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2013年7月24日 (水)

学習会“地域で生きる”報告

「精神障碍者」が地域で生きる上での障壁を取り払うために

7月21日、私たち精神科クリニックの患者有志が呼びかけた「地域で生きる」と題した学習会に24人が集まった。有志の一人一人が声掛けをおこない多くの当事者が参加した。一部に分かりにくいという意見もあったのだが、それは主催者側の準備の問題であり、講師の話はよく整理されたものだった。

高槻市議会議員の和田孝雄さんの話は、生活保護の引き下げへの怒りがこもったものだった。具体的にどのくらい下がるのかから入り、とくに母子世帯が激しく下がるから貧困の連鎖になる。国はいろいろな算定方式をやってきたが、今は水準均衡方式だという。この方式では生活保護水準以下の収入しかない世帯が多く比較の対象となる。しかし、これで減額されるのは90億円。削減される残りの580億円は物価水準だ。この算定方法がおかしい。年収100万円の人が毎年4万2千円も新たに電化製品を購入しているという計算式になっている。さらに法の改悪で、水際作戦という申請をさせないことが広く行われるようになり、扶養義務の強化が行われる。さらに障碍者の自立観がおかしい。働くことが美徳と礼賛される。「障碍者」が作業者やデイケアに通所すること自体を労働ととらえるべきだ。働いても低賃金という人が多く生活保護を受けている。不正受給は一部のことであり、受給しなければならない社会構造が問題だ。片や日産のカルロスゴーンは時給37万円もある。もんじゅのために1日5500万円も無駄に使っている。金がないとは言わせない。総じて、戦前の救貧対策に歴史を逆戻りさせようとしているなどと話された。

ルポライターの浅野詠子さんは医療観察法の制度の様々な矛盾についてよく調査されていた。一番ひどいのは急性期に最も医療が必要とされるのに、鑑定ということでまともな医療が保障されない。発達障碍、知的障碍、認知症、アルコール依存など治療が意味をなさない人が多数、長期間収容されている。観察法が700病床であるのに対し、ある医師の推計では4000人の「精神障碍者」が刑務所にいて、まともな医療がされていない。微罪の累犯者が多く、医療もされずに独房で封筒貼りをさせられているとか。それを観察法と隔てるのは心もとない鑑定だ。当事者のスクラム・ネットワークが大事だ。観察法病棟では電気けいれんが推奨され頻繁に行われているような人権状況である。社会復帰施設の計画に地元の差別的反対運動が起きるなど、「精神障碍者」が地域で生きるために、地域の側が試されているなどと話された。

質疑討論では、講師の労働のとらえ方が良かった。看護師だが指定通院機関でも矛盾を感じる。医療が原因で症状を悪化させる医原性の問題が多い。福祉の変化でワーカーは切る方向に目が行ってしまっている。観察法でも医療者の観点がひっくり返り、お世話をするという観点がなくなっているなどの意見があり、自分や息子の具体的な行為が観察法の対象になるものなのかという質問もあった。
和田さんからは、反貧困のたたかい、憲法、沖縄の闘い、個別の課題ではいい勝負をしている。総体では少数派だが。今回の廃案も、当事者の声も大きかった。障害者自立支援法のときからはじまった、私たちのことを私たちぬきに決めないで、という流れだ。違憲訴訟を起こすが裁判は勝てる見込みがあるなどとあった。

行動提起で、保護費の引き下げに対し、裁判を視野に入れた行政への審査請求に多くの皆さんに参加してほしい。観察法に反対する全国集会や関西での取り組みに参加し実践的に動こうと提起した。
生活保護費引き下げに対する違憲違法を問う訴訟が大々的に開始されようとしている。読者で自分も生活保護だ、知り合いに生活保護の人がいるという方はぜひこの運動に加わっていただきたい。まずは知らせてください。8月から引き下げるという保護決定通知書が来たら、失くさないように保管しておいてください。連絡は午後4時から午後8時までの間に、携帯090-3054-0947高見まで。またはメールにてgen1951@nifty.com まで。

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