できる。医療中断によって再発することを防ぐ。

●全国社会福祉協議会・全国社会就労センター協議会(セルフ協)・近藤氏
 障害者の働く場につき支援を行ってきた。特に重度障害者の社会参加・働く場の確立に力を入れてきた。地域で暮らす住まいの強化も訴えてきた。骨格提言には「私たち抜きに私たちのことを決めないで」との障害者の思いが詰まっている。新しい総合福祉法に反映させたい。障害者が安心して生活できる共生社会を作っていきたい。

●全国社会福祉協議会・全国身体障害者施設協議会・会長・日野氏
 私たち協議会は全国で493施設の組織。重度の身体障害者に対する個別支援を実現するため施設支援と地域支援を両軸として取り組んできた。現在障害者総合福祉法と障害者権利条約の討論等を踏まえて新たな特別委員会を立ち上げた。施設の機能や役割の見直し・再検討、地域における包括的支援基盤の構築のための特別委員会。障害者総合福祉法の理念・目的は賛成である。課題も残っているが解決されると信じている。利用者本位の法律を作っていただきたい。

●日本障害者リハビリテーション協会・副会長・松井良介氏
 私たちは全国的な組織のある団体ではない。「アジア太平洋障害者の10年」が20年展開されてきた。今の10年が来年最終年を迎える。2013年からさらに10年延長することが決議された。具体的中身の検討が12月にバンコクで国連アジア太平洋経済社会委員会の専門委員会で議論される。これまで第1次・第2次10年とも日本が、ある意味八代英太氏がリーダーシップを取ってきた。新しい10年も引き続いてリーダーシップを取っていく必要がある。総合福祉部会の就労合同作業チームで、これまでの福祉的就労を改正し、「障害者就労センター」で働く人達について最低賃金以上を確保できるような提案をしているので支援していきたい。

● 全国精神病者集団、山本氏
 2つの理由で歴史的な集会である。1つは、総合福祉法を求めた集まりであること。2つは、障害種別を超え団結した初めての障害者の集まりだということ。障害者権利条約の作成過程における国際障害コーカスの活動は目を見張るものがあった。異なった国々、障害の種別、年齢、それぞれの体験を超えた団結である。一つの目標のために団結した。これを日本で再現しなければいけない。差別語といわれる「キチガイ」とは、気が違うという意味。精神障害者と他の人は気が違う。私にとっては精神疾患を持たない人はキチガイ。人はあくまで違う。違いこそ尊重されるべきと条約は宣言している。日本は世界最大の障害者隔離収容大国。精神病者は世界一。違うことは決して強制的に直されたり、訓練されることではなく、そのまま尊重されるべき。今、精神病院の地域移行の対象者は医師が選別するが、提言はそのやり方を否定した。誰もが街で暮らせる、地域で暮らせることが当然。私たちは今、最も差別され人権を剥奪され、施設や精神病院に入れられている仲間の排除・隔離を許さない点で一致団結することが求められている。骨格提言はまた谷間のない支援を宣言。今の支援法には巨大な空白がある。精神病院、病院、刑事施設、入管施設などの人も対象とされるべきと宣言している。専門職による障害者支配を許さない。私たちのことを私たち抜きに決めるな。私たちはまず人間だ。今こそ施設・精神病院に出向いて仲間を取り戻そう。

● 全国盲ろう者協会・評議委員・角川氏
 盲ろう者とは目と耳に重複の障害があること。へレンケラー女史が有名。盲ろう者が自己主張したり、情報へのアクセスをするためのコミュニケーション保障がなかったので、その存在が伝えられてこなかった。平成3年に全国盲ろう者協会を設立し20年が経つ。骨格提言には私たち盲ろう者の立場からも出させてもらった。盲ろう者向け通訳派遣事業を国の責任で実施させていきたい。総合福祉法は東日本大震災や台風によって被害を受けた人々の希望となるような法律になってもらいたい。

●全日本難聴者中途失聴者団体連合会・理事長・高岡氏
 聞こえないという障害は、音や言葉が聞こえないだけの障害ではない。家族や地域の仲間、社会との関係が切れてしまうという障害。それが聴覚障害である。私たち難聴者は、総合福祉法に4つ期待する。①手帳を持たない聞こえない人々も福祉サービスを受けられるようになりたい。身体障害者福祉法の聴覚障害の規準を新しくして支援を求めたい。②要約筆記派遣事業を全国のどこでも受けられるようにしたい。家族や仲間がいない場合に、要約筆記を派遣するという自治体がある。何のための自立支援か。私たちは家族や友人の力を借りないで自分達で社会と関わりたい、社会参加したいと思って要約筆記を利用する。③相談支援事業に難聴者を元気にする事業が入っている。④情報コミュニケーション法を実現させる大きな機会になる。人と人が結びつけないのがコミュニケーション障害。全ての障害者と力を合わせて情報コミュニケーション法を実現させたい。欧米で
「我々は99%だ」という運動が起こされている。しかし1%の人にも障害者がいる。われわれは全ての国民と一緒に福祉の向上、権利の確立目指して運動していきたい。

《まとめ》

●JDF幹事会議長・藤井克徳氏
 私たちは障害の種別、立場、地域、過去を超えて今日集まった。これから半年間は私たちの人生の中で特別な半年間になりそうだ。あの骨格提言をどこまで削らせずに完全に実現していくのか大事な向こう半年間になる。今を生きる私たちのみならず、障害を持って生まれてくる後輩たちにとっても、あの時の行動が「もうちょっと頑張っていれば」と言わせないようにしよう。骨格提言、覚えるコツは2、6、10。2つの指針、6つの目指すもの、10の柱。これが骨格提言のポイント。骨格提言をもう一度学んで、一人でも多くにこの提言を伝えていこう。向こう半年間がこの国の障害者政策の基本方向を決定付けるだろう。次のたたかいへの、悔いのない行動・運動を続けていこう。

《閉会の挨拶》

●日本盲人会連合、笹川氏
 全国から1万人の参加を達成した。全国の障害者の意思統一が果たされた。国会議員の力強い決意表明もなされた。あと一つ、国民のコンセンサスを得ることが必要である。国民の支持がなければ、この新法は成立しない。パレードで強く国民に訴えたい。

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2011年11月12日 (土)

