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2014年7月

2014年7月23日 (水)

報道より

7月15日 しんぶん赤旗 日刊

 臨時福祉給付金改善を   全生連が厚労省と交渉

 消費税増税に伴う低所得者への臨時福祉給付金などの申請手続きが始まる中、全国生活と健康を守る会連合会(全生連・安形義弘会長)は14日、厚生労働省に対し、給付金の引き上げや、支給もれのないよう全ての住民に周知徹底し、申請書類の簡易化などを求めて交渉しました。
 同給付金の支給対象者は、今年度の住民税が非課税の人です。今年度中に失業などで所得が減少する人も対象にするよう求めたのに対し、同省担当者は「全国一律の支給だ」として、年度途中に収入が減った人は対象外だと強調。一方、対象外の生活保護世帯については、今年3月末までに廃止・停止された人は支給対象であることを明らかにしました。全生連は、1万円の同給付金では低すぎるとして4万円への引き上げを要求。同省担当者は「政府の決定だ」と述べるにとどまりました。参加者からは、「対象者の多くは高齢者で、1人暮らしの人や認知症の人などに、もれなく支給するには、申請手続きが煩雑だ」など簡易化を求める声が多く上がりました。 横浜市から参加した女性(75)は「1万円でももらえるのはありがたい。消費税増税で生活が厳しくなっているので、1回限りではなくせめて1年に1回にしてほしい」と話しました。

7月15日 しんぶん赤旗 日刊

生存権裁判   支援する会、全国に広がる   社会保障改悪はね返そう

 生活保護を利用する70歳以上の高齢者に支給されていた老齢加算の廃止処分取り消しを求めて、全国の高齢者がたたかう生存権裁判は提訴から9年がたちました。安倍政権が、憲法25条で保障された生存権を脅かす社会保障改悪政策をおしすすめようとするいま、同訴訟を支援する動きが全国に広がっています。
生存権裁判を支援する全国連絡会会長、井上英夫金沢大学名誉教授は指摘します。「労働者などは数年前まで、生活保護は自分の暮らしに無関係であるかのような反応を示していた。ところがいま、生存権裁判や保護基準引き下げに対するたたかいが広がる中で、保護基準が最低賃金や年金、就学援助などの制度に連動し、全ての国民に関わることだとの認識が広がっている」

全国民に関わる

全国9都府県で提訴された生存権裁判。現在、福岡、京都、広島、新潟、秋田が最高裁で、熊本、青森は高裁、兵庫は地裁でたたかわれています。東京は2012年2月、最高裁で原告側敗訴の不当判決で終結しました。敗訴が続いていますが、原告のいない地域にも「支援する会」をつくる動きが広がり、全国21都道府県2地域にできています。徳島県では昨年9月、「生存権裁判を支えるとくしまの会」が結成されました。「老齢加算廃止にとどまらず、生活保護法改悪や保護基準引き下げなど社会保障全般を改悪する安倍政権の動きをはね返す運動を、全国各地で起こさなければならない」と久保哲(あきら)事務局次長は、結成への思いを語ります。各地の支援する会は7月から、社会保障改悪を押し返し、生存権裁判の勝利をつかもうとキャラバンを実施。久保さんは「保護費が高いのではなく、保護費以下の年金が低すぎるのだと考える人を広げ、社会保障充実を訴えたい」と強調します。

加算削減の影響

「敗訴しながらも成果を出している」というのは、新潟生存権裁判弁護団の大澤理尋(みちひろ)弁護士。東京の裁判の最高裁判決は、老齢加算廃止は厚生労働相の裁量の範囲内だとした東京高裁判決に対し、加算の削減で大きな影響を被保護世帯が受けないかチェックしなければならないとしたのです。昨年8月からの保護基準引き下げに対し、佐賀県などで新たな裁判が起きています。大澤弁護士は「国はこの最高裁判決に縛られて、保護基準引き下げについて『厚労相の裁量の範囲内である』とは言えなくなる可能性がある」と指摘します。生存権裁判を支援する全国連絡会の前田美津恵事務局長は「保護費引き下げに対する裁判の前に全国で1万人超の人たちが行った審査請求の原動力になったのが、生存権裁判だ」と語ります。低すぎる生活保護費の引き上げを求めた朝日訴訟にふれながら井上会長は「朝日訴訟では原告は朝日茂さん一人だったけど、生存権裁判は100人以上の原告が立ち上がった。より一層の運動の広がりを感じる」と強調。「社会保障破壊の攻撃を押し返し、憲法25条が保障する生存権を確立し、だれもが健康で文化的な人間らしい営みができる社会の実現をめざそう」と呼びかけています。

