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2012年5月

2012年5月31日 (木)

声明 生活保護の扶養義務に異議あり

声明
生活保護の扶養義務に異議あり

2012.5.31
怒っているぞ!障害者切りすて!全国ネットワーク
連絡先:兵庫県尼崎市立花町4-6-2-2D共生舎内
ブログ:http://ikari-net.cocolog-nifty.com/blog/
TEL 090-6923-2600

産経新聞(5月26日)によると、「小宮山洋子厚生労働相は25日、人気お笑いコンビJのKさんの母親が生活保護を受給していた問題に絡み、生活保護受給者の親族が受給者を扶養できない場合、親族側に扶養が困難な理由を証明する義務を課す生活保護法改正を検討する考えを示した。」「小宮山厚労相は同日午後の衆院社会保障と税の一体改革特別委員会でもKさんの問題に触れ、「扶養義務者は責任を果たしてほしい」と述べ、余裕があるのに扶養を拒む場合は積極的に家庭裁判所へ調停を申し立てる考えを示した。小宮山厚労相は生活保護費の支給水準引き下げを検討する考えも表明。生活保護の受給開始後、親族が扶養可能と判明した場合は積極的に返還を求める意向も示した。」とあります。

昔は親族に扶養の義務があったそうです。私たち障害者にとって、家族はたびたび抑圧者としてあらわれました。親による障害者殺しは昔のことではありません。家族によって障害児施設に放り込まれたり、養護学校を強制されたり、精神病院に強制入院させられた人も少なくはありません。すべての家族が悪いわけではないですが、抑圧に無自覚な家族が多いのも真実です。障害者はその抑圧をはねのけるのが地域自立生活の第一歩ではなかったでしょうか。地域で暮らしたいと言った時に、家族とはぶつからなかった人の方が少数派です。「親族の扶養義務」とは、生活の根本を家族に握られることであり、再び抑圧の下に引きずり込まれることです。

私たちにとって家族制度とは悩ましい抑圧的な響きのある言葉です。扶養義務という名の鎖に再び繋がれることを拒否します。

マスコミでは不正受給が増えているという報道があります。もしそうなら、今の制度で不正を把握できているということを意味しています。かえって、制度を変える必要はないということを示しているのではないでしょうか。

この「扶養困難の証明義務化」が制度化されると、申請手続きのどこかで、行政が親族の経済状況を「査定」して「あなたが面倒を見れるだろう」と圧力をかけることになるということでしょう。証明しなければいけないのが親族の側だとすると、行政がそれを認めなければ生活保護は出ないで、その親族が経済的に当事者の面倒を見ざるをえなくなるのでしょう。

その親族が自立生活に理解がある人間であればまだいいですが、そうでない場合にその親族はどのように動くか。当然、負担になることを押し付けられるわけですから、一番手っ取り早く「施設に入れてしまえ」という発想が出てくるのではないでしょうか?さらに、その親族が勝手に成年後見人をつけて強制的に本人を施設に入れることも考えられます。
K氏の場合は、有名になる前から受けていた保護が問題にされています。この問題で大騒ぎしている片山さつき議員は、自民党の「生活保護プロジェクトチーム」の一員です。このプロジェクトは、生活保護給付水準を10%削減する方針を打ち出しています。そのための生贄としてK氏をやり玉に挙げているのです。小宮山も自民党の生保10%削減に歩み寄っています。私たちがここで踏ん張らないととんでもないことになります。

このような貧乏人いじめの政府のやり方の対極に、富裕者課税論があります。この数十年間、富裕者に対する減税が年間20兆円単位で行われ、貧者に対する増税が進められてきました。また全産業で企業の内部留保という形でため込んだお金は約429兆円(08年度)です。国家予算の一般会計は約90兆円ですからいかに大きな額かということです。金持ち優遇の税制の上に、国家予算も金持ち優遇です。在日米軍のために支出している「思いやり予算は」5年間で1兆円。それどころか世界の軍事費は年間140兆円です。死の商人を太らせているだけの金です。金が溜め込まれているところから徴収すれば消費税などいらないし、「社会保障と税の一体改革」という名の大衆収奪などいらないのです。不正は良くないが、わずかな不正受給に目くじら立てて10%削減を迫る前にやるべきことがあるだろう。

私たちは小宮山厚労相や野田首相の猛省を求めるものです。

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三里塚・農地法裁判

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三里塚、すなわち成田空港建設のための農地取り上げの攻撃は新たな局面に入っている。農地を、警察機動隊の暴力によって取り上げてきた「土地収用法」は事業開始から25年を経ても事業が完成しない中で有効期限を過ぎてしまい、失効した。このままでは敷地内農民の農地を取り上げることができなくなった空港会社、ひいては政府そのものは、農民の権利を守るために作られた法律である「農地法」を悪用して敷地内農民の農地を取り上げる攻撃に出ている。

その農地法をめぐる裁判でいよいよ証人調べが始まった。関西からも9人で参加した。写真上の左側の水色の旗が三里塚決戦勝利関西実行委員会のもの。

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裁判に先立って近くの公園で集会を行った。全体で125人が参加した。写真上は事務局長の北原さん。

裁判では、取り上げの対象の農地の場所を取り違えて手続きを進めてしまっていること。証拠の偽造を空港会社が行っていること、などなどの矛盾点が次々に明るみに出ている。どれ一つとっても、裁判の無効性を示すものだ。ところが裁判官はこれらの矛盾に目をつぶり、強権的に裁判を進めている。農民の正当性を示す証人も採用しない。

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「農民の言うことなど国家の利益のためには圧殺する」という国策裁判と言われるゆえんだ。三里塚の裁判では正義とか論理性ではなく、いかに無茶苦茶なものであっても国家の利益が第一とされてきた。国策の前には法も捻じ曲げてきたのだ。

農民の農地は、消費者とつながり、一つのコミューンを形成している。コミューン主義の一つの形がここにある。三里塚の野菜は全国の市民に直接売られて、農民と都市住民をつなぐ架け橋となっている。農地を取り上げられようとしている市東孝雄さんは「(土地代金の)1億円の現金より、消費者とつながる1本の大根の方が大事だ」と発言している。農民の魂はそのようなものなのだろう。

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三里塚の圧倒的な正義性に怯える支配者たちは、マスコミも総動員して、またありとあらゆる反動と日和見主義を総力で動員して、三里塚農民の孤立化を図ってきた。三里塚では一度に50人が逮捕されても一切報道されない。他ではありえないことだが、三里塚に関しては報道管制が敷かれている。マスコミもそれに率先協力している姿は、戦前の大政翼賛会をほうふつとさせるものだ。マスコミをはじめとするその異様な姿は、事なかれ主義に陥った労働者を委縮させる一因となっていることは事実だろう。

しかし、今年、警察・公安課は三里塚を支援していたFさんをでっち上げ逮捕したが、その彼を支援する集会には労働者・市民350人が集った。潮目は変わっている。何より原発事故で目覚めた労働者・市民は、国家や警察権力など恐れなくなっている。その労働者・市民が三里塚の正義性に触れる日も間近い。

単に堅忍不抜であるだけではなく、三里塚の正義性、マスコミは国家の手先になりうるという真実を労働者・市民に示して行くことが、いま必要なことだ。

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2012年5月30日 (水)

【転載】生活保護制度に関する冷静な報道と議論を求める緊急声明

生活保護問題対策全国会議 代表幹事 弁護士 尾藤廣喜
全国生活保護裁判連絡会  代表委員  小 川 政 亮

1 人気お笑いタレントの母親が生活保護を受給していることを女性週刊誌が報じたことを契機に生活保護に対する異常なバッシングが続いている。
 今回の一連の報道は、あまりに感情的で、実態を十分に踏まえることなく、浮足立った便乗報道合戦になっている。「不正受給が横行している」、「働くより生活保護をもらった方が楽で得」「不良外国人が日本の制度を壊す」、果ては視聴者から自分の知っている生活保護受給者の行状についての「通報」を募る番組まである。一連の報道の特徴は、なぜ扶養が生活保護制度上保護の要件とされていないのかという点についての正確な理解(注1)を欠いたまま、極めてレアケースである高額所得の息子としての道義的問題をすりかえ、あたかも制度全般や制度利用者全般に問題があるかのごとき報道がなされている点にある。

  つまり、①本来、生活保護法上、扶養義務者の扶養は、保護利用の要件とはされていないこと、②成人に達した子どもの親に対する扶養義務は、「その者の社会的地位にふさわしい生活を成り立たせた上で、余裕があれば援助する義務」にすぎないこと、③しかも、その場合の扶養の程度、内容は、あくまでも話し合い合意をもととするものであること、④もし、扶養の程度、内容が、扶養義務の「社会的地位にふさわしい生活を成り立たせ」ることを前提としても、なお著しく少ないと判断される場合には、福祉事務所が、家庭裁判所に扶養義務者の扶養を求める手続きが、生活保護法77条に定められていることなどの扶養の在り方に関する正しい議論がなされないまま、一方的に「不正受給」が行なわれているかのごとき追及と報道がなされているのである。

 また、そこでは、①雇用の崩壊と高齢化の進展が深刻であるのに雇用保険や年金等の他の社会保障制度が極めて脆弱であるという社会の構造からして、生活保護利用者が増えるという今日の事態はて当然のことであること、②生活保護制度利用者が増えたといっても利用率は1.6%に過ぎず、先進諸国(ドイツ9.7%、イギリス9.3%、フランス5.7%)に比べてむしろ異常に低いこと,③「不正受給」は、金額ベースで0.4%弱で推移しているのに対して、捕捉率(生活保護利用資格のある人のうち現に利用している人の割合)は2~3割に過ぎず,むしろ必要な人に行きわたっていないこと(漏給)が大きな問題であることなど,生活保護制度利用者増加の原因となる事実が置き去りにされている。(注2)

 さらに、今回の一連の報道は、厳しい雇用情勢の中での就労努力や病気の治療など、個々が抱えた課題に真摯に向き合っている人、あるいは、苦しい中で、さまざまな事情から親族の援助を受けられず、「孤立」を余儀なくされている高齢の利用者など多くの生活保護利用者の心と名誉を深く傷つけている。

2 ところで、今回のタレントバッシングの中心となった世耕弘成議員と片山さつき議員は、
自民党の「生活保護に関するプロジェクトチーム」の座長とメンバーである。
 そして、同党が2012年4月9日に発表した生活保護制度に関する政策は、①生活保護給付水準の10%引き下げ、②自治体による医療機関の指定、重複処方の厳格なチェック、
ジェネリック薬の使用義務の法制化などによる医療費の抑制、③食費や被服費などの生活扶助、住宅扶助、教育扶助等の現物給付化、④稼働層を対象とした生活保護期間「有期制」の導入などが並び、憲法25条に基づき、住民の生存権を保障する最後のセイフティーネットとしての生活保護制度を確立するという視点を全く欠いた、財政抑制のみが先行した施策となっている。