最高裁要請運動に協力しましょう

以前から応援している、東芝過労うつ労災・解雇裁判で、最高裁要請への協力が呼びかけられています。怒りネット関西でもぜひ協力したいと思い、以下に要請文を貼り付けます。事務局

☆彡☆彡 東芝・過労うつ病労災・解雇裁判       ☆彡
☆彡 重光由美さん支える会メールレター 第33号 ☆彡☆彡
いつもご支援ありがとうございます。
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 ■最高裁要請運動にご協力を
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徐々に寒くなってきました。皆さんいかがお過ごしでしょうか
裁判は、現在、東芝との民事訴訟(損害賠償等請求)最高裁上告審が行われています。
最高裁では、弁論が全く無いため、「重光由美さん支える会」では、
原告側の上告が受理されるよう、最高裁要請行動を月1回行っています。
先月の最高裁要行動は10月28日(金)に行われました。
様子は、原告ブログをご覧ください。
http://shigemitsu.blog40.fc2.com/blog-entry-584.html

最高裁要請行動のひとつとして、現在、「上申書(意見書)」を提出しています。
「最高裁に上申書を提出」に引き続き、ご協力をお願いします。
今回も、上申書の雛形(ワード版)を添付します。
こちらに皆さんの意見を書いて、署名、押印し、下記住所まで送ってください。
最高裁要請行動時に、最高裁に提出をします。
短くてもかまいませんので、上申書作成がまだの方は、是非ご協力お願いします。
上申書送付先  
〒362-0014 埼玉県上尾市本町2-10-3 山本方 重光由美さん支える会宛
先月10月に最高裁要請行動で配布したビラも同時に添付します。
会社の責任を明確にし、労働者の権利を勝ち取るために、
一審同様の全面勝訴を勝ち取りたちと思います。
上申書(意見書)提出は、上告審で決定が出るまで続けます。
多くの皆さんのご協力をお願いします。
■今後の予定
○次回最高裁要請行動
(国民救援会主催)
 11月17日(金) 門前宣伝行動 8:15~9:00
            書記官要請  10:00~ 
○過労死院内集会
 11月18日 14:30~16:30
 衆議院第一議員会館・1階  
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近況は原告ブログをご覧ください。
http://shigemitsu.blog40.fc2.com/
裁判の詳細は裁判ホームページをご覧ください。
http://homepage2.nifty.com/tsbrousai/

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2011年11月11日 (金)

 怒りネット通信№49

怒りネット通信
2011年11月22日発行 No.49

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誰もが地域で生きるために障害者制度・介護保険制度を根本的に変革せよ!

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沼尻好夫の65歳介護保険適用問題についての報告と御礼

 このたびは、夫である沼尻好夫の65歳介護保険適用問題について関係者のみなさんから多くの応援と励ましをいただき、ありがとうございました。おかげさまで好夫は障害者福祉サービス(自立支援法適応)の本決定を市役所から受け取り、9月1日からこれまでどおりの安定した生活に入ることができました。
 以下、簡単ではありますが、これまでの経過をご報告させていただき御礼にかえさせていただきます。
 
問題の根本は介護保険制度そのもの
 
 もともと2000年4月の介護保険制度導入の時から「障害者福祉施策の介護保険への一本化」の攻撃はありました。この「65歳をこえた障害者への介護保険適用」の問題もそのひとつです。
 長年、障害者福祉施策にもとづき自立生活をつくりあげてきた地域生活する障害者にとって、「介護保険への一本化」は利用者1割負担、介護時間の大幅削減、移動サービスの全面カットなど生活を直撃する大問題でした。わたしたち障害者がそれまでコツコツと積み上げた既得権が、長生きして65歳になったというだけで、いきなりサービスを取り上げられるのです。
 その一方、厚生労働省はあえて障害者の65歳問題を焦点にしないようにしながら、既成事実を重ねてきました。その根本には「障害者は長生きできない」という厚生労働省の差別的見解があったと思います。確かに、福祉サービスのあまりの貧しさや、日常使用する薬が体に負担が大きいなどの要因により、統計のうえでは障害者の寿命が健常者より短い傾向はあるともいえますが、その責任はなにより行政当局にあるはずです。

2009年秋から 県当局に申し入れ
 
 2009年秋にこの問題についてまず県当局に初めて申し入れをしました。その後、対県交渉の場で県担当者と市担当者に見解を求めました。この際に県担当者と市担当者の厚生労働省方針に対する対応に大きなずれがあることがわかりました。法律上の「タテマエ」と現場での運用に大きなすきまがあるということです。
 2010年6月、良心的関係者との接触に成功しました。これにより県内において「医療上の必要からの例外措置」が行われている事実が確認できました。その後、検討の上、沼尻好夫の件については「主に医療上の必要から障害者福祉サービスの必要性を行政に確認させる」方向で取り組むことを関係者で確認し、2006年に首の手術を執刀した担当外科医、市内のかかりつけ主治医、介護事業所責任者の3人から「医療上の必要から65歳を過ぎても障害者福祉サービスが提供される必要がある」との意見書をいただく方針を確認しました。そして2010年10月には3通の意見書をすべていただくことができました。
 2010年11月19日、毎年行われる、行政の「障害程度調査」に合わせて「65歳の誕生日を過ぎても障害者福祉サービスを選択する」ことを3通の意見書を添えて市窓口に通告しました。窓口では、3通の意見書について「こういうものは受け取った前例がない」と対応してきましたが、「本人の希望を示す参考資料」との位置づけで受け取らせることができました。その直後、2010年12月1日、市障害福祉課から2011年3月31日までの「サービス支給決定書」がとどきました。これは「今のところ、担当部局としてできるのはここまで」という意味で、ここから好夫の申請についての交渉は本格的な段階に入ります。
 ところがその後、市担当者は沼尻好夫の申請について取扱いを進めようとせず、追加で事情を聞くなどのことを行わず、時間が過ぎていきました。時間切れが迫る中で事態が進まず、好夫はストレスで体調を崩すなど大変な時期でした。
 2011年3月9日、市障害福祉課窓口で担当者に現状確認を行いました。その際市担当者から「市としては沼尻さんの意向にそってサービス支給決定を出したいが、厚生労働省と県の意向があり勝手に決定を出せない状況です。この件は県の担当者に伝えてあるのですが、返事がまだないので市としては困っている。」と返答されました。この回答を聞いたその足で高速道路に乗り県庁に行き、担当者に抗議したところ「県としては市の判断で障害者福祉サービスを行ってかまわないことは市障害福祉課に伝えてある」とのことで、その根拠になる厚生労働省の通達のコピーを渡してくれました。いったい市と県とどちらが言っていることが正しいのか、あるいは両方ただの責任逃れなのか、悩みました。
 
