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2014年8月

2014年8月22日 (金)

交渉日程確定

厚労省交渉は9月10日で確定です。
そのうえで厚労省が、質問事項の次の部分について、担当は内閣府だから、厚労省は答えられない、と言ってきたそうです。

 「(2)障害者の場合、家主の差別の結果、住宅入居を断られることがしばしば起きています。それだけ、住宅の確保が困難なわけですが、住宅扶助が引き下げられれば、一層住宅確保は困難となるでしょう。
 そこで、厚労省あるいは政府として、家主の差別を是正させていくための政策を行っていく方針はお持ちですか。」
障がい者問題を担当する行政府として何らかの返事があってもよさそうに思うのですが。

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2014年8月20日 (水)

厚労省交渉

怒りネット(全国)では、下記の質問状を出して厚生労働省と交渉を行います。日程については9月10日(水)の14時から16時、東京都千代田区の衆議院第1議院会館第2会議室を予定しています。日程についてはまだ不確定なので、確定次第掲示します。

 厚生労働大臣 田村 憲久 様

◆質問状

怒っているぞ!障害者きりすて!全国ネットワーク
電話連絡先090-6923-2600

 わたしたち障害者にとって、深刻な問題となっている3点の問題につき、それぞれ質問させていただきます。ご回答をお願いします。

★就労継続支援B型利用のアセスメントについて

 昨年4月4日に出された厚労省の通知(障障発0404第1号)によれば、「就労継続支援B型」利用に関して事前にアセスメントを行う体制を来年3月までに整え、来年度以降は、アセスメントを経たうえで、「就労継続支援B型」の支給決定を行うとしています。
 この通知が行政処分的に運用されれば、障害者本人の希望は無視され、一般就労が可か不可かという烙印を押すことになります。そして、日中に通う場所を失ってしまう人も出るのではないか、との懸念をいだきます。
 こうした観点から、以下、質問いたします。

(1)就労アセスメントの結果、「一般就労が可」とされた人は、就労継続支援事業を利用することができなくなるのですか。またその場合、厚労省は責任をもって、職場をその本人に保障することができるのですか。

(2)ある就労継続支援B型事業所から厚労省に問い合わせたところ、「障害福祉サービスの支給決定権限は、区市町村にあり、アセスメント結果(評価)を支給決定に反映させるか否かは、それら自治体の裁量権の問題である。」との答えだった、とも聞きます。

① この見解は、厚労省の正式見解として、確認してよろしいでしょうか。

② アセスメントの方法や時間についても、自治体の裁量にゆだねられているのでしょうか。

(3)一般就労を目指すのか、就労継続支援事業を利用するのかは、障害者本人の希望の問題であり、この希望を応援するのが行政の役割のはずです。学校卒業予定者と就労継続支援事業利用者にこうしたアセスメントを一律に実施することは、障害者と自治体、就労を支援する事業者などに多大な負担をかけるだけのことです。
 このような就労アセスメントの実施そのものを中止すべきではないか、と私たちは考えますが、厚労省の見解を示してください。

★生活保護の住宅扶助基準について

 5月16日に開かれた「第17回社会保障審議会生活保護基準部会」に、厚労省が示した「住宅扶助等について」によれば、厚労省は、住宅扶助基準の見直しについて、この秋にも結論を出すとされています。しかもそこでこの資料で示されている内容は、「住宅扶助基準額は一般低所得者世帯の家賃実態よりも2割程度高い」など、住宅扶助の引き下げありきの姿勢がうかがわれます。生活扶助の不当な引き下げに続く住宅扶助引き下げにわたしたちは反対します。
 私たちは、昨年5月8日の厚労省との交渉において、障害者とりわけ車いすを利用している人が住宅扶助では家賃がまかなえず、生活扶助部分や障害者加算部分から家賃に支出しなければ、住宅が確保できない実態を述べました。また、厚労省側からも「そのような実態があることは聞いている」との趣旨の回答がありました。
 にも関わらず、「生活保護基準部会」に示された資料には、そうした障害者の実態を考慮した記述は、全く見られません。このことに抗議するとともに、以下の質問を行います。