 かつて、小泉政権下においては、毎年2200億円社会保障費を削減するなどの徹底した給付抑制策を推進し、その行きつく先が、「保護行政の優等生」「厚生労働省の直轄地」と言われた北九州市における3年連続の餓死事件の発生であった。今回の自民党の生活保護制度に関する政策には、こうした施策が日本の貧困を拡大させたとして強い批判を招き、政権交代に結びついたことに対する反省のかけらも見られない。

 さらに問題なのは、社会保障・税一体改革特別委員会において、自民党の生活保護に関する政策について、現政権の野田首相が「4か3.5くらいは同じ」と述べ、小宮山厚生労働大臣が「自民党の提起も踏まえて、どう引き下げていくのか議論したい」と述べていることである。

 そこには、「国民の生活が第一」という政権交代時のスローガンをどう実現していくか、また、「コンクリートから人へ」の視点に基づき、貧困の深刻化の中で、この国の最低生活水準をどう底上げしていくのかという姿勢が全く見られない。

 そもそも、生活保護基準については、2011年2月から社会保障審議会の生活保護基準部会において、学識経験者らによる専門的な検討が進められているのであり、小宮山大臣の発言は、同部会に対して外部から露骨な政治的圧力をかけるものであって部会委員らの真摯な努力を冒涜するものと言わなければならない。
 

そのうえ、小宮山大臣は、「親族側に扶養が困難な理由を証明する義務」を課すと事実上扶養を生活保護利用の要件とする法改正を検討する考えまで示している。しかし、今回のタレントの例外的な事例を契機に、制度の本来的在り方を検討することなく、法改正を行うということ自体が乱暴極まりない。

また、生活困窮者の中には、DV被害者や虐待経験者も少なくなく、「無縁社会」とも言われる現代社会において、家族との関係が希薄化・悪化・断絶している人がほとんどである。

 かつて、札幌市白石区で25年前に発生した母親餓死事件は、まさに、保護申請に際して、この扶養をできない証明を求められたことが原因となって発生した事件であった。
 

かかる点を直視することなく、法改正を行えば、ただでさえ利用しにくい生活保護制度がほとんど利用できなくなり、「餓死」「孤立死」などの深刻な事態を招くことが明らかである。小宮山大臣は、国民の生活保障に責任をもつ厚生労働大臣として、マスコミに対して冷静な対応を呼びかけるべき立場にありながら、混乱に翻弄されて軽率にも理不尽な法改正にまで言及しており、その職責に反していると言わざるを得ない。

3 今年に入ってから全国で「餓死」「凍死」「孤立死」が相次いでいるが,目下の経済状況下で、雇用や他の社会保障制度の現状を改めることなく、放置したままで生活保護制度のみを切り縮めれば、餓死者・自殺者が続発し、犯罪も増え社会不安を招くことが目に見えている。

 今求められているのは、生活保護制度が置かれている客観的な状況を把握し、制度利用者の実態に目を向け、その声に耳を傾けながら、冷静にあるべき方向性を議論することである。

 当会は,報道関係各位に対しては、正確な情報に基づく冷静な報道を心掛けていただくようお願いするとともに、民主党政権に対しては、今一度政権交代時の「国民の生活が第一」の原点に戻った政権運営を期待し、自民党に対しては、今回の生活保護制度に関する政策の根本的見直しを求め、本緊急声明を発表する次第である。

注1:生活保護制度における扶養義務の取扱いについての詳細については、別に発表する見解を参照されたい。

注2:詳細は、当会ほか59団体の2011年11月9日付「利用者数の増加ではなく貧困の拡大が問題である~生活保護利用者「過去最多」にあたっての見解~」を参照されたい。

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2012年5月26日 (土)

5/20観察法集会

5・20に心神喪失等医療観察法に反対する集会を持ちました。高槻市富田町の地域集会という設定だったのですが、予想を大きく上回る30人が参加し、あと一人来たら椅子が足りないという盛況でした。兵庫県立光風病院の柴田明医師から講演を受け、木村クリニックのスタッフ3人からの報告を受けました。柴田さんは肥前の自殺例を問題なしとしてしまった厚労省が、お墨付きを与えてしまった結果、評価シートを埋めるだけが医師の仕事になってしまったこと。いくら観察法の入院病棟でいいことをしたとしてもそれを受ける地域の貧困さの中、観察法体制は破たんしている。地域でできることは何なのかを提案していくことが観察法に対する反撃になると話されました。観察法とは対極に存在する地域医療を行っている木村クリニックの現場からの報告は、その柴田さんの提起した観察法に対するアンチテーゼとして存在していることを見事に示しました。木村クリニックで診療所や医療の幅さえ超えた患者に対する支援の実態は、自立支援法を逆手に取り、医療だけではできない、患者に対する支援を行っている実践として観察法体制を撃つものでした。厚労省は観察法で行っている多職種チームによる医療を一精神般医療者に学ばせると言っています。観察法で行っている医療がいかに優れているかを一般精神医療者に学ばせるというのです。貧困な医療しか行っていないとすればその論理に勝てません。しかし柴田さんや木村クリニックで行っている医療実践は、そんな厚労省の思惑を吹き飛ばし、正面から観察法体制を撃つ見事な実践例です。観察法がスタッフが多いからできている多職種チームによる医療を、少ないスタッフの数の中でそれを上回って実践している柴田さんや木村クリニックの実践を見たときに、厚労省の考えていることがいかに貧困な発想なのかと突きつける鋭い刃となって示すことができるでしょう。

その後の討論では「精神障害者」が多く発言し、精神病の苦痛の中から、観察法はもとより、今の精神医療体制、自立支援法体制と闘っている生き生きとした報告を行いました。柴田さんや木村クリニックの実践はそれを生かす「精神障害者」当事者の存在抜きには、自己満足の空語となります。「精神障害者」が闘う主体として立っているからこそ医療者の実践も生きてくるのではないでしょうか。

今一度、学習会の中で示された多くの実践報告、「精神障害者」からの提起をかみ砕き咀嚼して、厚労省が作ろうとしている一般精神改良を組み敷く観察法体制を撃つ主体的根拠を、根拠地を作り出だしたいと思います。一つの根拠地づくりを成し遂げることが、この学習会の結論ではないかと感じました。

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2012年5月21日 (月)

7・29集会要綱

7・29集会要綱
●日時:7月29日(日)13時30分~16時30分
●場所:中野勤労福祉会館(JR中野駅 南口より徒歩5分)
●講演: 大谷 恭子さん(弁護士 障がい者制度改革推進会議委員)
●特別報告: 高岡清隆さん(滋賀県精神障害者家族会連合会事務局長)
●連帯挨拶 闘いの現場から

●会場費:500円
*連絡先電話 090-9240-9716
*全国から参加される当事者の方の交通費は1人上限5000円まで補助します。

私たちは昨年、5年間で自殺者17名、自殺未遂23件に象徴される医療観察法破綻の実態を隠蔽した「国会報告」の欺瞞性を暴き出してきました。①入院施設や保護観察所が入院者の退院許可申立を行っても、裁判所が棄却する事例が相当数存在している、②入院期間が予定した18カ月を越え平均594日と長期化している、③自殺や自殺未遂について全く触れず、通院対象者のなかで10%近い人たちが医療観察法の処遇を受けて自殺せざるを得ない状態になっている、④誤った裁判の結果として出口の見えない社会的入院者が生じている、等々です。5年間の運用実態は、この法の目的が当事者のための「医療」「社会復帰」ではなく「再犯防止」であり、当事者に苦痛を与え人権を侵害するものであることを実証するものでした。
障害者権利条約の締結にむけ当事者を中心に設置された障がい者制度改革推進会議は、10年6月に改革の基本的方向性を提起しました。しかし政府はいま、障害者自立支援法廃止の約束を反故にした「障害者総合支援法」の国会上程・強行採決策動や、閣議決定「2012年度内に強制医療等を見直す」を無視した厚労省内部検討会での強制医療強化の論議等に象徴されるように、その基本的方向性の骨抜きを狙っています。厚労省12年度予算「地域移行・地域定着支援などの精神障害者施策の推進281億円」中の「医療観察法関係」は240億円(約85%)、「地域移行・地域生活支援」は3.4億円でしかありません。新自由主義的な福祉切り捨て政策の推進とともに、医療観察法でつくり出した医療体制の一般化、地域保安処分態勢の強化をも図ろうとしているのです。
精神障害者差別・予防拘禁の医療観察法廃止にむけていま私たちに何が問われているのか。共に考えながら廃止運動の強化を目指していきたいと思います。ご参加を訴えます。

共同呼び掛け □心神喪失者等医療観察法をなくす会
□国立武蔵病院(精神)強制・隔離入院施設問題を考える会
□NPO 大阪精神医療人権センター
□心神喪失者等医療観察法(予防拘禁法)を許すな!ネットワーク

東京都板橋区板橋2-44-10-203 オフィス桑気付
Tel:090-9240-9716 Fax:03-3961-0212
E-mail:kyodou-owner@egroups.co.jp

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2012年5月17日 (木)

全国一斉行動関西集会

5/16全国一斉行動、関西集会は大阪弁護士会館に250人が参加。全国合わせて2700人が行動した。東京集会へは初めてDPIが参加し、三澤議長が発言した。関西集会へは、様々な訴訟団が参加し、このような国の暴挙を許さないと声を上げた。

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基調報告した辻川弁護士は、国と訴訟団の基本合意は守られねばならない。国が一方的に破るのはおかしい。保護の客体から権利の主体として国と対等な立場から結んだ基本合意だ。これからも基本合意実現のために全力を挙げる、と発言。

各訴訟団からは、自らのテーマを説明した後、国が約束を守らないなら、国の在り方を見直さねばばらない。国は喉元を過ぎると熱さを忘れる。社会の監視が少なければ約束は反故にされる、などと訴えた。

関西各府県の訴訟元原告が発言。障害者当該が権利の主体として登場した。

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2012年5月15日 (火)

全国一斉集会

国は基本合意・骨格提言を無視するな!