 震災と原発事故のなかで
 
 2011年3月11日、東日本大震災が起きました。私たちの済んでいる市も被害を受けました。翌日には福島第一原発が爆発しました。周囲には避難する人も出はじめました。私と好夫は話し合い「大変なことになってしまったけど、とにかくここで生きていくしかないので支援の人手が集まりしだい市の窓口に行く」と決めました。
 3月15日、周りのガソリンスタンドに車が長い行列をつくっている中、好夫は支援の人たちといっしょに改めて市障害福祉課窓口に出向きました。そこで65歳になっても障害福祉サービスを利用する意思を伝え、当局の回答を求めました。担当者が3月9日に言ったことについて「そんなことは言ってない」と居直ったので現場は混乱しましたが、結局当局に「沼尻さんについてはサービスの切れ目をつくらない。沼尻さんが障害者福祉サービスを希望していることは理解した。」と確認させました。その上で担当者は、「なぜ障害者福祉サービスが必要なのか改めて文書で提出してほしい」と注文をつけてきました。この2年の間いったい交渉の席上で何を聞いていたのか誠意を疑う発言ですが、手続きを進めるための文書ということで文書提出に同意しました。
 ところがその後、介護保険関係の通知文書がなんの前触れもなく自宅に郵送され。私たちは市のやり方にたいへん不信を持ちました。
 2011年4月20日、文書提出をかねて市と交渉し、本決定手続きが住むまでは暫定措置で障害者福祉サービスを保証することを確認しました。また「障害者福祉サービスの継続を前提に事務作業を行うこと、今後市は沼尻本人の同意なく介護保険の関連の文書を沼尻家に送らないこと」などを確認し、改めて事務手続きに必要な医師の意見書などの提出について確認しました。
 4月20日にこちらから出した文書は「障害者が自分の判断で体調に合わせた介助を状況に応じて自分で指示することの必要性」を具体的事例で示し、「サービス内容がケアマネージャーの判断の下ひと月単位で決められてしまう介護保険による身体介護の問題性」を指摘した画期的なものです。それまで市の担当者は「介護保険にも身体介護の項目があるのだからそれでいいのではないか」という程度の理解でしかありませんでした。この点の偏見をくつがえしたことで交渉は大きく前進しました。
 5月には知り合いの市議に間に入っていただき、最終的な事務調整を行いました。
 7月21日、市担当者との討論にふまえ執刀医師の意見書を改めて書いてもらいました。(その方面では人気の高い先生なので意見書を書いてもらうにも3ヶ月もかかるのです。)
 明けて7月22日、医師の意見書と改めての申請書を提出しました。今度は手続きがスムーズに進みました。好夫が字を書けないので私が申請書類の代筆をしたのですが、この2年間のいろいろなことが頭を行き来しました。しばらくして本決定通知の書類が郵送で届きました。
 そして9月1日、本決定による障害者福祉サービス(自立支援法)が開始され、私たち夫婦はこれまでどおりの穏やかな生活をしています。
 
幸運を引き寄せた好夫
 
 新しく「これまでどおりの生活」が始まり、今回のことを好夫と振り返ると「運が良かった」とつくづく思います。もちろん当事者の好夫はぎりぎりまでがんばりましたが、ただそれだけではここまでこられなかったと思います。前例のない「医師意見書」に応じていただき、再提出書類も快く書いてくださった医師のみなさん。地震と原発事故で自分のことでだけでも精一杯な状況のなかから、市交渉に一緒に行ってくれた支援者。交渉の大詰めで骨を折ってくださった市議会議員。私たちに貴重な情報を下さった関係者。そして私たちの切実な要求に対して、すぐには理解できなくとも、席を立たずに根気よく交渉につきあってくれた県と市の担当者。本当に周りの人たちに恵まれたと実感します。
  しかし、それらはどこかから降ってわいたものではなく、これまでの好夫の長い地道な地域活動が実ったものだと思います。
 ここに至る交渉は苦しいことの連続で、どこかでつまずいてもおかしくないことばかりでしたが、好夫は幸運を引き寄せました。それは一人の障害者としてあきらめない生き方を貫くということです。もともと好夫は性格が頑固なのですが、「65歳の誕生日が来て今のサービスがうち切られても、俺はあくまで障害者福祉サービスを要求する」言われてさすがに市窓口担当者もたじろいだと思います。
 私たち障害者は「ものわかりが悪い」といわれてもいいと思います。いまの社会はあまりに生きづらくて、とても笑って「ものわかり良く」なれません。
 今回、私たちの経験を書かせていただきました。つたない文でどこまで役に立つかはわかりませんが、少しでも、同じ悩みをかかえるみなさんの参考になればと思います。
  最後にあらためてお礼させていただきます。ありがとうございました。
 
 
※サービスの法的位置づけの経緯
 2011年4月29日までは自立支援法の本決定
 2011年4月30日から6月30日まで暫定措置
 2011年7月1日から8月31日まで再度の暫定措置
 2011年9月1日から自立支援法の本決定(ただし障害程度に関する書類はこれまでどおり毎年提出する)
 
※※編集者からのお願い
この沼尻さんからの投稿についてのご意見・ご質問等については『怒りネット通信』編集者までお願いします。
とくに、沼尻さん宅に直接問い合わせることはやめて下さい。ご理解の上、ご協力をお願いします。

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報告・怒りネット関西よびかけで集い(9月23日)
高見元博

 9月23日、兵庫県西宮市で、怒りネット関西がよびかけた実行委員会主催で、《障害者自立支援法撤廃 人間らしく生きられる新制度をもとめる集い》を開きました。参加者85人。
 毎年秋に関西の地で開催してきたこの集会も、今年で6回め。今回は、自立支援法撤廃・総合福祉法制定にむかう現在の局面が、推進会議や総合福祉部会の提言を骨抜きにしようとする政府・厚労省とのせめぎあいにあることをつかんで、今後のたたかいの基礎をつくろう、との趣旨で行いました。基調講演を古賀典夫さんにしていただきました。
 以下、古賀さんのお話の要約です。

