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2012年10月26日 (金)

申し入れ書――第1案

申し入れ書(案)
2012年10月31日
厚生労働省殿

怒っているぞ!障害者切りすて!ネットワーク関西
兵庫県精神障害者連絡会


「精神障害者」にとって総合支援法はどういうものでしょうか?
まず、自立支援医療が問題となります。もともと精神保健福祉法32条で精神科の通院医療は5%の負担でなされてきました。自立支援医療が導入されたことで、1割負担が発生しました。少ない年金などの収入から多額が引かれます。地域によっては今でも無料のところもありますがそれは自治体が負担しているからです。住んでいる地域によって格差が生じているのです。

さらに総合支援法はホームヘルプサービスを提供します。総合支援法では民間企業に任されているから事業所の質によって大きく左右されます。事業所によっては「精神障害者」を差別的にとらえるところもあります。「精神障害者」が家事ができない理由は精神的負担にあるのですが、こがわかりにくいのか、怠けているという見方がされることがあります。差別的見方が耐えられずに、ホームヘルプを受けるのをやめた人もいます。
また、精神の場合、認定は軽く出ます。介護保険の基準が多用されているためです。総合支援法の対象となる「精神障害者」は極端に少なく、ホームヘルプサービスを受けている人は2万7千人に過ぎません。「精神障害者」全体の1%にも満たないのです。その背後には障害程度区分認定基準に満たないとして切り捨てられた多数の「精神障害者」が存在します。
障害者で福祉の網にかかっているのはほんの一部に過ぎません。障害者のうち年収200万円以下のいわゆるワーキングプアの割合はほぼ99%です。一般国民では23%ですから、その差は明らかです。年収100万以下では56%もいます。しかし、生活保護を受けている率は障害者全体の10%に過ぎません。背後には老障介護の実態が存在します。障害者の半数は親との同居です。
自民党や維新の会は生活保護を目の敵にします。それは低所得者全体を攻撃するものです。生活保護に連動するのは、地方税、介護保険、障害者自立支援法、生活福祉資金、就学援助、福祉・教育・税制などの多様な施策の適用基準、自治体によりますが、国保保険料、公立高校授業料、公営住宅の家賃などの基準としているところも多くあります。何よりも、最低賃金に連動しており、労働者の賃金にまで影響します。自民党選挙公約である生活保護10%削減に連動して、最低賃金が10%も引き下げられたら、労働者全体の賃金はどうなるでしょうか。
そのやり玉に挙がっている「稼動年齢」の保護を受けている人の多くは「精神障害者」である事実は隠されています。年越し派遣村で生活保護を受けた400人のうち45%はその後病気か障害が見つかったといいます。
骨格提言にも書かれていますが、障害者の収入を保証する障害者年金の在り方は、12年内に結論を得て、13年に法改正されることになっています。障害年金の大幅なアップを要求するものです。

もう一つは社会的入院の問題です。精神科では20年以上入院している人が4万人います。この人たちの多くは死ぬまで入院を強制されるのです。32万人の入院者の大半が社会的入院です。医療費削減のために、救急と慢性期を分けて救急には人を多くするが慢性期は医者の数を極端に少なくしようとしています。これでは社会的入院の解消は遠のく一方です。神戸市は精神病院の敷地内に退院促進施設を作る条例を提出しています。
骨格提言では社会的入院の劇的解消が謳われましたが総合支援法にはその影も形もありません。
 また、強制入院の見直しが謳われましたが、保護者制度の見直しでお茶を濁そうとしています。

総じて総合支援法は高い負担と少ないサービス。「精神障害者」差別の強化が図られた法律です。こんな法は一刻も早く撤廃するしかありません。私たちは特別なことを要求しているのではありません。骨格提言の完全実施を求めているだけです。
段階的実施などというペテンは許しません。金を掛けずにできることさえやろうとはしていないではないですか。私たちは骨格提言の完全実施を求めます。
以上。

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