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2013年9月20日 (金)

生活保護費引き下げに反対する一斉審査請求7671件

 9月17日、「生活保護基準引き下げにNO!全国訴訟ネット」(訴訟ネット)と「全国生活と健康を守る会連合会」(全生連)などが呼びかけてきた、生活保護費引き下げへの行政不服審査の一斉請求が山場を迎えた。この日、東京では厚労省で、大阪では日赤会館で記者会見が行われ、全国各地で一斉に自治体の長に対して提出行動があった。この日までに提出または提出が決まったのは訴訟ネット関係が1130件、全生連関係が6541件、合わせて7671件となった。これは世帯数なので人数に直すともっと多い。1万人に達しているのではないかと発表された。また、提出期限は9月下旬までなのでそれまでにまだ提出が見込まれる。
過去の審査請求は、老齢加算の減額に反対して出された2009年の1086件が最高だ。いかに今回の引き下げがひどいものであり反対する人が多いかということだ。生活保護費が平均6.5%、最高10%、総額670億円も引き下げられるという、生活保護始まって以来最大の改悪だ。今年8月1日、来年4月、再来年4月の3回に分けて1年半の間に引き下げが行われる。母子世帯等では月2万円も引き下げられる。死ねということか。
 今回の審査請求は行政への不服審査請求。棄却されたら違憲・違法を問う行政訴訟に訴えることが準備されている。


削減後の生活実態

 引き下げによって食費や電気代を削らないといけなくなったという声が多い。「生活保護になって痩せたがもっと厳しくなる」「クーラーを使えなくなって熱射病になった」という声。新聞代などの教養・娯楽費は真っ先に削られていくが、もう削りようがないという声も多い。母子家庭など人数が多い世帯ほど多く削られるので、「子どもには我慢をさせてきたが、塾や食事を我慢させないといけなくなった」という声もある。
「障害者」世帯では、車椅子で動ける家の家賃が高いこと、24時間介助などの長時間介助の必要な人だと、介助者が休むスペースが必要なため、家賃扶助(大阪などで4万2千円)を超えた高い家賃の家を借りざるを得ない。それは生活扶助費に食い込んでいるのに、それをさらに下げられたらどう生活すればいいのか。「精神障害者」の場合、生活苦が新たなストレス・抑圧要因となって症状を悪化させるおそれがある。ひどい場合は自殺念慮が生じるおそれもある。実際に生活苦を悲観した自殺は多い。

憲法を守らせるということ

 生活保護を受けている人は、他のどんな方法でも生きていけなくなった人だ。行政用語で他法他施策というが、貯金も保険もすべて取り崩して丸裸にならないと生活保護は受けられない。生活保護世帯の多くには、憲法が保障する最低限の健康で文化的生活など既に存在しないが、それでも生きていくには憲法のこの条文に頼らざるを得ない。食費を削る以外に削るところがない生活のどこが健康で文化的生活だ。飢え死にする人を出してはいけないというのは人類の共通の理念だろう。しかし、この日本では餓死する人が後を絶たない。憲法など存在しないかのような状況が既に存在する。
 今回の引き下げは、じわじわと飢え死にする人が出るような引き下げだ。憲法を守らせることはどうしても必要だし、健康で文化的生活は労働者人民の力で実現し、最低限守らせないといけないことだ。餓死者が出るようなことは、人間として許してはならないことではないか

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