〈はじめに〉
 8月30日、「障害者制度改革推進会議」の「総合福祉部会」が「骨格提言」を取りまとめた。そして、厚生労働省が「障害者自立支援法」に代わる総合福祉法(仮称)案の作成に入った。総合福祉法は、来年の通常国会に政府提出法案として上程される予定だ。この秋から来年にかけて「障害者」解放運動は、決戦の中に入っている。
 05年10月13日、当時の中村社会援護局長は、福祉は買うものであるとして、「電気やガスや水道や交通や、生活のもろもろの費用については購入せざるをえない。そういう世界の中で生きているということ」と発言した。現在、この人物が厚労省の社会保障改革の中心となっていると言われる。

〈障害者基本法の改正(2011年7月成立)をめぐって〉
 自民・公明・民主3党の合意として提出された案では、「可能な限り」という文言が6カ所入っている。この法案が衆院で6月に、参院で7月末に可決。「可能な限り」という文言は、官僚の力で入れられたことが推測された。

〈総合福祉法をめぐって〉
 厚労省は、2月15日と6月23日に、総合福祉部会の打ち出している方向について、コメントを発表している。これが極めて悪質なもの。憲法よりも「地域主権戦略」が大事なのか。社会福祉や社会保障の増進の義務を国の責任とした憲法25条、法の下の平等を規定した憲法14条を否定する姿勢を示した。
 「非常に多額の財源及び人材が必要となるため、国民の理解を得ながら検討する必要があります。財源や人材の制約を踏まえ、また、制度に係る費用を負担する国民の理解を得るためにも、他の代替手段の活用など、様々な地域資源の活用により総合的に対応することについても検討が必要と考えられます」としている。
 8月30日、総合福祉部会が「骨格提言」を取りまとめた。その中から「障害者総合福祉法がめざすべき6つのポイント」を紹介する。
【1】障害のない市民との平等と公平
【2】谷間や空白の解消
【3】格差の是正
【4】放置できない社会問題の解決
 「わが国では依然として多くの精神障害者が「社会的入院」を続け、知的や重複の障害者等が地域での支援不足による長期施設入所を余儀なくされています。地域での支援体制を確立するとともに、効果的な地域移行プログラムを実施します。」
【5】本人のニーズにあった支援サービス
【6】安定した予算の確保
 「当面の課題としては、OECD加盟国における平均並みを確保することです。」これによって、1兆円以上の追加予算が確保できることになる。

〈経過の総括〉
この「骨格提言」を法案化するのは改革に抵抗する官僚だ。しかし、この間の経験は、この官僚機構も含めて、政府に譲歩させる力を、「障害者」運動は持っていることを示している。そのもっとも強力な武器は、06年の日比谷の1万5千人のような大衆行動だ。
 また、民衆全体がこうした闘いを支持する状況が重要だ。小泉改革に苦しめられた民衆の中に明らかに「障害者」の闘いを支持する状況があった。教育基本法改悪との闘い、沖縄の闘いなどがあった。

〈社会保障、福祉切りすての現局面〉
 いま、民主党が進めている「社会保障と税制の一体改革」は、消費税の増税と社会保障・福祉のきりすてを進めるものだが、これは自民党の麻生政権時代に成立した、〇九年度税制改正法(〇九年二月三一日公布)の附則一〇四条に沿って進められている。裏には、自公政権・民主政権を貫き、それを推進してきた官僚が存在する。
 5月12日、厚生労働省は「社会保障制度改革の方向性と具体策」を発表した。東日本大震災の影響により「社会保障制度改革と財政健全化を同時に実現することの重要性は、むしろ高まっていると考えられる」「そのため、これまで以上に、給付の重点化、 選択と集中、優先順位の明確化が求められる」と福祉切りすてを明言している。

〈結論〉
 強力な大衆行動を作り出そう。10月28日の日比谷に1万5千人を越える結集を作り出そう。厚労省コメントを許さない怒りネットの厚労省交渉を成功させよう。こうした立場で闘う人々との連帯を。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上のような古賀さんのお話を受けて、集い後半では、質疑・意見を出し合いました。
★(障害者)民主党は第2自民党ではないか?
★(障害者)障害者権利条約で、障害者の自由と権利を国は保障すべきとなっている。民主党は無視している。
★(古賀)地域で生きられるようにしようという人とは、誰とでも一緒にやる。権利条約だけでは何の力にもならない。イギリス・オランダで介助時間の削減があり、イギリスでは5月に8000人のデモがあった。命の切りすては全世界で進んでいる。権利条約があっても闘いがないとダメ。障害者を始めとする闘いが力になる。
★(脳性まひ障害者)今A市で一人暮らしをしている。一人暮らしをする時に市役所の障害福祉課、身障福祉センターの相談員は障害や体のことを聞かないで「家事援助削減しますんでそのように暮らしてください」と言った。それでは生活が出来ないので自分でパソコンで困ることを事細かに書いて市役所に出したら受け入れられた。相談員が話を聞いてくれないのは困った。
★(ヘルパー)ヘルパーの側から「ヘルパーの数を増やせ」「時間数を増やせ」「給料を増やせ」と言いたい。福祉が出来上がらないうちに、国は潰そうとしている。ヘルパーは集会に行くときいや応無く付いているだけで良いのか?ヘルパーに対してもかけられている攻撃だ。ヘルパー同士の交流、当事者と一緒にやるなかで生まれてくる。介護する者、される者を越えて地域で共に生きていくことに、ヘルパーが先頭に立っていく。10・28全国フォーラムには事業所の車を借りて日比谷へ行く。
★(精神障害者)強制入院、社会的入院はダメと推進会議、総合福祉部会は言っている。ところが、厚労省の官僚、日本精神病院協会の抵抗がある。ホ-ムヘルプを利用している。ヘルパーのほとんどは健常者の尺度で測って精神障害者への理解が無い。しかし、精神病のことを理解し励ましてくれる人もいる。ヘルパーと障害者は仲良くしたらダメと言われているそうだが、事業所に内緒でプライベートでも仲良くしてくれる人もいる。里美さんのことで。上司から性的暴行を受けた。障害者の弱みに付け込んだレイプそのもの。障害者、契約社員、女性と何重もの差別の構造がある。和解協議で会社も加害者も謝罪しなかったから不調となり、判決となった。11月4日が判決公判だ。判決までの大衆運動を。署名に協力を。
★(視覚障害者)違憲訴訟元原告72人の一人です。ヘルパーの世話になって2~30年。ほんの少数を除いて事務的・パート的な人が多い。健常者は自由に歩く。健常者は毎日買物に行く。買い物に行きたい時くらいは行かせろよ。財政難というところからしか検討しない。はらだたしい。車椅子も快くは押してくれないヘルパーもいる。この怒りをどこに持っていったらいいか。
★(元市会議員・医師)介護保険の問題で議員に出た。介護という公的保障されなければならないものを個人の責任とし、民間に介護させる。税と社会保障の一体改革で改悪が進められようとしている。介護保険法の改悪案が6月15日に成立した。「介護予防」を作って介護から外した。公的枠を外して民間業者にやらせる。市場として大手が参入し金儲けさせようとしている。介護保険の利かないところは1時間2千円の自己負担だ。金が無ければ介護を受けられない。全面的な切りすてが進んでいる。官僚が進めている。民主党になっていい方向に向かうかと思ったが、まったく違う。野田内閣は、税と社会保障の一体改革という形で改悪を進めようとしている。
★(障害者)自立支援法、介護保険に反対している。母親が10年前に片麻痺になった。リハビリを受けたいと訴えていたが、受けることなく先日亡くなった。官僚批判があった。「人間らしく生きられる」を官僚はどう考えるか?官僚なりに弱点があるのでは?ここが弱点と言うところを古賀さんに聞きたい。
★(古賀)官僚の弱点は多くの人が集まること。地方自治体から来て明け方まで働かされている。労働運動は無いのか。良い人もいる。食い込むような言い方が必要。誰を仲間と思えるかを問うていくことが必要だ。
まとめ(平田)現場の思いを聞かせていただいた。今の状況と問題を変えていくという行動提起があった。現場の思いを語っていただいた中で、その両方、政治闘争と現場を変えて行くというベクトル。同時にやれることをやりながら行動して変えていくことだ。

