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2012年10月

2012年10月30日 (火)

社保審部会で反貧困運動頑張る―――福祉新聞より

■働ける年齢層を就労へ
■保護の恣意的判断懸念
■社保審部会 生活支援戦略で議論白熱
 社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会が17日、開かれた。厚生労働省が前回示した生活支援戦略の論点案について議論。就労支援や福祉事務所の在り方をめぐり、自治体を代表する委員と現場を知る委員が丁々発止のやり取りを展開した。
◆CW(ケースワーカー)へのサポートも焦点
 生活支援戦略は、困窮者対策と生活保護制度について総合的に取り組む中期プラン。論点案には、保護審査の厳格化や、困窮者が対象の総合相談センターの設置などが盛り込まれていた。
 会合で、路上生活者を支援する藤田孝典・ほっとプラス代表理事は、弁護士などで作る「生活保護問題対策全国会議」による論点案への意見書を提出し、「同感だ」と述べた。特に稼働能力があるのに就労意志がない人に対して3回目の保護申請から審査を厳格化する案について「ケースワーカー(CW)の恣意的判断が大きい」と指摘。「就労意欲のない人は保護を受けるべきではないという欠格条項が存在した旧法に戻ってしまう」と強調した。
 山村睦・日本社会福祉士会長も藤田氏に同調した。同会議の意見書は、福祉事務所と民間事業者との連携は、丸投げにより、CWの保護受給者への人権侵害が増えるのではないかと危惧。同時に社会福祉士などの専門職の採用を増やすよう求めている。
 山村氏は「制度のはざまにある人などへの直接相談には社会福祉士が切り札になる」と主張。社会福祉士の福祉事務所へのさらなる配置を求め、相談センターには、最低でも専任の社会福祉士が必要との考えを示した。
 一方、自治体を代表する全国市長会相談役の岡崎誠也・高知市長は「CWが恣意的に水際で排除することはない」と反論。リーマンショック以降、保護受給者に稼働年齢層が増えていることが大きな問題だとして、就労支援の強化を求めた。
 また、指定都市市長会副会長の上田文雄・札幌市長も「保護に対する社会の信頼が失われていることが一番の悩み。窓口で絞る話ではなく、就労意欲を失った人に着目して支援すべき」と話した。
 これに対して藤田氏は「水際作戦や保護の漏給は厳然としてある」と語気を強めた。「今の福祉事務所は手いっぱいで、CWへのサポートも必要」とし、制度設計にあたっては福祉事務所を性悪説で見るべきとした。

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2012年10月29日 (月)

31日の厚労省申し入れの時間割

●午前11時半、ビラを撒くために集合し厚労省前にてビラまき。
 お近くの方は、できるだけこの時間に厚労省前にお願いします。

●午後1時、日比谷公園霞門に集合
 これを全体の結集としたいと思います。全国からの参加者はこの時間にお願いします。

●午後1時半から厚生労働省申し入れ
 これは、厚生労働省の正門のところで行います。
 要請書を持ってくる人たちがどれくらいあるのかで、この時間が変わってくるのですが、午後2時過ぎ程度にはなるかと思います。
 申し入れている間も、ビラまきなどは続けましょう。

●厚労省前から「東京都障害者福祉会館」に都営地下鉄三田線で移動

●遅くとも午後3時からは、「東京都障害者福祉会館」で自己紹介、意見交換を始めたいと思います。
 移動が完了すれば、できるだけ早く始めたいと思います。
 遅くとも午後5時には終了します。

●この後、希望者は近くのお店で交流の続きを行いませんか。

この行動は、障害者は自立支援法とその継続法である総合支援法に絶対に反対であることを示す行動です。障害者の怒りを厚労省にたたきつけてやりましょう。多くの皆さんが参加されることを呼び掛けます。

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生活保護の引き下げ―――福祉新聞

■生活保護引き下げを
■財政審分科会 デフレ反映し「逆転」是正
 財政制度等審議会(財務大臣の諮問機関)の財政制度分科会は22日、生活保護の支給見直しについて議論した。
 会合では受給者の生活費が低所得者を上回る逆転現象の是正策を検討。委員からは「デフレを反映させるべきだ」との意見が相次ぎ、2013年度から物価下落に見合った引き下げが必要との見解で一致した。
 また、受給者の医療費抑制に向け、後発医薬品の使用を義務づけることも了承。医療機関の窓口で一部を自己負担した上で、翌月以降に負担額を払い戻す制度を創設することでもほぼ一致した。
 このほか、不正受給を減らすために厚生労働省が検討している罰則強化を支持する意見も出された。
◆厚労相が反論
 こうした財政審の検討内容に対し、三井辨雄・厚労大臣は23日の記者会見で「一般医療で義務化されていない物(後発医薬品)を生活保護者だけに義務付けるのは困難。バランス面でもおかしい」と反論した。
 また、医療費の一部自己負担の導入方針についても「金銭的な理由で医療を抑制する恐れがある。慎重な検討が必要だ」と疑問を呈した。

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2012年10月26日 (金)

申し入れ書――第1案

申し入れ書(案)
2012年10月31日
厚生労働省殿

怒っているぞ!障害者切りすて!ネットワーク関西
兵庫県精神障害者連絡会


「精神障害者」にとって総合支援法はどういうものでしょうか?
まず、自立支援医療が問題となります。もともと精神保健福祉法32条で精神科の通院医療は5%の負担でなされてきました。自立支援医療が導入されたことで、1割負担が発生しました。少ない年金などの収入から多額が引かれます。地域によっては今でも無料のところもありますがそれは自治体が負担しているからです。住んでいる地域によって格差が生じているのです。