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2014年7月22日 (火)

生活保護国賠訴訟

7月12日 東京新聞 朝刊埼玉版

 「引き下げは違憲」 生活保護 県内受給者ら国賠提訴へ

 【埼玉県】国が昨年以降の生活保護費引き下げを決めたため、憲法二五条で保障された「生存権」を侵害されたとして、県内の生活保護受給者数人が八月一日、それぞれ慰謝料を求める国家賠償訴訟を起こす。弁護士らでつくる支援団体が十一日、明らかにした。支援団体によると、今回の引き下げをめぐる国賠訴訟は全国初になる。
 国は「物価下落」などを理由に、昨年八月、今年四月、来年四月の三段階にわたり、日常生活費に当たる生活扶助の基準額を平均6・5%、最大10%の引き下げを進めている。受給者らの支援活動を行っている「生活保護基準引き下げ反対埼玉連絡会」のメンバーが十一日、さいたま市内で記者会見し、NPO法人「ほっとプラス」の藤田孝典代表理事は「受給者は食事の量や入浴の回数を減らすなど、じわじわと生活に影響が出ている」と指摘した。訴訟の原告代理人となる小林哲彦弁護士は「憲法で保障された『健康で文化的な最低限度の生活』が崩されている。訴訟では、国が引き下げの根拠とする『物価下落』の算出方式の不当性も主張したい」と述べた。提訴する予定の受給者たちは国賠訴訟と同時に、それぞれが住む自治体を相手に、昨年八月の引き下げの処分取り消しを求める訴訟も起こす。

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2014年7月17日 (木)

高齢者の生活保護利用者増

報道では生活保護は4月微減した。しかしこれは季節変動が反映されており、65歳以上では5000人以上増えている。朝日新聞でも報道されていたが、高齢者の年金は年々減っており、生活保護を利用するようになる人が増えているということだ。これからも年金はどんどん減っていく。10年で10%下がると言われている(対現役労働者収入比)。年金を減らして生活保護を増やす、おかしな政策だ。アベノミクスの実体がこれなのだがなぜか高齢者の怒りは少ない。なぜだ。年金引下げには12万6千人が不服審査請求をした、多いとはいえ高齢者全体に比すれば少数だ。多数の高齢者は沈黙している。なぜだ。

7月9日 東京新聞 夕刊

生活保護受給が微減 4月 65歳以上世帯は増加

 厚生労働省は九日、全国で生活保護を受けているのは四月時点で百六十万二百四十一世帯となり、前月から千九百二十二世帯減ったと発表した。受給者数は二百十五万九千八百四十七人で、前月から一万一千二百九十二人減った。厚労省は「四月は進学や就職で、生活保護から脱却するケースが多い」として、季節的な要因によるものと分析する。一方で「景気回復の影響もみられる」と今後を注視する構えだ。世帯別(一時的な保護停止を除く)では、六十五歳以上の高齢者世帯が前月比五千十五増の七十四万九千三百七十世帯で最も多く、全体の47・1%を占める。働ける世帯を含む「その他の世帯」は前月比二千七百五十四減で二十八万三千二百四十九世帯だった。母子世帯や傷病者・障害者世帯も前月より減った。

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2014年7月14日 (月)

フレンズ№100

KSKP
フレンズ


編集人:兵庫県精神障害者連絡会
 ブログ http://ikari-net.cocolog-nifty.com/blog/
フレンズ・ニュース年間会費1000円
郵便振替 00960-1-140519加入者名共生舎
                                      
2014年8月(№100)

 フレンズ例会は8月10日(日)午後2時に、JR兵庫駅改札口で待ち合わせです。近くの兵庫勤労市民センターで行います。今回から開始時間が変更になりました。お間違えの無いように願います。2ヶ月間の近況や悩みやなんでも話し合いましょう(*^。^*)。なんでも話してみたら、悩みが解決するかもしれません。初めての方もどうぞお気軽に参加下さい。

 ニュース今号の内容。★臨時福祉給付金のお知らせ ★生活保護(保護を受けていない方にも影響します。低所得者を代表して生活保護当事者は闘っています) ★「病棟転換型居住系施設」(どの精神障がい者にとっても他人事ではありません。もし一生精神病院で暮らせと言われたらどうですか? 誰でも嫌です。でも厚生労働省は今それを実施しようとしているのです)

今号はフレンズ№100記念です。長かった歴史を思うと感無量です。ひょうせいれんは準備会が1994年6月に始まりました。ニュースを発行しだしたのは96年6月からです。20年間に及ぶ歴史の中で様々なことがありました。しかし会合と電話相談は休まずに続けています。会合がある度にニュースを発行してきました。最近ではほぼ2ケ月に1回のペースです。今後もよろしく。