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この間の障害者制度改革の流れ

05年 
*自立支援法の成立までの課程で、国会前で全国で大きな反対の闘い
10/3 障害者自立支援法、国会で成立
06年
10/31 日比谷公犀に自立支援法反対で1万5千人
(その後も毎年10月末に6500~1万人規模の集会)
*12/1 国連で障害者複利条約 採択
  日本は同条約に07年に署名→批准のためには基本法改正、自立支援法の見直し、差別禁止条約制定が必要
08年
10/31 自立支援法違憲訴訟(第1次)29名が提訴
09年
4/1  自立支援法違憲訴訟(第2次)28名が提訴
9月 政権交代・民主党政権ヘ
長妻厚労相(当時)、自立支援法廃止を明言
12/8 内閣前に「障がい者制度改革推進本部」設置
12/14 地域主権戦略会議第1回会合
10年
1/7 違憲訴訟原告団・弁護団と国との和解合意
1/12 障がい者制度改革推進会議第1回会合 
4/27 総合福祉部会第1回会合
5月~ 自立支援法改正法案(議員立法)
6/7 障がい者制度改革推進会議第1次意見
自立支援法改止法案に対する抗議
10/29 日比谷に1万人
11/22 差別禁止部会第1回会合
12/3 自立支援法改正案 国会で成立
12/17 障がい者制度改革推進会議第2次意見(基本法改正に関する意見)
11年
1/25 第1期作業チーム報告
2/15 第1期作業チーム報告に対する厚労省からのコメント
6/23 第2期作業チーム報告
6/23 第2期作業チーム報告に対する厚労省からのコメント
基本法改定について、不十分として要求があがる一方、改定に賛同する団体も
6/30 社会保障・税-一体改革成案
7/29 障害者基本法改正 国会で成立(推進会議第2次意見の核心は反映されず…)
8/30 総合福祉法の骨格に関する提言
*今現在の攻防は、総合福祉部会の提言を総合福祉法の法案化(厚労省の官僚が!!)に反映させることができるか否か!
12年 通常国会で総合福祉法制定
13年 通常国会で差別禁止法制定

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障害者施策を行う政府機関の概略

■内閣府の下に

◆障がい者制度改革推進本部
首相を本部長に全閣僚で構成(閣議とは別の機関)。今後の障害者政策を決める
最高決定機関。最終決定はここで行い閣議にかけて法案化する

◆障がい者制度改革推進会議
・「障害者制度改革のエンジン機関」(当時の福島みずほ担当相)
・推進本部の下部機関
・構成員の過半数は障害者とその家族で構成。「障害者権利条約」の批准のために必要な法律を整備するのが目的。
※「障害者権利条約」は国際的な障害者団体の求めで国連で制定されたもの。数々の画期的内容がある。日本政府は批准の準備に入っている。
・今年7月に「障害者基本法改正案」を策定したが、政府・厚労省に骨抜きにさ れた。「可能な限り」という文言を6ヵ所に入れることによって。
 
*総合福祉部会
・推進会議の下部機関
・障害者自立支援法は廃止が決まっており、それに代わる新制度が出来る。その新制度を設計するための機関
・8月30日に「総合福祉法」(自立支援法にかわる新法)の法案の骨子を出した。

*差別禁止部会   
・推進会議の下部機関
・差別禁止法の策定を行っている。再来年に法制化の予定。差別禁止法は「障害者権利条約」の批准に必要な国内法。

■厚生労働省
・旧来からある障害者政策を決定する政府機関。障害者自立支援法(障害者が生きていくための介助に金をとる法律)はここで決まった。
・抵抗勢力はここにいる
・総合福祉法の制定過程では、総合福祉部会の報告に否定的な意見を述べていた。「予算の裏づけが無い」「国民の合意が得られない」などと主張し、ことごとくに反論した。
・総合福祉法の具体化(法律の形にまとめる作業)はここが行う。その為に、障害者自立支援法と変わらないものにしてしまうのではないかと危惧されている。