(1)厚労省として、健康で文化的な最低限度の生活を営むことのできる住宅の基準を示してください。また、障害の状況に応じた住宅の基準も示してください。

(2)障害者の場合、家主の差別の結果、住宅入居を断られることがしばしば起きています。それだけ、住宅の確保が困難なわけですが、住宅扶助が引き下げられれば、一層住宅確保は困難となるでしょう。
 そこで、厚労省あるいは政府として、家主の差別を是正させていくための政策を行っていく方針はお持ちですか。

(3)厚労省は、7月と8月に、費保護者の住宅の実態調査を行う、としていますが、障害者のいる世帯、とりわけ、障害者が単身で暮らしている住居を調査したのでしょうか。
 調査して気づいたことを示してください。

(4)車いす利用者の場合、車いすでの使用に耐える床、車いすで動けるスペース、ベッドをおけるスペース、介助者のいるスペースなどが必要となります。そこで、住宅扶助費を3万円以上上回る家賃が必要となる住宅に住まざるを得ない実態があります。このような状況の中で、住宅扶助費が引き下げられれば、現在の生活の継続がきわめて困難になります。
 厚労省は、生活保護を受給する車いす利用者の地域生活を保障する政策を、どのように考えておられるのか、見解を示してください。

★介護保険の65歳(特定疾病の場合は40歳)からの優先適用(障害者総合支援法第七条)問題について

 2010年1月7日に、障害者自立支援法違憲訴訟団と国(厚生労働省)との間で締結された「基本合意」では、第三項で、「介護保険優先原則(障害者自立支援法第7条)を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入をはかること。」と記載され、裁判での和解内容としても記載されました。
 この和解内容を元として、「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言(2011年8月30日)が作られました。その中では、以下のように記載されています。
 「【表題】介護保険との関係
【結論】
○ 障害者総合福祉法は、障害者が等しく基本的人権を享有する個人として、障害の種別と程度に関わりなく日常生活及び社会生活において障害者のニーズに基づく必要な支援を保障するものであり、介護保険法とはおのずと法の目的や性格を異にするものである。この違いを踏まえ、それぞれが別個の法体系として制度設計されるべきである。
○ 介護保険対象年齢になった後でも、従来から受けていた支援を原則として継続して受けることができるものとする。」
 このような経緯にも関わらず、12年4月に施行された障害者総合支援法においては、障害者自立支援法の第七条がそのまま存続するという事態が起こりました。その結果、全国各地で大きな問題となっています。そこで、以下の質問にお答えください。

(1)厚労省の今後の施策について、お尋ねします。

① 2012年4月18日衆議院厚生労働委員会において、小宮山洋子厚生労働大臣は、次のように答弁しています。
 「総合福祉部会の骨格提言、これは障害当事者の皆様の本当にさまざまな重い思いが込められた貴重なものだと思っています。……段階的、計画的に実現を目指していくとお約束をしていますので、そのことは当然変わりません。」
 この厚労省見解は、現時点においても変わることはないということでよろしいでしょうか?

② 障害者総合支援法は、施行から3年後の見直しが規定されていますが、上述の和解内容、および骨格提言の内容に基づいた改正は予定していますか?

③ 厚労省は、2007年3月28日に障害者自立支援法第七条の解釈通知(障企発第0328002号、障障発第0328002号)を出し、その中で次のように記載しています。
 「障害者が同様のサービスを希望する場合でも、その心身の状況やサービス利用を必要とする理由は多様であり、介護保険サービスを一律に優先させ、これにより必要な支援を受けることができるか否かを一概に判断することは困難であることから、障害福祉サービスの種類や利用者の状況に応じて当該サービスに相当する介護保険サービスを特定し、一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこととする。」
 しかし、自治体の中では、乱暴に介護保険の機械的適用を行う状況があります。
 そこで、法改正を待たずに、この通知の中に、上述の和解内容と骨格提言の内容を記載して、各自治体に徹底させるようにしてほしいと考えますが、厚労省の見解を示してください。