           全国一斉集会 

日時:2012年5月16日(水)14時30分~17時

会場:参議院議員会館1階講堂ほか

 

≪参加申込先≫めざす会事務局

〒162-0052東京都新宿区戸山1-22-1(NPO)日本障害者

協議会内  03-5287-2346 fax03-5287-2347

Eメール office@jdnet.gr.jp

 

主催:障害者自立支援法違憲訴訟全国原告団・弁護団、障害者自立支援法訴訟の
基本合意の完全実現をめざす会

共催:薬害肝炎全国原告団・弁護団、ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国弁護団連
絡会、原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会、全国生存権訴訟弁護団、全国B型
肝炎訴訟弁護団、中国「残留孤児」国家賠償訴訟弁護団全国連絡会、東京HIV
訴訟弁護団、大阪HIV訴訟弁護団、薬害イレッサ訴訟統一弁護団、ノーモア・
ミナマタ国賠等請求訴訟東京弁護団、薬害ヤコブ病東京弁護団、他

兵庫県では5月10日に全国一斉集会が開かれました。神戸市の東遊園地公園に800人が集まり集会。その後三ノ宮という兵庫県一の繁華街センター街を元町までデモ行進しました。

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怒りネット関西も12人の発言者の一人として発言しました。司会からは幅の広い共闘を目指してと紹介されました。「うつ病」のAさんが発言。社会的入院の解消も強制入院制度も見直しも反故にされようとしている現状を糺し、諦めることなく闘おうと発言、大きな連帯の拍手を受けました。1205103

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集会後は繁華街をデモです。大きな注目を浴びながら大きな声でシュプレヒコール。持っている横断幕は集会のタイトルです。

「私たち抜きに私たちのことを決めるな」という国際障害者インターナショナルのスローガンはすっかり日本でも定着しています。

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2012年5月11日 (金)

5・16集会の案内

国は基本合意・骨格提言を無視するな!
           全国一斉集会 
日時:2012年5月16日(水)14時30分~17時
会場:参議院議員会館1階講堂ほか

≪参加申込先≫めざす会事務局
〒162-0052東京都新宿区戸山1-22-1(NPO)日本障害者
協議会内 ☎ 03-5287-2346 fax03-5287-2347
Eメール office@jdnet.gr.jp

主催:障害者自立支援法違憲訴訟全国原告団・弁護団、障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会
共催:薬害肝炎全国原告団・弁護団、ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国弁護団連絡会、原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会、全国生存権訴訟弁護団、全国B型肝炎訴訟弁護団、中国「残留孤児」国家賠償訴訟弁護団全国連絡会、東京HIV訴訟弁護団、大阪HIV訴訟弁護団、薬害イレッサ訴訟統一弁護団、ノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟東京弁護団、薬害ヤコブ病東京弁護団、他

「基本合意、やぶるなんて許さへん!」集会(`´)

2010年1月7日、自立支援法違憲訴訟は国との間で「自立支援法を廃止して新法をつくる」という基本合意文書を交わし、和解しました。今、その約束が破られようとしています。私たちは、障害者の権利保障が具体的にすすむ施策を求めています。他の人権保障を求める訴訟団とともにこの問題を考えます
日時:5月16日(水)午後1時半~4時

場所;大阪弁護士会館2階ホール(大阪市北区西天満1-12-5)

地下鉄・京阪本線「淀屋橋駅」下車1号出口から徒歩約10分
地下鉄・京阪本線「北浜駅」下車26号階段から徒歩約7分

第一部…基調報告(自立支援法訴訟団)、参加訴訟団よりの訴え
第二部…自立支援法訴訟元原告の訴え、集会アピール

主催;実現をめざす会近畿ブロック会議

連絡先:〒558-0011大阪市住吉区苅田5-1-22きょうされん大阪支

℡06(6697)9144
Fax06(6697)9059

参加訴訟団(予定)
原爆症認定集団訴訟
全国弁護団連絡会
薬害肝炎全国原告団・弁護団
ハンセン病違憲国家賠償訴訟
全国弁護団連絡会
全国B型肝炎訴訟弁護団
ノーモア・ミナマタ国賠等
請求訴訟近畿弁護団
中国「残留孤児」
国家賠償訴訟弁護団全国連絡会
全国生存権訴訟弁護団
大阪HIV訴訟弁護団
薬害イレッサ訴訟統一弁護団

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2012年5月 5日 (土)

原発稼働ゼロ

今日は、日本中すべての原発が稼働停止する日です。原発がなくとも誰も困っていない現実が、原発をだれも必要としていないことを示しています。推進派は夏の需要といいます。しかし、停止中の火力発電所の再稼働もせずに、なぜ原発の再稼働が必要だというのか、論理矛盾です。必要ならすべての火力発電所を再稼働させてから言え。命と命の水である琵琶湖を守るためなら、多少の不自由とは共存しうる。共存できないのは命を脅かす原発だ。琵琶湖が使えず水飢饉になるのと、多少の暑さを我慢するのと。引き換えにできるものとできないものがある。原発稼働ゼロを祝おう。

端午の日祝おう原発稼働ゼロ

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2012年5月 4日 (金)

関西集会と兵庫集会

関西集会と兵庫集会が呼びかけられています。全力で応えていきたいと思います。都合をつけてご参加ください。

「基本合意、やぶるなんて許さへん!」集会(`´)

2010年1月7日、自立支援法違憲訴訟は国との間で「自立支援法を廃止して新法をつくる」という基本合意文書を交わし、和解しました。今、その約束が破られようとしています。私たちは、障害者の権利保障が具体的にすすむ施策を求めています。他の人権保障を求める訴訟団とともにこの問題を考えます
日時:5月16日(水)午後1時半~4時

場所;大阪弁護士会館2階ホール(大阪市北区西天満1-12-5)
地下鉄・京阪本線「淀屋橋駅」下車1号出口から徒歩約10分
地下鉄・京阪本線「北浜駅」下車26号階段から徒歩約7分

第一部…基調報告(自立支援法訴訟団)、参加訴訟団よりの訴え
第二部…自立支援法訴訟元原告の訴え、集会アピール

主催;実現をめざす会近畿ブロック会議
連絡先:〒558-0011大阪市住吉区苅田5-1-22きょうされん大阪支部℡06(6697)9144
Fax06(6697)9059

参加訴訟団(予定)
原爆症認定集団訴訟
全国弁護団連絡会
薬害肝炎全国原告団・弁護団
ハンセン病違憲国家賠償訴訟
全国弁護団連絡会
全国B型肝炎訴訟弁護団
ノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟近畿弁護団
中国「残留孤児」国家賠償訴訟弁護団全国連絡会
全国生存権訴訟弁護団
大阪HIV訴訟弁護団
薬害イレッサ訴訟統一弁護団

「私たちぬきに私たちのことを決めないで!
 骨格提言を尊重した障害者総合福祉法の制定を!5.10兵庫集会」
実行委員会は、どんな事態になっても、「5.10兵庫集会」は次の通り、開催しようと意思統一をしました。
日時=5月10日(木)11時~12時30分(雨天決行)
会場=神戸三宮・東遊園地
集会日程・内容
 10:30 受付
 11:00 開会
  主催者あいさつ、リレートーク(障害当事者、家族、施設等職員)、
  集会アピールなど
 12:30 パレード出発(東遊園地→三宮センター街西進→元町大丸付近解散)

呼びかけ人(あいうえお順)
 飯田博由(障害者自立支援法訴訟基本合意の完全実現をめざす兵庫の会)
 津田充幸(兵庫障害者連絡協議会)
 中村好孝(きょうされん兵庫支部)
 本郷善通(聴覚障害者制度改革推進兵庫本部)
 本條義和(兵庫県精神福祉家族会連合会)
 福島健太(障害者自立支援法兵庫訴訟弁護団)
 由岐透(兵庫県知的障害者施設家族会連合会ひょうごかぞくねっと)

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2012年5月 3日 (木)

怒りネット通信№51

怒りネット通信
No.51
2012年5月11日発行

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もくじ
・「障害者制度改革」と「尊厳死」法制化の動きについて
・2月22日 厚労省交渉の概要           

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「障害者制度改革」と「尊厳死」法制化の動きについて

 昨年8月30日に、「障害者制度改革推進会議」(以下、推進会議)の総合福祉部会は、122ページに及ぶ「骨格提言」をまとめた。それは、「障害者自立支援法」に替わる法律として結実することを目的としていた。
 ところが、「骨格提言」を基に法案をつくることになっていた厚生労働省が、今年2月8日の総合福祉部会に示したものは、わずか4ページのペーパーだった。その意味するものは、2013年4月以後、5年間にわたって「自立支援法」が存続することであった。座長が「不本意」と表明し、委員からは「ゼロ回答だ」「詐欺だ」という言葉が飛んだ。
 他方昨年12月8日、超党派の国会議員が参加する「尊厳死法制化を考える議員連盟」(以下、「尊厳死議連」)は、「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)」を発表する。主治医以外の二人以上の医師が、死期がま近(これを「終末期」と呼んでいる)と判定すれば、患者が書面などにより示していた意思に基づき、新たに人工呼吸器をつけたり経管栄養や胃瘻などで水分や栄養の補給をしないようにしよう、というものだ。これでは、人工呼吸器などをつけて生活している人たちは「贅沢をしている者」とされ、そうした治療が必要な人も受けられなくなるだろう。人にとって、息ができないこと、のどが渇き続けること、空腹であることは苦しいことであるのに、なぜそれを「尊厳死」などという言葉で死なせたいのだろうか。それは「生きる価値がない」という思想があるからできることだと思う。
 以下、これらの動きについてまとめてみた。

[Ⅰ]総合福祉法が「障害者総合支援法」(「自立支援法」の延長)にすり替えられた

●危険な兆候
 今年の2月以前から危険な兆候はいくつもあった。一昨年12月3日に、「自立支援法改定法」が「障害者」の反対を押し切って採決されたこともそうだ。昨年厚労省は2月と6月に、総合福祉部会の議論に反対するコメントを発表。昨年11月辺りになると、民主党の中からも、「自立支援法改定法」でいいのでは、などという発言があった。12月15日に、「自立支援法」を違憲であるとして裁判を闘った人々が厚労省との検証会議を行ったが、厚労省は「自立支援法」の廃止という裁判の和解条項を実行することについて、明言を避け続けた。
 今年に入り、1月11日、民主党の厚生労働部門会議に厚労省は、9法案の一つとして、「自立支援法」に代わることになっている法案を示した。厚生労働関係の法律については、この部門会議の合意をとった上で、閣議決定して、国会に上程するようだ。ところで、この厚生労働部門会議の座長は、厚労大臣の時に、何度も「自立支援法」の廃止を約束し、違憲訴訟を闘った人たちとの合意文書に署名した、あの長妻さんだ。この部門会議のもとに、年金、医療・介護、障害者、生活保護、雇用のワーキングチーム(以下、WT)が置かれている。「自立支援法」関連は、障害者WTの管轄となる。
 ここで示されたものは、「自立支援法」の改定案であり、廃止するものではない、との情報が流れた。この時点から3月にかけて最も頑張ったのは、「自立支援法」違憲訴訟を闘った人たちだ。16日、17日と全国で民主党議員への働きかけを行った。怒りネットも、小宮山厚労大臣、長妻事務所、障害者WTの座長や事務局長、そして、私や有馬さんの地元である東京北区の青木議員に申し入れを行った。

