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2012年3月15日 (木)

障害者を裏切る閣議決定

障害者自立支援法改正案に対する全国の障害者を始めとする激しい抗議にもかかわらず、野田政権は3月13日同案を閣議決定し、国会に上程した。

上程された法案は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」という。新法の名称として予定されていた「障害者総合福祉法」と似た名前だが、似て非なるものだ。主な改訂点は「理念」として障害者基本法に書かれていることを前文として入れたこと。障害の範囲に「難病等」を加えたこと。障害程度区分の認定を含めた支給決定の在り方を3年をめどに検討すること等の点だ。しかし、「理念」の項では、共生社会の実現のための社会的障壁の除去は「可能な限り~行わなければならない」とあえて書き足したことで「可能な限り」に限定された。制度の谷間を埋めるはずの、難病については1000種以上あるうちの130種に限定しその他を排除、新たなる谷間を生んだ。障害程度区分を残した上に、どの方向で検討するのかも定かでないなどなど。「障害は個人の側に原因があるのではなく、社会的障壁の側に原因がある」という考え方(「医学モデル」から「社会モデル」への転換)を否定するものだ。前文では一見「社会モデル」を入れているかに見えるだけに性質が悪い。自立支援法の廃止の約束を完全に裏切り、何よりも違憲訴訟の和解条件に違反する。

この政府の動きに対し、2月29日には京都市内で「みんなの手でつくろう!障害者総合福祉法を!全関西集会」が1300人を集めて開かれた。3日には埼玉県川口市で200人、8日には兵庫県尼崎市で200人以上を集めて、政府の改正案に反対し総合福祉法を求める集会が開かれたのを始め全国各地で集会が行われた。また、5日には全国14箇所で同時に、違憲訴訟の元原告団・弁護団の記者会見が行われた。聴覚障害関係6団体は「骨格提言の実現を今こそ求める」共同声明を発表した。

共通するのは、障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会の骨格提言、違憲訴訟和解文書、障害者権利条約を基本文書として確認し、自立支援法廃止・総合福祉法の制定を推し進めようということだ。尼崎集会で確認されたように、幅広い陣形で骨格提言を実現するため、5~6月国会闘争を共闘の陣形で闘おう。

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コメント

「理念」の項で、共生社会の実現のための社会的障壁の除去は「可能な限り~行わなければならない」とあえて書き足したことについては、障がい者間の差別を許容するようなものなので、問題である。「可能な限り」の語句は、削除するべきである。

投稿: 匿名 | 2012年3月15日 (木) 22時20分

理念の項に「可能な限り」と書き加えるのは、最初から制限と差別を容認しているのでは。理念のところには、「可能な限り」を入れないのが普通です。

投稿: 匿名 | 2012年3月30日 (金) 20時31分

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