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2013年2月 6日 (水)

怒りネットの声明

■生活保護支給基準削減に反対します

★障害者と仲間は、生活保護制度切捨てと闘おう
 
●なぜ生活保護をカットするの?

 自民党・公明党政府は、生活保護費の大幅削減を前提にして13年度予算を編成しようとしています。その下げ幅は740億円と言われ、世帯単位では最高10%も削減されるものです。
 この引き下げの根拠とされたものは、国民を所得別に10段階に区分したうちの最低の所得の層(第1十分位)の中に生活保護より低い消費支出の人がいる、という厚労省が提出した資料です。しかし疑問があります。生活保護は「捕捉率20%」と言われます。つまり、生活保護費以下の所得しかないのに保護が適用されていない人が80%(約800万人)いるのです。厚労省自身が、第1十分位層には生活保護を本来適用すべきだが適用されていない人が35%含まれると、自認しています。この人たちは最低賃金以下の所得や低い年金でありながら、生保の申請自体の門前払いなどで受給できないでいるのです。まずこの人たちに生保以上の所得を保障すべきなのです。苦しい人をもっと苦しめる引き下げでは何も解決しません。
 また、物価の下落もこの生活保護費削減の根拠として持ち出していますが、わざわざ石油の値上がりによって物価の上がった08年との比較を行って下落率を大きく見せかけているのです。電気などの公共料金は軒並み値上げされており、石油や食料もけっして下がってなどいません。物価には家電製品など値下がりの大きいものも含んで計算されていますが、所得の少ない人々はこのようなものはわずかしか持っていないのが現状です。事実を歪めた悪意ある理屈付けにすぎません。
 昨年は餓死者の報道が相次ぎました。1995年から2010年までの餓死者は統計にあるだけで1084人にのぼります。こうした事態を防ぐ政策を検討することなく、生活保護給付水準を切り下げようとしているのです。
 その上、消費税増税やインフレ目標2%を安部政権は進めようとしています。これでは餓死と絶望による自殺を増やす結果となることは明らかです。

●障害者の生活は直撃される

 家族から離れて地域生活を営む障害者の仲間には、生活保護を利用している人が多くいるのが現状です。作業所など福祉的就労に通う障害者についてきょうされんが昨年10月に発表したデータによれば、年収100万円以下の障害のある人が56.1%おり、その多くが家族と同居している状況です。親と離れれば生活保護を利用せざるを得ません。精神病院での社会的入院を解消して入所施設から出て地域生活を実現するならば、やはりその生活を支えるためには、現状では生活保護制度を利用する以外にはありません。
 生活保護を利用している車椅子の仲間たちは住宅扶助の範囲では住宅を見つけることができず、生活扶助部分の一部を家賃に回して生活しているのが現状です。このような状況の下で、生活扶助を削減しようとする政策は許されません。
 生活保護基準が切り下げられれば課税最低限度が引き下げられ、福祉制度の利用料も増やされてしまいます。少しずつ引き上げられてきた最低賃金にも影響し、引き下げの方向となってしまいます。

 わたしたち障害者は仲間の生活を守り、すべての市民の生活を守るために、生活保護基準切り下げと生活保護制度の改悪に反対します。
 
●生活保護制度の現状

 日本の生活保護費のGDPに占める割合は0.5%で、OECD加盟国平均の7分の1に過ぎません。この予算の少なさと補足率の低さこそが異常なのです。

 生活保護を世帯別にみると、高齢者世帯、重度の傷病者・障害者世帯、母子世帯が全体の84%を占めます。稼働年齢とされる18歳~64歳の「その他世帯」は16%です。
 高齢者世帯の定義は「65歳以上の者のみで構成されている世帯」なので、夫婦で片方が64歳以下なら世帯ごと「その他世帯」になります。「その他世帯」の年齢構成をみると19歳以下と50歳以上の人が合わせて73%です。年齢的に就労困難な人です。残りの27%の中には、中程度以下の障害者・「病者」が相当数含まれています。働けるのに生保を受けている人はごく少数です。その中には非正規雇用で職を失った人などが含まれています。低賃金で貯蓄も出来ない中で失業すれば生保になるのは必然です。生保から排除するということは、ホームレスやネット難民になれということでしょうか。

 生活保護費は家賃分を除けば単身者では6~8万円です。贅沢な暮らしなど考えられません。
 また、不正受給が多いかのような報道もなされましたが、根拠のない話です。不正は2010年で件数で1.8%、金額にして0.4%に過ぎません。この中には、高校生がアルバイトをして得た収入を申請していなかったというものも含んだ数字です。

●さらに進められる改悪

 自民党は政権公約の中で生活保護の給付水準を1割削減することを掲げると共に、生活保護予算を8000億円削減すると記しています。したがって、今回の生活保護給付水準の削減は、自民党にとっては手始めに過ぎないということです。
 医療扶助については、ジェネリック医薬品の使用義務化を差別的に生活保護受給者に課そうという検討が行われています。これは憲法十四条の平等原則に反するものです。さらに、窓口での一部負担までが検討されているのです。
 また生活保護を申請した場合に、これまでの親や兄弟姉妹に対する扶養照会だけでなく、なぜ不要できないのかを説明させることも検討されています。このようにして、生活保護の申請そのものをさせないような政策が検討されているのです。
 さらに、生活保護の有期制も検討されています。これは、強引な就労指導も絡んで、ほかの人と比べて2倍と言うわれる生活保護者の自殺をますます拡大することになります。就労を強調しながら、不安定雇用など職場の問題については、ほとんど取り組もうとしないままです。
 そして、生活保護において行われるこのような生存権の否定、国の福祉増進の義務の否定(憲法二十五条の無視)は、社会保障・福祉全体を大きく悪化させることになることは明らかです。

 このような観点から、わたしたちは現在進められている生活保護制度の改悪を直ちに中止することを強く要求します。

 
 
怒っているぞ!障害者きりすて!全国ネットワーク
兵庫県尼崎市立花町4-6-2-2D共生舎
電話連絡先090-6923-2600
ホームページhttp://ikari-net.cocolog-nifty.com

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