-怒りネット通信-

2009年8月24日 (月)

怒りネット通信 第40号

怒りネット通信
2009年9月4日発行 第40号
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>

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もくじ
・小規模作業所の能力主義的再編について
・小規模作業所と新体系移行問題

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●「障害者自立支援法」撤廃へ、秋の闘いにたちあがろう!
●臓器移植法改悪に抗議します!
 命の選別に反対しよう!

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小規模作業所の能力主義的再編について
「心身障害者(児)訓練事業」の「障害者自立支援法」による再編 
古賀 典夫

 わたしは以下の原稿で、「障害者自立支援法」(以下「支援法」)のもとで進められる小規模作業所の再編の問題を書きたいと思います。しかし、わたしの知識は東京都の状況にほとんど限定されています。
 東京都には、「心身障害者(児)訓練事業」という制度があります。わたしの以下の原稿の中では、この制度の中で補助金を受けている「障害者」関係の集まりを総称して小規模作業所という表現を行います。「児童」を対象としたものや通所訓練などは、作業を行う場というイメージとは異なるものがあり、こういう総称が的確かどうか、という問題はあるのですが。
 各自治体の独自の制度として小規模作業所は作られてきました。そこでぜひ、各地の皆さんがその地域での小規模作業所の状況を教えていただけると、非常にありがたいと思います。また、この原稿は、衆議院解散によって「支援法」改定案が廃案になる前に書いています。

 国は、2012年3月に向かって、「障害者自立支援法」(以下、「支援法」)以前に作られた制度の再編を完了し、「支援法」の体系に組み込もうとしている。この3月31日に国会に提出された「支援法」の改定案でも、この点は全く変わっていない。
 しかし、旧法内施設(「身体障害者」の授産・更生、療護、「知的障害者」の授産・更生など)でも昨年4月段階で新体系に移ったものは28.2%台であり、新体系に移ることの困難さを示している。旧法内施設の移行の困難さについては、改めて調べてみる必要もあるかと思うが、この再編の中でもっとも質的変化を受けるのは、地域の小規模作業所であると思う。
 小規模作業所の新体系への移行は、全国的には昨年4月段階で54.3%になっている、と厚生労働省は発表している。その内59%ほどが「地域活動支援センター」(以下、「地活」)である。「地活」の場合、「地域生活支援事業」の中の制度であるために、予算的な裏づけが不安定である、ということはあるが、これまでの運営の仕方を変えずに移行できるということがある。もちろん、この財政的な不安定さと言っても、本質的には国から入ってくる予算の不安定さに過ぎない。小規模作業所は、法外施設であったために、都道府県と市町村が予算を出し合って運営してきたのであるから、そうした自治体がその気になれば、「地活」への移行でも対応できるはずなのだ。
 ところが、東京都の自治体では、小規模作業所の「地活」への移行を認めようとしていない。個別給付事業への移行を進めている。神奈川県では、いったん「地活」への移行を認めたが、さらに個別給付への移行を求めてきている。
 こうした大都市圏の自治体は、他の地域に比べ、多くの小規模作業所があり、これらの財政支出を減らそうという目的で、個別給付への移行を進めていることは明らかだ。何しろ、国から50%の財政的負担が得られるからだ。
 小規模作業所が個別給付の体系に移行しにくい理由には、日払い制度になることに伴う運営の不安定さ、利用料の徴収(かなり減額されてきてはいるが)、事務量の増加、必要な定員の確保の問題、などがあることはもちろんである。
 定員の問題については、今年度に入って、国は20人以下の報酬単価を設定してきている。しかし、これでさえも日払い制度のために、運営が成り立たない作業所は出てくる。
 しかし、こうした財政や事務だけではなく、小規模作業所の質そのものが変わってしまう側面があるのだ。それが以下で問題にしたい能力主義的再編ということだ。

●小規模作業所をどの体系に移行させようとしているのか

 旧法内施設についても、能力主義的な位置づけはあったのだろうと思う。授産と更生があるということはそういうことだと思う。しかし、実態として、それほど能力主義で分けて入れていたとも思えない。

 「支援法」の場合、就労移行支援は、就労し定着させたかどうかで報酬単価が変わってくる。成果を挙げればそれだけ報酬が増えるがそうでなければ、報酬は減らされることになる。したがって、事業所としては、就労できる可能性のある「障害者」を利用者として確保したいという行動を作り出すことになるだろう。
 就労継続支援Aは、利用者と雇用契約を結び、労働法の適用も受ける。基本は、最低賃金を出すことだし、採算性が求められる。その上で最低賃金の適用除外をやりやすくしているようだが。いずれにしても、こうした条件に当てはまる利用者を集めることになる。
 就労継続支援Bは、Aのような雇用契約でなく、「福祉就労」の形だが、工賃は3000円以上とされている(政令・省令レベル)。したがって、個別給付の中では、小規模作業所が比較的に移りやすい制度でもある。しかし、就労支援と比べて、報酬単価が安いことが指摘されている。また、「工賃倍増5ヵ年計画」を立てることが求められている。こうしたあり方が、日常生活に全介助を必要とする「障害者」などにとってどういうものとなるかは、検討しなければならない。
 もともとは、「工賃倍増5ヵ年計画」による目標工賃を、最低賃金の3分の1などという非現実的な数字が挙げられていた。月に3万5千円から4万円強の工賃ということだ。
 実際上の運用においては、現時点においては、この5ヵ年計画の実施状況を厳しくチェックすることは行われていないようである。これは、とりあえず小規模作業所を新体系に移すことが行政の目標となっているからであろう。5ヵ年計画の終了時などにどのような政策が取られるかは、警戒を要すると思う。

 生活介護は、「障害程度区分」が3以上(50歳を超えている利用者は2以上)の利用者を対象としている。介護、リハビリ、創作活動などの通所施設と位置づけられている。
 ある生活介護施設を見学したが、「身体障害者」と「知的障害者」に分け、「身体障害者」の所では決まった時間に排泄させ、桃太郎の絵本を大人の「障害者」に読み聞かせるなど、かなり違和感を感じた。

 これらの体系の内、就労継続支援B形と生活介護は、「特定障害福祉サービス」と規定され、これを行う事業者の数を制限しようとしている。すなわち、都道府県が作る「障害福祉計画」において、これらの事業の必要量を決めて、その必要量を超える可能性などがある時には、新たな事業者の指定を認めないとしているのだ。
 ところが、就労移行支援や就労継続支援A形には、このような規定はない。このことから明らかなのは、労働につくことはいくらでも推奨するが、そうでない福祉は制限するということだ。ここに「支援法」のイデオロギーが現れている。

 以上の体系のどこかに、東京都の自治体などでは、小規模作業所が移ることを求めている。したがって、「障害者」の労働能力を中心に、ふるい分けが行われることになる。
 上記の体系を複数選択することも可能なのだが、ことなる体系の事業を実施する場合には、その間に仕切りを設けなければならなくしている。
 小規模作業所は、もともと地域で生活する「障害者」の集まる場として作られてきた。集まる「障害者」の状況とそれを運営しようとする人たちの考え方によって、働く場、集まる場、地域の拠点、「障害児」が放課後に集まる場、などさまざまな共同性を持つ場として作られてきた。その中には、さまざまな「障害者」がいる。介助の必要性もさまざまである。
 こうした小規模作業所を、上記の「支援法」の体系に当てはめようとすると、通い続けてきた人たちを分断したりきりすてることになりかねない。
 ある自治体では、「精神障害者」関係の作業の新体系への移行に伴って、通ってきた利用者を「適性」にしたがって作業所間で再配置したという。利用者にとってはこれは共同性が壊される思いが起こることも当然あり、かなり困難なことだと思う。

●「地域デイ」=放課後に子供が集まる場から始まった施設は

 放課後に「障害児」が集まる場、あるいは、学齢前の「障害児」が集まる場として始まった共同の場もある。東京都の制度では、通所訓練事業の中の「地域デイ」という制度を利用している所が多いように思われる。
 この「地域デイ」の場合、子供が大人になって通うことも可能だ。子供の集まる場として始まった所も、利用者が成長し、他の作業所や施設、職場に通うことになったとしてもその利用者が自分の居所として、「地域デイ」などもともと通っていた所に集まることは当然であろう。社会のいたる所に差別があり、「特別支援学校」の教師も3年を超えると次々と移動させられる現在の状況の下では、こうした「地域デイ」のような共同の場は、ますます重要性を増しているとも言えるだろう。
 「支援法」の体系としては、「児童デイサービス」という体系があり、第5条7項に次のように規定されている。
 「この法律において「児童デイサービス」とは、障害児につき、児童福祉法第四十三条の三に規定する肢体不自由児施設その他の厚生労働省令で定める施設に通わせ、日常生活における基本的な動作の指導、集団生活への適応訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。」
 「地域デイ」などがここに移行することには、日払い方式、定数、事務量の増加、利用料などのほかに、次のような問題が起こる。
 みんなで集まり、楽しむ場として位置づけて運営してきた所にとっては、訓練の場になることについて、正しい抵抗感を持っている。
 また、「児童デイサービス」の対象には、大人になった「障害者」は入らない。
 そのために、「支援法」の体系に移ろうとすれば「児童デイサービス」にプラスして、上述した「支援法」の体系を大人の利用者のために選択しなければならない。

 「支援法」の改定案によれば、「児童デイサービス」は、児童福祉法に移される。
 「支援法」の体系であれば、複数の事業体系を選択した場合、「多機能型事業所」として、いくつかの事業の利用者の合計で20人を越える定員に達すれば良いことになっていた。しかし、法体系が分かれるとなると、こうした形にはならないのではないだろうか。また、担当する役所の課も法体系で分かれているはずなので、その点でも事務的手間はいっそう多くなるのではないだろうか。

●「支援法」の持つイデオロギーについて

 「支援法」の目的を規定した第1条には次のような表現が出てくる。
 「障害者及び障害児がその有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付その他の支援を行」うとされているのである。この「能力及び適性」という言葉が他にも数箇所出てきており、「支援法」の重要なキーワードなのだろう。この「能力及び適性に応じ」という記述は、他の「障害者」関係の法律にはないものである。
 その「能力及び適性」の考え方の基に作られたのがすでに述べてきた個別給付の通所の体系だ。能力別に分相応のところで生活しろ、ということなのだ。
 いや、その生活さえ保障するものではけっしてなかった。応益負担のもたらす、介助の必要な「障害者」ほど重い負担を強いられる政策を考えると、生活が破壊されることも構わないというのが、「支援法」の体系だ。利用料が引き下げられ、「支援法」の改定案では、応能負担の表現が記されているが、これは闘いが追い込んだということである。再び政府側は元の意図を貫こうとするだろう。
 この場合の能力とは、労働能力のことだ。
 厚労省は、05年の国会で「支援法」をめぐる論議が行われている過程から今にいたるまで、「障害者」の所得保障として語るのは具体的なものとしては就労のみを挙げてきた。昨年12月に出された社会保障審議会の障害者部会の報告書(以下、報告書)では、「障害者の自立を支援する観点から、今後とも就労支援の充実と活性化を図っていく必要がある」と記され、「訓練等給付」を設けた趣旨として「集中的な訓練等により、地域生活や一般就労への移行を進めることとしている」とも記されている。
 「支援法」自体の記載においても、就労継続支援のように、期限を決めずに長期にわたって通う場合にも、「生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する」としている。そして、就労継続支援B形は、A形を目指すべきことを報告書では記載されている。
 すなわち、就労至上主義なのだ。そして、就労が進まないのは「障害者」やその関係者に原因があるとしている。
 報告書の元となった厚労省の原案では、次のように記載されている。「一般就労への移行を促進していくためには、広く障害者本人や関係する者の意識を醸成していくことも重要である。働く意欲のある障害者を支援していくと同時に、障害者が潜在的に持っている働く意欲を引き出し、育てていくことも重要である」
 労働現場の問題を語ることなく、これだけを述べているのであるから、「障害者」側にやる気がないからだめなのだ、と言っているようなものではないか!
 そして報告書では、児童デイサービスについても、いよいよ訓練主義をむき出しにしている。「現在の経過的な児童デイサービスや日中一時支援事業について、放課後や夏休み等における居場所の確保が求められていること等を踏まえ、単なる居場所としてだけではなく、子どもの発達に必要な訓練や指導など療育的な事業を実施するものは、放課後型のデイサービスとして新たな枠組みで事業を実施することとすべきである」

 訓練に縛られてきた「障害者」の苦しみ。就労を目指しながら挫折させられたものの痛み。労働現場で無理をして「障害」や病気を悪化させた人の苦しみ。そうしたことは全く省みられていない。
 「支援法」のイデオロギーをまとめれば次のように言える。「働いて生活しろ。福祉は買え。それが自己責任だ」。つまり、新自由主義の発想そのものだ。これでは「障害者」は生きていけない。「支援法」と「障害者」は相容れないのだ。
 わたしたちは、生存権も幸福追求権も絶対に守る。地域で生きることは、人間の文化的な最低限度の生活だ。地域での生活のためには、家族以外の共同性を感じられる場が絶対に必要だ。こうした観点から改めて小規模作業所の存在意義を強調したい。
 また、こうした「障害者」や高齢者などの生存権を支える福祉労働者の生活は、当然にも国を初めとした公的機関が保障しなければならない。

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小規模作業所と新体系移行問題   
村岡 勉

■現在、私が働いている作業所のはじまり

 1988年春、東京のA市において市内在住の障害者2名が、「喫茶コーナーをつくる会」という運動を始めました。
 当時A市内にいくつかの作業所はありましたが、年齢や性別、障害に関係なく通所できるところはありませんでした。特に成人になって障害を負った人たち、年齢を重ねた障害者たちには、日中出て行く所、社会的な関係を結べる場がなく、厳しい状況だったようです。
 そういう中で「障害者が集える場」また、「障害者、健常者関係なく広く一般市民が交流できる場」をつくろうということになったようです。そして、A市中央公民館に障害者が中心となって運営する「喫茶店」をつくる運動が始まりました。
 当時は、障害者が公共の施設で喫茶店を運営することが、ある種ブームになっていました。発起人の2名は、知人、親の会(知的、身体両団体)、市民有志に働きかけ、中央公民館のロビーの一角で、来館する市民に無料のコーヒーを配ることを始めました。すると趣旨に賛同して一緒に活動したいという障害当事者、市民、親たちなど様々な立場の人たちが集まってきました。その後約2年その活動を続けました。
 次第にその活動が認められつつあるなか、市会議員回りを行い、議会陳情にこぎつけました。そして、1991年に心身障害者訓練事業所として補助金を受けることになりました。

◎小規模作業所としてめざしてきたもの

 発起人はじめその周辺の人たちが望んでいたのは、誰もが、自由な形で集える「居場所」であり、その理念に近いものが、心身障害者訓練事業所でした。そんな経緯から、「喫茶運営は手段であり、目的ではない」という理念のもと、ここでの活動や作業、人間関係を通じて、それぞれが人間としての自立や自己実現を目指していました。
 そして、バブル経済の影響あり、ここにずっと留まるのではなく、一般就労について自活するのがベストといった空気があった時期もありましたが、それも今は昔。大きくは、ひとりの人間として、その個性、人生に沿って必要なことを支援するということでやってきたようです。

■生い立ちの違い

 私たち作業所の成り立ちを見てもわかるように、小規模作業所は、地域の状況、そこに住む障害者、家族の思い、その地域性や必要性から生まれています。
 文字通り10箇所あれば、10通りの特色があると思います。
 だからその中から、自分にあったところを選択してきたと思います。
 しかし、これからは、4つか5つのパターンしかなくなり、多様な障害や暮らしの状況に対応できなくなくなります。

■新体系移行は、差別の加担をすること
 
 自立支援法施行後にわかに、行政も、現場職員も、「これからはわが作業所という狭い考えでなく、広く地域でネットワークをつくって、地域で支援していくべき」なんて真顔でいって、あたかもこれまでのことをしっかり総括して、当事者のことを考えた結果行き着いた結論のごとくいっています。が要するに自立支援法を何とか実施しなければならないという体制、行政側がつじつま合わせにつくった考え方です。
 そして、支援法の矛盾を十分知っていながら、体制になびく現場の職員たち・・・。
 どう考えても、障害者を就労、能力によって差別選別し、地域でネットワークをくみ、いくつかのパターンに囲い込んで管理しやすくするためのものでしかないのではないかと感じています。
 現在あるそれぞれの小規模作業所の生い立ちを無視して、むりやりに新体系に移行させ地域に根ざした小規模作業所を破壊し、利用者のゆるやかで自由な地域とのつながり、社会参加を阻む新体系への移行強制は、障害者差別の再生産と強化につながると思います。

■頼もしい?市の自立支援担当者

 新体系移行について市と初めて話をした時、市は「生活介護事業」を勧めてきました。その席でこれまでの型を存続したいと伝えました。すると、A市としてはこのままのカタチを存続させてもいいが東京都が切ってきます。そうなると存続は無理です。
 また、新体系に移った場合に東京都独自の特別加算があるが、それは暫定的なものではないかとの質問に市の自立支援法担当者は「そんなことになったら都に抗議します」と実に頼もしいことを言ってくれました。「おぉ~この係長は東京都にも強気で何でも言ってくれるんだ」と思っていました。
 しかし、その後この頼もしい係長の本当の姿勢を思い知らされるときがきました。ある時、東京都から市を通じて自立支援法についてのアンケートが来ました。新体系移行についての調査だったのですが、その最後に現在抱えている問題、不安などを記入する欄がありました。
 そこで、当時私たちの作業所で一番に不安の声があった、利用料について軽く書き込みました。内容は「新体系に移った場合、利用料発生を不安に思っている利用者家族の方がいます。実際に利用料発生を危惧して退所した人もいます。」といった趣旨のことを記入し、市に提出したところすぐさま、前述の係長からお叱りの電話がありました。「利用料云々とあるが、利用料にこだわっていたら皆さんの所にプラスになりませんよ。それに、本当にこの人は利用料が原因で作業所をやめたのですか?ほかに理由があるのではないのか。こんなこと書かれたら、都から指摘されて困る。」といった趣旨のことをかなり高圧的に言われました。
「おや?係長さん東京都には強気じゃなかったの?っていうか疑問や不安をつぶそうなんて・・・・まさかまさか恫喝しているんじゃないですよね?」
 ちなみに、個別給付に移った場合の東京都の加算が、期限付きだとわかった後、係長にそのことについて意見を求めましたが、聞こえないふりでした。もちろん東京都に抗議したという形跡は全くありません。

■その後の市との話し合い

 2回目の話し合いでは、地域活動支援センターへの移行を希望しましたが、他の区市町村と同様に地域活動支援センターへの移行は、かたくなに拒んでいます。その理由も最初は、精神関係の施設との話し合いの経過、約束から?精神関係以外の施設を地域活動支援センターに移すことはできないというもの。
 しかし、結局は、財政的な理由により地域活動支援センターは認めないというものでした。精神関係の施設との取り決めじゃなかったのか?
 そして、何がなんでも自立支援法に基づく個別給付事業に移ることを勧めて来ました。皆さんのこれまでの実績で可能なのではないのかという提案。(この時点で市担当者は正確な実態を把握しておらず。)
 3度目の話し合いでは、利用者、職員、保護者、理事、オブザーバーなど20数名で話し合いに臨みました。その話し合いにおいても市は、生活介護とB型の多機能型を勧めてきました。
 究極は、とにかく新体系に移りなさい。時間はあまりない。新体系移行に際してでてくる問題は自己責任で乗り切ってください。市は特別な手助けはしない。移行にむけての努力が足りない。よその作業所は努力している。というものどこまでいっても私たち作業所の実態、利用者の状況は無視して新体系移行ありきの姿勢を鮮明に打ち出していました。

◎わたしたちの作業所のチャームポイント

 新体系移行問題の取り組みの中では、利用者、保護者、職員が、一体となって、この問題について悩み、考えていきました。非常に難しい課題を突きつけられている一方で、そのことが、逆にこれまで以上に、お互いの連帯感、信頼感を生みました。
 作業所始まって以来、初めて一人一人が、「自分自身と作業所について」また、「作業所のありよう」といったことについて掘り下げて考え、話し合うことができました。
 新体系移行の検討過程において、他団体、個人との交流、情報交換を行うことができ、他施設とわたしたちの作業所を比較、検討する良い機会ともなりました。そして、これまで見えていなかったわたしたちの作業所の良さを発見することができました。同時に法体系と他の作業所とも照らし合わせつつ、地域にある小規模作業所としてのこの集まりのあり方、役割は何なのか自己点検することもできました。
 その中で見えて来た、この間培ってきた良さを、新体系移行後にどう繋げていけばよいのか、どう残していくのか。残すことができるのか。法律的な問題、運営のみに気をとらわれのではなく、利用者一人一人に思いを馳せながら新体系移行について検討してみました。するとどう考えても、うちの作業所の利用者にとって、メリットはひとつもないことがわかりました。逆に私たち作業所のチャームポイントが浮き彫りになりました。
 人は皆意味があって生まれて来ているのだということ。みんな必ず互いに支えられているし、互いを支えてもいる。その人その人には、いつも無限の可能性があり、存在そのものに意味がある。それはそのまま、わたしたちの活動の中で日々証明されています。

* 様々な障害を持つ利用者が、障害の程度に関係なく、それぞれに存在意義があり、認め合えることができる場です。
* 三障害すべての人がいます。その障害の程度も様々です。しかし、それぞれもれなく互いに支える存在であり、支えられる存在側にあるということです。誰ひとりとして一方通行ではありません

* 私たちの作業所は、どんな状況の人も受け入れながら活動しています。働ける障害者は、就労へ、そうでない障害者は、認めないといった、能力別、障害別、ニーズ別に分けて管理するある国の政策、今の社会の空気の中にあって、わたしたちの作業所は、すべての障害の種類、程度、社会的立場の人が、うまく共存し、しかも、互いに支えあいつつ、その中で確実に成長しつつあります。そして、皆が必要とされ、生き生きとしています。

 行き場所、居場所のない人、仕事をしていたけれど辞めた人、辞めさせられた人、軽いノリで通所したい人、一度気持ちをリセットしたい人などなど基本的にはどんな状況の方でも受け入れて来ました。そして、出入りも自由です。

■例えば私たちが新体系(生活介護事業)に移行すると

 新体系に移行してしまうといろいろな種類の障害者が、互いに支えあい刺激し合う関係性がなくなってしまいます。

 能力別に分けられることで障害の重い人は、年齢、性別を考慮、尊重した支援を受けられない恐れがあります。実際、障害者のデイサービス、生活介護事業などでは、子ども扱いされている現実があります。わたしたちの所の重度障害当事者や親たちはそのことを一番不安に感じています。

 子ども扱いする、されるという中で、人としての自立や自己実現、幸福追求という考え方や権利を剥奪されかねません。

 重度の人にとっては、新体系に移行したら、先行きの希望がありません。そこでは、一人の人間同士のかかわりはなく、ただ、食べて、出して、という物理的介護をうけて保護されている、生かされているという場でしかありません。
 最悪、一生そこでの関係で終わってしまうことが考えられます。

 わたしたちの作業所では、障害の程度や種類で束ねることなく、一人一人のニーズに沿って支援していますが、それができなくなります。

 わたしたちの作業所では様々な立場の人間、障害種別、程度の人間が助け合い、関わりあうことによって、すべての人の生活体験や感性を豊にしています。しかし、障害別、能力別に分けられると非常に狭い世界に閉じ込められ、社会参加が望めません。

 小規模作業所は、規模も小さく小回りがききます。その分利用者の一人一人のニーズに答えられます。しかし、新体系に移行するとそれは崩れます。

 地域にさまざまな特徴を持った作業所があることによって、利用する側は、障害の種類によって選んだり、作業内容で選んだりします。一般就労が無理な人は福祉的就労を実施している所を、福祉的就労も無理な人は、訓練学習中心の所をと、自分の障害状況や暮らしのペースに沿って選ぶことができます。しかし、国が用意しているメニューは、4~5程のパターンしかありません。どこにも出られない、それこそ社会参加ができない多くの人が出て来ます。

 実際にみんなで市内の生活介護事業を行っているところを見学しました。そこの活動内容、理念に共感する人は一人もいませんでした。
 はっきりいって、成人が日常的に通うところではないように思われました。法律的には問題ないのでしょうが、狭いスペースに押し込められ、子ども扱いされ、トイレの時間も決められているのです。
 そのため、ますます新体系移行には抵抗が・・・すくなくとも生活介護事業には移行したくないとの思いを深くしました。

■私たち小規模作業所は移行問題

 A市のことしかわかりませんが、ほとんどの市内の施設関係者は、「自立支援法は良くないが、施設運営の根拠になるのはこの法律しかない」と考えているようです。
 市に対して、新体系移行にNOと言ったのはわたしたちの所だけのようですが、それも何とか抵抗と妥協のぎりぎりの線上にいるという状況です。市の頑なな態度の前に、職員も保護者も、一部諦めかけているという状態です。一方、最後の最後まで抵抗しようと考えている職員、保護者、利用者も、周囲の施設関係者や市を説得できるだけの強さや理論を持ち合わせていないというのが現状です。
 しかしながら、新体系移行に無理があるのははっきりしている以上、抵抗を続けるしかありません。

■福祉労働者は、もっと立ち上がるべきです。

 私たち小規模作業所に関わる人間は、国や自治体の言いなりになっていて本当によいのでしょうか?私のまわりにおいては、自立運動などで障害者と共に戦ってきた介助者は別として、一般的な福祉労働者が、国や行政の施策に対して、抵抗抗議するということはきいたことがありません(私もその一人ですが)。やはり日本の社会福祉は、思想的にもその成り立ちにおいても、下からの相互的な慈善、恩恵ではなく、上から賜る慈善、恩恵としての福祉と空気が根強いと感じています。
 80年前後、盛んに「権利としての社会福祉」ということが言われていました。その背景には、命がけの障害当事者の運動があったと思います。残念ながら、あれから20年足らずで、介護保険、支援費制度そして自立支援法と大多数の福祉労働者は、体制に流されてきました。それを打ち壊すどころか、新しい法律が出来るたびに、いかにそれを早く、より深く理解し、実務に移すかということばかり考えていたように思います。かく言う私自身、怒りネットの人たちとの出会いがなければ、国や行政の方針に何の疑問も持たずに唯々諾々としたがっていたのです。

 まったく役人のいうことは理解できない、これは当事者のためになっていないと感じつつ、言いつつも、それらを問題として体制に提示したり、戦ってこなかったと思います。
 皆さん、自立支援法を語る時、枕詞のように、アリバイ作りのようにこれはおかしな法律だ、福祉を削るなら、国の無駄使いを何とかしろと言います。
 でも施設運営を何とかしなければならない。つまり、職員の生活、労働者としての賃金を何とかしなければならないということ。

◎積極的加担

 さらには、施設運営存続のために、それが、利用者に不利益を被るものだとしても施設運営存続のために何とか法律に乗ろうとする。
 行政と歩調を合わせて、あたかも自治体の職員かと見間違うくらいに行政と歩調を合わせて、法律の実施に協力する。挙句の果てに行政はそんな理不尽なことはしない、悪いようにはしないとのたまっている。
 さらには、手なずけられてしまって、何も言えなくなってしまう。
 どの次元の人も、みんな法律がわるいのはわかっている、当事者にもよくないといいつつも、結果は、なにもやっていない、声をあげない。これは、体制からみれば賛成していることと同じなのではないのでしょうか。
 自立支援法に一部見直しがされた時も、そこまで追い詰めた運動やそのために必死に闘った人たちのことに思いをはせられず、やっぱり、国もこれではまずいといろいろ考えてくれていると、やっぱりわるいようにはしないと、あたかも国が自発的に見直したかのように考えている人。
 もっとショックなのは、そういった運動のやり方自体を批判する人がいることです。

■黙っていることは主体的に足を踏む側にたっているということ

 障害者当事者の人たちは、一部体制に擦り寄っている方々は別として、一貫してこの自立支援法には反対しています。
 この自立支援法は、障害者やその家族の命や暮らしを脅かしているということ。実際に多くの死者もでています。生き死にと直結していると思います。
 その悪法が悪法たるを証明しているのが、私たち福祉労働者がいま、直面している新体系移行の問題だと思っています。法律の一角を容認するということは、自立支援法をさらにさらに強固な怪物にしてしまうことになるのではないのでしょうか?
 目先のことだけで、それに乗っかってしまうことは、協力とか体制に流されるというレベルを越えて、国が決めたことを積極的に主体的に実行し、抑圧する側に立つということと同じだと考えます。「周囲はどうあろうと、私は心の中では反対している。悪法だと認識している。」といくら百万遍言ったところで、何も変わらないし、客観的にみれば、積極、消極とひっくるめて体制に加担、つまり賛成していることと同じなのです。

■福祉労働でなくサービス提供事業者ビジネス

 体制的でも何でもいい、みんな最初は、人の役に立つ仕事、弱い立場の人のために、共生のために・・・・と様々な純粋な動機でこの世界に飛び込んできたはずです。
 でも、これからは、ダイレクトに障害者を食い物にするビジネス、事業者、商売となってしまうのです。社会福祉とか権利の保障といった概念が消えていきます。
 しばらくは、初心を忘れずにやれるかもしれませんが、時間の経過と共に流されかねません。多くの人たちが自立支援法に流されてしまっているように。
 この体系では、運営をより安定させるためには、利用者を集めなければならないし、できるだけ多く通ってもらわなければなりません。かならず当事者側にしわ寄せや無理が生じます。
 サービスを提供する事業者といいながら、ひとり一人の実情にあったサービスにならない、ギブアンドテークにはならないのです。さらに時間がたてば、福祉があった時代のことを知らない世代の職員が出てきます。
 自分たちの暮らし、施設運営はもちろん大切ですが、当事者や今私たちが身を置いている社会福祉の分野が物理的な面はもちろん理念としても切り崩されてしまったら、私たちがこの仕事を選んだ意味がなくなるし、一番弱い人の暮らしの切捨ての次は、必ず次の切捨ての対象を求めて来るような気がします。
 差別者の立場に立つ福祉労働者としての利益と被差別者である障害者の利益が何とか共存でき、その先に真に差別者と被差別者が手を結べる未来が思考できるような福祉労働、支援の形を目指す時に来ているのではないかと考えています。

 知識不足や経験不足を省みず、かなり独断的なないようになったことどうかご容赦下さい。

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「障害者自立支援法」の撤廃をもとめる集い
◆日時
9月20日(日) 13時開場  13時半開会
◆場所
西宮市立勤労会館(JR西宮駅から南へ徒歩7分)
兵庫県西宮市松原町2-34
079-843-1662
◆主催
9・20集い実行委員会(呼びかけ:怒りネット関西)
◆連絡先
西宮市上之町34-10 住田方
090-3054-0947
◆プログラム
様々な立場からの発言(障害者、福祉労働者、医療労働者、事業者…)
会場からのフリ-ト-ク                  

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2009年5月23日 (土)

怒りネット通信 第39号

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怒りネット通信
2009年 5月19日  第39号

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もくじ                                
「障害者自立支援法」体制を撤廃しよう!
鈴木訴訟の報告                      
「臓器移植法」改悪に反対する                

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●「障害者自立支援法等の一部を改正する法律」案を廃案に!
● 障害者自立支援法を撤廃しよう!
● 臓器移植法改悪案に反対しよう!
● 国会闘争にたちあがろう!

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「障害者自立支援法等の一部を改正する法律」案を廃案に
「障害者自立支援法」体制を撤廃しよう!

古賀 典夫

 3月31日、見出しに記した「支援法」の改定案が閣議決定されて、国会に上程されました。全体は8条と付則からなっており、「支援法」だけでなく、児童福祉法、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」、「精神保健福祉士法」、社会福祉法他の改定を伴うものです。
 ここでは、現行の「支援法」がもたらしたものは何であり、改定案はこれをどのように変えようとしているのかを書いてみたいと思います。いろいろなご意見、ご批判をいただければありがたいです。わたしとしては、そうした議論をも通しながら、「支援法」体制の撤廃の運動を高めていきたいと思います。

★介護保険体制に近づけた「支援法」

 現行「支援法」は、「障害者」の福祉制度を介護保険の体制に近づけるものでした。厚労省は、05年に「障害者」を介護保険の体制に組み込むことを狙っていましたが、「障害者」とその関係者の反対運動によってこの目論見は打ち砕かれました。しかし厚労省は介護保険制度によく似た制度として、「支援法」を作り出しました。
 「支援法」と介護保険法の似た点としては、応益負担、「障害程度区分」とそのための市町村審査会、利用者も事業者も締め付ける管理体制などです。
 今年2月に発表された「与党障害者自立支援に関するプロジェクトチーム」の方針によれば、「今回の法改正では、介護保険法との整合性を考慮した仕組を解消し、障害者福祉の原点に立ち返り、自立支援法により障害者の自立生活に必要十分なサービスが提供されるという考え方に立って、給付のあり方を抜本的に見直す」と書かれています。しかし、実際には応益負担の部分について手直しが行われたぐらいで、他の部分については、ますます介護保険制度に近づける法改定さえ狙われています。

●応益負担制度について

 「支援法」改定案によると、利用者の負担は、「当該支給決定障害者等の家計の負担能力その他の事情をしん酌して」決めるとのことなので、確かに応能負担の表現をとっています。その基準は政令で定めることになっています。
 補装具や「自立支援医療」、児童福祉法に定めようとしている規定も含めて、こうした応能負担の表現が取られています。
 そして、その利用者負担の最高限度が1割だとされているのです。1割にこだわっていますが、このことからしても、「支援費制度」やそれ以前の応能負担のようには利用料を引き下げる気がないことが想像されます。 さらに、この法案の説明資料として作られている「障害者自立支援法等の一部を改正する法律案の概要」には、次のような記述が出てきます。

 「1。利用者負担の見直し
(課題) 類似の対策により、負担上限額は大幅に引き下げられており、実質的に負担能力に応じた負担になっているが、法律上は1割負担が原則となっている。
→ 法律上も負担能力に応じた負担が原則であることを明確化。
(ただし、サービス利用量が少なく、1割負担の方が低い場合には1割)」 そして、利用者負担が一番少ない通所の場合の負担上限を上げて、以下に現在でも利用料が「少ない」かを強調しています。

 これまでにも論じてきましたが、応益負担の発想は、福祉は買うものである、ということです。全額を利用者が負担するとあまりにも高額なので、公的に一定割合を補助するということで、その補助が当面9割だったのです。そこには、お金がなくて買えない人が出てもやむをえないという発想がありました。こうした応益負担制度を、理念としてはいったん断念させた意義は重要なものであり、「障害者」の闘いが勝ち取った成果です。
 しかし、政府はあくまでも利用料の実質の更なる削減を拒否し、できるだけ1割負担に近づけることを狙っていると、わたしたちは「支援法」改定案から読み取るべきではないでしょうか。
 そのほか、利用料について、いくつか改定する点が書かれています。
・グループホームやケアホーム利用者について
                
 入所施設利用者の場合、利用料や食費、光熱費などを徴収後、手元に一定の金額(2万5千円など)が残るように給付する制度があります。この給付を「特定障害者特別給付費」と言います。
 グループホームやケアホームについても、これと同様の給付を行うことが改定案に盛り込まれています。その場合は、食費、家賃、共益費を徴収後に行うということなのでしょうが。
 施設の場合は、一月に2万5千円などですが、これがどのくらいになるのかは、政令などで定めることになるのでしょう。
 施設に入所している「障害者」からこの2万5千円がいかに低く、生活を圧迫するかが述べられてきました。
 グループホームやケアホーム利用者は、昼間に通所や通勤していることが前提になりますが、そうすると交通費などはどうなるか、ということもあるでしょう。

・補装具、「自立支援医療」の利用料

 このいずれもが応能負担になります。しかし、ホームヘルプや通所と併用した場合の状況については、違ってきます。

 補装具については、「高額障害福祉サービス費」の対象とするとされています。 現行法の「高額障害福祉サービス費」の対象として書かれているのは、「障害福祉サービス費」(ホームヘルプや通所や入所の関連)と介護保険の介助を受けた場合のことでした。このほかにも、家族の中で複数が「障害者」関係の介助を受けた場合がこの「高額障害福祉サービス費」の対象となることになっています。
 今度の法案では、補装具の利用料についても、この「高額障害福祉サービス費」の計算の対象とされています。
 これは改善ではありますが、「高額障害福祉サービス費」の場合、利用者はいったんはそれぞれの利用料を支払わなければなりません。その利用料の合計額が一定の水準を越えた場合に、後で行政が払い戻すというシステムです。したがって、補装具などを手に入れる際の負担の大きさはやはりあります。

 「自立支援医療費」は、やはり別です。別個に費用が徴収されます。
 もちろん、「地域生活支援事業」に必要な利用料も別です。こうして、ホームヘルプや通所などでの応能負担を超えてさらに必要な福祉のために支出を余儀なくされる構造は続けようとしているのです。

 利用料については、その基準や金額のみならず、利用料を計算する世帯員の範囲、資産の範囲などまで広い範囲を政令や省令で規定しています。「支援法」全体が政令・省令などに委任しているところが多すぎることも問題です。こうしたことについては、今度の改定案ではますますそうした方向になっていると感じます。
 利用料がどうなるのか、これは運動の強弱に係っています。世界的な大不況の中、政府は福祉予算の削減、利用料を増やすことを狙ってくるのは明らかだと思います。「障害者」の地域での生活を保障できない国や政府は倒すべきだ、という思想を持って闘っていかなければならないと思います。

●「障害支援区分」、ケアマネージメント、国庫負担基準

 「障害程度区分」は、「支援法」改定案では、「障害支援区分」と名称が変えられ、その定義も変えられます。
 また、わたしがケアマネージメントと言っているのは、福祉の支給を申請した人について、福祉の利用計画案を作成したり、市町村の支給決定後に、正式な利用計画を作成することです。これまでは、支給決定の後に、市町村が必要と認めた「障害者」について、利用計画を作成することになっていましたが、今後は支給決定前に案を作成するほか、定期的に受けている福祉が適切化どうかをチェックすることも加わります。
 以上の変更については、どちらも2012年4月施行とされていますが、これらと「訪問系サービスに係る国庫負担基準」との関係が問題となります。国庫負担基準が介護保険の利用限度額のような役割を果たしてしまうのではないか、と思われます。もしそうなった場合には、介助時間数を大幅に削減される人が続出することが考えられます。
 以下、この点をもう少し詳しく述べたいと思います。

 「障害程度区分」の定義は、「障害者等に対する障害福祉サービスの必要性を明らかにするため当該障害者等の心身の状態を総合的に示すものとして厚生労働省令で定める区分をいう」となっていました。つまり、心身の状態を示すのが「障害程度区分」だったわけです。
 しかし「障害福祉サービスの必要性を明らかにする」ために、こんなことは必要ありません。「障害者」の生活の状況を聞いていっしょに考えれば十分なはずです。ましてや、この程度区分が「客観的基準」などとすることは決して容認できません。しかし、「支援法」の改定案はさらに危険な方向に持っていこうとしています。
 「支援法」改定案の「障害支援区分」の定義は、「障害者等の障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示すものとして厚生労働省令で定める区分を言う」としています。つまり、「必要とされる標準的な支援の度合」を示すものとしているのです。
 これまでの「程度区分」は、「心身の状態」を示すものなのだから、その「障害者」の置かれた環境、その「障害者」の希望などと共に、支給決定の一つの要素として解釈することができます。ところが「支援区分」になると、「必要とされる標準的な支援の度合」ということで、支給決定の中心要素となることは明らかです。この「度合い」に対応した福祉の種類や量がどのように表現されてくるかは、政令や省令などによるのかもしれませんが、環境や希望により、たとえ支給決定の量(ホームヘルプの時間など)が標準よりも上積みされれば、それは「例外的なもの」「贅沢なもの」とされてしまうのではないでしょうか。

 昨年12月に発表された社会保障審議会の障害者部会の報告書で強調された相談支援体制の強化は、「支援法」改定案に新設されている30の条文となっています。この中に上述したケアマネージメントも出てきます。
 改定案の条文では、わたしがケアマネージメントと言っているものについて、「サービス利用支援」とか、「継続サ-ビス利用支援」という名称をつけています。これを行うのは、市町村が指定する「指定特定相談支援事業者」(以下、市町村相談事業者)です。
 市町村は、福祉の利用を申請した人の支給決定を行うに当たって、福祉の利用計画案を提出するように申請者に要求できることになっています。申請者は、市町村相談事業者に依頼して利用計画案を作ることが想定されています。厚労省の説明では、この計画案は自分で作ることもできる、とのことです。しかし、指定の書類に、指定の様式などで書き込むようにされれば、なかなか個人で作ることは困難になるでしょう。
 そもそも、申請者は、1日も早く支給決定を求めているのです。それなのにどうしてこのような負担を強いるのでしょうか。相談支援は、利用者にとっては無料で受けられたとしても、事務的にも精神的にも負担がかかるばかりか、手続きに時間がかかることにもなるのではないか、と思われます。
 また、市町村の職員と話し合いながら、実際の福祉の利用を決めていく、というあり方がなくされていくでしょう。直接その人の事情や希望を聞く人は、市町村相談事業者になるからです。申請者の実情を知っているのは、この事業者であり、支給決定を行うのは実情を知らない公務員という形になります。こういう構造を作れば、行政の福祉切捨てはやりやすくなるでしょう。そして、その公務員労働者のリストラも進められることになるのです。
 市町村相談事業者は、当然「障害支援区分」を参考にして利用計画案を作成するでしょう。そして、行政側から認められやすい支給量を考えると、そこに「障害支援区分」ごとに規定された「訪問系サービスに係る国庫負担基準」がある、ということになってしまいます。この国庫負担基準内に、ホームヘルプなどの支給量を当てはめようとすることになることが予想されます。どんなに重度の「障害者」にも、1日数時間の介助しか認められないような状況が進みかねないのです。

