« 10・27『骨格提言』の完全実現を求める大フォーラムの報告 | トップページ | 「重度かつ慢性」という議論 »

2016年11月10日 (木)

10・27大フォーラムでの発言

兵庫県精神障害者連絡会のTです。

しょうがい者の65歳問題について、私の経験を報告します。

65歳問題というのはしょうがい者が65歳になると障害者総合支援法第7条の規定により、介護保険制度が優先適用される問題です。介助時間の大幅な引き下げや、要介護度が最重度以上にならないとしょうがい者施策での介助がない自治体があります。これらは厚労省が約束していることに反しています。しかし、各自治体に対して一つ一つ確認させなければなりません。

私は11月に65歳になります。先だって816日にA市と交渉しました。

交渉はA市市内障害13団体連絡会という全市的なしょうがい者団体の全面的バックアップを受けました。

私は自らの体験である、解雇撤回裁判闘争のことで、医学モデルを受け入れることはできず、社会モデルでなければならないということを市側に説得しました。私は1991年に郵政省を解雇になり解雇撤回裁判を闘いました。裁判で私は、解雇はしょうがい者差別だ、しょうがい者にとっての障壁を取り除く義務は雇用者側にあると主張しました。国側は、しょうがい者に「健常者」と同じ条件で働く能力がなければ解雇するのが当然だと主張しました。2000年に最高裁は解雇を正当としました。この解雇撤回闘争が私のしょうがい者としての原点です。だから、私にはどんなものであれ、しょうがい者に「健常者」並みになる努力を強いる医学モデルは受け入れられないと、市側に主張しました。

これはああすればいい、こうすればいいというような「方法論」ではなく哲学なんです。

介護保険は、家族介護を前提とし、障壁を取り除くのはしょうがい者・高齢者本人の責任だとする、医学モデルの制度です。だから、私は要介護認定を受けないと市に対して宣言しました。市内障害団体連絡会もそれを支持してくれました。

交渉の結果、市側は介護保険を受入れられない気持ちは分かったと2つの約束をしました。

一つは、要介護認定を受けないまま65歳の誕生日を過ぎても、直ちに障害者総合支援法の支援を打ち切ることはしないということ。

もう一つは、要介護認定を受けた結果、しょうがい者施策との時間数の差が出たら、不足分はしょうがい者施策で支給する。これは市が文章化し、全市のしょうがい者を対象とする。

一点目の確認によって要介護認定を受けないからといって直ちに介助を打ち切られる心配が無くなりました。これは岡山で裁判になっている例などを考えると大きな獲得です。このような実力行使の例は、他の市でも先例がありますが、それを引き継ぐ闘いが可能になりました。

9月に、65歳の誕生日の後の障害者自立支援法による介助の申請書類を提出し、要介護認定は受けないと再度、市に通告しました。

市内障害団体連絡会から、65歳になり介護保険に移行して時間数が減っているしょうがい者が多いと指摘されています。2点目の約束は、この全市的課題を視野に入れてのことです。

また9月29日の大フォーラムの厚労省交渉において、厚労省は65歳問題で従来の約束を維持しないと言いました。厚労省による改悪を許さず、高齢者もしょうがい者も介助は社会モデルで行うべきであるということを、今後も要求していきます。

いま政府は、日本を戦前の隣組のような監視社会に変えるために憲法や法や制度を作り変えようとしています。政府は民衆の価値観を転換させるために、しょうがい者の地域自立生活よりも、戦争と資本家の金儲けのための予算を優先させています。私たちはこの価値観の転換を許しません。「骨格提言」の完全実現を求めることこそ、人間第一の価値観を実現する闘いです。共に闘いましょう。

|

« 10・27『骨格提言』の完全実現を求める大フォーラムの報告 | トップページ | 「重度かつ慢性」という議論 »

-闘いは進む-」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/517951/64469797

この記事へのトラックバック一覧です: 10・27大フォーラムでの発言:

« 10・27『骨格提言』の完全実現を求める大フォーラムの報告 | トップページ | 「重度かつ慢性」という議論 »