臨時福祉給付金について

 フレンズ前号でお知らせした「臨時福祉給付金」の申請実務が開始されています。申請は、14年7月から始まっています。対象となる精神障がい者で、まだ必要な書類が届いていないという方は、市に問い合わせた方が良いでしょう。対象となるのは、個人市民税(均等割)が課税されていない人。ただし、課税されている人の扶養親族と生活保護利用者は除かれます。

充分な額を要求しよう

障がい年金はこの4月には、法で決まっている1%が引き下げられましたが、その代わりに物価上昇分の0.3%が引き上げられ、差し引き0.7%の引き下げとなりました。年金は物価が上がっても、それに見合うほど充分には上がらないことになっていました。しかし、年金引下げに反対する人が12万人以上も不服審査請求をした影響で、物価上昇分の0.3%が引き上げの対象となったのではないかと思われます。闘えば見返りがあります。
臨時福祉給付金が1回支給されただけでは十分ではありません。今後も必要な額の低所得者対策を要求し続けて行きましょう。

5・12生活保護基準引き下げ一斉審査請求説明会より

5月12日、大阪で表記の説明会がありました。内容を抜粋して報告します。

生活保護当事者が立ち上がる意味

憲法25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」
⇒「生活保護基準」は我が国の「健康で文化的な最低限度の生活」の基準(ナショナル・ミニマムという)になっています。
⇒さまざまな低所得者施策と連動しています。
l  最低賃金は「生活保護施策との整合性に配慮」することになっています。
l  地方税の非課税基準は生活保護費と連動しています。
l  就学援助は生活保護費を基準に決められています。
その結果、生活保護費の引き下げは、生活保護利用者で無い人にも影響し、場合によっては月に2万円の負担増も生じることになりかねません。

なぜ生活保護が狙われるのか

生存権保障の「岩盤」となる制度だから、最初の生けにえ、社会保障削減の突破口と位置付けられて狙われ、引き下げが行われたのです。
いま、社会保障・税一体改革という社会保障削減の攻撃がかけられています。
⇒社会保障制度改革推進法では
l  「自助」(自己責任)を強調し、給付抑制を行うことが決められました。
l  附則2条で「生活保護制度の見直し」が定められました。
「不正受給への厳格な対処、給付水準の適正化、就労の促進などをおこなう。」
「正当な理由なく就労しない場合に厳格に対処する措置等を検討する。」など。
「社会保障国民会議報告書」(2013.8.6)では
医療では、70~74歳の自己負担を1割から2割に増額。紹介状の無い大病院の外来受診の自己負担増。高額医療費の限度額見直し。介護では、年金280万円以上で利用者負担を1割から2割に増額。要支援1、2を介護サービスから除外。特養ホーム入所者を要介護3以上に限定。年金では、支給開始年齢の引き上げ(68歳?)。支給額の引き下げが行われます。

生活保護当事者が立ち上がる意味

生活保護基準そのものを守ることはもちろんですがそれに留まらず、生活保護基準と連動する諸制度の利用者を守ることになります。医療、介護、年金などの他の社会保障制度を守る役割を、生活保護当事者は担っているのです。
⇒日本で暮らす全ての人の代表選手として、最初の社会保障改悪の攻防戦を闘うのです。


既に運動の成果が!

保護基準のナショナル・ミニマム性が浸透した結果、政府は「できる限り他に波及させない」と国会答弁しました。昨年8月の引き下げに対する1万645件の不服審査請求運動が、国会・マスコミで取り上げられた結果です。その成果として、
⇒平成26年度の地方税非課税基準の据置き
⇒多くの地域での就学援助基準の据置き
⇒就学援助との連動が政治課題となり、文科省が調査結果を発表。子どもの貧困対策法にも影響。

広がりをもった運動を!

