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2014年10月

2014年10月25日 (土)

STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!! news19号

第19号(2014年10月24日)
生活をするのは普通の場所がいい
STOP! 精神科病棟転換型居住系施設!! NEWS

発行:病棟転換型居住系施設について考える会

「考える会」では,この問題について,多くの地域で学習会を開催していただくことを願っています.数人での小規模の学習会でも,依頼があれば講師を派遣したいと考えています.テキストには『病棟から出て地域で暮らしたい』(やどかり出版)をご活用下さい.(本紙の4ページをご覧下さい)

直前情報

10月29日(水) 生活するなら普通の場所で! 共に考えよう!
精神科病床転換居住系施設 in 埼玉
(会場:埼玉会館小ホール 13時開場 13時30分~16時)

ぜひ、埼玉の集会にご参加ください!!
埼玉県で病棟転換型居住系施設が?

 6月26日の日比谷野外音楽堂で3,200人もの人が集まった集会を受け、埼玉県でも6つの団体(埼玉県精神障害者団体連合会 埼玉県精神障害者家族会連合会 埼玉県精神障害者地域生活支援協議会 きょうされん埼玉支部 埼玉県セルプセンター協議会 精神障害者社会福祉事業所運営協議会)が集まって、集会の準備をしてきました。
 その準備の最中に、埼玉県内で病棟転換型居住系施設を考えている病院があるという情報が飛び込んできたのです。また周囲の動きを様子見している病院もあるという情報も得ています。
いろいろ調べてみると、病棟転換型居住系施設の動きは精神科病院の経営救済なのだということが、改めて明確になってきました。
 そこで、急きょ埼玉県でこの集会を準備している人たちで、埼玉県議会の保健福祉医療委員会に所属する議員の皆さんに、この問題を知っていただき、集会への参加をお願いしているところです。
 ある議員さんは、「日本に世界の2割の精神科病棟があることなど全く知らなかったし、病棟を住まいにするということも、その内容を知らなければそれもいいのかなあと思ってしまうところだった」と話してくれました。
 実行委員会では、集会終了後の動きも大切にしようと話し合っています。集会アピールを採択し、さらに県に対する要請書を提出し、関係各所との話し合いを行っていきたいと考えています。
 10.29埼玉県での集会は、とても大事なタイミングでの集会となりました。500人定員の会場を満員にすることが大切です。「病棟転換型居住系施設を考える会」の長谷川利夫さんも連帯挨拶に駆け付けてくださいます。
 埼玉県以外からもぜひご参加ください。一緒に集会を盛り上げていただければと思います。

*情報1
地域医療介護総合確保基金の各都道府県の内示額示される

 10月17日には厚生労働省が,地域医療介護総合確保基金の各都道府県の内示額一覧を発表しました.精神科病床転換費用も含まれる可能性のある基金です.以下のURLをクリックすると各県の内示額がわかります.
 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061597.html
 この基金は国2/3負担なので,都道府県には1/3負担があります.この基金が各都道府県でどのように使われていくのかが今後問題になります.そのあたりも各県で調べていくことが必要です.
 情報2は厚生労働省の概算要求についてです.いずれも都道府県の予算措置が必要になりますので,各都道府県での取り組みがとても大切になります.

*情報2
厚生労働省精神・障害保健課及び医療観察法医療体制
整備推進室の平成27年度予算概算要求の概要について
(関係部分一部抜粋)

 概算要求にも病棟転換関連予算が組み込まれています.

1.高齢・長期入院精神障害者の地域移行・地域定着の推進
(2) 医療機関における高齢・長期入院精神障害者の地域移行・地域定着の推進(一部地域生活支援事業のメニュー) 5.1億円(0.8億円)
① 精神科病院の職員に向けた研修や、地域の事業所へのスーパーバイザーの派遣、退院して地域生活を送る当事者の体験談を聞くプログラムの実施等、長期入院精神障害者の地域移行方策及び病院の構造改革に係る取組を総合的に実施し、その効果について検証する。【新規】
(補助先)都道府県・指定都市 (補助率)定額
② 入院患者の約半数を占める高齢入院患者を対象に、院内の多職種と地域の関係者がチームとなり、退院に向けた包括的な地域支援プログラムを実施し、一般制度化を目指す。
(補助先)都道府県・指定都市 (補助率)1/2

「……等、長期入院精神障害者の地域移行方策及び病院の構造改革に係る取組を総合的に実施」というところに病棟転換が含まれると厚生労働省の説明がありました.