(2)厚労省の認識を示してください。

① 障害者総合支援法の制度では、住民税非課税世帯は、「自立支援医療」を除けば、利用料は無料となっています。しかし、介護保険が適用されれば、新たに利用料の1割負担が求められます。
 上述の「基本合意」の中で、「国(厚生労働省)は、速やかに応益負担(定率負担)制度を廃止」することを約束し、「国(厚生労働省)は、・・・応益負担(定率負担)の導入等を行ったことにより、障害者、家族、関係者に対す る多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけた ことに対し、原告らをはじめとする障害者及びその家族に心から反省の意を表明するとともに、この反省を踏まえ、今後の施策の立案・実施に当たる。」と記載されています。また、2010年12月の障害者自立支援法の海底、および、2012年6月の総合支援法成立に至る過程で、厚労省は、応益負担(定率負担)制度を廃止したとの趣旨の答弁を繰り返してきました。
 にも関わらず、障害者制度の対象者である人々に、一定の年齢で介護保険の応益負担を求めるということについて、どのように考えているのか、見解を示してください。

② 障害者総合支援法の制度である重度訪問介護は、身体・家事・移動・見守りを含めた総合的で長時間の介助制度です。これに相当する制度は、介護保険の制度にはありません。
 したがって、重度訪問介護利用者について、介護保険の制度を適用することは、総合支援法第七条の「自立支援給付に相当するものが行われ」たことにはならないと考えますが、厚労省の見解を示してください。

③ 「障害程度区分」認定の調査項目においては、とりわけ、知的障害者と精神障害者の区分が低く出てしまうことが問題とされてきました。この調査項目は、介護保険の要介護区分認定の調査項目を土台に作られたわけですが、知的障害者や精神障害者などが、要介護区分認定を受けた場合には、より一層低い区分しか適用されないでしょう。
 実際に、精神障害者で、「障害支援区分」2程度の人は、介護保険の要介護認定では、「自立」か「要支援1」と判定されている状況があります。
 その障害者の状況が変わっていないのに、要介護区分認定の結果、介助の種類や時間が減らされるようなことがあってはならないと思いますが、厚労省の見解を示してください。

(3)自治体で起こっている以下の事例について、厚労省の見解を示してください。

①  障害者の制度での介助を受けてきた障害者に対して、介護保険制度利用の申請を行わなかったことをもって、65歳になった日からすべての公的制度による介助を打ち切ってしまった岡山市などの例について。

② 障害者が65歳になって介護保険利用の申請を行わなかったところ、東京都町田市は、障害者総合支援法での解除の給付決定期間を2か月間とし、障害者2か月ごとの手続きを強いています。さらに、障害者総合支援法の日常生活用具の申請を町田市が受け付けない、ということまで行っています。この事例について。

③兵庫県尼崎市は、「障害程度区分2」で従前から家事援助などを受けている精神障害者についても、介護保険の要介護認定の結果「自立」と判定された場合には、介護保険の「要支援1」の介助時間を目安として、障害者総合支援法の制度での対応を行う、としています。その結果、64歳の時と比べて、65歳になってからの介助時間が減らされてしまい、そのことについて苦情が出ていることを、市としても把握している、と言います。介護保険制度での認定を、障害者総合支援法における支給決定に影響させることは、違法であると考えますが、厚労省の見解を示してください。

以上

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2014年8月11日 (月)

ニュース15号

第15号(2014年8月8日)
生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!! NEWS

みなさまへ
今号から「STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!! ニュース」として発行することになりました.皆様の情報をお待ちしております.