運動は生活保護利用者だけではなく、社会保障制度全般の運動、障がい者運動などと連動することで広がりを実現することができます。1960年代に保護基準を争った、いわゆる「人間裁判」では当時の安保闘争との呼応もあり、労働運動にも広がり国民的運動となりました。その力で運動は勝つことができたのです。
さまざまな運動体、障がい者運動、年金運動、反貧困運動、労働運動などとの共闘を実現しましょう。幅広さを持つことが肝心です。安倍政治の反動性の激しさは、必ず矛盾を生み民衆は立ち上がります。それとの連動性を持つことです。
決してひとりよがりの要求ではないのですから、民衆を獲得できることに確信を持って、運動を進めましょう。

6・26精神障がい者の集会に3200人

STOP!精神科病棟転換型居住系施設!!緊急集会        髙見元博

6月26日、東京日比谷野外音楽を満杯にする3200人の精神障がい者と支援者が集まりました。「生活をするのは普通の場所がいい、STOP!精神科病棟転換型居住系施設!!緊急集会」です。主催は「病棟転換型居住系施設について考える会」。スローガンは「私たち抜きに私たちのことを決めないで。Nothing About Us Without Us。」
もし、「死ぬまで一生、精神病院で暮らせ」と言われたらどうでしょう?誰でも嫌です。しかし、そんなことをいま厚生労働省は実行しようとしているのです。集会が目指すのは、厚労省が進めている、精神病院の病棟を建て替えてアパートやグループホーム、老健施設にし、病院の入院患者をそこに移して、退院させたことにするという施策に反対することです。厚労省は社会的入院が多すぎるという批判をかわすために、数字上だけ入院者を消そうとしています。同時に、大幅な医療費削減の効果も狙っているのです。そればかりではなく、「元精神障がい者」を隔離し続けるという社会防衛さえも狙っているのです。
文字通りの緊急集会で、わずか3週間前に企画されたにもかかわらず、北海道から沖縄まで全国津々浦々から大勢が集まりました。身体障がい者、視覚障がい者、聴覚障がい者など他障がいや、精神科の労組や作業所の労働者をはじめとする労働者も多い。精神障がい者のための集会にこれだけの人が集まったのは歴史的にも初めてのことです。
病院敷地内の「病棟転換型居住系施設」への「退院」では病院の管理監視下に置かれることにかわりはありません。そんなのは退院ではありません。日本語としても退院とは病院から出ることです。多くの精神障がい者が「嫌だ」と声をあげました。それに応える形で精神障がい者団体や支援者が「考える会」を作り、この日の集会を企画しました。

超長期入院者が発言

集会では20年から38年もの超長期入院から社会に出て暮らしている元入院患者が6人発言しました。口々につらかった入院生活と、解放された自由な暮らしの素晴らしさを語りました。もし刑務所に38年間入れられていて、出所場所が刑務所の敷地内に建てられたアパートならどうでしょう。自由になったと思うでしょうか?それがなぜ精神障がい者が対象なら許されるのでしょうか?
入院したのが東京オリンピックの前で退院が1988年という人も発言しました。症状はとっくに良くなっていたのに病院内で労働させられていたのです。「病院の儲けと患者の人生のどちらが大切か?」と病院敷地内への「退院」など絶対に嫌だとはっきり言いました。
続いて全国各地の家族会の代表者が発言。「厚労省の検討会は拙速なまとめをせず、討論を深めて、家族・本人の思いを反映させてほしい」などと述べました。病院労働者、検討会委員が発言しました。検討会委員は「検討会では明確に反対しているのは25人の委員のうち4人だけだ」、「政府の精神障がい者関連予算の内、地域支援には3%しか使われておらず、街での暮らしの支援が弱すぎる」などと述べました。委員の精神障がい者は「転換施設が出来たら退院したいという思いを言えなくなる。私は1年間の入院生活で自尊心をズタズタにされた。患者の身になって考えてほしい。どうやって地域に戻すかを考えてほしい」と語りました。

地域自立生活の立場から発言

続いて精神障がい者2人が発言。私も発言しました。私は怒りネットを代表して、「生活保護を守ることや支え合いで地域自立生活を実現しようとしている。病棟転換施設は地域自立生活を台無しにし、病院で一生を終えることを新たな原則とするものだ。一極集中で地方の病院に医者が集まらなくなっている。通院に対応すれば済むアパートや、医者が極端に少なくて済む老健施設にすることは、病院経営者は歓迎するが、被害を受けるのは精神障がい者や高齢者だ」と発言しました。
国会議員も多数発言しました。メッセージを含め、共産、社民、民主、結い、みんなの各党。障害者権利条約に反するという発言が多かったです。
集会後半では障害者インターナショナル日本会議などの各種の障がい者団体の代表や弁護士が発言。病院労組の代表は「病院が縮小して職がなくなったら自分で職探しをできる」と病院経営を心配する医者たちを批判しました。

患者は「固定資産」!

