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2014年11月25日 (火)

11・23医療観察法の廃止を求める全国集会に参加して

 犯罪を犯した「精神病者」を特殊施設に収容する法律が「心神喪失者等医療観察法」です。自殺者を37人も出しているなど大きな問題があるにも拘らず、何の反省もなく収容が続けられています。既に7年間収容されたままの人がいるなど長期収容の問題も起きています。特殊施設といってもスタッフの数こそ多いのですが特別な医療方法があるわけではなく、漫然と収容が続けられているのです。

 毎年2回の恒例の集会ですが、年ごとに新しい状況が報告されます。今年の基調報告は弁護士の足立修一さんでした。「当初想定したほど入院の割合は高くなかったが、指定入院機関の整備が進むとともに徐々に入院の割合が上がってきている」と、入院設備があるから入院があるという精神医療に特有の問題が観察法でも起きていることが明らかにされました。付添人(弁護士)は「地域での通院で足りる、任意入院でよい」と主張するが、家族が受け入れるかどうかが大きく左右する問題も指摘されました。また指定入院機関が通院・処遇終了相当と判断しても、すぐにはそうならない実態があること。通院相当と判断されても指定通院機関が決まらないために退院とならない実態。地域での受け入れが進まないために退院とならない実態。すなわちいったんレッテルを張られてしまうと簡単にはそれを剥がせず、社会に復帰できない実態があることが報告されました。また指定通院機関、地域での受け入れが決まっても裁判所での手続きに無駄な期間がかかる実態。鑑定が誤っていてもそれを正す手続きが定められておらず、対象行為がないことが分かっても再審の手続きがないなど制度の不備も指摘されました。また自殺者が37人と多いことは「内省」を促すプログラム自体に問題があるのだから、責めずに行動を改めるようにプログラムを見直す必要があることが指摘されました。最近の具体例として、元妻への全治1週間の傷を負わせたことで2年も入院させられたケース、家族に10日間の傷を負わせたケースで入院となったが家族が受け入れず、グループホームも受け入れないケース。知的障がい者は本来この制度の対象ではないが、入院処遇となったケースが報告されました。

 観察法の実態は徐々に保安処分的な面が強くなっており、運用実態を暴露して反撃する必要性が報告されました。イタリアの改革を見れば日本でも精神病院や司法精神病院をなくすことは可能なこと、そのためには地域での取り組み、地域の受け皿を作ることで、すべての人が尊重され地域で生き生きと生きて行ける仕組み、ネットワークを作ることが必要だと提起されました。

 集会ではその後「精神病院での虐待の実態」が報告されました。枚挙にいとまがない虐待が行われており、公表されている隔離拘束も倍に増えているということでした。「病棟転換型居住系施設に反対する闘い」の報告が二人の方からありました。

 私は森崎里美さんの闘いの報告と、自殺した仲間のことで思うことを報告しました。患者会の35年来の友人が亡くなりました。私が初めて患者会に入った時にいた友人です。私の患者会に対する過信が彼女を助けられなかった原因ではないかという思いがあります。彼女がかすかに発したSOSを捉えることができなかったのはなぜか。彼女が辛い思いを患者会で語れなかったのはなぜか。患者会が万能であるかのように思っていしまった私の過信があったのではないか。理論先行で型にはめるところがあったのではないか。理論の再構築を含めて考えていきたいと思うことを話しました。

 なお集会参加は85人でした。

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