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反原発経産省前のテントより

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 9月11日の経産省包囲行動の再に作り上げた経産省敷地内のテントは、反原発運動の結集場所となり、がんばり続けています。
 9月11日の際には、一つだったテントは、今三つになっています。
 ここに、右翼と警察が一体となって妨害を続けているそうです。
 以下に、テント広場からの声明を貼り付けます。


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声明
「経産省前テントひろば」への妨害に抗議するとともに、みなさまへさらなる支援を呼びかけます。

9月11日に「人間の鎖」が経産省を包囲した直後に、経産省本館前に反原発テントが建てられて2か月が経ちました。テントは3つに増えて今も24時間の泊まり込みが続いています。3.11の福島原発事故を受け、脱原発や福島への補償を求めて動き出した多くの人が出会い、話し合い、行動するための場として広がり続けています。
テント近くでは9月11日~21日に経産省前で若者たちのハンガーストライキが行われ、10月27日~29日は「原発いらない福島の女たち」、30日~11月5日は「原発いらない全国の女たち」の座り込みもテントを活用しながら行われました。そして11月11日に再び「たそがれの経産省キャンドル包囲『人間の鎖』」を迎えます。玄海原発4号機の強引極まりない再稼働、ベトナムへの原発輸出の政府合意など、 政府や電力会社の原発推進が加速する中、東京の原発反対アクションは経産省テントの継続とともに進んでいます。

しかしそれゆえに、右翼団体によるテントへの妨害行為が増えています。福島と全国の女性たちの座り込み中から右翼団体の街宣車が何度かテント前に押し寄せ、長時間停車し、座り込みやテントへの非難を大音量で浴びせました。そして全国女性の座り込みが終了したばかりの11月6日の何と午前3時半に街宣車3台で7~8人が降りてきて2時間にわたって妨害をしてきました。また6日11時過ぎ、17時ごろと街宣車数台~20台でテントに向かっての大音量の放列が1時間続きました。
テントを「不法占拠」「過激派」とレッテル張りし、性差別や民族差別のヘイトスピーチを繰り返しました。こうした卑劣な発言や妨害は社会的に許されない行為です。

そして現場の丸の内警察はこうした違法行為を何ら取り締まらずに放置しており、6日夕方には丸の内署の警備課長が「不法占拠だ、撤去、撤去!」と露骨な発言をしました。そして8日18時ごろには2人の右翼とともにテント内へ侵入し、テント関係者に事情聴取のため警察署への任意同行を要請してきました。任意同行で連れて行き、逮捕に切り替える、という手段と思われます。公安警察もテント入り口まで来て、トラブルを起こすならテントを撤去するぞなどと言ってきました。

救援連絡センターから弁護士が駆けつけ、反論し、事なきを得ました。9日昼は数十人の右翼が押し寄せ、テント内に侵入され2時間近く妨害され、私たちはテント前に立てていた数本の旗を撤収することにしました。

こうした一連の妨害から考えられるのは、警察権力が直にテントに介入すると「反原発を求める声と運動をつぶした」という批判を浴びるため、右翼団体と連携しながら介入しているのではないかということ。また社会的注目の集まっていた座り込みの時期には露骨な介入を控えながら、それが終わった隙間を狙ってきただろうということ。そして右翼と警察はテントになにかしら言いがかりをつけて挑発し、揉め事を起こし、こちらがそれに乗ったところで公務執行妨害罪で逮捕し、家宅捜索(ガサ入れ)の名目でテントを撤去、というシナリオを描いていると思われることです。また11月5日早朝には、経産省本館前でトイレを貸すことを求めた男性が何と建造物侵入罪で逮捕され、丸の内署に入れられ、11月16日までの勾留がついてしまいました。これもテントの盛り上がりに対する八つ当たり的な不当弾圧であることは明らかです。

私たちは、警視庁、丸の内警察、右翼団体に対してテントや周辺の人々への一切の妨害、脅迫、弾圧を今すぐ中止することを強く要求します。
その上で、今後も妨害の強まりが予想されます。しかし私たちは常に少人数での対応を強いられています。そこでこの問題に関心を寄せるみなさまに、以下の支援を求めます。

1:この問題やテントの存在、意義を広く伝えて下さい。
経産省前テントひろばは福島と全国の女性の座り込みを通して多くの方が立ち寄るようになりましたが、まだまだ広く知られているとは言えません。マスコミや市民メディアの方に取材を求めるとともに、みなさまには口コミやインターネットで継続的に周囲に伝えて頂くことをお願いします。
2:「経産省前テントひろば」の運営にご参加いただき、泊まり込みや情報発信にご協力ください。
「テントひろば」は様々な団体、個人が集まり運営されています。特に、日々刻々と移り変わる情勢や妨害行為へ対応するためのインターネットでの情報発信メンバーや、テントを維持するための夜間の泊まり込みメンバーが不足しています。
直接テントを訪れていただくか、下記の連絡先までご連絡下さい。
3:テントを活用して、盛り上げてください!
常にテントに人と注目が集まっているようにすることが、妨害や弾圧をさせないためにも最も有効です。そこで私たちは「11・11-12・11再稼働反対!全国アクション実行委員会」とともに、11月11日から12月11日までの1ヶ月間を「再稼働反対アクション月間」と打ち出し、原発に反対してきたさまざまな団体・個人の方々に経産省前テントとその周辺でアクションを企画することを呼びかけます。
それらを通して絶えず経産省に圧力をかけ、人と人がつながる場を作り出し、より大きな運動にしていければ、妨害をはねのけ、原発は止められます。ぜひ、ご協力をお願いします。

「再稼働反対アクション月間@経産省前テント」
★2011年11月11日(金)~12月11日(日)
★場所:「経産省前テントひろば」 http://tentohiroba.tumblr.com/
★現在の決定アクション
11月11日:18時~、たそがれの経産省キャンドル包囲「人間の鎖」アクション 
http://nonukes.jp/
12月11日:午後、銀座→東電前→経産省本館へのデモ!(予定)
★この1ヶ月の間に、みなさんのアクション企画を募集します。
今までのアクション例:座り込み、抗議アピール、デモ、ライブ、上映会、学習会、展示会、カフェ、経産省への大声大会など。
決まったアクションは、「テントひろば」「人間の鎖アクション」のHPで随時公開していきます。
★呼びかけ:「11・11-12・11再稼働反対!全国アクション実行委員会」、「経産省前テントひろば」
★連絡先:070-6473-1947 tentohiroba@gmail.com 
以上、みなさまのご参加、ご協力をお願いします。
2011年11月9日 経産省前テントひろば運営委員会
連絡先:070-6473-1947 tentohiroba@gmail.com  
HP:http://tentohiroba.tumblr.com/
twitter:@tentohiroba