日本の精神病院には30万人以上が入院していますが、その内、厚労省が認めるだけでも7万人は症状は入院する必要が無いまでに改善しているが、退院先などの社会的資源がないために退院できないでいる、いわゆる「社会的入院」です。実際には10万人以上が社会的入院だと言われています。精神病院の9割が民間経営で患者を「固定資産」(悪徳精神科病院長や悪徳精神科医の間で広く言われている言葉)と見なしていることが原因です。厚労省は10年も前にその解消をすると約束しましたが、その退院はいっこうに進んでいません。批判に迫られた厚労省は、医療費大幅削減の狙いもあり、2013年6月の改正精神保健福祉法成立をうけて、「精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針に関する検討会(現:長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策にかかわる検討会)」を立ち上げました。しかしその構成員25人の内、精神障がい者はわずか2人、家族が1人です。一方で日本精神病院協会(日本の民間精神病院の経営者の集まり)の幹部を含めて医師が13名と過半数を占めます。他にも医師以外の病院労働者の利益代表が多数います。障がい者施策を決めるときの国際的な基準である「私たち抜きに私たちのことを決めるな」には程遠いのです。その検討会のなかで施設理事の岩上洋一が「病院で死ぬのと、病院の敷地内にある自分の部屋で死ぬことは大きな違いがある」と「病棟転換型居住系施設」の案を提示しました。
もともと日本の精神病院には全世界の精神科入院患者全体の2割にもあたる入院患者が集中しています。30万人の入院者のうち1年以上が20万人、10年以上が6万5千人、20年以上が3万6千人です。平均在院日数は301日で欧米の平均18日に比べ突出しています。病院で一生を終える人も多く2011年には1万1千人が病院で亡くなりました。毎年同様の多数の人たちが病院で亡くなっています。だからと言って看板を付け替えれば解決するという問題ではありません。死ぬ場所が問題なのではなく、生きる場所が問題なのです。
厚労省も精神病院協会もこの岩上案に乗っかりました。そのための検討会作業部会が作られましたが、その中で反対したのは精神障がい者の1人の他には1人しかいませんでした。検討会に戻されてからも反対したのは精神障がい者2人以外はたった2人です。厚労省によるアンケート調査の結果、1年以上の入院者の多数が「退院したいが病院の敷地内には住みたくない」とはっきり言っています。病院や医者による支配―被支配の構造を脱する脱権力化が必要なのです。病棟転換施設では支配―被支配の構造が継続してしまいます。ダメなのです。
厚労省は結論が出る前に予算904億円を付けました。その財源は消費税です。

闘いはこれからだ

反対の声の大きさにもかかわらず、集会後の7月1日の検討会で多数決で結論が出され、「病棟転換型居住系施設」は作られることになりました。しかし、反対者は8人に増えました。反対意見が強くなったので、全体で実施するのではなく、試行事業にする等の制限も付きました。しかし、試行もだめです。今後、厚労省が具体的なことを決める段階に入ります。国会での追及や、労働者民衆が声をあげることで、厚労省の策動を頓挫させましょう。その後は、闘いの場は都道府県に移ります。都道府県の予算も使うことになるので各議会で審議されるはずです。
まだまだ闘いはこれからです。各種のメディアを駆使し、草の根の宣伝扇動に努め、全国各地で闘いの声をあげましょう。さらなる精神障がい者を反対の陣形に結集し、他障がいを含めた労働者民衆を獲得しましょう。
さらに10・30日比谷野音の障がい者の大フォーラムに大結集しましょう。

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2014年7月12日 (土)

速報12号抜粋

生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第12号(2014年7月12日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会

7月1日 第4回 長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会報告
歯切れの悪い検討会の幕切れ 反対の声を押し切っての取りまとめ文書

 2014年7月1日(火) 第4回 長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会が、厚生労働省専用第14会議室において開催された。傍聴者も多数詰めかけ、議論の行方を見守った。18時に開始した検討会だが、間に長い休憩が挟まり、22時ころに閉会となった。
 結論は、地域への移行を大前提にし、病床を削減することを明記しつつ、病棟転換型居住系施設を容認となった。試行事業の実施も盛り込まれた。当事者2名、家族1名は、最後まで病棟転換型居住系施設の反対を表明し、障害者権利条約違反であるという意見もあり、決して反対の声は少なくなかった。
 ここでは、構成員の発言の一部を紹介し、検討会の報告とする。また、この取りまとめ文書についての当会の緊急声明を掲載する。

傍聴レポート

当事者・家族の声
 当事者の澤田優美子構成員は、敷地内に居住の場を作ることは日本の恥。最後の取りまとめ案に対しても人権侵害であると厳しく指摘した。同じく当事者として参加している広田和子構成員も終始居住系施設反対の意見を述べ、取りまとめ文書にも当事者が反対の意見であることを明記することを強く求めた。また、前回の検討会で病床転換型居住系施設には反対であると明確に意思表明をしたみんなねっとの良田かおり構成員は、改めて病床転換型施設に反対の意を明らかにし、一方で医療・福祉のシステムの検討を早急に行うことを求めた。

