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2017年5月 6日 (土)

「大山鳴動鼠一匹」で良いのだという政府

25日の議事録を中心に検討していますが、政府は繰り返しUが退院後孤立していたと言っています。それが法改正の理由だと。しかしUは退院後も通院していた時期があり決して医療から見捨てられたわけではありません。両親のもとに居たり、恋人?といたり、決して孤立したわけではありません。

Uが医療から離れたのは、自分の意志であり、もしこれを継続して医療につなげるとしたら、何らかの強制をするしかなかったでしょう。医療観察法の強制通院のようなやり方で。この法改正がもしUに対しても有効なものでありうるとしたら、退院後計画に従わなければ措置入院にするという脅し、脅しだけでなく実行を伴う、強制力が想定されているはずです。その狙いを隠すから、政府答弁は訳が分からなくなっている。

政府は自民党議員の質問に答えて、「立法事実は相模原事件だ」と言っています。政府が本気でしょうがい者殺害に対する対策をしようとしているとは思えないが同様の事件が起きないようにとは考えているのでしょう。殺害されるのがいつもしょうがい者とは限らないのですから。いったん医療が捕まえた人を逃さないようにしたいということが、立法を強行する理由でしょう。とすれば強制力を持っていったん精神医療が捕まえたら一生逃さない手段を確保することは、政府として譲れない点でしょう。だから警察を入れることにこだわるわけで、私たち精神しょうがい者とは相容れないのです。保健所には少しばかり増員しても、措置患者すべてに対応できる人員はいません。できるのは警察だけです。いったん措置入院になったら一生警察につきまとわれることになるわけです。措置患者が措置解除後に犯罪を犯す率が高いわけではないことは既に政府も認めています。「大山鳴動鼠一匹」とは大騒ぎしてたいしたことが起きなかったことのことわざですが、共謀罪といい、精神保健福祉法”改正”といい、大山を鳴動させてでも鼠一匹を逃さない、という政府の考えからくるのでしょう。

問題は一般市民がどちらの立場を支持するかです。

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