*情報3
病棟転換型居住系施設は認知症高齢者の受け皿に

 福祉ジャーナリストの浅川氏は以下のサイト(ダイヤモンド社のビジネス情報サイトhttp://diamond.jp/articles/print/59417)で精神科病棟転換問題にも触れ,『精神科病床を居住施設に転換し,入院者をそこに移し,さらに空室には認知症高齢者を引き受けようという狙いだ』と指摘し,警鐘を鳴らしています.

*情報4
読売新聞 (10月7日) 読売新聞医療サイトに掲載

精神科入院 減らそう(1)医療から福祉へ転換を 伊澤さん
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=106183
精神科入院 減らそう(2)管理が患者の意欲奪う 山本深雪さん
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=106184&from=popin
精神科入院 減らそう(3)病院側も代わりたい 河崎さん
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=106185&from=popin

緊急出版 「病棟転換型居住系施設」問題をめぐって
病棟から出て地域で暮らしたい
精神科の「社会的入院」問題を検証する

A5版 124ページ 定価 1000円 2014年9月 やどかり出版
 病棟転換型居住系施設問題は,看過できない社会問題である精神科病院への「社会的入院」を見かけ上解決してしまおうという動きでした.しかし,日本における「社会的入院」には,歴史的な背景の中,根深い問題が横たわっています.本書は,「社会的入院」問題の背景,その本質を伝えつつ,改革への具体的方策を描き出しています.
 また,3,200人が集まった日比谷野外音楽堂での緊急集会でのリレートークが掲載されています.この人たちの声を社会に広く伝えたい,そんな思いを込めて本書が出版されました.
 全国各地で開催される集会や学習会の資料としてご活用いただければと思います.

目 次
第1部 障害者権利条約からみた「社会的入院」問題
 第1章 「病棟転換型居住系施設」問題の背景と危険性  長谷川利夫
 第2章 社会的入院問題の背景と改革への視座  藤井克徳
 第3章 社会的入院の真の解決に向けて  増田一世

第2部 生活するのは普通の場所がいい
 第1章 新たな局面を迎えた精神障害分野  増田一世
 第2章 6.26緊急集会リレートーク

目 次
第1部 障害者権利条約からみた「社会的入院」問題
 第1章 「病棟転換型居住系施設」問題の背景と危険性  長谷川利夫
 第2章 社会的入院問題の背景と改革への視座  藤井克徳
 第3章 社会的入院の真の解決に向けて  増田一世

第2部 生活するのは普通の場所がいい
 第1章 新たな局面を迎えた精神障害分野  増田一世
 第2章 6.26緊急集会リレートーク

* 地域での集会・学習会の資料で本書をご利用になる場合には,10冊以上ご注文の場合には2割引き+送料でお分けできます.(50冊以上の場合には2割引き+送料無料)
ご注文は,やどかり出版まで(電話048-680-1891~1892 Fax048-680-1894)

病棟転換型居住系施設について考える会
stopbttk@yahoo.co.jp
この『速報』は、複写、転送、転載、大歓迎です。ご自由かつ積極的にご活用ください。
《連絡先》長谷川利夫(杏林大学保健学部作業療法学科)
  TEL.042-691-0011(内線4534)〔携帯電話〕090-4616-5521  http://blog.goo.ne.jp/tenkansisetu

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2014年10月19日 (日)

精神科病棟転換問題を考える兵庫の会

下記の通り、兵庫の会の第1回会議について事務局の方でまとめていただいたので、転送します。

私の印象としては、社会福祉士の方だったと思うのですが、しつこく社会復帰のためには中間施設(この言葉は使いませんでした)が必要、そういうものなら反対すべきでないと繰り返す人がいたことです。反対しないなら来る必要はないのになと思いながらも「私たちは中間施設に反対しているのではない。6・26の発言者の中にも中間施設にいる人が多くいた」ことを指摘しました。しかし、病棟転換施設が中間施設をうたって作られるなら反対しないといけないと思います。それは一生収容する施設に転ずることは火を見るより明らかだからです。またすでに、病院から道一つ隔てたところにグループホームを作っている精神病院があるという話を聞きました。こういうものにも反対しないと一貫性がない感じがしています。