居住系施設は凍結すべき 葛藤の上容認 危険な施策……
 全国精神保健福祉センター長会の田邉等構成員は、「地域移行を進める病院とそうでない病院があり、居住系施設への転換は、後者の病院の延命策になることを危惧する。新たな二重の不幸が懸念される、現時点では転換はペンディング、いったん凍結すべき」と発言した。
 千葉県精神科医療センターの平田豊明構成員は、「20万人の長期入院者を生み出した要因は、国の政策の誤り、民間精神科病院への安上り政策―これに対しては国は謝罪するべきである」としたうえで、「病棟を居住の場にすることについて激しく葛藤する」としつつ、「例外的に認める」とした。
 民間精神科病院の院長として、愛媛で病床削減を進めてきた長野敏弘構成員は、「病床を50床まで減らしてきて、全員が地域で暮らせる」とし、居住施設のリスクに触れながらも居住施設を認める発言を行った。全国自治体病院協議会の中島豊爾構成員は、平成6年の改革ビジョン後病床がほとんど減っていない現状に触れ、「危険な施策だが腹をくくった。国として病床がなぜ減らなかったのか謝罪すべき」と意見を述べた。
 一方、千葉潜構成員は、「空いた病棟の維持費は一病棟100万以上。改修して黒字にならなければ解体してしまったほうがいい」としつつも、「選択肢として病床転換した居住施設の選択肢は残すべき」と発言。また、「病床転換よりも減反政策のようにベッドを減らした場合にお金を上げるほうがよい」といった発言もあった。
 日本看護協会の中板育美構成員は、「基本は反対。取りまとめが後半の病棟転換に詳しく、誘導する報告書という感じで違和感」と指摘。また、全国保健所長会の倉橋俊至構成員は、「居住の場としての転換施設は望ましくない」としつつも、「病床転換を認めるとしても、経過的措置であるとか、時間的・空間的条件を明示し、時限の移行措置として認めるべき」とした。

病棟転換型居住系施設は障害者権利条約、憲法に抵触
 全国精神障害者地域生活支援協議会の伊澤雄一構成員は、「病床を減らすということは大歓迎、転換はありだが、居住はダメ。障害者権利条約、憲法に抵触する」と厳しく指摘し、そして、全国各地で「院内の居住施設はだめ」という声が上がっていることを紹介した。

傍聴を終えて
 さまざまな立場の人たちの発言を紹介したが、居住系施設への転換を容認した人のなかにも、悩みつつ病床転換を認め、腹をくくらないと結論を出せないなどの発言があったことが印象的だった。また、この国の長期入院を生んだ精神科医療政策について、国は謝罪すべきという意見が2人の構成員から出たことを国はもっと重く受け止めるべきであろう。
 当日示された取りまとめ文書にも気になる点は多々ある。例えば、病床削減を明記したことは今回の大きなポイントであったが、結局精神病床の適正な数の明記はなく、「不必要になる病床を削減する」期限も明記されなかった。また、伊澤構成員がたびたび指摘してきたように末尾に『検討する』『検討を行う』が多用されており、この後の検討は誰がどのように行うのか、不明のままだ。合わせて、試行事業の実施が明記されたことも気がかりだ。試行事業で居住系施設を実質化してしまうことが危惧される。
 そして、言うまでもなく障害者権利条約軽視、無視の施策であることを改めて指摘しておきたい。これは、「私たち抜きに私たちのことを決めないで」という世界の潮流を無視した動きでもあるのだ。
(文責 増田 一世)