●厚生労働省案
 2月7日、既に少し記述した厚生労働省案が、民主党障害者WTに示された。このWTでは既に厚労省とはやり取りしていたことは間違いないのだが。そして、翌日の総合福祉部会に提出された。
 そこでは、法律の理念、目的、名称を変えることが記述されていた。しかし、支給決定のあり方、「障害程度区分」と国庫負担基準、日中活動の体系、予算上不安定な「地域生活支援事業」のあり方など、実質的な部分は「自立支援法」のままなのだ。しかし、津田厚生労働政務官(民主党議員)は次のように述べた。
 「今回の改正法におきましては、まず障害者基本法を踏まえた基本理念を盛り込む、法律の根幹となる名称、目的規定を改正する、これらを検討しているわけでございます。これによりまして、私ども民主党のマニフェスト等に掲げられております障害者自立支援法の廃止になると考えているわけでございます。」(議事録より)
 これ以後、この見解が民主党と厚労省の公式見解として繰り返されることになる。この見解は客観的に言えば、民主党にとっては実に恥多きものであり、厚労省官僚にとっては民主党を手玉に取った誇るべきものなのだろう。そして、これを聞かされるわたしたち「障害者」やその関係者にとっては、二度と忘れることのできぬ怒りに火をつけるものである。

 理念については、次のように書かれている。
 「障害者基本法の改正を踏まえ、法に基づく日常生活、社会生活の支援が、可能な限り身近な場所において受けられること、共生社会を実現すること、社会的障壁を除去することに資するものとなるように、法律の理念を新たに掲げる。」
 法案に「可能な限り」という言葉が盛り込まれ、批判を受け続ける一つとなるのだが、これも現在まで変更されることはなかった。

 難病の人たちを、この法律と児童福祉法の対象とするような記述がされている。数少ない前進部分とも言える。しかし、これは「障害者基本法」でそのように規定したのだから当然のことである。
 問題なのは、すべての難病者を対象にしていない点だ。「政令で定めるものによる一定の障害がある者」としているのだ。これでは、どういう人を対象とするかは、政府の胸先三寸ということだ。この点も批判され続けているのだが、全く変わっていない。

この法案では、2013年4月1日が法律の施行日となっている。そして、施行後5年かけて見直すと記述されていた事項がある。それは、「障害程度区分」と「就労支援の在り方」だ。
 最近法律の見直しとしては、施行後3年というものが多いように思うのだが、5年とはどういうことなのだろうか。わたしの頭に浮かんだのは、2016年に介護保険の大規模な改定が行われる、という介護保険関係者の中で予想されている問題だ。他方、13年度から施行される「障害者」のこの法律の5年後といえば、18年度。あるいは、その前年辺りには改定内容が決まるということだ。
 次のようなストーリーは考えられないだろうか。
 16年の介護保険法の改定で、介護保険料の徴収年齢を20歳に引き下げ、こういう若い世代を介護保険のサービス対象とする。そういう既成事実をつくっておいて、その後の法改定で「障害者」も介護保険制度に全世代を組み込む。
 「自立支援法」は、介護部分については介護保険に大きく近づけている。しかし、大きく違う点として、就労支援や福祉的就労が入っていることだ。したがって、「障害者」を介護保険制度に組み込むとすると、この就労関係の部分は切り離すことになるだろう。移動支援やコミュニケーション支援についてもどうなるか、ということはあるのだが。
 その後、批判を浴びる中で、この5年後見直しは3年後の見直しとなり、見直す項目も増えることになる。3年後の見直しとなると、介護保険法と同じ16年の見直しとなるということだ。

 このほかとしては、次のようなものが挙げられている。
 より「重度」な人を対象とするケアホームをグループホームに統合する。「自立支援法」以前には、グループホームとして一体だった。
 「地域生活支援事業」については、啓発やボランティア活動の支援などということを書き込んでいるが、これはどこの自治体でも行っていることではないか。市町村の「基幹相談支援センター」について、事業者や民生委員と連携をするようにとか、障害者福祉計画を立てる時には市町村は潜在的ニーズを把握せよとか、自立支援協議会の設置を促進せよなど、これまでにも進められてきたことを書き込んでいる。
 新しいことといえば、労働法規に違反して罰金刑を受けた場合は事業者指定を行わない、という内容が盛り込まれた。小規模のヘルパー派遣事業所の中には、行政が24時間の介助を保障するお金を出さない中で、少ない人員をやりくりして24時間の介助を行っている。そんな場合には、しばしば労働法規を守れないような実情もある。そんな困難な状況を、厚労省が解決するような保障は、この法案の中には全く見当たらないのだが。

●影響は「障害者」だけにとどまらない
 2月9日に、「自立支援法違憲訴訟団」は、津田政務官と討論したが、平行線だったという。その後に訴訟団は記者会見を行った。訴訟団は1月25日にも記者会見を行っていたが、今回の記者会見には、薬害肝炎訴訟団、原爆症認定集団訴訟団、B型肝炎訴訟団も参加した。そして、これら4訴訟団以外に、ハンセン病違憲国家賠償訴訟団、全国生存権訴訟弁護団、中国「残留孤児」国家賠償訴訟弁護団、HIV訴訟弁護団、ノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟弁護団などが加わって、共同声明が出されている。その後にも、薬害ヤコブ病訴訟を行ってきた人たちも共同声明に加わっている。
 このように、国を相手どって訴訟を起こし、そこで国との和解を行って、政府に政策を行わせてきた関係者にとって、政府の「自立支援法」違憲訴訟の基本合意無視は、人ごとではない。第2第3の裏切りのさきがけになりかねない事態なのだ。逆に、「障害者」の運動が弱ければ、こうした人々にも影響をもたらしてしまうということでもある。

 2月13日、「自立支援法違憲訴訟団」は、参議院議員会館内で緊急集会を開いた。九州から北海道まで650人が参加した。この集会には、事前の登録が必要だったのだが、集会が近づくにつれて、人数がオーバーする状況になって、参加希望者を断っていたほどだ。その場には、参加者全員の激しい怒りがあった。
 愛知、埼玉、東京、愛媛など各地で集会が企画され、2月29日の京都で行われた全関西集会には1300人が結集した。
 新聞の論調も、2月16日付の『東京新聞』をはじめとして、『神奈川新聞』、『埼玉新聞』など地方紙が「自立支援法」問題で政府批判を開始する。全国紙については、3月5日に「自立支援法違憲訴訟団」が全国各地で行った記者会見を受ける形で、政府批判の論調を載せるようになった。

●2月22日、怒りネットの厚労省交渉(※本誌後半の交渉概要参照)
 怒りネットは35人の参加で、衆院第一議員会館の第1会議室で交渉を行った。まずはじめに、「自立支援法」廃止の確約を無視し、総合福祉部会の「骨格提言」を無視したことに対する抗議から始めた。詳しくは、怒りネットのほうでまとめる予定だが、その交渉で明らかになったのは、厚労省の許すことのできない本音であったと思う。

 怒りネットは、「障害程度区分」批判の一環として、判定のための質問項目の中に、「障害者」の人格を否定する項目があることを採り上げた。「物を盗られたなどと被害的になることが」あるかどうか、「しつこく同じ話をしたり、不快な音を立てることが」あるかどうか、「助言や介護に抵抗することが」あるかどうか、「『家に帰る』等と言い落ち着きがないことが」あるかどうか、など。これは介護保険の要介護認定の項目と共通のものだが、本人を前にしてこのような質問をすること自体が許しがたいと思ったからだ。
 厚労省の答は一言で言えば、税金を使うんだから我慢しろ、という内容だった。

 厚労省は、精神医療の改善のためとして、医療観察法病棟の関係者による精神医療関係者への教育を12年度から行わせようとしている。厚労省も、「精神障害者」の病院から地域への移行を進めると言っておきながら、重隔離の病棟の医療が「先進的である」と考えているのだ。「精神障害者」の人権よりも治安を優先するその態度は、何も変わっていない。

 「自立支援法」では、「障害者」が65歳となり、介護保険からのサービスを受ける年齢となった場合、介護保険法が優先されることになっている。このため、改めて1割負担が適用されるなど、さまざまな問題が起こっている。「骨格提言」では、この介護保険優先原則をなくすこととしていた。ところが、厚労省はこれも無視。
 なぜ無視したのかを問うと「現在の社会保障制度の原則である保険優先の考え」を挙げてくる。ところが、こんな原則は何の法的根拠もないのだ。厚労省こそが法律なのだ、とでも言うようなこの態度は許しがたい。

 12年4月から施行される「自立支援法改定法」では、相談支援事業者がケアマネージメントを行うこととなっている。それにより、「サービス等利用計画」を作ることになっている。その書式を交渉に先立って厚労省から受け取ったのだが、その中には「課題解決のための本人の役割」などと、まるで訓練でも行うかのような項目が記載されている。社会的障壁を除去して、地域の中で生きていくことを保障する内容とは思えない。
 交渉参加者は、怒りと危機感を持って、今後の闘いに取り組むこととした。

●2月22日、厚労省案
 「障害者」側からの修正要求が突きつけられる中で、民主党内での修正作業が行われていく。21日の民主党障害者WTを受けて、22日に厚労省が新たな修正案を示した。
 ここでは、5年後見直しの項目が増えた。「障害程度区分」だけでなく、この法律に基づく支給決定のあり方も見直すとした。「常時介護を要する者に対する支援、障害者等の移動の支援」も見直しの対象となり、「障害福祉サービスの在り方等」が見直されることとなった。そして、この見直しの「検討に当たっては、障害者及びその家族その他の関係者の意見を聴く」とされた。
 「地域生活支援事業」にもさらに、「市民後見人等の人材の育成活用を図るための事業」や「手話通訳等を行う者を養成する事業」が加えられた。財政的基盤の弱い「地域生活支援事業」の項目を増やすことは、地域間格差をますます広げることになりかねない。
 「障害福祉計画の定期的な検証・見直し」が書き込まれたが、これまでも3年ごとに見直されてきたはずだ。この福祉計画で、医療機関、教育機関との連携が書き込まれたが、どれほどの意味があるのだろうか。
 「障害者の立場に立って相談支援を行うことを、指定相談支援事業者の責務として明記する」という記述や、名誉職的な位置づけである「身体障害者相談員、知的障害者相談員の活用」が加えられた。「自立支援協議会」は、「協議会」という名前に代えられ、その構成員に「障害者及びその家族が含まれることを明記」するとした。要は、金のかからないことが書き込まれた。
 この週には3回障害者WTが開かれ、翌週28日にも開かれた。そして、29日から3月1日にかけて民主党厚労部門会議のとりまとめが行われた。

●厚労部門会議で取りまとめられたものとは
 法律の名称は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(障害者総合支援法)。
 理念についても一応触れておかなければならないが、法律の実質が変わらない中で理念を語ることは非常にむなしい。しかし、理念の記述に「可能な限り」とか「資することを旨として」という言葉が入ることによって、理念そのものが空疎なものとなっている。以下の長々とした文章を引用する。
 「第一条の二 障害者及び障害児が日常生活又は社会生活を営むための支援は、全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとリ、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、全ての障害者及び障害児が可能な限りその身近な場所において必要な日常生活又は社会生活を営むための支援を受けられることにより社会参加の機会が確保されること及びどこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと並びに障害者及び障害児にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものの除去に資することを旨として、総合的かつ計画的に行わなければならない。」