さらに総合支援法はホームヘルプサービスを提供します。総合支援法では民間企業に任されているから事業所の質によって大きく左右されます。事業所によっては「精神障害者」を差別的にとらえるところもあります。「精神障害者」が家事ができない理由は精神的負担にあるのですが、こがわかりにくいのか、怠けているという見方がされることがあります。差別的見方が耐えられずに、ホームヘルプを受けるのをやめた人もいます。
また、精神の場合、認定は軽く出ます。介護保険の基準が多用されているためです。総合支援法の対象となる「精神障害者」は極端に少なく、ホームヘルプサービスを受けている人は2万7千人に過ぎません。「精神障害者」全体の1%にも満たないのです。その背後には障害程度区分認定基準に満たないとして切り捨てられた多数の「精神障害者」が存在します。
障害者で福祉の網にかかっているのはほんの一部に過ぎません。障害者のうち年収200万円以下のいわゆるワーキングプアの割合はほぼ99%です。一般国民では23%ですから、その差は明らかです。年収100万以下では56%もいます。しかし、生活保護を受けている率は障害者全体の10%に過ぎません。背後には老障介護の実態が存在します。障害者の半数は親との同居です。
自民党や維新の会は生活保護を目の敵にします。それは低所得者全体を攻撃するものです。生活保護に連動するのは、地方税、介護保険、障害者自立支援法、生活福祉資金、就学援助、福祉・教育・税制などの多様な施策の適用基準、自治体によりますが、国保保険料、公立高校授業料、公営住宅の家賃などの基準としているところも多くあります。何よりも、最低賃金に連動しており、労働者の賃金にまで影響します。自民党選挙公約である生活保護10%削減に連動して、最低賃金が10%も引き下げられたら、労働者全体の賃金はどうなるでしょうか。
そのやり玉に挙がっている「稼動年齢」の保護を受けている人の多くは「精神障害者」である事実は隠されています。年越し派遣村で生活保護を受けた400人のうち45%はその後病気か障害が見つかったといいます。
骨格提言にも書かれていますが、障害者の収入を保証する障害者年金の在り方は、12年内に結論を得て、13年に法改正されることになっています。障害年金の大幅なアップを要求するものです。

もう一つは社会的入院の問題です。精神科では20年以上入院している人が4万人います。この人たちの多くは死ぬまで入院を強制されるのです。32万人の入院者の大半が社会的入院です。医療費削減のために、救急と慢性期を分けて救急には人を多くするが慢性期は医者の数を極端に少なくしようとしています。これでは社会的入院の解消は遠のく一方です。神戸市は精神病院の敷地内に退院促進施設を作る条例を提出しています。
骨格提言では社会的入院の劇的解消が謳われましたが総合支援法にはその影も形もありません。
 また、強制入院の見直しが謳われましたが、保護者制度の見直しでお茶を濁そうとしています。

総じて総合支援法は高い負担と少ないサービス。「精神障害者」差別の強化が図られた法律です。こんな法は一刻も早く撤廃するしかありません。私たちは特別なことを要求しているのではありません。骨格提言の完全実施を求めているだけです。
段階的実施などというペテンは許しません。金を掛けずにできることさえやろうとはしていないではないですか。私たちは骨格提言の完全実施を求めます。
以上。

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2012年10月19日 (金)

怒りネット通信52号

怒りネット通信
52号
2012年10月22年発行

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10月31日行動に集まろう!

 全国の障害者団体、個人の皆さん。
 今年6月、多くの反対の声にもかかわらず「障害者総合支援法」が成立しました。「自立支援法」の廃止の約束は反故にされ、政府の下に設置された総合福祉部会が精魂を傾けてまとめあげた「骨格提言」はほとんど反映されませんでした。
 その結果、「総合支援法」とは、実質的には今年4月から施行された「自立支援法改定法」(「つなぎ法」)が延長されたものと言わざるを得ません。1割まで利用料を徴収できる内容であり、医療モデルである「障害程度区分」は「障害支援区分」としてますます「介護給付」のための絶対的な尺度とされようとしています。ケアマネージメントの導入などにより介護保険制度にますます近づけられ、地域間格差については元の「自立支援法」よりも拡大する内容となっています。難病者への制度の適用についても、一部の難病に限ろうとしており、決して「谷間の解消」とはなっていません。

 また、「総合支援法」には3年後の見直しがうたわれています。私たちは、見直しは今すぐ行なうべきであると考えていますが、3年後の見直しを良いものにするためにも途切れることなく運動を続け、声をあげ続けることがとても大切なことではないかと思うのです。その原点は何よりも、「自立支援法」体制への障害者一人一人の怒りを基盤とすべきです。
 「自立支援法」成立以降私たち障害者とその仲間は、悪法に屈することなく「自立支援法」廃止を求めてさまざまな活動を続けてきました。とりわけ、「自立支援法」成立の日である毎年10月31日を中心に1万人を超える人たちが抗議の声を上げ続けてきました。こうした闘いが利用料負担の大幅な減免をはじめいくつかの改善をせざるをえないところに政府を追い詰め、ついには「自立支援法」の廃止を政府に確約させるところまで頑張り抜いたのです。

 今私たちがなすべきことは、この確約への裏切りを許すことなく、「骨格提言」の実現をとことん迫っていくことだと思います。そして、消費税増税法案と共に成立した「社会保障制度改革推進法」にも明記されている、生活保護をはじめとする社会保障制度の全面改悪と闘うことだと思います。
 こんなおり、極めて残念なことに、今年は10月の日比谷集会が行われないということを知りました。私たち怒りネットは、「自立支援法は廃止となり、新たな法律ができた」という政府の詭弁を許さないためにも、10月31日に行動を行うこととしました。
 「総合支援法」はあくまでも認められないこと、「骨格提言」をきちんと盛り込んだ法律を作ること、生活保護を始めとする社会保障の後退を許さないことを訴えて、以下のとおり政府・厚労省への申し入れ行動を行ないたいと思います。
団体、個人を問わずそれぞれの思いを申し入れ書に託してご参加いただくようお願いします。
             