 ところで、申請者自身が利用計画案を作成できる根拠となる条文は、次のものだと厚労省は言います。
 「前項の規定によりサービス等利用計画案の提出を求められた障害者又は障害の保護者は、厚生労働省令で定める場合には、同項のサービス等利用計画案に代えて厚生労働省令で定めるサービス等利用計画案を提出することができる。」(22条5項)
 このような何を言っているのか、条文そのものから判断できないような法律を作ってはなりません。

 市町村相談事業者は、さらに市町村の支給決定が出た後に、正式な利用計画を作成します。そして、「継続サービス利用支援」も行います。これは、市町村の支給決定の有効期間内に、省令で定める期間ごとに、利用の状況をチェックして計画が適当かどうかを検証して、計画案を作り直すか、その「障害者」などに支給決定の変更を申請したほうが良いと言ったりすることのようです。これを行政の側にたって行われると、「障害者」への管理抑圧体制になりかねません。

 このほか、相談支援事業として、「地域相談支援事業」が創設され、都道府県の指定する相談支援事業者がこれを行うことになっています。この事業の中には「地域移行支援」という入所施設や入院している病院から退院する際に行われる相談支援事業、「地域定着支援」という単身その他で地域で暮らす「障害者」と常に連絡を取り、緊急時にも相談その他の対応をする事業があります。これらの事業は、市町村から支給決定を受けていなければ利用できません。
 緊急時に本当に必要なのは、相談だけでなく介助など具体的な援助のはずですが、これを保障する文言はありません。

 77条の2には、「基幹相談支援センター」の設置が新設されています。これは市町村が設置することのできるものですが、都道府県の指定を受けた相談支援事業所に委託することもできます。このセンターは、「障害者」などへの相談や情報提供を行う「中核的な役割を担う機関として」います。しかし、この条文は「地域生活支援事業」の中に位置づけられています。ということは、統合補助金という不安定な財源の中で運営されなければなりません。あるいは、この統合補助金が大幅に増やされなければ「地域生活支援事業」の中の他の事業予算を圧迫することになるでしょう。

 いずれにしても、「障害者」の実情を把握しているのは相談支援事業者で、枠組みを作り支給決定を行うのは行政という構造が作られていくような気がします。
福祉を切り捨て締め付けていくにはやりやすい構造ですが、「障害者」側からすると改善のための交渉などが行いにくい構造だと思います。

●管理体制の強化

 しかし「事業者が障害者の側に立ってくれれば、良い運用も可能ではないか」とのご意見もあるでしょう。ところが、そうはいかない仕組みを政府は作ろうとしていると思うのです。それが、ケアマネージメントなどが始まる前に施行される事業者などへの管理体制の強化です。「支援法」改定案の公布から1年6ヶ月以内に施行するということなので、2012年よりもこれが先に来るのです。

 現行の「支援法」には、介護保険法由来の利用者も事業者も締め付ける条文が作られています。9条~12条、48条などがそれです。たとえば12条は、利用者の収入や資産をチェックするために、銀行や雇用主、「その他の機関」、「その他の関係人」から報告を求めることができるというもので、チェック対象はいくらでも拡大解釈ができるようにしています。
 今度の改定案では、第48条を変えて、都道府県や市町村が調査のために立ち入りを行うことのできる対象を広げました。現行法では「サービス事業所に立ち入り」となっているのですが、「事務所その他当該指定障害福祉サービスの事業に関係のある場所に立ち入り」と、いくらでも立ち入りの範囲を拡大できる規定としています。場合によっては、利用者の家や従業員の家まで立ち入りができるという解釈さえできてしまうのではないでしょうか。

 今度の法案では新たに「業務管理体制の整備等」という項目を設け51条の2、3、4という条文を新設しています。51条の2の第1項は次のとおりです。
 「第五十一条の二 指定事業者等は、第四十二条第三項に規定する義務の履行が確保されるよう厚生労働省令で定める基準に従い、業務管理体制を整備しなければならない。」

 では42条の3項は何かというと次のとおりです。
 「3、指定事業者等は、障害者等の人格を尊重するとともに、この法律又はこの法律に基づく命令を遵守し、障害者等のため忠実にその職務を遂行しなければならない。」

 この業務管理体制とは、事業所の代表だけでなく、業務に関する担当責任者を作らせようとしているのではないか、と思います。この体制を、1つの都道府県で活動する事業者は都道府県知事に、2つ以上の都道府県で活動する事業所は厚生労働大臣に提出することになります。
 そして、この業務管理体制について、都道府県だけでなく厚労省も、事業者に対するチェックができるようになっています。ここでも、書類の提出、関係者への質問、そして立ち入り調査ができます。この立ち入りの対象は、「当該指定事業者等の当該指定に係る事業所若しくは施設、事務所その他の指定障害福祉サービス等若しくは指定相談支援の提供に関係のある場所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる」としています。

 こうした管理体制の下で、事業者はますます多くの事務的負担を強いられるでしょう。そして、「障害者」の側というよりも、行政の側に顔を向けるようになる所が多くなるでしょう。
 これらの管理体制は、介護保険法をも超えるものだと思います。要介護区分が利用限度額に直結している介護保険制度と比べると、「支援法」改定案においても、支給量については、なお柔軟な運用が可能になっており、その分、相談支援事業者を初めとした事業者を縛らないといけない、という狙いがあるのかもしれません。
 「障害者」も福祉労働者もそして事業所も、このような管理の強化に反対すべきであると思います。その狙いが何か、とことん追求していきましょう。

 「障害者」の福祉を介護保険制度に近づけようとする厚労省の狙いはやはり続いています。わたしたちは、「支援法」体制を撤廃するためにも、介護保険制度をも撤廃させることが必要なのではないでしょうか。

★国の責任を後退させた「支援法」は

 「支援法」以前からある「障害者」関係の福祉法においては、法律を実行する責務や義務を負う主体として、まず挙げられるのは国でした。ところが「支援法」では、市町村や都道府県については、「責務」という言葉がありますが、国についてはありません。しかも国が行わなければならないのは、「助言、情報の提供その他の援助」だけです。憲法25条に完全に違反した法律です。
 こうした発想だからこそ、「国の無責任な姿勢がこの法律には現れていました。
統合補助金という不安定な予算しかつけない「地域生活支援事業」、常時介助の必要な「障害者」にも1日数時間程度の介助しか保障しない国庫負担基準、などがその例です。
 一番重い責任を負わされているのは市町村です。しかし、市町村は財政力などに格差があります。したがって「支援法」の下で、格差が広がるのは当然なのです。
 もっと矛盾したことには、「支援法」の中の市町村の権限は弱いのです。87条によれば、国は「障害福祉計画」に関する「基本指針」を作成します。市町村は88条によれば、この「基本指針に即して」市町村福祉計画を作成しなければなりません。88条の7項によれば、「市町村は、市町村障害福祉計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県の意見を聴かなければならない。」と規定されているのです。
 「地方分権」などと政府・財界が騒ぎ立てているのはこうした茶番なのです。
そして、これで苦しむのは、「障害者」やその家族、福祉労働者、自治体労働者なのです。

●改定案に新設される2条4項について

 改定案では2条4項に次の文章が書き込まれています。
 「国及び地方公共団体は、障害者等が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービス、相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の確保に努めなければならない。」

 これは努力義務の規定であり、責務とはいえないものですが、一定の改善と受け取って良いのかどうかです。それにしては、腑に落ちないことがいくつかあります。
 国が確保に努める一つは、「障害福祉サービス」とされています。市町村や都道府県では、この部分は「自立支援給付」なのです。「自立支援給付」には、「障害福祉サービス」も入りますが、「自立支援医療」や補装具の給付も入ります。これでは国は、「自立支援医療」や補装具については、保障する努力をしなくてもいいことになってしまいます。
 また、市町村や都道府県は権利擁護も行うことと規定されていますが、国にはそうした責任がないことになってしまいます。
 そして何よりも、「地域生活支援事業」や国庫負担基準のあり方はそのままなのです。
 「支援法」の違憲性は、そのまま続いているのです。
 わたしが想像するには、国などの管理統制の権限を強める中で、せめてこの程度は書かないとバランスが取れないので書き込んだ、といったところではないでしょうか。

★労働能力による分断政策はそのまま

 「支援法」の目的を規定した第1条には次のような表現が出てきます。「障害者及び障害児がその有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付その他の支援を行」うとされています。この「能力及び適正」という言葉が他にも数箇所に記されています。
 この「能力及び適正に応じ」という記述は、他の「障害」関係の法律にはないものであり、「支援法」のイデオロギーを示しています。この具体的な現れは、通所施設の体系です。
 一般就労を目指しての「就労移行支援。雇用契約を結び、採算性が求められる「就労継続支援A」。福祉的就労とされる「就労継続支援B」。「障害程度区分3」以上の利用者を対象として、日中に介助や創作的活動などを行う「生活介護」。
 すなわち、「能力と適正」に応じて、分相応の所にいけ、ということなのです。
「支援法」本来の応益負担では、より介助の必要な人ほど利用料をとられるため、この「分相応の生活」さえ保障するものではありません。そして、「就労」と名のつく体系に通う人は労働能力の向上に向かっての訓練を強いられ続けるのです。
 「支援法」の発想の中には、いろいろな人が協力し合い助け合っていく共同性の発想は全くありません。こうした共同性が人間の生存権として絶対に必要であるという認識は感じられません。
 「支援法」改定案においてもこの点は全く変わりはありません。事業者を政府の目的に向かって管理統制する体制が強められた分、こうした能力主義は助長されるでしょう。
 地域の小規模作業所には、こうした「支援法」の体系に無理をしてでも入ることが強要されています。このことも含めて、別の現行でより詳しく書きたいと思います。

★無駄の多い「支援法」

 「支援法」の施行に伴い、福祉を提供する事業者は、事務量の増加に苦しんでいます。上述したように、「支援法」改定案が成立すれば、それはさらに悪化するでしょう。
 
●「障害程度区分」も審査会もケアマネージメントもいらない

 「障害程度区分」認定までの認定調査、コンピューター判定のためのシステム構築、市町村審査会の常設など膨大な手間と費用が「障害者」の介助とは無関係なところで支出され続けています。さらに「支援法」改定案では、前述したようなケアマネーメントを導入しようとしていますが、これも無駄です。
 これらも含め、管理統制を強めれば強めるほど、膨大な無駄遣いが発生するのです。

●「障害者基本法」と重複する制度の無駄

 障害者基本法では、国や都道府県に「障害者基本計画」の作成が義務付けられてきました。市町村については努力義務でした。
 「支援法」では、これとは別に「障害福祉計画」を都道府県と市町村に策定することを義務付けています。国については、数値目標などは入らない「基本指針」の策定なのですが。
 本来ならば、基本法の「障害者基本計画」を市町村にも義務付けていくようにしていくべきだったのに、どうしてこのような重複をつくりだすのでしょうか?

 「支援法」改定案では、「自立支援協議会」を89条の2を新設して法定化しました。しかしこれも障害者基本法の「地方障害者施策推進協議会」と重複するものになると思います。
 わたしたちが介助制度の充実を求めれば「福祉予算には限りがある」などという政府が自分たちのやることについてはこのような無駄を平気で行うことに、怒りを感じます。

 以上述べてきたことからしても、「支援法」もその改定案も撤廃・廃案あるのみです。
国会闘争にうって出ましょう!

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・第二次鈴木訴訟
・第二回口頭弁論までの報告
鈴木 敬治

 先月3月23日、第二次鈴木訴訟・第二回口頭弁論が東京地裁で開かれました。
これについて、簡単に報告したいと思います。

 まず、今年の2月、私の移動介護支給量を決める勘案事項調査が為されました。
 大田区側は、私の生活実態に昨年と特に変化がないこと等を口実に、昨年と同じ水準の支給決定を行いました。しかし、私はこれには納得していません。
 なぜなら、昨年の支給決定を私が受け入れたのは、移動介護要綱にある社会参加32時間上限問題について今後、解決に向け話し合う約束を大田区側がしたからです。また、私の移動介護支給量を元の124時間に戻すことについても、話し合いで解決しましょうと、互いに一致することができたからです。しかし、その後、大田区側のこのような姿勢は反転してしまいました。大田区は話し合いを勝手に打ち切りました。第二次裁判が起きたから話し合いを打ち切ると言ってきたのです。
 このような経緯があり、前回受け入れた支給決定についての前提がすっぽり抜け落ちている以上、私としては、到底大田区側の言い分と今回の支給決定を納得することはできません。
 ですから、私は、この新支給決定についても、3月23日に「訴えの追加の手続き」を行いました。

 先日の第二回口頭弁論では、大田区の視覚障害者Mさんが、32時間削減以来5年間、その必要な移動介護支給量を申請しても全て棄却されていることの事実認否と、その関係資料の提出を求めました。また、以前、私が大田区に提出した社会参加活動の詳しい資料を、裁判所側にも出すように求めました。
 しかし、これについて、大田区と東京都は、いずれも提出の必要がないとする姿勢でいます。人の生活実態を根掘り葉掘りしらべ尽しておきながら、不利な公文書を出さずに逃げようとしています。

 以上、簡単ではありますが、第二回口頭弁論について、また最近の報告も含め報告させていただきました。最後に、この裁判について私の想いを述べたいと思います。

 障害者があたり前な生活を行っていくためには、社会参加のための移動介護の保障は必要不可欠なものです。私はこれからも頑張って闘っていきたいと思います。皆さん応援よろしくお願いします。

 追記 昨年11月以来、全国の皆さんから頂いた御署名を4月22日に東京都に提出します。たくさんの御署名をどうもありがとうございました。

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「脳死」は人の死ではない!
「臓器移植法」改悪に反対する

怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク

●人の死を期待する医療は許されない!

 私たちは、障害者に大きな苦しみを与えてきた「障害者自立支援法」(以下「支援法」)の撤廃を求めるなどの活動をしてきました。
 「支援法」成立によって、更生医療や育成医療は解体され、「自立支援医療」の対象とされなかった心臓を始めとする臓器に障害を持つ人たちは大きな負担を強いられることになりました。臓器などに難病を持つ人たちが求める福祉については、政府も与党も答えようとしてきませんでした。
そんな与党のメンバーの中から「臓器移植法」の改定案であるA案が出されてきました。それは「小児の臓器移植」を看板に掲げています。ここに私たちは大きな疑問を感じます。
 A案は、現行「臓器移植法」の「脳死とは」についての規定から、それが臓器移植のためにあるという記述を削除しています。そして、家族の同意のみで臓器摘出ができるようにしようとするものです。
 ここに本当の狙いが示されています。「脳死」を一般的な人の死の基準とすることにより、「脳死」とされた人々の命を切り捨てることです。そして、その人たちを人体部品として使うこと、あるいは、人体実験の道具として使おうということでしょう。

●「脳死・臓器移植」を行っている国々は、いま「滑りやすい坂道」を滑り始めています

たとえば、アメリカでは、メディケイド(生活保護の医療扶助のような制度)は「遷延性意識障害」(いわゆる「植物状態」)と診断されれば打ち切られるようになっています。そうした状態を「死」の基準とする州さえも現れています。
 そして日本においても、A案を作成した一人である公明党の福島議員もこうした考えを表明しています。
 現行の「臓器移植法」もこの坂道に足を踏み入れたものであると思います。しかしA案はいっそうこれを推し進めるものでありますし、また、ほかの改定案も坂道のどこにいるかが違うだけのことだと考えます。
 現行の「臓器移植法」制定までの過程で、「脳死・臓器移植」推進者の議員たちが語ってきたのは、「脳死判定をする前提には、救命治療が尽くされたということがある」と語ってきました。ところが、近年の状況では、救命救急医療体制そのものが崩壊の危機にある状態ではありませんか。また、「臓器移植法」の下での「脳死判定」においても、救命が尽くされたとは言いがたい症例があります。
 また、現行の「臓器移植法」制定の過程では、「脳死」状態となったら数日で心停止になるかのような説明が行われてきました。しかしその後社会的にも知られるようになったのは、「脳死状態」と診断される人たちが病院や自宅で生活している実態です。アメリカでは、そうした状態と診断されてから20年にわたって生活していた人の実態が報告されていますし、日本でも現に8年以上生活されている方々がいます。そうした人々を「死んだ者」として扱うなどということは断じて許されません。
 すなわち、現行の「臓器移植法」自体の存立条件こそが問題になっているのです。そんな折に、A案などを提案してくる議員の良識こそわたしたちは問いたいと思います。

●わたしたちは、「脳死状態」を人の死とすることに反対します。まして、そうした人々から麻酔まで使って臓器を摘出することに反対します。

●私たちは、他人の死を期待する移植医療に反対します。

 こうした移植を肯定するならば、「脳死状態」とされた人にとどまらず、臓器の摘出源を求めて、更なる命の切り捨てが進められるでしょう。
 「臓器移植先進国」は、移植用の臓器不足に陥っています。臓器の病気に対して、移植に頼ろうとすれば、これは不可避なことです。そこで実際に、摘出対象の拡大が狙われたり、臓器売買が発生するのです。そして、レシピエントも選別されるのです。

●脳に傷害をおった人、臓器の病気を抱えた人に、適切な医療と福祉の保証を要求します。

こうした人々の生活を社会全体で支えることが重要です。そのための適切な医療や介助などの福祉が必要です。

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2008年12月 3日 (水)

怒りネット通信 第38号

怒りネット通信
2008年12月2日 第38号
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>

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■もくじ
・「10・31大フォーラム」報告
・もう騙されないぞ!~しあわせは歩いて来ない~
・「自立支援法」撤廃 関西集会報告         

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10・12社会保障審議会で、抜本改革の討論を座長が否定しました!
このままでは、一部の手直しで終ってしまいかねません。

●12・3・厚生労働省抗議行動に集まろう!

11時半クレオ(霞が関の弁護士会館)ロビー集合
12時~13時厚生労働省前ビラまきと集会

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「10・31大フォーラム」報告
新潟・木村

 10月31日、東京日比谷で行なわれた「もうやめようよ!障害者自立支援法 10・31全国大フォーラム」には、会場の野外音楽堂に入りきれない6500人が参加しました。この集会の模様を、各発言を要約して報告します。
 「政党あいさつ」では、制限時間3分のところ7分以上も発言したにもかかわらず、参加者の意識とは程遠い、ほとんど無内容な手直しを自党の成果とする公明党高木議員、あるいは遅れて登場し、冒頭を含めヤジで発言を2度も中断され、司会が途中で会場に向かって「話を聞きましょう」と呼びかける場面もあった自民党伊藤議員の惨めさが印象的でした。
 後半の各地からの実態報告では、全ての発言者が“障害者自立支援法の廃止”をあいまいさのないストレートな表現で訴えている点が特徴的でした。特に、「子供に契約制度はいらない」と発言した池添さん、「精神障害者」の実態と決意を語った全精連の竹内さん「コミュニケーションはすべての人の生きる権利」と訴えた「聴覚障害」の新谷さん、介助者の確保が命がけで、この困難さを無視する行政を厳しく弾劾した木村さん等の発言は障害者自立支援法の矛盾を具体的に暴くもので、全参加者の胸に強く響く内容だったと思います。さらに、違憲訴訟の原告に立った大江さんの発言には、大きな拍手が送られました。

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《政党あいさつ》

■公明党 衆議院議員 高木美智代
 私は与党プロジェクトの副座長として働いた。財務省と戦いながら、2008年までの特別対策を2009年度以降も恒久化した。また利用者負担の上限算定を世帯単位から個人単位へと変えた。所得保障の検討を明記した。障害年金をレベルアップしたい。施設入所者には住宅手当の創設を検討すべき。また障害者虐待防止法を目指すことも書いた。この集会を「もう止めようよ」という司会の話に同感である。

■民主党 参議院議員 大河原雅子
 民主党は昨年9月28日に、障害者自立援法の改正案を提出した。しかし今年4月28日の趣旨説明以外、何ら議論されていない。この間、首相が3人目を迎える。しかも国民の信を問わない政権が続いている。民主党は政権を取り、新しい法制を提示する用意ができている。一日も早い政権交代をお願いする。

■共産党 参議院議員 小池晃
 特別対策、緊急措置などではダメ。障害者自立支援法は根っこが間違っている。こんな制度は止めるしかない。「お金がない」は大ウソ。イージス艦1隻(1400億円)で自立支援法3年分。米軍に対する「思いやり予算」は2500億円。障害者の皆さんを思いやるのが政治の責任。

■社民党 衆議院議員 保坂展人
 景気対策で2兆円を配るという。「カップメン400円」、「ホテルのバーは安い」、と言う麻生総理にも届くのか。設計ミスの水漏れプールにバンソウ膏張ってもダメ。プール自体を取り替えなければいけない。障害者自立支援法は廃止以外にない。佐世保の道路では、十棟の米軍住宅の立ち退きに28億円。お金の使い方が根本的に間違っている。

■国民新党 自見庄三郎
 アメリカ追随の理念なき郵政民営化に反対して国民新党を作った。郵政民営化のお手本アメリカの投資銀行はパーンと爆発した。障害者自立支援法は一番悪い法律。負担が13倍になった人もいる。好きで病気になる人はいない。それを皆の暖かさで助けるのが、福祉であり医療。老いても私は医者。悩み・悲しみ、一番判っているつもり。天下の悪法=障害者自立支援法の廃止を誓う。

■新党日本代表 参議院議員 田中康夫
 どこに戦争始めたら3年間やったうえで見直しをするなんて国があるだろうか。国も地方も、大きな施設を作って、特定の人達に不透明なお金が落ちるような、ハコモノ公共事業行政だった。お金がなくても地域移行は必要。人が人のお世話をする福祉や医療や教育こそは、21世紀の新しい地域の雇用を生み、地域に活力を戻し、若者を呼び戻す。

■自民党 衆議院議員 伊藤公介
 自立支援法は、障害者が健常者と同様に、社会参加をし、平等の立場で働き、対等に契約をすることが目的。しかし現場は机の上とは違う。現場にマッチした制度への手直しが必要。介護現場の平均賃金は21万円、全産業の平均賃金が33万で、10万以上の差がある。報酬単価を見直すことを約束する。障害程度区分の見直しもする。さらに障害者年金をレベルアップさせる。

《経過報告》

■全国大行動実行委員会 DPI議長 三澤了さん
 2004年のグランドデザイン当時から、この法律が障害者の自立を支援しないと主張してきた。この法案は一度廃案になった。しかし郵政解散で国会の状況が変わった中で、まともな審議がされないまま、2005年10月31日に障害者自立支援法として成立した。2006年の4月に実施に移されて以来、全国各地から悪影響が伝えられてきた。2006年・2007年とこの同じ日に、この場に結集し、この法律を一刻も早く、抜本的に変えて欲しいと訴えてきた。こうした声に押され、特別対策・緊急措置等の修正があった。今年もある。しかし結局、部分的なものでしかない。自立支援法は、「3年後の見直し」に向け社会保障審議会障害者部会で作業が進められているが、応益負担を変えるような審議は行なわれておらず抜本的見直しにはならない。「施設から地域へ」のうたい文句とは裏腹に、施設に戻る状況も起こりかねない。この自立支援法による人権侵害の状況を、司法の場で争お
うと全国で30人が自立支援法訴訟に踏み切った。80人の弁護団がついた。先立つ27日には、支えるネットワーク「勝利をめざす会」が生まれた。2006年12月には国連で障害者権利条約が採択され、日本政府も昨年9月に署名した。
権利条約の視点からは、自立支援法は一刻も早くやめなければならない。

《実態報告》

■「北海道無年金障害者を無くす会」 田中さん、山道さん
 本日の最高裁判決は不当判決になりそうだが、私たちの主張には一点の曇りもない。特別給付金法案が成立したのは成果。給付金法の内容はまだ不十分。障害者年金と遜色ない内容に充実させたい。

■「障害乳幼児の療育に応益負担を持ち込ませない会」 池添さん
 子供の分野に障害者自立支援法が持ち込まれて問題は深刻化した。1。負担の上限があっても、療育の利用料以外の出費がかさむ。療育の費用が月4千円でも、補装具等で13万円になる例もある。補装具等は子供なので半年に一回の作り変えや買い替えが必要になる。また双子の兄が療育に通うため、保育園に通う弟の保育料の減免がない。2。子供はよく風邪を引き、休みが増えると療育施設の運営が困難になる。3。措置制度が残っている児童の入所施設では、一つの施設に措置と契約の子供が一緒に生活している。契約の場合は何をするにも値札が付いてくる。措置の子供におやつが出て、契約の子にはおやつ出ないケースもある。支援の必要な子供に契約制度はなじまない。

■「全国精神障害者団体連合会(全精連)」 竹内さん
 障害者自立支援法は、障害者も働いて税金を納めようという法律。しかし精神障害者は働きたくとも働けない。医療費が倍額になった。地域生活に必要な施設作業所では、ベテラン職員がどんどん辞め、若手も育たない。精神障害へのサービスが身体・知的に比べて遅れている原因は、精神障害者が声を上げにくいからだ。何千・何万の精神障害者が家に引きこもったり、病院から退院できないでいる。政治家や厚労省の役人は、障害者の生活を体験し、自立支援法が障害者をどれほど苦しめているか理解すべき。われわれ精神障害者は差別や偏見に負けない。
障害者自立支援法に絶対負けない。国は施設運営を苦しめるな。

■「これでいいのか障害者・障害児福祉、愛知集会実行委員会」 上田さん
 愛知では毎年集会を行なっている。今年も10月3日にシンポジウムを開いた。2部構成で第1部は、自立して生活する人の状況、2部は働く人たちの状況を明らかにした。自立生活障害者では、支給決定された時間があってもヘルパーがいないという実情がある。市町村によって支給時間も違う。また愛知県の介護福祉士の養成施設は、定員の40%しか学生がいない。介護施設に人が来ないのも当然。障害者自立支援法は廃止するしかない。新たなものを作れと訴えていきたい。

■「熊本コロニー」 労働組合書記次長の秋山さん
 福祉工場「熊本県コロニー協会」の約80人の従業員のうち約6割が障害者だが、全員雇用契約を結び最低賃金を上回る賃金を得ている。障害者・健常者の分け隔てなく同じ仕事をしている。雇用契約を結んだ職場に、新たに利用契約を結ばせ利用料を徴収する。会社や役所に勤めながら利用料を払っている人がいるか。
雇用の場に利用契約を持ち込まないでほしい。本日は熊本現地でも、90団体、約300名の人たちで集会を開催する。障害者自身が望む自立支援法になるよう頑張る。

■「障害者自立支援法に地域の声を届けよう。北海道実行委員会」 西村さん
 北海道でもグランドデザイン以降、継続した取り組みを進めてきた。今年も10月26日に北海道でのフォーラムを開催した。今年は特に、障害児の福祉は契約ではなく国の責任で行なう必要があること、福祉労働者と連携した取り組みを進める必要があることが確認されている。さらに入院時のヘルパー問題にあらためて取り組みながら、自立支援法の矛盾と闘っていきたい。

■「きょうされん」副理事長、伊藤さん
 施設の新事業体系への移行の実態は、利用者への支援よりも施設経営の維持が最優先。収入を増やすために利用者の数を増やすが、それに見合った職員の配置が不十分なため、支援の質は後退し、安全確保すらままならない。また小規模作業所では、都道府県の補助金制度はほとんどが廃止か、廃止の方向が確定している。しかし移行先とされる地域活動支援センターは市町村の事業のため、自治体間格差は広がるばかり。地域活動支援センターにおいても、応益負担制度と同様の利用者負担や日払い方式を制度化している自治体もある。障害者福祉からの公費の削減意図は明らかで、職員の待遇にも表れている。

■「東京都中途失聴者・難聴者協会」副理事長 新谷さん
 東京都のコミュニケーション支援事業が、障害者自立支援法によって突きくずされている。手話通訳の派遣は、昨年4月から東京都の事業は完全に廃止され、すべて区市町村の事業に一本化された。その結果、地域格差が拡大し利用数が激減した。また要約筆記者の派遣は、実施状況を確認しないまま東京都から区市町村に事業移管が強行されたため、要約筆記を利用できない地域もある。コミュニケーションは私たちの毎日の生活そのもの。利用に当たって個人に負担を求める不合理さは明らか。コミュニケーションは、私たちだけでなく、すべての人の生きる権利である。

■「日本脳外傷友の会」 東川さん、蛯子さん
 福祉制度の谷間で、制度を利用できない人がいる。高次脳機能障害、高機能自閉症、発達障害、難病等の方々である。医療費の補助も受けられない。本日開催の社会保障審議会障害者部会でこの問題がテーマになっている。蛯子さんは18年前の交通事故で、高次脳機能障害になった。仕事をしていく上で、言われたことを記憶はできるが、記憶したことを思い出せない困難がある。何十回と転職をしてきたが、理容師の仕事をしているとき、いじめを受けた。介護福祉士の試験に合格して、今、老人ホームで介護の仕事をしているが、障害年金はもらえていない。

■「主体的に生きる重度障害者の会」 木村さん
 私は四肢マヒで体調も不安定なため、ヘルパーがいないと死ぬ。事業所がなかなか請けてくれないので、自分でヘルパーを探して事業所に登録して介助に来てもらっている。ヘルパー派遣の時間数があっても、事業所を頼ることができない今の生活は、死と背中合わせ。京都府のホームページを通して、山田京都府知事に何度も嘆願したが、「京都市に依頼した」と繰り返す。京都市も福祉事務所に任せっぱなし。福祉事務所に事業所を探してもらったが、「36ヵ所依頼したが断られた」というだけ。厚労省に直接伝えたが何も変わらない。これが現実だ。
障害者の命を軽く見ないよう、厚労省、京都府、京都市に強く訴える。

■「ピープルファーストジャパン」 大川さん
 今沖縄では支援法が使えないことで問題になっている。病院から退院したくてもできない人や、退院しても生活ができないなどの問題がある。退院して24時間介助を必要とする人が、12~13時間しか貰えない人もいる。3週間前には、10歳の幼い子の命がなくなった。もっと支援法が良ければ、もう少し生きれた。
どんな人でも使える自立支援法を作ってほしい。

■障害者自立支援法違憲訴訟原告 「大阪さつき福祉会」 大江さん
 お金を貰いたいから働いているのに、なぜ利用料を払うのか納得できない。給料を貰うのに利用料を払うのはおかしい。休日出勤もして毎日休まず働いて、給料が上がるように頑張ってきたが、貯金も貯まらない。自立支援法には本当に腹が立っている。応益負担には反対である。今回は頑張って裁判に訴えていきたいと思う。

◆司会:3つ厚労省に反論する。一つ、「特別措置、特別対策を講じた」という
点。障害を自己責任にすることは絶対に妥協できない。どんな措置が講じられ、どんなに値切られても、ゼロにしなければ承服しないと宣言しよう。二つ目、「高齢者も一割払っている」いう点。高齢者の一割負担問題は本当に正しかったのか、もう一度障害者問題から振り返る必要がある。三つ目、「予算がない」という点。障害者にかけている費用の割合は、OECD30カ国中、日本は下から3番目。絶対納得できない。障害者の権利条約、素晴らしい北極星が提示された。障害者を締め出す社会は弱くて脆い社会である。これを反転していくには、この自立支援法をなくすことがバロメーター。

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10・31の怒りネットのビラ

今こそ「障害者自立支援法」を撤廃させよう!
契約制度から地域生活を保障する「措置制度」へ!


 「障害者自立支援法」が成立してから3年がたちました。障害者の激しい反対
や不安に対して、尾辻厚労大臣(当時)は「サービス低下は絶対に起こさない」
と明言しました。さらに、「仕組みとしては応益負担だがきめ細かな配慮を行っ
ており、実質的には応能負担と変わらない」とも言っていました。でも、現実は
どうでしょう。数度にわたる自己負担の「軽減策」にもかかわらず、これが適用
されない人たちを中心に利用料が払えずに介助時間を減らしたりすべてをあきら
める人が続出しているではありませんか。介助時間の削減も全国で数え切れない
ほどの数で起こっています。政府が言ったことは皆うそだったのです。私たちの
生活は、ますますひどい状態に追いやられています。移動介助が充分に保障され
ないために外出できない人、自分の思う通りに食事やトイレができない人、一生
懸命に働いてやっと稼いだわずかばかりの工賃から利用料を取られる人、心中や
障害者殺しも増えています。
 障害者の生活を一生懸命支えている介助者だって悲惨です。ヘルパーで正社員
はほんのわずか、給料は18万とか20万で生活は困難です。ほとんどをしめる
パート労働者はもっとひどい! 年収200万に届かない「ワーキングプア」状
態の人がたくさんいます。良心的なヘルパー派遣業者や作業所の中にはつぶれる
ところも出ています。小規模作業所は軒並み存続の危機です。こんな「支援法」
は撤廃しかありません。

●契約制度が全ての問題の根源

 「支援法」は撤廃するしかないという声は日々強まっています。ただ、契約制
度自体は残したほうがよいのではないかと考えている人もいるのではないでしょ
うか。しかし、「支援法」がこんなに悪い制度になった第一の原因は、契約制度
にあると言わざるをえません。
 契約制度を導入することで、福祉を国が保障するものから、金で買うものに変
えてしまったことです。買った人が支払うのは当然、これが応益負担の根拠とな
っているのです。払えるような所得は働いて稼げというのがこの制度の考え方で
す。契約制度と応益負担とは一体のものであり、契約制度を続ける限り応益負担
もかならずついてくるのです。この中には国の責任で障害者の生活を保障すると
いう考えはありません。実際に、「支援法」の下で国や自治体の責任はどんどん
放棄され、全ては「自己責任」にされてしまっているのです。「支援法」の様々
な問題点は、この契約制度という制度の根幹にもとづいています。契約である限
り、細かな点まできちんと決めておく必要があります。だから、介助は融通の利
かない型にはまったものになり、障害者の生活は本人の意思とは無関係に時間で
細切れにされたものになるしかないのです。何十項目にも及ぶ細かな認定調査も
事業所への日額払いの強制も契約制度では不可避に起こってくるのです。「支援
法」の廃止とは、契約制度の廃止でなくてはならないと思います。
 国は「措置から契約へ」を掲げて契約制度を導入する時に、あたかもそれが
「施設から地域へ」でもあるかのようなことを言ってきました。「支援法」が障
害者が安心して地域で暮らせる制度だと宣伝してきました。でも、それは大嘘だ
ったのです。
 そもそも障害者は30年におよぶ地域自立生活運動をとうして、国に障害者政
策の「施設から地域へ」の転換を迫り、「措置制度」を障害者を隔離する制度か
ら、地域で生きることを保障する制度へと改革してきたのです。その中で「全身
性介護人派遣制度」や生活保護他人介護料、とくに大臣基準を勝ち取ってきまし
た。こうした改革の途中で「措置制度」そのものが廃止され、契約制度に変えら
れてしまいました。
 しかし全身性介護人派遣制度のような「地域自立生活を保障する措置制度」を
「身体障害者」「知的障害者」「精神障害者」をはじめすべての障害者に広げ、
必要な人に必要な介助がゆきわたるようにすることが求められています。
 「支援法(契約制度)」を撤廃し、「措置制度」を地域生活を保障する制度へ
と改革を進めていくことこそが今必要なのではないでしょうか。

●社会保障の解体と改憲を止めよう!

 政府は、毎年2200億円の社会保障費削減方針を撤回しないばかりか、今お
きている世界金融危機に対して何十兆円もの税金を使って銀行や大企業救済に向
かおうとしています。そして、私たちに対しては、「支援法」「後期高齢者医療
制度」を押し付け、生活保護の各種加算を打ち切るだけでは足りずに、通院移送
費を減らし、生活保護費そのものまで削減しようとしています。さらには、「脳
死」臓器移植や「尊厳死」等に見られるように、障害者や高齢者の命さえも奪お
うとしているのです。その行きつく先は、憲法を改悪して自衛隊を軍隊に変え、
私たちの権利や自由を制限して、自分たちが好き勝手に国を動かそうと狙ってい
るのです。
 でも、私たちは黙ってはいません。本日もたくさんの人たちがここ日比谷に集
まりました。「応益負担違憲訴訟」も各地で始まっています。さらに、「ワーキ
ングプア」の若者をはじめとする労働者や高齢者も闘いをはじめています。こう
した人たちとの連帯の輪を広げ、福祉切捨てと改憲-戦争へと向かう動きを止め
て行きましょう。

支援法」を絶対に撤廃させましょう!
国は、障害者の地域生活を責任もって保障せよ!
総選挙で改憲賛成の候補者を全員落選させよう!

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●会費とカンパのご協力をお願いします
今回、振込用紙を同封しました。
・会費は1口1000円です。団体は何口でも結構です。カンパやニュ-ス購読
料の形でも結構です。ぜひよろしく!                  

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もう騙されないぞ!
~しあわせは歩いて来ない 求めて行くもの~
渡辺 豊一(福生市)

◆ビニールハウス育ち

 怒りネットの人達と出会って3年が経ちました。それまで私は障害者問題につ
いては、個人的な問題、責任として考えていて、あまり社会的な問題とは捉えて
いませんでした。なぜ、そういう考え方になったのか自分でもよくわかりません。
昔の障害者のように露骨な差別は受けなかったからでしょうか?
 今から31年前、私は生まれてすぐに親から離れて、2年間清瀬市の障害児の
専門の病院に入って生活をしていました。2歳から武蔵村山小児病院へ移りまし
た。そこは、脳性麻痺者ばかりで差別どころか、それが当たり前だと思っていま
した。逆にいうと健常者とのかかわりがなく、世間を知らずに生きていました。
小学校3年までは病院に入っていました。小学校4年から自宅で家族と一緒に生
活を始めました。学校は、村山養護学校に12年間通いました。中学・高校と先
生や周りの人達にいろいろなことで精神的に鍛えられたと思っていたところ、た
んぽぽに入ったら突き落とされた感じでした。入って半年間は社会の壁にぶち当
たって馴染むのに時間が掛かりました。養護学校時代の時は独特のビニールハウ
スの中で守られてきて、ビニールハウスをいきなり剥ぎ取られ、自立を強く迫ら
れて戸惑いました。でも、今では馴染み過ぎて怖いです。

◆人生ガラガラポォ~ン!

