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2012年9月20日 (木)

三里塚=農業を守る人々

三里塚=成田空港問題は、大手メディアが一切取り上げない、また「成田空港問題はすでに終わった」キャンペーンが貼られたなどの理由から、一般の人の関心から遠のいてしまっている。大手メディアの報道管制は昨年東京高裁内で50人が一斉逮捕されたことを報じなかったり、「成田」を報じる時は、昨年8・6天神峰現地闘争本部強制撤去のように、「一握りの反対があるが空港建設は順調に進んでいる」というキャンペーンに使える時だけ報じるあり方に端的に表れている。昨年の8・6は支援勢力が広島集会で出払っている隙を突いたものだった。また日本という国で50人が一斉逮捕されるということは一大事件であるにもかかわらず、成田支援が大勢いることを示してしまうから報じなかったのだ。

ブログをやるからには、大手メディアが報じない「マイナーなテーマ」にこだわっていきたい。成田=三里塚の問題は工業化を進める支配層が農業を犠牲にし、国の先端産業である航空産業のためなら農業はいらないという選択をしているという問題だ。TPPの問題とも共通し、公害問題とも共通する。空港政策という国策と、農業を守っていくものとが激しく対立しているのが今の三里塚だ。ナショナルフラッグというが国にとって航空産業は国のメンツにかけても守るべきものと位置づけられている。JALを膨大な国費を投じて守ったのは航空産業に国が賭けているものを示すものだ。

いま成田空港では年間30万回離発着をめざして空港敷地内農家の農地を取り上げる攻撃が激しい。JALを膨大な国費を投じて守ったように、LCC格安航空会社を国策として育成し先端産業での優位性を守るというのが今の国の政策の柱となっている。そのためには敷地内で空港完成を阻んでいる、農業を守るという農家を取り潰すしかないと国策として狙っている。

国の先端産業との闘いという点では原発再稼働阻止の闘いとも共通するテーマとなっている。国策がかかると、裁判所は論理性に反しても産業を守る判決を出す。農業は捨ててしまってもいい産業なのか。食が大事だなどと言いながら、食料自給率は5割を割っている。農業は捨ててもいいというのは、国民の命よりも、原発産業が大事だという資本家の考えと共通してはいないか。原発事故が起きたら自分や家族の命も危ないのに原発を推進する資本家・経団連と、農業がダメになったら自分の食も危ないのに農業を捨てる資本家と。金が人を動かしていると喝破したのはマルクスだったが、まさに資本家とは金が人の形を借りているに過ぎない。

人には金よりも大事なものがあるという敷地内農家の市東孝雄さんの言葉の重たさ。「1億5千万円より、一本100円の大根で消費者とつながることが大事」と、民衆の共同性の中に生きる市東さん。市東さんと資本家とどちらが好まれる人間性を持っているのかを選択するのは一人一人の民衆だ。

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