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2020年4月

2020年4月20日 (月)

神出病院事件神戸市回答一問一答

神出病院事件神戸市回答一問一答
202020年4月9日付
兵庫県精神障害者連絡会宛て
神戸市健康局保健所保健課より

 

神戸市保健福祉局保健所調整課課長への質問だったのですが、神戸市精神医療審査会への質問として出したものに答えてくれたようです。また、質問を出したのは調整課だったのですが答えたのは、神戸市健康局保健所保健課でした。これは単なる組織替えで担当課長は替わっていません。以下Aが回答です。

 

A,3月16日付で提出いただいた意見及び質問につき、(3月18日付神戸市精神医療審査会あて意見及び質問の項目に更新し)下記の通り回答いたします。
なお、現時点では調査中であり、また精神医療審査会で回答する項目(⑤⑥⑦⑧)については、お答えできない点、予めご了承ください。

 

① 神出病院の精神保健福祉法違反はどこにあったとお考えですか。
A・臨時の実地指導として病院へ出向き、改めて管理者等から運営体制や病院内での調査結果の確認を行うとともに、職員や入院患者などから聴き取りを行い、実態を把握していきます。現在も調査は継続中です。

 

② 神戸市の立ち入り調査(昨年11月とそれ以前の)によっても虐待事件が発見されなかったことは、精神保健福祉法に欠陥がある事を意味していますが、どこに欠陥があったとお考えですか。
A・➁➂の答え:精神保健福祉法について欠陥の有無を含めお答えする立場にありません。

 

③ どのような欠陥か、どのようにすればその欠陥は補えるか、いかがお考えですか。
④ 夜勤帯の事件だから病院管理が認識しなかったと病院側は言っているようですが、そのことは事件が発見されなかったという理由たりえません。夜勤帯だから事件が発覚しなかったというのは嘘です。被害患者が精神科医に掛かった時に全く相談もしなかったとは信じ難いからですし、他の看護師には相談しなかったということも信じ難いことです。医者が握り潰したか、管理者が握り潰したか。どちらかです。一体どこが握り潰したのかを明確にして下さい。
A・病院の管理運営面や報告体制については確認を進めています。

 

⑤ 被害患者は「精神医療審査会」には訴えましたか。
⑥ 訴えた場合、それはどういう経過をたどりましたか。
⑦ 訴えなかった場合、精神医療審査会に訴えることができることは告知されていましたか。
⑧ 訴えなかった場合、それはなぜだと総括されていますか。
⑨ 事実上、夜勤帯が「治外法権」になっていた理由をきちんと解明して下さい。
A・夜間の体制や業務について確認を進めています。

 

⑩ 病院の実態についてお尋ねします。勤務医は何人で非常勤医は何人ですか。非常勤医はどこから来ていたのですか。無資格医はいませんでしたか。看護師は何人ですか。その内、非常勤看護師は何人ですか。また、法の定めは守られていましたか。
A・昨年11月に実施した実地指導において、職員配置基準を満たしている点につき確認しています。また、医療法による立ち入り調査においても同様に確認しています。

 

⑪ 加害看護師は正職員ですか、非常勤ですか。神出病院に勤続何年ですか(それぞれ)。事件後、病院からはどのような処罰を受けましたか。
A・個人情報につき、お答えできません。

 

⑫ 主犯とされている人は看護助手のようです。とするとその場には正規の看護師もいたのではないでしょうか。いなかったのならそれはそれで問題です。その看護師は資格取り上げなどの処罰は受けていますか。
A・看護師の資格に関する事項は、厚生労働省の所管事項となりますのでお答えできません。

 

⑬ この様な事件を起こした精神科病院がなんのペナルティをも受けないのであれば、同様な事件が繰り返されない保証は全くありません。業務停止などの処分が行われるべきと考えますが、いかがお考えですか。
A・当課では、実地指導の結果により、精神保健福祉法に基づく指導を行います。平成10年3月3日付厚生省通知(平成26年3月11日付改訂)精神科病院に対する指導監督などの徹底についてでは、「入院患者への処遇が著しく適当でないと認められる場合は、措置を講ずべき事項及び期限を示して、適切な処遇などを確保するための改善計画書の提出を求め、必要に応じ提出された改善計画書の変更を命じ、又は、その処遇を改善のために必要な措置を採ることを命じ、その改善結果報告を書面により求めるとともに、その結果を検証するものとする。また、命令に従わない時は、適宜、①精神障害者の入院に係る医療の提供の全部または一部を制限することを命じ又は➁当該精神科病院の名称及び住所ならびに改善命令などを行った年月日及びその内容などを公表すること。」とあり、命令に従わない場合の処分が定められています。