 月日は流れ、18歳の少年も05年当時28歳のおっさんになっていました。
そして、福祉全体が大きく変わり始めて「おかしくなってきている。」と思って
いた矢先、テレビや新聞で障害者自立支援法のことが盛んに報道され、色々な障
害者団体が国会の前でデモや座り込みをしているのをテレビで見て、何だかよく
はわからないけれど、「これは、これまでとは違うぞ」と思い、国会に行きまし
た。最初は、DPIから情報をもらってから国会に行ったのですが、たくさんの
障害者がいて、誰がどこの人なのか全くわかりませんでした。
 偶然最初にお話したのが、世田谷ガチャバンの佐野さんでした。そして、北区
の渡辺さんが、障害者自立支援法のしの字もわからない私たちに法律の概略と矛
盾点についてわかりやすく説明してくれました。そこではじめてというか、やっ
とと言うか、05年当時、自分が置かれている大変な状況に気づくことができま
した。これが、怒りネットの皆さんとの最初の出会いであり、自分の甘さを痛感
する始まりでした。
 そこから私の価値観、人生がガラッと変わっていきました。怒りネットの人達
と一緒にいると、私が知らないことだらけですごく新鮮で、日々勉強をさせても
らっています。いろいろな障害者の問題に関わってきて、勝ち取っていった話を
聞くたびに「今の制度があるのは先輩達のお陰だ。」と最近そう思えるようにな
りました。

◆お陰、さまさまさまです

 たんぽぽにいるといろいろな障害者の人達がいて、時々気をつかったりします。
特に精神障害の人たちとは、私自身がテンションを上げておかないと言われたこ
とに対応できなくなります。また、たんぽぽの職員も今ひとつ勉強不足のようで、
支援法はじめいろいろなことに的確に答えてもらえないということもあります。
しかし、怒りネットでは、広く、深く障害者問題についての話が聞け、しかも、
障害者と健常者とか、年齢の違いとか感じなくてすみます。平等で自由な感じが
します。だから、定例会に参加すると、なぜだか気をつかわず、何でも言えて、
気分的に落ち着きます。で、みんなの頑張る姿を見ていてたんぽぽは甘いと思い
ました。もし、怒りネットの人達との出会いがなければ、今頃はどうなっていた
のだろうかと考えると、ぞっとします。多分、周りに流されて埋もれていたと思
います。国の「福祉切りすて作戦」に騙され続けていたと思います。たんぽぽだ
って同じようにダメになっていたかも知れません。たんぽぽの活動も、怒りネッ
ト皆さんのお陰で進歩したと思います。

◆ボランティアブームへの疑問

 私達の年代の人達は、ボランティアブームの時代で、大学生や高校生が学校の
授業の一環でまた、就職を有利にするためにボランティアを利用していたと今に
なってそう思います。中学生時代からボランティアと一緒に野球観戦や旅行など
していました。私が行くたびに私の分とボランティアの分と二人分払っていまし
た。その頃は、まだ介護人派遣事業を利用ができず、障害者年金がもらえない年
齢で、しかも、母子家庭で、生活保護だったので、母の負担が大きくなっていま
した。当時は、学生さんは、収入がないためボランティアの分も払うのが当然だ
と思っていました。

◆突然の生活保護打ち切り

 二十歳になってから介護人派遣事業を利用できるようになり、障害者年金も、
もらえるようになり、母の負担が少なくなりました。当時、私は介護人派遣事業
については、「母の負担を軽くするため」としか聞いていませんでした。でも、
すごく画期的な事業だと思いながら利用していました。それにちょうどヘルパー
の資格など関係なく、誰でも市や区に申請すれば介護登録できました。この頃は、
資格制限はありませんでした。1日8時間で時給1450円でした。時給に関し
ては各市町村まちまちだったと思います。当時はあきる野市にいたので、その市
はそうでした。
 20歳を過ぎたころ、今の福生市に引っ越しました。すると車があるというこ
とで生活保護はうちきられました。でも、車は遊びや趣味で持っているのではな
く、私のような重度障害とって、車は体の一部であり、暮らしに必要不可欠のも
のです。その後も介護人派遣事業を利用しました。

◆悪くなる暮らし・深まる疑問

 2003年から支援費制度が始まり、今まで介護人派遣事業の人達を継続させ
るのに市と交渉して、事業所に登録してもらって利用していました。支援費制度
が始まったときは介護保険の練習期間だと思っていました。いろいろめんどくさ
いとは思いながらも、悪い制度だという認識はありませんでした。たんぽぽの職
員からも、その他の身近な人達からも疑問、反対の意見、声はありませんでした。
そして気がつくと、いつの間にやら今の障害者自立支援法へと制度がドンドン変
わってきました。
 支援法になって、訪問介護と移送の事業所を利用していて訪問介護の事業所に
今までの介護者も継続してやってもらっています。その人達は映画やカラオケな
どは自分のものは自分で払うという友達感覚で付き合っています。そのほかの人
と出掛ける時は食事以外は全部利用者持ちですが、チョッとおかしいと思います。
確かに事業所に入る単価が下がって生活が大変なのは分かります。利用者の立場
から言わせてもらうと、給料が日払いだったら生活ができないから利用者が負担
するというのは何となく分かります。しかし、1ヵ月分まとめて入るから介護者
は損していないと思う。介護者の自己負担分と時間に対するお金とダブルで取ら
れている感じです。できることなら、介護者の自己負担分と時間に対するお金を
取るのだったらどちらかにしてほしいと私はそう思います。

◆牙を抜かれた若い障害者は・・・

 私は障害者差別禁止法については、良く分かりません。ただ、差別といっても
いろいろあると思います。障害があるだけで健常者と同じ人間としてみてくれな
いで、どうして特別扱いをするのだろう・・。それが大きな差別だと思います。
法律で罰するのではなく、差別が起きないような社会作りが必要だと思います。
そして、差別する人とされる人がお互いに話し合って、互いの立場や痛みを理解
していけば、もっと良い社会になると思います。
 いろいろな人がいるので、一人ひとり考え方が違って当たり前です。今の時代
はメールで会話をする時代ですが、できるだけ直接会って話すと信頼が生まれる
と思います。考え方が違っても話しあって歩み寄るということも怒りネットで学
びました。つくづく私たち若い?障害者は差別や矛盾を見抜く力を奪われている
と思います。何でも恵まれているから、そうなのだと思います。でも、国からも
行政からも本当に健常者と同じように大切にされていないと最近つくづくそう思
います。もっと若いころから障害者差別や社会の問題について勉強できていたら
人生違ったのかなと思う。でも、逆にこの年で気づいたから良かったとも感じま
す。
 埼玉の金子さんはじめ、多くの先輩達が体を張って勝ち取ってきたものを後退
させないよう、私達若い障害者が頑張っていきたいと思います。それにはまだま
だ力不足です。もっともっと自分を鍛えなきゃと感じています。

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「自立支援法」撤廃 関西集会報告
高見元博

★130人が参加

 9月21日に開かれた「障害者も福祉労働者も生きさせろ!『障害者自立支援法』
の撤廃を求める集い」は兵庫県の西宮勤労会館にて、130人の集まりで成功し
ました。集いは「怒っているぞ!障害者切りすて!ネットワーク関西」の呼びか
ける実行委員会の主催によるものです。
 感想を寄せてくれた人によると、落ち着いた、地道な集会で良かった、とのこ
とです。池田直樹弁護士の講演は具体的な問題に即して行われました。なぜ自立
支援法に反対するのか。応益負担による一割の自己負担の問題、介助時間数の削
減で地域自立生活が困難になっている問題が語られました。そしていま準備を進
めている応益負担違憲訴訟の進展具合も語られました。10月31日に提訴するため
に準備がどんどん進んでいます。行政不服訴訟であるために行政とのあつれきを
嫌って訴訟参加者があまり増えて行かないことも語られました。差別禁止法の合
理的配慮の問題も、国との関係ではあってはならないことだというお話でした。
合理的配慮というのは、差別であるかどうかの受忍線を引くものです。ここまで
やってくれたらここから先は我慢するという線を引くのが合理的配慮です。国と
の関係では受忍するのはおかしいということでした。(ただし僕は民間の関係で
も「合理的配慮」は許せないと思います。)質疑応答では生活保護の問題や「障
害者」の虐待問題などの質問が出て、池田弁護士には丁寧に答えていただきまし
た。

★各立場からの報告

 休憩を挟んでフリートークです。「精神障害者」「障害者」の当事者を始め福
祉労働者や事業所の経営の立場からのそれぞれの発言がありました。「障害者」
も福祉労働者も生き難い、生きていけない状態になっていることが縷々(るる)
語られました。問題はあれこれの改良ではなく制度の撤廃以外には解決がないこ
とが浮かび上がりました。地に足の着いた問題意識から語られる中身はお互いの
交流となり、豊かな展望が広がりました。若者の発言は元気いっぱいで明日の力
に溢れていました。
 最後に怒りネット全国の世話人の古賀典夫さんからまとめの提起を受けました。
団結して闘う以外にはないが、こうして「障害者」も福祉労働者も目指すところ
はひとつであることが明らかになり、団結の方向性もまた明らかになっているこ
とが語られました。
 集会宣言で今年も日比谷公園での大集会に参加すること、生存権裁判を支援し
て行くことが確認されました。

★「障害者」と福祉労働者が参加

 参加の際立ったところは「身体障害」の仲間たち、「兵庫県精神障害者連絡会」
をはじめとする「精神障害者」、高槻医療・福祉労働組合と患者さんたち、福祉
労働者をはじめとする関西合同労働組合、部落解放同盟全国連合会、地域の労働
者、「障害者」等です。全国連の若者たちの元気いっぱいの発言はとてもよかっ
たです。
 関西での広がりは、福祉労働者との結びつきがあり、それを包むさらに広くの
労働者の参加があることです。労働者が「障害者」の立場にたって物事を考えよ
うとしています。まだまだ十分なものではないのは言うまでもありません。初め
から十分に理解する人などはいません。しかし、地域日常闘争を支えようという
意欲のある人たちがいることも事実です。「障害者」が生きていくうえでの日常
的な闘いがあります。その日常の生きるための闘いを、支えることは労働者が自
分自身の人間性を取り戻していく過程でもあります。労働者の多くは「障害者」
とは隔離された環境で育っています。それは「障害者」が隔離収容されているか
らです。そのことが労働者の人間性を歪めていると思うのです。そこから「障害
者」と共に生きる中で、自分自身の失っていたものを取り戻すことができるので
す。
 関西での広がりは、そういうことを考える労働者が多数いることを示していま
す。差別に気付き、それを正そうという自然な感情があると思います。労働者も
捨てたものじゃあありません。
 
★「合理的配慮」の問題

 そのように見ていくときに、「合理的配慮」という考え方は許しがたいもので
す。労働者との関係でも、国家・行政との関係でも、「差別してはいけない範囲
を決める」ということは逆に言えば、「差別していい範囲を決める」という考え
方だからです。これは、労働者がいたらなさから差別してしまうというような問
題ではありません。初めから差別する自由を与えるものです。ここからここまで
は差別しても許されるという範囲を決めてしまうものです。そうではなくて、
「いたらなさはあるけど全ての差別を許さない」という立場に労働者を組織する
ことが必要なのです。
 この「合理的配慮」の問題はいままで「障害者」と労働者が獲得してきた地平
をも破壊するものです。国家・行政との関係で受忍線を引くことが許しがたいの
は言うまでもありません。民間でも企業との関係で受忍線を引くことは許せませ
ん。そればかりではなく、個人同士の関係でも受忍線を引くことは許しがたいの
です。現実の差別は個人同士の間で一番激しく現れます。差別するのが労働者で
あるという場合は少なくありません。それに対して差別を糾弾して差別に対して
労働者も共に闘おうということを組織してきたのが私たちの闘いではなかったで
しょうか。関西集会の成功はその成果でもあります。その地平を踏みにじり、労
働者を再び差別すする側に組織してしまう「合理的配慮」という思想は絶対に許
せません。

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2008年11月 6日 (木)

怒りネット通信第37号

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怒りネット通信
2008年10月23日 第37号
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>

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■もくじ
・「契約」から地域生活を保障する「措置」へ
・「障害者差別禁止法」に対する意見書
・障害者職業センタ-の職員の対応
・大田区・移動介護32時間削減問題の近況報告
・鈴木さんの東京都への申し入れ行動報告

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●もうやめようよ!障害者自立支援法 10・31 全国大フォ-ラム に集まろう!
 10月31日(金)12時 日比谷野外音楽堂
 ◎怒りネットは、11時クレオ(霞が関の弁護士会館)ロビ-集合

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「契約」から地域生活を保障する「措置」へ
古賀 典夫

 「支援法」成立から3年がたちました。現在、「支援法」の付則に明記された3年後の見直し時期になっており、政府はこの秋にも改定案を示すとしています。「支援法」の実体が分かれば分かるほど「撤廃しよう」の声は、ますます障害者の間で広がってきています。今年は10月31日に日比谷公園で「もうやめようよ!障害者自立支援法、全国大フォ-ラム」が行われます。ここにみんなで集まって「支援法」への怒りを国にぶっつけてゆきましょう!

●「支援法」のもとで障害者は生きてゆけない!

 応益負担を課すこの制度は、障害が重く介助が必要な人ほどお金が取られます。政府は「就労を促進することで所得保障をする」と言いますが、重度の障害者ほど働くことは困難です。それでも厚労省は、「福祉でも買うことが当然。だから1割負担は当たり前」と言います。買えない人がいてもかまわないとの姿勢を示しました。
 地域での介助制度には、どんなに重度の障害者でも国は数時間の介助保障しか行わない国庫負担基準を決めており、家族などの介助を前提としているのです。その結果、家族も働くことは困難となります。
 「重度訪問介護」など、長時間の介助を必要とする障害者の介助制度については、報酬単価が低く抑えられたため、引き受ける事業所が極めて少ない状態になっています。事実上利用できなくなっています。そこで働くヘルパーの賃金も低くなり、辞めていくヘルパーもあり、ますます困難な状況が強まっています。

 また「支援法」は、ヘルパーの中にも分断を行い、「3級ヘルパー」やこれまでの介助実績によってヘルパーとして働く人の介助には、報酬を30%削減する政策を採っています。市町村が認可する小さな事業所についても、15%報酬を削減しています。そのため、これまでの介助者を失いかねない危機があります。
 この資格制度は、障害者が介助者を得ることを困難にしています。また、お仕着せの講習の内容を、障害者の個性や意向を無視して押し付ける結果ともなっています。
 相談事業、移動の介助、コミュニケーションの支援など多くの福祉がますます財政的に不安定な制度におかれてしまっています。
 報酬単価や補助金を極力削減する政策の中で、福祉労働者の生活もますます苦しくなっています。

 さらに「支援法」は就労の推進に力を入れる、ということを掲げてきました。そのため、一般就労を目指す者、福祉制度の中で雇用契約を結ぶ者、福祉的就労、それ以外、と能力別に選別する制度を作っています。法外の小規模作業所もこうした分断体制の中に組み込もうとしており、地域の人間関係がばらばらにされようとしています。一般就労は、不安定雇用、低賃金が多く、短期間で辞める人も多いのが現状です。

●「支援法」をどう変えることが必要なのか
                                    
 「支援法」が成立する中で、次々と心中や子殺しが起こりました。福祉制度を利用できなくなる人もでました。3年後見直しにあたって、いま何をどのように変えることが求められているのでしょうか。もちろん「支援法」の撤廃です。ただ、その中身が問題です。衆議院選挙が近づくなかで民主党の議員も「支援法」の見直しではなく廃止をかかげはじめました。「障害者権利条約の批准をみとおし、障害者が大半を占める審議会で新たな福祉法を検討する」「総合的福祉法を制定する」というのがその内容です。しかし介護保険制度に賛成し、今も介護保険は廃止しようとしていない民主党のことですから「新たな福祉法」や「総合的福祉法」が同じ契約制度のレ-ルの上で構想されている可能性は大きいと思われます。
 でも必要なのは、契約制度の廃止なのではないでしょうか。「支援法」の悪い所をあげれば山ほどありますが、なんと言っても一番悪いのは「措置から契約へ」の制度の転換の中で、福祉を国が保障するものから、金で買うものに変えてしまったことです。買った人が支払うのは当然、払えるような所得は働いて稼げというこの制度の考え方です。障害者の生活を保障する国の責任は放棄され、すべては自己責任にされてしまいました。「支援法」の様々な問題点は、この契約制度という制度の根幹にもとづいています。「支援法」の廃止とは、契約制度の廃止でなくてはならないと思うのです。
 国は「措置から契約へ」を掲げて契約制度を導入する時に、それが「施設から地域へ」でもあるかのようなことを言ってきました。「支援法」が障害者が安心して地域で暮らせる制度だと宣伝してきました。でも「支援法」が成立してからの3年間に明らかになった実態は、それがウソだったことを示しています。
 そもそも障害者は30年におよぶ地域自立生活運動をとうして、国に障害者政策の「施設から地域へ」の転換を迫り、措置制度を障害者を隔離する制度から、地域で生きることを保障する制度へと改革してきたのです。そのなかで「全身性介護人派遣制度」や生活保護他人介護料、とくに大臣基準の広汎な適用などが勝ち取られてきました。こうした改革の途中で措置制度そのものが廃止され、契約制度に変えられてしまいました。しかし全身性介護人派遣制度のような「地域自立生活を保障する措置制度」を「身体障害者」「知的障害者」「精神障害者」をはじめすべての障害者にひろげ、必要な人に必要な介助がゆきわたるようにすることが求められています。
 必要なのは「契約から措置へ」の転換です。そして措置制度を地域生活を保障する制度へと改革を進めてゆくことです。「支援法」撤廃の中身を、そういうものとして勝ち取ってゆきましょう。

●民衆の生活を保障しない政府はいらない!

 憲法では、政府などが民衆の生活を保障し、社会保障や福祉を増進させなければならないことが規定されています。にもかかわらず、実際に政府が行っていることは、社会保障や福祉を切り捨てることであり、ワーキングプアを拡大させることです。そして、「脳死」を人の死としていくことや「尊厳死・安楽死」を推進することなど、命の切り捨てさえ推し進めています。どんな政党が政権につこうが、こんな政策を推し進めるのであれば、そんな政府はいりません。
 こうした政策を新自由主義の下で、進める政府や政治家、財界関係者は、さらに改憲をも狙っています。自衛隊を正式に日本軍として、軍備増強と海外派兵をいっそう推進める一方で、そうした政策のために一切の人権を抑圧する内容に憲法を変えようとしているのです。法的には、再来年5月以降には改憲の発議ができるようになっています。だから、選挙では改憲や新自由主義を支持する立候補者は絶対に落とさなければなりません。国益を強調して、侵略のための給油をはじめ、あらゆる海外派兵を正当化する人々の当選も阻止しましょう。

  障害者自立支援法の撤廃をかちとろう!
  共に地域で生きあえる保障をかちとろう!
  10月31日に日比谷に結集しよう!

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「障害者差別禁止法」に対する意見書

政策研「障害者差別禁止法」作業チーム 様

日本脳性マヒ者協会全国青い芝の会
会長 金子和弘

 今回政策研作業チームがつくった「障害者差別禁止法案」をDPIが国会に出す事について、その努力には敬意を払います。しかし全国青い芝の会として長年運動を行ってきた立場から、疑問と危惧を感じておることも事実です。
 それは、まず私たち全国青い芝の会としての差別の捉え方の問題があります。 障害者なら誰もが差別を受けたくないし、したくはないと思うのは当然です。私たち脳性マヒ者は幼い時から「本来あってはならない存在」とされ、社会的にも親兄弟からさえも一人の人間として扱われず、「可哀想な者」「そこに居ては困る者」という両方が矛盾する表裏一体の健全者意識の中で、様々な制限を加えられた「配慮」を強いられ、人間らしく生きる事を奪われ、多くの仲間が親の手によって殺されるというような酷い差別を受け、それと闘い続けてきましたが、その中で感じる事は、差別は単に社会状況から生まれるものではなく、人間が生まれながらにして本能的に持っているものであり、それを人類の歴史の中で何の疑いも無く当然であるかのように人々は受け入れ、差別構造社会が形成され、今の優生思想や能力主義が蔓延する社会が出来上がってきているのだと考えます。

 そういう現実において、おそらく今の日本の中で「自分は差別をしています」なんて言う人はあまりいませんし、大多数は無関心な人だけです。
 このような社会の中で、国に国連の権利条約を受け入れさせる法整備の一環として、「障害者差別禁止法」を成立させようとしていますが、どんなに立派に「障害者差別禁止法(市民案)」を作ってみても、国会の修正協議の過程で、形を変えられ、権利条約の中にある「合理的配慮」が逆に利用され、たとえ私たちから見て差別だと思えるものであっても「不合理的」な主張であると見なされてしまう危険性が大いにあります。そして、もし国会を通る事になれば、法律である以上、法的に制度的に「してはいけない差別」と「しても良い差別」が作り出されると考えるのが当然です。それを役所や役人が決めていく事になると思うのです。だから優生思想の差別性がどこにも記されていない事についても危険性を
感じます。
 その結果、どういう事が起こるのかというと、障害者に競争の原理を根付かせ、社会に役に立つ者だけを受け入れ、そうでない者を合理的配慮の名の下に社会から排除し重度障害者の自立生活は妨げられ、尊厳死や安楽死の法制化につながるという形ができあがってしまうのではないでしょうか。
 つまり「差別禁止法」を作ることは、差別の合理化を図る事だと考えるし、「自立支援法」などが有る限り当然そのような状況にならざるをえないでしょう。
 アメリカのADA法が作られて10年、今、アメリカの障害者たちは本当に喜んでいるでしょうか。安楽死や尊厳死が強要され、多くの障害者が殺されていっています。そして生活に困難していると聞きます。やはりあのADA法は「傷痍軍人」に市民権を与えるためだけのものだったというしかないように思えます。その流れを汲む差別禁止法であるならば、私たち全国青い芝の会は大きな危惧を感じざるをえません。
 今、私たち障害者自身がやるべきことは、差別から逃れようとせず、差別を受けている現実を社会や国に訴えていく事であり、多くの市民一人一人に障害者への差別性を語りかけていくことではないのでしょうか。
 以上の理由をもって、この「差別禁止法」を国会に出すのは慎重に慎重を期すべきであると考えます。
 これは長年にわたり障害者差別と闘ってきた本会としての忠告と受け取っていただきたいと思います。
2008年9 月28日

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厚生労働省の外郭団体『障害者職業センタ-』の職員の対応

 2003年・平成15年秋、私はパートで勤務していた東京都にある大手スーパーの店内にあるスーパーの完全子会社、A株式会社で労災に遭いました。この会社には障害を隠して就労していました。障害者職業センターで私を受け持っていた職員のBさんにお電話で、何回か相談したら、「会社が労災と認めてくれていれば、それで何も問題ないじゃないでしょうか?」で片づけられ、しかも労災で仕事が出来ない期間中に貰える可能性がある、『休業補償』について何もB職員は教えてくれなかった。仕事が出来なくて休んでいる間に、今後の会社内で人間関係や置かれた立場や『休業補書』について不安になり、助言を受けたくて、障害者職業センターに、まずは『休業補償』について教えて欲しくて「社会保険いて詳しく教えて欲しい。社会保険労務士を紹介して下さい」と、お電話でお願いしたが、突き放すように「センターとしてそれは出来ない。会社が労災を認めてくれているから、それだけで良いと思います」で片づけられた。労災で通院したのはC病院です。
 酷い会社で、仕事が出来なくて休んでいる間は、休業補償はおろか有給休暇も取れなかった。
 会社はパートに対して、2003年・平成15年秋頃から無理なシフトを組んで、いつも1日1時間を超えるサービス早出出勤を強制。いつもサービス残業も当たり前。4、5時間働いても3時間分の給料しか出さない。その労働環境をB職員は「今は障害者求人が少ないから、新しい仕事を見付けるのは難しいから、仕方がない。今の会社で適応できているから今の会社で働きなさい」という意味の発言。B職員は障害者の酷い労働環境を平然と黙認。この勤務先には居づらくなり、2004年・平成16年2月一杯で退職。 2004年・平成16年3月、障害者職業センターが発行する『センター判定・知的障害』を利用して、D産業にパート従業員として障害者雇用で入社。週5日勤務で拘束時間は9:30から17:30、休憩時間は60分と15分が2回で計90分。拘束時間から休憩時間を差し引きすると、週の所定労働時間は32.5時間になりますが、いつまでも健康保険や厚生年金に入れてくれませんでした。
 人間関係や仕事で悩んだことがあっても、B職員は、「センターとしてはそちらの就労には関わっていませんから」と言われ、相談に乗ってくれませんでした。
 在庫過剰により仕事が少なくなり、私も含めた多数のパート従業員に対する2004年・平成16年12月2日から翌年1月17日に渡って行われた『一時帰休』か『一時解雇』(この時、会社が行ったのが『一時帰休』か『一時解雇』かのどちらかについては記憶が曖昧)が行われ、不安になりB職員に相談したら、「会社が決めたことだから、仕方がない」で片づけられてしまいました。なお、B職員は、『一時帰休』と『一時解雇』との違いや制度によって適用される労働法や社会保険制度が異なることも全くご存じでは無いようでした。D産業は、2005年平成17年2月で退職。
 2005年・平成17年春頃、障害者職業センタ-で受付の前にあるロビーでB職員さんにお目にかかったら、「(D産業よりも)前のAで働いていた方が良かったと思いますよ」と、不可解な発言。AやAに限らず、私の勤務先の待遇や勤務先で置かれた状態についてきちんと実体把握をなさる意志能力が欠落されていたことが言動で読みとれた。

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大田区 障害者移動介護32時間削減問題 近況報告
鈴木敬治

 東京・大田区で移動介護を利用して暮らす全ての障害者が、移動介護を全員一律32時間に削減されたのは、4年前の4月のことです。
 私、鈴木敬治は、大田区で生まれ56年間大田区で暮らしてきた重度の脳性麻痺者です。
 04年の3月までは月124時間の移動介護を使い生活していました。障害者自立生活運動に飛び込み独り暮らしを始めて26年になります。
 04年の4月に、私ももれなく移動介護を32時間に削減されました。大田区は一方的に32時間に削減した支給量決定通知書を自宅に送りつけてきました。
 こんなこと絶対に許せないと思い、大田区ととことん闘う決意を固めたのです。
 それから4年半以上経つ現在も闘いは続いています。大田区がなんら変わろうとせず、実際なんにも変わっちゃいないからです。
 僕の闘いは、大田区の障害者仲間だけでなく、全都全国の障害者・支援者の仲間に支えられてきました。
 僕は、そのことに深く感謝しています。皆さん本当にありがとうございます。
 支援して下さった皆さんに、最近の状況を以下にご報告いたします。
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 06年11月29日に東京地裁で実質勝訴の判決が出た後、大田区は、判決逃れのために、昨年1月12日に移動介護 月90時間の決定を、勝手に送りつけてきました。
やはり大田区はこちらには何の相談もしませんでした。
 僕はもちろん、移動を(90時間なんかではなく)元の124時間に戻せと言い続けてきました。大田区は判決後、姑息な事に、06年12月28日「移動介護要綱を32時間上限から32時間標準に書き直す予定である」と報道に発表しました。僕はその事を翌日の新聞で知りました。
 07年4月には大田区役所前で、この移動介護削減問題の解決を要求する集会を、全国の障害者の賛同のもとやりました。しかし、大田区はこれを無視しました。
更に07年7月には新区長との直接交渉を求める要望書提出をやりました。しかし、新区長はこれをも無視しました。
 一方、僕の暮らす地域を担当する大田区北センター長との話し合いは続けられました。
 僕は「判決逃れの大田区32時間要綱の『標準』への言葉だけの書き換えなんか認めない」と言い続けてきました。さて、この交渉の中で北センター長は、「移動32時間標準の要綱」については、大田区本庁の障害福祉課長を同席させ、見直しの為の話し合いの場を作ると「約束」しました。しかし注文が多く、僕が東京都に行った、大田区の移動介護削減処分に対する不服審査請求を取り下げて欲しいと言ってきました。さらに見直すのは重度(障害者)訪問介護だけで、視覚障害者、知的障害者の移動介護については見直すつもりはないとも釘を刺してきました。
 ところがおかしな事に、この「約束」は未だに果たされる気配がありません。
何故なんでしょうか。実は、この大田区の「要綱見直し約束」が始まりもしない08年4月22日に、今度は東京都が、これまでの4年分の溜まりに溜まった不服審査請求の全てを全面的に却下したのです。それは東京地裁の判決内容をも踏み越える代物でした。大田区の下した判断と処分は妥当だったとして、鈴木の不服は認めないと却下したのです。これで、お墨付きを得た大田区は形勢逆転と考えたか、その後「約束」の話し合いを始めるそぶりすら見せないのです。全く困った奴らです。

 しかし東京都も本当にくせ者です。4年分の僕の不服審査請求をずっと放置しておきながら、機を見計らって一気に不服を却下したのです。これに対しては、もちろん黙っているわけにはいきません。東京都へは、7月24日に、大田区の障害者仲間のみならず全都の仲間の応援も得て、抗議申し入れ行動を行いました。
この不服却下の理由を読むと、東京都は、当事者である私達大田区障害者の話は一切聞かずに、大田区の話だけを聞き取り、しかも大田区の説明するデタラメな誤った事実に基づいて裁決を下した事が分かります。
 東京都は、大田区障害者の移動介護量削減という不当な大田区の処分を追認し、そして私の不服審査請求を却下したのです。こんなこと絶対許せないので、私たちは抗議の声をあげ、東京都に対し申し入れ行動を行ったのです。
 この7月24日の申し入れに対応した東京都の障害者自立支援課課長の弁明は、大田区の肩を持つものでした。分かってはいましたが、やはり正直あきれかえってしまいました。
 もし、この東京都の弁明が、まかり通ってしまうならば、東京都内の全てで同じように介護量削減がなされても認められることになってしまいます。これは何としても許すわけにはいきません。
 今や、大田区に始まった移動介護削減問題は、全都全国での介量削減をも容認させかねない重大な局面をむかえていると思うのです。
 僕は、これらの現状を踏まえ、この先、まだまだ闘い続けます。
 障害者が当たり前に地域で生きていく為には、こちらから、当たり前の要求をたて、闘いを進めていかなければダメだと思います。闘わなければ悪くなるばかりで何も変わりません。これからも僕は、地域で共に生きる障害者と一緒になって闘い続けます。そして全都・全国各地の仲間と力を合わせて、共に闘い続けます。
 皆さん、どうか、これからも、僕の闘いへの注目と支援をよろしくお願いします。

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大田区の鈴木さんの東京都への申し入れ行動報告
渡辺 博

 大田区の鈴木敬治さんの移動支援削減との闘いは、06年11月の「介助時間の急激な削減は違法」という実質勝利といえる判決を勝ち取りました。この判決を受けて大田区は鈴木さんの移動時間を月32時間から90時間へと増やす決定をしました。しかし、鈴木さんが一貫して要求している、原状回復(月124時間)はあくまでも認めようとしない態度に終始しています。鈴木さんはこの大田区の決定を不服とする東京都への不服審査請求を行いました。

 この不服審査請求は、今年の4月22日に不当にも却下されました。しかも、この却下の理由がまったく許しがたいものなのです。鈴木さんは、一貫して、月32時間に減らされた移動介助を月124時間の元の支給量に原状回復せよと求めてきました。行政訴訟の判決でも「大田区による移動時間削減は違法」と指摘されました。この判決を受けて大田区は昨年1月に移動介助を90時間とするという決定を一方的に通告してきたのです。その後も、大田区との間で、124時間に原状回復するよう交渉を続けてきたのですが、大田区は、いっこうに解決しようとしません。このような大田区の態度の違法性を不服審査として都に訴えたのです。ところが、都の審査委員会は、「32時間から90時間への変更は本人に対する不利益な変更ではない。したがって、不服審査請求の条件にはあたらない」として却下決定を行いました。でも、これは絶対におかしい!こんな論理が通用するなら、自治体が介助をはじめとした障害者支援を削減したいと思えば、たとえば、50時間の介助時間を20時間にいったん減らした上で今度は25時間に増やす。現実には、支給量が半分に減らされたのに行政は、20時間から25時間に増やしたのだから障害者の不利益ではないとして支給量の削減に歯止めがかからない事態を「合法なもの」にしてしまいます。東京都が鈴木さんに対して行った今回の却下決定がまかり通れば、今でさえ、障害者の側がほとんど勝利することのない不服審査制度自体がまったく意味のないものになってしまいます。そうした事態を招かないよう徹底した反撃が必要だと思います。
 今回の却下決定のもうひとつの問題は、事実にもとづかない判断がされているということです。大田区は、06年の行政訴訟判決で違法性が確定した移動支援上限月32時間という規定を変更しようとしていません。ところが、都の聴取には「希望者には32時間を超えて移動支援を見とめている」とウソの回答をしたのです。都は、わざとかうっかりか、これを鵜呑みにして大田区は障害者の要求にきちんと対応しているから鈴木さんの訴えには根拠がないと言っているのです。しかし、現実には、32時間を超えた支給を求めている視覚障害者の申請をことごとくはねつけているのです。
 こんな決定を絶対に許してはなりません。
 「取り戻す会」は、この東京都の決定に対して、7月24日、10月9日の2度にわたって都庁に赴き、申し入れと交渉を行いましたが「不服審査決定についてはお答えできません」の一点張りです。そのあげく、10月9日の話し合いでは「決定に不服があるのなら裁判で争えばよいでしょう」と開き直る始末です。
 今鈴木さんは、大田区とこの東京都の却下決定に対して、第2次の行政訴訟を闘う決意を固めています。10月22日、東京地裁に訴えを起こす準備を進めています。この闘いを支援し勝利しましょう。

●ちょっと一言

 さて、話はまったく変わりますが、「差別禁止法」の制定を要求する動きに対して、さまざまな疑問や批判が、この通信紙上も含めて論じられています。私は、あらためて「障害者差別」についてどのように考え、とらえたらよいのだろうかと考えさせられました。
 一方では「障害者と健常者が交流を積み重ね、理解が深まれば差別は自然になくなる」と考え、実際にもそうした試みを続けている人たちがいます。他方では「誰かを差別するという感情は人間の本能であり、どんなに努力しても、時代が変わってもなくならない」と考える人たちもまた多いのではないかと思います。差別の現実を厳しくとらえ、深く問いなおそうとする障害者のなかに後者の意見が多いように私には思えますし、その姿勢に強い共感を感じます。そのうえで、私の考えを少し書きたいと思います。

 結論から言えば、障害者差別に限らず、部落差別や女性差別、在日朝鮮人などあらゆる差別は今の資本主義社会の下で新たに生み出され、労働者民衆を分断し、対立させ資本家による人民支配を維持するためにことあるごとに持ち出され、煽り立てられてきたと思います。もっともわかりやすい例は、精神障害者の起こした犯罪をことさらに取り上げてマスコミなどを使って「精神障害者は危険で怖い」という差別意識を繰り返し煽動している事実を考えれば明らかです。もちろん、差別は資本主義が生まれる前からありました。しかし、資本主義が発展するにしたがって資本主義以前とは比べものにならないくらい差別は激しくなり、ついにはナチスによる障害者の大量虐殺にまでいきついたのだと思うのです。こんな事態は資本主義以前には想像することもできないことでした。「戦後は、世界が民主化されて障害者抹殺など考えられない」と考える人たちもいるようですが、それは絶対に間違っています。「脳死」、「尊厳死」や出生前診断などはナチスの優生思想と同じ発想にもとづいていることは間違いありません。

 では、差別は絶対になくすことはできないのかと言えば、そうではないと思います。人間は、本質的にお互いに協力し、助け合って生きている存在です。ところが、資本主義の下では資本家のためにどれだけ利益を生み出すことができるかで人間の価値が決まり、したがって、利益を生み出さない障害者は資本家にとっては人間としては認められないのです。だから、差別が生み出され、抹殺の対象とされるのです。私は、障害者の解放にとって、この間違った社会を土台からひっくり返すことが一番大事だと思います。資本主義以前もふくめ数千年の歴史をもつ差別が、一瞬になくなるとは言えませんが、支配する人も支配される人もいない、人間があるがままの姿で生きていける社会を作り出すことによって差別の土台をなくし、そして差別そのものをなくすことができるのではないかと考えて
います。
 この、差別のとらえ方にはいろいろな意見があると思います。折にふれて意見交換しながら、もっともっと深めていきたいと思います。

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2008年9月 9日 (火)

怒りネット通信第36号

りネット通信
2008年9月9日 第36号
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>

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■目次
・合理的差別ということ
・不安と生活困難を感じる社会を変えるために
・障害者、介護保険への移行は無理?
・ヘルパ-さんを探すのは、たいへん
・働けど働けど~ 苦しくなる一方の現場から

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●今こそ、障害者自立支援法撤廃へ
10・31・日比谷公園に結集しよう!


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合理的差別ということ
「差別禁止法」「国連障害者の権利条約」に思う
高見元博


 「差別禁止法」とか「国連障害者の権利条約」とかが新たに出てきて、どう考えたらいいのかが問題になっています。多くの「障害者」団体が何かいいことがあるのではと思っているようです。はたしてそうでしょうか。「合理的配慮」という言葉がキーワードとして出てきています。ここでは、直接そこから離れて、もともと、法律的には合理的差別という考え方があるという問題提起をしたいと思います。法律で差別一般を問題にしたものはありません。(千葉の条例の問題はここではおいておきます。)その中で差別には合理的理由のあるものと不合理なものがあるということが、法律論のなかで言われるそうです。差別という考え方自体が法律論にはないのですが、「差別」であっても合理的理由があれば許されるという考え方があるそうです。

 僕の解雇撤回裁判を例に取ると、一審神戸地裁は不合理な差別であるからとして解雇を取り決すと判決し、大阪高裁・最高裁は合理的な理由のあるものであるから解雇は正しいとしました。僕の解雇撤回闘争というのは郵便配達人だった僕が、「精神障害」で休職期間いっぱい休職していて、休職期限切れの時期に「なんとか復職の道はないのか」と当局と話したときに、当局が「一般並みに働けないならダメだ」ということを言って復職させず、そのまま免職になったというものです。1992年7月6日のことです。僕は解雇撤回を裁判で訴えました。「復職の機会を不当に奪われた」という趣旨の裁判です。その結果神戸地裁で免職取り消しという判決が下りました。当局の控訴によって高裁、最高裁は当局を支持し免職が正当であると逆転判決を下したものです。2000年のことになります。

◆合理的差別論の基準

 ここで合理的、不合理という基準はどこにあったのでしょうか。それが差別を法律的に考える際のキーポイントと思います。神戸地裁は多少能率が落ちても、働くことの出来る職場があったのではないか、というふうに問題を立てました。能率が一般並みでなくても良いという問題の立て方をしたので、それなら原告にも働くことのできる条件があるのではないか、と考えたのです。仕事の内容によっては就労できたかもしれないのにそれを試しもせずに解雇としたのは間違っているという判決でした。不合理な差別であるという線をそこに引いたのです。

 ところが大阪高裁は、「能率の落ちるものを雇用する義務はない」という郵政省の主張を全面的に取り入れました。郵政省は「『障害者』の雇用率は達成しているから個別の『精神障害者』を雇用することは義務ではない。ましてや一般並みの労働の出来ないものを雇用する義務はない。競争社会のなかで能率の落ちるものの雇用を義務付けることは郵便局に不当な不利益をもたらすものであり、不合理である。解雇したことの方が合理的である。能率の悪いものを雇用せよという義務を課する神戸地裁判決はまちがいである。資本主義社会で高見の様に能率の落ちるものを雇用する義務はないはずだ」という趣旨の主張を展開しました。そして僕がいかに重度の「精神障害者」であるかという立証を熱心に行ないました。なお、この時点では「精神障害者」は「障害者」雇用率の対象でもありませんでした。大阪高裁判決はその主張を全面的に取り入れ、そこに合理的差別という線を引いたのです。最高裁がそれを追認したので判例は大阪高裁のものとなりました。

 一般並みの能率の労働ができない者を雇用する義務はない。「障害者」雇用率を達成していれば、個別の「障害者」を解雇しても差別ではないということが合理的だという線です。「資本主義社会では能率の落ちるものを雇用する義務はない」ということが、合理的差別の基準になっています。後に「精神障害者」も雇用率に数えられることになりましたが、それは個別の「精神障害者」の解雇を不当とするものではありません。雇用率を達成していれば個別の「障害者」を解雇しても差別ではないという理屈です。
 これが雇用に関する差別問題の合理的基準をめぐる争いであり、最高裁判決の引いた線です。

◆欠格条項

 法律的に「合理的差別」と言われるものも差別であること代わりはなく、許されざるものであることは言うまでもありません。別の言い方で、「絶対的欠格条項」はまちがいだが、「相対的欠格条項」ならよいという考え方が「障害者」団体の中にもあります。僕の免職は「相対的欠格条項」によるものなので僕の立場は「相対的」であろうが「絶対的」であろうが欠格条項は撤廃せよということです。

 「絶対的欠格条項」とは「障害者」であれば、その職につかせることは出来ないという問答無用の職業からの排除です。「相対的欠格条項」とは、一定の条件を設け、その条件のかなわない場合に職業から排除する法律です。一見すると相対的欠格には合理的配慮があるように見えます。だから「障害者」団体が相対的欠格ならかまわないとしているのです。「絶対的欠格条項」が「相対的欠格条項」に変わったらそれ以上は問題にしないというのが一般的です。

◆「相対的欠格」条項がある限り差別は無くならない

 僕の免職は合理的理由があるとするのが大阪高裁判決であることは既述しました。僕は十分な配慮をしたとしても就労にかなわない状態であったから免職は適法であるというものでした。これは相対的欠格条項の中に当てはまるものです。「障害のために国家公務員に向いていない者は解雇できる」というのが国家公務員法の相対的欠格条項です。誰が「向いていて」誰が「向いていない」かの判断権は雇用者にあります。

 裁判になってもそれが追認されることでしょう。この線がどこに引かれているかはすでに述べたとおりです。いくら「障害者」当該が「僕は国家公務員に向いている」と主張しても、雇用権者が「能率が悪いから向いていない」といえばその職にはつけないことになります。
 「障害」のために職業の求める能率を果たせない者は、職業から排除することは適法であるというものです。これが相対的欠格条項の考え方です。一見して合理的なように見えます。
 では神戸地裁判決とはどこが違うのでしょうか。神戸地裁判決は「相対的」の幅を広く取ったもので、「相対的欠格」も憲法違反であるという僕の主張は入れませんでした。しかし、実質的には「相対的」の幅を広くした結果として「欠格条項」全体を適用しにくくする判決となっているのです。神戸地裁判決は、郵政省が僕の免職に当たって、十分に復職するための条件を検討しなかった点を取り上げています。就労できる適当な職があったはずだし、そのように適当な職があるかどうかを検討しなかった点で首切りのための首切りになっていることを指摘しました。相対的欠格といっても運用次第では絶対的欠格条項と同じ質を持つものだし、したがって相対的欠格であってもこの解雇はまちがいであることを指摘したものです。