集合:10月31日、午後1時、日比谷公園霞門 

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声明 生活保護の扶養義務に異議       

以下の声明は怒りネットが5月に出したものです。その後、生活保護をめぐり自民党、橋下維新の会などの保護費切り下げ、食費の現物支給化などの攻撃が激しくなっています。8月10日に成立した「社会保障制度改革推進法」では、その附則に生活保護基準の切り下げなどを明記しています。8月17日、政府は「平成25年度予算の概算要求組替え基準について」を閣議決定しました。主に稼働年齢の人の保護費を狙い撃ちにし、障害者と分断を図り、全体の削減につなげようとするものでした。その中で厚労省は9月28日に、「生活支援戦略・厚労省案」を出し、保護費の削減のほか、扶養制度の強化を打ち出しています。すなわち、扶養義務のある親族が扶養できない場合、その理由を述べることを義務付けるものです。現在は、扶養できないことを申告すればよいものを、その理由まで述べさせることで、心理的圧迫で扶養義務をより強化することを狙った改悪です。
5月の声明が危惧したことが現実化しようとしています。今こそ、生活保護制度の改悪に反対しなければなりません。


●声明
生活保護の扶養義務に異議あり
2012.5.31

 産経新聞(5月26日)によると、「小宮山洋子厚生労働相は25日、人気お笑いコンビJのKさんの母親が生活保護を受給していた問題に絡み、生活保護受給者の親族が受給者を扶養できない場合、親族側に扶養が困難な理由を証明する義務を課す生活保護法改正を検討する考えを示した。」「小宮山厚労相は同日午後の衆院社会保障と税の一体改革特別委員会でもKさんの問題に触れ、「扶養義務者は責任を果たしてほしい」と述べ、余裕があるのに扶養を拒む場合は積極的に家庭裁判所へ調停を申し立てる考えを示した。小宮山厚労相は生活保護費の支給水準引き下げを検討する考えも表明。生活保護の受給開始後、親族が扶養可能と判明した場合は積極的に返還を求める意向も示した。」とあります。
 昔は親族に扶養の義務があったそうです。私たち障害者にとって、家族はたびたび抑圧者としてあらわれました。親による障害者殺しは昔のことではありません。家族によって障害児施設に放り込まれたり、養護学校を強制されたり、精神病院に強制入院させられた人も少なくはありません。すべての家族が悪いわけではないですが、抑圧に無自覚な家族が多いのも真実です。障害者はその抑圧をはねのけるのが地域自立生活の第一歩ではなかったでしょうか。地域で暮らしたいと言った時に、家族とはぶつからなかった人の方が少数派です。「親族の扶養義務」とは、生活の根本を家族に握られることであり、再び抑圧の下に引きずり込まれることです。
 私たちにとって家族制度とは悩ましい抑圧的な響きのある言葉です。扶養義務という名の鎖に再び繋がれることを拒否します。

 マスコミでは不正受給が増えているという報道があります。もしそうなら、今の制度で不正を把握できているということを意味しています。かえって、制度を変える必要はないということを示しているのではないでしょうか。
 この「扶養困難の証明義務化」が制度化されると、申請手続きのどこかで、行政が親族の経済状況を「査定」して「あなたが面倒を見れるだろう」と圧力をかけることになるということでしょう。証明しなければいけないのが親族の側だとすると、行政がそれを認めなければ生活保護は出ないで、その親族が経済的に当事者の面倒を見ざるをえなくなるのでしょう。
 その親族が自立生活に理解がある人間であればまだいいですが、そうでない場合にその親族はどのように動くか。当然、負担になることを押し付けられるわけですから、一番手っ取り早く「施設に入れてしまえ」という発想が出てくるのではないでしょうか?さらに、その親族が勝手に成年後見人をつけて強制的に本人を施設に入れることも考えられます。

 K氏の場合は、有名になる前から受けていた保護が問題にされています。この問題で大騒ぎしている片山さつき議員は、自民党の「生活保護プロジェクトチーム」の一員です。このプロジェクトは、生活保護給付水準を10%削減する方針を打ち出しています。そのための生贄としてK氏をやり玉に挙げているのです。小宮山も自民党の生保10%削減に歩み寄っています。私たちがここで踏ん張らないととんでもないことになります。
 このような貧乏人いじめの政府のやり方の対極に、富裕者課税論があります。
この数十年間、富裕者に対する減税が年間20兆円単位で行われ、貧者に対する増税が進められてきました。また全産業で企業の内部留保という形でため込んだお金は約429兆円(08年度)です。国家予算の一般会計は約90兆円ですからいかに大きな額かということです。金持ち優遇の税制の上に、国家予算も金持ち優遇です。在日米軍のために支出している「思いやり予算は」5年間で1兆円。それどころか世界の軍事費は年間140兆円です。死の商人を太らせているだけの金です。
金が溜め込まれているところから徴収すれば消費税などいらないし、「社会保障と税の一体改革」という名の大衆収奪などいらないのです。不正は良くないが、わずかな不正受給に目くじら立てて10%削減を迫る前にやるべきことがあるだろう。
私たちは小宮山厚労相や野田首相の猛省を求めるものです。

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声明
社会保障制度改革推進法成立を弾劾する
2012年9月6日

社会保障制度改革推進法案が、本年8月10日、参院本会議で民主・国民新党・自民・公明の与野党各党の賛成多数(194票)により可決、成立した(反対は、国民の生活、みんな、共産、社民、改革、みどり、大地、無所属43票)。
 「怒っているぞ!障害者きりすて!全国ネットワーク」(「怒りネット」)は、これを弾劾する。同法は、一言でいって、社会保障制度解体推進法である。同法はいう。「社会保障制度改革は」「家族相互及び国民相互の助け合いの仕組みを通じてその実現を支援していくこと」(第二条一号)、「年金、医療及び介護においては、社会保険制度を基本」(同条三号)とする、「社会保障給付に要する費用に係る国及び地方公共団体の負担の主要な財源には、消費税及び地方消費税の収入を充てるものとすること」(同条四号)、「医療保険制度については、・・(略)・・、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等を図ること」(第六条2号)、「保健医療サービス及び福祉サービス(以下「介護サービス」という。)の範囲の適正化等による介護サービスの効率化及び重点化を図る」(第7条)、どれをとっても、社会保障・福祉に対する国や自治体の責任を今以上に投げ捨てようとするものに他ならない。
 特に見過ごせないのは、第2条に「家族相互」という文言が入ったことである。
介護保険成立はすでに社会保障・福祉の公的責任の解体ではあった。しかし、「介護の社会化」が建前であった。即ち、高齢者問題は、家族でのみ担えるものでなく社会全体で担うものという考えで作られたはずである。しかし、今回、「家族相互」とい文言が入り、再び「家族」の役割が強調されたのである。しかも、それが政策提言とかそういったものでなく、法の文言となったことは極めて重大である。障害を持つものは、家族からさえ、疎外・抑圧されている現状がある。私たちにとって家族からの自立こそが求められているのである。