発行:病棟転換型居住系施設について考える会
全国各地で地方集会の動き続々

北海道で………

STOP! 精神科病棟転換型居住系施設
住むところぐらい自分で決めさせてよ in 北海道

日 時 2014年8月11日(月)14:00~16:30 参加費無料(受付開始13:30~)
ところ 東区民センター2F大ホール
札幌市東区北11条東7丁目1-1(東区役所と併設)
地下鉄東豊線「東区役所駅」4番出口徒歩2分

空いた病棟をグループホームに変えた施設が、本当に退院し、地域社会で暮らすといえるのでしょうか?みなさんとともに、この問題について考えます。

プログラム
 14:00 開会挨拶
 14:10 学習会&現状報告  北海道立精神保健福祉センター 所長 田邉 等 先生
 14:55 指定発言 当事者・家族・支援者それぞれの立場から
 15:20 休憩
 15:35 フロアー発言
 16:15 まとめ&緊急アピール
 16:30 終了(後片づけ)

構成団体 北海道精神障害者回復者クラブ連合会・札幌市精神障害者回復者クラブ連合会・
DPI北海道・北海道精神障害者家族連合会・障害者の生活と権利を守る北海道連絡協議会・
全国障害者問題研究会北海道支部・きょうされん北海道支部

愛知県で………

共に考えましょう 病棟転換型居住系施設
日 時 平成26年8月23日(土)午後1時30分~4時
会 場 愛知県名古屋市健身会館3階大会議室 

 厚生労働省は,有識者検討会の報告書を受け,精神科病院の病棟・病床の一部をグループホームなどの「居住系施設」に転換し,長期入院患者の「地域移行」「退院」とみなす方針具体化を進めている.
 精神障害者の「地域での生活」「自由と権利」は大きく歪められようとしている.検討会の出発点は,患者が地域生活に安心して戻れるよう,必要な支援や対策を議論することだった.国や関係者は,長期入院患者自身の体験や意見に.真摯に耳を傾けねばならない.

<プログラム>
基調講演 「病棟転換型居住系施設がもたらすもの」
     山田昭義氏(6.26緊急集会呼びかけ人,DPI前議長)
リレートーク 聴いてください!!私たちの声を!!
     「長期入院体験者」「家族会」「医療関係者」の皆さんから思いを伝えていただきます.

主催 ADF(愛知障害フォーラム)地域集会  企画運営団体:愛知県精神障害者家族会連合会

この他 福岡,福井,埼玉などで集会の開催予定  各地の情報をぜひお寄せください.