 「到底就労できないようなよっぽどのことがない限り免職にしてはならない」という判決です。これでも「よっぽどのことがあれば免職にしてもよい」という論理であり、僕としては容認できないものです。実際に高裁段階では当局は「そのよっぽどのことに相当する『重度の精神障害者』だから免職は正当である」という主張をしました。神戸地裁判決も付け入る隙を与えていたのです。大阪高裁は「合理的差別は正当なもの」という立場に立って、相対的欠格の基準を一般並みの労働が出来るかどうかというところに置いたのです。だから、合理的差別は適法という考え方を容認することは、あらゆる差別を「合理的」とする余地を残すことになります。「障害者」が不合理な差別だといくら主張しても裁判所が「一般並みが基準だから合理的だ」と判決する可能性が極めて高いといえます。それは僕の裁判での最高裁判例がある以上、単なる可能性の問題ではありません。

 民営化された郵便局会社は、この高見免職のやり方を路線的方針化しているようです。最近、復職を求めている「病者」労働者の要望に反して免職にしたという事例があります。免職にしないまでも、復職を求める「病者」労働者の復職を阻むために、主治医が復職可能という診断書を書いても、産業医が復職不可という診断を下して、就労をさせないという事例が続出しています。先ほど書いた免職になった人もこの産業医診断による復職不可という休職処分を繰り返されていたと聞きます。このような免職の事例は陰に隠れて多数あるものと思われます。

 「合理的差別は容認する」「合理的配慮をすれば差別ではない」というような法律を作ったら、何でもかでも「合理的」だとされてしまう現実があるのです。

◆差別の止揚

 結論的には、合理的であろうが不合理であろうが、差別は絶対によくないという立場に立つべきだということです。裁判所という権力機関にその判断をまかせるなどということは最悪です。裁判所というのは国家意思を貫徹するために存在しているのですから、問題がより根本的になるにしたがって、国家意思、すなわち資本家の立場を貫徹しようとします。それを人民のものとするために闘うわけですが、闘いの背景がないところではよりストレートに国家意思が貫かれます。闘いで押し戻すための努力を考えたら、はじめからそのような法律は作らない方が良いに決まっています。

 「合理的差別」、「相対的欠格条項」の立場というのは、ほっておけば全ての差別は合理的だというところに拡大解釈される余地を残すものです。最近の郵便局会社のやっていることはその拡大解釈です。

 「障害者」と労働者のとるべき立場はいかなる差別にも反対、いかなる「欠格条項」にも反対という立場です。その立場に全ての労働者を獲得していったときに、労働者からする差別関係を止揚し「障害者」と労働者が「ともに生きる」社会へ向けての飛躍を実現できるのだと思います。 
 いま「合理的配慮」がおこなわれるなら禁止すべき差別とはみなさないというようなことが言われだしているときに、それが「合理的差別」とどう違うというのか。きわめて憂慮すべきことだと思います。

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今の混迷し不安と生活困難を感じる
社会を変えるために
金子 和弘


 私は40年間に渡り優生思想や能力主義と差別が蔓延する現代社会に障害者運動の立場から様々な問題提起をやってきました。しかし世界は資本主義の横行によって現
在の社会は不安と矛盾と怒りを強く感じざるを得ない状況になってきました。この状況を何とかしたいという思いになるのは私一人ではないと思います。

 さて日本は、この数年間は小泉内閣と安部内閣によって、新しい国造りと称し、構造改革や三位一体改革の名において権力を行使してきましたが、その横暴さは目に余るものがあり、憲法改悪の準備を整へ、戦争に向かっていくことを明確にし、イラクに自衛隊を憲法を無視をして派遣をするなどやりたい放題でした。
 中でも、久間元防衛大臣の「原爆はしょうがない」発言は多くの人たちの反発をかいました。選挙目当てに辞任はしましたが、発言については何ら反省はしておらず、そこの先にあるのはアメリカの原子力艦の横須賀配備であり、他国との危険な戦争準備のための国民誘導発言であったと言わざるをえません。

 その後、自民党は参議院選挙に敗退して安部から福田内閣に変わったが、原油高の影響でガソリンの値上がり、物価の高騰や後期高齢者医療制度や年金の問題で国民の不満や怒りが高まり、支持率が下がり揺さぶられているが、言葉では前向きに対処するような事をいうが何も解決に向かっていません。また先日の洞爺湖サミットにおいては被爆国日本の議長でありながらエネルギー資源を原子力に持って行く案に何の意見も言わず各国の言うとおりになってしまった。これは日本が核を持つのが早まり核戦争の危機を感じさせるのだ。

 そんな中で、私たち国民の所得の格差が大きくなり、生活困難者の増加と自殺者が数三万人を超えた事が報告されています。
 健全者の人でも給料が8万円くらいの人も多くいるし、中でも障害者の生活は「障害者自立支援法」によって色々な制度を使うと年金の50パーセントも取られ、自立どころか生活が成り立たない状況もあります。
 一層深刻なことは、格差やグローバル化を背景とする競争社会からくる社会の荒廃により、人の命をあまりにも簡単に軽く考えるようになってきており、秋葉原の事件のような人間不信がつのり親子兄弟どうしの殺人などの犯罪が多くなったり、弱い者とされ社会に役に立たず邪魔な者とする存在の人の尊厳死とか安楽死がどうどうと語られるなど非常に危険な状況になったと感じています。

 私は障害者運動を長年やって来た者から見ると今の社会状況は、ある意味ではこうなるべくしてなった当たり前の結果だと思うのだ。それはもちろん、国の政策や権力を持った者たちの失敗や奢りもあるが、それを支持し支援してきた多く人たちがいたという事だ。つまり経済成長を第一に生活の向上を願い生産性を上げる事に必死になり競争主義や能力主義を何の疑いもなく受け入れて行った結果だ。
 そこには人間関係が薄くなり、どんな環境に置かれた人とも共存し共生していく意識を無くしてしまい、それについて行けない人たちが多くなってきたからだ。正に人間の本能とも言うべき優生思想を捉え返して来なかったからだ。
 そんな中で本来あってはならないとされる障害者の生活はますます管理と介助保障にしても商品化されていくようで仕方がないし、いよいよ存在そのものが否定され命に関わる危険が出てきた感じがしてならない。

 これからの私達の生活、暮らしは障害者、健全者問わずどうなるのか不安だらけです。今こそ色々な角度から考え社会を変えていく事をしないといけないと思います。単なる階級運動ではなく、人間重視のどんな人でも生きられる運動を作り出すことだと思います。
 私は、このような問題を多くの人と語り、新しい展望を見つけていきたいと考えています。

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7月15日、東京の永田町駅付近で、社会保障審議会障害者部会に向けてビラまき行動を
行いました。
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障害者、介護保険への移行は無理?
(「オ-マイニュ-ス」より)
関根 善一


 以前、「障害者福祉の闇1」の記事で取り上げた「障害者が65歳を迎えると高齢者扱いになってしまう」状態が、いよいよカウントダウンされた。

 今日に至るまで、本人を含む地元の在宅障害者団体および支援者たちが幾度も町田市と話し合いを行い、6月26日に、介護保険1日と障害者自立支援法合わせて、約19時間の介助時間で妥結する結果となった。内訳はこうだ。介護保険介護度5で159時間(約1日5時間相当)、障害者自立支援法介護度6で430 時間(約1日14時間相当)ということだ。

 それまでは月620時間(約1日20時間)の介助時間を得られていた。それは胃腸の働きが弱く、ガスを自力では出せないことから不規則な(本人の意志で)復圧を行うこと、無呼吸症候群やジョクソウ防止のための体位交換が堪えず必要とされていたからで、その他(た)、もちろん全介助あり、本来なら24時間の介助体制が求められて当然な状態だったからだ。それも夜間のヘルパーにボランティアを頼んで24時間態勢を保持していたのだ。

 ところが、65歳を境に1日1時間、さらに減ってしまう。たった1時間と思う人もいるかもしれないが本人にしてみれば大変なことだ。
 1日1時間減る理由は、筋委縮性側索硬化症(ALS)患者で介護保険と障害者自立支援
を併用している人たちとの整合性を図るためだという。しかし、町田市にはALS患者で1人暮らしをしている人はいない。この差は大きいと思うのだが……。

 どうしても合点がいかないことがある。障害者自立支援法は、そのほころびを繕いながらも、この7月から自己負担額が軽減されることになった。大まかに説明すると障害基礎年金1級程度の人は、居宅で6150円から3000円に、通所で3750円から1500円にまで減額される。
 しかし、この7月で65歳になると、介護保険の介護度が5で満額使った場合、障害者自立支援法の自己負担と合算され、本来は3万5000円の1割負担だが、8725円2.5%減額された2万6250円となってしまい、実質、増額されてしまうのだ。体の状態、年金の額、何も変わってはいないのに、同じ障害者でありながら片や減額され、片や増額される……、理解しようにも、これこそ理不尽と言うしかない。
 実は、障害者自立支援法が始まったころ、障害者が65歳を超えて介護保険に移行した場合、障害者自立支援法の自己負担額と合算されるというのは同じなのだが、3%減、6%減というふうに段階的に軽減策を東京都は講じてきたが奇(く)しくも、この7月で期間満了で廃止される。

 引き続き、負担軽減が続くというものは2.5%減の2万6250円のみである。この軽減策を受けるためには次のような要件が満たされなくてはならない。
(1)非課税であること
(2)年間収入が150万円以下であること
(3)貯金が350万円以下であること
(4)不動産を持っていないこと
(5)扶養されていないこと
(6)介護保険料を滞納していないこと
(7)生活保護ではないこと
(8)旧措置者ではないこと

 普通重度障害者の収入は年金手当など含み12万円前後である。しかも、ここで問題にしているのは独居の重度障害者のことを指しているので、これらの用件は(例外は別として)満たす人がほとんどだ。

 いろいろと調べていくうちに、1つ気付かなかったことに出くわした。
 障害者団体と市役所(障がい福祉課)と話し合いを重ねる中で、市側は少ない人員で多くの利用者を扱うデイサービスをしきりに勧めてきていたが、障害者特有の介助については皆無と言ってもよく、障害者が安心していける場所ではないということがわかった。

 それと、デイ使用料と食費については100%利用者の負担となるが上記の要件を満たし申請すると25%引きになるのだという。
 12万円の所得から自己負担をし、足りない介助時間を自腹でやりくりをし、デイの負担まで強いられて本当に人間らしい幸福な生活が送れるというのだろうか。

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ヘルパーさんを探すのは、たいへん
三多摩地区のミキティ


 私はヘルパーをつかって、日曜日に運動に行っています。私は普段は、自分の知っているところにはどこにでも一人で、買い物に行ったり、出かけたりします。でも、日曜日に行っているトレーニングジムとプールの時は、ヘルパーさんを頼んでいます。理由は、ジムの機械のやり方が難しかったり、プールサイドを歩く時に人にぶつかりそうになったりするので、ヘルパーさんに誘導してもらうためです。
 でも、ヘルパーさんが足りなくて、自分の思うように運動に行けません。今私のヘルパーをしてくれている人は、私が前に行っていた八王子の作業所の職員でもある人です。その人は、私との付き合いが長いので、私のことを全部わかっているので、とってもやりやすいです。普段は作業所の職員をしていて、日曜日に私のヘルパーをしてくれます。
 でも、時々日曜日に作業所の仕事があったり、土曜日の夜に他の泊まりのヘルパーの仕事をしたりすると、私の日曜日のヘルパーができなかったり、時間をずらしてやったりとなかなか自分の行きたい時にいくことができません。
 それで他のヘルパーさんも探そうとそていますが、私がやってほしい内容と時間と曜日にあう人がなかなかみつかりません。日曜日にヘルパーをやってもいいと言う人はなかなかいないのかも知れません。それに私は人に慣れるのに人の何倍も時間がかかるので、相性の問題でうまくいかなくて、人が決まらないというのもあります。
 私は毎週日曜日に運動すると決めたいけど、今の状態では月2回が限界で、月1回になってしまうこともあります。

 私のヘルパーさんから聞いた話です。
 そのヘルパーさんが介助に行っている人の中に、24時間介助が必要な人がいます。ヘルパーさんを使いながら何とか一人暮らしをしています。作業所に行っている時間以外はヘルパーさんを必要としています。作業所が休みの日があるので、決められた時間の中でヘルパーさんに来てもらうと、どうしても一人の時間が一日に何時間かずつあります。その時間にどうしてもヘルパーさんが必要な時は、お金を出して来てもらっているそうです。 
 その人のところに来るヘルパーさんを探すのも、とてもたいへんだそうです。ひとつの事業所のヘルパーさんだけではとても足りないので、3つの事業所と契約しているそうです。それでも足りなくて、はじめにもらう一ケ月予定表はいつも埋まっていないので、明日は大丈夫だろうかといつも心配をしていて、安心した生活ができないと言っているそうです。そして、どうしてもヘルパーが足りないところは、コーディネーターの人が入っているそうです。
 今は泊まりのヘルパーをやる人も、前に比べたらすごく減ったと、ヘルパーさんが言っていました。それから、その人は、50代くらいの人なので、やっぱりあんまり若いヘルパーさんは頼みたくないみたいです。また、お風呂の介助をしてもらえる人がなかなかいないので、お風呂に入るのは週に3回が限界だそうです。

 そういうわけで、ヘルパーを利用する人も、事業所も、とても困っています。私もこの先、もし、今すごく慣れているヘルパーさんが何かの事情でやめてしまったらどうしようと、とっても不安です。

働けど働けど
・~苦しくなる一方の現場から~
一地方の福祉労働者


 私が所属する法人は、国による46通達の下、県が整備した社会福祉法人です。特別養護老人ホーム、知的障害者支援施設、保育所、研修施設からなっています。

 かつては、原則県準拠の就業規則により運営され、措置制度での運営がなされていました。当時は、措置費内での人件費比率が100%を超えて県からの持ち出しで運営がなされ、予算要求も間接的に県に求めることができていました。
 しかし、県財政の疲弊が表面化し、全てを独立採算でまかなうよう民営化が図られました。しかも県の財政担当者の天下りというおまけもついて・・・・。そして介護保険、支援費制度の導入、更に障害者自立支援法による障害者施設の新体系への移行と福祉の切捨ては続いています。
 そんな中、利用当事者はもちろんのこと、福祉労働者双方の暮らしや権利を奪いつつあります。大まかに言えば、給与ベース等の労働条件は、使用者側の示す人件費率は60%未満。介護保険が導入されると同時に、激変緩和措置があるとは言え、それまでの給与30%カットでした。更に自立支援法によって3%カットと泣くに泣けない状況に追い込まれています。職員の配置については、最低の配置基準を満たしているとは言うものの、正規職員の配置は、民営化前の4分の1程度です。

 これらに追い討ちをかける最大の問題、原因は使用者の倫理観の無さなのかと思われます。彼らの主眼は、利用者の稼働率が最優先のようです。故に現場を殆ど省みることなく、運営がなされています。そんな中では利用者の実情、家族の思い、職員の声は届きません。福祉の良心は、彼らの市場原理にかき消され、呑み込まれてしまっているかのようです。 

 現在、私が介護員として勤務している特養でも人員不足が慢性化しています。例えば夜勤の際は、利用者75名に対して介護職員が4名程度しかついていません。夏場はTシャツが一絞りも二絞りもできるほどです・・・。そんな職員配置で利用者の人たちに十分なケアができる訳がありません。結局のところ、サービス残業は当たり前、体調が優れない時にも中々休めない状況にあります。労働条件は良くならず、給料も下がる一方で、それでも上からはスキルアップ、資質向上だけは叫ばれています。しかし、そのための研修などについても何らの手当ても支給されません。時間外に、或いは休日を使って、自腹で行っているという現状です。
 しかも、そんな中やっとの思いで資格等を取得しても、これと言ったメリットはないのです。福祉施策の合理化という名の「福祉、弱者切捨て」の潮流、激流のただ中で私たちのような現場の最前線で働く福祉労働者は、疲れた体に鞭打って必死に頑張っているのが実情です。
 この仕事を選択した当初の志も、築き上げて来た今の暮らしも、諸共潰されかけています。私たちは、一体どこまで頑張れば良いのでしょうか?

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2008年7月16日 (水)

怒りネット通信 第35号

怒りネット通信
2008年7月10日第35号
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>

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■もくじ
・「差別禁止法」への疑問
・自立支援法実施で振り回された一年
・基準該当事業所の実情
・貧乏人は死ねと言うのかあ !

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●7・15・社会保障審議会 障害者部会・ビラまき行動
 中央合同庁舎 第7号館・金融庁(千代田区霞が関3-2-1)
 7月15日(火)13時 庁舎前集合 13~14時ビラまき

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「差別禁止法」への疑問
古賀 典夫

 「差別禁止法」をつくろうとする日本での動きは、1990年にADA(「障害を持つアメリカ人法」)がアメリカで成立したのを受けてのことだったと思う。そして、国連の「障害のある人の権利に関する条約」(以下、国連条約)の発効を受けて、今再びこうした動きが高まっているようだ。特に、DPIが事務局を担当する「障害者政策研究全国実行委員会」(以下、政策研)は、「障害をもつ人の権利保障と差別を禁止する法律(素案)」(以下、政策件案)を作成し、意見募集を行った上で、次の臨時国会に法案を提出したいとのことである。
 わたしは、上述した法律や条約や案を、そして、「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」(以下、千葉県条例)を読んできた。その上で、こうした動きに疑問を持っている。というよりも危険性さえ感じるのである。今回は、わたしの感じているところを述べ、皆さんからの意見をいただき、さらに深めていきたいと考えている。

■「差別禁止法」の制定で「障害者」の生活は良くなっているのか?

 90年代から現在に至るまで、いろいろな国でこうした法律が制定されている。
しかしそれらの国々で「障害者」の生活はこんなふうに良くなった、と言う話題をわたしは知らない。これはわたしが知らないだけだろうか?

 最近ではADAの評判は悪い。それはアメリカの「障害者」の生活がけっして良くなっていないからだろう。しかし、そんなことは条文を読んだ段階から予想ができたのではないだろうか?
 ある仕事(たとえば、コンピュータープログラム)を同じようにこなせるのであれば、その人の「障害」にかかわる不便さについては、使用者が改善を行って、差別することなく採用しなければならない、としている。もちろん、この保障は一定限度である。利益第一主義、能力主義を前提にして、同じように働ける「障害者」がどれだけいるのだろうか? そして、同じように働けると判断する直接の当事者は使用者である。
 交通や買い物についてのバリアフリー化も行わねばならないことになっているが、それはけっしてガイドヘルパーの保障とはならない。まして、地域生活の保障などには触れられてもいない。
 ほかの国の法律について、わたしは調べることが現在できていないのだが、いずれにしても、これまでに制定された「差別禁止法」がその国にどのような影響を与えたのか(あるいは与えなかったのか)の検証が必要だとおもう。しかし、そのような議論があまりなされていないようにおもうのだが、これもわたしが知らないだけだろうか? わたしの印象では、日本も世界も「新自由主義」政策のもとで「障害者」も民衆全体も苦しくなっていると思うのだが。

■法律で禁止されなかった差別は、合法ということか?

 何を差別と列挙していくかということもあるのだが、わたしが特に言いたいことは、「障害者」解放運動が問題にしてきた能力主義や優生思想(政策)についてはどうなってしまうのか、ということだ。わたしの知る限り、「差別禁止法」でこうした問題を取り上げているものはない。それどころか能力主義などは前提化されてしまっていると思う。
 現代の政治的、経済的関係の中で、そんなことを法律で禁止することはできるとは、わたしも思えない。能力主義や優生思想を包括的に問題にすれば、労働力を商品化している現代社会イコール資本主義の根本を否定することになり、そんな法律が今の議会の中で成立するはずなどないからである。
 では、能力主義や優生思想は「合法的」と「障害者」運動の側は承認するのだろうか。そうではないとわたしは信じたい。だとするならば、この点をどう考えるかの議論が必要なはずだ。しかしやはり、そうした議論が行われたということは聞かない。
 とりわけ政策研案にはこの点で気になる部分がある。「第6章 教育」のところには次のような文章がある。
 「障害をもつ人及びその保護者が、普通教育課程で十分な合理的配慮及び必要な支援を提供しても教育目標に達成できないと判断し、教育機関に申し出、普通教育課程から離脱をした場合には、差別とはみなされない」

 これでは、現在推し進められている能力主義教育の目標達成を肯定し、本人や親などの判断で「特別支援学校」に移ることを肯定しているように思われる。さらには、こうした教育目標は、「特別支援学校」の専門性のほうが達成できる場合があると認めているようでもある。
 70年代から主張されてきた「すべての子供は地域の学校へ」は、「障害児」が地域の学校に入っていくことをも通して、子供たちを分断している能力主義教育そのものの内実を変えていくものとして語られてきたと思う。この主張の代わりに「ノーマライゼーション」という言葉に置き換えられていく中で、能力主義教育の内実を問うことが後退してきたようには思っていたが。何しろ「ノーマライゼーション」とは、「健常者」中心の社会の内実を問うことなく、「障害者」をそこに近づけようということだからだ。こうした中で、「障害者」運動の側が上述のような条文を掲げるならば、親に「特別支援学校」を選ばせようとする政策を展開している文科省に対して、「地域の学校へ」という運動は対抗できなくなってしまうのではないだろうか。
 また、保護者の選択権を認めることが「障害者」運動として正しいのだろうか?
 青い芝は、親は「障害者」の前に現れる第1の敵であるという現実(悲しむべき現実)を直視して運動を展開すべきであると主張してきた。にもかかわらず、上に引用した条文は、「障害者」を隔離する親の選択を認めることになってしまうのではないか。

 もちろんわたしは、「障害者」の生活を改善するために法律を変えたり、制定したりすること一般を否定しているわけではない。「障害者」の地域での生活を保障させるような法律にしていかなければならないと思うし、地域での生活こそ「文化的な最低限度の生活」とすべきであると思っている。また、具体的な要求を法律や制度の中に入れていくことも、必要なことだと思う。
 しかし、現在の社会を前提とした立法という枠組の中で、あたかも差別がなくせるといったような幻想をもってはならないと思う。

■「合理的配慮」の危険性

 国連条約、千葉県条例、政策研案の中には「合理的配慮」という言葉がある。この定義は、国連条約によれば次のとおりである。
 「合理的配慮」とは、特定の場合において必要とされる、障害のある人に対して他の者との平等を基礎としてすべての人権及び基本的自由を享有し又は行使することを確保するための必要かつ適切な変更及び調整であって、不釣合いな又は過重な負担を課さないものをいう。」
 また千葉県条例の第8条では、「何人も、障害のある人に対し、差別をしてはならない。ただし、不利益取扱いをしないこと又は合理的な配慮に基づく措置を行うことが、社会通念上相当と認められる範囲を超えた人的負担、物的負担又は経済的負担その他の過重な負担になる場合においては、この限りでない。」
 政策研案についての説明文では、「合理的配慮」という名称については、さまざまな議論がありますが、「千葉県条例」や条約で使用されていることもあり採用しました」と書かれているので、同じ意味で使われているのである。
 「合理的配慮」の範囲を誰が判断するのだろうか? 通常は行政や使用者などではないだろうか。そうなると、都合の良い解釈をしてくることは明らかだろう。たとえば厚労省ならば、ホームヘルプの国庫負担基準が「合理的配慮」の範囲と言うだろう。
 もちろん、この範囲について、運動の側と行政などとの間で争点とはなると思う。しかし、運動の側がこのような概念を取り込んでしまうのはなぜだろうか?
 仲間を切り捨てることにもつながるのではないだろうか。

 6月10日、衆議院厚生労働委員会の臓器移植小委員会で、WHOの関係者は、「脳死」と判定された人に医療を続けることは社会的負担として適当ではない、という趣旨の発言を行っている。こんな発言を聞くと、「合理的な配慮」が「障害者」の生存権に置き換わってしまう時が来るような気がしてならないのだが。

■政策研案は「障害者自立支援法」との対抗にはならない

 政策研案を作った皆さんは、このような問題意識で作られたのではないかもしれない。しかし、わたしとしては、今「障害者」運動が直面している当面最大の課題が「支援法」との闘いだと思っている。
 政策研案の地域生活の部分では、「5、国及び自治体の責務  国及び自治体は、地域における統合された環境において生活を送るための移行策の策定及びそのための基盤整備に取り組まなければならない」とある。しかし、これだけでは今の政府でも「はい、やっています」と答えてくるのではないだろうか。地域で生きる権利を認めさせたとしても、地域で生きる保障を勝ち取らなければ、実際に地域で生きていくことはできない。
 さらに言えば、「障害者」が地域で生きることを社会が保障するという考え方でないと応益負担論とも対抗できないのではないだろうか。
 政策研案の説明文によれば、この案は自由権的観点から作られているとのことであり、わたしの言うような保障は社会権的アプローチなのだろう。しかし、このように分けて考える必要もないだろう。「障害者」にとって必要なことを求めれば良いのだと思う。

■補足

 社会権の実現の場合、公権力の介入という問題はある。しかし、政府も自治体も民衆のために仕事をするべきなのであって、そうでなければいらないし、民衆によって打ち倒されるべき存在になるということである。運動の側はそういう気迫をもつべきである。
 公権力との関係での危険性という意味では、千葉県条例は非常に危険な内容を持っていると思う。行政機関による差別を追及できない構造を持っているのだ。
 この条例では、「公共の安全と秩序の維持」という言葉が6箇所にわたって出てくる。この意味は、「犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他公共の安全と秩序の維持」ということになっている。
 これについて、「支障を及ぼすおそれがある」と「関係行政機関の長」が判断すれば、差別事件についての申し立ての調査、説明、改善についての知事の助言を拒否できるのだ。さらにわざわざ、そうした事実があるかどうかさえ言わなくても良いということになっている。
 わたしが、なぜこのような規定をつくったのか、千葉県庁の担当職員に電話で聞いてみたところ、警察からの要請があったとのことだ。いずれにしてもこれでは警察に限らず、行政機関の差別の追及が困難になる。
 このほかにも千葉県条例には問題があるとおもうのだが、あまりそれが議論されていない。「差別禁止」という看板だけで、条文そのものを議論しないのはなぜだろうか。

 わたしとしては、今後さらにこのテーマを深めていきたいと思っている。ご意見、ご批判をよろしくお願いします。

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自立支援法実施で振り回された一年
中込 則江

 私の息子は、出産時の酸欠が原因で脳性マヒになりました。手も足も不自由ですし、しゃべれません。食事やトイレなど生活のすべてに介助が必要です。初めての人には中々わかりにくいですが、身振り手振りでコミュニケーションをします。私は、子どもを地域でみんなと一緒に学ばせたいと考え、息子は小・中学校を地域の普通学級で、高校は都立の定時制に行き、昨年3月卒業しました。今年20歳を迎えました。
 自立支援法の実施で、私たち家族、とりわけ私の生活は大きく変わりました。37,200円の自己負担金をひねり出すために、ヘルパー2級の資格を取り、二年前から自分もヘルパーとして仕事を始めました。出産以来の出来事です。子どもの小さい頃は訓練に通い、小学校に入学してからは3年生まで毎日子どもと一緒に学校に通い介助をしていましたので、仕事をするのは19年ぶりでした。
 3年程前から主人の両親と同居し6人家族になりました。すべての家事を私がしています。仕事は、午後息子のヘルパーさんが来てから出かけますが、午前中に昼食と夕食を6人分用意し、家事をしながら息子の介助もしています。両親は加齢による症状も出ているので気の休まるときがありません。もちろん気だけでなく体も。時々「ワァー」とすべて投げ出したくなるときがあります。
 そんな母とは違い、息子は、高校を卒業したあと現在は在宅生活を楽しんでいます。日中は、ヘルパーさんとあちこち外出―自分で行き先を決めて、映画、スポーツ観戦、高尾山、両国、その他、地域の商店街の行きつけの店の間地味の店員さんに会いにいったりなど―したり、雨に日はTVをみたり、CDを聞いたりして過ごしています。20歳になり、これからが「自立への道」と、大切な地点に立っていることをひしひしと感じながら、でも、あせらずにゆっくりと本人の気持ちを見極めつつ、「自立への道」を探っていきたいと思っています。

 自立支援法の認定調査の聞き取りは、質問内容が本人が直面していることつながらないと思えるものが多く、決して楽しい時間ではありませんでした。また、判定結果は障害が重いと評価されて介助時間がたくさん利用できるといいと思う反面、わが子の自慢をしたい親ごころからすると、子どもの障害を如何に重くて大変かを言い立てなければならないことは、不愉快なことです。質問内容は、聞いていたとおり介護保険とほぼ同じで、担当者もそれは十分承知で、お互いに失笑してしまうところもありました。それでもこんな質問で判定され、生活が変わるのであれば真剣です。
 その中に、床ずれという項目がありました。今は出来ていませんが、それはヘルパーさんの一日4時間と私の20時間の介助の力で出来ていないのであって、仮に私が病気にでもなったら次の日から大変な訳です。
 それにしても、「障害」があるということは、ころほどまでにプライバシーをオープンにしなければいけないのでしょうか? 私は、困ったときに相談に乗ってくれれば充分なのです。それに対応してくれればいいのです。聞き取り調査をし判定され、利用時間が決定されるという方式は、なるべく大変な点を強調し、困っていることをしゃべりまくり最大限の利用時間を得るために、私は子どもを傷つけることを話してしまいます。それが、自分自身でものすごく腹立たしいのです。そして、とても悲しい。やはりこの調査は楽しい時間ではないのです。
 なにより、この調査に欠けていたのは、当時19歳の青春まっただ中を受け止めるものがなにもありません。19歳の青春中のわが子を、老人と同じ質問の枠に入れ込み、日常の子どもの生活の様子を何も知らない医者の判定結果を合わせて、いったいなにがでてくるのですか。この制度を考えた人たちにこちらから質問します。
 応益負担の自己負担金37200円を毎月払い続けるのはやはり大変なことでした。移動も一人では出来ないので2人分の交通費もかかります。制度実施から一年で、自己負担が軽減され6500円になりましたが、あの猛烈に忙しい必死で過ごした一年はいったいなんだったのか。
 軽減策で金銭的負担は、ある程度解消されましたが、今、目の前にある大きな問題は、障害者自立支援法で介助に資格が必要になり、若い男性の介助者が見つからないことです。ヘルパー派遣を事業所に頼んでも、4時間とか6時間などの長時間の派遣は、一定時間(1.5時間)を超えると報酬単価が大幅に下がり利益が上がらないので、引き受けてもらえず、あちこちに電話しましたが、断りの連絡さえもくれない始末です。生活のすべてに介助が必要な息子にとって、これは本当に一大事です。この障害者自立支援法が大きな壁です。
 息子の、自立に向けたこれからの道のりを思うと、いろいろな不安があります。障害のある息子と高齢の同居家族との生活は、想像以上に忙しく金銭的負担も大きいです。高齢者も障害者も安心した生活が送れない国の政策は何なのか。いい方向へ向いているとは思いません。

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基準該当事業所の実情
月又 光子

 24時間介助が必要で寝たきり、ひとり暮らし、二次障害が進み様々な身体症状が現われ日々、主治医と薬や体調についての相談が欠かせない状態の障害者本人が自らの命と生活を守るために事業所を立ち上げて4年。
 支援費制度への移行に伴い世田谷区が公的責任を果たさず、ヘルパー登録から手を引くという事態に対しての苦肉の策だった。一般の事業所では引き受けてくれる所はないだろうとの当人の懸念は見事に当ってしまっている。

 現在、重度訪問介護の人にサービスを提供してくれる事業所が一体どれだけあるのだろうか? 競争原理が働き、「サービス」の質が高まり、選択肢が広がるといわれていたものは、一体どこを探せば見つかるのだろうか? 24時間介助保障を公約として掲げている区に居住し、自立支援法において、あなたは重度訪問介護という、「常時介護を必要とする人」として「サービス」を受けられますよと認定されているにもかかわらず、その公約と法の下で、何故か1日17時間分しか「サービス」を受けられない、「サービス」ができないとされている。

 この理不尽な17時間の支給量分の報酬で、1日24時間365日を6~7人のヘルパーでやりくりしている状態だ。日勤は食事、服薬、排泄、着替え、整容、入浴、移動、体交、リハビリ、外出、コミュニケーションすべてにおいて、常時介助を必要とするとの認定通り、ヘルパーは常にそばに付きっきりで介助している。休憩はなく、食事は介助の合間を縫ってとる。処方箋、薬の受取、買い物、郵便局などの外出は、自宅での治療、施術の間に自転車を飛ばして行っている。就寝中でさえ、体位交換、室温調整など細やかな介助が必要である夜勤の現状はなんと3人。3人で365日の夜を分担介助しているのだ。夜勤の労働時間は13時間。シフトの調整によっては24時間勤務になってしまうことも少なからずある。しかも、3人とも他に仕事を持ち、一つの仕事を終えた後に駆けつけてまとまった睡眠時間の取れない13時間以上の介助にあたることもあるのだ。

 さらに法やシステムの変更によって個人の生活、特に食事や排泄、通院などを制限できるはずもないのに、それらを理由にこの4年の間にやはり理不尽な減額が一方的にされて、現在月に約110万円。日割りすると1日あたり約36000円。24時間で割ると時間あたり約1500円。よく見かけるヘルパー募集上の身体介助の時給1800円~2000円には及ばないが、時給1500円にするとそれだけで事業費はなくなってしまうということになる。(大方が身体介助を伴うものであるのだが...。)
 介助者の交通費、雇用保険、労災、事業所として入らなければならないとされている施設保険、給与計算、税金、保険などの事務仕事分。連絡通信費、外出、通院などでの複数介助分。時間外労働の様々な煩雑な事務、シフト管理事務など一切払えない計算となる。健康診断、福利厚生、社会保険などは高嶺の花で論外だろう。

 また、もっとも重要な新人育成は、現場に入りながら生活パターン、物の置き場所、薬の取り扱い、介助方法を習得してもらうまで、かなりの時間を2人体制で研修してもらうことになるのだが、ヘルパーが足りなくて大変な中、やっと来てくれた新人さんにはその間、交通費すらでないことになる。時間とお金を使い資格は取らなくてはならない、研修中は交通費すら出ない...。これを乗り越えて、研修を終えた新人さんは、晴れて上記のような労働条件の下で働いていただくことになる。

 こんな自立支援法は、絶対になくしたい。

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貧乏人は死ねと言うのかあ!
生活保護受給者(多摩地区在住)

●弱者の気持ちが理解できない偉いさん方

 都道府県、市町村によって違いもあると思いますが、生活保護受給者に対して風当たりが、だんだん厳しくなっているのがわかります。貧乏人は、病院にも自由に行けず、飲まず食わず死ね!と言われているようです。
 私たち弱者は、好きで生活保護を受けているのでも、通院しているのでもありません。弱者の立場になったことのない人が、政治家や法律家になっている国では、いつになっても福祉は良くなりませんね。医療に携わる人は、死なない程度に病人になってみる必要があると言った医者がいましたが、これは真実だと思います。上に立つ者は、弱者の苦労がわかる者でないとダメだと思います。

●生母の死

 今から70年程前、母が病気のために私は胎児8ケ月でこの世に出され、3日目に母は私を残して死んでしまいました。その時既に胎内で股関節脱臼していました。しかし、そのことは、誰も知らない、気付かないまま養女に出されたのです。幸か不幸かそのまま時は過ぎ、老いが近づくまで無事でした。もしかしたら、幼児期から車椅子生活者となっていても不思議なかったそうです。

●生きがいまで奪おうとする行政

 股関節脱臼のことは、50代半ばで腰痛を感じて、医者で診てもらってはじめてわかったのです。それからも通院しながら働きました。60歳近くになると働くこともできなくなり、主人も肝硬変から糖尿になり、壊疸となり左足切断、車椅子となり同時に肺癌末期の宣告を受けました。その主人も3年前に帰らぬ人となってしまいました。その主人が亡くなる前から生活保護を受けていました。主人がいる時は、少額とは言え2人分の年金と生活保護費があったので、少しばかりの余裕はありました。しかし、主人無き後はすべてが半分にされ、出費は同じですから苦しくなりました。現在、私も糖尿になり目に合併症が出ていると言われています。整形外科、内科、それに眼科と医者通いが増えました。すると市の
担当者から、次のようなことを言われました。
・保護の医療費が多すぎる。
・整形外科の費用を9、000円までは自腹で払うこと。
・毎日の通院を週3日に減らすこと。
納得はできませんでしたが、仕方なく週3日にしました。すると次は

・交通費を出すから、通院日を医者に捺印をもらえ。
・交通費が多すぎる、さらに通院を2日まで減らせ。
・こんなに病院に行くならボランティアをやめろ。
一体全体、ここまで市の職員が言う権利あるんですか? 私に死ねというのか!「死ぬときゃ、役所に来て死んでやらぁ~」と言ってやりましたが、担当職員は、うんでもすんでもありませんでした。私にとってボランティアは生き甲斐であり、たとえ、福祉を受けていても、これからもやりたいと思っています。来年は私も70歳です。何歳までできるか、生き抜く挑戦です。市の職員はまだ言います。
・「そんなことするなら、少しでも働いたら?」と言います。
しかし、年齢的に仕事もないし、2万円稼いだら、1万円保護費から差し引くというのです。
・「1万円でもある方がいいでしょう?」と言うのです。でも、私は2万円分の仕事をして1万円しかもらえない仕事ならボランティアの方が良いと思っています。皆さんどう思いますか?ついに頭に来た私は市役所に怒鳴り込みました。
 [何もかも取り上げて!家に閉じこもれって言うのかぁ!」
 「そうなったら精神的に参っていまうぞお~!」
 「そうなったら医療費がもっとかかるぞお!どうしてくれるんだぁ?」
やっぱり返事をくれませんでした。
 こんな国じゃ、この先、私たちのような貧乏人、病人は生き続けられませんよ。皆さんどう思いますか? 弱い者同士、頑張って一緒に訴え続け、怒り続けようではありませんか! 私たちをわかってくれる政治家を選んで力を合わせて頑張りましょう。

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2008年5月29日 (木)

怒りネット通信 34号

怒りネット通信 第34号
2008年5月29日
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>
■障害者自立支援センター スペースつどい
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■もくじ
4・23厚労省交渉の報告         
茨城で聞いた危機的な現状 

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4・23・厚生労働省交渉の報告
新潟・木村

 本年最初の厚労省交渉が、4月23日に衆議院第1議員会館会議室で、63名の参加を得て行なわれました。障害者自立支援法体制下で、いよいよヘルパーの確保が困難になり、生存すら脅かされている実態が、切実な怒りの声として明らかにされました。基準該当事業所に対する低い報酬と、資格問題の不合理さに対して意見や質問が集中しました。

 厚労省側の出席者は、障害保健福祉部から障害福祉課・訪問サービス係の芝海(しかい)係長、同課の松永、雨宮、福祉サービス係の山田、企画法令係の木島、精神障害保健課の平野係長、老健局老人保健課の大内と寺田の8氏。
 一部の担当者が先に退席するとのことで、質問事項(質問書は前号の『怒りネット通信』に全文掲載)の12番~14番の回答を先に受けました。(以下、厚労省側の発言に◆、怒りネット側の発言に◇をつけました)

■自立支援医療について

◆平野:自立支援医療制度について、所得に応じた負担上限月額を設定するなど軽減措置を計っていて、概ね無理のない負担と考えている。また、自立支援医療制度の負担軽減というのは、各医療保険制度の自己負担部分を軽減する制度なので、各医療保険制度自体が、同じ医療保険制度に加入している方々を範囲として設定していることから、自立支援医療も同様、同じ医療保険に加入している方々を世帯として、その世帯の所得で決定する。ただ特例として、自立支援医療を受けられるかたと同一の世帯でも、税制や医療保険、いずれも受診者を扶養しない場合には、受診者とその配偶者を別の世帯と見なすこともできる制度となっている。また障害福祉サービス・補装具・自立支援医療を総合的に合算して負担軽減を図ることは、今後、利用者の負担の実態を踏まえ検討を行なっていきたい。
◇高見:実際に僕の場合、月額で7~8千円の新たな負担が生じている。それを無理がないと言う感覚自体が理解できない。僕は年金だけでやっているが、そこから引かれる。家賃とか除いたら生活保護基準以下から更に引かれている。生活保護を受けていない多くの精神障害者は、同じ状況にある。もともと低い年金額しかないのに7~8千円の負担が増えている。
◆平野:厳しい意見として受け止めたい。自立支援医療を導入する際に、精神の方で5%の自己負担を10%に変えて、実際の医療費負担の増加を計算した結果に踏まえても、現状の基準額が妥当だと認識している。
◇高見:調査しているのか。
◆平野:精神障害保健課には自立支援医療として実際にどれだけ医療費がかかったかの数字はある。自己負担額のデータもある。自己負担が旧制度に比べて増えたのは認識しているが、急激に増えたとまでは言えない。
◇高見: 5%から10%に変ったというが、僕はゼロから10%に負担が変っている。調査の数値を示してもらいたい。最低、手元にいくら残ったら妥当だと考えているのか、次回明らかにして欲しい。
◇古賀:調査のデータは出してもらえるのか。
◆平野:上と相談して、調整させていただきたい。