緊急声明

 厚生労働省で昨年来開かれてきた「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」(「精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会」から改称)は、2014年7月1日、精神科病院への患者の囲い込みを続ける、きわめて深刻な人権侵害であるという強い意見を圧殺し、ついに病棟を転換し居住施設にすることを容認する具体的な方策を取りまとめた。
 今回検討会でまとめられた具体的な方策が病床削減を実現するものとする考え方は、まったくの誤りである。病棟を転換し「病床を削減した」などということは絶対に許されてはならない。提案された病棟転換施設が精神科病院へ患者の囲い込みを継続させ、障害者権利条約、例えば第19条“自立した生活及び地域社会への包容”、特に同条(a)“特定の生活施設で生活する義務を負わないこと”等々数多くの条項に違反するものであることは明白である。当会では、本年5月20日の議員会館で院内集会、6月26日には日比谷野音にて3,200人の障害当事者や家族、現場の関係者を中心とする参加者と共に緊急集会を開催し、病棟転換に反対する緊急アピールを採択して厚生労働省に申し入れを行ってきた。しかしながら、構成員の大半が医師やサービス提供者で占められた検討会において病棟転換を容認する「具体的方策」なるものの取りまとめは強行された。私たちは、このことに対し厳重に抗議する。
 検討会取りまとめの文書では「障害者権利条約に基づく精神障害者の権利擁護の観点も踏まえ」、「不必要になった建物設備等の居住の場として活用」することが記載された。そもそも「障害者権利条約に基づいて病棟を転換する」ことなど論理上有り得ないことであり、「病棟を居住の場にすること」はあってはならない。権利条約はそのようなことを求めていない。私たちは国際社会から一層の非難を重ねることになる人権侵害の道を歩み始めるこの政策について断固として中止を求める。
 それはいかなる条件付けを行おうとも歩み出してはいけないものであると確信する。
 また「検討会取りまとめ文書」で提案された試行事業について「この事業を自治体と連携して試行的に実施し運用状況を検証すべき」と記載されたが、試行事業そのものも実施すべきではない。
 なによりも、このような精神障害当事者に関る重要施策が、25人の構成員のうち精神障害者2人、家族1人、一方で医師は半数以上の13人という偏った構成の検討会において決定がなされたことについて、その正当性につき重大な疑義が生じている。今後、国や自治体において障害者施策を検討する委員会等においては、少なくとも半数以上を当事者・家族委員とし、当事者・家族の意見が反映されるよう強く求める。
 私たちは、引き続き、わが国の大多数の良識ある普通の人々と共同し、過剰な病床を抱える精神科病院の延命と福祉の名を借りた新たな隔離施設をつくり出そうとする本事業が撤回されるまで行動を続けることを決意する。
 
2014年7月3日

病棟転換型居住系施設について考える会

《連絡先》長谷川利夫(杏林大学保健学部作業療法学科教授)
〒192-8508 東京都八王子市宮下町476 杏林大学 保健学部 精神障害作業療法学研究室内 TEL.042-691-0011(内線4534)〔携帯電話〕090-4616-5521  E-mail  stopbttk@yahoo.co.jp
http://blog.goo.ne.jp/tenkansisetu

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2014年7月11日 (金)

速報11号

生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会
速報
第11号(2014年7月9日)
発行:病棟転換型居住系施設について考える会

6.26緊急集会

報告とお礼

3,200人集まる!

 2014年6月26日、病棟転換型施設反対を訴え3,200人が日比谷野外音楽堂に集まりました。そして、緊急アピールを採択しました。緊急集会開催が決定したのは6月4日、たった3週間の準備期間でした。しかし、北は北海道、南は沖縄、全国津々浦々から3,200人が集まり、精神科病棟転換問題について問題の声を上げました。院内に退院するなんておかしなこと、障害者権利条約批准したばかりの日本でとても許せない、やむにやまれず集まってきた……ということなのでしょう。
 さて、この緊急集会開催にあたって、多くの方々からカンパを頂戴しました。
  当日カンパ664,371円、賛同カンパ208,182円(振り込みなどで寄せられたもの)で合計872,553円が集まりました。当日参加してくださったみなさま、当日は参加できなかったけれど、この集会の成功に向けて力を尽くしてくださった皆様に心よりお礼申し上げます。また、ご報告とお礼が大変遅くなったことをお詫びいたします。