 同法は、以上を基調に、社会保障・福祉を限りなく自己責任原則に追いやろうとしている。
第1に、保険制度を基本とするということである。
社会保険制度とは、保険料の支払いと引き換えに給付を受けるということを基本とすることは言うまでもない。即ち、社会保障・福祉を売りかいすることが基本的在り方である。同法第2条3項は、「国及び地方公共団体の負担は、社会保険料に係る国民の負担の適正化に充てることを基本とする」としている。極々一部にしか「国及び地方公共団体の負担」は充てないとしか私たちには読めない。厚労省は一貫して、障害者福祉を介護保険に統合しようとしてきた。障害者自立支援法一部改正及び今回の障害者総合支援法の成立は、介護保険統合への布石である。
今回の社会保障制度改革推進法成立により、その危険性がいっそう高まったと私たちは強く認識する。

第2に、「国及び地方公共団体の負担」の主要な財源を消費税とすることである。
消費税が所得に対する逆進性をもつものであることは言うまでもない。貧しきものがより負担するということが社会保障・福祉といえるであろうか? 
 そもそも、社会福祉・保障は、市場原理では多くの民衆が生きていけない、そうした中、労働者・民衆の長い闘いの中で、国や資本化に社会保証の拡充を強制してきたのである。
 社会保障・福祉は、所得や収入が増えるほど支払う税率も高くなるという累進課税をもって所得の再分配を行うことでしか成り立たないのである。社会保障・福祉は、本来、国家等行政が、その財源を持って行なうものである。財源の中心は税であることは言うまでもない。税の制度が、所得に対して累進税をもたず、富める者も貧しきものも同じ税率、あるいは消費税のように所得の多寡と対応しないものであれば、それは結局、それぞれが自己負担しているのとなんら異ならない。
同法は、第一条で、「所得税法等の一部を改正する法律(平成二十一年法律第十三号)附則第百四条の規定の趣旨を踏まえて」と言っているが、同附則でさえ「個人所得課税については、格差の是正及び所得再配分機能の回復の観点から、各種控除及び税率構造を見直し、最高税率及び給与所得控除の上限の調整等により高所得者の税負担を引き上げる」、あるいは「資産課税については、格差の固定化の防止、老後における扶養の社会化の進展への対処等の観点から、相続税の課税ベース、税率構造等を見直し、負担の適正化を検討する」としているのである。即ち、格差の是正・所得再分配の必要性に触れているのである。しかしながら、社会保障制度改革推進法はこの点に何ら触れていない。
 「負担と給付の適正化」とは何であろうか? 「給付と負担の適正化」とは、所得税、法人税等に所得の再分配機能を担わせず、「給付と負担の不公平感」なる仮像を生み出し、民衆の中に分断を持ち込み、社会保障・福祉を解体しようとするもの以外のなにものでもない。

 第3に、医療保険給付の対象となる療養や、介護保険の保健医療・福祉「サービス」の範囲の「適正化」である。
はたして、現在、医療、介護、障害者福祉、生活保護などあらゆる社会保障・福祉で給付が十分すぎると感じる人がどれだけいるのだろうか?
障害者に関すれば、全国の障害者とその関係者が闘ってきた障害者自立支援法撤廃運動がその答えを十二分に示している。「適正化」というならば、更なる給付の拡大・充実こそが求められているのである。
 さらに、私たちが看過できないのは、同法が、「患者の意思がより尊重されるよう必要な見直しを行い、特に人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境を整備すること。」(第六条3号)と述べていることである。脳死臓器移植法、そして法案提出が画策されている「尊厳死法案」と重ね合わせれば、これらの動きと連動している危惧を感じる。
第4に、同法が、「不正受給」を取り上げて、生活保護の縮小・切り捨てを行うこと宣言していることである。これを法として規定していることは極めて重大である。生活保護費が近年増大したのは「不正受給」の問題ではないことは明らかである。失業と貧困の蔓延が原因である。政府は、国際競争力強化の下、派遣をはじめとする不安定雇用を蔓延させ、資本強化のリストラを後押してきた。また、規制緩和の名のもとに、中小独立自営業者の生業を破壊してきた。その責任をごまかし、生活保護の切り捨てをもってするなど断じて許されない。
私たちの多くの仲間たちは、生活保護によりなんとか日々の生活を送っている。
現在の生活保護受給者へのバッシング、監視体制の強化は、私たちの仲間の尊厳を深く傷つけ、生きる術さえ奪うものである。私たちは満腔の怒りをもってこれを弾劾する。

第5に、国民会議なるものの設置である。以上のような社会保障・福祉の解体を、内閣総理大臣が任命する一部のものでしゃにむに推進しようとしていることである。しかも、この「国民会議」のメンバーには国会議員を含むというのである。
国会議員は国会で論議できるのでありこのような委員に入れるのはナンセンス極まりない。同会議の目的からいって、社会保障・福祉解体を推し進める政党の議員が任命されるのは明白である。
第6に、同法が、国及び地方公共団体の財政悪化の原因を、社会保障制度にかかわる負担のみにしていることである(第一条)。ここでも、重ねて言うが、それが政府見解とかではなく法として規定されたことは極めて重大である。
財政悪化は、無駄な公共事業や防衛費の拡大、他方での法人税や高所得者に対する減税がおもな原因であることは明らかである。そもそも、憲法にあるように、戦後、日本はいわゆる「福祉国家」を目指したのであり、したがって、社会保障・福祉・医療に一番財源が充てられることは前提である。この前提の上で、財政運営はなされるべきが当然である。まさに、政府の失策を社会保障・福祉に押し付け、これを解体しようとする、ためにする文言でしかない。