■退院支援施設について

◇古賀:13番、退院支援施設について。病院から退院支援施設に移った人を、退院に数えるのか否か。
◆雨宮:受け入れ条件が整えば、退院可能な精神障害者について地域生活への移行を進めることは重要な課題と認識している。厚労省として実施している調査は、病院・診療所に現に入院している患者数であって、統計上退院支援施設の入所者を入院者に含めることは困難である。退院支援施設はあくまでも地域移行にむけてのプロセスと考えているので、退院支援施設への入所をもって社会的入院問題が解決したとは考えていない。
◇古賀:退院支援施設に移行した人たちは、どういう数字で表されるのか。
◆雨宮:退院支援施設入所者の数はとっていないが、必要に応じて調査を行ないたい。
◇古賀:「退院した人たち」という形で出してしまうことはないのか。
◆雨宮:患者調査は、3年に一度病院・診療所に対して調査期日における入院・外来患者の状況を調査するものなので、退院支援施設に入所した人は退院した人に含まれる。しかし障害福祉計画でいう地域移行した者にはカウントしていない。つまり退院はしているが、地域移行したとは認識していない。
◇鷹林:前回交渉で、退院支援施設が病院敷地内というケースがあることを認めている。同じ敷地内で看板を書き変えた建物に移しても、入院と同じではないか。問題は社会にどれだけ移行できたかということ。数字のまやかしに過ぎない。
◇古賀:退院支援施設に入った人が、地域移行したなどというデータを示さないようにして欲しい。退院支援施設に何人と(私たちの感覚では入院と示すべきだと思うが)、社会がわかりやすいような形にして欲しい。

■不平等な支給決定(立川・福生の問題)について

◇古賀:1番の質問に戻る。立川・福生(ふっさ)を例にあげているが、今まで福祉を受けていた人と、新しく福祉を利用しようとする人との間で、自治体によって格差が作られている問題。とくに立川市・福生市については厚労省のほうで調査する約束だった。
◆木島:支給決定基準に格差を設けている市町村があり、それが立川市と福生市であると前回話があった。これについては当課の担当者が電話にて連絡を取り、障害者自立支援法第22条に定められている支給要否の決定が行なわれているかどうかの事実確認を行なった。立川市と福生市においては、支給要否決定にあたっては障害者自立支援法施行規則に定められている事項、法令に定められている事項をしっかり勘案して、支給要否決定を行なっているとのことであった。両市の支給決定基準は、市町村がそれぞれの地域の実情にふまえて独自に策定しているものなので、こちらでその内容を判断することはできない。というのは、これは自治事務といって、地方自治法の自治事務という形で法令に規定されているもので、市町村と対等の立場にある国がどうこう言うことができないからである。なお、両市の担当者のかたは、厚労省が昨年4月13日に発出した事務連絡の内容について認識しているとのことであった。
◇古賀:要は、これまで受けてきた人と新しく福祉を受けようとする人の間で、立川市の支給決定基準だと差が出るだろうということを問題にしたのだが、厚労省の問題意識はどうか。
◆木島:必要なかたに必要なサービスが行き渡るようにしていただくのが一番いいと思うが、地域に応じて福祉資源には限りがあると思うので、そちらを市町村の方でしっかりと調整して、必要なかたが必要なサービスを受けられるようにしていただければと考えている。

■「常時介護を必要とする」人に介護を保障しない国庫負担基準

◇古賀:国庫負担基準の問題から、こういう事態がおこっている。必要な人に必要な福祉が行き渡らないような国庫負担基準を作っているから、立川市や福生市のような状況が各地でおこっている。障害者自立支援法において「常時介護を必要とする」障害者に、それを保障する国庫負担基準が出ていない。これが問題ではないか。
◆芝海:国庫負担基準は全国どこでも支援の必要度に応じて、一定のサービス利用が可能となるよう、障害程度区分ごとに設定していて、これにより限られた国費を公平に配分する形をとっている。また地方自治体に対しては、支給決定基準の決定に当たっては、国庫負担基準が個々の利用者に対する支給量の上限ではないことに留意することなど、取り扱いの留意事項も示している。その他として、国庫負担基準における障害程度区分間の流用や、特別対策の在宅重度障害者地域生活支援基盤整備事業の基金により、事業所の収入の激変緩和策を講じている。要望事項に「法律違反の水準ではないか」とあるが、国の負担を規定した障害者自立支援法第95条に、「政令で定めるところにより」という記述があり、その障害者自立支援法施行令で、「介護給付費等については、障害者等の障害程度区分、他の法律の規定により受けることができるサービスの量、その他の事情を勘案して厚生労働大臣の定める基準」という記述がある。この基準と実際とのいずれか低い方の金額を出す形になっているので、厚労省としては、法令に則った形で行なっているので法律違反ではない。
◇T:今厚生省が言ったことは絶対におかしい。私たち「青い芝」は40年前から、常時介護を必要とする障害者に対する介護保障を訴え運動をしてきた。今、自立支援法自体に間違いがある。厚生省は自立支援法そのものを廃止して、新しい制度を作らないかぎり私は納得いかない。障害の区分だとか、障害の程度、障害の分類、そんなの私たちには関係ない。支援費制度ができて、やっとこれから良くなるかと思ってきたのに、それが今度は自立支援法だ。一体誰がこんな法律を作ったのか。重度障害者が地域の中で共に生活ができることが私たちの求めてきたもの。自立支援法は絶対納得がいかない。形式ばかりを言うのは、官僚・役人の一番悪いところ。年金の問題など、問題だらけではないか。厚生省の見解を聞きたい。
◇梶原:自立支援法は、全く逆で自立阻害法だと思う。
◇石田:僕は40数年間、障害者運動一筋にやってきた。今の自立支援法はなしにして欲しい。僕は本当に怒っている。憤っている。みんな怒りをこの場でぶつけよう。障害者を取り巻く状況は非常に厳しい。自立支援法をなくしたいと思っている。
◇里内:「青い芝」で一度要望したが、事務処理を簡素化して事業所を通さなければ、ヘルパーに時給1500円位出せる。
◇古賀:障害者自立支援法体制に対する怒りが、色んな人から発言された。「常時介護を必要とする」という名目で対象者を絞っておきながら、その人たちに常時介護を保障しないような、国庫負担基準を政令で作ってしまうこと自体がむちゃくちゃな話。つまり国は保障しなくてもいいと表明したようなもの。もう一度考えを聞かせて欲しい。
◆芝海:「怒りネット」以外にも同じような要望を受けているが、国としては国庫負担基準が個々の利用者の上限ではないことを示している。重度のかたについて、来年の報酬改定があるので、今行なっている経営の実態調査も踏まえ、今後検討していきたい。
◇鈴木:来年まで僕たちは身体が持たない。今度・今度といっているが、実際にヘルパーやってみろ。俺たちが教えてやる。それやってからこの問題をやれよ。

■高齢者にも必要な介助を

◇古賀:次に3番、われわれの仲間にも、高齢で介護保険の対象になっている人もいる。障害者には必要に応じた介助をすべきだと言うが、高齢者だって同じではないか。
◆寺田:介護保険制度については、給付と負担のバランスのなかで要介護・要支援の状態の程度により、実際に必要とされるサービスの量や質を踏まえて一定の範囲内で保険給付を行なう仕組みとなっている。このような観点から現行の支給限度額は設定されている。要支援者などの平均的な生活実態を踏まえ作成された標準的なサービスの組み合わせに基づき、それに要する平均的な費用の額を基準として作成している。
◇古賀:高齢者の介助もそれぞれの必要に応じて行なうべきではないかという質問。
◆大内:もちろん出せる分だけ際限なく出せればいいが、平成12年の制度開始当初に、ある程度のモデルを考えて、一番高額になるものを基準にして支給限度額を決めた。
◇H:そのモデルケースを具体的に出せるか。
◆大内:後で資料として示すことはできると思う。

■基準該当事業所の厳しい現実について

◇古賀:4番、厚生労働省が基準該当事業所の報酬単価を15%減らしたために非常に苦しい状況になっていることを認識しているか。
◆芝海:話は聞いている。指定事業所と比べて、柔軟な運営になっているので、同じ報酬ではいけないという認識である。
◇酒井:どこが柔軟なのか。
◆芝海:個人での事業の実施が可能である。ヘルパーの配置規準が常勤・非常勤を問わず3人以上で可能。サービス提供責任者が非常勤でも可能。管理者についても非常勤でも可能等の点。また全体の事務費用、人件費や労務管理等ふくめて指定事業所に比べ、少なくて済むということ。
◇古賀:前回、逆に小規模だから事務費の割合が多いことを指摘した。しかし同じ答えでしかない。次に5番に、報酬単価をどのように考えているのか。
◆山田:障害者自立支援法については、従前の支援費制度の報酬水準にふまえ、各事業所の必要経費について総合的に評価を行なって設定している。またサービスの利用実績において報酬を支払う日額払いを導入した。しかしながら制度改正に直ちに対応できないところも多く見られることから、18年度補正予算の特別対策として平成20年度まで従前の報酬額の9割を保障する激変緩和措置と日額報酬払いの導入に伴う改変措置を実施してきた。今般の緊急措置においては事業者にとって経営の安定化を図る緊急的な改変措置を実施することで、今年度4月より通所サービスの報酬単価を4.6%引き上げるなどの対策を実施した。今後は、与党プロジェクトチームが昨年12月に報告した、「障害者自立支援法の抜本的見直し」という報告書にもとづいて、現在全国の事業所に調査を実施している。
◇古賀:総合的というが、具体的に事業所の必要経費、社会保険、賃金等、総合するにはそれぞれをどの程度に考えるかの根拠があるはず。
◆芝海:中身については示すことができない。
◇沼尻:私はT市からきた。実は私が利用している事業所は指定事業者だが,3人いたヘルパーの一人が辞めて2人になった。2人ではヘルパーが回せないので、事業所をたたむかも知れないと言われた。T市は受け入れてくれる障害者専門の指定事業者が数箇所しかないのに、その1つがなくなる。私たちはいつまでこの苦労に耐えなければいけないのか! ヘルパーを探すのは私たちの責任か。明日のヘルパーの心配をいつまでしなければいけないのか! みんなこの単価のせいではないのか。私たちはすごく大変な思いをして明日の心配をして暮らしている。簡単に言うな! ヘルパーが明日いなくなった場合の心配なんてあんたたちにはないだろう。今すぐ答えろ!!
◆芝海:ヘルパーの確保は、今非常に重要な問題になっていると厚生労働省としても考えている。ヘルパーの養成や確保について全体的に考えている。報酬単価については、来年4月の報酬改定に向けて検討を進めていきたい。
◇沼尻:明日ヘルパーが辞めたら皆さんが来てくれるのか。
◇鷹林:今日、ぜひここに来て訴えたいと希望していた基準該当事業所の人が、結局休みが取れず来れなかった。その人のところでは、一年365日を6人でやっている。それで昼夜2交代、日中の人は11時間、夜勤の人は13時間である。6人のうち夜勤に入れる人は3人だけ。来る予定だった人は36時間ぶっ続けの勤務もやっている。一人倒れたら成り立たなくなる。指定事業者で引き受けてくれる所がなかったから基準該当を立ち上げざるをえなかった。ボロボロになりながら勤務している。いい介助ができない可能性だってある。労働基準法から言ってどうなのか。重度訪問介護は単価が低い。やっていけない。先ほど基準該当は事務量が少ないとか柔軟にできるなどと言われたが、そうではない。一人で色々複雑な事務をやらなくてはいけない。この実態をどうするのか。
◇J:20万切る給料で家族養っていけない。事業所に言っても、重度訪問介護の単価が安いから給料を上げられないと言われる。重度訪問の方が介護が大変で、この単価では無理。人がどんどんいなくなる。介護の人手が足りない。10時間・20時間の勤務も当たり前。家族とも会えない。そんな労働してたら、介護者も倒れる。
◇沼尻:ヘルパーは事務処理と介護と両方やらなきゃならない。
◇古賀:今重度訪問介護の事業所やヘルパーの状況をどう認識しているのか。
◆芝海:国会での質問などで、特に重度訪問の単価が安いという批判を受けている。ヘルパーの勤務も厳しいという状況を聞いている。現在行なっている経営実態調査の結果もみて、来年の報酬改定にともなって、国庫負担基準についての議論も予定している。
◇古賀:事業所の必要経費、社会保険、賃金等は考えているのか。
◆芝海:報酬のなかに、そうした事務費的なものが入っている。
◇古賀:事務費はどのくらいの割合とか、そういう根拠となる数字。
◆芝海:どれくらいの割合かということについて、この場では答えないが、ある。
◇古賀:なぜ答えないのか。
◆芝海:この部分について、どのように答えるべきなのかについては、相談をして、答えたいと思う。
◇酒井:とにかく事業所が重度訪問介護という低い単価ゆえに運営が成り立たないことと長時間介助を受けている人が、介助者を確保できなくて生活できないということは表裏一体。こうした厳しい実態について、データを集めていると言ったが、24時間介助を必要としている人たちに、24時間全部支給量が出ている自治体があるのかないのか。そういうデータはあるのか。
◆芝海:それはない。
◇酒井:世田谷では、24時間必要な人に、最大で1日16時間・17時間しか保障されない。地方はもっと厳しい。24時間の残りの時間は、どのように介助者を確保していると思っているのか。
◆芝海:例えばボランティアを使うとか、そういう所もある。
◇酒井:事業所が持ち出しているケースもある。だから運営が成り立たない。私たちは、まさにそうだ。そういうケースは聞いていないのか。
◆芝海:聞いていなかった。
◇高林:足りないところはボランティアでやれと言うのか。
◆芝海:ボランティアでやれとは言っていない。市町村が支給決定をした時間数とが、まずあって、支給決定に当たっては、障害程度区分や利用者にどれくらいの支給量が必要かの審査を行なっているので、基本的には国庫負担基準を上限に考えるものではないという話はこちらからしているので、それ以上のものというのが―。
◇古賀:今回でなくていいので、あらためて答えを検討してもらいたい。常時介助を必要としている人と、国庫負担基準との間に乖離があるということは認識していると思うがそのうえで、地域で常時介助を必要としている人がいっぱいいて、その人たちがどう生活しているのか。それに関して調査をすべきだと考えるが、どうか。
◆芝海:都道府県を通じて、どうなっているか聞くことはできると思う。
◇古賀:是非それを聞いて欲しい。現在行なっている事業所調査はいつ頃できるのか。
◆山田:昨年度3月(2008年3月)末に全国に配送している。内容としては、平成19年度一年間の経営状況や事業の実施状況、職員の配置、賃金の状況等を全国的に把握できるように調査している。 6月中旬までに回答をお願いしている。来たものから順次集計して秋頃には結果を出せるようにと考えている。結果は公開予定である。
◇渡辺:調査について、ぜひとも要望したい。事業所に調査を求められると、また事業所の事務量が増えるので、別途調査費を支給して欲しい。そういう考えはあるのか。
◆山田:できるだけ事務量を増やさないよう、十分な配慮をしたつもりである。
◇古賀:その事業所調査には、基準該当も入っているのか。
◆山田:含めている。

■資格問題について

◇古賀:8番だが、重度であればあるほど短い研修期間で入れたり、全く研修がなくても入れる。だったら他でも、例えば知的障害者・精神障害者なんかは、「気心が知れる」というような関係を作らなければ介助は難しい。しかしそういう配慮はされていない。ヘルパー2級以上じゃないと普通の単価が出ない。その点をどう考えるか。
◆芝海:知的障害者とか精神障害者のかたに対して、気心という点で介助に当たるのは同じだと思う。ただ知的障害者や精神障害者の独特の障害特性についてヘルパー養成研修において理解していただきたい。もちろんヘルパーの量も確保したいのだが、基本的に質の確保が必要だと考えている。
◇古賀:11番まで進める。次9番。重度の人は、入院のときもコミュニケーションとか着替えとか色んな問題がある。したがって入院の時も、今厚労省は認めていないが、介助が必要ではないか。
◆芝海:ここは本来、保険局医療課から回答させでいただく話だが、今日担当者がいないので、メモを預かっている。「付き添い看護について、患者の費用負担が重いこと、また患者個人の雇用によるため、医療機関の負担との連携が取りにくいことにより、サービスの質の確保の上で問題があること等が指摘されていたところである。このようなことから付き添い看護を必要としない看護・介護体制を早急に確立すべきとの医療保険審議会の平成5年12月8日の審議等をふまえ、原則として平成7年度末までに付き添い看護を廃止することとして、平成6年6月に健康保険法等の改正を行なったところである。現在、医療機関の看護士により患者の病状に応じた十分な看護が実施されることを目標としており、付き添い看護を認めることはできない」というメモである。
◇古賀:10番に行く。厚労省も見解で認めているように公的な研修をうけることと利用者に対して良好な介助を保障することはイコールではない。ヘルパー資格には減算を設けているが、同一労働同一賃金という観点からもおかしい。それについて答えて欲しい。
◆芝海:10番11番は、つながりがあるので、一緒に答える。厚生労働省としては、18年3月1日の課長会議でも示しているが、居宅介護は、1級2級ヘルパーを基本とすることとしていて、3級ヘルパーその他の「見なし」のかた等が、サービス提供を行なった場合は減算している。3級ヘルパーが身体介護を行なう場合の30%減算というものは、介護保険制度と標準をとった形となっている。基本的にヘルパーの質の確保を行ないたいという方向性をもっていて、そういう観点から1級2級を基本としている。それから利用者が推薦すれば公的な研修を受けなくともヘルパーとして認めてもいいのではないかとの質問だが、より多くの研修を受けていただくことで、より知識も蓄えていただき、サービスの質の向上も図られると認識しているので、今のところこの研修がなくてもヘルパーとして認めるという考えはない。
◇古賀:資格と質の向上とは関わり合いがないということ。気心を知るような人間関係と作っていくことと、資格とは関係がない。その辺はどうか。
◇M:研修を受けたからといって素晴らしいヘルパーになるわけではない。逆に研修を受けてきたから、弊害も起きている。今までよりも悪くなっている! 障害をわかっているような顔して付き合っているだけ。気心が知れて付き合うということではない。
◇木村:「広く従業者を確保する観点から研修時間の短縮を行なう」と、量を確保するために、資格要件を緩和すると言ってる。資格要件と量の矛盾は、厚労省自身が認めている。では今、ヘルパーの量は確保されていると思うのか。
◇桐沢:自立支援法のおかげで、学生たちが極端に減っている。なぜなら、資格を取らなきゃ介助に入れない。資格を取るには十何万かかる。十何万出してヘルパー資格取る学生などいない。
◆山田:介護職員の人材不足は今社会問題になっていて、厚生労働省と全体で、昨年12月の与党プロジェクトチームの報告書、『抜本的な改革について』という報告書の中で、去年の夏に改定された指針を踏まえた適切な給与水準の確保や、人材の育成システムの推進とされていて、これを踏まえて、抜本的に見直しを行なうと、大臣も今後とも様々な声に耳を傾けながら実態をよく把握しながら、把握したうえで残された課題について抜本的な見直しを行ないなさいという指示が、国会でも答弁があったので、これをよくふまえて、厚生労働省全体として考えていかなければならないと認識している。
◇P:資格とは関係なく、良いヘルパーがたくさんいるのはいいことだと思う。たくさんいれば、選べるから良質の介助を得られる。しかし現実は、T市の話のように、確保自体がものすごく大変になっている。その対策がなければ、質の向上など無意味。
◆山田:来年度の報酬改定と合わせて、厚労省全体としてヘルパーの確保について検討することになると思う。資格の弊害についても、本日の意見にふまえ、厚労省全体として考えていくべきと認識している。
◇古賀:厚労省全体での検討というが、今後具体的にどんな検討方法を取るのか。
◆山田:作業は、福祉人材確保指針を所管している福祉基盤課がまとめてやっていて、具体的な進め方は把握していない。
◇酒井:資格問題についての私たちの訴えを、厚労省は受け止めると理解していいのか。
◆山田:実際にそういう声が上がっているのは事実。事実は、受け止める。
◇酒井:自分達が推薦した人を公的ヘルパーとして認める自薦方式だが、支援費以前、厚労省は人材活用せよと毎年、都道府県に通達を出していた。とにかくヘルパー数が足りなかったので、地域で現に支えている人たち、特にコミュニケーション取れる人たちをおおいに活用しなさいと、毎年通達を出してきた。そのことで自薦方式が大きく広がった。しかし支援費以降、厚労省は私達の要求に耳を貸さず、資格要件を強要してきた。
◇高林:一方で介助したくても資格がないからできない人がいて、他方で介助を求めている人もいっぱいいて、仕事がない若い人たちがいっぱいいる。資格が大きなハードルになっている。
◇酒井:重度包括の人たちには自薦方式になっている。資格がなくていい。
◇古賀:自薦方式で問題になったということがあるのか、ないのか。
◆芝海:自薦方式に何か問題があるのかは正直わからない。要は公費を使っているので、国民が納得するような形が必要。
◇鷹林:自立支援法から公費になったわけではない。
◇高林:自薦方式の方がはるかに安上がりではないか。
◆芝海:研修を受けて、資格を取っていただくのが基本だと考えている。重度包括は色んなサービスを包括的に組み合わせることによって、重度障害者の中でも、より重度の方に対応してもらう趣旨なので、居宅とか重度訪問介護のヘルパーと少し違っている。
◇古賀:よけい困難性が高いではないか。答えに矛盾がある。
◇高林:全部自薦方式にしろと言う訳ではないく、併せて使えるようにしろということ。
◇古賀:この矛盾点についてはこれまでも指摘してきた。この8番につき、文章で回答を いただけないだろうか。
◆芝海:検討させて欲しい。

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茨城で聞いた危機的な現状
古賀 典夫

 このところ、茨城にいく機会があって、そうした中で非常に介助保障が危機的な状況になっていることを知りました。
 まずは、介護保険の事業者も含めて、車を使っての移送事業が次々と崩壊して行っているということです。筑波市や土浦市周辺だけでも、3つの事業所が撤退する事態になっています。その内の1つの事業所は、300人の利用者を抱えているとのことでした。職員は30人です。石岡市の方でも、やはり移送事業者が閉鎖となってしまったとのことですので、茨城県全体でどのくらいの事業所が閉鎖になっているのか、かなり危機的な事態だということが予想できます。もちろん、全国的なことでしょう。
 原因としては、やはり報酬の問題です。これまで移送事業のいわゆる福祉タクシーは、身体介護30分の単価=2310円で送迎をおこなってきたそうです。ところが国が移送は1000円だとの方針を徹底させる動きがあり、そのため事業者が採算に合わず撤退を始めているのです。介護保険では要介護4以上だと2310円が認められるようですが。
 都市部から離れると、公共交通機関は少なく、車社会で身じかな商店もなくなっています。外出不能状態となってしまいます。

 また、「重度訪問介護」を引き受ける事業所がないという状況も進んでいます。筑波市周辺では、2件しかありません。「支援法」の登録事業所になっている所でも、実際には引き受けられないとして断っているのです。これも報酬単価が安く、採算が合わないためです。そのため、筑波市が「重度訪問介護」の支給決定をしたとしても、それを受けることができず、「身体介護」に変更せざるをえない方々が出ているそうです。そのため、「重度訪問介護」の支給決定時間数よりも、少ない時間数になってしまっているのですが、全く介助を受けられないことを考えるとやむをえないということで、支給決定の変更を申し出ざるをえないそうです。

 ひたちなか市は、15万人都市だそうですが、この市内で日曜日に「視覚障害者」が使えるガイドヘルパーは1人しかいないそうです。しかも、18時までしか使えないそうです。
 事態はますます悪化しているようです。

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2008年4月 4日 (金)

怒りネット通信 第33号

怒りネット通信 第33号
2008年4月4日
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>
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■もくじ
・厚労省交渉の質問事項
・大田区障害者移動介護削減問題の活動報告
・頑張る障害者? わたしにはムリ!
・介助支援の二側面について
----------● 4・23・厚生労働省交渉に集まろう!
13:00 第1衆議院会館ロビ-集合
14:00 から交渉
----------
厚生労働省交渉における質問事項
 昨年4月11日、6月27日の交渉を踏まえ、また、昨年12月以降に明らかにさ
れた改定点も踏まえつつ、以下の質問を行いますので、ご回答ください。
(1)前回交渉の際、昨年4月以降にホームヘルプを申請した利用者とそれ以前から
の利用者の間で、支給決定基準に格差を設けている市町村があることを指摘し、その
実例として立川市と福生市の例を示しました。これについて厚労省側は、「この立川
市と福生市のことについては、具体的に持ち帰って見させてもらって検討したい。ど
ういった取り扱いになっているのかを市町村の担当者に話を聞いてみたい。」とのこ
とでした。調査した結果、および、その結果についての見解を示してください。
(2)これまでの交渉において厚労省は、ホームヘルプにかかわる「国庫負担基準」
について「限られた国費を公平に配分する」ために必要であると述べてきました。し
かし、この基準で保障されるホームヘルプの時間は、最重度の利用者を対象とする
「重度障害者等包括支援」(以下、「包括支援」)でも1日に8時間程度に過ぎませ
ん。
 「障害者自立支援法」の第5条では、「重度訪問介護」、「行動援護」、「包括支
援」の対象者は、「常時介護を要する障害者」とされています。「国庫負担基準」は、
この必要とする常時の介護さえ保障するものではなく、法律違反の水準であると考え
ます。
 厚労省としての見解を示してください。
(3)この間の交渉で厚労省は、「厚生労働省としては、支給決定にあたり、申請の
あった障害者等について勘案事項に関する一人一人の事情を踏まえて、適切に行うこ
とが重要であると考えている」との考えが示され、一律に上限を設けてはならないこ
とが述べられました。このような見解は本来高齢者の介助制度についても同様と考えま
すが、見解を示してください。
(4)前回交渉で、「基準該当事業所」に関する15%の減算は、実態調査も行われ
ることなく決められたことが明らかになりました。現時点において、この減算措置が
「基準該当事業所」の存続を脅かしているという認識はお持ちですか?
(5)そもそも、報酬単価の設定は、どのような計算で行われているのか、示してく
ださい。その中で、事業所の必要経費、保険、賃金などの割合をどのように考えてい
るのでしょうか? 厚労省として、ヘルパーにはどのくらいの賃金が支払われるべき
であると考えているのか、明らかにしてください。
(6)前回交渉で「報酬は10月にセットされたばかりなので、すぐに見直しという
わけには行かないが、今後必要に応じて、事業所の経営実態を含めた施行状況を把握
しながら、次期報酬改定で、その必要性を検討していきたい。」との見解が示されま
した。次期報酬改定は、いつを予定しているのでしょうか? そのための「事業所の
経営実態を含めた施行状況を把握」するための調査はいつどのような形で行われるの
でしょうか?
 
(8)現在、応益負担制度が作られてしまった結果、報酬単価を上げれば利用者の負
担が増え、利用を困難にする構造が作られてしまっています。この7月からホームヘ
ルプや施設利用については、支払いの上限額が引き下げられるとのことですが、応益
の原則は変わりません。昨年12月7日に発表された「与党障害者自立支援に関する
プロジェクトチーム」の報告書では、「利用者負担については、低所得者の負担を更
に軽減するなど、負担の応能的な性格を一層高める」との方針が示され、ことし7月
の支払いの上限額引き下げにつながっています。
 しかしそれならば、なぜ応能負担に戻そうとしないのでしょうか?
 「障害者基本法」の「基本的理念」である第3条ではその1項で「すべて障害者は、
個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有する」と
規定されています。この理念からすれば、介助やそのほかの保障について益と考える
のは間違いであり、応益負担は直ちにやめるべきだと考えますが、見解を示してくだ
さい。
(8)前回交渉で、「全身性障害者をはじめとする重度の障害者は、個々により介助
の仕方やコミュニケーションの方法が色々あって、見守りを含む介護の時間が長時間
に及ぶことを考えると、支援技術も必要とされる一方で、その方の障害に応じたサー
ビスを提供できる介助者が必要だということで、重度訪問介護や重度障害者等包括支
援といった重度の障害者に対するサービスについては、広く全身性障害者に対する介
助者を確保するという観点から、研修時間を短くするなどの配慮をしている」との見
解が示されました。
 しかし、コミュニケーションの問題で言えば、ほとんどが居宅介護の対象とされて
いる「知的障害者」や「精神障害者」についても、一人一人のコミュニケーションに
個性があり、気心を理解する習熟が不可欠です。にもかかわらずそうした配慮は行わ
れていないと思いますが、この点についての見解を示してください。
(9)現在厚労省は、障害者の医療機関入院時の介助者派遣を認めていません。しか
し、「重度の障害者は、個々により介助の仕方やコミュニケーションの方法が色々あ」
ることは、入院の場合も同様です。医療機関だけでは対応できないのが現状であり、
自費で介助者をつけたりボランティアに頼まざるをえない状況があります。
 入院時の介助者派遣を公的な制度として実施すべきであると思いますが、厚労省と
しての見解を示してください。
(10)厚労省も上述の見解で認められているように、公的な研修を受けることと利
用者に対して良好な介助を保障することはイコールではありません。したがって、ヘ
ルパー資格による減算措置を撤廃するべきであると思いますが、見解を示してくださ
い。
(11)また、利用者もしくは事業者が推薦すれば、公的な研修を受けていなくても、
公的な制度のヘルパーとして認めるようにすべきであると思いますが、見解を示して
ください。
(12)補装具と「自立支援医療」については、利用者負担の上限額は全く変わって
いません。特に、「自立支援医療」については、世帯単位で所得を計算するというこ
とも改められていません。なぜこれらについて、「障害福祉サービス」と同様に改め
ないのですか?
(13)前回の交渉において厚労省から「退院支援施設に入ったことをもって社会的
入院の問題が解決されたとは考えていない」との見解が示されました。そうであるな
らば、統計上でもそうした意識を反映したものとしなければならないはずです。「退
院支援施設」入所者も、入院者の一部として統計上も示していきますか?
(14)来年は「障害者自立支援法」の改定時期となりますが、「社会保障審議会・
障害者部会」も解散されている中で、どのような手続きで改定作業を進めるのか、明
らかにしてください。                      
以上
----------
大田区障害者移動介護削減問題の活動報告
鈴木敬治
 おととし、11月29日に東京地裁で判決が出たあと大田区は判決のがれの為に、昨年
1月12日に移動の社会参加分90時間の決定を、勝手に送りつけてきました。こちらには
何の相談もなしにです。僕はもちろん、移動を元の124時間に戻せと言い続けてきまし
た。4月に交替した課長は124時間だしてやるから、資料を出せと言ってきました。僕
は関わっている活動の状況を示す資料を出しました。しかし課長は6月にトンヅラして
しまい、替わりにセンター長が出てきました。何も変わらないまま、こんどは一か月
分の詳しいスケジュールを出せと言って来ました。僕はそんなことは応じられないと
拒否しました。
 少し戻りますが、昨年4月13日には、支援者にたくさん集まってもらい、大田区役所
前で、この問題の解決を要求する集会をやりました。どうもありがとうございました。
4月集会は100人でやりきりました。そして、7月には新区長との直接交渉を求める要望
書提出をやりました。しかし新区長はこれを無視してきました。
 その後、北センター長とは8月中まで話し合いを続け、途中、中断をはさんで、12月
から再び交渉を開始しました。大田区内、全都各地の障害者の仲間達も応援に来てく
れて、解決を求める、ねばり強い交渉を続けました。判決のがれの大田区32時間要綱
の、『標準』への言葉だけの変更は認めないと言い続けてきました。交渉の中で北セ
ンター長は、『32時間標準』については、大田区本庁の障害福祉課長を同席させた話
し合いの場を作ると約束しました。
 自分個人の介護支給量のことですが、僕はこれまでずっと、1日24時間介護を要求し
続けて来ました。北センター長は「あなたの介護支給量は一日20時間までです。その
うち移動は月90時間でいっぱいです。ですが要綱は見直したいと思います」と言って
きました。私は、移動の32時間上限問題をうやむやにするセンター長のこんなやり方
にはだまされません。むこうの言うことは、いつもその場しのぎのだまくらかしだか
らです。そうやってこちらを黙らせようとしているからです。
 12月に再開した交渉の中で弁護士は、20時間での、だまくらかしは認められませ
ん。未だに支給されていない34時間分の移動の残りを、プラスして支給する様に求め
ました。
 今年に入って、2月1日の支給決定の最終期限に慌てた北センター長は、何とか20時
間でお願いしますと、繰り返し、言ってきました。私は、あくまで、1日24時間が必
要ですし、移動は124時間に戻して下さいと突っぱね、一人一人に必要な支給決定をし
て下さいと主張し続けました。
 2月1日になり、とうとう北センター長は区の最上層部とかけあい、20時間に残り
の34時間をプラスした支給決定を認めると言ってきました。しかし、この34時間は移
動としてではなく、見守りとしての支給であると言っています。私は、これはこれで
大きな前進であると受け止めています。しかし、まだまだ移動として認めない大田区
の姿勢は根本的に糾さねばなりません。また、センター長は、弁護士の提案を受け入
れたのだから、東京都への不服は取り下げて欲しいとお願いしてきています。そして、
重度身体障害者の介護サービスは見直すが、視覚障害者や知的障害者らの移動支援は
別だなどと、勝手な理屈も言っています。障害者の間に分断を持ち込むことは許せま
せん。
 この現状を踏まえ、この先、まだまだ闘いは続きます。障害者が地域で生きていく
為には、こちらから、当たり前の要求をたてて、闘いを進めていかなければダメです。
闘わなければ悪くなるばかりで、何も変わりません。これからも僕は地域の障害者と
共に闘い続けます。そして全都、全国各地の仲間と力を合わせて、共に闘い続けます。
皆さん、これからも僕の闘いへの注目と支援をよろしくお願いします。
----------
頑張る障害者? わたしにはムリ!
多摩地区に住むミキティ
 私は、2月に2度障害者の集団面接会に行きました。最初は面接会に行く気がなか
なかしませんでした。でも、家族や通っている施設の職員にすすめられて、行くこと
にしました。正直な気持ちとして最初は就職するというより、その場所に行くこと自
体がとてもいやでした。自分の中で不安や心配の方が先に立って、どうしても行く気
になれませんでした。でも、自分の将来のことを考えるとやっぱり行かないといけな
いかなと思って行こうと決めました。
 最初にハローワークに行って登録をしました。登録の時は書類とかアンケートみた
いなものを書きました。ハローワークの人に少し質問をされたりしました。私はハロー
ワークに行くのも緊張します。登録すると登録カードと面接会が近くなると「障害者
の求人のいちらん表」が送られてきました。そうしたら、送られた、いちらんを見て
自分に合う仕事の内容の所をチェックして印をつけました。その後自分の受けたい会
社の分の枚数のりれきしょを書いて、写真屋さんに写真をとりにいきます。その時も
とっても緊張します。写真をとる時は、髪のかたちや洋服も一生けん命考えます。
 面接の日の朝、持ち物の忘れ物がないかとかいろいろチェックをしました。家を出
る時も、きんちょうで泣きそうでした。いつもなら一人でどんどん歩けるのに、この
日は、歩くのも何か重かったです。にげてもいいなら、にげ出したいような気持ちで
した。じっさいに面接に行ってみると、たくさんの会社の人がきていて、面接を受け
る人もたくさんいました。私は人の多さにびっくりしました。
 面接を受ける会社の番号札をとって、順番を待っていました。待っている問もドキ
ドキしていました。面接官の人に、会社まで何分かかるかとか、どうしてこの会社を
選んだのかとか聞かれて、自分が思うようにはなかなか答えらませんでした。
 私が受けた面接の中で、とてもひどいことを言う会社の面接官がいました。私は、
ふだんから人と話すのが苦手で、きんちょうするともっとしゃべれなくなってしまい
ます。それでも何とか声に出してしゃべろうしていました。自分の名前も精一杯でし
た。その時面接官の人が、「仕事する気は本当にあるの? 就職するってことは、いや
でも他の人と話さなくてはいけないってことですよ。」
 ※同行した職員が、「初対面の人には、特に緊張してしまうので、今は話せなくなっ
ていますが、慣れてくれば大丈夫だと思います。」と助け船を出しても、全く聞き入
れてもらえず…。
 さらに面接官は「もうちょっとがんばって話そうよ。そうでないと今のままのあな
たでは正直うちの会社で受け入れるのは無理。もう少し話せるようになって、それで
もうちの会社を受けたいと思ったら、面接してあげてもいいよ」と言って、その場で
履歴書を返されました。すごくショックでした。突き返された履歴書をにぎりしめ、
職員の人に支えられらながらやっとの思いで席を立ちました。何歩か歩いて会場の隅
に近付いたとき、くやしくて、腹がたって、どうしょうもなくて大声で泣きました。
 私ははやっとの思いで面接に来たのに、自分という人間が、ここにくること自体が
まちがっていると、私には聞こえました。私がここまで話せるようになるのに、とて
も時間かかったのに! そういう気持ちはあの面接官、あのオヤジは、かけらもわかっ
ていないし、わかろうともしない人だと思いました。
 あの場所は障害者のための面接会で、いろいろな人が来るわけだから、すらすらしゃ
べれる人ばかりではないと思います。私のように人と話すのが苦手な人は他にもいる
と思うので、もう少し人の気持ちのわかる人が面接官になってほしいと思いました。
あの言い方は、何か普通の人か、もっともっと障害の軽い人に言うような言い方だと
思いました。それ以下の人は話にもならないと、上から下をみて物を言っているよう
にきこえました。本当、腹立たしくて、くやしくて…あのおやじ絶対に熟年離婚され
るぞ!
 たんぽぽで、私と一緒に就職面接に行って頑張っている人がいます。その人は、た
んぽぽでもいろいろな仕事ができる人です。でも、その人は会話がよくできないのと
一度決めたことは絶対に変える事のできない人です。でも、その人の特徴をわかって
仕事を教えてくれる人がいれば、できる仕事はたくさんあると思います。
 障害者の就職はとてもむずかしいと思います。私みたいに人の前で話すのがとって
も苦手な人はそれだけで会社に入れない場合がけっこうある。また、私みたいに目に
障害がある人はそれだけではずされます。ふだんから私に接している人は、私の思い
とか障害の特ちょうとかをよく理解しているからいいけど、私のことを全然知らない
就職面接官がほんのちょっとした面接だけで全部を判断してしまうから、それはやめ
てほしいと思います。それと話す時はもう少しやさしくというか他の言葉でわかりや
すく言ってほしいと思う。
 それぞれの障害の人が、それぞれできる事、少し時間をかければできる事など会社
の人に見つけてもらい、その仕事を自分に無理なく、一生けんめいにできるようなこ
とを考えてほしいと思います。ひとりひとりの可能性を信じて会社の人も仕事を考え
てほしいと思います。障害者にやさしい会社をふやしてほしいです。そして会社で働
ける障害者の人数が、少しでも多くなればいいなあと思います。今のままでは差別が
ないとは言えないし、大きな差別、小さな差別関係なく、ちょっとした人の考え方、
感じ方によっては差別と思う人がいると思います。それをなくしていくことが大事だ
と思います。
 障害者が、どこかの会社に就職するということはいろいろな問題や自分の苦手なこ
ともたくさんやらなければいけないので、とても大変だなあと思っています。私は今
あんまり就職する気になれません。まだ、いろいろな意味で自分の就職する準備がで
きていないと思います。
 今から何年先かわからないけど、親がいなくなった時どうするかということはあま
り予想できません。だから就職面接に行っているのは練習のためと義務っぽい感じで
す。ていうか、面接のあとで、行った人たちと、おいしいお酒を飲むのが楽しみです。
だから、また行くつもりですよ!!
   お・わ・り
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介助支援の二側面について
高橋良平(府中チェルシー 介助支援労働者)
◆はじめに
 介助をはじめて8年目になります。そのなかでいろいろ自分なりに感じたこと、考え
たことを今回「介助支援の二側面」というタイトルでまとめてみました。とはいえ、
私が身体的に「健常者」であり、また介助支援者という立場であるという現実から、
また、私自身の興味関心の問題から、話題は非常に限定的です。タイトルもそれを反
映して「介助支援」という耳慣れない用語を冒頭に掲げています。これらの用語の定
義については次の段落の「介助とは何か?」で一定明らかにしていますが、このよう
な説明は、用語の定義の背景にある条件との関連でなされなければ、理解としては中
途半端なものになってしまう可能性があるという意味では危険です。
 たとえば、現行において介助保障は国の義務でありますが、はたして国だけの義務
なのか? 社会はどうなのか? 人間としての共同性としてどうなのか? といった
議論がとても重要であったりするからです。とはいえ、私にはそのような部分につい
て展開できるだけの能力はありません。そのような意味では中途半端なそしりはまぬ
がれないと思います。それは個人的に今後の課題としたいと思います。このように、
あまり完成度の高い文章ではありませんが、最後までお付き合いいただければ幸いで
す。

◆介助とは何か?

