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2015年6月14日 (日)

三里塚闘争

6月12日の東京高裁の市東孝雄さんの農地取り上げ訴訟判決は「控訴棄却」ということで、残念ながら敗訴でした。

 一週間前に判決日が弁護士に告知されるという異常な事態でした。弁護団によればこれは、6月15日に控えた「耕作権裁判」へのプレッシャーをかける目的が一つの理由だということでした。

「耕作権裁判」とは市東さんが訴えた耕作権が存在することを求める訴訟です。千葉地裁の裁判官は空港会社に対して、証拠となる文書を隠さず提出するように命令し、空港会社が「ないものはない」と開き直っているという経緯があります。

 要するに、「空港会社への文書提出命令などという真っ当な裁判の手続きなどやらずに、国策裁判としてさっさと市東さん敗訴の判決を書け」という圧力を千葉地裁の裁判官にかける目的があったというのです。高等裁判所が公安の出先機関になってしまっているという、法も民主主義もない時代になってしまっているのです。

 1週間前の判決日告知のもう一つの理由は、いまの政治情勢の中で、三里塚がもう一度広範な労働者・市民の支持を得て、改憲情勢をひっくり返すことを、政治権力者はわずかな可能性さえも恐れたということだと思います。反対同盟は判決日には東京高裁を包囲する大結集を呼び掛けていました。それを困難にする目的があり、公安筋が策動したことではなかったかと思うのです。

私は実は当日は朝から体調不良でした。集合場所には行ったものの、デモに出ることができず、傍聴抽選の時間まで、腰痛でデモに出られなかった人と一緒に待機していました。抽選に外れ、というのも倍率10倍だったのですから外れて仕方なかったのですが、その後の報告会まで残りました。その後、東京駅についた時にはしんどさが頂点に、少しめまいがするほどでした。新幹線で落ち着き少し楽になりました。

 結果、その夜は緊張が取れずに早朝覚醒で次の日1日絶不調でした。眠気と集中力の欠如。本も読めないくらい。結果、その日の重要な闘いであった生活保護の取り組みを欠席せざるを得ませんでした。

三里塚闘争考

成田闘争――三里塚というだけで、「過激派」と眉をしかめる人が多いのが現実です。国家権力の暴力は見逃されやすいのに、抵抗する労働者。市民の実力は過激とマスメディアが書き立てるからではないのかなと思います。

 成田闘争――三里塚というと、かつて朝日新聞が書いたように「一握りの過激派農民が意固地になっているだけ」というイメージが作り上げられています。マスメディアも資本家の持ち物ですから、資本主義に反対する闘いは孤立分散させて、資本主義に無害なものを持ち上げる原理が働いています。いまのオール沖縄の闘いへの本土マスコミの冷淡な対応もその表れと思います。法と民主主義を求めているだけの農民を「過激派」と呼び、一言も報道しないということ自体の中にメディアの本質が現れています。この夏にも迫る沖縄・辺野古の埋め立てに対して、沖縄県民が法の枠を超えた実力闘争に立ったとしたら、本土のマスコミは三里塚のごとくに「暴力反対キャンペーン」で沖縄の闘いをつぶしにかかるのでしょう。本土から沖縄を孤立させず、埋め立てを許さない労働者・市民の闘いが必要です。国家暴力の発動とメディアの「暴力」を許さぬ、圧倒的世論を作り上げる本土での闘いが今ほど求められている時はありません。

 私の行動原理として、少数派、見捨てられがちな人、被差別者の立場に立つという大原則があります。かつて江戸時代には法を犯した「精神病者」は「非人溜」に落とされ、江戸期・明治期のは多くの「病者」は社会で自由に暮らしていましたが座敷牢に幽閉され他「病者」も多くいました。昭和期からは33万人もの「病者」が精神科病院に隔離・収容されてきました。幸運にも私は自由でいられたのですから、少しでも隔離・収容・抹殺の目に遭ってきた人たちと心を通わしたいと思っています。そこから今の行動原理が生まれてきました。

いま少し、江戸期の「非人」の研究や、パリ・コミューンや、1968年パリ5月革命の本を読んでみようと思っています。あちこちに関心が行きますが、一貫性はあるつもりです。私の行動原理とそれは共通しているのではないかと。少数者にこだわりながら、それが多数者、今の言い方では99%となっていく過程、少数者の自由と祝祭としての多数者の革命決起、といったテーマ性です。

三里塚闘争の新たな高揚をどう作り上げていくのか。今の政治情勢とか見合った民衆決起を三里塚と一体化させていくこと。それが今の日本で新たなコミューン蜂起を実現する道ではないかと考えています。

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