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2011年11月 6日 (日)

福祉新聞より

(2548号 2面)
■社会保障改革推進へ
■厚労省本部が初会合

 厚生労働省は7日、政府・与党が6月にまとめた社会保障と税の一体改革案に沿って、医療・年金・子育てなどの制度改正を進める「社会保障改革推進本部」(本部長=小官山洋子・厚労大臣)の初会合を関いた。

 本部は、政務3役会議の下に設置し、小宮山大臣のほか、副大臣と政務官各2人、事務次官、審議技官、官房長、総括審議官、技術総括審議官、局長11人、政策統括官2人の計23人で構成される。

 今後、社会保障審議会で検討されている医療・介護・年金などの制度改正や、民主・自民・公明の3党合意に基づく子ども手当に代わる新たな制度作りなどで必要な法案を来年以降の通常国会に提出できるよう。改革の進ちょく管理や関係省庁との調整に当たる。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

(2548号 2面)
■社会保障・税番号 地方事務の改善検討
■総務省研が初会合

 政府が導入を目指す社会保障と税の共通番号制度で、地方自治体の事務がどう改善されるかなどを検討する総務省の「地方公共団体における番号制度の活用に関する研究会」(座長=須藤修・東京大大学院教授)が13日、都内で初会合を開いた。今年度内に課題を列挙した中間報告をまとめる。

 研究会は、有識者や中央省庁・自治体関係者らで構成。①自治体における準備の進め方②窓口業務や災害対応など番号制度の活用方法③個人情報保護の在り方──などを論点に検討を進める。

 政府は「社会保障・税番号大綱」に基づき、関連法案を早ければ次期臨時国会に提出する方針。法案には、2014年6月に個人と法人それぞれに番号を交付して、15年1月以降に社会保障、税務分野の可能な範囲で利用を始めること、個人の番号については絵務省が所管して住民票コードに基づき番号を付けることなどが盛り込まれる予定だ。
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2011年11月 4日 (金)

障害者計画見直しへ

福祉新聞より

■推進会議 改正基本法受け検討

 政府の障がい者制度改革推進会議は24日、第36回会合を開き、2012年度で終了する国の障害者基本計画(10年間)の見直しと新しい計画の策定について議論を始めた。改正障害者基本法には、推進会議を改組した障害者政策委員会が位置づけられ、発足すればそこで検討する予定だが、先行して着手した。一方、改正基本法の差別禁止条項に「合理的配慮を行わないことは差別になる」という考え方が盛り込まれたことを受け、障害者差別禁止法制定の検討も加速している。

 国の障害者施策の方針を定めた障害者基本計画は、障害者基本法に基づく。現在は、2003年度から10年間に講ずべき施策の基本的方向が定められている。

 一方、推進会議での議論を踏まえ、今年7月に基本法の改正が成立。障害者権利条約の批准に向け、障害者の定義の見直し、障害者差別の禁止と合理的配慮の提供、地域社会における共生など、権利条約の考え方が取り入れられた。

 これを受け、今会合では、次期基本計画の策定に向け、改正基本法の視点をどう盛り込むか、それら施策の実施状況をどう監視していくかを検討した。

 改正基本法には、障害者政策委員会の設置が規定されており、政府が策定する基本計画に対し意見するだけでなく、計画に基づく施策の実施状況を監視して、必要があれば関係大臣に勧告することもできる。政策委員会は推進会議と中央障害者施策推進協議会を発展的に改組して作るもので、設置は「法律の公布から1年以内」とされ、今年度末にも立ち上がる予定だ。

 このため推進会議では、新しい基本計画が監視のよりどころになるとして、重点的課題を検討。「精神障害者施策の推進が書かれていても充実されてこなかった」「障害のある女性の施策が欠落しているので取り上げるべきだ」「災害対策を具体化すべきだ」などの意見が出た。

 「現行の計画にも地域生活移行を推進し入所施設は真に必要なものに限定するなどと書かれているが、進んでいない。障害者絵合福祉法の骨格提言では『地域基盤整備10カ年戦略』を法定化するとしており、計画と連動させれば有効だ」などの意見も出た。

 また、「インクルーシブな社会にする、障害者差別を禁止するといった視点が現在は入っていないので、新計画では打ち出すべき」との声もある。改正基本法の総則で示した理念をいかに雇用、教育など各施策の方向性として書き込むかが重視されている。

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2011年11月 2日 (水)

毎日新聞より

(10月31日)
■総合福祉法どう実現
■ニュース争論

 障害者自立支援法の廃止と国連障害者権利条約批准は民主党の政権公約の目玉の一つだ。そのために内閣府に障がい者制度改革推進会議を設置した。改正障害者基本法が成立し、現在の焦点は自立支援法に代わる総合福祉法(仮称)の制定だ。車いすの弁護士で現在は推進会議担当室長の東俊裕氏と、野沢和弘論説委員が語り合った。 【写真・小林努】

◆「骨格提言」とは
野沢:自立支援法を廃止した後の総合福祉法について55人もの障害関係者が議論に参加した。現在「骨格提言」がまとまり厚生労働省が法案作成に当たることになったが、その内容を説明してください。

東:制度の谷間をなくす観点から、障害者手帳を持っている人だけでなく心身機能に何らかの支障のある人も対象に含める。福祉サービスの支給決定の仕組みも大幅に変える。現在は障害程度区分に応じてサービスを提供しているが、個々の障害者の生活実態に沿ったものにする。サービス体系は自立支援法でずいぶん整理されたが当初は介護保険との統合が念頭にあったため、たとえばグループホームもケアホームも実態は変わらないのに「訓練等給付」と「介護給付」に分けられた。それを生活実態に合った体系に変える。障害者の生活の場を地域に移行すること、利用者負担、相談支援、権利擁護も意義のある提言になった。

野沢:理想的だが本当に実現できるのですか?