地方紙の社説続々  パート2

● 徳島新聞 社説 2014年07月26日

精神病棟転換  患者本位とは言えない

 http://www.topics.or.jp/editorial/news/2014/07/news_14063347252544.html
病院経営の視点が優先されており、患者本位の改革とはとても言えない。
 厚生労働省が、精神科病院の長期入院患者の退院を促すために、病棟の居住施設への転換を条件付きで認める方針を打ち出した。
 医療上の必要性が低いのに病院にとどまる「社会的入院」の解消は、精神医療改革の重要課題であり、急がなければならない。
 しかし、入院患者減少に伴って生じる病棟の空きスペースを居住施設などに改装し、退院する患者の受け皿にする計画は問題であり、見過ごすことはできない。
 入院患者の地域生活復帰を図るための議論をしてきた有識者検討会が、病棟転換を多数意見として報告書に盛り込んだ。
 社会的入院の解消が進まない中、現実的な対応だという見方もあるが、日弁連や患者団体は「単なる看板の掛け替えで隔離が続く。見かけ上、病床数が減るだけだ」「病院が経営のために患者を囲い込む構図は何も変わらない。人権上も問題が残る」と強く批判している。
 病棟転換という構想は2012年に、日本精神科病院協会が提示した。長期入院患者は1人当たり年400万~500万円の診療報酬を病院にもたらしている。病院の安定経営のため、入院に代わる収入源という考えがあるのは否定できないだろう。
 退院後に暮らす場所が同じ病院の敷地内というのでは、実態は何も変わらない。反対派の言い分はもっともだ。
 厚労省は批判を考慮して、退院の支援を徹底しても意欲が高まらない患者向けとするなどの条件付きとしているが、病院側が圧倒的に優位な立場であることを考えると、恣意的な運用への懸念は拭えない。厚労省には、方針の撤回を求めたい。
 日本の精神科医療は、過去の隔離収容政策の影響が残り、入院患者数が先進国の中で突出して多いなど、国際的に立ち遅れが目立っている。
 国内の病床は約34万あり、人口当たりでは先進国で最多である。1年以上の長期入院をしている患者は約20万人に上る。患者の高齢化も深刻だ。長期入院患者の52%が65歳以上で、年間約2万人が精神科病院で亡くなっている。
 こうした状況に、厚労省は04年、約7万人いる「社会的入院」を10年間で解消するとの方針を掲げた。しかし、実際に減ったのは約1万床にとどまっている。なぜ計画通りに進まなかったのか。失敗を繰り返さないためにも、検証を徹底するのが先だろう。
 長期入院患者を地域での暮らしに移行させる上で、「家族の意向」が障壁の一つといわれる。日本では、精神科の患者が地域で暮らすための訪問医療や福祉サービスが圧倒的に不足しており、家族が二の足を踏むからだ。
 社会の偏見も根強い。それも患者を病院に閉じ込めている大きな要因となっている。
 厚労省は、転換施設への入居期間を2年程度に限定する考えを示している。だが、受け入れる地域の態勢整備が十分進んでいない状況では、行き場のない患者が長期入居を強いられる恐れは強い。
 社会的入院を減らすには、社会復帰や自立を支援する仕組み、訪問医療サービスの充実など、総合的な取り組みが必要だ。

● 高知新聞 社説 2014年07月30日

【精神科病床】地域で暮らせるように

 http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=323681&nwIW=1&nwVt=knd
経済協力開発機構(OECD)は、日本の精神科病床数が加盟国平均の4倍で、「脱施設化」が遅れているとの報告書をまとめた。
 先進国の間では入院から地域医療へ移行させるのが主流となっているが、日本ではなかなか進んでいない。地域に戻り、自立して暮らせるよう支援に力を入れたい。
 報告書によると、人口10万人当たりの精神科病床数は、OECD平均が68床なのに対し、日本は269床と加盟国の中で最も多い。
 多くの病床は1年以上の長期間入院している患者で占められている。厚生労働省の推計では、全国に約32万人いる入院患者のうち長期は約20万人に上る。約6万5千人は10年以上だ。高齢化に伴い、認知症による入院も増えている。
 厚労省は2004年、医療上の必要性が低い「社会的入院」の7万人を約10年かけて退院させる方針を掲げた。だが具体策が不十分で、病床数もほとんど減っていない。
 退院が進まない理由はさまざまだ。一つには地域での受け皿が少ないことが挙げられる。例えば、精神科への入院歴があると、福祉施設への入所や一般住宅への入居が拒否されるケースが多い。
 家族に対する支援も十分でない。在宅医療や福祉サービスが不足しているため、家族が退院に同意しない場合もあるという。
 厚労省は再び、精神医療改革を試みようとしている。患者の退院を促し、病床の削減に取り組む。退院で空いた病棟は、条件付きでグループホームなどへの転換を認める方針も決めた。
 この方針に対しては「単なる看板の掛け替え」「病院が患者を囲い込み、隔離を続けるだけ」と、障害者団体などから反発も出ている。
 というのも、精神障害者は社会の偏見や国の隔離収容政策のため病院に追いやられた歴史がある。一方、病院も長期入院の患者は安定的な収入をもたらすとして手放さなかった側面が指摘されている。
 大切なのは患者が地域での生活に復帰できることだ。グループホームへの入居は自由で一定期間に限るなど、条件をきちんと定め、運営状況をチェックする態勢が求められる。あくまでも地域へ戻る一つのステップだということを忘れてはならない。

