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2014年4月 2日 (水)

統合失調症 その新たなる真実

岡田尊司は「統語失調症 その新たなる真実」(PHP新書)の中で、双子の研究から統合失調症の発病には遺伝的要因と環境的要因があることが分かったと書いている。一卵性双生児の片方が統合失調症にかかった場合、遺伝的要因が作用するならもう片方も100%の確率で発病することになる。しかし実際には50%の確率である。これは、遺伝的要因も作用しているが環境的要因も作用していることを示している。また、二卵性双生児の場合の発病一致率は10%である。これは、遺伝的要因も一つの遺伝子の作用ではなく複数の遺伝子の作用であることを示しているという。統合失調症の有病率は1%なので、二つの遺伝子の作用と仮定すると、一つ以上の遺伝子変異を持つ人の割合は全人口の30%と推測される。もっと多くの遺伝子の作用だとすると、大部分の人が遺伝子変異を持っていることになる。いくつの遺伝子の作用なのかはまだ分かっていない。要するに誰でも、統合失調症になりうる遺伝子を持っている可能性が大きく、発病するかどうかは環境要因が大きく影響するということだ。

この本は、少し生物学派の記述が多いこと、所詮は精神科医が書いたものということさえ我慢すれば読み物として面白かった。新しい医学的な知識をいろいろ書いてある。それがどれだけの評価に値するのかは他に知識がないので評価しにくい。が、そんなに間違ってはいないのではないかという直観はある。ミッシェル・フーコーを下敷きにしており、、患者に対する眼差しも優しい。優しい医者に過ぎないと評価することもできようが。新書版という長さも適当で読みやすかった。

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