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2017年11月 6日 (月)

10・27大フォーラム発言原稿

精神保健福祉法改悪案再上程阻止

 

 

兵庫県精神障害者連絡会の髙見です。

前国会に提出された精神保健福祉法改悪案は衆院解散で廃案になりました。

しかし次期国会には必ず再上程されます。

どのような法案だったでしょうか。

被告Uには措置入院歴があったことをもって、安倍首相は精神保健福祉法の改悪が必要だと指示しました。

しかし、U被告は精神しょうがい者ではなく、自己愛性パーソナリティ障害でした。

差別思想の確信犯で、今でも同じ主張をしています。

ところが、安倍首相は今年1月の施政方針演説で「相模原事件を繰り返さぬ為に措置入院の見直しをする」と発言し、指示しました。

法案は措置入院体験者を警察や行政が監視するというものです。

3度の院内集会、国会前座り込みや国会での追及など、精神医療を治安の道具にするなという激しい批判の前に、政府は法案の説明文から、再犯防止目的の文言を削りました。

しかし法案は変更なしです。

参議院先議で1カ月と10日、計36時間の長い審議が行われ、正論の前に簡単に強行採決ができませんでした。参院で採決されても衆議院で審議入りできなかった。

正論が勝ったということは今後の闘いにとって重要です。

自見差別発言

日本医師会の組織内候補である、自民党の自見はなこ議員の発言が、この法の本質を典型的に示しています。

「監督されているという妄想は病気の症状だ」という差別発言です。

精神しょうがい者が「監視されている」と、主張するのは妄想だとし、人間の言うこととして取り上げる必要はないとする、存在否定の暴言です。絶対許せません。

また自見は「措置入院を精神医療審査会の対象としたことは大変意義深い」と言いました。

しかし、精神医療審査会は事務的、形式的に強制入院を追認するだけの機関です。人権擁護の機関では全くありません。

さらに自見は「みんなでサポートをしているんだと、温かい治療計画なんだというメッセージを国としても、末端に及ぶまで送っていただきたい」と発言しました。

それを受けて、国は「監視ではない、支援だ」と強調するようになりました。

しかし、「支援だ、任意だ」と言いながら事実上の強制です。支援は強制されるものではありません。

自見の発言はパターナリズム、すなわち家父長主義、父権主義的強制の典型です。

パターナリズムは本人の利益のためになることだと称して権力主義的に強制することです。

しかし、この改悪案は本人に何の利益もない、再犯防止を目的にした警官による監視を、強制します。

パターナリズムに名を借りた、国家暴力の行使であり、実質的保安処分です。

精神医療を警察権力の手先にするものです。

兵庫県方式

兵庫県では精神保健福祉法改悪案を、先取りして実施しています。

兵庫県方式では、措置入院だけでなく、医療保護入院という家族の意志による強制入院や、本人の意思による任意入院までも、警察の監視の対象になっています。

入院形態を問わず、「入退院を繰り返している人」すべてが、行政による監視対象です。

その数70人を超えています。

その対象者の5%から10%以上が警察に売り飛ばされています。

国はこう言って言い逃れています。「警察も防犯だけではない。警察も医療その他の援助の関係者に該当する場合がある。自殺のおそれがある、繰り返し応急の救護を必要とする患者の支援を目的とするものであり、例外的なケースだ」と言っています。

しかし、10%が「例外」ですか。警察官は医療者にはなれません。

警察の原理は人を疑うこと。医療の原理は人に寄り添うこと。そもそも原理が全く違います。

警官は医療行為をしても、医療法違反には、ならないのでしょうか。

こうして地域挙げての再犯防止体制が出来上がっています。

そこに精神しょうがい者自身が、ピアサポーターとして加担させられるかも知れないのです。

私たちは警察の手先になることを拒否します。

再上程阻止

精神保健福祉法改悪案は、相模原事件の再発を防ぐどころか、精神しょうがい者にヘイトクライムを加えるという、U被告と同じ差別主義的襲撃です。

しょうがい者が勝ち取ってきた障害者権利条約を踏みにじる悪法です。

思想信条や、しょうがい種別を越え、しょうがい者と「健常者」の壁を越えた連帯でもって、

精神保健福祉法改悪案再上程阻止!兵庫県をはじめとする、自治体による法案先取りの制度の廃止を!闘い取りましょう!!

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