 私は介助とは、端的にいえば当事者が自身に行う行為であると考えています。そし
て、その行為を支援する者が一般的に「介助者」と呼ばれている私のような存在であ
ると考えています。ですので、介助者は正確には「介助支援者」というふうにその呼
び名をかえるのが正しいと考えています。そしてそうであるがゆえに、介助支援者が
行う行為は「介助支援」と呼ぶのがふさわしいと考えます。
 これから私は、介助という行為のなかでの介助支援という側面から二つの議論を進
めていきます。しかし、これは介助そのものの議論ではありません。というのも、そ
のような大きなテーマについて、それを直接の対象とすることは私の能力にもとると
いうこともさることながら、やはり原則的に当事者の方からの発言や意見が重要であ
ると考えているからです。こちらの想像と思い込みで語ることも可能だとは思います
が、人格や尊厳に関係することなので、慎重な順序と手続きを必要とすると考えてい
ます。以上の理由から、まずは当事者の方からの提起であろうと考えています。

◆介助支援の二側面―その1「人権保障」支援―
介助支援には大きく二つの側面があると思います。そのひとつが、「人権保障」支
援です。現行憲法では25条の生存権規定と13条の幸福追求権規定が具体的な介助の際
の人権保障支援の立脚点になると思います。
 これらの規定への注目は、憲法9条の改悪を柱とする改憲攻撃に如何なる態度で応ず
べきかを個人的に思案していた時期に、大田区鈴木さん「移動制限」撤廃裁判の弁護
側主張文章に二つが如何に重要であるかが展開されていたことによります。当事者の
生きた闘いこそは介助支援の大切な大切な糧になるのだと改めて身に染みました。鈴
木さんの闘いに敬意を表します。またこの闘いの成果を全体のものにするためにも、
介助支援には憲法25条と13条の理念が具現化していることを確認することは大切なこ
とだと思います。それで憲法25条と13条を以下に掲載します。

 第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
二 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及
び増進に努めなければならない。

 第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対す
る国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最
大の尊重を必要とする。

◆介助支援の二側面―その2「人格の独立」支援―(ー)
「人格の独立」支援。当然といえば当然かもしれませんが、じつは重要でかつ難し
いのが「人格の独立」だと思います。というのも世の中、差別と格差が根深いからで
す。また日本においては「公共の福祉」概念の誤使用によって、著しく人格の独立が
侵されています。また日常的にも人格の序列化、従属化が多いと考えます。

労働者は、労働力が商品化され計量化され序列化されています(能力主義)。生産手
段も商品化されているので経済的に独立した人格を有していると仮定されている資本
家も大変です。しかもその大変さは労働者に転嫁されるので労働者同士の競争は激化
します。働く者のあいだの格差と働く者と働かない者のあいだの格差が存在していま
す。現に憲法25条の話が出ると、決まって「劣等処遇の原則」という言葉が出てきま
す。これは「働いているものより低い状態に働いていない者を置くことが『勤労精神』
のためにのぞましい」という考えです。しかし、そんなこと言う前に「仕事をしっか
り確保しろ!」と言うべきでしょう。そしてさらに、「出来る仕事をしっかり確保し
ろ!」と言わなければなりません。いずれにせよ、現実の経済環境を無視した暴言で
も、日々差別や抑圧を受けている主体には直接的な打撃になることもあります。とく
に介助現場では、そのような言葉に傷つく人が多いように感じます。このような打撃
に対して原則的な反撃を加えることも「人格の独立」支援の重要な内容でしょう。そ
れは労働者の主体的な問題であるとともに、介助支援の支援対象者である当事者に対
する態度性の問題にもつながります。ちなみに社会における競争が激化すればするほ
ど「人格の破壊」は進みます。この社会では毎年3万人以上の方がみずから命を落とし
ていますが、そのなかでも精神的な困難を抱えている人が多いと聞きます。また身体
に困難な「障碍」を抱えている方にとっても、その過去におけるさまざまな障害を考
えるに、「人格の破壊」という形容が当てはまるケースがあると思います。以上のこ
とから、あえて「人格の独立」支援を介助支援の二つ目につけ加えてみました。

◆おわりに
 
 介助支援の二側面を運動として定義することが本稿における私の目的でした。しか
し結局私が書いたことは、「介助とは何か?」で書いたように、介助という具体的な
生きた<出来事>ではなく、その周辺の細かい<物事>でしかありませんでした。と
はいえ、それは介助を介助支援という側面から語ることの限界と言えるでしょう。し
かし、限界を明らかにすることは、必ずしも絶望を意味するものとは思ってはいませ
ん。むしろ、そのような限界のなかで、既存の価値規範や制度をずらすことが重要だ
と考えるからです。そのような意味で、一歩引いた地点から何ができるのかが介助支
援の特徴であるとも考えています。

それと私は、介助支援労働者の立場からの障碍者解放運動への連帯の内容には、当事
者の差別からの解放運動への主体的連帯はむろんのこと、自らも参加している差別的
な経済体制の主体的な根本的変革もまた介助支援労働者としての労働の性質から含ま
れる必要があると考えていました。そしてこれまで、そのような当事者性から導き出
される運動性と介助支援に必要な活動性の両方に妥当する側面というのは、それ自体、
介助当事者と介助支援労働者両者の媒介となる共同性の萌芽のようなものを有してい
るのではないかと密かに考えていました。しかし、それは今まで私の主観性に規定さ
れたものでしかありませんでした。というのも、発表するのは今回がはじめてだから
です。なので今、正直、あまりたいした内容でもないのに「どんな反応がくるのだろ
うか?」とビビッています。ですが、このような機会をせっかく頂いて、また、介助
支援の内容も展開しているので無反応は致せません。なので意見のある方はドンドン
ご意見ください。私も可能なかぎり意見していきたいと思います。
 さいごに、この文章を掲載していただいた怒りネットのみなさまに感謝します。読
者のみなさまもご読了ありがとうございました。紙面のみならず、会議の場やさまざ
まな現場でもお会いできればさいわいです。
(了)

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2008年3月 3日 (月)

怒りネット通信 第32号

怒りネット通信 第32号
2008年3月3日発行                
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KSK『きずな』
怒りネット通信
2008年3月3日第32号
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>
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■もくじ
・怒りネットのこの間の行動
・介助者(ヘルパー)の資格制度はすぐにやめろ!
・資格問題について
----------
■怒りネットのこの間の行動
古賀典夫
 怒りネットは、1月18日に国会行動を行った他、2月25日の「大行動実行
委員会」の呼びかける厚生労働省行動にも参加しました。
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■1月18日行動報告
 この日は、16人の参加で行動を行いました。最初に参議院前で行動を行いま
した。悲しいことに、ビラの印刷ミスがあり、ビラを撒くことができませんでし
た。
 その代わりに、横断幕を広げ、マイクで訴えを行いました。障害者は、「支援
法」によって苦しい状況におかれてきたことを、また、介助をしている人は介助
労働者の苦しい状況について訴えを行いました。
 その後、議員まわりに出かけました。与党の立場について答えたのは、衛藤晟
一事務所の秘書でした。この事務所で、昨年12月7日に与党プロジェクトチー
ムがまとめた報告書を受取りました。この秘書の説明によれば、この1年は議論
の年とする。そのうえでプロジェクト報告の緊急措置は行うとのことでした。今
年の7月から上限額を、低所得1の人は月1500円、低所得2は3000円と
するなど。そして、来年が3年目となるので本格的な見直しを行う、とのことだ
ったそうです。
 通所施設については、この4月から定員の150%(1日につき)や125%
(3ヶ月平均)の受け入れを可能にする、などを行うとのことだったそうです。
これでは、経営はともかく利用者と労働者は大変になるだけのことだと思います
が。
 ほかの与党事務所は、理事に任せている、とか、国対に任せているのでよく分
からないなどと明確な答えをしようとしませんでした。
 民主党の谷事務所の秘書の話は、次のようでした。
 与党が審議に応じてこないので、審議ができなかった、との答えだったので、
わたしたちの方から、もっと強行に進めて良いのではないか、という趣旨の質問
をしました。これに対しては、「与党は強行採決などを行ってきたが、それと同
じようにはしたくない」とのことでした。
 ただし、12月26日には、与党の反対を押し切って、「支援法」の見直しを
行う例の法案を、厚生労働委員会に付託したとのことでした。委員会に付託して
おかないと、継続審議の手続きが行えないからそうしたのだそうです。
 「当面は、応益負担の問題を緊急の問題として変えることをしたい。その上で、
今国会にも総合福祉法を提出して、その中で皆さんの要望を盛り込みたい」との
ことでした。
 この「総合福祉法」の話を聞いた怒りネットのメンバーは、「いったい何を出
してくるつもりなんだ」とむしろ心配になりました。
 民主党の足立議員本人と話すことができました。足立議員も、与党がのってこ
ないと、審議には入れないとのことだったそうです。
 民主党の中村議員本人とも会いました。議員自身が部屋に誘い、「頑張ります」
とのことだったそうです。
 また民主党の大河原議員本人と会いました。23日に質問を行うので、「支援
法」についても取り上げるとのことでした。
 議員まわりの後に、参議院会館の会議室で報告や自己紹介をしながらの議論を
行いました。ヘルパー資格の問題が論議の中心になりました。
 資格がないために、賃金を安くされているヘルパーは、資格を取るために金を
出すのも困難であり、時間としても難しい。
 障害者の側からは、介助者を獲得することが困難になっていること、自分の状
況に合わせて介助してほしいのであって資格など関係ない、などの話が出されま
した。
 参加者からは、「資格を取って、仕事としてかかわるあり方が、障害者と一緒
に運動を作っていこうとする姿勢を一層なくすことになっているのではないか」
との指摘が行われました。このことについては、みんなそう感じていましたが、
ではどうやっていったら良いのか、ということでなかなか答えが見つからないと
いう思いでした。
 古賀からは、ヘルパーの労働運動を作り出していくことが答えにならないかな
あ、との思いを語らせてもらいました。
 他の参加者から次のような指摘もありました。与党プロジェクトの報告では、
「障害福祉サービスの質の向上、良質な人材の確保と事業者の経営基盤の安定の
ため、平成21年4月に障害福祉サービス費用の額の改定を実施」とあるが、この
表現からすると、介護福祉士が何人いれば、報酬単価をいくらアップする、など
と資格による分断と報酬単価アップがセットで行われる可能性もあるので、注意
が必要である、と。
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■2月25日 厚労省行動
 わたしたちは、この「大行動実行委員会」の交渉と行動を21日にDPIのメー
ルマガジンで知り参加しました。呼びかけから間もない行動であるにもかかわら
ず、各地から多くの障害者が参加していました。厚労省前では遠くは、兵庫県、
宮城県、福島県の方々も発言されていました。
 政府と与党が応益負担の上限をさらに半分にし、介護保険との統合をいったん
あきらめるという状況ではありましたが、みんな決して楽観できる状況にはあり
ません。厚労省前の発言者は、介助が危機的な状況にあることについて厳しく厚
労省を追及する発言を続けました。ヘルパーの方も、その労働条件の大変さや
「弱い者いじめ」をする政府の政策に対しての怒りを語られました。
 田無市の益留さんからは、「65歳以上の「障害者」(部分的には40歳以上
も)介護保険の対象とされており、そのため、介助保障が苦しくなる可能性があ
る。この問題について取り組む必要がある。」との提起がありました。重要な問
題だと思います。
 交渉団の報告で、わたしが印象に残っているのは、厚労省側が「自立支援法と
権利条約は矛盾するところはない」との趣旨の発言を行ったということです。ま
た、「障害程度区分」の見直しについて、厚労省の選んだ団体とのみ検討をして
いる状況が報告されました。「障害者自立支援法の抜本的見直し」と言っても、
社会保障審議会の障害者部会はいまだに解散されたままです。このまま都合の良
い団体とのみ検討し、「障害者団体の声を聞いた」などとされてはたまったもの
ではありません。
 寒い中、3時間以上にわたる行動が展開されました。怒りネットの仲間も発言
し、闘いの進むべき方向についての提起を行いました。
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■資料-2・25厚労省行動でまいたビラ
■通常国会で障害者自立支援法を撤廃させよう!
応益負担を今すぐ廃止せよ!
国は障害者の自立生活に責任をとれ!
 厚労省前をご通行中の皆さん! 厚労省前にお集まりの障害者の皆さん! 介
助者、支援者の皆さん!「障害者自立支援法」を今すぐ廃止するために、共に闘
いましょう!!
 おととし10月から全面施行された「自立支援法」のもとで、私たち障害者の
生活は困難を極めています。多くの障害者がこの現実に怒っています。昨年10
月30日には,全国から6500人もの障害者、家族、施設職員やヘルパーなど
が日比谷公園一帯に集まり「自立支援法の全面見直し」を求めて抗議行動を行い
ました。
●「契約制度」で障害者の生活は守れない
 こうした障害者の闘いに押されて与野党の全ての党派が「自立支援法見直し」
を語り始めています。民主党は、1割の自己負担(応益負担)の凍結を軸とする
「見直し案」を国会に提出しています。与党も、プロジェクトチームを作って
「自立支援法見直し案」を打ち出しました。
 民主党は、国会に提出した「見直し案」について、「応益負担廃止法案」だと
宣伝していますが、これは明らかにうそがあります。実際の「見直し案」では
「(障害者の)所得保障が確立するまでの間、応益負担を凍結する」と言うもの
であり、逆にいえば、「所得保障が確立すれば」応益負担でかまわないと言って
いるのも同然です。応益負担とは、福祉制度を利用すればするほど自己負担が増
えるという仕組みです。したがって、障害が重く、制度を利用する割合が多い人
ほどたくさんの自己負担が強いられるという、およそ福祉とは合い入れない制度
なのです。
 障害者福祉は、2003年の「支援非制度」の導入から国が福祉を保障する
「措置制度」から個人個人が民間業者と契約を結ぶ「契約制度」へと大きく変わ
りました。確かに「措置制度」のもとで障害者の施設への隔離が推進されてきた
のも事実です。しかし、一方で、「全身性介護人派遣制度」など、地域自立生活
の保障を一つ一つ勝ち取ってきたのも「障害者福祉は国が保障すべきもの」とい
う考え方を土台にしてきたからです。「契約制度」への転換は、福祉を国が保障
するものから個人が民間業者と契約を結んで買うものへと変質させたのです。だ
からこそ、重度になればなるほど負担が重くのしかかる応益負担などというとん
でもない考え方が当然のように出てくるのです。
 当初、多くの障害者団体が「契約制度になれば福祉サービスを提供する事業者
と利用者である障害者とが対等の立場になる」「サービスを自由に選べる」と考
えていましたが、現実はまったく逆です。障害者が「サービスを選ぶ」どころか、
民間業者が「儲かる障害者を選ぶ」という事態になっています。
 これは、なにも障害者に限ったことではありません。契約・派遣の労働者の権
利は「契約制度」によって守られているでしょうか? 「契約制度」で企業と個
人が対等の立場になれるのならなぜ「ワーキングプア」「ネットカフェ難民」な
どと呼ばれる労働者が大量に生み出されなければならないのか?「契約制度」で
障害者の生活は守れないどころか、命さえ奪われかねないというのが現実ではあ
りませんか!?
 さらに、「自立支援法」では障害者の生活の実態とはまったくかけ離れた「障
害程度区分」を設定し、区分ごとに国庫負担額を決めています。したがって、そ
れ以上の介助などの制度を適用しようとする場合、全額が自治体の負担になりま
す。その結果、介助時間などは事実上国庫負担の範囲に限定されることになり、
充分な介助が受けられない障害者が続出しています。また、ヘルパー派遣業者や
各種の施設に対する報酬単価が引き下げられたり、月払いから日払いに移行した
結果、経営状態が悪化し、職員が減らされたり、時給が下げられたりと、ただで
さえ劣悪な労働条件のもとで働いているヘルパーや施設の労働者はより以上の労
働条件の悪化にさらされています。「自立支援法」は、私たち障害者にとっても、
障害者の生活を支える労働者にとっても、我慢のならない悪法なのです。
 実際、「自立支援法」のもとで、無理心中を含めた障害者殺しが続発していま
す。また、精神障害者に対する事実上に保安処分である「心神喪失等医療観察法」
の下で、佐賀県にある肥前病院の特別病棟に閉じ込められていた精神障害者が自
殺に追い込まれるという事件もおこっています。
●「自立支援法」撤廃へ力を合わせよう!
 臨時国会で政府は、アフガニスタンへの侵略戦争を支援するための「給油新法」
を衆議院での再可決を強行してまで成立させました。さらに政府は民主党をもま
きこんで、自衛隊をいつでも海外派遣できるようにするための恒久法の成立を狙
っています。米軍再編のために3兆円とも言われる巨額の税金を投入しようとし
ています。他方で、高齢者医療をはじめとする医療制度を改悪し、私たちに高額
の自己負担を強制しています。ついに、最低限度の生活を保障するものとしての
生活保護の支給量の削減に手をつけようとしています。「自立支援法」や介護保
険制度なども含めて、年金・医療・福祉といった社会保障全体の破壊に乗り出し
てきているのです。さらに、命に差別と選別を持ち込む臓器移植法の改悪案が継
続審議になっています。「安楽死」を合法化するための尊厳死法を提出しようと
する動きもあります。世の中の役に立たない障害者や高齢者は早く死んでくれと
言わんがばかりの攻撃です。こんな世の中、もうがまんできません!
 「集団自決は軍が強制したものではない」という教科書における歴史の改ざん
に対して沖縄の人たちは12万人の県民大会を開いて抗議しました。こうした人
たちと連帯して私たちも、昨年10月30日の大行動を引き継いで、こうした運
動をさらに、さらに大きく広げ 、戦争に向かう世の中を根本的にひっくり返し
ていきましょう!
 「自立支援法」を必ず廃止させようではありませんか!
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■介助保障における介助者(ヘルパー)の資格制度はすぐやめろ
金子和弘
 私は37年間にわたり脳性マヒ者の立場から人間として当然に生きられるよう
に自立と解放を目指し生存権、生活権、確立の運動をおし進めると共に、何ら制
度的に確立されていない中で自立生活をし、差別社会に対して様々な問題提起の
運動をしてきました。
 なかでも脳性マヒ等で24時間介助が必要な重度の障害者にとって自立生活を
営んで行くのに大きな問題になるのは介助者の確保でした。
 何十年前までは介助者が見つからず、ご飯も食べられない、トイレにも行けな
い、死と直面する場面もありながらも、色々な健全者に、そして国や行政や社会
に、自分たちの存在を呼びかけながら、頑張っていた私を含め多くの仲間がいま
す。
 そんな中から、国を始め行政が自薦ヘルパーを認め、いろんな人たちか私たち
の介助にかかわってくるようになって喜んでいました。
 ところが2003年に、私たちの反対の声を聞かずに国は強硬に支援費制度を
施行し、そのあげく「資格を持たない、無資格(自薦ヘルパー等)のヘルパーは居
宅介護に従事出来ない」という見解を出し、全く現実を無視した事を押しつけま
した。
 それをそのまま「障害者自立支援法」にまで入れてしまいました。
 その結果、多くの仲間達は、今まで関わりを持ち育ててきた介助者の関係が絶
たれ、そこに入ってきたのは資格を持った事業所から派遣されたビジネス感覚の
ヘルパーであったわけです。そこには利用者の言うことを聞かずに、研修で学ん
だマニュアルどおりに動き、そして寝起きや着替えや食事や排泄まで時間が決め
られ、介助の時間が切れると用事が終わらなくても帰ってしまうヘルパーもいま
す。また同性介助もままならない等、人格を無視し管理されるような状況になり
ました。
 まさに施設の中にいるのと同じ感覚です。それはヘルパー個人が悪いわけでは
なく、そのような制度を作りシステム化した国や厚生労働省の責任です。
 私たちは施設が当事者の人権や人格を無視し、管理する恐ろしさを感じたから
こそ、地域で自然に自分の意志で思うように、人間として生きたいと施設や病院
から出て自立生活をしているのです。
 その事を真っ向から否定したのがこの資格制度であり、あまりにも当事者の人
間としての尊厳を軽く見たものであることは明確であります。
 何故なら人間は色々な人がいて千差万別です。一口に「障害者」と言ってもそ
れは同じです。それぞれに自分の生活があり、食事や移動や入浴やトイレの時間
ややり方は、それぞれに違います。
 自分にあった生活をするために介助者に様々な指示を出し、それをやらせるの
が介助であり、一方的に押しつけられるのは介助ではありません。
 だからこそ私たちは色々な人と関わり、その中から自分に合った人を介助者と
して選んで育ててきたのであって、別に特別な知識とか経験など無くても何の問
題もなく十分やって来たのです。
 それをこの資格制度は、介助を特別なものと社会的に定義づけ、人間対人間と
してのこれまでの関係を壊す結果をもたらしたのです。私たちは強く抗議してき
ました。
 この資格制度は2006年4月から施行された「障害者自立支援法」にも受け継が
れ、さらに厳しくした事は、私たち当事者を差別し、軽視し、愚弄するものにし
か過ぎません。
 これまでの国や行政の話し合いの中で、資格の話になると、ヘルパーの「質」
云々とおっしゃいますが、資格のあるヘルパーがどんな人の介助をもうまくやれ
るとは到底思いませんし、やれません。またこの人たちは、やれないと分かった
ときに資格の講習で学んだ事を押しつけてくる事が多くあります。これは本末転
倒の状況です。
 このように現実的でないことを、いかにも資格を取ると何か素晴らしい介助者
になって何でも出来るような錯覚を与え、資格のない介助者まで差別し、当事者
から切り離していくのは「完全参加と平等」という理念から考えても当然許され
ることでは無いのです。つまり介助はどんな人にも出来る可能性があるのに、国
や行政の都合でそれをつぶしてしまっていることは大きな問題であり、改めるべ
きだと言ってきました。
 現に事件や問題を起こすのはヘルパー資格のある人たちではないのですか。
 そして私たちは自らの意志で24時間、いつでもどこでも介助者を選び使いな
がら生活し、生きているという実感を味わえるようにし、介助者にも資格の有り
無し関わらずしっかりと生活の保障をしていくのが本当の意味での介助保障なの
です。 
 1日でも早く資格制度を廃止して頂くことを願っています。
 ところが最近の国会の厚生労働委員会等で与党、野党、問わず「きめ細かな介
護者資格制度の確立を」とか「介護者育成専門学校の充実を」等と私たちの願う
こととは違う事を議論されている事に強い怒りを感じます。特に、最近は資格の
ある人が少なく一人の介助者のあまりの過酷な負担になって介助の現場から離れ
ていく人か多くなって、そのしわ寄せが障害者にきています。これでは何のため
の資格制度なのか分からないし命に関わる状況が起きています。
 これは絶対に許されるものではありません。即刻、廃しすべきだ訴えたいと思
います。
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■資格問題について
新潟・木村
 私は、新潟市内で桐沢さんの介助に入って十数年になります。桐沢さんの自薦
ヘルパーとして、現在「(社福法人)新潟市社会福祉協議会」(以下社協)の臨時
職員という身分で働いています。今は他に職業を持っていないので専業ヘルパー
です。
 さて、障害者自立支援法との闘いの重大なテーマに資格問題があります。今回
は、この資格問題の重要性について、私の思うところを少し述べてみたいと思い
ます。
◆自薦介助者の確保が困難に
 「『障害者』の介助に入るには資格が必要」。2003年の支援費制度のスタ
ートからそういう「決まり」になりました。怒りネットは、支援費制度への移行
に際しても、今日の障害者自立支援法との闘いでも、厚労省との攻防の重大なテ
ーマのひとつとして、この資格問題に取り組んでいます。介助に資格が必要とい
うことは、その資格を取るための特別の負担がかかります。ヘルパー2級には1
30時間の研修が必要で、費用も数万~10万円近く要します。2003年3月以
前は、当該の「障害者」が認めれば介助者には特別な資格が無くても、役所に申請
すれば「自薦ヘルパー」として働くことができたわけですから、それ以降は、介
助者になろうとするには、時間と費用という大変なハードルができてしまったこ
とになります。「障害者」の立場から言えば、自薦介助者の確保が著しく困難にな
ったわけです。
◆自薦ヘルパーの重要性
 ヘルパーには、事業所が派遣してくれるヘルパーと自薦ヘルパーがあります。
事業所から派遣されてくるヘルパーにも、「常勤ヘルパー」と「登録ヘルパー」
があります。「常勤ヘルパー」は、事業所へ出勤してから訪問先へ行くタイプのヘ
ルパーで、正規職員もいれば臨時職員もいます。また「登録ヘルパー」というの
は特定の利用者のところに直接訪問するタイプ(直行直帰)の臨時職員のヘルパー
です。「常勤ヘルパー」の場合も「登録ヘルパー」の場合も、利用者の決められ
た介護時間枠に、決して穴をあけないように、派遣要員について事業所が責任を
取る代わりに、利用者が人物を選ぶことができません。一方、「自薦ヘルパー」の
ほうは、介助要員を利用者自身で確保しなければならないという大きなリスクを
負うのですが、自分の選んだ人物を介助者にすることができるという大きな利点
があります。
 事業所は、利用契約を結べば支給量の範囲・支給時間枠の範囲でヘルパーを派
遣してくれるわけですが、桐沢さんは、自薦ヘルパーの利用も認めている新潟市
社協と契約し、常勤や登録などのいわば「業務ヘルパー」と、自薦ヘルパーを併
せて利用しています。
 「障害者」にとって、自分で選んだ介助者とそうではない介助者では、使い勝手
が全然違うと思います。理想の介助者は、多分親友でしょう。親しい友人なれば
こそ、相手の心理も、求めているものも理解できると思うし、さらには「障害者」
の社会参加や、権利擁護活動にも問題意識を共有できると思うからです。「障害
者」のQOL(生活の質)という観点からは自薦介助者は不可欠だと思います。「健
常者」たる介助者の側も、「障害者」との継続的で深い交流を通じて、この社会
の仕組みが「健常者」のために作られている現実、誤ったものさし(価値基準)に
よる差別の不合理さ、人間関係の本来のあり方等について深く考えさせられ、共
に生きる社会の実現を目指す主体となることができるからです。
◆学生介助者が「風前のともし火」に
 資格要件ができたおかげで、桐沢さんの介助体制でいえば、いよいよ学生介助
者の獲得が困難になってきています。大学の入学式などで募集ビラを配って介助
者を集めているわけですが、こうしたビラに関心を示して連絡してきた学生でも、
あるいは先輩学生の紹介で桐沢さんのところへ来た学生でも、ヘルパー資格がな
い限り無報酬のボランティアということになります。学生はアルバイトをしない
と生活が大変です。したがって、他でバイトをしなくてもいい程度の報酬がない
と、当人が介助したいと思っていても、その機会がどうしても制限されてしまう
わけです。それでも、ヘルパー研修に挑戦してくれる学生がいるので、今のとこ
ろ学生介助者がゼロという事態にはなっていませんが、年々確実にジリ貧・先細
り状態になっています。
 いわば「風前のともし火」という状態です。
 それでも自薦介助者はどうしても確保しなければなりません。一方で、社協な
どが開催するヘルパー2級研修の終了式に出向いて募集ビラを配らせてもらった
りしています。こちらは関心を示して連絡して来た人は、当然にもヘルパー資格
を持っているので、即ヘルパーとして働けます。ただし主婦層が大半で、学生と
の決定的違いは多くの場合最初から報酬を目的にしていることです。子供のいる
共働きの主婦など、社会人の場合は、一定のまとまった賃金を期待しているので、
毎月の定期性が重要で、しかも夜間はほとんど不可能です。ところが学生の場合、
動機は必ずしも報酬だけではありません。社会貢献だとか、「障害者」問題への
関心など様々です。介助予定が不定期でもOKだし、何よりも夜間を得意として
いる点で、重度の「障害者」には無くてはならない存在です。その学生の獲得が
今困難になっているわけです。
◆「障害者」問題とは、「健常者」自身の問題
 ところで、「障害者」が国の福祉切り捨て攻撃で様々な困難にあっていること
は、「障害者」に直接の責任があるわけではありません。もちろん「障害者」自
身がそうした攻撃と闘うことは当事者としての課題だろうと思いますが、あくま
で国策の犠牲者、被害者だと思うのです。「障害者」の反対語は「健常者」にな
るわけですから、「健常者」の側にこそ「障害者」問題に対する認識の強化、
「障害者」を迫害する社会の変革のために行動する大きな責任があるはずだと思
います。
 私は、桐沢さんと一緒に、介助者の学生たちを誘って、「水戸事件」の民事裁
判の傍聴に長いこと参加してきました。「水戸事件」民事裁判というのは、知的
障害のある従業員たちに対して、性的虐待を含む暴虐な差別・虐待を繰り返して
いたダンボール加工会社の社長(赤須)に対して、元従業員の女性被害者が原告と
なって、謝罪と賠償を求めて約十年にわたって闘い続け、ついに勝利した裁判で
す。裁判傍聴を通じて、「障害者」差別・虐待は、まさに「健常者」の問題であ
ることを痛感しました。こうした差別とまだ充分に闘うことができていない自分
達の現実を恥ずかしく思いました。「健常者」こそが「障害者」問題を自分自身
の問題として、意識的に取り組む努力をしなければならないと思います。
◆介助者は「障害者」とともに闘おう
 介助者にヘルパー資格が必要とされたことによって、大変深刻になっているこ
とは、「障害者」問題を自らの問題と考える介助者が消えつつあるということで
す。
 「障害者」の問題で、厚労省交渉や国会行動、あるいは集会などで上京する場
合、介助者は本来自分の問題として取り組む必要があるはずです。「障害者」の
困難の多くは、「健常者」のために作られているこの社会の仕組みに原因がある
わけですから。「健常者」には「障害者」の痛みや困難を認識する努力が必要だ
と思います。そうでなければ、「健常者」自身が心の貧しい、みすぼらしい存在
になってしまうからです。
 しかし、介助者が「ヘルパー」と呼ばれ、介助が「サービス」などと称される
昨今では「障害者」が集会や闘いに参加する際の介助者は、あくまで時給いくら
の「お仕事」になっている。極端に言えば、何の集会なのか、どういう行動なの
か、全く知らなくてもいいわけです。まあしかし、様々な職業、ただ金だけのた
めに働く人はいないと思うし、報酬のおかげで介助者も集会や闘いに参加でき、
現実には介助者も巻き込まれて、結局自分の問題になってしまうわけだから、そ
れで良いともいえるのですが―。介助者の意識の中にある、こうした相反する二
面性は、介護が商品化していることによって、まさに商品自体が持っている矛盾
の反映でもあるのですが、介助者の意識を、親友と介護ロボットを両端とする天
秤に仮定すると、ヘルパー資格要件によって、介助者の意識がロボット側に大き
く傾斜してしまったことは間違いないように思います。
 以上のように、ヘルパー資格問題は、「障害者」の立場から言えば、自薦介助
者の確保を困難にし、特に「障害者」問題を自分自身の問題と感じることのでき
る介助者を獲得しにくくしました。介助者にとって「障害者」問題は「自分の問
題」なのか、それとも「他人事」なのか。ヘルパー資格問題は、「他人事」にし
か感じられない介助者を確実に増やしていると思います。
 障害者自立支援法は、まさに問題がてんこもりです。応益負担による自己負担
の重さ、無意味で不合理な障害程度区分認定、支給量の制限、ヘルパー資格によ
る報酬減算、規準該当事業所への減算など、国の福祉切り捨て政策によって「障
害者」の生活は決定的に脅かされています。ヘルパー資格問題とは、こうした物
理的・物質的迫害とはちょっと質を異にする攻撃として、闘う主体を分断し破壊
する攻撃としてかけられているように思います。2003年の利用契約制度(支
援費制度)のスタートによって、障害者団体が介護事業に参入することを通して、
「障害者」が事業者と利用者に分断されました。同時にスタートしたヘルパー資
格要件は、「障害者」と「健常者」の溝をいっそう深くしたと思います。
 私たち「健常者」たる介助者は、自分達がしばしば無自覚に「障害者」差別に加
担している現実を省みて、「障害者」と共に、資格要件に反対するなど、障害者
自立支援法と全力で闘わなければならないと思います。          

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2007年12月 2日 (日)

怒りネット通信 第31号

怒りネット通信 第31号
2007年12月2日発行                            
KSK『きずな』
<怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク>
■発行
神奈川県身体障害者団体定期刊行物協会         
------
■もくじ                            
怒りネットの秋の闘い
10・30全国大フォ-ラムの報告
9・30関西怒りネット集会報告
8・29相模原アピ-ル行動&交渉
地域で生活することができなくなってきている    
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●今がチャンス!・修正ではなく、あくまで障害者自立支援法の撤廃をめざして闘おう!
------
怒りネットの秋の闘い
古賀 典夫
 全国の障害者は、今年も「障害者自立支援法」への怒りをたぎらせ、闘いを展
開していますが、私たち怒りネットも関西の集会をはじめ、「支援法」の撤廃を
掲げて闘ってきました。
 10月3日には、国会議員への働きかけを行いました。実はこの日は、厚生労
働省交渉が予定されていましたが、厚労省側がこれを拒否してきたのです。この
ことへの怒りをも胸に、法そのものの撤廃を目指して、国会行動としました。与
党に抗議するとともに、民主党案への批判もおこなってきました。民主党案は1
割の応益負担という法律本則の条項を変えるものではなく、一時的な凍結をはか
るものですが、「自立支援医療」や補装具についてはそうした凍結さえもおこな
わないものです。
 さらに、10月30日の大フォーラムに結集するとともに、撤廃の闘いを障害
者をはじめとする民衆自身の闘いでかちとることを呼びかけるビラを配布しまし
た。大フォーラム終了後には、国会の参議院会館前に青い芝の方々と共に登場し、
ビラまきと座り込みに入りました。そして、翌日の昼まで宣伝活動を行いました。
 警察の対応は、2年前よりもはるかにひどくなっていました。以前は、取り囲
んで「泊り込むな」と言っていたものが、今回は、麹町警察署の前田係長を先頭
につかみかかってくる状況でした。見ため「健常者」と思われる仲間に「責任者
は誰だ」と聞いてきて、古賀が「私だ」と言うと、「本当に責任者なのか」と差
別的な対応をします。「泊まらせない」と言ってくるので、法的根拠を尋ねると
「警察法2条だ」といい、内容を尋ねると「法律など知らなくてもいい」などの
暴言を浴びせてきます。実際には何の根拠にもなりません。こうしたやり合いの
中で、泊り込み行動を行いました。
 夜は雨が降り出す中で、ビニールシートをみんなでかぶって頑張り、と言って
も楽しく交流し、翌日は朝7時には街宣を行いました。国会関係者や議員への働
きかけをおこなう大フォーラムの主催者にもビラを手渡しました。
 現時点で国会では本格的な審議に入っていません。これは与党が審議を拒否し
ているためのようです。しかし与党も闘いに追いつめられており、現在の上限額
の引き下げを再来年度以降も続ける方向や介護保険との統合は行わないなどを打
ち出してきています。障害者や労働者みんなの闘いをさらに強め、「支援法」の
撤廃をかちとりましょう。
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10・30全国大フォーラム報告
新潟・木村
 10月30日、東京の日比谷野外音楽堂において「私たち抜きに私たちのこと
を決めないで『障害者自立支援法』全国大フォーラム」が開催されました。厚労
省前の集会と合わせて全国からの参加者の数は6500人とのこと。私はビラま
き等で動き回っていたので、日比谷野音の集会には部分的にしか参加していませ
ん。この報告は録音を元にしていますが、集会の中身全てが録音されているわけ
ではなく、録音状態も良くないので、利用者の側の声を一番紹介したかったので
すが、残念ながらそれが困難です。そのため今回は、冒頭の各政党のアピールと、
政党シンポジウムに限って報告しようと思います。
 すでに、関係諸団体のニュースや刊行物で大まかな内容は報告されているわけ
ですが、ここでは各政党の議員の発言を少し詳しく紹介することにします。
 野党議員の発言には随時拍手が沸き起こるのに対して、与党の発言には多くの
ブーイングと野次が飛んでいました。シンポジウムでは、公明党の高木議員の発
言に一時会場が騒然となり、司会が静かにするよう注意する場面もありました。
■政党アピール
自民党:障害者支援議員連盟会長 (衆)伊藤公介
民主党:次の内閣 厚生労働大臣 (参)谷博之
公明党:社会保障調査会障害者福祉委員会 委員長 (衆)高木美智代
共産党:政策委員長 (参)小池晃
社民党:(衆)保坂展人
国民新党: 副代表 (参)自見庄三郎
◎伊藤(自民党):自由民主党は岩永峯一、石原宏高らの有志議員で、すべての障
害者を支援する自由民主党議員連盟を発足した。障害者自立支援法については、
障害者がしっかり契約者となって自立してほしいとの強い願いがある。ひとつは
応能負担か応益負担かということだが、自立支援法は、収入のしっかりしている
方から負担いただくことを基本にしており、応能負担のような内容になっている。
2つ目は、誇りを持って応分の負担をするという精神は大切であるが、収入の認
定は、家族を含めず障害者本人の収入に限るべきであると思っている。3点目は
福祉現場で働く人たちの待遇を改善するために報酬単価を上げること。日割りか
月割かという問題では、日割りの方が利用者にとって、好きな施設を選択できる
のでいいのではとの声もあったが、施設を経営する視点からは問題があり、報酬
単価を上げることによって解決できると思う。
◎谷(民主党):民主党は9月28日、参議院に障害者自立支援法の一部を改正
する法律案を提出した。一割の応益負担を、もとの支援費制度の応能負担に戻す
ということ。施設の収益につき従前額の100%を保障すること。自立支援医療
その他について抜本的に見直しをするということ。あとは、この法案を、全党の
皆さんに賛成していただくこと。11月に入ったら参議院厚生労働委員会で法案の
趣旨説明が行われる予定。与党の皆さんは、今の自立支援方法そのままで解決し
ようとしているが、それでは本質的な解決にならない。法律を改正し、将来包括
的な障害者施策の総合福祉制度をつくるべきと考えている。
◎高木(公明党):私は弟が学生時代の交通事故のために高次脳機能障害となった。
診療しながら全力で働いている姿を見て、何としてもこうした障害を個性として
認め合う社会を目指して頑張っていきたい。この障害者自立支援法、当初介護保
険との統合をめざしたが、経営の安定化を図って行くために大きな課題が残って
いる。今年一月、補正予算によって1200億の特別対策を講じた。一割負担は、
すでに4%から5%になっている。また事業者についても9割保障させていただ
いたが、さらにもう一段と思っている。今与党政権合意においてプロジェクトを
立ち上げて協議をしている。何としても皆さんに安心して暮らせる社会が築ける
ように、与党として全力をあげる。
◎小池(共産党):共産党は先日、障害者自立支援法の実態調査を行い6割以上の
方から一万円以上の負担増になったとの回答を得た。多少の手直しでは問題は解
決しない。根っこにある応益負担をきっぱり止める。そのために力を合わせてい
きたい。民主党の皆さんが応益負担を止める法案を出している。私たち日本共産
党もこの法案に賛成。この法案を実現して、福祉サービスだけじゃなく、医療も
補装具も、食費も元の応能負担にもどしていこう。与党も応益負担の問題には気
づいているので、この法案に賛成していただけるものと確信している。応益負担
を一年止めるために必要な額は510億円。イラクでの戦争、インド洋での給油
支援など、年1650億円。人殺しのために使うお金があるなら、障害者が人間
らしく生きていくために使う方がいい。
◎保坂(社民党):臨時国会の会期はあとほんのわずか。まずは応益不負担を止め
るために民主党が法案を提案しているが、何が何でも通すということが大事。私
たちは今朝、会議を開いた。与野党逆転のなかでいろんな法律を通したいが、一
番はやはりこの障害者自立支援法を止めるということを確認した。絶対これを臨
時国会会期中に通していくべき。障害者権利条約が署名された。大きなこと。そ
の精神で日本の障害者福祉制度を変えていかなくてはならない。3年後の見直し
ではなく、この臨時国会で応益負担を止める。沖縄では超党派で12万の人が教
科書の曲げられた事実は許せないと立ち上がっている。ぜひこの障害者自立支援
法の撤回と、障害者権利条約に基づく新しい法制度を作っていこう。
◎自見(国民新党):私は医師で、31年間医者をしている。38歳から60歳ま
で実は自由民主党の衆議院議員をしていた。前回、郵政民営化法案に反対して離
党した。私は自由民主党にいたとき、医者だったので厚生委員として、もっとも
厚生省の政策に影響のある立場にいた。昭和の年金大改革で、障害基礎年金を作
った。福祉というものは、本当に必要な人には必要である。国民新党は、強きを
くじき弱きを助ける。精一杯この法律を改正することをお誓いする。
■ 政党シンポジウム
自民党:厚生労働委員会 副会長代理 (衆) 菅原一秀
民主党:障害者自立支援法見直し作業チーム主査 (衆) 園田康博
公明党:社会保障制度調査会 障害者福祉委員会 委員長 (衆) 高木美智代
共産党:障害者の全面参加と平等推進委員会 委員 (参) 紙智子
社民党:平和市民委員会 委員長 (衆) 保坂展人
▲ 自立支援法の評価に関して
◎菅原(自民):障害者自立支援法の理念は間違っていない。しかし、理念と現実
にずれができている。自立支援法が、身体障害、精神、知的の3つをひとつに統
合したことは是とするところ。また国が財源をしっかり義務として出すことで、
責任を明確化した。しかし利用者負担の一割が重過ぎる、工賃より利用料の方が
多いのはおかしい、事業者の収入が減ってしまったことなど、あまりに急激に、
皆さんの理解を得ずに作ったために、問題も生じてきた。そこで新たに1200
億円の特別対策を講じた。一割負担の上限額を4分の1にした。あるいは、事業
所に対する激変緩和策として従前額の9割を保障するということもやってきた。
障害者施策の国費が減ったという指摘があるが実際は毎年10%伸びている。こ
のことは皆さんご理解いただきたい。
◎園田(民主):障害者自立支援法、応益負担廃止法案を参議院で提出している。
応益という問題は、障害福祉サービスにとって不要。自立支援法には与党も問題
があるからこそ1200億円の特別対策をやった。特別対策をせざるを得ないこ
と自体、この法の間違いを物語っている。所得保障、所得の確保が、ずっと言わ
れてきたが議論が進んでいない。先ほど障害程度区分という話があったが、本当
にこの障害程度区分というものが必要なのかというところから話を進めたい。さ
らには地域生活支援事業における地域間格差の問題は、自治体に全部丸投げして
しまったこと自体が間違いだった思っている。
◎高木(公明):今障害者自立支援法について、どう評価するかということだが、
障害のある方が普通に暮らせる地域作り、社会作り。この理念を進めて欲しいと
の多くの声を頂戴している。精神障害が対象に入ったこと。何と言っても予算に
ついて、国が責任を持つとはっきり明記をしたことは大きい。しかし、支援費の
財政は破綻寸前だった。苦渋の選択の中から生まれたのがこの自立支援法。国の
義務として予算を保障する。その代わり一割をお願いしたい。こういう流れでス
タートした。負担軽減のために昨年度の補正予算において、特別対策を講じた。
自立支援法、まだ多くの課題がある。例えば、世帯単位の収入認定を個人単位に
するべきだと考えている。利用者負担については、現在の特別対策を恒久化する
ために闘う。その他の課題も全力で取り組む。すでに与党プロジェクトがスター
トしている。責任ある財源措置をしっかりとりながら前に進めていく。
◎紙(共産):最大の問題はやはり応益負担の問題。生きるために必要なこと、
食べること、お風呂に行ったり、外出したり、こういうことを益と見なして、何
でこれに負担をかけなきゃならないのか。昨年の1万5千人の巨大な力が、政府の
特別対策1200億円の補正予算を組ませた。それでもサービスの利用を減らさ
なければならない、働いているヘルパーさんを減らさなければいけない等々の事
態が続いている。支払い方式が日割り化したことによって、事業所に対する影響
も大きい。障害者に対するサービスを止めた事業所も出てきている。また居宅の
介護、訪問介護の事業でも、重度の身障者に対する報酬があまりにも低い。地域
で自立した生活をと言っているけれども、生きていくことすら不可能になりかね
ない。早期に抜本的な見直しが必要だと考えている。
 