 

1回 精神科病棟転換型施設問題を考える 兵庫の会 報告

 

日時:2014925日(木)18:30~

場所:神戸市勤労会館3F 美術室

 

参加者:【順不同です】

 精神障害者社会復帰施設連盟 

 社会福祉士会 

 神戸市精神障害者家族連合会 

 兵庫県障害者連絡協議会 

 怒りネット

 障害者自立支援法訴訟基本合意の完全実現をめざす兵庫の会  

 きょうされん    計20

1. 呼びかけの経緯

神戸市精神障害者社会復帰施設連盟 池山理事長より

 精神障害者の支援しているかた、それ以外の多方面の方に呼びかけに賛同していただきありがとうございます。自立支援法以降、遅れていた精神障害者の制度を充実させていくため、力を合わせてきました。しかしこの1月に出された病棟転換問題は、精神障害のある方々にとって、制度の大きな退行です。

 病棟を生活の場に転換という絶対におかしいと、6.26の集会の急な呼びかけでしたが、3200名もの方々が参加されました。私も参加させていただきました。集会では、精神の分野だけでなく、さまざまな分野からも危機感が訴えられました。特に当事者の声が心に残りました。

 私たちの施設で32年入院の人が退院して再入院せずにがんばっています。地域で思いを受け止めることは、特別なことではないと思います。

 残念ながら7月に法案は通ってしまったのですが、精神障害のある人たちが、病院ではなく地域で当たり前の生活を望んでいることを行政に伝えていくのかが私たちの役割だと思っています。この会を通じてやっていければと思います。

 

2. 精神科病棟転換型施設問題について意見交流

 自己紹介、それぞれの状況報告・課題・転換型問題をどうとらえているかなど、話し合いました。

 

 今後の学習や運動の在り方についての検討

 ●「地域生活への思い」や「地域生活を進めるための制度について」「病棟転換問題をどう考えるか」など同一テーマで、当事者(家族)の立場、福祉関係者・医療関係者の立場・行政の立場からの話を聞き、意見交流ができるような研修会の開催

    ●病棟転換型などを取り上げているTVなどをみんなで見て、学習会の開催

    ●各自治体の状況、地域移行に向けての取り組みなどのアンケート調査の実施

などしていきながら、精神障害のある人たちの地域での生活についてみんなで考える機会をもとうとおいう意見が上がりました。

    

 

3. 会の目的・名称について

名称:精神科病棟転換型施設問題を考える兵庫の会(以下『考える会』とする)

目的:現時点での「考える会」の目的は以下のようにすることを確認しました

   兵庫で、幅広い立場の人たちと、精神病院病棟転換問題について意見交流していく

    兵庫で、幅広い立場の人たちと精神障害のある人たちの当たり前の地域生活について、学ぶ機会をもつ

    全国の「考える会」と連動して活動する

 

4. 会の体制について

・事務局のありかたについて

  当面「神戸市精神障害者社会復帰施設連盟」と「きょうされん」が事務局を担う

 

・会の持ち方について

  ・経費について・・参加のされた方より、会議日に使ってほしいとご寄付がありましたので当面の会場費等は、そのご寄付より使わせていただく

           学習会などの経費についてはその都度相談する

    ・会議開催について・・3か月に1回程度 平日の18:30ごろから

               事務局が日程を調整して各団体に連絡

 

5. その他

 

次回 会議予定  1217日(水)神戸市勤労会館 406 18:30~

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2014年10月13日 (月)

三里塚裁判

10月8日,三里塚(成田空港用地の農家)の農地取り上げ裁判が東京高裁で行われた。裁判長がなぜか3度目の公判で途中交代しその手続き。市東さんが意見陳述すると、裁判長は証拠として出された土をさらっとさわり「いい土ですね」。弁論には「気持ちはわかりました」と。良い人を演出する意図が見え見えで気色悪かった。土の障り方もちょっとつまんだだけ。

相変わらず空港会社と千葉県知事は市東さん側の弁論に対して反論を拒否。それなら農地取り上げそのものを認めるべきでないところ、裁判長は「馬を水辺に連れていくことはできるが水を飲ますことはできない」などどしれっとしている。

裁判所が国策に沿った判決を書いてくれると信じているから空港会社も千葉県知事も弁論をしないのだ。これでは裁判にもならないが、国策だから農地取り上げの結論を出してくれると高をくくっている。国策裁判を許さぬ民衆の監視をどう作り出すのかが、勝敗の分かれ目。