東:自立支援法では福祉サービスの枠から外れていた精神障害を入れ、財政的に義務的経費にするなど、前進もあった。しかし、障害者の施設や病院から地域への移行は十分には進んでいない。制度的な阻害要因があるのではないか。訪問系サービスの国産負担基準が、事実上の上限になってしまった。地域の社会資源は伸びないし、財政力の弱い自治体はちゃんとやろうとしない。方向性を見据えた予算配分と財源問題の見通しをつける必要がある。

◆膨らむ財政負担
野沢:やはり財政負担は大きく膨らみそうですね。

東:制度が落ち着けば、いずれ平準化するとも言われているが、骨格提言も一般住民の生活以上のものを望んでいるわけではない。「他との平等において」と書いてある。市町村で試行事業を積み重ねてガイドラインを作り、生活の実態に即した支援プランを決める。決して青天井ではない。

野沢:自立支援法の前の支援費制度は、ガイドヘルプなどの利用が膨れ上がり財政破綻した。実際にサービスを利用すると、ニーズはどんどん変化していく。標準を作っても、利用者のニーズは良いサービスであるほど予想を超えて増えていく。

東:それは、正しい評価とは言えない。そもそも、地域生活のニーズをどれだけ把握してきたのか、不十分な制度のツケが回ってきたからに他ならない。国として知的障害や精神障害の人の地域生活にどのくらい認識があったのか。国は反省した上でインクルーシブな(包み込む)社会をどう作るかといった視点から必要な予算や財源の新たな枠組みを示さなければならない。

野沢:民主党は予算の組み替えで17兆円は捻出できると言って政権を取ったが、財源は捻出できなかった。大幅に政策を修正してきたが、障害者の総合福祉法は全くその流れとは別に進んできた。骨格提言の通りに制度改革すると、少なくとも現在の2倍や3倍の予算が必要になると言われている。

東 OECD(経済協力開発機構)の水準から見ればそうなる。しかし、骨格提言では即座に予算を増やせとは言っていない。財政の現状認識はある。

野沢:ある意味で革命的な改革です。厚労省というより政治主導を発揮しなければできない。09年の総選挙の時、私は「民主は本気なのか」という社説(視点)を書いた。理想的な新制度を作ると言えば票は得られるかもしれないが、財源の裏付けや戦略はあるのかと。それから2年余。税と社会保障の一体改革でも消費増税の使途には障害者は含まれていない。担当大臣は今、6人目? 本気どころか「勝手にやらせておけ」みたいにしか見えない。

東:それは違う。民主党を中心とした新政権の制度改革に向けた挑戦は評価すべきだ。その上での話だが、制度改革にとって財源問題を含め高いハードルがあるのも現実だ。政治がそれを乗り越える筋道を示し強力なリーダーシップを発揮することが求められる。

野沢:民主党の厚生労働部門会議の座長が長妻昭氏になった。良妻氏は自立支援法廃止を宣言し、総合福祉法を作る路線を敷いた当時の厚労相。「ハシゴをはずすな」と言いたいですね。現政権は財政再建路線を鮮明に打ち出しており、年金も医療も制度内で削減できるものを提示しなければ予算増は認められない。障害者の骨格提書にその発想はないか。

東:事業者の努力や関係者の連携の在り方など、検討すべき事項もあるかもしれないが、障害福祉サービス分野の予算規模や働く人の賃金実態から見て制度内削減を検討するような余裕はない。骨格提言も最初から全般的にやれとまでは言っていない。新たな枠組みを示した上で四つくらいの時間軸を入れている。自立支援法も移行に5年間の猶予を設けた経緯があり、知恵を絞ればできない話ではないと思う。

◆社会の利益にも
野沢:障害者に予算を回すと社会は良くなりますか。

東:障害者は740万人、発達障害や難病の人を含めたら1000万人を超す。4人家族なら関係者は4000万人以上。精神的・経済的負担を受けている家族も多い。障害があっても自立生活ができれば、少子高齢化の中で家族も自立して働くなどの社会貢献ができる。重度障害者が社会に出るとバリアーがなくなって、お年寄り、妊婦や子連れの人も活動しやすくなる。消費活動や観光も盛んになり、内需の掘り起こしにもなる。福祉予算の多くは人件費だ。障害者はどんな地方にもおり、雇用や地元経済に責献している。

野沢:最近は都心のオフィスでも知的障害者などが働くようになった。そうした企業からは「私たちはグローバル競争の中で余分なものを削って生き残ってきたが、大事なものまでそぎ落としたような気がしてくる。障害者は周囲のやる気を高め社内を明るくしている」とよく聞きます。

東:被災地の映像を毎日見ていると誰しも無関心でいられなくなる。ふだんは気づかないものが出てくる。障害者も同じで、彼らが地域にいると連帯とか支え合いとか人間が本来もっているもの、社会の一番基礎的なつながりが出てくる。人間の絆は家族をつなぎ地域をつなぎ、ひいては国家をつなぐことにもなる。障害者が小さいころから学校でも分離されず、一貫して世の中で見える形で存在することが社会をしっかりとまとめる絆になると思う。

★障害関係者や各党は協力して難関越えよ
 話して一言 障害者自立支援法には批判が強いが障害者雇用や多様なサービスの拡充は同法によって進んできた。予算も前年度比で毎年10%前後伸びてきた。それを廃して作られる総合福祉法の骨格提言を見ると実に理想的ではある。だが、財源確保を含め実現にはいくつものハードルがある。国民の理解は得られるか。民主党や厚労省が本気にならなければ法案偲できず、野党の協力がなければ国会で成立はしない。政権交代や「ねじれ図会」が当たり前の時代、相手の悪い点を批判するだけでは何も進まない。そうしたことを障害関係者も各党も学んで克服する機会にできるかどうかが問われている。 (野沢)

◇地域生活を当たり前に 東俊裕氏
内閣府障がい者改革推進会議担当室長
ひがし・としひろ 53年生まれ。中央大法学部卒。弁護士。熊本学園大教授を経て現職。国連障害者権利条約緋本政府代表団顧問。

◇民主 本気に見えない 野沢和弘 本紙論説委員
のざわ・かずひろ 59年生まれ。東京本社社会部障害者虐待取材班キャップなどを経て現職。内閣府障がい者制度改革推進会議総合福祉部会委員。

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