「5年後の見直し」は、「3年後の見直し」となり、「手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方等」が加えられた。そしてこの見直しは、上に引用した理念を「勘案し」て行われるとしている。これで「骨格提言」を段階的に実現するのだ、と言いたいようだが、それにしても「基本理念に基づき」とさえ言っていないのだ。
 この検討過程で「聴くこと」とされていた「障害者及びその家族その他の関係者の意見」については、「反映させるために必要な措置を講ずる」という表現とされた。
 自治体の障害福祉計画の基本となる国の基本指針の作成や変更についても、「あらかじめ、障害者及びその家族その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずる」とした。

 身体介護、家事援助、外出介助を一体的に行う「重度訪問介護」の対象者は、「重度の肢体不自由者」だったが、「知的」や「精神」などほかの「障害者」にも拡大すべきだ、との「障害者」側の要求があった。そこで、「重度の肢体不自由者等」と記述し、具体的なことは「厚生労働省令で定める」こととした。そして、この部分の施行は、2014年4月からとされているので、どこまで対象を広げるかは「障害者」団体と厚労省とのやりあいになる。
 「地域生活支援事業」のボランティア活動の支援ということについては、ボランティアという言葉をなくすため「障害者、障害者等の家族、地域住民等が自発的に行う障害者等の自立した日常生活及び社会生活のための活動」という言葉に置き換えられた。どの程度意味が変わるかは不明だが。
 このような内容で3月13日に閣議決定され、国会に上程されるのだが、この程度の手直しでは、「自立支援法」を少なくとも15年度まで延長したという事実は変えようがない。

 またここで付言しておかなければならないのは、この4月から施行される「自立支援法改定法」は、施行以前に改定されている事実である。これは「地域主権関連法」の影響なのだが、施設・設備・人員配置・運営などについての基準を国の基準ではなく、自治体の条例に委任するなど、地域間格差をますます広げる内容となっているのだ。

 3月8日、民主党はそれまでにヒアリングを行ってきた団体を招き、これまでの法案の検討について報告を行った。300名分用意された席は満員となり、参加者の怒りの激しさの中で、1時間半の予定がさらに1時間延長された。
 3月12日には、最後の「障害者制度改革推進会議」が行われた。4月からは、障害者基本法に基づく「障害者政策委員会」が発足するためだ。推進会議の委員は、この政策委員会に移るようだ。差別禁止法案を検討している「差別禁止部会」は、政策委員会の専門部会になるという。
 この日、怒りネットは厚労省前と推進会議の行われる会場前でビラ撒きやマイクによる宣伝を行った。「知的障害者」自身の団体であるピープルファーストも宣伝活動を行った。偶然にも、05年の国会行動以来の共同行動となった。推進会議メンバーの福島智委員、「聴覚障害者」の久松委員とも挨拶を交わした。

●国会での強力な闘いを
 3月13日の閣議決定後の記者会見で小宮山厚労大臣は、「障害者の団体も色々なお考えがありますが、多くはご納得いただいているかとは思っています。」と発言。4月3日の社民党の吉田議員の質問の際にも同様の答弁を行っている。
 わたしたちは当然「ふざけるな」と言いたい。しかし、全く根拠のない発言とも言えない面が客観的にはあるのではないか。その一つは全日本育成会のように厚労省のイエスマンとなって、自らの利権のみを追求する団体の存在もある。しかしそれだけでもないだろう。法案の国会上程に反対した団体はないのだから。「自立支援法」を1ミリでも改善しようとすれば、これも止むを得ないことだ。
 しかし、小宮山のこのような発言を許しておけば、所詮「障害者」団体は押し切ることができる、となってしまうのではないか。前述したように、この運動の結果は、「障害者」だけにはとどまらない。そこにわたしたちの責任の重大さがある。
 どれだけ民主党の裏切りに「障害者」やその関係者が怒っているのか、国会行動として強力に叩きつけていくことが、ぜひとも必要である。

[Ⅱ]「尊厳死」法制化を絶対に阻止しよう!

「尊厳死議連」は、今年に入っても検討を続け、今の通常国会への法案上程を狙っている。
 これに対して、全国精神「病」集団をはじめとして、次々と反対声明が上がっている。怒りネット以外では、全国青い芝の会、DPI、人工呼吸器をつけた子の親の会(バクバクの会)、日本ALS協会、日弁連などである。
 「尊厳死議連」は3月22日に法案としての形式を整えて、新たな案を提出した。これを各党で議論し、法案の国会上程をやはり狙っている。
 昨年12月8日に出されたものと比べると、「延命治療の不開始」についての家族の同意をなくし、本人の意思だけにしている。「終末期」かどうかについては、主治医ともう一人の医師で判断すると変えた。いずれにしても、死なせる手続きを簡略化している。
 国と地方公共団体には、「終末期の医療について国民の理解を深めるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と、啓発の責務が課されている。そして、臓器移植法のように「延命措置の不開始を希望する旨の意思の有無を運転免許証及び医療保険の被保険者証等に記載することができる」ようにするなどの措置を行おうとしている。事実この法案は、臓器移植法とよく似た構造を持っている。
 何を「国民」に理解させるのか、全く無限定である。やろうと思えば、オランダやベルギー、アメリカの一部の州で行われている「積極的安楽死」(毒薬を飲んだり、注射したりして死なせること)のキャンペーンや、欧米で広がりつつある「無益な治療」という考え方さえキャンペーンできることになってしまうのではないだろうか。
 同議連は、昨年8月には91人だったが、3月22日時点では112人になっている。顔ぶれは、首相や厚労大臣経験者も並んでいるが、小宮山大臣もその一人だ。法案が採決された場合には通る可能性が高い。
 だから、今反対の声で国会への法案上程を阻止していかなければならない。

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《2月22日 怒りネット 厚労省交渉の概要》

※ 凡例 ☆☆:こちらの参加者の発言、■■:厚労省官僚の発言
    質問項目の要旨は〔  〕で記載

☆☆ ここに骨格提言がある。厚労省から出された厚労省案。いったい何を厚労省は検討したのかなと。憤りをもって抗議したい。質問状の大半の部分が、議論の余地のないような話になってしまった。抗議したい。まずそれを前提に、厚労省の方から回答をいただきたい。厚労省の方、お名前を。

社会援護局 障害保健福祉部 企画課  小原係員
障害福祉課  内藤係員
精神・障害保健課  瀧田係長
精神・障害保健課  鈴木係長(障害程度区分係)
精神・障害保健課  高橋係長
精神・障害保健課  羽鳥係長(医療観察法医療体制整備推進室)

■■【精神・障害保健課 瀧田】
 [Ⅴ]から。自立支援医療については、違憲訴訟原告団・弁護団と国との基本合意文書において、自立支援医療にかかる利用者負担の措置については、当面の重要な課題とすると。H24年度予算編成の中で、検討すすめてきた。実現するのに必要な190億円を恒久的に確保するのが難しい。引き続き今後検討していきたい。障害福祉サービス、補装具の利用料、利用者負担については、H22年4月から、低所得者の方の利用者負担は無料に。実質的に応能負担。

■■【精神障害保健課の障害程度区分課 鈴木】
[Ⅱ]〔障害程度区分について〕
(1)〔障害程度区分の調査検証事業について〕
 障害程度区分については、従来よりさまざまな課題が指摘されてた。骨格提言でも新たな支給決定の提言がされてる。実態に即した公平公明な支給決定が行われるよう、障害程度区分に関する調査検証を行い、今後の作業にあたっての基礎資料を得たいと考えている。
具体的な調査内容は、今後の議論をふまえつつ、適切かつ効果的な調査を実施できるよう検討していく。現段階では、どういったものかという具体的には(答えられない)。

(2)〔判定項目の中で人権無視の質問項目がある問題について〕
 障害程度区分は、支援の必要度をはかる客観的尺度。その質問項目の内容は、適切な区分判定するうえで必要と考える。公のサービスですので、国民から徴収された、一般の方から徴収させていただいた税金その他の貴重な財源で賄われている。その点に留意が必要。運用にあたっては、公平性、透明性、納得性とかを明らかにしながら、広く国民から共感を得ながら運用していく必要があると考えている。
 調査の中で不愉快に感じる場面とかもあるかもしれないが、そこは、サービスの公平性、客観性を担保しつつ障害程度区分が適切な判定できるよう、制度の趣旨を改めてご理解いただき、認定調査にご協力いただきたい。

(3)〔介助の必要性は情況により変わるのでは〕
 障害程度区分認定は、まず1次判定で106の調査項目をもとに、コンピューター判定を行う。次に2次判定でコンピューターだけでは適切な評価が困難な障害特性について、医師意見書や特記事項をもとに、市町村の審査会で総合的に判定する仕組み。さらに、生活環境等を聞き取ったうえで、おかれている環境、サービス利用○○などをもとに、総合的に支給決定してる。本人のおかれている環境等は、障害程度区分の判定手続きとは別に、支給決定全体の中で確認している。サービス利用の意向については、4月以降は相談支援事業所のケアプランもふまえることで、反映できると考える。障害程度区分については、従来からさまざまな課題や意見あるところであるが、総合福祉部会の骨格提言や障害者自立支援法をめぐる今後の議論をふまえつつ、市町村間・利用者間の公平性、客観性をどう担保するかという観点も含めて今後検討する必要あると考える。

■■【企画課の小原】
[Ⅲ]〔介護保険優先について〕
 自立支援法と介護保険法の適用の関係については、障害者についても、ほかの国民の方と同様に40歳になったら介護保険保険料を支払っていただくとともに、サービスの利用に当たっては、現在の社会保障制度の原則である保険優先の考え方で、まずは介護保険制度に基づく介護保険サービスを利用することになっている。
 ただし、次のような場合は、障害者自立支援法に基づくサービスを受けられる
①介護保険サービスに相当するものがない障害福祉サービス、これらのサービスと認められるものを利用する場合
②市町村が適当と認める支給量が介護保険サービスのみでは確保することができないと認められる場合
 これまでのこのような取り組みを考えつつ、介護保険制度における給付と負担の関係、片やこれをふまえた障害福祉サービスと介護保険制度サービスとの関係のこと、障害者とそれ以外の方との公平性、給付にかかる財源の在り方、等々を総合的にかつ慎重に議論していく必要があると考える。

■■【障害福祉課 内藤】
[Ⅳ]〔4月からの「つなぎ法」に関して〕
(1)〔「サービス等利用計画案」の記載について〕
(☆☆ 事前に書式案の資料が出されたので返答いらない)
(2)〔「セルフプラン作成者」に、ア)家族が協力して作成した場合、イ)友人や支援者が協力して作成した場合、の可否〕
 ア、イ、いずれも含まれる。セルフプラン作成者というのは、簡単に言うと、家族、友人、支援者など、指定特定相談支援事業者以外の方が作成した場合、かつ障害者本人さんから市町村に提出された場合はセルフプランとして扱うこととしている。
(3)〔4月から施行のつなぎ法では「指定特定相談支援事業者」は市町村が指定することになっているが、これまでケアマネジメント事業者は都道府県指定だった。都道府県から市町村にかわった理由は〕
 市町村は、障害者の方からの相談支援業務を担ってる。だから市町村は相談支援事業者と密接な関係ある。身近な地域の相談支援事業者の情況を十分に把握している。市町村は自らの市町村内の体制整備を行う必要があるということから、指定特定支援事業者の指定は市町村がすることに。
(4)〔骨格提言では相談支援事業者は都道府県指定となっているが、どうか〕
 現在、民主党のワーキングチーム(以下、「WT」と略記)の意見をふまえながら検討中なので、明らかにできる内容がない。