● 中日新聞 7月28日

精神医療「脱施設」進まず

 http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20140728165144584
 先進34カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)は、各国の精神医療に関する報告書をまとめ、日本の精神科病床数はOECD平均の4倍で「脱施設化」が遅れていると指摘した。報告書によると、2011年前後のデータに基づく人口10万人当たり精神科病床数は、OECD平均で68床。それに対し日本は269床と突出しており、加盟国中で最も多い。
 多くの病床が長期入院者で占められていることにも触れて「患者の地域生活を支える人的資源や住居が不足している」と指摘。精神障害者に対する社会の認識を変える必要があるとした。
 年間の自殺率も、OECD平均の10万人当たり12.4人と比べて日本は20.9人と高く、「要注意」と警告。地域医療を担う全ての専門職に精神分野での能力を向上させるよう検討を求めた。
 報告書は、厚生労働省が今月決めた精神科病棟の居住施設への転換容認には触れていないが、エミリー・ヒューレット担当分析官は「どんな変更であれ、患者の意思が何より大事だ。病床削減は多くの国が苦労してきたが、長期入院の患者であっても支援態勢があれば、自立して地域で暮らせる可能性がある」と指摘している。

病棟転換型居住系施設について考える会
stopbttk@yahoo.co.jp
この『速報』は、複写、転送、転載、大歓迎です。ご自由かつ積極的にご活用ください。
《連絡先》長谷川利夫(杏林大学保健学部作業療法学科)
  TEL.042-691-0011(内線4534)〔携帯電話〕090-4616-5521  http://blog.goo.ne.jp/tenkansisetu

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2014年8月 5日 (火)

7・27観察法集会報告

7・27「心神喪失」等医療観察法廃止全国集会が東京で開かれ80人が参加した。観察法は2001年に起きた池田小事件を口実に、扇動政治家小泉による精神障がい者差別の大扇動運動のなか作られた。傷害・殺人・放火・強盗・強姦・強制わいせつの事件を起こした(傷害以外は未遂を含む)と推測されて、精神障がいがあると推定された人を、まともな裁判を受ける権利も保障せずに不定期に拘禁する悪法だ。不可能だと当時の厚労大臣が認めた「再犯予測」を事実上行い、治療効果も不確実なまま専門施設に長期間収容し又は監視下に置くもので、すでに36人の自殺者を出している。

基調講演は社会学者の井上芳保さんが「『精神医療』を脱制度化した社会の構想―精神科病院をなくしたイタリアの実例から考える」という演題で行なった。精神医療に対する批判的観点からイタリアの医療実践を報告するものだった。イタリアでは1978年にできた法律で巨大精神科専門病院を全廃し、総合病院内の精神科と小規模な地域の施設以外は入院施設は存在しない。日本の状況と比較してその先進性が高く評価されている。一方で、本人の努力に解決を求める「医学モデル」なのではないかという批判もある。

集会では特定秘密保護法の廃止を求める声明が採択された。秘密保護法は、市民の知る権利・政府監視機能を制限するばかりではなく、秘密を扱う公務員は精神障がい者ではないことを証明しなければならないことになっている。精神障がい者を秘密を扱うことのできない「無能力者」と決めつけ差別を強化するものだ。

ジュネーブで行われた国連人権委員会について報告があった。日本政府に対する勧告で評価すべきこともあるが、一方で強制入院制度そのものは認めているという反動的なものだ。それでも日本の長期入院は不当であるとして社会資源の整備をするように日本政府に勧告した。

さらに「病棟転換型居住系施設」反対の取り組みの報告があり、全国の闘いの現場から兵庫と京都が実践報告をした。

医療観察法体制は長引けば長引くほど苦しむ人が増える。精神障がい者差別に屈し、差別立法を許してしまった全ての労働者民衆の責任で、一刻も早く廃止しなければならない。

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2014年8月 3日 (日)