 同法は、私たち障害を持った者の生活と命を脅かすものであり断じてこれを認めることはできない。さらに、同法は、障害者のみでなくすべての民衆の生存権を脅かすものであることは確実である。
 この法律の具体化に向けて、「社会保障制度改革国民会議」の1年間の審議が開始されようとしている。生活保護法の改悪は、それに先んじて実行されようとしている。「障害者」や貧困者のいのちと生活を守るためにわたしたちは全力を挙げて闘うことをここに声明する。                    
          

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2012年10月18日 (木)

大阪弁護士会会長声明

厚生労働省のとりまとめ案の撤回を求め、生活保護基準の引き下げに強く反対する会長声明

1 政府は、本年8月17日、「平成25年度予算の概算要求組替え基準について」を閣議決定した。そこでは、「特に財政に大きな負担となっている社会保障分野についても、これを聖域視することなく、生活保護の見直しをはじめとして、最大限の効率化を図る」との方針が強調されている。また、厚生労働省が公表した平成25年度の予算概算要求の主要事項では、「生活保護基準の検証・見直しの具体的内容については、予算編成過程で検討する」とされている。そして、本年10月5日に開催された社会保障審議会生活保護基準部会において、厚生労働省は、第1十分位層(全世帯を所得階級に10等分したうち下から1番目の所得が一番低い層の世帯)の消費水準と現行の生活扶助基準額とを比較するという検証方針を提案した。
これら一連の事実から、本年末にかけての来年度予算編成過程において、厚生労働大臣が、生活保護基準の引き下げを行おうとすることは必至の情勢にある。
2 しかしながら、生活保護基準は、いうまでもなく憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」の基準であって、わが国の生存権保障の水準を決する極めて重要な基準である。生活保護基準が下がれば、保護が廃止される者や、保護費が減少する者が大量に発生するだけでなく、最低賃金の引き上げ目標額が下がり、労働者の労働条件にも重大な影響が及ぶことになる。また、生活保護基準は、地方税の非課税基準、国民健康保険の保険料・一部負担金の減免基準、介護保険の利用料・保険料の減額基準、障害者自立支援法による利用料の減額基準、生活福祉資金の貸付対象基準、就学援助の給付対象基準など、医療・福祉・教育・税制などの多様な施策にも連動しているから、生活保護基準の引き下げは、これらの施策を利用している低所得層の人々にも重大な影響を与えることになる。
このように、生活保護基準は、わが国の生存権保障の基盤を支える重要な基準であるから、生活保護利用当事者を含む市民各層の意見を十分に聴取したうえで、多角的かつ慎重に決せられるべきものであり、財政目的ありきで政治的に決することは到底許されない。
3 さらに、厚生労働省が提案した上記の「第1十分位層を基準に生活扶助基準額と消費水準を比較する」という手法については、その妥当性、合理性に極めて大きな問題がある。
まず、平成22年4月9日付けの厚生労働省の発表によっても、わが国の生活保護の「捕捉率」(制度の利用資格がある者のうち現に利用できている者が占める割合)が15.3%~29.6%と推計されていることからすると、生活保護基準未満の低所得世帯のうち7割以上が生活保護を利用していないことになる。このように生活保護基準以下の生活を余儀なくされている「漏給層(制度の利用資格のある者のうち現に利用していない者)」が大量に存在する現状においては、低所得世帯の消費支出が生活保護基準以下となるのは当然のことである。にもかかわらず、低所得世帯の中でも極めて所得の低い第1十分位層の消費水準との比較を根拠に生活保護基準を引き下げることを許せば、保護基準を際限なく引き下げていくことにつながり、合理性がないことは明らかである。
また、昭和59年以降採用されてきた生活保護基準の検証方式である「消費水準均衡方式」は、中央社会福祉審議会が、生活保護受給世帯の消費水準を「一般国民の消費実態との均衡上ほぼ妥当な水準」であるとし、その均衡(格差)をそのまま維持せよと意見具申したのをうけて導入されたものである。その際、生活保護基準の妥当性検証の前提とされたのは、平均的一般世帯の消費支出、低所得世帯(ここでいう低所得世帯とは、第1十分位層よりずっと高めの第1五分位と第2五分位の世帯であった。)の消費支出、被保護世帯の消費支出の3つの間の格差の均衡に留意するということであり、第1十分位層の消費支出に生活扶助基準を合わせるというものではない。
そもそも、平成23年2月からの生活保護基準部会においては、比較対象を第1十分位層とすることについて、委員からさまざまな疑義が示されて来た。上記の厚生労働省の取りまとめ案は、こうした議論を反映させることなく、生活保護基準の引き下げという結論が先にありきで第1十分位層との比較に誘導しようとするものであり、学識経験者らによる真摯な検討過程を冒涜するものと言わざるを得ない。
4 近年の社会経済情勢に伴い雇用が不安定化していることや、高齢化が急速に進んでいるのに年金制度による社会保障機能が脆弱であることなどを考えれば、生活保護の利用者が増加するのは、むしろ当然のことである。
自由競争や自己責任が強調される一方で、貧困や格差が拡大し、本来、生活保護を利用できて然るべき人々が排除されている現状においては、むしろ、最後のセーフティーネットとされる生活保護制度の積極的な運用が期待されている。
 よって、本会は、厚生労働省の上記取りまとめ案の撤回を求めるとともに、来年度予算編成過程において生活保護基準を引き下げることに強く反対するものである。
  2012年(平成24年)10月18日
                    大阪弁護士会
会 長  藪 野 恒 明
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10.14障害者の集い写真

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86人の参加でした。発言しているのは国会議員の服部良一さん。

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高槻市議会議員の和田さん

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怒りネット全国世話人の古賀さん。

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統合失調症の方の入院体験の一人芝居。

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2012年10月15日 (月)