■■【精神・障害保健課 高橋】
[Ⅵ]〔精神科医療に関して〕
(1)〔ざこねの病室への指導はいつから?〕
 調べたが、いつからかは明確にならず。基本的に実地資料は都道府県がすべての精神科病院に入っている。厚労省も、全部ではないが、自治体に赴いて病院への立ち入りもしてる。最近の実地資料について。各病棟の和室等でめかくしなしでオムツ交換やポータブルトイレの使用、保護室内のトイレが廊下から見える状態になっていたなどあったので、ついたて等の使用するなど入院者のプライバシー保護の観点から適切な措置を講じることなどを指導。引き続き、都道府県の年1回の調査、本省の実地調査で今後もやっていく。

(2)〔前回交渉の際に示された数字の齟齬について〕 略

(3)〔身体拘束について〕
 ア)身体拘束が増えている原因については不明。最近言われているのは、認知症の患者が多くなってきて、転倒・転落防止のための身体拘束等が行われているのではないかと考える。
 イ)医療観察法の担当もいますが、あわせて回答すると、630調査では、病棟別の調査をしていない。病棟別の件数は把握していない。なお、医療観察法病棟にかかる身体拘束については、H22年11月の国会報告でしたとおり、H17年7月15日~H22年7月31日、約5年の間、身体拘束が行われたのは29人。

(4)〔精神医療審査会についての質問。ア)審査の対象とされてない人が多いんじゃないか。イ)審査の結果、入院患者の意志が無視されてるのでは〕 略

(5)〔アウトリーチ事業について。対象者の同意確認。入院の方に走るのでは〕
 アウトリーチ推進事業は、今年度から実施。医療などの支援につながりにくい方に対し、ご自宅にうかがって、本人とともに家族も含めて、出来る限り入院を予防しつつ適切な支援を行うこととしてやってる。誤解されて困るのは、入院に頼らないというのが大前提にやってる事業。この事業は、地域で生活することを前提にした支援を行うのが基本。
 実際に行うのは、一定期間、医療だけでなく、福祉とか生活に関しての包括的な支援。新たな入院や再入院を防いで地域生活が維持できるような体制を構築することが目的。
 同意の件。精神障害者アウトリーチ推進事業の実施要項があって、その中の留意事項として、アウトリーチの実施にあたっては支援者側の一方的な計画によって行うのではなく、支援対象者や家族等との間に信頼関係を構築するよう努めることが銘記。実施要項を受けた手引きでも、問題の解決を入院に頼らない原則を確認する、と記載。
 事業の実施主体は都道府県で、補助金も都道府県経由で実施主体に流れる。課題の解決を入院に頼らない、ということを都道府県に対しても強調している。地域生活から新たな入院を増やさないようにする、あるいは精神科の病院から退院された方の再入院を防ぐことをめざすもの。この事業を行っていくうちに、入院ということになる場合もあるかもしれないが、そういう場合、詳細なレポートを提出してもらうようお願いしている。実際の支援では、対象者や家族に支援内容について了承を得たうえで進める。対象者の方で訪問拒否とか緊急性を有しない場合もある。そういう場合、無理な介入はせず、見守りを継続するにとどめる。
 事業の性格上、同意まで非常に時間かかる方もいる。そういう方については、玄関まで行って声だけかけて帰ってくるとか、担当者の名刺をおいて「何かあったらご連絡下さい」というかたちで対応している。強制的にアウトリーチのサービスを受けなければならなくなる、というわけではない。

(6)〔第3期障害福祉計画の目標値の問題〕 略

■■【医療観察法医療体制整備推進室 羽鳥】
(7)
 「H24年度障害保健福祉部概算要求の概要」のことかと思われる。その記載の中で、一部新規ということで「心神喪失者等医療観察法に基づく医療の専門家により医療体制等について技術的助言を行うとともに、一般精神医療機関に勤務する医師等を対象とした研修を実施し、精神医療の向上を図る」ということで記載。それの質問。
 この記述については、2つの新規事業を盛り込んでいる。
 1つは、「医療観察法に基づく医療の専門家により・・・助言を行う」という事業。これは、H24年度政府予算案で新規で計上してる事業。事業内容としては、医療観察法に基づく指定入院医療機関の医療従事者の方に、他の指定入院医療機関に出向いてもらい、改善等技術的助言をしてもらう。そうした中で、医療機関同士で相互評価することで、指定入院医療機関の医療の水準の向上を図る事業。医者だけでなく看護士とか精神保健福祉士とかも含まれる。それが「専門家」といわれる方々で、指定入院医療機関に勤務されてる医療従事者。
 「精神医療の向上を図る」ということで、今のお話した新規事業と、もうひとつ、一般精神医療機関に勤務する医師等を対象とした研修。この10・31資料の概算要求時点で要求していて、こちらは一般の病院に勤務するの医師、看護士、コメディカル、に指定入院医療機関で長期の研修にはいってもらう。実際の臨床の現場で研修してもらう事業。長期間にわたることから、そういった課題も多くあり、今般の予算案では当該研修事業については計上をみあわせた。
(☆☆ 「なんで医療の質が向上するの?」が質問だった)
 医療観察法の医療は、他職種チームでの医療。通常の精神科病棟での医療は医師が中心の医療。医療観察法の医療は、医師、看護士、心理技術者、作業療法士、精神保健福祉士、それぞれ専門的な観点から対象者の患者の治療計画をたてて社会復帰をめざす制度。
 他職種チームで行う医療というのが、専門的な医療。医療観察法に基づいて行われる医療の中で、アンガーマネジメント。怒りのコントロールなども治療プログラムに盛り込んで、対象者自身がそういうプログラムを学んでいただく中で、精神症状のコントロールを継続していく。そういった医療を指定入院医療機関で行う中で、精神の医療全般にそういった他職種チームの医療とか、専門的な医療を普及させ、全体の水準の向上を図っていくと考えている。

-----(以上、厚労省からの回答)-----

☆☆ 相当、違和感ありますけど、厚労省からの回答は以上で。いろいろうかがいたいことがある。骨格提言について、いろんな危惧がでてる。社会的にも問題になってる。

1.「自立支援法」を廃止しない問題

☆☆ 東京新聞の今朝の朝刊で「永尾光年企画課長補佐は『これまでに法律を廃止したのは、らい予防法などごくわずか。政策に一定の継続性がある場合、『廃止』とはいっても技術的には『改正』のことなんです』と話す。つまり、事務方にとっては最初から『改正ありき』だったわけだ。」と。これは何なんですか。自立支援法は廃止すると言ったんではないですか。
■■ 本日朝刊の記事。企画課長補佐の発言について、補足というか説明。
 障害者施策については、H22年の12月の障害者自立支援法、児童福祉法等の一部改正により、自立支援法廃止の最大の理由であった利用者負担が法益負担から応能負担に改められた。GH・CH利用の際の助成の創設など、障害者の地域移行の促進が図られたこと。また法律の目的から「その有する能力および適正に応じ」というセンテンスが削除されたこと。さらに利用者の意向を勘案したサービス等利用計画案をふまえて支給決定を行うことなど、抜本的な改正がなされたと認識してる。
 今回の総合福祉法においては、障害者基本法をふまえた理念を基本理念を盛り込むとともに、法律の根幹となる名称や目的規定を改正することを検討している。これらによって、民主党のマニフェスト等に掲げられている障害者自立支援法の廃止となると考えている。
☆☆ 中身が、障害者自立支援法とかわらない。障害程度区分があって、それに基づく国庫負担基準があって、支給決定のやり方があって、実際には障害の状態に応じて就労移行支援、就労継続支援A、B、生活介護っていう構造があって。これも変わってない。
■■ 厚生労働大臣も申し上げてるとおり、骨格提言に書かれていることは、充分に慎重に検討したいと思っている。計画的・段階的に改善していこうと。今、おっしゃっていただいた、就労支援のあり方の見直しとかについては、5年をめどに、必要な措置を講じるために検討をさせていただきたい。
☆☆ 普通の法律でも、制定されてから3年見直しでしょ。
■■ 「5年は長すぎる」というのは、厚労省案をいま民主党のWTに示して、議員間討議の中でもその点はご指摘うけ、検討中。この点は近いうちにお答えできるかと。
☆☆ 5年後に見直し確約されてるわけじゃない。区分認定の直しもそう。見直すの? やめるんですか? 非常に人権無視のような質問項目で聞いて、医療モデルに無理矢理押し込めるような区分認定はやめると、ちょっと時間くださいということ? それとも、存続も含めて見直しを検討するということ?
■■ 申し訳ないが、この時点ではっきり方向性を示すことはできない。検討させていただいたうえで、きちんとした方向性を示させていただきたい。
☆☆ あなたたちの「検討」は、信用できません。だって、自立支援法やめるって訴訟団と約束したんでしょ。それなのにまた続けると言ってるんですよ、あなたたちは。
■■ たしかに一部検討となってる項目もある。その点は計画的段階的に進める。もともと利用者負担の問題、制度の谷間の問題については、新法で対応させていただくと検討させていただいてる。自立支援法の名称そのものも見直す。実質的に障害者自立支援法の廃止と考えてる。
☆☆ 厚労省の声として、あちこちで廃止しないとでてる。「実質的に廃止」ってのは、ペテンじゃないんですか。「廃止」と「実質的廃止」の違いを述べてください。最初、長妻さんは廃止と言ったんですよ。それを守るんですか。東京新聞の今日の記事に出てる課長補佐の発言は、要するにこういうつもりでいたっていうこと? なんで今ごろこんなこと言い出すの。もともとこうふうに厚労省の方では理解してたということなんですか?
■■ この課長補佐の発言内容について、いつ時点か。基本合意した時点からのものかどうなのかということは、すいません、私の方では・・・