農地取り上げは国家暴力を使ったものとなるのは明らか。1971年の強制代執行の再現だ。国家暴力の側はその頃よりもっと巧みになっている。

この日は傍聴希望者は傍聴席の倍以上。午前中の集会デモから夜の集会までの参加者は200人近かった。

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2014年10月10日 (金)

尊厳死いらない連絡会

9月23日大阪で、尊厳死いらない連絡会の第1回世話人会が開かれ15人くらいが集まりました。

脳死臓器移植に反対してきた人たちが引き続いている感じでした。

最初に冠木弁護士から趣旨説明があり、2014年版のガイドライン(救急・集中治療における終末期医療に関する提言)を出した、集中医学会など3学会に対する公開質問状が検討されました。

規約の検討があり、1、「尊厳死」法制化に反対します。2、尊厳ある生を全うできる医療の存続・発展を求めます。という会の趣旨が確認されました。会の代表は冠木弁護士、会計も決めました。

その後自己紹介を兼ねて各自の意見を述べ、さらに活動をどう進めるかについて議論がありました。

ブログを作ったことが報告されました。「尊厳死いらない」で検索できます。

ガイドライン案への抗議行動や法案が出た時の行動が検討されました。しかし法案は出たら一気に進む可能性もあります。油断はできません。

今後の連絡体制を確認して会は終わりました。

「尊厳死」は不要な生、生きている必要のない生という概念を新たに作り出し、医療費削減のために終末期医療を施さないという考え方です。障がい者は、社会に必要のない生と何時されるかわかりません。近代合理主義をとことん押し進めたらナチスが生まれたともいわれます。ナチス政権下では、障がい者は社会の重荷だとして殺害されました。日本でも戦前戦中、障がい者は民族の花園を荒らすものと言われました。戦時中精神障がい者が大量に餓死させられたことを忘れてはいけません。

「尊厳死」は老人の問題だなどと思っていたらとんでもないことになるし、高齢者が殺されるのを見過ごしてもなりません。一人の高齢者をさえ殺させてはなりません。介護保険が高齢者に金がかかりすぎるからという理由で始まり、障がい者にも適用されていることを繰り返してはならないのです。

引き続き関心を持っていきたいと思います。

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2014年10月 3日 (金)

10・30大フォーラム

10月30日、東京日比谷野外音楽堂で、「骨格提言」の完全実現を求める大フォーラムを開きます。チラシは以下。

「141003daifo-ramutirasi.pdf」をダウンロード

障がい者に限らず、貧困と差別を許さぬ多くの皆さんのご参加を呼びかけます。

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2014年10月 2日 (木)

生活保護基準部会委員の方に

私たちしょうがい者は、生活扶助費の引き下げに続き住宅扶助を引き下げようとする政府の動きに対して強い危機感を抱いております。

 以下の文章では、しょうがい者にとっての住宅扶助の重要性、また現状においてさえそれがいかに少ない金額であるかなどを記述しております。これをぜひお読みいただき、私たちの声を直接聞く機会を作っていただくようお願いいたします。

■しょうがい者にとっての、生活保護の住宅扶助額について

 しょうがい者が、健常者と同じく隔離されず地域社会で暮らしたいという希望や、それを保障すべきという流れは、世界規模で起きています。2006年には、その流れの象徴として、国際連合ではしょうがい者の権利条約が採択されました。これを引き受け、日本においても2014年1月20日にこの権利条約を批准しました。つまり日本国内においても、しょうがい者の地域生活を認め、保証する事を推進する宣言をしたのです。

 しかしこの日本においては、特に重度のしょうがい者は就労が難しく、障害年金があっても金額が少なく、地域生活を送る場合には生活保護を受けざるをえません。

 この地域生活を支える要の一つは、生活保護の中の住宅扶助額です。この金額が貧弱だと、重度のしょうがい者の地域生活が成り立ちません。これは切実な問題です。地域における重度しょうがい者の生存権の問題です。

 これらの問題の実例を紹介します。重度しょうがい者の多くの人達(身体・知的・精神・等を含む)は24時間介助ヘルパーが必要です。ここでは重度身体しょうがい者の実例を挙げます。