◎保坂(社民):この障害者自立支援法を作ったのは大失敗。悪法以外の何物でも
ない。だいたい自民党の総裁選挙で福田さんが、抜本的見直しを公約にすること
自体、抜本的に問題があるということを物語っている。「抜本的に」という言葉
の意味は、少し手を加えるとか、ちょっと予算を付けるとか、応急処置をすると
いうことではない。福田さんの答弁の中で、だんだん後退している。当初は、
「抜本的な見直し」だったが、次に自民・公明の政権合意では「抜本的見直しを
検討する」、また衆議院本会議では、「施行後3年を目途にした見直し条項を踏
まえ」などと言っている。「施行後3年の見直し条項」などはもともとあった。
抜本的な見直しといっても何だか分からない。根本が悪いのはいくら手直しして
もダメ。障害者権利条約の署名、そして国内法の制定、ここにしっかり規準をあ
わせて、応能負担に戻すこと。一割負担を廃止すること。施設への日額制を月額
制にもどし、かつ報酬単価を見直すこと。事業者収入の安定化を図り、福祉職員
の安定雇用をはかること。障害程度区分の見直しを行い、自閉症や知的障害者の
特性に応じた支援策を作ることが必要。本人や家族たちに夢を与えるような障害
者施策をこの日本で打ち立てて欲しい。そして福祉の現場に夢を持たせるような
施策をしないと日本の福祉は本当にジリ貧になってしまう。
▲ 見直しの中身について
◎園田(民主):スケジュールだが、もう待てない。すぐにでもこの障害者自立支
援法を見直して欲しいということで、私どもはこの提出法案を含めて議論をして
きて、まずはこの自立支援法を止めなくてはいけない。緊急避難的な応急処置で
はあるけれども、応益負担を廃止して応能負担に戻していく。それに準ずる利用
者負担、事業所への支援という形で考えている。9月28日の提出後、スケジュ
ールの関係で議論に入っていないが、何とかこの臨時国会で通して、来年1月か
らでも準備に入りたいと思っている。このように自立支援法をまず凍結・廃止を
しておいてから、20年度中には、応能負担を中心骨格とした総合サービス法案
を作って提出したい。与党からも、「法律の骨格は定率一割負担だが、軽減策を
講じて応能的な負担に抑えてきた。これを恒久的なものにしていきたい」という
言葉があった。しかし恒久的なものといっても、定率(応益)負担という考え方が
法律の骨格では、問題の解決にはならない。
◎高木(公明):私は障害者自立支援法の基本となる、皆様が安心して地域で普
通に暮らすという理念の部分は堅持すべきではないかと思っている。課題がある
ことは事実。法改正というが、政省令でできるもの、また予算措置でできるもの、
それぞれ分けなければいけない。「自立支援法をぶっ壊す」という話だが、自立
支援法は基本的には理念法というふうに解釈しているが、理念まで否定してはい
けない。私自身の考えだが、応能負担というのは、果たしてそれでいいのかと思
っている。本来であれば、やはり所得保障をきちっと国としてやるべきで、その
上で、これだけ皆様に所得を保証させていただくから、ぜひ利用分の1割は、今
現実には4%か5%だが、ご自分の懐から払うことが大事なのではないかと思っ
ている。予算措置でできるもの、今与党のプロジェクトも11月12月の予算編成に
総力を挙げている。予算、政省令、そして法改正、この3段階で考えていかなけ
ればいけない。
◎保坂(社民):厚生労働省という役所に任せて、障害者自立支援法を良くするこ
とを期待できるだろうか。やる前からこうなることは分かっていたではないか。
自立支援法を「ぶっ壊す」ことが障害者福祉を壊すことではない。障害者福祉を抜
本的に「ぶっ壊した」のがこの自立支援法ではないか。法改正、政省令にゆだね
るというのは、厚労省の役人に任せるという話になってくる。一番の欠点は、当
事者の皆さんの声を聞かないことだ。障害者自立支援法を抜本的に見直すために
は、まず皆さんの声、実態をしっかり聞かなければいけない。スケジュールだが、
臨時国会の会期、11月10日まで。本当に時間がない。私たちはやはり応益負担の
廃止と月額制への回復という部分はこの臨時国会でどうしてもやりたい。結局こ
の「集会は開かれたけど、国会では議論になりませんでした」とは絶対にしない
ようにしたい。
◎紙(共産):理念という話があったが、この理念に反して逆行しているのが障害
者自立支援法だと思う。やはり応益負担の撤廃という問題と、事業者の経営に対
する支援というのは急務だと思う。「緊急避難的」という話だが、民主党の法案
について、率直に言って不十分だと思う部分もあるが一刻も早く参議院で議論し
て、何としても通すべきだと思う。応益負担制度を速やかに撤廃するという問題
と、それから報酬単価の引き上げ、それから日額払いを月額払いに戻す、小規模
作業所を安定した運営にするべきこと、小規模作業所の移行について要件の緩和
措置をとること。それから地域生活支援事業につき、自治体による格差が広がっ
ている中で自治体のかかった費用の2分の1を国が負担するようにして行くべき
ではないか。障害程度区分の認定手続きを見直すこと。児童に対しては障害程度
区分を導入しない。また退院支援施設は、社会的入院の解消にはならないので、
導入の即時中止を提案している。
◎菅原(自民):障害を持って生まれた、あるいは中途障害でも、それは人間とし
て不条理である。誰でも年を取る、年を取るという事は、人間として不条理だ。
この不条理に対して、政治的な法制がいかに力を尽くすか、それが障害者福祉。
今までは措置でやってきた。しかしながら、障害を持つ方も一人の人間として生
きる権利を行使していく、そのための契約制度。今回の法律はやや飛躍しすぎた
観がある。この法律をすべて見直すこともひとつの考え方。現実問題を見ると理
念そのものが正しかったのかという疑念も出てくる。今後、自民党の障害者特別
委員会で毎週議論を行う。抜本改革について色んな声があった。小泉・安部と続
いてきた改革中心路線から、福田さんの路線は皆様がたの生活に温かみ感じさせ
る政治を目指して頑張っていく。
▲ スケジュールについて
◎園田(民主):年金・医療の問題が今日から審議入りをしている。次の審議は、
この法案の審議に入っていただけるのではないかと思っている。野党の足並みが
そろっていないという話しもあるが、与党の皆様がたにも理解いただけるように
配慮している。延長しろと言える立場ではないが、ぜひこの臨時国会での成立を
図りたい。自立支援医療と食費、補装具等、この問題も併せて考えて行きたい。
やはり国庫負担規準というものを設けることなく、自治体が負担した部分の2分
の1を必ず国が面倒を見るということ。国が責任を取るということは絶対にやら
なければいけないことだと思っている。
◎高木(公明):どうも、話しを聞いていると、野党の皆様が言う見直しのポイ
ントと、与党として認識しているポイントと、ポイント的にはほとんど同じとい
う印象がある。いずれにしても、抜本的に与党は見直す。私どもはその見直しに
向けて、ひとつは利用者負担をもう一段軽減できないか。そしてまた、事業者に
対しても、今90%保障までやっているが、もう一段階人件費相当分を出すこと
ができないか、これに対する工夫を今させていただいている。また重度訪問介護
の移動支援の報酬単価をどのように見直していくか。併せて所得保障を出すとい
うこともしっかり考えていく。またさらに地域生活支援事業についても、新たな
格差を地方から生むわけには行かない。これに対する予算措置がどこまで可能か、
さらには障害児の問題。こうしたことを総合的に考えながら今国会において、予
算の成立を目指して具体的なポイントをしっかり掲げながら、ひとつひとつ皆様
のお声をいただきながら考えていきたい。
◎紙(共産):民主党から出されている法案は、これは一歩でも二歩でも、今の
緊急事態を打開するには大事だと思っている。公明党さんも、結局は見直すと認
識されていることは大事だと思うが、枠内にとどめるという話しで終わっている。
それではいけないと思う。問題は財源をどこからどう措置するかという話しであ
って、さっきも言ったが、応益負担を元に戻すために必要な予算はそんなに大層
なものではない。510億円程度。本当に与党が決断すればできなくはない。
◎保坂(社民):会期がわずかしかない。私たちは民主党の法案には賛成。国会
での議論は大切。国会で障害者自立支援法の見直しについて、与野党違いがあっ
ても、この臨時国会でしっかり議論しなければいけない。ついこの間まで、私た
ち教育基本法特別委員会で毎日朝9時から5時まで連日の審議をした。自立支援
法によって福祉が大変な目にあっているという事態だから、参議院のなかで特別
委員会を設置するのもひとつの案だと思う。実は私、96年に当選してからこん
なに暇な国会はあんまり体験していない。それこそテロ特措法一点集中である。
この臨時国会でどうにかこの自立支援法の見直しの議論に入るという合意を私は
この場で得ることができたら素晴らしいと思う。
◎菅原(自民):応益負担という法の当初の趣旨は、障害を持つ方も持たない方も、
一人の人間としてその権利を行使できるということ。しかしながら障害があると
いう状況は人として不条理である。そこに力を注ぎ、支えていくのが政治の役割。
これを起点とするならば応益というのは、やや乱暴な厚生労働省の考えがあった
のではないかと私は思う。理念は大事だと言ったのは、どんなに厳しい状態でも、
少しでもサービスに対する負担が可能であればきちんと払う。そのことによって、
一人の人間として自立できるという観点は大事にしていきたい。けれども現実に
は課題が多いということ。なかなか難しい問題ではあるが、皆で関心を持ち議論
をしていくこと大事だと思う。
◎園田(民主):私は一個人として、テロ特措法の問題であまりにも時間がかかり
すぎていると思う。ただ自立支援法の問題は延長してでもしっかりやるべきであ
って、今日の皆さんの声を国会対策のほうにしっかり伝えていきたい。
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「障害者自立支援法」撤廃を求める集い報告
怒りネット関西
 9月30日、尼崎労働福祉会館でおこなわれた怒りネット関西の呼びかけの実
行委員会主催「障害者と労働者の力で『障害者自立支援法』の撤廃を求める集い」
には、151人の障害者と労働者が集まりました。様々な障害者が「自立支援法」
で困っていることなど撤廃を求める発言が続きました。「撤廃しかない」という
ことが強く感じられた集いでした。しかも、その「撤廃」の展望も明らかになり
ました。介護保険当事者団体との共闘も始まりました。また、労働運動から「撤
廃」を共に闘おうという力強い連帯アピールも行なわれました。
■集いでの発言から(要旨)
◆Nさん(障害者)
 精神と身体の重複障害でヘルパー20時間使っている。障害程度区分は例えば
1人で買い物が出来るかと問う。何とかできると判断され「自立」とされてしま
う。知的障害、精神障害では低く認定される。ガイドヘルプが使いにくくなった。
訪問調査はプレッシャーがある。詰問的で早く終わってくれと思う。
◆Oさん(自治体労働者)
 行政で働いている。無理心中がある。「生きさせろ」の声を受け止め共に闘っ
て行きたい。格差社会で労働者も生きづらい。仕事を探すこと自体を資本のもう
けにしているのは許せない。障害者が資本にとって利用価値があるかどうかで選
別されていく。民営化・非正規雇用も本質ではつながっている。おかしいことは
おかしいと声をあげて行きたい。
◆Mさん(高槻医療・福祉労組)
 安倍政権下で労組が7月に、医療ネットワークを潰そうとする弾圧を受けた。
完全黙秘で不起訴釈放された。患者と労働組合が共に弾圧と闘った。多くのご支
援ありがとう。昨年、市役所前で700人で闘った。地域での闘いの水路となって
いる。自立支援医療は「申請主義」でひどい制度だ。他府県では申請もれになり
3割負担になった人もいる。その徴収を私たちがやらされることに憤りを感じる。
憲法9条・25条を守る闘いは一体だ。法の撤廃を勝ち取っていこう。
◆Aさん(施設入居障害者)
 施設には障害の軽い人もいるが支援法になって人間関係がむちゃくちゃになっ
た。職員の減員がひどい。パソコンもゆっくりできない。トイレに行くにも「ま
たか」と嫌な顔される。自立支援法で職員の数が減って大変になった。職員も大
変だ。福祉は昔よりひどくなったことは、あってはならないことだ。自立支援法
は廃止すべきです。僕は友人に廃止を訴えている。障害者と労働者の力で廃止を
勝ち取ろう。
◆Fさん(障害者)
 前にヘルパーにお金を取られた。行政に言っても「まあまあ」と言ってごまか
す。
◆Bさん(介護保険当該)
 介護保険の施行8年になる。毎月毎月、保険料を取られる。その上に1割負担を
取られる。申請して認定まで一ヶ月かかる。認定認定で介護を受けられない事も
多い。腰を痛めて起き上がることができないという人が受けられなかった。介護
保険は何の役にも立たない。ヘルパーさんが来ても短い時間で何もしてもらえな
い。こんな介護保険なんていらない。
◆古賀典夫さん
 「障害者自立支援法」と介護保険制度の改悪によって、「障害者」、高齢者、
その家族、福祉労働者のすべてが苦しみの中に突き落とされている。 厚生労働
省がホームページで発表しているところによれば、昨年度1年間での家族などに
よる高齢者の虐待が通報件数としては1万8393件、この内市町村が調査して
虐待と判断したのが1万2575件。施設での虐待は、273件と発表されてい
る。もちろんこれらは、氷山の一角だと思う。それにしても、家族関係は、介護
保険によって追い詰められている状況が明らかになっていると思う。
 NHKによれば、昨年1年間で、「障害者」や高齢者を介助している家族が殺す
「介護殺人」や心中が40件あったと報道している。 介助労働者の労働条件も
引き下げられており「きょうされん」の調査でも、賃金が下げられた、休暇が減
ったという例が多い。「きょうされん」に加盟している施設で昨年72人が職場
を辞めている。ほかの団体の関係者からも賃金の元になる報酬単価が下がったの
で、非常勤化が進んだり労働が過密化している状況が報告されている。
 わたしの知り合いで介護保険のヘルパーをやっていた人の話によれば、これま
では3時間で行っていた介助を1.5時間で行わなければならない状況になってい
るという。政府系の法人である「介護労働安定センター」の調査によれば、介護
保険のヘルパーの43.9%が時間給として賃金を受け取っている。その時間給
の平均が1140円。税込みの月収では、「正社員」ではヘルパーと施設の介護
職員共に15万1000円以上18万1000円未満の層が最も多く、「非正社
員」のヘルパーでは5万1000円以上8万1000円未満の層が最も多い。結
局介護保険は、労働者も苦しい状況に追い込んでいる。 自治体労働者もひどい
目にあっている。過労で倒れた人も各地ででている。自殺も起こっている。「障
害者のための仕事が忙しいならまだ良いが、障害者福祉を切るためにこき使われ
るのはたまらない」という声が出ている。そういう中で「障害者」の便宜を図ろ
うと、違法すれすれのことまで行って「障害者」やヘルパーを守ろうとしている
自治体労働者もいる。わたしたちはこうした自治体労働者を守らなければならな
い。労働運動と「障害者」の闘いで、「支援法」を撤廃するようにもっていくの
が本筋だ。
 市役所に対する「障害者」の闘いも昨年以来、さまざまな闘いが行われてきた。
市役所にデモをかける闘い、人口呼吸器をつけた「障害者」も含めて庁舎内に泊
り込み覚悟で押しかける闘いなど。
 東京都の板橋区では24時間の介助保障が行われてきたが、区側は昨年これを
止めたい意向を「障害者」に伝えてきた。これに対して、「障害者」側は区との
交渉と共に、区役所内で横断幕を広げ、ビラまきとアピールを行うなどの抗議を
展開し、区側の方針を跳ね返した。今年は10・30に日比谷で「支援法」の根
本的見直しを求める大きな集会がもたれる予定だ。民主が応益負担の凍結といい
自公も見直しと言っている。
 民主党案はけっして応益負担廃止法案ではない。ホームヘルプや施設への通所
や入所の費用負担を、支援費制度の時の応能負担に当分の間戻そうというものだ。
自立支援医療や補装具は、1割の応益負担のままだ。自立支援法撤廃しかない。
 「支援法」を成立させる過程で与党にも動揺があったが、法案に賛成した御用
団体の存在があり、法成立となった。最大の御用団体である育成会の当時の常務
理事は、「障害者」の財布の中よりも国家財政の方が重要だと発言してきた。そ
の結果、会員家族の中で少なくとも3件の子殺しや心中が起こってしまった。し
かし、事務局の労働者は「支援法」に反対してきた。今、理事会側はこうした職
員への弾圧を進めているが、職員は労働組合に結集し闘っている。 そうして闘
う労働者はいう。「理事や施設経営者は、障害者の権利擁護とはいうが、労働者
の権利を守ろうとはしない。労働条件や労働者の権利が守られないと、障害者の
権利も守れない状況になってしまう」と。そして、労働者自身が自らと利用者の
権利を守るために動き出している。 福祉予算の削減は、「障害者」や高齢者は
もちろん、労働者にも襲い掛かる。福祉きりすて・低賃金に障害者・高齢者・労
働者が共に反撃していこう。団結して法をぶち破っていこう。
◆Cさん(精神障害者)
 戦争反対、侵略反対と一体で闘おう。
◆Dさん(視覚障害者)
 日本の文化に同情というものがある。社会参加させない。同情という名の暴力
だ。「美しく聞こえる言葉」の裏側に潜む「落とし穴」を、私たちは常に意識す
る必要がある。
◆Eさん(精神障害者)
年に一回診断書を行政に提出しなければならない。行政に管理されてしまう。
「心神喪失等医療観察法」ができて「処遇困難者病棟」に送られて抹殺されてい
く。生活保護も年金がもらえず就労しているが3K職場しかない。
◆Fさん(労働者)
 ヘルパーからの労働相談がある。自立支援法撤廃へ向けともに闘っていきたい。
解雇撤回闘争で神戸地裁で画期的勝利判決を勝ち取った。社会に広めていきたい。
◆Gさん
 夫が労災で障害者になった。行政訴訟8年でようやく労災認定がされた。
◆メッセージ
 かつて難民は遠い国の出来事でした。今、日本中で難民が溢れている。介護難
民、医療難民などだ。自立支援法は国家の役に立たない者は死ねということ。見
直しは政府が民意に屈したものだ。私達一人一人の行動が大事なのです。全ては
あなたから始まるのです。
◆Hさん
 この集会は生きるか死ぬかという実感がある。天皇は軍服を脱いだだけでのう
のうと生きている。軍国主義が復活している。教科書問題は日本の問題だ。東京
で集会をやろう。
◆Iさん(精神障害者)
 福祉労働者のアンケートを行なった。83%がやりがいがあるとしながら将来は
分からないという人が6~70%いる。時給は700円だ。金にならない障害者
は殺すという時代だ。政治的闘いと生活レベル立ち上がっていくということだと
思う。
◆Jさん
 障害児の親です。自立支援法について教育労働者の間で関心が低い。作業所は
経営が成り立たなくなっている。子どもの就職先がない。自立支援法になってか
ら生活も赤字だ。民主党も突き上げながら、原則的に闘っていく。
◆Kさん
 高校生です。父の友達が孤独死した。知的障害者だった。何週間も発見されな
かった。そういう人はたくさんいる。世の中をよくしようという団結が必要だ。
正義のための闘いの先頭に立つ。
(以上)
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8・29アピ-ル行動&交渉
久保田幸記(障害者の生活を創る会)
 去る8月29日に相模原市にある障害者2団体(生きる会、障害者の生活を創る会)
が参加者52名を集めて、デモ行進と相模原市に障害者自立支援法やJR矢部駅に
対する要望書2部を提出した。それを基に市との交渉をする交渉団を送り出し残
りのメンバーで市民に行動の理解を得るためにビラ配りをしました。我々はこの
行動は地域で当たり前に生活がしたいと言っているだけです。
 市との交渉の結果、進展があったのは入院時のコミュニケーション支援という
形でヘルパーさんが入るのを具体的に検討を始めたこと、一方進展が無かったの
は矢部駅の地下通路のバリアフリー問題で市側は構造上の問題でスロープは作れ
ないと言っていましたが、個人的な意見を言わせて貰えば可能な気がします。
 災害時や停電時にエレベーターが動かなくなった場合、車椅子利用者や高齢者
の人の移動が困難になります。貴方ならどうしますか?
 僕がこの行動に参加した理由は今の生活を少しでも良くしたいと思っているか
らです。
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地域で生活することが、できなくなってきている!
自立生活センター グッドライフ代表 石田義明
 東久留米市に自立生活センターをつくって15年くらいになる。今まで、施設か
ら出たいという重度の障害者の自立を促進してきた。そして何人もの人が今自立
生活を送っている。重度の身体障害者も24時間介護を受けて生活している。施設
から地域へという流れができてきているように思う。施設へ行っても最近は、地
域で生きるのがよいことだという考えのところが多くなってきた。自立について
は、重度の場合、親や兄弟の反対は強いが、実際に重度の人が自立生活をしてい
るのを見ると理解してくれる人もいるし、障害者も自立しようという思いが強く
なったり、自信をもったりする。
 自立は、自己決定、自己責任が基本で、このことは大変むずかしくて理解して
もらえない障害者もいる。でも、根気良く付き合って自立生活を支援している。
今の政治家は自分の発言に責任をもっていない人が多いので困る。根気良く付き
合って責任をわからせないといけないのかと思うとたまったものではない。また、
役人は人権がわかっていないと思う。ボクの自立生活を見せれば少しはわかるの
ではないかと思う。障害者が求めているのは保護ではなく、地域で生きるための
環境づくりだ。自立支援法になって市町村の負担が大きくなり、それが難しくな
った。介護時間を減らされている人が多くいる。施設から出しにくくなってきた。
 今、市役所の方からさかんに「施設から出さないでくれ」と言われることに対
し、ボクは「出たいって言ってるんだから本人の意思を尊重してくれ」と言うが、
「とにかく財源がない」の一点張りで話にならない。そういうことがずっと続い
ている。らちがあかない。東京都や国とそのあたりの話をやっていく必要がある。
 自立支援法は、支援と言いながら、実際は自立阻害法で施設から地域へという
流れを止める法律だと思う。ボクの目標は全国の施設の解体。施設では、今まで
いろいろな暴力行為や人権侵害が利用者に対して行われてきた。施設という閉じ
こめられた場所では障害者が人間らしく生きることはできないと思う。あたりま
えのように地域で生きる制度をつくっていきたい。だから、自立支援法はなんと
しても撤回させる必要がある。その方向で国と闘っていこうと考えている。そう
しないと、地域で生活する人がいなくなってしまうし支援がむずかしくなってし
まう。
★障害者自立支援法について問題と思うこと
1。今は24時間介護者を入れて地域生活をしているけれど、介護時間が減らされ
るのではなかと思って心配している。少しの時間でも介護者がいないと、食事、
トイレ、外出、移動、寝返りなどができなくなるので困る。
2。施設から出たいと言う人を出せなくなるのではないかと思う。今以上にいろ
いろな制限をうけて、その中で生きていかないといけないので、地域で生きよう
と思う人が減ってしまうのではないか。僕は、施設ではなく地域で障害者も生き
ることが大切だという考えで自立生活を支援してきた。それが困難になる。
3。応益負担になると生活が苦しくなる。又、医療費が負担になると、薬を病院
からもらって飲んでいるので大変だ。
4。コンピューターによる障害程度区分審査は問題。なぜ、導入しないといけな
いのか。障害者の生活をコンピューターで判断するのは必要ないと思う。又、審
査会の委員に当事者が入るべきだと思う。学識経験者とかは頭で判断してしまう。
現実を知らない。
5。ヘルパーやケアマネージャーの資格は必要ない。資格があると型にはまって
しまう。資格をもっているから、いいヘルパーではない。経験上、そう言える。
6。国や行政に言いたいことは、障害者の生活を全然わかっていないということ。
実際に生活を見ないで、書類だけで判断するのは危険だと思う。それと無駄な支
出をやめて欲しい。増税に頼る前に、いろいろ考えることがあると思う。以上で
す。

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2007年9月22日 (土)

怒りネット通信 第30号

怒りネット通信 第30号
2007年9月22日発行                           
■もくじ
厚生労働省に対する質問
鈴木裁判
  判決後の報告と新たな決意
  8・29相模原行動の報告
青い芝「優生政策の対する見解書」
東京都に対する申し入れ書
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●10・3・厚生労働省交渉に集まろう!
13:00第1衆議院会館ロビ-集合(14:00~交渉)
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厚生労働省に対する質問
 本年4月11日、6月23日の交渉を踏まえ以下の質問を行いますので、ご回答ください。
(1)昨年11月29日の東京地裁の判決にもかかわらず、大田区は鈴木さんの新たな支給決定を行おうとしていません。6月27日の交渉の席上では、厚労省として「どういった事情で支給決定に時間がかかっているのか等を含めて、国から大田区に対して事実確認をし、一週間以内に結果を連絡する。」とのことでした。その調査の結果についてここで改めて報告してください。さらに、今後どのような対処が必要と考えられるか現時点での見解を示してください。
(2)前回交渉の際、昨年4月以降にホームヘルプを申請した利用者とそれ以前からの利用者の間で、支給決定基準に格差を設けている市町村があることを指摘し、その実例として立川市と福生市の例を示しました。これについて厚労省側は、「この立川市と福生市のことについては、具体的に持ち帰って見させてもらって検討したい。どういった取り扱いになっているのかを市町村の担当者に話を聞いてみたい。」とのことでした。調査した結果、及び、その結果についての見解を示してください。
(3)これまでの交渉において厚労省は、ホームヘルプにかかわる「国庫負担基準」について、「限られた国費を公平に配分する」ために必要であると述べてきました。しかしこの基準で保障されるホームヘルプの時間は、最重度の利用者を対象とする「重度障害者等包括支援」(以下、「包括支援」)でも1日に8時間程度に過ぎません。
 「障害者自立支援法」の第5条では、「重度訪問介護」、「行動援護」、「包括支援」の対象者は「常時介護を要する障害者」とされています。「国庫負担基準」は、この必要とする常時の介護さえ保障するものはでなく、法律違反の水準であると考えます。厚労省としての見解を示してください。
(4)この間の交渉で厚労省は、「厚生労働省としては、支給決定にあたり、申請のあった障害者等について勘案事項に関する一人一人の事情を踏まえて、適切に行うことが重要であると考えている」との考えが示され、一律に上限を設けてはならないことが述べられました。
 このような見解は本来高齢者の介助制度についても同様と考えますが、見解を示してください。
(5)前回交渉で、「基準該当事業所」に関する15%の減算は、実態調査も行われることなく決められたことが明らかになりました。現時点において、この減算措置が「基準該当事業所」の存続を脅かしているという認識はお持ちですか?
(6)そもそも、報酬単価の設定は、どのような計算で行われているのか、示してください。その中で、事業所の必要経費、保険、賃金などの割合をどのように考えているのでしょうか?
 厚労省として、ヘルパーにはどのくらいの賃金が支払われるべきであると考えているのか、明らかにしてください。
(7)前回交渉で「報酬は10月にセットされたばかりなので、すぐに見直しというわけには行かないが、今後必要に応じて、事業所の経営実態を含めた施行状況を把握しながら、次期報酬改定で、その必要性を検討していきたい。」との見解が示されました。
 次期報酬改定はいつを予定しているのでしょうか? そのための「事業所の経営実態を含めた施行状況を把握」するための調査は、いつどのような形で行われるのでしょうか?
(8)現在、応益負担制度が作られてしまった結果、報酬単価を上げれば利用者が利用できなくなる構造があります。そもそも、生きていくのに不可欠な介助を益だとする考え方そのものにわたしたちは反対です。
 応益負担制度を廃止すべきと考えますが、厚労省の見解を示してください。
(9)前回交渉で、「全身性障害者をはじめとする重度の障害者は、個々により介助の仕方やコミュニケーションの方法が色々あって、見守りを含む介護の時間が長時間に及ぶことを考えると、支援も必要とされる一方で、その方の障害に応じたサービスを提供できる介助者が必要だということで、重度訪問介護や重度障害者等包括支援といった、重度の障害者に対するサービスについては、広く全身性障害者に対する介助者を確保するという観点から、研修時間を短くするなどの配慮をしている。」との見解が示されました。
 しかし、コミュニケーションの問題で言えば、ほとんどが居宅介護の対象とされている「知的障害者」や「精神障害者」についても、一人一人のコミュニケーションに個性があり、気心を理解する習熟が不可欠です。にもかかわらず、そうした配慮は行われていないと思いますが、この点についての見解を示してください。
(10)現在厚労省は、障害者の医療機関入院時の介助者派遣を認めていません。しかし「重度の障害者は、個々により介助の仕方やコミュニケーションの方法が色々あ」ることは、入院の場合も同様です。医療機関だけでは対応できないのが現状であり、自費で介助者をつけたりボランティアに頼まざるを得ない状況があります。
 入院時の介助者派遣を公的な制度として実施すべきであると思いますが、厚労省としての見解を示してください。
(11)厚労省も上述の見解で認められているように、公的な研修を受けることと利用者に対して良好な介助を保障することはイコールではありません。したがって、資格による減算措置を撤廃するべきであると思いますが、見解を示してください。
(12)また、利用者もしくは事業者が推薦すれば、公的な研修を受けていなくても、公的な制度のヘルパーとして認めるようにすべきであると思いますが、見解を示してください。
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判決後の報告と新たな決意
鈴木敬治
 大田区の移動介護32時間上限の闘いに、これ迄多くの皆さんが応援して下さり、本当に感謝しています。2004年4月に32時間を上限とする要綱を、大田区の障害者に押し付け、支給量を強制的に削減した大田区の処分は、「違法」と裁判で判決されて既に半年以上になります。この間全国でも同様の介護支給量削減や、上限規制が大田区に続けとばかりに拡がっています。今年4月13日には、全国130以上の障害者団体の賛同のもと、多くの皆さんの結集を得て、大田区役所包囲行動を取り組みました。ここに改めて、御賛同頂いた皆様及び、お忙しい中御結集頂いた皆様に心より厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
 その後の4月末には支給量削減処分の責任者である西野区長が私達の前に一度も姿を現すことなく引退を余儀なくされ、消えました。新区長のもとで、解決への期待は高まりました。が、現在(6月20日)に至るも、私、鈴木敬治の本来の移動介護支給量は認められることはなく、回復は果たされておりません。ここで、改めて、皆さんにこの間の経緯と私の新たな決意を明らかにしたいと思います。
 まず、裁判(昨年11月29日に判決)後の経過報告を簡単におこないます。昨年12月28日に、要綱が32時間上限から32時間を標準にすると変更される予定であることを、マスコミ報道によって知りました。そして今年1月1日付けで大田区はついに要綱を改めました。後の1月12日には役所から、私の移動介護の支給量が90時間に決定したと通知が届きました。この決定は、行政が勝手に決めたもので、私は納得しませんでした。そもそも支給量の変更は、利用者の申請があって初めてなされるものですが、私はその時点では申請は出していません。しかも90時間の決定で誤魔化そうとは、何ともお粗末で情けないばかりです。
 なので私は、1月~3月上旬の間に、この勝手な決定がどんな根拠でなされたのか、また、私は124時間に戻してほしいのだということで話し合いをおこなってきました。そして3月中旬には、移動介護量が減らされる前の124時間に戻すよう変更申請を提出しました。所管センターだけでは判断できないために、3月27日か28日に本庁の障害福祉課長と各センター(東、西、南、北)の地域福祉課長との間で、調整会議がもたれました。このとき私はできる限りの資料を提出しています。その会議で、私の支給量を決定するための話し合いがもたれたと聞いています。
 本来、法律では申請があってから1ヵ月以内に支給決定がなされなければなりません。しかし、4月に新支給決定は出ませんでした。それは、役所の人事異動でことごとく担当者が入れ替わってしまい、ふりだしにもどってしまったからでした。その後、何回も調整会議が開かれ、私は足りない資料を提出したり、聞きとりに何度も応じました。そのさい私は、非常にプライベートなことまでこと細かく話しました。が、本当はこんなことはしたくありませんでした。なぜなら、ここには新たな問題が発生しているからです。それは、改められた新要綱のもとで、くどい位に、移動の状況を示す資料の提出を求められ、又、社会参加の状況を役所が調査するという前代未聞の事が行われ出したからなのです。これについて大田区は「公費による移動の保障が、ふさわしいものであるか否かを判断しなければならないから」だと正当化しています。ですが、私は、行政が今度こそ本気でこの問題に取り組んでいると信じて、あえて協力しました。
 北センターの課長からは、あなたの問題はきわめて重要で大きな問題であり、区内の障害者に大きな影響を与えるので慎重に判断しなければならないと聞き、決定延期を我慢しながら今の今まで待っている状態が続いています。北センターの課長は6月にはいり心労のために倒れ長期療養を余儀なくされてしまい、北センター長が自らこの問題に乗り出しています。なぜここまで支給決定が遅れているのか説明を求めても答えようとしません。新しい要綱のもとでの申請は私が最初のケースでした。その後、区内の障害者の何人かが申請をし、32時間を越える決定がおりたと6月18日本庁で聞かされました。しかし、私に関してはいつまで決定がのばされるのか、まったく見当がつかないのが実情です。これでは行政サービスの公平さに疑問をいだかざるをえません。
 ここまでが判決以降現在(6月20日)迄のおおまかな流れです。
 以上の状況のもとで、現在、私が大田区に求めている内容を整理すると次の諸点になります。
(1) 3月14日付で私が提出した変更申請に関して、区側が新支給決定を長期間とどこおらせている理由をきちんと明らかにし、説明責任をはたしてください。
(2) 私の移動介護支給量をもとの水準である124時間、さらに旧日常支援に含まれていた通院分23時間をあわせると、現行の自立支援法のもとでは147時間になるという新支給決定をただちにおこなってください。
 私の移動をめぐる問題の解決は、私だけの問題ではなく大田区に住む2万人の障害者の暮らしにもつながっているものです。そして全国の障害者の権利にもつながっていると考えています。重要な点は、一人一人の必要量に応じた支給量が認められることにあります。要綱の32時間は、表現のうえで「標準」と変えられたものの、じっさいには上限のなくなった今でも、32時間の文言に苦しめられている人がほとんどです。「32時間」という表現そのものが、もはや廃止されるべきであり、そもそも要綱とか基準等というもので障害者の生活を切り刻む様なやり方そのものが誤りなのです。さらに言えば、障害者について重要な政策を決めるときは、障害者当事者の声をきちんと聞き、特に若い世代が自由に意見を言える場をつくっていくことが大変重要であると私は考えています。
6月20日
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■4・13集会での発言
 皆さん、本日は忙しいとこを集まってくれて、どうもありがとうございます。私は重度の脳性マヒの障害です。大田区で55年暮らしてきました。自立生活運動の先輩たちに刺激されて独り暮らしを始めました。年をとるにつれ障害は重くなり、1日24時間の生活すべてに介助が必要です。外出する時ももちろん、介助が必要です。なのにこれまでの長い闘いで東京都や自治体に認めてきた介護保障は支援費制度が作られてからは、ボロボロにされました。大田区のこの移動介護32時間上限がその例です。他にも町田とか世田谷とかいくらでも例があります。重度障害ほど介護に上限をつけられて苦しめられてきました。町田では新しい人は国の負担にする、月125時間以上は認めないと言ってきました。これが障害者自立支援方になって、一気に全国に広がりました。この4月からは立川では24時間介助の必要な重度の人でも国の負担の月177時間しかみとめないと言ってきました。4月から千葉では、視覚障害者の移動支援は送りと迎えだけしか認めません、20時間に減らすと言ってきました。もう、めちゃくちゃです。障害者は役所の世話にならず自分で働きなさい。重い障害の人は介助の世話にならずがまんしなさい、役所はそれが自立支援だと言ってきます。お年寄りの介護保険では、どんなに介助の必要な人でも、月125時間しか使えません。そしてお金を払いなさいと言われます。厚生労働省が、これに合わせて障害者福祉を削ろうとしたことが全ての原因だと思います。厚生労働省は自分で選べて、自分で決めて、必要な人に必要な介護ができますよと、言ってきました。全てウソっぱちでした。なんで政府はこんなことをするのでしょうか。
 僕はこう思います。戦争の為の予算と福祉の為の予算をはかりにかけているからです。人殺しの戦争のために税金を使いたい人達が今の政府を動かしているのは事実です。大田区では自立支援法になって、国の示す介護料が、さらに下げられて、介助者は生活ができなくなり、辞めていってしまい、とうとう移動や長時間介護をやっていた基準該当事業所がつぶれてしまいました。政府は足りないヘルパーを、今後フィリピンから連れてくると言っています。福祉の切捨てとヘルパーの安上がり、使いまわしと戦争の為の予算作りは三位一体です。これが根本の原因だと思います。こんな事のために私たちが犠牲にされるのはまっぴらごめんです。大田区の違法な要綱の問題は、移動の32時間上限だけではありません。日常生活の動作全てに基準時間が作られていて、その上限を全てたしても、10時間にしかなりません。移動とあわせて1日11時間なのです。見守り介護は医療行為のみとか、移動は政治的活動には使えないとか、入院の時はいっさい介護は認めないとか、キリがありません。
 おととい、怒りネットが呼びかけた厚生労働省交渉の中で、僕の裁判問題をとりあげてもらいました。はっきり違法だと言っているんだから、厚生労働省は大田区や全国の自治体に指導や通達をしなさいと訴えました。厚生労働省は逃げ腰でしたが、最後に検討しますと言いました。今更検討するのだからどうしようもありません。国や都は一人一人の必要を聞いて、支給決定することになっていますと言いながら、その責任について放棄しています。許せません。しかし大田区の移動32時間上限に対するこの3年間の闘いは、大田区だけでなく、都や国を揺さぶっています。負けられません。全国の障害者の『命』と『権利』がかかっていると思っています。この3年間、僕は見ず知らずの人に体当たりで支援を訴えてきました。つらかったり励まされたり、山あり谷ありでした。今は、本当に闘って来て良かったと思います。これからが私達障害者の本当の闘いの始まりです本日集まってくださった皆さんと、共に手をつなぎ、これからも僕はがんばります。みなさん、本日はどうもありがとうございます。最後まで皆さんのご協力を宜しくお願い致します。
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8・29相模原行動の報告
●行動に参加して
古賀
 昨年夏に引き続き、神奈川県相模原市の「障害者の生活を創る会」は、8月29日にアピール行動を行いました。東京都大田区の鈴木さんや東久留米市の石田さん、町田市の関根さん、わたしなど、他の地域に住む怒りネット関係者も参加させてもらいました。
 相模原駅から市役所までは、2キロ近くあるのでしょうか? その間、デモをしました。駅前に集合していると「今日は何かあったんですか」と声をかけてくる若者もいました。市役所では、出迎えてくれる仲間もあり、報道のカメラもありました。また市役所前で、市内の矢部駅の地下通路を車椅子利用者も含めて皆が使えるものにしてほしいという署名を、担当の部長に手渡しました。総数1362名です。その場で新聞社の取材もあったそうです。
 その後、交渉団を送り出しました。交渉団は、都市交通計画課、障害福祉課との交渉を行ったそうです。市役所前に残ったメンバーは、ビラまきを行い、市役所職員や市民へのアピールを続けました。ギターを弾きながら自作の歌を歌われていた方もいらっしゃいました。わたしもハーモニカで参加。
 都市交通計画課とは、矢部駅問題で交渉しましたが、進展はなかったそうです。障害福祉課との話し合いでは、長年、要望し続けていた入院時の介助派遣について「コミュニケーション支援として、具体的に検討を進める」という回答を得ることができたそうです。
 暑さが心配されていましたが、この日は曇って涼しく、雨も降らないという天が味方をしていました。参加者は52名。作業所の職員が減り、行動に参加しにくい状況も起こっているそうです。
 でも、こうして町をも巻き込むようなアピール行動派非常に重要だと思います。また今後も続けていこう、と最後に皆で確認しました。
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●アピール行動と交渉の反省
猿渡
 29日までの準備はすごく大変だった。
 障害当事者のみならず、支援者や事業所のヘルパーなどへのことも訴えたが、今年の夏は猛暑だったせいか、当事者の帯状疱疹とか職員らも出てこなかった。
 せっかく、自立支援法も当事者のみならず、事業所にとっても死活問題だと思っています。それは、ヘルパー単価激減およびなり手の減少や大都市特例の廃止などで、本当は身近な事業所がヘルパー講座を開催できたものが、県の指定を受けないとできなくなっていること、受講料の問題なども大きいと思っています。
 いくら男性ヘルパーを志望して受講しにきても、自分の就業時間と障害当事者の利用時間帯が違うし、サービスからサービスへの移動時間の保証がないこともあげられる。
 以前は、地域(近所)の人たちにビラをまいてシャロームなどで、障害者の生活のサポートをしながら、生活課題なども考えていってたし、2級ヘルパーのような資格だけでなく、志しや人間関係、向こう三軒両隣のような助け合いや近所付き合いなどからやってきたけど、支援費制度など、全部が資格がないと、サービスをしないという感じになってしまい、障害者と地域やヘルパーが、お金を介しての関係になってきたのも原因だと思う。
 いままで、全部ではないがシャロームなどを見ても、メンバーが近隣の和泉短大や地域に住んでいる方にビラをまき、介助者を集め、社協などに募集を載せたり、介助者のお子さんが、介助をしたりということにもなってきたのは事実。
 でもケア住で生活しているメンバーの介助派遣や在宅のヘルパーなど思いのあるものがヘルパーという仕事から去っていく。
 そういうことを考えたら、事業所も単価の激減や事務の繁雑か慢性的なヘルパー不足などで困っているのであれば、事業所も出てくるべきだ。
 制度が変わり補助金などの問題もあり、地域のなかに点在をしてたケアつき住宅(現在福祉ホーム)も大型化しないとやっていけなくなってきた。
 でも地域で生活するというのは、4・5人ぐらいの少人数で中まで生活するのがそうじゃないかと思う。
 しかし、収入や職員配置の問題などもあり1ヶ所で集まり生活。それでは、ケアつき住宅などではなくて福祉施設になる気がする。
 ディサービス(生活支援)の職員が長い時間働けないのは、労働条件や介助のことも多くかかわってくる気がします。
 そして、当事者も定率負担の問題も2年間だけの軽減であってずっと出ないのでじっさいもんだいこれからどうなっていくとか、入院時のヘルパー問題もコミュニケーション支援も含めて、実際問題 脳性まひなどの障害や、筋肉の緊張の問題、介助方法、コミュニケーション方法などと人権についても話していかないといけないと思う。
 特に言語障害があると、精神年齢についても実際年齢より低く見られたり、訴えをきちんと聞いてもらえないことも多いと思うので、医者や看護士、助手などの医療従事者においても配慮や障害特性などを考慮して医療を受けられるように、検討会のなかに障害当事者(特に医療にかかりにくい人や差別を受けたもの)がはいり長く検討していく必要があると思います。
 そして、生活支援や就労移行支援・継続支援・作業所・ディサービスのメンバーなども自分たちが作業所やディサービスなどに通っていて、自立支援法に対しての不安感はないのかと疑問を感じてしまう。
 確かに今年の夏 猛暑などで体調を崩した人も多いと思うが、はやり自分が生きていくために必要な制度やサービスなので、全部がお金とか資格でなく「志」のある、福祉に関心のある人をふやす必要があると思います。
 介護保険との統合問題も今回は今のところはない、しかし次回ぐらいは統合だろう!
 政策、対象年齢の違い、余暇の考え方、スタンスの違い、介護保険は基本は家族介護。色々問題があると思う。
 今回は昨年に引き続き、少し進展をしたことはよかったと思います。
 参加してよかったです。
 次回はもっと多くの人数で、アピール行進できるといいと思います。
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優生政策に対する見解書
日本脳性マヒ者協会「全国青い芝の会」会長 金子和弘
内閣総理大臣 安倍晋三殿
 我々は、日本脳性マヒ者協会全国青い芝の会の者である。人類の歴史を振り返るならば侵略と殺戮の繰り返しと言っても過言ではない現実がある。そうした歴史の中で、我々脳性マヒ者をはじめとする障害者は常に社会の厄介者として扱われ、健全者社会の中では「本来あってはならない存在」として位置付けられ、絶えず抹殺される対象として扱われてきた。
 特に、20世紀初頭からこうした優生思想が世界的に広がりを見せてきた。これはイギリスや欧米をはじめとする産業革命による生産第一主義のもと、出来るものと出来ないものとに人間を振り分け、優劣をつけるようになってきた影響によるものだが、その顕著な例として、第2次世界大戦前にナチスが自国民の障害者を抹殺したことである。日本においても、明治以降近代化の名のもとに、生産性の低い障害者は「座敷牢」といわれるように家の隅に隠され、社会からの隔離された生活を余儀なくされてきた。また戦時中に作り上げられた国民優生法のもと、障害児者の隔離・抹殺が強まり、戦後文化的生活が叫ばれていく中にあっても、障害者は「あってはならないもの」として扱われ、国民優生法から優生保護法と名を変えただけで、障害児者殺しや親子心中に代表される事件が今なお後を絶たない現実がある。また高度経済成長を成し遂げようと障害者を社会の「厄介者」として養護学校や施設に隔離・抹殺する政策が強まっていったのも事実である。一方、優生思想と医学の結び付きも強められてきた。そのきっかけとなったのは、第1次世界大戦時に戦傷者に対し輸血がされていたことから輸血が広められたことである。その後、角膜移植や臓器移植へと繋がってきているのである。
 そして現在、医学の急激な進歩により、障害者を生まない社会を構築しようとしてきている。1960年以降心臓移植をはじめとする臓器移植が先進国において実施されてきた。また、近年では、障害者や経済的弱者がいかにも社会に役立つかのようなキャンペーンの中で臓器の売買や開発途上国においては臓器を供給する側として扱われているのが今の社会状況である。このような社会において、命の平等性はおろか望む命、望まない命として医者を中心に命の選別を強化しようとしている。さらには脳死臓器移植をさらに進めようとする脳死臓器移植法「改正」案や尊厳死の法制化などが検討されている状況である。
 このような状況の中、我々全国青い芝の会は、脳性マヒ者の立場から厚生労働省や国会に対して命の平等性を確立する働きかけを35年間に渡り積み重ねてきた。我々が目指しているのはただ一つ、地域社会で当たり前の生活をすることであり、差別されない医療・労働・教育の充実を目指し、運動を展開しているのである。
 しかし、今年に入り医学界において、次々と我々の生存権を脅かす事件が相次いで起こっている。3月富山県射水市で起きた人工呼吸器を無断で取り外した安楽死事件や愛媛で起きた病腎臓移植などである。行った医者は公然とそのことが社会正義だと言わんばかりの態度で、また先刻述べたように、国会議員を中心とした脳死臓器移植法「改正」・尊厳死の法制化の具体的な動きも活発化してきている。
 我々全国青い芝の会としては、このような障害者の生存権を脅かす動きに対して、命の平等性を守る立場から、確固とした反対の意思を表明するものである。
8月13日
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8・27「処分・処分と暴走する都教委をとめよう!」都庁包囲アクション
怒りネットの申し入れ書
東京都知事石原慎太郎殿、教育長中村正彦殿
 私たち「怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク」(怒りネット)は、福祉切捨てなど障害者の生存を脅かすあらゆる問題と闘い、地域で共に暮らすことのできる社会を目指しています。このほど私たちは、東京都教育庁が、障害児を育てる教職員を退職勧奨の対象としていることを知りました。
 この政策は、障害者の存在を「厄介者」として否定し、障害者と共に生きようとする家族の存在をも否定するものです。そして、このような政策は、昨今増大している障害児殺しや心中をますます増大させることになります。行政機関、とりわけ東京都の教育庁がこうした政策を行うということは、社会的に障害児と共に生きる家族(労働者)を否定する状況を広げ、障害者とその家族の生存を脅かすことになる、と声を大にして抗議します。
 そして、疾病、育児、介護などの事情を抱える労働者に対し退職を勧奨して切り捨てることは、共に生きる社会を否定する行為であり、障害者の生存を否定する方向へと社会を動かす政策です。断じて容認できません。
 多くの障害者が2000年に石原知事が、府中療育センターの障害者に対してその生存を否定する発言を行ったことに抗議してきました。また私たちは、東京都教育委員会が「日の丸・君が代」を、反対する教職員を処分してまで押し付けることに懸念を持ってきました。そしてこのほど、上述の退職勧奨にかかわる通知の内容を知るにいたり、東京都の教育政策に断固抗議の声を上げなければならない、という思いに駆られました。
 東京都および東京都教育委員会が押し付けようとしている「君が代」に象徴される社会とは、障害者の生存もその家族の生存も否定する社会であり、民衆を苦しめる社会でしかないことがますます明らかになったからです。愛国主義とは、結局のところ、民衆を踏みにじる国家を作ろうとする思想であることが明らかになったと思います。
 こうした観点から以下のことを求めます。
1。障害児・者の家族である教職員への退職勧奨等職場からの追い出しを絶対に行わない事。
2。疾病、育児、介護などの事情を抱える教職員に対し、退職勧奨など職場からの追い出しとなる行為を絶対に行わないこと。
3。上述してきた教職員への退職勧奨を規定した通知や規則を撤回すること。
4。「日の丸・君が代」の押し付けを直ちに止め、教職員への処分を撤回すること。

