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2012年7月 4日 (水)

受診制限案に反発相次ぐ 橋下氏、8月試験導入

2012年6月24日 共同通信
 
 生活保護受給者の受診医療機関を制限する橋下徹大阪市長の発案に反発が相次いでいる。生活保護世帯が30%を超える大阪市西成区で、過度の受診や薬の使用を抑える狙いがあるが、地元住民らからは「受給者の選択の自由を奪う」との批判が続出、有識者からも疑問の声が上がり始めた。
 ▽“適正化”
 「国がやってくれないから大阪市が考え出した制度だ」。橋下市長は22日、記者団に強調した。大阪市は同区で8月から試験的に導入する方針。生活保護受給者の「医療機関等確認証」を新たに発行し、診療科ごとの医療機関と薬局を明記、利用する際に提示させる。別の医療機関に行く場合には、担当ケースワーカーへの相談が必要になる。西成区の担当者は「重複受診は薬の依存につながる。制度は医療の適正化に役立つはずだ」と意義を語る。
 ▽選択の自由
 西成区は日雇い労働者が集まる「あいりん地区」を抱える。厚生労働省の調査で、生活保護率が全国で最も高い大阪市の中でも、西成区は群を抜いている。約35%が生活保護世帯で、人口では約24%が生活保護受給者。65歳以上が約35%を占める高齢地域だ。導入を前に、制度案の欠陥や有効性を疑問視する声が上がっている。釜ケ崎医療連絡会議の大谷隆夫(おおたに・たかお)代表理事は「診断に誤りがあることもある。別の病院を自由に選び適切な診療を受けることができないと、病状が悪化する可能性もある」と訴える。「薬の処方や診療に問題のある病院を指導、改善した方が効果はある」と指摘するのは、生活保護問題に取り組む小久保哲郎(こくぼ・てつろう)弁護士だ。6月上旬、弁護士らでつくる生活保護問題対策全国会議などの27団体は制度撤回を求める要望書を市に提出した。
 ▽経費増?
 橋下市長の足元の区役所にも異論がある。もともと生活保護受給者が病院に行くためには、ケースワーカーへの相談が必要なため、西成区役所幹部は「実は現在の仕組みとあまり変わらない。制度導入に経費がかかるだけ」と明かす。医療扶助費削減も新制度の狙いの一つ。だが、そもそも2010年度の生活保護費総額のうち医療扶助費の占める割合は、全国が約47%で、西成区は約43%と、特別に高いわけではない。橋下市長が敵視する厚労省は別の方策を検討中。電子レセプト(診療報酬明細書)を使い、生活保護受給者への請求金額が突出して高いケースを把握し、ピンポイントで医療機関を指導するアイデアで、準備が整い次第本年度中にも実施する。花園大の吉永純(よしなが・あつし)教授(公的扶助論)は「医療扶助費増大の要因は長期入院などいろいろある。この制度で解決するほど単純ではない」と、再考を促している。

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