 

⑭ 精神障害者の気持ちとしては業務停止でも足りなくて、廃院にするべきだと思っています。あの大和川病院は健康保険法の指定を外されて廃院になりました。同様の措置が取られるべきだと思いますがいかがでしょうか。
A・医療機関の開設許可取り消しや閉鎖命令は、当課の所管事項ではないためお答えできません。

 

⑮ 入院患者は何人いましたか。
A・入院患者の定員については465名です。

 

⑯ 被害患者はその後も在院しているのですか。
A・個人情報につき、お答えできません。

 

⑰ 匿名性を担保して、病院の職員(看護以外も)全員に聞き取り調査をすべきです。ほかに類似のことがないか、可能な範囲で患者にも聞き取りをすべきです。これは精神医療審査会が担うべき課題だと思います。そして、患者自身が希望すれば、「ひょうせいれん」のような当事者団体のメンバーへの相談も行えるようにすべきと思います。また、電話やメールで相談できる「いじめ相談窓口」のようなものを、精神医療審査会と管轄する保健所に開設し、関与する機関が積極的な情報収集ができるようにするべきと思います。兵庫県の設けている精神障害者及び家族によるピアサポーター・電話相談の制度も活用すべきと思います。これらのことについて、いかがお考えですか。
A・臨時の実地指導として病院へ出向き、職員や入院患者などから聴き取りを行っています。また、相談窓口については現在、入院中の処遇改善については精神医療審査会、その他の相談などについて保健所にてお伺いしています。ご提案の外部の窓口の活用に関しては、今後検討してまいります。

 

⑱ 神出病院は精神科救急の指定対象病院になっていますか。もしなっていたらただちに指定を外してください。このような病院が強制的な入院を引き受けることはあってはならないと思います。これは神戸市の判断でできることなのでただちにお願いします。この点につきいかがお考えですか。
A・当該病院については令和2年度は、精神保健福祉稿第19条の8に基づく指定病院の指定は行っていません。
(注)19条の8は措置入院にかかわる指定であり質問項目と対応していません。

 

 

 

【総括】
全く答えないとか不まじめな答えということではありませんでしたが、それは事件の大きさとひょうせいれんの意見の真剣さが動かしたとみるべきでしょう。労働組合などとの関係では行政は文書を出すこと自体を極端に嫌がると聞いています。
しかし、神出病院に対するペナルティも課さず、もう一度注意してからそれにもこたえなければ罰するというような悠長なことを言っている点で、まじめに考えているのかと問い直さざるを得ません。また個人情報だからと被害者が転院(退院)したのかも答えないというのはおかしいです。個人を特定する情報を求めたわけではなく、心配するのは当たり前のことでしょう。この問題はコロナで忙しいということを超えて早急に対応するように求めます。
この一問一答は、4/19にひょうせいれんの交流会で全員一致で公表を決め、神戸市健康局保健所保健課にも断りを入れた上で皆さんに公開しています。
話合いを持ちたいということで神戸市健康局保健所保健課と話し合いましたが、コロナの関係ですぐに交渉を持つことは難しい状況です。そこで再質問を文書で出したいと思います。すでに二人の方から意見をいただいていますが、広く意見を募り再質問を出したいと思います。「確認中」という答えもあり、聞くべきことはたくさんあります。
それにあたっては皆さんのご意見を参考にさせていただきたく思います。
ぜひ皆さんのご意見をお聞かせください。
また、神戸市限りでは解決できないことは、ともに国に働きかけることを求めつつ、直接厚労省に交渉を申し込みたいと思います。これについては、「『骨格提言』の完全実現を求める大フォーラム実行委員会」が要求を出してくれることになりました。国に対する要求項目もまとめていきたいと思います。

 

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