障害者集会報告

昨日の怒りネットの呼び掛けた関西の障害者集会は86人の参加でした。
障害者が中心となって運営され、非常に良い集会でした。最初に発言したYさんが基調報告をされた感じでした。二番目に「精神障害者」の問題を訴えました。そのあとは尼崎市で地域自立生活をしているAさんの発言があり、森崎里美さんを支える会、国会議員の服部良一さん、高槻市議会議員の和田さん、ヘルパーさんの発言などが続きました。休憩を挟んで怒りネット世話人の古賀さんの発言の後、初めて参加された統合失調症の方の一人芝居がありました。入院体験を劇にしたもので、精神科の実態が非常によくわかるものでした。そのあとはフリートークで、京都ユーザーネットワークという「精神障害者」当事者団体の発言などがありました。

いま障害者総合支援法に反対の声を上げることはとても大事なことです。大手の団体が二の足を踏んでいる中で、小なりとはいえ、はっきりとした意見を声として挙げたことは、骨格提言の実現のためにも良かったと思います。

全体として障害者の発言が多く、「障害者集会」という名にふさわしいものでした。裏方をしていただいたみなさんスタッフ・発言者の皆さん、本当にありがとうございました。

今後の闘いとして、10・31の13時に日比谷公園霞門に集まり、厚労省への抗議申し入れをします。申し入れの後屋内会場に移動して集会を行います。東京までは行けないという方は、申し入れ文を書いていただければ、現場で読み上げます。
来年の1月10日には京都で全関西集会があります。詳細が決まったらお知らせします。
 
 

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2012年10月13日 (土)

10・14集い賛同人一覧

2012年10月14日障害者の集い賛同人・団体(アイウエオ順・敬称略)

安部哲多、新居万太、荒井康裕、石川豊子、石田加代(関西合同労組)、磯田俊郎、伊藤俊郎、岩崎晶子(怒りネット関西)、岩野政樹(阪神日の君)、牛尾国彦、江渡績(JP労組組合員)、江戸信夫、大石政伸(神戸市民救援会議)、仰木明、大野ひろ子、大湾宗則(京都沖縄県人会)、奥山淑美(高槻医療福祉労組)、折口晴夫、風をおこす女の会、蒲牟田桂子(高槻医療福祉労組)、川嶋澄夫、川村望、関西合同労働組合、関西合同労組摂津分会、「ききたいつなげたい8・6ヒロシマを」実行委員会、木下純子(高槻医療福祉労組)、木下達雄、木下俊子(高槻医療福祉労組)、木下広子、木原壮林、木村幸雄、京都生協の働く仲間の会、小西弘泰(富田町病院)、小林豊一、駒井高之、坂根輝吉(京都ユーザーネットワーク)、座喜美盛純、桜井隆夫、佐々木伸良、白石裕、新開純也(反戦共同)、新行内六三(被災地労働者企業組合)、新空港反対東灘区住民の会、全国金属機械労働組合港合同、全国金属機械労働組合港合同南労会支部、高崎庄二、高橋正次、高見元博(兵庫県精神障害者連絡会)、武内和世(高槻医療福祉労組)、竹田雅博、田中守(関西合同労組)、田村文子(高槻医療福祉労組)塚本泰史、津村実、寺下眞治(部落解放同盟全国連)永井満、仲尾宏(京都造形大学)、中沢浩二、永嶋靖久(弁護士)、仲宗根朝寿(関西沖縄民権講座)、中原一栄(部落解放同盟全国連合会番長支部(準))、野坂昭生(反戦老人クラブ・滋賀)、野々村秀世、野々目良一(旧全逓)、秦浩司、馬場光一、反戦・反貧困・反差別共同行動(きょうと)、反「入管法」運動関西交流会、被災地労働者企業組合、日高浩行(城北きむら医院)、平田義夫(怒りネット関西)福岡智子、藤本孝一郎、船山幸子(高槻医療福祉労組)、船山良成、前田道子、松崎五郎(淀川市民の会)、松原康彦(三里塚関西実行委事務局次長)、蜜山純子・浩行(高槻医療福祉労組員と家族)、南徹夫、三好清二、三輪充(富田町病院)、村上ひとみ(淀川市民の会)、村田英雄(関西合同労組大阪支部)、柳田勝英(ルポライター)、山本善偉、山本俊彦(部落解放同盟全国連)、山本由美子(高槻医療福祉労組)、吉崎厚子(木村クリニック)、吉武仁貞(ピア・サポート)、米澤鐵志(ヒロシマ被爆者)、和田孝雄(高槻市議会議員)


公表不可17団体個人

10月12日現在

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2012年10月10日 (水)

三里塚現地調査報告

10月8日に、先に案内があった「三里塚現地調査」に参加してきましたので、ご報告します。IW



前日の7日には、三里塚現地集会とデモがあり、何人もの怒りネットの人が参加されていました。つくばのKさんが初めて参加され、感想をメールで送ってくださいました。ご了承を得て転載します。
「がんさんの縁農パンフ今読んでます。今日初めて三里塚に行き、(デモで通った村落で)生まれて初めて、飛行機の真下を見ました。あまりに驚いて、泣きました。口をあんぐり開いて、泣きました。市東さん達は毎日、それを見ているんですね。N君もHさんも何回も来て居るけど初めて飛行機の裏側を見たと、言ってました。がんさん!三里塚の人々と出会って良かったですね。野菜と出会って良かったね。Kさんは、好い人に出会えたがんさんが、自分の事のように嬉しいです。」
このように涙して、三里塚の方々の苦しみを分かち合ってくださる人が、たくさんたくさん増えたら、三里塚の問題も解決するのに、と思います。


集会の次の日、怒りネットの仲間とその仲間、案内をしてくださる関西実行委の松原さんの総勢10名で、現地調査をしました。最近現地集会に来るようになった人たちも含めて昨日の集会に参加した6人や、三里塚に来るのは10年ぶりという人もいました。

岩山記念館から見る景色はすっかり変わってしまい、4000m滑走路の誘導灯が去年完成したそうです。岩山記念館に迫ってきています。日本の保護主義を解体したいアメリカに迫られ、成田を自由化し、空港完成を目指して工事を急ピッチで進めています。