 重度身体しょうがい者の多くは、24時間介助ヘルパーが必要なので、当然ヘルパーは泊まり介助も行う事になります。つまり、重度身体しょうがい者の地域生活は、介助ヘルパーも泊まりこむ事ができる住宅が求められます。

 そして室内は車椅子で動きやすい広さのスペースが必要です。また、車いすへの移乗のために寝床はベッドが必要となり、そのためのスペースも必要となります。

 車いすの使用に耐える床も必要となります。特に、電動車いすを使用する場合には、かなりの重さが床にかかることとなります。

 更に、重度身体しょうがい者はヘルパーが集まりやすい駅の近くに住む事が望まれます。しょうがい当事者が女性の場合は同性介助ヘルパーが原則なので、夜間の場合の女性ヘルパーの安全の為にも、しょうがい当事者の住まいは駅の近くが望まれます。したがって、重度しょうがい者の地域生活における住宅保障は、ヘルパーの泊まれる場所などや上述した必要なスペースを考えると、二間以上ある事、加えて交通の便のよい駅などに近い事、それらの条件が切実に望まれます。

 ところが、生活保護の中の住宅の扶助額は都内などの1級地-1においては、家賃は毎月69800円が限度額です。以上の条件でアパート物件を探すと、この金額ではとても足りません。  もしも、現状よりも住宅扶助額が下げられるならば、重度しょうがい者達の地域生活は成り立ちません。今現在69800円という住宅扶助額ではとても足りないので、生活扶助のお金を、住宅費用に回すという自助努力を強いられています。この現実は公表は迷いますが、実際は10万円の家賃のアパートでも、正式な契約書に家賃は毎月69800円と書かされます。これが現実です。

 公営住宅に車椅子用住宅は存在しますが、絶対数が少なく抽選入居でなかなか入れません。都営住宅の場合、車椅子用世帯向きと単身者向き車椅子用住宅が存在しますが、後者の場合さらに絶対数が圧倒的に少なく宝くじ並みの当選率です。都営住宅だけかもしれませんが、生活保護者向きの都営住宅の場合、駅などから遠方に建てられており、介助ヘルパーの交通手段も不便です。そうなると、一般の民間アパートを重度しょうがい者は選んでしまうことになります。そして、活用する公的制度は、現状においては生活保護となります。地域生活において、居を構える時に、この保護費の中の住宅扶助が大きな支えとなります。

 問題点を整理します。重度身体しょうがい者の地域生活は、24時間介助ヘルパーがいなければ生きていけません。従って、ヘルパーの寝床、車いすで動けるスペース、ベッドのスペースも含めて、居室は2間必要です。そして、車いすの使用に耐える床が必要です。ヘルパーの来やすい駅などから近いアパートも、必要条件です。

 以上の生活を成り立たせるには、現状の69800円ではとても、足りません。生活保護の一般の世帯向きの住宅扶助額は、同じ地域では53700円です。その1.3倍の69800円が、しょうがい者だと認められます。従って、しょうがい者は優遇されていると思われるかもしれません。しかし、それは机上論です。この机上論は、しょうがいしゃの地域生活の現実を知らない者が断定しているとしか思えません。家賃保証中心主義(家賃準拠追随型)から脱却し、地域生活保障主義(居住水準保障型)へと住宅扶助は発想を転換すべきです。

 住宅扶助を減らす事は、多くのしょうがい者の地域生活を根こそぎ奪う事になり、世界的な、国連のしょうがい者の権利条約の大きな流れにも歯止めをかけてしまうという、極めて規模の大きな問題です。住宅扶助額は減らさないで下さい。むしろ増額を求めます

 今回7~8月に行われた調査では、車いすの世帯の調査も行われたようです。しかしそれは、前述のような現実のしょうがい者の地域生活の実態を反映していません。その大きな原因は、基準部会の中に、しょうがい当事者が参加していない事です。障がい者施策を決める時の原則は「私たち抜きに私たちのことを決めるな」です。そこで委員の方々に直接私たちの声を聞いていただきたいのです。怒りネットとしては、是非その機会を持っていただきたいと思っております。フォーマルなものでなくていいので、お一人でも私たちの声を聞いてくださるなら、みんな集まります。ぜひ障がい者に寄り添った施策にしていただくために、私たち障がい者の声を直接 聞いてください。

委員の方々の、再考を強く望みます。

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