2.理念・姿勢の問題

☆☆ いずれにしても、今の時点でこういうこと言うってどういうことなんですか! 障害程度区分の考え方って、医療モデルじゃないんですか。それから、今回、サービス利用計画の書式の案を出してもらったけど、これも医療モデルなんですよ。医療モデルで、厚労省の頭の中が固まってる。「社会モデルだ」なんていう理念を書いたら、笑いもの。
■■ 理念の方では、これまでの自立支援法の形というのが、医療モデル、障害をお持ちの当事者の方に責任を持っていただくような、そういった規定ぶりだったのを、今回その理念を改正させていただく方向で検討させていただいてる。それは基本法の改正をふまえてのもの。従って、社会モデルの方に考え方、理念を切り替えるわけですが、今、障害程度区分そのものについても医療モデルではとのご指摘でしたが、検討させていただくということで。それを、新法上も掲げさせていただく。
☆☆ 程度区分は廃止するんですか?
■■ その点は、この場で、廃止する、しないということについてお答えはできません。あくまで慎重に検討させていただいた上での判断をさせていただく。
☆☆ 廃止の方向ぐらいは入れるんですか?
■■ 現在的には、言えません。申し訳ないんですけど、まさに今、民主党、与党の方でもこの新法のことについてご議論いただいてるところで、日々刻々と内容が変わっていく。検討中ということでご了承いただきたい。
☆☆ 民主党が問題じゃない。あなたちの姿勢が問われている。現場でやるのは厚労省なんだから。そもそも、もう結論は総合福祉部会で出てる。廃止して、新しい仕組みをつくるんだと。それなのに、なんであなたちが検討するの。民主党も違う。総合福祉部会は、程度区分は廃止したうえで新しくどんな仕組みをつくったらいいかを調査しなさいって言ってる。あなたたちは、廃止しないで程度区分をどうやって存続させるかって予算つけてる。違うでしょ。あなたちは、そんなの決める権限ない。撤回してくださいよ、この法案。それからこの事業も。障害程度区分を考える事業じゃなくて、新しい支給決定の仕組みを考える事業に変えるべし。官僚が勝手に決める権限ない。
☆☆ 厚労省って、行政府。立法府の国会につくられた推進会議で話し合って、それで骨格提言ができた。それを実行するのがあなたたち。行政は、決まった法律を執行するだけ。憲法上、そうなってる。自立支援法廃止は、推進会議等で議論して、廃止という結論が出た。障害程度区分についても、応能負担についても、全部ダメってなった。それを執行するのがあなたたちの役目。なんでそれができないの。なんで検討とか言えるわけ。
☆☆ [Ⅲ]の、骨格提言では、介護保険年齢になっても従来から受けていた支援を原則として継続して受けることができるものとする、とある。これはみなさんが介護保険に組み込みたいと思ってやってた。そうですよね。
☆☆ それでは、介護保険を廃止してください。介護保険を撤廃してください。そうじゃないと、私たちは安心して生活できません。お願いします。
☆☆ 介護保険優先原則(第7条)を変えても、何も混乱おこらないでしょ。なんでこれいれなかったの。さっき、説明なかった。提言には入ってた。どういう議論で、いれなかったのか。答えは簡単なこと。
■■ 自立支援法の制度と介護保険制度、給付の在り方とか、負担の考え方とかの違いがあって、2つがあることで、一方の制度を優先するっていう考え方も生じている・・・。結論からいうと、慎重な議論させていただく。

3.4月からの「つなぎ法」の問題

☆☆ 一番身近な問題。この4月からの支給決定の仕方、どうなるのか。ウィークリープランの立て方とか、違いを言ってください。今までは、ケースワーカーと直にやりあって時間を出して、やってきた。4月から自立支援法が改定になって、どのように変わっていくのか。4月からの支給決定の仕方。サービス利用計画が入ってくる中で、どうなるのか。
■■ 今年の4月からの支給決定方法、今までのやり方でも支給決定することは可能。3年間の経過措置の中で、サービス等利用計画の対象者を拡大していくということ。サービス等利用計画に同意するということは、本人の意向や家族の希望をサービス等利用計画案に盛り込んで、それを市町村に提出してもらい、市町村が支給決定をしたあとに、サービス等利用計画の本計画に基づいて、サービスを利用していただくことに。
☆☆ 4月から、全部の障害者にケアマネージャーを入れるっていう話があるけど、それは間違いですか。
■■ 3年間で計画的に拡大するっていうことは説明している。
☆☆ 3年後が怖い。3年経ったら、障害者にケアマネを入れるってこと。セルフケアプランつくれる人以外には、ケアマネを導入していくってことですよね。
■■ そのとおりです。
☆☆ なんだかんだ言って、介護保険に、より近づく。介護保険にもセルフプランはあるって聞いてるけど、セルフプランをたてることはできるんだけど、実際に書類に記載することが困難な書類の形式で、ケアマネに頼るしかないというような構造になってる状況。ケアマネのサインがないと通らない、と聞いたことがあるが、本当か。
■■ こちらで今、サービス等利用計画案を出してますけど(※注:交渉の事前に提出された)、もちろん計画作成担当者の署名欄もありますけど、利用者さんの同意署名欄もあるんで、障害者の方が同意しない限りこれは出せないというものに、今の様式はなってる。
☆☆ 質問は違う。今度のケアプランに関しては、ケアマネとかサービス利用計画作成事業者のサインとか無くても提出できるっていうことでいいわけですね。
■■ セルフケアプランということでは、そうです。
☆☆ 介護保険の場合、ケアマネのサインがないとだめということはご存じ?
■■ 私はちょっと、介護保険についてはわからない。

4.「ケアプラン」の問題

☆☆ なぜ「障害者」は生活するのにプランを立てなきゃいけないんですか? あなた方のライフスタイルの中で、中期的・長期的あるいは短期的な計画ってあるんですか? 怠惰に生きてるんと違うんですか。「障害者」なんて、悲しいことに、「ねばならないこと」はそんなにない。普通にメシ食くって、うんこして、寝て。それにプランを立てて、誰かの評価がなけりゃいけないなんてことが、なんで必要なんですか? 障害者だけじゃない。お年寄りもそうだと思う。しかも、程度区分にかけられるってことは、僕らずっと、「当事者ぬきに当事者のとこを決めるな」って言ってきたのに、なんで今さら、まだそんなことやるの。おかしい。できるできないで判断されたら、たまんない。何がしたいかなんです。同じ程度の障害者でも、同じ電動車いす乗ってる障害者でも、片や玄関のオブジェと化してる伝導車椅子もあれば、オレみたいに乗り回してすぐぶっ壊す障害者もいる。だから、できるできないで判断されたら、この程度のケアしか受けられませんなんてことになったら、話にならない。あなた方の生活で、そういうめにあったらどうするんですか?
☆☆ 何時何分に起床して、何時何分に外出して、何時何分にトイレ行って、それはケアプランで出してる。移動介助にしたって、月わずか124時間。あなた方そういうことやれないでしょ。トイレもそうだよね。トイレ何分ってはかられるわけ。入浴も、私は週3回だよ。普通、毎日入ったっていいわけじゃん。そういうものが、今、ケアプランであるわけ。それをセルフケアプランでもある。それ、自分たちだったら、どうなの?
■■ もちろん、私たちは決められた計画で生活はしてない。私の考えるサービス等利用計画は、障害者が実現したい生活とか困っていることとかを計画の中におとしこんで、市町村に出して、それをもとに市町村が支給決定するための仕組みと考えている。管理することは考えてない。
☆☆ 障害者には管理社会。さっき言ったように、トイレ何分とか、外出できるのはこれだけとか。実際、管理されてる。そういう生活、あなた方してますか?
■■ その計画案については、利用者、障害者の方の同意署名欄がある。障害者の方が利用する際に、思い、希望を記載していただいて、提出していただく。
☆☆ 全然、言ってることが伝わってない。同意しなければ、生きていけないの。
■■ 先ほども説明したが、セルフケアプランとして提出することは可能。
☆☆ 同意署名欄があるのは知ってるよ。でも、同意しないと、支給量が決められない。こちらがセルフケアプランを立てたって、それを行政が首をたてにふらないと、OKにならない。それを管理社会とよばずに、何というの。1日に4時間しか外出しちゃいけなくて、トイレ5分以内とか。全部そういうふうになってるんだよ。着替えは15分とか、事細かに書いてる。そこに同意しないとなったら、ヘルパー来てくれないんだよ。気にいらないから同意しないと、おれら死ぬんだよ。そういうことわかっていってるの。
☆☆ 時間時間の積み上げ方式になってるから、問題なのであって、なんでそうなってるかっていったら、区分認定の問題。区分認定がすべての悪の元凶。だから管理される。
☆☆ 結局、厚労省の頭の中には、税金を使って生きてる人間だから、いやなこと聞かれたって多少は我慢しろよっていう発想だけ。だったらあなたちも、そういうこと聞かれなさいよ。あなたちも国のお金で食べてるんだから、同じでしょ。
☆☆ 実際に、「課題の解決にむけた本人の役割」とか、「解決の時期」とか、きめ細かに出されてる。いついつまでに「本人の役割はこうです」なんて、ちゃんと書かれてないと認められないなんて、おかしい。
☆☆ 根本は程度区分。いくつの支給量の中で全部のことやれって決められる。だから推進会議がやめろと。それを執行すればいいんでしょ。なんで骨格提言を無視するの。
☆☆ 私がどこどこに行きたいと希望する、でもそれができない、それはなぜかというと、介助者がいないから。そういう問題の立て方じゃなくて、この人はこう動けないから、こうだと。医療モデル。
☆☆ つなぎ法で抜本的な改革したと言った。あたかもつなぎ法に骨格提言が反映されてるかのような言い方してましたよね。でも、これ(※サービス等利用計画案の書式)を見ても、部会のいってることと正反対。管理強化。これ、利用計画って、訓練計画と一緒でしょ。総合福祉部会は、そうじゃないでしょということを言ってた。だから、抜本的に改変されたなんて、撤回してほしい。かえって悪くなった。このサービス利用計画、これを全員がやらされたら、普通に生活したいのに、「解決のための本人の役割」なんて、これ、本人に書かせるわけ? ちゃんと骨格提言に基づいた法案をつくりなおしてください。
■■ 民主党に投げたから、厚労省としてはもう、とは認識してない。ご指摘いただいた、骨格提言のことについては、みなさんのご意見で出来上がったものですから、それは真摯に受け止めて、厚労省としても与党の方でのWTの議論をきちんとフォローしたい。
☆☆ 少なくとも、この骨格提言をつくった総合福祉部会の部会長、副部長、3役が厚労省と話して渡したいって言った時に、拒否したでしょ。どこが真摯なの。