鈴木謙太郎さんのお墓参りをしたあと鈴木加代子さんからは、菱田の用水闘争とは何かを伺い、「本質を見抜いてたった一軒反対したじいちゃん(幸司さん)は先を見る目があった、そして早くに跡を継いだとおちゃん(謙太郎さん)は、たった一軒の反対派として一貫して反対の姿勢をかえなかった、身内が言うことじゃないかもしれないけど、偉大だった」と話してくださいました。新しく鶏を飼っておられるので尋ねたところ、「とおちゃんが亡くなって出て行くと思われてた。女所帯だとなめられる。だから住み続けるぞ、ってね」。出て行け、という圧力・嫌がらせは前からだけれども、謙太郎さんが亡くなってからは質を変えて激しいようです。「がんばって」と心で叫び力が入ります。

横堀の小屋は一般道からの道がくねくねと長くなってトンネルもできていました。ここは警備員がいるので、このあとずっとコソコソと私服車がつきまといました。横堀の小屋からの景色は、空港を挟んで向こう側に市東さんのお宅や東峰神社などが見えます。

小泉さん島村さん宅前を通って東峰墓地に行きました。萩原さん、島村さん、石井さんと大木よねさんのお墓があります。大木よねさんのお墓参りをしました。入植して新しい村なので、墓石はありません。しかし、全てのお墓に供えたばかりのきれいなお花があり、大切にされていることが分かります。

開拓道路はほんとに長く奥まであるので、いつも「空港に突き刺さってるなぁ~!」と思います。

東峰神社は空港会社によって切り倒されたものを植え直した木立が伸び、空港会社から再三「切ってくれ」と言ってくるそうです。

市東さん宅前の監視台からの景色は、怒りしかありません。現闘本部は跡形もありません。市東さんの南台の畑を取り上げることを前提に、第3誘導路の建設が進んでいます。全体が高く盛り土されています。ものすごい土の量です。あちらの山を崩し、こちらに積み上げコンクリートで固める、大地の破壊です。
市東さんのお宅の近辺は、飛行機が通る度にタイヤが焼け焦げるような臭いに覆われます。騒音だけではないのです。
そして今ある誘導路と第3誘導路とで市東さん宅を囲い込み、市東さんが住めなくして叩き出そうとする嫌がらせです。
お仕事から帰って来られた市東さんにご挨拶をして、南台の畑に行きました。

最後に三里塚第一公園にお散歩に出かけておられる北原さんをお訪ねしました。夕陽がキラキラして「寺子屋・北原」という感じのリラックスした雰囲気の中お話を伺いました。「今の若い人は生きられるかどうか分からない大変な時代。闘うしかないということです」「三里塚というところは「障害者」も闘えるところ、これからも来てください」と話してくださいました。全員と握手を交わし、三里塚をあとにしました。

今日見てきたところは、全て空港完成を阻んでいます。その中で、市東さんの南台の畑が今、農地裁判で不正の限りを尽くして、取り上げられようとしています。現闘本部の時のように仮執行を付けさせてはいけません。
反対同盟は私達に傍聴や千葉地裁を包囲するデモに参加するように要請されています。私は精一杯応えたいと思います。

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2012年10月 6日 (土)

10・31のタイムスケジュール

10月31日の障害者自立支援法制定に抗議し、新法である総合支援法に異議を申し立てる、厚労省申し入れのタイムスケジュールが決まってきました。

午後1時に日比谷公園霞門に集合します。霞門は厚労省に一番近い公園入口です。1時30分より厚労省に申し入れを行います。事前に申し入れ文を書いてきていただいてもいいし、その場で言いたいことを言っていただくのでも構いません。厚労省の役人を呼び出して門前で行う予定です。1時間以内で終わると思います。終わり次第、電車で移動し屋内会場で意見交換会を行います。

みんなが反対した自立支援法の事実上の継続法案である総合支援法に異議申し立てができないのでは悔しい限りです。ぜひこの日の行動に集まり、厚労省に異議申し立てを行いましょう。他の誰も呼びかけないので、怒りネットが呼びかけましたが、「怒りネットの成果」だと打ち出すつもりは一切ありません。異議申し立てをしたいという方に、場を提供するだけです。垣根を越えてぜひ多くの皆さん、ご参加ください。

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2012年10月 4日 (木)

10・14障害者の集い

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「syougaisya005.pdf」をダウンロード

10.14集い賛同人・団体

安部哲多、新居万太、荒井康裕、磯田俊郎、伊藤俊郎、岩崎晶子、岩野政樹(阪神日の君)、江渡績(JP労組組合員)、江戸信夫、大石政伸(神戸市民救援会議)、仰木明、大野ひろ子、大湾宗則(京都沖縄県人会)、奥山淑美(高槻医療福祉労組)、風をおこす女の会、蒲牟田桂子(高槻医療福祉労組)、川嶋澄夫、川村望、関西合同労働組合、関西合同労組摂津分会、「ききたいつなげたい8・6ヒロシマを」実行委員会、木下俊子(高槻医療福祉労組)、木下達雄、木下広子、木原壮林、木村幸雄、京都生協の働く仲間の会、小西弘泰(富田町病院)、小林豊一、駒井高之、坂根輝吉(京都ユーザーネットワーク)、桜井隆夫、佐々木伸良、白石裕、新開純也(反戦共同)、新空港反対東灘区住民の会、全国金属機械労働組合港合同、全国金属機械労働組合港合同南労会支部、高崎庄二、高橋正次、高見元博(兵庫県精神障害者連絡会)、武内和世(高槻医療福祉労組)、田中守(関西合同労組)、田村文子(高槻医療福祉労組)塚本泰史、津村実、寺下眞治(部落解放同盟全国連)永井満、中沢浩二、永嶋靖久(弁護士)、仲宗根朝寿(関西沖縄民権講座)、中原一栄(部落解放同盟全国連合会番長支部(準))、野坂昭生(反戦老人クラブ・滋賀)、野々村秀世、野々目良一(旧全逓)、秦浩司、馬場光一、反「入管法」運動関西交流会、被災地労働者企業組合、日高浩行(城北きむら医院)、福岡智子、藤本孝一郎、船山幸子(高槻医療福祉労組)、船山良成、前田道子、松原康彦(三里塚関西実行委事務局次長)、蜜山純子・浩行(高槻医療福祉労組員と家族)、三好清二、三輪充(富田町病院)、村田英雄(関西合同労組大阪支部)、柳田勝英(ルポライター)、山本善偉、山本俊彦(部落解放同盟全国連)、山本由美子(高槻医療福祉労組)、吉武仁貞(ピア・サポート)、米澤鐵志(ヒロシマ被爆者)