普通の場所で暮らしたい!
病棟転換型居住系施設に反対し、人権を守るための緊急アピール

 我が国における障害のある人たちの人権が重大な危機にさらされています。
 現在、厚生労働省に設置されている「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に関る検討会」では、精神科病院の病棟を居住施設に転換する「病棟転換型居住系施設」構想が議論されています。
 検討会は、長期入院をしている人たちが、地域で安心した暮らしを実現するための検討が目的だったのですが、余った病棟どう使うのかという議論にすり替えられています。病院に入院している人が帰るべき場所は、「地域」です。現在ある病棟に手を加え、看板を「施設」と架け替えてもそこは「地域」ではありません。
 日本の人口は世界の2%にすぎませんが、精神科病床は世界の2割を占めています。日本に重症の精神疾患が多発しているわけはありません。1年以上の入院が20万人、10年以上の入院が7万人、諸外国なら退院している人がほとんどです。
 今すべきことは、長期入院を続けている人たちが、地域に帰るための支援態勢を整えることです。病棟転換型居住系施設ができてしまえば、入院している人たちは、病院の敷地内に留まることになってしまいます。そればかりか、統合失調症の入院者が激減し、余ったベッドを認知症の人で埋めようという経営戦略の一環として、次なる社会的入院が生まれていくことが危惧されます。
 我が国は、本年1月に障害者権利条約に批准しました。障害者権利条約では「他の者との平等を基礎として」という言葉が35回述べられ、第19条では、「障害者が、他の者との平等を基礎として、居住地を選択し、及びどこで誰と生活するかを選択する機会を有すること並びに特定の生活施設で生活する義務を負わないこと」としています。病棟転換型居住系施設はこれらに反し、国際的な非難をあびることになることは明らかです。さらに障害者権利条約を守らなくていいという前例をつくることにもなり、到底認めることはできません。もしもこのようなものを一旦認めてしまえば、日本の障害者や認知症の施策に多大な悪影響を及ぼすことは間違いありません。どんなに重い障害があろうと地域生活は誰にも侵すことのできない権利です。同時に家族に依存した支援のあり方を大きく変えていく必要があります。
 病棟転換型居住系施設は、人権をないがしろにする「あってはならない施設」であり、日本の障害者施策、認知症施策全般の根幹を揺るがす愚策に他なりません。私たちは、この施設構想の検討をやめ、社会資源や地域サービスの構築を急ぎ、だれもが地域に普通に暮らすことができるよう強く求めます。

2014年6月26日

生活をするのは普通の場所がいいSTOP! 精神科病棟転換型居住系施設!!
6.26緊急集会 参加者一同

病院は家じゃない!!
障害者権利条約に違反!!
病院でも施設でも死にたくない!!
誇りを持って街で暮らしたい!!
病棟転換施設は許せない!!

病棟転換型居住系施設について考える会                 stopbttk@yahoo.co.jp
   この『速報』は、複写、転送、転載、大歓迎です。ご自由かつ積極的にご活用ください。
《連絡先》長谷川利夫(杏林大学保健学部作業療法学科)
  TEL.042-691-0011(内線4534)〔携帯電話〕090-4616-5521  http://blog.goo.ne.jp/tenkansisetu

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2014年7月 6日 (日)

尊厳死法はやばい

7月5日、大阪で尊厳死法に反対する集会がありました。

集会はブログでも案内させてもらいましたが、前の国会に出るのではないかと言われていた尊厳死法に反対するもの。尊厳死と言うと世論的には良いことと思われている人も多いと思いますが、この法律ができると助かる命も救ってくれないということが起きます。救急の現場では今なら相当にやばい場合でも治療してくれます。尊厳死法ができて尊厳死を希望すると意思表示をしていると、助かる可能性が大きい場合でも治療しない場合があります。尊厳死を希望しているのだから、医師はその意思を尊重しないといけなくなるからです。

どうしてこういう法律ができてくるかと言えば、医療費の削減が目的です。私の友人にALSで人工呼吸器をつけてる人がいますが、そういう人が狙われる。命の切り捨てが起きてきます。尊厳ある死と言うと何か良いことのように聞こえるけど、その裏側にある真実を見ないといけない。

金で命を奪われる可能性が出てきます。今の安倍政権の動きを見ていると相当にやばい。尊厳死法は議員立法ですが、国会に出させないために反対の声を集める必要があります。脳死立法に時のように尊厳死法A案、B案の中から選択を迫られる可能性が大きいからです。国会に出る前に世論を変えることが必要です。

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2014年7月 2日 (水)

昨日の検討会

精神科病院:居住施設への転換容認へ 厚労省検討会
毎日新聞 2014年07月01日 23時05分
 精神科病院に長期入院している患者の地域移行を進める方策を議論してきた厚生労働省の検討会は1日、退院促進で空いた病床を居住施設に転換することを条件付きで容認する報告書をまとめた。精神病床の居住施設への転換を巡っては、障害者団体などが「病院による患者の囲い込みが続きかねない」として反対していた。
 日本では約34万の精神病床に約32万人が入院。このうち1年以上の長期入院が約20万人に上り、病床数、長期入院とも先進国では突出して多い。
 報告書では、こうした入院中心の精神医療を改めるため、入院の必要性が低い患者の退院を促進して病床を削減する構造改革が必要だと指摘。その上で、患者が退院して不必要となった病床については、高齢などを理由に退院には否定的な患者の受け皿として活用することを容認。ただし居住施設への転換の際は、本人の自由意思の確保や利用期間の制限を設けるべきだとした。
 この日の検討会では患者や家族のほか、医療側の委員からも「改革に消極的な病院の延命策になりかねない」との批判が相次いだが、「賛成意見が多数」として転換容認の報告書がまとめられた。【江刺正嘉】

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