生活保護引下げ、埼玉でも提訴

埼玉でも提訴がありました。精神科病棟転換型居住系施設に反対しておなじみのやどかりの里の6人を含む25人の提訴です。障がい者は他にも多数いるそうです。きょうされんが「埼玉連絡会」の構成団体の一つだそうです。大阪、兵庫でも続きたいところです。大阪はまだ行政の棄却決定も出ていないのですが、維新が知事をしている行政がいい結果を出してくれるとも思えません。担当者は対応悪くないので内部で不一致があるのでしょうか。

埼玉新聞2014年8月1日(金)
「生活保護引き下げは違憲」県内受給者ら集団提訴

 生活保護費の基準額が引き下げられたのは憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を侵害するとして、県内に住む生活保護受給者25人が1日、国と県、さいたま市ら7市を相手取り、引き下げ処分取り消しなどを求め、さいたま地裁に集団提訴した。県内で生活保護基準の引き下げを違憲とした集団提訴は初めて。
 原告は「反貧困ネットワーク」ら支援団体とともに、昨年8月の生活保護基準引き下げに対し不服を申し立てた県内の生活保護受給者で、30~70代の男女25人。国に対しては1人当たり1万円の慰謝料を、生活保護の実施機関である県と7市に対しては引き下げの取り消しを求めている。
 訴状によると、原告らは引き下げ前の生活保護費について「憲法や生活保護法などに反する違憲状態だった」と指摘。引き下げは「以前にも増して貧困状態の下での日常生活を余儀なくさせた」と批判している。
 厚労省が引き下げ基準の根拠として、一般低所得世帯の生活実態を挙げたり、新たな消費者物価指数を導入した点を問題視。「専門家の意見を無視・軽視し、データや算定手法の恣意(しい)的な選択を行った。厚労大臣は生活保護受給者の生活実態の調査をほとんど行わず、裁量権を逸脱・乱用した」としている。
 集団提訴を支援する「生活保護基準引き下げ反対埼玉連絡会」代表の中山福二弁護士は、「憲法25条で保障された健康で文化的な最低限度の生活が維持できていたのか、今回の引き下げでさらに条件が悪化しているかが問われる裁判。生活保護行政はおかしいという思いを裁判所に訴えていく」と述べた。

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2014年8月 2日 (土)

違憲訴訟

生活保護引き下げは「違憲」 愛知の16人提訴

中日新聞2014年7月31日 20時07分

 国が昨年決めた生活保護の基準引き下げは生存権を保障する憲法二五条に違反し、甚大な精神的苦痛を受けたとして、愛知県内に住む20~80代の受給者16人が31日、国に一人1万円の慰謝料支払いを求める集団訴訟を名古屋地裁に起こした。実際に生活保護費を支給した居住地の名古屋や豊橋など県内の4市にも、昨年8月の減額処分は違法だとして取り消しを求めた。
 厚生労働省によると、今回の引き下げに伴う国家賠償訴訟は全国初。今年に入り佐賀、熊本両県で自治体相手の提訴があったほか埼玉などで国賠訴訟の準備が進んでおり、提訴の動きが活発化する見通しだ。
 厚労省は、デフレによる物価下落などを理由に引き下げを決定。昨年8月と今年4月、来年4月の3段階に分け、食費などに充てる「生活扶助費」を予算額の6・5%(670億円)削減する。下げ幅は過去最大で一世帯当たり最大10%の減額。受給世帯の96%が影響を受けるとされる。
 訴状によると、厚労省は受給者の生活実態を十分に調査しないまま、恣意(しい)的なデータに基づいて基準引き下げを決めており、裁量権の逸脱と乱用があったとしている。食事や入浴を減らす生活を強いられるなど、憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を奪われたと主張する。
 提訴後に、原告らと名古屋市で記者会見した内河恵一弁護団長は「国は弱者が住みづらい状況を生み出している。社会保障の在り方について問題提起したい」と説明。1万円という慰謝料は、精神的な影響を受けている点への「象徴的な額」として決めたという。
 厚労省は「訴状が届いていないので、コメントは差し控える」としている。

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