公表不可12団体個人

10月4日現在

 

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物価の下落と生活保護基準についてのメモ

一部の研究者などから、物価が下落しているので、生活保護基準が少々下がっても健康で文化的な最低限度の生活は保障し得るといった旨の指摘がなされることがある。自民党などは生活保護10%カットを主張している。
総務省が公表している消費者物価指数をみると、平成22年を100とした場合、平成23年の総合指数は99.7と、0.3下がっているという。
あらゆる商品等の物価が均一に変動するわけでは無論なく、たとえば、耐久消費財の下落が大きい(テレビ30.9%、ビデオレコーダー40.0%、パソコンはデスクトップ型が39.9%、ノート型で24.0%、カメラ28.0%の下落)反面、衣食住を中心とする「10大費用」は全体として0.3%しか下落していない。食料が0.4%、住居が0.2%、被服及び履物は0.3%とその下落幅はきわめて小さく、そればかりか光熱・水道は3.3%、交通・通信では1.2%物価が上昇している。前年比で上昇幅の大きかった品目のひとつに灯油があり、18.4%の上昇となっている。物価の変動と生活保護基準を連動させる立場からは冬季加算の増額が検討の俎上にのぼらねばならないはずである。
すなわち、いわゆる衣食住についてみると、下落幅は0.9%に過ぎず、他の品目の動向を加味しても、基本的な生活費に関わる物価が大幅に下落しているといった状況ではない。(家具・家事用品は5.6%と相対的に下落幅が大きく見えるが、その内訳をみると、一般家具の下落幅は2.2%に過ぎず、頻繁に購入する必要性が低い家事用耐久材19.6%や冷暖房用器具10.1%といったところの下落幅が大きいのである)。いずれにせよ、自民党の提案である生活保護基準10%削減正当化の根拠を物価の変動に求めることはできないであろう。

また、物価指数は政策的に変動させることが可能である。
一例をあげれば、平成22年の総合指数は前年比0.7%下落と、今回よりも下落幅が大きかったが、ガソリンや灯油などの高騰にも関わらずこれが実現したのは、同年4月からの公立高校授業料無償化制度の導入によるところが大きい。

自民党がいう生活保護基準10%削減の根拠になるような数字はどこにもない。それではいったい、この10%という具体的な数字はどこから出てきたものと考えればよいであろうか。消費税率を10%に上げた際に、消費税導入時、5%への消費税率アップ時と同じようにその税率分の生活扶助基準アップをせざるを得なくなったとしても、現在の基準に戻るにすぎない状態をつくっておきたいということであろう。少なくとも現状以上に生活保護基準を上げることを避け、あわよくば現状よりも基準を下げる、その数字が10%なのだと考えればわかりやすいのではないだろうか。

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2012年10月 1日 (月)

10月31日行動への呼びかけ

怒っているぞ!障害者きりすて!全国ネットワーク

連絡先: ブログ:http://ikari-net.cocolog-nifty.com/blog/
TEL: 090-6923-2600

 全国の障害者団体、個人の皆さん。

 今年6月、多くの反対の声にもかかわらず「障害者総合支援法」が成立しました。「自立支援法」の廃止の約束は反故にされ、政府の下に設置された総合福祉部会が精魂を傾けてまとめあげた「骨格提言」はほとんど反映されませんでした。

 その結果、「総合支援法」とは、実質的には今年4月から施行された「自立支援法改定法」(「つなぎ法」)が延長されたものと言わざるを得ません。1割まで利用料を徴収できる内容であり、医療モデルである「障害程度区分」は「障害支援区分」としてますます「介護給付」のための絶対的な尺度とされようとしています。ケアマネージメントの導入などにより介護保険制度にますます近づけられ、地域間格差については元の「自立支援法」よりも拡大する内容となっています。難病者への制度の適用についても、一部の難病に限ろうとしており、決して「谷間の解消」とはなっていません。

 また、「総合支援法」には3年後の見直しがうたわれています。私たちは、見直しは今すぐ行なうべきであると考えていますが、3年後の見直しを良いものにするためにも途切れることなく運動を続け、声をあげ続けることがとても大切なことではないかと思うのです。その原点は何よりも、「自立支援法」体制への障害者一人一人の怒りを基盤とすべきです。

 「自立支援法」成立以降私たち障害者とその仲間は、悪法に屈することなく「自立支援法」廃止を求めてさまざまな活動を続けてきました。とりわけ、「自立支援法」成立の日である毎年10月31日を中心に1万人を超える人たちが抗議の声を上げ続けてきました。こうした闘いが利用料負担の大幅な減免をはじめいくつかの改善をせざるをえないところに政府を追い詰め、ついには「自立支援法」の廃止を政府に確約させるところまで頑張り抜いたのです。

 今私たちがなすべきことは、この確約への裏切りを許すことなく、「骨格提言」の実現をとことん迫っていくことだと思います。そして、消費税増税法案と共に成立した「社会保障制度改革推進法」にも明記されている、生活保護をはじめとする社会保障制度の全面改悪と闘うことだと思います。

 こんなおり、極めて残念なことに、今年は10月の日比谷集会が行われないということを知りました。私たち怒りネットは、「自立支援法は廃止となり、新たな法律ができた」という政府の詭弁を許さないためにも、10月31日に行動を行うこととしました。

 「総合支援法」はあくまでも認められないこと、「骨格提言」をきちんと盛り込んだ法律を作ること、生活保護を始めとする社会保障の後退を許さないことを訴えて、以下のとおり政府・厚労省への申し入れ行動を行ないたいと思います。団体、個人を問わずそれぞれの思いを申し入れ書に託してご参加いただくようお願いします。

 

               記

 

     集合:10月31日、午後1時、日比谷公園霞門

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