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2018年7月 6日 (金)

「6・30集会『不幸な子どもの生まれない運動』は終ったのか?」集会報告

神戸市内で行われた集会には会場にあふれんばかりの170人以上が参加し熱気にあふれるものとなりました。兵庫県の同運動とその賛美、それに対する糾弾の過程が報告されました。『不幸な子どもの生まれない運動』は、1966年から、優生思想に基づき「しょうがい者は不幸を背負った子どもだから生まれないようにしよう」として県が推し進めた施策。羊水診断でしょうがい児を産まれる前に見つけることと、しょうがい者に対する強制不妊手術を県の予算で推し進めました。1974年、大阪青い芝らの抗議行動によって中止に追い込まれました。ところが、2016年、兵庫県立こども病院の移転記念誌に、その運動を賛美する文章が掲載されました。しょうがい者や支援者の抗議によっても、兵庫県はホームページから同記事を削除するだけで記念誌は放置。再度の申入れには回答もしないということに抗議してこの日の集会は開かれました。兵庫県の形式的で謝罪もしない総括もしないという態度にあらためて怒りが湧きました。

同運動を中止に追い込んだ大阪青い芝の元事務局長から当時の闘いが振り返られました。県立こども病院に今年4月まで務めていた看護師から労働者の側からいかに闘ったのかの報告がありました。そして強制不妊手術と今の実態が報告されました。しょうがい女性から出生前診断の差別性が糾弾されました。しょうがい者は不幸だという差別的な決めつけが全くの差別的偏見であり、幸福か不幸かはその人自身が決めること、生まれて来てはならないといったい誰が決められるのでしょうか。さらに、われわれの内なる優生思想を問い、日本の外への侵略の歴史と内での優生思想が同質のものではないかと問う報告がありました。

会場からはピープルファースト兵庫や奈良と京都の脳性麻痺者から発言がありました。私は日本の精神科病院の74%(私立精神科病院の90%)を組織する日本精神科病院協会(会員数1206件)が1953年に精神しょうがい者(知的しょうがい者を含む)を社会の危険物だと決めつけ子どもを生まないように優生手術の予算を国に要求したという体質が、最近の「精神科医にも拳銃を持たせてくれ」という日精協誌の主張に至るまで貫かれ差別は過去のものではないことを発言しました。

寄せられた感想としては「この国が今日参加していた人たちのような人たちだけで出来ていたらいいのに」というものがありました。

集会を受けて今後兵庫県に対する要求と交渉が続きます。これからも、関心を失うことなく兵庫県に同運動の総括を付けさせるために闘い続けましょう。そして、寝屋川市の精神しょうがい者監禁殺害事件、三田市の知的しょうがい者監禁傷害事件、各地で繰り返されるしょうがい者施設における殺害、傷害事件を許すことなく、また2016726日の相模原市津久井やまゆり園事件を忘れることなく、722兵庫、726大阪の「やまゆり園事件を忘れない。障害者を殺すな」デモンストレーション、728東京「優生保護法にどう立ち向かうのか」集会などの行動に起ち上りましょう。

三田市の知的しょうがい者Yさんの監禁事件での神戸地裁の判決は、20数年間監禁して執行猶予という軽すぎるものです。しょうがい者虐待事件には親に同情が集まるという現実は許し難いものです。また628日付神戸新聞北摂版の同事件神戸地裁判決を報じる記事での差別的記述(「これが監禁罪になるのか」という声を掲載)の問題など、問題は山積しています。責任を持って取り組み、しょうがい者が人間を取り戻す闘いの前進を実現しよう。

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