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2014年5月 8日 (木)

増税後の実態

5月1日 神奈川新聞 本紙

 消費税8%  増税1カ月  生活保護費引き下げ、支出増  低所得者を直撃

 消費税率が8%に引き上げられて1日でちょうど1カ月、生活困窮者の暮らしは逼迫(ひっぱく)の度を深めている。生活保護費の支給基準額が昨年8月から段階的に引き下げられている上に支出がかさむという二重苦。低所得者ほど負担の比重が大きくなる消費税の「逆進性」がのしかかる。
 午後7時。県央地区に住む男性(70)は決まってこの時間に近所のスーパーへ向かう。500円の弁当がタイムセールで値引きされるからだ。「以前は半額だったのが、増税後は290円になった。ちょっと高い」 低所得者対策として、食品など生活必需品の消費税率を低く抑える軽減税率の導入が見送られたことが今更ながら、うらめしい。生活保護費の引き下げに追い打ちをかけられた格好だ。4月に受け取った12万円弱は3月から約5千円少ない。6畳一間のアパートの家賃は約5万円で、生活費として残るのは約7万円だ。光熱費や交通費、プリペイド式の携帯電話代に急な出費も考え、1日の食費は500円ほどに切り詰める。「そのうちの夕食代の40円の差は小さくない」 10年ほど前、経営していた水道工事の会社が倒産し、困窮の日々が始まった。持病の腰痛が悪化し、働けなくなった。生活保護を受けるようになって4年。進む老いが先行きの不安に拍車を掛ける。「朝、腰が痛すぎて立ち上がれないことがある。病院での診察と処方薬は無料だが、薬局で買う痛み止めの薬はどうしたってお金がかかる」。病院へ行くのに乗るバスも往復で40円上がった。電気・ガス代も5月から増税分が上乗せされる。生活保護費引き下げはデフレが理由だったのに、物価はじわじわ上がり続ける。企業の業績回復と賃上げを後押ししたアベノミクスの恩恵からも蚊帳の外に置かれている。「一体この先、どうなるのか」 次の支給日まであと10日。節くれ立った指で握りしめた封筒に残るのは1万円札2枚。「いずれにしても、食べなきゃ生きていけない」

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