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2014年4月30日 (水)

被災地の母子家庭

4月21日 岩手日報 朝刊

 
母子家庭の貧困深刻化 震災3年、被災地から涙声「子どもの靴買えぬ」 ためらう生活保護 支援者ら対策訴え

 
東日本大震災から3年、被災地の母子家庭の貧困と孤立はより深刻化している。支援団体には「子どもと笑う時間が増えた」という声が届く一方、「働く先がない」「十分な収入が得られない」といった相談が絶えない。「3年で格差が表に出てきた」とみる支援者らは、被災地に特化した対策を国に求めている。
 「『私が震災で死ねば(遺児支援を受けて)子どもを学校に行かせられた。死ねば良かった』というお母さんもいる。やり切れない」 東京・永田町の国会内で3月末に開かれた被災地の母子家庭支援を訴える集会で、陸前高田市で活動するNPO法人「マザーリンク・ジャパン」の寝占理絵さんは国会議員らを前に被災地の実情を切々と訴えた。寝占さんらは仮設住宅のひとり親家庭約100世帯を訪ね、生活状況を調査、孤立を防ぐ手助けを続ける。仕事と子育てに加え、年老いた家族の介護もしている女性や、子どもの靴を買えず、小さくなった古い靴のかかとを踏んで履かせている母親もいるという。気仙沼市や南三陸町を含む宮城県北部で活動するNPO法人「ウィメンズアイ」代表理事の石本めぐみさんは「母子家庭の貧困はデータにも表れている」と、各種統計などを基にした推計を紹介。それによると、宮城県北部の母子世帯の1人当たりの年間平均所得はわずか54万円で、全国平均と比べ約30万円安い。石本さんは、宮城県内の母子家庭のうち生活保護を受けているのは2%にすぎないというデータも示し「被災地は交通事情が悪く、車は必需品だが、現行制度では車の所有が生活保護受給のネックになっている。不正受給問題で受給者に対するまなざしが厳しくなったのも申請をためらう要因だ」と指摘した。集会では、福島県内から娘2人と東京に避難しているシングルマザーの女性(48)も生活の窮状を涙声で訴えた。「飲食業のアルバイトを見つけたが手取りは月10万円を切る。1年で社員にするとの約束もほごにされ、この先どうすればいいのか…」 被災地ではドメスティックバイオレンスの相談件数が増えており、これから離婚が増える恐れがあるとの指摘も出た。盛岡市で活動するNPO法人「インクルいわて」の山屋理恵理事長は「ひとり親で子どもを抱えて生きる困難さが被災地で浮き彫りになった。ひとり親家庭の人々が暮らしやすい社会が誰にとっても良い社会。行政も地域も、特に子どもに目を向けて手を差し伸べてほしい」と訴えた。

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