5.介護保険の問題

☆☆ 障害程度区分もケアマネジメントも、介護保険につながってると思う。だからみなさんは、ケアマネが必要だのケアプランが必要だのと言うんでしょうけど、障害者自立支援法は悪法、でも介護保険の方がもっとたいへん。その介護保険に私たちは組み込まれようとしている。それ、自覚されてます? 諸悪の根源は、介護保険に組み込もうとしていること。それが心配だから、こうしてあなたがたを責めるんです。
☆☆ 「5年後」の見直しって話。介護保険は2016年に大きな改定があると。これとの関係で、「5年」になったのではとの心配の声もあるのですが。
■■ 介護保険、担当でないので、申し訳ないんですが2016年っていう話も、今初めて聞きまして・・・
☆☆ そんなこと、新聞にも書いてある。
■■ 今のご質問には、この場ではお答えできない。
☆☆ 支給決定にいたる流れ図をケアマネが見たら、「これ、介護保険だ」と言ってる。介護保険と同じやり方。
☆☆ ケアマネ導入することで、さっき、今までケースワーカーと一緒につくってきたという話ありましたけど、そういう構造じゃなくなるでしょ。そうすると、市町村は障害者の実態を知らないですむんですよ。そうなると、いくらでも福祉切りやすくなる。
☆☆ 障害者の生活を、ケースワーカーがどれだけ知ってると思う? 全くこないワーカーもいる。それでもそんなワーカーと一緒にやってきた。ケースワーカーもいらないという方向に動いてるとしたら、ますます本人不在で支給決定されていく。コンピューターにかけて。それで足りないものは、ケースワーカーとかが書くんでしょうけど。ほかの障害者と比べてどうなのか、この人だけ特別多くはできないとか、比較の問題になってく。1人1人違う生活をしてるんだから、比べようがない。それを比べようとしてる。区分認定は廃止、もしくは本人不在ではやらないように。本人のいるところで公開してやる。

6.(再び)「つなぎ法」での「サービス利用計画」書式の問題

☆☆ 遅れてきて申し訳ないが、サービス利用計画の書式みたが、驚いた。今までのやり方だと、行政からの本人への聞き取りがあって、こういう生活で、これだけの支給量が必要だ、そこまでは保障できませんとか、やりとりの中で、本人の希望にどこまでそえるかというかたちで決まっていた。今回、こういうふうなサービス利用計画ができると、「解決すべき課題」と横に「そのための本人の役割」と書いてるところを見ると、どうもこれは支給量の問題ではなくて、その人の生活の質、内容に支援する側が介入してくると見える。これって、許されるのか。なんで、こんな項目がでてくるのか。でも、これ書かないと支給されないんでしょ。3年間をおいて。
■■ あくまでサービス等利用計画案は、参考様式。その中身が不十分であってもセルフケアプランとして提出してもらって、市町村に判断してもらって、支給決定してもらう。
☆☆ ケアプランってさらって言うけど、中身を見ると、さかのぼってどこまで課題が解決できたかっていうところでまた本人の役割があるでしょ。今までだったら「課題解決のための本人の役割」なんてなかった。トイレとか食事に介助が必要だって、それだけですよ。単純な話。なんか理由があるから入れたんでしょ。理由を教えてください。
■■ 例えば、私が考えることですけど、段差があって、家で転びやすいというのが課題だったとする。それに対して、本人さん、住宅改修して手すりつけるとか。本人さんの役割というのは、手すりを使って段差をあがるとか。
☆☆ 訓練のように、自助努力も必要と言いたい?
■■ 自助努力というか、ご本人さんができることはやっていただく。手すりを持てる方ならば。
☆☆ 本人の役割って、そういうことじゃないと思いますよ、これ。どういうことを言ってるのか、よくわからない。そんなことは今までだって、自分で上り下りしたいか、違うやり方でするかっていうのは、本人が決めることであって、その本人しだい。
☆☆ モニタリングって? なんでモニタリングが必要なんですか?
■■ モニタリングっていうのは、会いにいって、お困りになってることがないか確認いに行くこと。管理するとか、そういうものではない。
☆☆ そうじゃないでしょ。本人が解決方法とかもモニタリングでは書かれてる。この書式は、全員に適用される書式なの? これじゃなくて、セルフの人は自分なりの書式でやることはできないの?
■■ 書式は様式例なので、変更することは可能。これじゃなきゃいけないということではない。
☆☆ 自由に自分の判断で、こういう生活したいので、これだけの支給量が必要だっていう書式でもいいの?
■■ 市町村がそれに対してさらにこれ書いてって言うかもしれないけど。
☆☆ それは無責任だよ。これを見たら、ものすごく縛りをかけるし、生活への介入だって思いますよ。一応これは例示で、一応それぞれのやり方でやってくださいっていうことなら、柔軟性ありますよ。
■■ それは、そのとおりです。
☆☆ じゃあ、4月から、そのようにしていいんですね。

7.「厚労省案」を読んでない厚労官僚

☆☆ 精神の方で質問したいことある。高橋さんに、骨格提言にある社会的入院については、厚労省案は、ゼロ回答。さっきもいろいろこういうことやって退院促進するって言ったけど、地域移行とか地域定着支援なんか、16億円しか予算ついてない。予算がありますからなんて、これで言えるんですか? 羽鳥さん、聞きたかったのは医療観察法の病棟でやってることが、なんで一般病棟のモデルモデルになるのかってこと。
■■高橋 地域移行の件。ご指摘のとおり、たしかに現在16億ついてる。少ないという話もあるが。来年度、この中の同行支援等が個別給付化される。ほかの事業で、居宅を確保して体験宿泊とかも増えてくる。そちらの方でメニューを増やすこともある。補助金は、都道府県事業なので、都道府県に予算がないと、しにくいということもあるが、なるべく使い勝手のいいように、わずかな予算だけどもやっていきたい。冒頭説明したとおり、高齢の入院患者さんの費用も、3億で、少ないといえば少ないが、広げていきたい。
☆☆ 聞きたいのは、社会的入院を解消しますよって、厚労省案に書いてないよね。それはなぜですか?
■■ 入院の解消は、別途、「新たな地域精神医療体制の構築にむけた検討チーム」で、この数値の着眼点も、そちらで議論してる。
☆☆ 骨格提言でたから。あなたちはそれを実施する。まず、「解消します」って書くべきでしょ。それで検討するのはわかるけど、最初から書かずに「検討」とは、おかしい。
■■ たしかに、書いてないというのはアレかもしれませんが、社会的入院の解消に向けてってことは変わらないと考えてる。
☆☆ 厚労省案の出し方が間違ってるっていうことでいいんですね?
■■ あの、厚労省案、私全体を把握してないもんで・・・
☆☆ たった4枚でしょ。みなさん、厚労省案は、読まれたんですか?
■■ 読みました
☆☆ 高橋さんは?
■■ すいません、私の方はそこまで読み込んでいません。
☆☆ 羽鳥さんは。
■■ 読ませていただきましたが、そこまで読み込んで準備はしておりませんで、申し訳ありません。

8.精神科医療の問題

☆☆ じゃあ、時間ないんで、羽鳥さんの答おねがいします。
■■羽鳥 なぜ一般精神医療に医療観察法の医療を研修することで、精神医療全般が向上するかと。さきほども申しあげたように、医療観察法の中で行われている医療のプログラム、アンガーマネジメントとか専門的な医療を継続的におこない、精神症状のコントロールを継続していくことで、同様の行為を行うことなく社会復帰させるという医療を行っており、一般精神医療で、他害のおそれを要件としている措置入院の方とか、あまりそういう治療が行われていない方に、こういった医療観察法のプログラムを普及することには意義があると考えている。あと、看護士、心理技術士、作業療法士、精神保健福祉士ということで、医師も含めて専門的な観点から治療の内容を評価していく、チーム医療も。
☆☆ 根本的なところで、医療観察法で自殺者が14人もでてる。それは、「立派な医療」なんですか。立派な医療してると、そんなに自殺者が出るんですか?
■■ 14人という数字は・・・
☆☆ 通院ふくめて。入院が3人。
■■ 通院医療は、法務省の方で、保護観察所でやってることなので、こちらでお答えすることできない。厚労省では入院医療で3人の自殺者ということは厳粛に受け止めて、おこった段階で、指定入院医療機関を管轄している厚生局に注意喚起等させていただいて、適正な医療を行うように指示している。
☆☆ 「指定通院は法務省」って言うけど、指定通院医療機関も厚労省の管轄の中にあるんでしょ、普通の病院なんだから。それを知らないっていうのはおかしいでしょ。
■■ 通院医療中に自宅とかで、必ずしも自殺された方の遺書があったりとかでなくて、事案の内容はこちらで把握できてないということで。
☆☆ 把握してないのはおかしいでしょ。前回も同じような質問で同じ答あったけど。法務省だから知りませんって、おかしいんじゃない。通院医療機関そのものに、自殺を企図する問題点があったかもしれない、なかったかもしれない、ちゃんと検証していかなきゃ。
■■ いただいた意見は厳粛に。
☆☆ 医療観察法つくったときに、触法精神障害者が二度と犯罪にいたらないように、特別な施設つくって、特別な医療やるっていってた。その特別の医療をどうして一般病院に普遍化しようとするの? おかしくない?
■■ 医療を普遍化ではなく、高い水準で専門的に行ってる医療を、少しでも。
☆☆ 高くないでしょ。自殺をおこすような問題医療だ。医者の数が多いだけで、やってる内容は別に高くない。そんなこと言ったら、一般の精神病院に勤めてる精神科医が怒る。
■■ さらに、チームでやるとか、人員配置基準を高くして手厚い医療を行っている。
☆☆ 厚労省がやるべきことは、人員配置こそ、一般の病院に普及させなきゃ。チーム医療なんて(一般の精神科病院では)絵に描いた餅。カンファレンスもできないし、他部門との連絡体制なんてできるわけない。人員配置基準を見直すことぬきに、医療観察法の人が来て話聞いただけで医療がよくなるなんて、冗談じゃない。そんなこと考えてるの?

9.まとめ

☆☆ また私たち、阿部事務所通じて厚労省と交渉をお願いすると思います。今日お話してて、廃止しなきゃいけないのは厚労省じゃないかなって気になってる。障害者に対する、高齢者に対する考え方も、「社会に遠慮して生きろよ、お前らは」っていう内容だったと受け止めた。私たちは、重大な問題だと思うので、今後もまたみなさんとお話していくけども、そこは本当に反省していただきたい。そして、厚労省が出したこの厚労省案は、障害者は受け取れない。このままじゃ。検討しなおしてください。
■■ 改めて質問というかたちで出していただければ、お答えさせていただきます。
☆☆ じゃあ、今日のところは、これで。ぜひ、考え方を根本的に変えてください。

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2012年5月 2日 (水)

民主=自公結託体制

心のこすことなく、参議院での闘いを最後まで貫きましょう。議会はもはや単なる形式に堕しています。民主の裏切りによって民主=自公の結託体制が成立し、国会は審議したという形式を踏むだけの場となっています。衆議院では3時間の審議でした。参議院は4時間半だそうです。一人30分の質疑で何かがわかるはずもありません。

だからと言って、諦められるでしょうか。諦めたら敵の思うつぼです。最後まで障害者は、民主=自公の結託体制に反対して闘ったという事実を残してこそ、次の一手が生きてきます。参議院で法が成立してそれで終わりなのではありません。法の見直しに向けて絶えざる闘いが始まります。そのためにも、参議院での法案成立を障害者は簡単に許さない迫力ある迫り方をする必要があります。民主-自公は障害者の強固な反対を崩すことができなかったという事実を残すことが最低限できます。

心残すことなく、最後まで民主=自公結託体制に闘いを対置しよう。

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