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2007年8月 2日 (木)

怒りネット通信 第29号

怒りネット通信 第29号 
2007年8月2日                       
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もくじ
6・27厚生労働省交渉の報告
怒っているぞ!憲法改悪自立支援法7・7集会の報告
 
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6・27厚生労働省交渉の報告
木村(新潟)
 今回は、前回の交渉とほとんど同じテーマで、前回曖昧だった点を、さらに深く追求する交渉になりました。具体的な質問事項は前号(28号)の『怒りネット通信』に載っているので参照してください。
 各地で一律の上限を定めた違法な支給決定が横行している実態に対して、厚労省に実態調査と、指導を強く求めてきたわけですが、厚労省は、「自治事務に関すること」と称して、「指導や命令はできない」、できることは「事務連絡等による周知徹底」との頑なな繰り返しに終始しました。「指導」と「周知徹底」には、厚労省なりに大きな意味の違いがあるのでしょうが、要は違法状態が改善されるように厚労省が具体的な行動を起こすこと、責任をとることだと思います。
 冒頭、4月13日に「国庫負担規準が利用者個人の上限ではない」との事務連絡を出して、再度の周知を図ったことが明らかにされました。この文書は、ある障害者団体の情報紙に掲載され、自治体との交渉の武器に使えると書かれていました。前回の交渉が4月11日であったことを考えれば、2日後の対応ということになり、私たちの交渉が一定の力を発揮したことは明らかです。今後も具体的な指摘で、厚労省がしぶしぶでも対応せざるを得ない状況を作っていきましょう。
 規準該当事業所に対する15%の減算根拠に関して、前回「経営実態調査をやっていて、それを踏まえたもの」と述べていたことは、「間違いだった、踏まえたものではなかった」という訂正がありましたが、こんなふざけた話があるでしょうか。そもそも経営実態調査自体、ありもしないデタラメに違いありません。その場しのぎの口からデマカセを許してはならないと思いました。その場しのぎという点では、「持ち帰って検討」というのも、一体何のために持ち帰り、何を検討するのかはなはだ曖昧です。追求をかわし、先送りするための方便のように聞こえました。
 介護保険と障害施策の統合は、片や「上限を決めている制度」で、他方は「上限を決めるべきではない制度」です。統合の不合理さはもちろんですが、そもそも介護保険自体がとんでもない制度だということを今後さらに明らかにしていきましょう。
 利用者が重度になればなるほど、ヘルパー研修の時間が軽くなる矛盾は、結局ヘルパーの熟練には資格が関係ないことを、国が自ら告白しているということです。介護保険の統合についての矛盾と、ヘルパー資格に関する矛盾は、厚労省の大きな弱点かもしれません。さらに追求したいところです。
 以下、交渉の概要です。(厚労省側の名前に◆ 怒りネット側に名前に◇をつけました)
 厚生労働省側からは、11名もの大勢が出席しました。障害福祉課の元木係長、保積係長、大城係長、企画課地域生活支援室の内野係長、社会援護局福祉基盤課の余語係長、職業安定局需給調整業課(介護労働対策担当)の南摩係長、精神障害保健課の川田係長と木下係長、老健局総務課の大竹係長と荻田係長、大内係長の11名。ちなみに前回4月11日にも出席していたのは元木、保積、大城、内野の4氏。

■「4月13日に通達を出した」と言うが、大田区は何も変わっていない。
◇古賀:上限をつけている自治体があるので指導して欲しいと要望して、検討するとのことだった。この約束はどうなったか。
◆保積:これまで平成18年6月26日の主幹課長会議、平成19年3月23日付け『社会援護局障害保健福祉部長通知『介護給付費等の支給決定について』において、国庫負担基準が、障害者個人個人の利用者に対する支給量の上限ではないことを市町村に対して周知してきたが、更なる周知徹底を図る趣旨から平成19年の4月13日付けで『障害者自立支援法に基づく支給決定事務にかかる留意事項について』を発出して、適切な支給量の設定に留意いただくようお願いした。
◇古賀:直接の指導を要請してきた。各自治体の支給決定基準は把握しているのか。
◆保積:市町村が定めている支給決定規準は、市町村がそれぞれの地域の実情を踏まえ独自に策定しているものなので、その内容について、市町村への個別の指導を行うことはできない。指導を行うために支給決定規準を把握する考えはない。ただ前回お話を聞いたので、4月13日付の文書で再度周知徹底をはかった。
◇鈴木:大田区では相変わらず変わっていない。1ヶ月で支給決定が出るといっていたのに3ヶ月経ってもまだ出ない。指導して欲しい。
◆保積:自治事務なので、国から大田区に対して早く支給決定しろといった指導はできない。支給決定までの期間が1ヶ月というのは確認できない。支給決定に関し不服があれば、都道府県の不服審査もある。
◇A:不服審査の仕組みはもちろん知っているし、現にやっている。しかし東京都は大田区任せで事実上棚上げにしている。4月11日の交渉以降、大田区に連絡したのか。
◆保積:大田区に対し一回連絡を取った。「標準の32時間を越える申請がある場合は、希望者本人からの聞き取り調査を行って個別の事情を勘案して支給決定をすることとしている。32時間を上限にはしていない」とのこと。
◇A:しかし今こういう現状である。それでいて厚労省が何もできないで済むと思うか。
◆保積:どういった事情で支給決定に時間がかかっているのか等含めて、国から大田区に対して事実確認をし、一週間以内に結果を連絡する。

■そもそも国庫負担規準が問題
◇古賀:各地で支給量に上限が設けられ、支給量の引き下がりが起きている。このような違法状態はそもそも国庫負担規準に問題がある。どう思うか答えて欲しい。 
◆保積:国庫負担規準には、全国どこでも支援の必要度に応じて一定にサービス利用が可能となるように障害程度区分ごとに設定している。市町村が支給した分だけ国庫負担することは、限られた国費を公平に配分する必要から適当ではない。市町村が行う支給決定は、障害者一人一人の状況を総合的に勘案することとしているので、支給量の引き下がりの事実をもって、この市町村の行った支給決定が適切か否かという判断はできないが、今後とも市町村における適切な支給量の設定が図られるように、必要に応じて周知していきたい。
■立川・福生の差別要綱は法の下の平等に反する
◇酒井:立川市と福生市の支給決定規準要項には、「平成18年4月1日時点で障害福祉サービスを利用している者に限定する」として、従来から長時間介助を利用している者と新規申請者を区別している。こういう差別適用を要綱の文面で謳っているのは問題ではないのか。
◇B:そもそも自立支援法は、全国一律の客観的な規準に基づいて同様のサービスを受けられるという趣旨でつくったはず。全国どころか同じ市内で違っている。この要綱は、法の下の平等に反する。憲法にも自立支援法自体にも違反している。
◆保積:この立川市と福生市のことについては、具体的に持ち帰って見させてもらって検討したい。どういった取り扱いになっているのかを市町村の担当者に話を聞いてみたい
◇C:何のために持ち帰り、何を検討するのか。
◆保積:全部読んで、法律に基づいたプロセスで支給決定が行われているかを確認する。

■「上限をつけるな」と明記している2002年の通達
◇A:厚労省は、ホームヘルプの上限問題で、2002(平成14)年に、『ホームヘルプ上限問題についての見解』という文書を出して、上限を付けないように指導するという通達を出している。「在宅福祉施策の推進、訪問介護(ホームヘルプサービス)事業について、サービス態勢の確保および充実として、サービス量の上限については撤廃するようこれまで関係市町村への指導をお願いしてきたところであるが、いまだ制限を設けている市町村に対しては、一般的なサービス量の制限を設けないよう引き続き指導する」と。2002年に言っている。指導しているではないか。皆知っている。
◇D:(各地の違法な上限設定について)、こういう問題が出てくるのは、とっくに分かっていたじゃないか。私たちはこういうことが出てくるのが分かっていたから、さんざん、何度もここへ来て話し合いをしてきた。あなた方は曖昧な対応しかしなかった。ちゃんと責任を取れ。責任の擦り付けをするな。
◆保積:とにかく厚生労働省としては、市町村が定めている支給決定規準は、市町村がそれぞれ支給量の設定とか、支給の要否について、地域の実情を踏まえて独自に作っているものなので、その内容について市町村への指導を行うのは困難である。
◇E:福生市は全部国からの指導を受けてやっていると言った。
◇F:2002年の通達と矛盾していても、国としては何もできないというのか。
◆保積:これまでも通知とか課長会議とか、先の事務連絡において、市町村に対して文書を発出して適切な支給量の設定が行われるように周知している。国として何もしていないということではない。

■上限について矛盾する介護保険と障害施策の統合はおかしい
◇古賀:介護保険との統合、有識者会議の言葉で言うと「普遍化」の問題について。介護保険は明確に一律の上限を作っている。厚生労働省は障害福祉の関係では、支給決定に一律の上限を作らないと述べてきた。矛盾しているのに両者の統合を進めようとするのはおかしいではないか。
◆大竹:今普遍化という話があったが、確かに有識者の方々が集まって検討していただいていた。中間報告もまとまって、普遍化という意見もあったが、一致したわけではない。色んな意見があり、今後も議論を続けていくことになっているので、必ず一緒になるという方向付けがなされているわけではない。介護保険については、支給限度額を定めていて、「横出し・上乗せ」という形で、重なる部分については介護保険から支給して重ならない上乗せ部分は障害保健福祉制度から支給するという形で今も運用している。したがって介護保険は、すべての介護サービスを介護保険から支給するという制度にはしていない。
◇古賀:やはりそこは納得ができない部分で、これは介護保険の有識者会議で障害者団体からも介護保険になったら一律に上限が付けられてしまい厳しくなるとの発言があった。これに関してはさらに障害福祉課と介護保険課の方で、どういう関係が考えられるのか、改めて見解を求めたいと思う。

■「経営実態調査に基づく算定」はウソだった。
◇古賀:前回交渉の冒頭、世田谷の規準該当事業所からの発言で、経営の困難さが明らかになった。これについて、今どう考えているか。
◆保積:障害者自立支援法施行後の現場における実態や状況については、他の団体の方からも様々な意見を伺っている。この問題については報酬自体の問題だけではなく支給量にも関わることでもあり、厚生労働省としては、今後とも市町村において適切な支給決定が行われるよう、さらに必要に応じて周知徹底を図っていきたい。新体系の報酬については昨年10月に施行されたばかりなので、すぐに見直しとはいかないが、今後、事業者の経営実態等を含めた施行状況を把握しながら、次期報酬改定において、その必要性を検討していきたい。
◇古賀:前回支援費制度から自立支援法に移る過程で経営の実態調査が行われたということだった。その調査結果を公開するよう要望したが、できないという話であった。あらためて、なぜ公開できないか聞きたい。
◆保積:前回、規準該当事業所の減算の根拠として、経営実態調査をやっていて、それを踏まえた形になっているということを申し上げたが、あの後、再度確認する中で、この減算については経営実態調査を基に算出しているものではなかったことが分かったので前回の発言を撤回する。
◇古賀:じゃあ15%カットの根拠は何か。
◆保積:15%カットは、規準該当事業所については、指定事業所と比較して、個人事業主でも事業実施が可能。ヘルパーの配置規準についても、常勤非常勤を問わず3人以上でできる、サービス提供責任者についても非常勤でも可、管理者についても非常勤でも可、など、各種の規制を受ける指定事業所と比べて、特段の規準の緩和を図っていることから、柔軟な運営ができ、所要経費を軽減できるという認識の下で、自立支援法になった時に、制度改革にあわせて指定事業所に払われる報酬の85%とした
◇G:そもそも重度訪問介護の単価設定の根拠を聞きたい
◆保積:重度訪問介護については、長時間滞在して、見守りも含めて介護を行っていくことで、大体8時間くらいで身体介護の1時間4000円を一日3回行ったものと同じくらいの単価になるように設定している。重度訪問介護は長時間を前提に設定しているので、短時間だけで見ると確かに身体介護よりは報酬が低くなっている。

■安い賃金で、ヘルパーがどんどん消えていく
◇里内:慢性的な介助者不足だ。その原因にヘルパーの給料の低さがある。僕のヘルパーは時給800円だ。それでも僕と契約している事業所は赤字だ。時給800円では一生できる仕事ではない。これではヘルパーはすぐ辞めてしまう。
◇古賀:介護報酬が低すぎることがコムスン問題の一因。介護労働者の報酬の安さとか、そこで無理している状況がある。介護の労働を今後どうするのか。
◇I:医療行為が必要な利用者に対する配慮をどう考えているか。30%、15%の減算で、事業所はすごく大変になった。(熟練した介助者でも)2級資格持っていないヘルパーは事業所として儲からないから解雇されてしまい、私にも半分しか入らなくなった。医療行為が必要な利用者に対しては、事業所がきちんと研修する必要があるが、報酬が少ないためにそれが不可能になっている。世田谷にも医療行為が必要な利用者が何人かいるが、皆本当に困っている。
◆保積:特に重度の人については、7.5%とか、15%という加算の措置を図っている
◇I:図っていても、事業所が派遣できない。
◇古賀:二つある。ひとつは、ヘルパーに医療行為ができないので、看護士が派遣されなければならないが、それも単価が低いから行く人がいない。もうひとつはヘルパーに15%などの加算を行うためには、その分講習を受けなければならないが、講習を受ける余裕もない等のことが重なって起きている構造的な事態。
◇J:報酬が低いから、結果的に必要な人に必要な介護が届かない仕組みになっている。
◆保積:報酬は10月にセットされたばかりなので、すぐに見直しというわけには行かないが、今後必要に応じて、事業所の経営実態を含めた施行状況を把握しながら、次期報酬改定で、その必要性を検討していきたい。

■重度ほど研修が軽い不合理。熟練介助者が資格とは無関係なことを告白。
◆保積:サービスの質を確保する観点から、基本的には居宅介護については、居宅介護従事者養成研修修了者としている。しかしながら、全身性障害者をはじめとする重度の障害者は、個々により介助の仕方やコミュニケーションの方法が色々あって、見守りを含む介護の時間が長時間に及ぶことを考えると、支援技術も必要とされる一方で、その方の障害に応じた、サービスを提供できる介助者が必要だということで、重度訪問介護や重度障害者等包括支援といった、重度の障害者に対するサービスについては、広く全身性障害者に対する介助者を確保するという観点から、研修時間を短くするなどの配慮をしている。
■介護福祉士が基本になれば、他の資格はまたまた減算か
◆余語:介護福祉士の養成のあり方について、今国会に「社会福祉士介護福祉士法等の一部を改正する法律案」ということで法案を提出し、審議をしていただいている。もともと介護福祉士制度は昭和63年にスタートして、ほぼ20年経っているが、大きな見直しはしてこなかった。一方で障害者や高齢者の福祉サービスは、制度の見直しや介護の方法など変わってきているので、法律を見直し、資格の取り方やその定義規定を見直しているところ。具体的には、介護福祉士の資格取得方法の一元化が改正の中身。
◆保積:法案ということもあって、今のところ介護福祉士と他の障害ヘルパー資格との間で、報酬上の違いを設けることは考えていない。報酬上の話は次期報酬改定において必要に応じて検討したい。
◇古賀:次期報酬改定はいつか
◆保積:決まっていない。

■退院支援施設は医療費削減の手段に過ぎない
◆大城:(1)退院支援施設はあくまで地域移行に向けてのプロセスと考えていて、この退院支援施設に入ったことをもって社会的入院の問題が解決されたとは考えていない。統計上施設入所者としてカウントすることはないが、自立に向けてニーズに応じた支援が必要で、地域に向けての途上にあると考えている。(2)精神科病院における精神保健福祉士業務については、精神障害者の方々の社会復帰に関する相談に応じて助言や指導、日常生活への適応のための必要な訓練なり、その他の援助を行うということである。他方退院支援施設については、自立訓練事業所、就労支援事業所ということで、入浴とか排泄・食事等に関する自立した日常生活を営むための必要な訓練なり、生活に関する相談等をさらに就労に必要な知識・能力向上のための訓練を行うところである。自立訓練事業所・就労支援事業所には作業療法士の配置はない。(3)入院している方と退院支援施設に入所している方の予算だが、入院されている方の入院費用ということであれば、17年度社会医療診療行為別調査によれば平均38万円程度。他方退院支援施設については、18万~22万円程度。(4)退院支援施設は、事業者の手上げ方式であり、国として全国で何ヵ所何人分整備するという計画はない。

■家族介助なしには成り立たない介護保険をどうする
◆大竹:家族介助なしには地域での生活は成り立たないとの指摘だが、介護保険自体高齢者の介護を社会全体で支える仕組みとして創設したもの。そうした中でも今後、認知症や一人暮らしの高齢者が増えるので、そうした人でも地域で暮らし続けることができるように体制を整備していくということで、地域包括ケアの体制が整備できるように、先般の改正で地域包括支援センターという総合窓口を作って、地域で高齢者を支える仕組みを作っている。
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怒っているぞ!憲法改悪・障害者自立支援法 7・7集会の報告
藤本

■主催者あいさつ(渡辺)
 私たち怒りネットは、障害者自立支援法の撤廃を掲げて国会闘争、そして昨年の10・31の1万5千人の障害者の闘いへと、本当に全力で闘い抜いて来ました。その結果一定の緩和措置を勝ち取りました。障害者が地域での生活を守るために、この障害者自立支援法は絶対に撤廃しなければなりません。
 この間、国会では憲法の改悪に向けた国民投票法、改憲手続法といった法律が強行採決されてしまいました。25条をはじめ私たちの権利を定めた憲法というものを守っていく改憲を許さない闘いをしなければなりません。本日は自立支援法から憲法改悪までという広いテ-マで飯島さんよりお話をお聞きし、今後の運動の力にしていきたいと思います。

■講師飯島さんからのお話
◆権利としての福祉の危機
 まず障害者自立支援法についてですが、これについてはもうみなさんの方がよくご存じだと思います。福祉サ-ビスを給付する時に、生活保護の水準にも満たないような年金暮らしの障害者に応益負担ということを強いるわけです。つまり、給付の量に応じた相応の自己負担をしてもらうという制度です。名前は自立支援法なんて、格好いいんだけれども、内容はとんでもなくて、障害者の自立を防止する法律です。特に印象的なのは、国が義務的負担を負うサ-ビスは、大きく介護給付と訓練等給付に分かれています。結局、障害者が介護と訓練の対象としてしか考えられていない。障害者が自立した人間と見られていないということです。どこが自立支援法なのでしょうか。
 さらに色々なサ-ビスを見てみると、障害の程度に応じた能力別の振り分け、再編成といったことが行なわれています。そして、「自立」と言うなら、自己決定というのが原則です。自分のことは自分で決めるということです。しかし、自立支援法において、サ-ビスを受ける際に自分で決められるでしょうか? 認定審査会の審査を受けて決めていくのです。介護給付などについては程度区分というものがあり、それによっては受けたいサ-ビスも受けられない状態が出てくる訳です。自己決定を尊重している制度とはとても言えないと思います。
 結局、何がねらいだったのかというと、社会福祉にかけるコスト、国の責任そういうものをできるだけ軽くしていこうという考え方でつくられています。こういった中で、戦後60年かけてコツコツコツコツ作り上げてきた「権利としての福祉」という考え方が破壊されてしまい、昔のように、障害者には恩恵を与えていけばいいんだという発想に戻ってしまっています。
◆教育基本法の改悪
 さらには教育基本法も改悪されてしまいました。以前教員をやっていたことがあり、統合教育のことを若い頃からずっとやって来ました。この教育基本法の改悪についても非常にショッキングな出来事でした。
 教育基本法というのは、憲法と同じように、国民を第2次世界大戦へ導いてしまった教育の反省から生まれた法律です。戦後60年間、時の権力も容易に手をつけることができなかった非常に志の高い法律です。ところが、このたび改悪されてしまいました。ただでさえ色々な問題を起こしている学校教育は、これからはなだれを打って崩れていく、荒廃していくだろうと考えています。
 今日の日本の教育というのは、競争主義と管理主義で成り立っています。それが今後さらに広がっていくのではないかと考えています。このように2つの法律を取り上げただけでも、こういう大きな問題があります。非常に深刻な問題です。
◆9条の真価を問い直す
 今、矢継ぎ早に色々な法律ができてきています。しかも、それらが国民生活や民主的なしくみを壊していくという方向で法律ができています。その向こうには一部のお金持ちとそれに癒着する国家権力が、好き勝手をできるような国のかたちが見えてくるような気がします。
 憲法改悪の中でも一番焦点になるのは、第9条です。9条というのは平和主義をもとにして戦争を放棄している条文ですが、戦後ずっと聖域として手がつけられなかった。しかし、一方で9条を変えたくて仕方なかった人たちがいます。戦後も虎視たんたんとその機会をうかがって来ました。ところが、いま簡単に手がつけられるようになってしまった。非常に重大で残念な社会状況が生まれていると思っています。
 特に最近はイラクへの大義なき派兵の強行。防衛庁の省への格上げ、国民投票法の成立等、改憲への伏線を着々と作り上げて来ました。この動きは残念だけれども簡単には止められないと思います。けれども諦めてはいけないと思っています。地道な活動を行なうことによってこれらの動きを止めて、2度と戦争が起こらないような社会にしていかなければならないと思います。状況としてはよくないけれども、こういう機会に日本国憲法の良さを、9条の意味を、真価を問い直し元気を出してやっていく必要があります。
◆教育と福祉
 第25条は生存権。第1項では「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利をする。第2項では「国は、すべての生活部面において、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。つまりすべての国民が権利として、文化的で健康的な最低限度の生活を営む権利を持っている。そしてその責任は国にあるという非常に高らかなことを謳っています。この趣旨に沿って戦後の日本は福祉を充実させて来た。しかし、次第におかしな方向へ進んでいくことになってしまいました。最近の例で言えば、2000年の社会福祉法の成立。契約制度という自己負担を強いていく制度が出来上がった。そして介護保険、支援費制度、今回の自立支援法で総仕上げをされてしまったのです。
 さらに障害者も介護保険に統合されていくという論議の中、もっともっと問題のあるしくみされてしまう可能性があります。
 第26条は教育のことを規定しています。普通教育というのは、戦前の反省に基づいたもので、例えば針、按摩といった技術的なものだけを習得するだけのものではなく、一般的な教育をすべての国民に受けさせるという主旨です。当然普通学校に行く法的な根拠になっている訳です。しかし、実際には分離教育がどんどん進んでいます。
 特に教育基本法と学校教育法の改悪がされてしまいました。こういった中で障害のある方を非常に特別視して、特別支援教育の中に組み込んでいこうというしくみが強くなってしまいました。分離教育がますます強まっているということで、憲法26条も危うくなっているのです。教育を選ぶ権利を有しているということは、少なくとも普通教育を受けるのか、特別支援教育を受けるのか、その選択権は本人にあります。あるいは親にあります。それが選ぶ権利がないということになって来たら問題です。
 憲法27条というのは、すべての国民に勤労の権利を保障している。すべての方を働かせるように国は努力をしなければならないのです。ところが、障害のある方は養護学校を卒業すると約半数の方々が、福祉施設に入らざるを得ない。あとは家庭に居たりと・・・ そう考えていくと就職という方は2、3割です。福祉施設に行っている方が就職していける割合は年間1%です。100人に1人しかいません。勤労の権利なんて保障されていません。それで障害のある方は三重苦にあっていると表現するのですが、25条で生存権が侵され、生活に非常な困難を抱えている。26条で分離教育を強要されている。27条で勤労の権利を剥奪されている。世の中がつくった本当の意味の「障害」により、この「三重苦」にあっています。障害者にとって「法の下の平等」は実現されているとは言えません。
 これまで、問題を抱えつつも憲法をひとつの理想として、羅針盤として、目標を立ててやって来ました。しかし、今はそういう社会状況ではなくなりました。さらには9条が改悪されようとしている。平和な社会があるから福祉が充実できるのです。戦争のあるところでは国民一人ひとりのためではなく、国家のために教育が行なわれます。戦争になると障害者、子供、女性、その他社会的少数派の人々が割りを食う社会になってしまうことを私たちは学んでいます。
 憲法25条、26条、27条の条文の主旨をきちんと支えていくには、9条で規定している平和主義がないと絶対にダメだと考えています。ですから、何はともあれ、9条の改悪は絶対に阻止するという姿勢で私は行きたいと考えています。戦争というのは言うまでもなく、人と人の殺し合いです。それを国家規模でやるわけですから、そんな社会にはしたくないと思っています。
◆自立支援法ごり押しの先には憲法改悪                    
 自立支援法は、先程から言っている通り自立を支援するものではありません。内容も嘘だらけです。国や官僚は、なぜ、こんな嘘がつけるのでしょうか。
 自立支援法は、もともとは「障害者福祉サ-ビス給付法」という名称だった。それなら内容的に問題があっても、まだ身の丈に合うかなと思います。ところが、内閣法制局が圧力をかけた結果、厚労省があの美しい法律名をつくったのです。障害者福祉のサ-ビスを一元化したと言いますが、少しも良くなっていません。介護保険のしくみを合わせやってしまっただけのことです。精神の方々は医療の負担が重くなってしまいました。一元化したから使いやすいという話ではありません。
 それから、障害者がもっと働ける社会と言っています。施設の障害者が1%しか社会に出ていけない。そこでつくったのが、就労移行支援、継続支援、それらが充実したと言っていますが、規制が非常に強い。能力で選別してある程度の能力がなければサ-ビスすら受けられない。また、地域の限られた資源を活用できるように規制緩和する。内実は、空き教室、空き店舗を使用するなど、要するに安上がりでやりなさいということです。
 「国に責任はないから、事業所の方々競争してやって下さいよ。競争に負けたらおしまいですよ、強い者が勝ち残っていくのですよ。」 こんなことではサ-ビスは充実しません。ホ-ムヘルプサ-ビスが支援費でのびてしまった。その量を調節してみんなが公平に受けられるようにするんだ言っています。しかし、ホ-ムヘルプサ-ビス自体が十分でなかったのです。また、「サ-ビスの費用をみんなで負担して支え合うしくみをつくる。」と言っています。しかし、現実は支え合うのではなく、本人が負担しろということです。嘘ばかり言って強引に通してしまった。この嘘に騙されている私たちも情けない。この調子で憲法が改悪されていったらたまらないと思っています。       
◆自国民にそっぽを向き米国にしっぽを振る?
 自立支援法が、さらに介護保険制度と合体すれば、一番大きな問題は、財政負担の問題です。保険というのは保険料と税金からなりたちます。保険料を取るだけでは済まされません。税金も取らないといけない。そうなると消費税が一番取りやすい。だから時期を微妙にずらしはしますが、結局は介護保険をつくる時には両方やって来ます。
 そうすると、たとえば利用者負担が一割、保険料一割、消費税10%・・・というようなことになり、応益負担だけでは済まされなくなります。保険料と税金をさらに納めなければならないのです。非常に厳しい状況になります。
 なぜそうするのか。「国にお金がない」といいます。そこで財源論をきちんと議論していく必要があると思います。“お金がない”なんてことはないと思います。9条との関連で言えば、やはり軍事費です。戦争に関係するお金をもっと減らして国民の命やくらしを守る方にお金を遣うことはある程度できます。
 例えば、在日米軍の駐留経費の70%、35億ドルを日本が負担しています。この日本の負担は、日本以外のアメリカの同盟国26ヵ国の負担の合計よりも多いのです。湾岸戦争の時は、115億ドル、約1兆円を多国籍軍に出しました。イラク派兵では毎日1億円のお金が遣われました。そこまでしてイラクに自衛隊を送っても、国際世論はもとより、アメリカ自体もブッシュの派兵が問題にされています。大変な赤字を抱えて問題になっています。それを今だに日本だけが支持している始末です。副島隆彦という方の本によると、アメリカはイラクで1日10億ドル日本円で1110億くらいのお金を浪費した。その半分のお金を日本が負担していることになります。2003年から2004年のイラク戦争の費用として、日本はアメリカの国債を買い、1年間で30兆円ものお金を貢いだと言
われています。自分の国の国民に対しては、年金暮らしの人たちからもあり金残らず巻き上げるのに、どうしてアメリカの言いなりになって、こんなことをしなければならないのでしょうか。
 とにかく、このまま行ったらとにかく危ないと思います。そんな動きよりも、自分たちの生活を大事にしてくれるような日本を築いていかないといけないと思います。そういった意味で障害者自立支援法もきちんと見なおしてもらい、そして憲法も改悪させないということに力を入れてやっていきたいと私は考えています。

■司会者(酒井)より
  飯島さんありがとうございました。白を黒と言い包めるような政治家や官僚がトップにいる中、それらを見抜く力を私たちがつけていかねければならないということでお話をお聴きしました。安倍首相も、さすがにここに来て美しい国というのはもう言えなくなった。あまりに嘘八百が多いという感じがしています。それでは各地からの報告、意見、質疑応答に入ります。

■各地からの意見・質疑応答
◇桐沢(新潟)
  支援法になり4月以降、新潟の場合継続されている。移動サ-ビスが、新潟の場合ヘルパ-資格がなくても取れるようになり助かっている。私のように自立生活を行なう障害者にとっては、介護者を集めるということは資格云々の問題ではない。
◇木村(新潟)
  新潟では特にこの間問題にしているのは資格問題。自立支援法になってからは、みなしの人は30%減とか色々なことが新たに決められていった。支援費の時に必要だったガイドヘルパ-がなくなった。2003年支援費制度以前は、無資格で入れた。1997年に全身性障害者支援事業が始まり、報酬が出るようになる。2003年から資格が必要になってくると報酬も段々上がって来て2003年の直前では全くの無資格で、時給1800円といった単位だった。その中で学生等も入って来る。2003年からはヘルパ-2級の資格が必要になって来る。当時はみなし資格でカバ-できていたが、それからすでに4年目、みなし資格の人はほとんどいなくなってしまっている。
  厚労省の交渉の中でも重度の障害者、重度包括支援だとか、重度訪問介護については研修時間が短くていいという。この矛盾は何だと言ったら、結局は特殊なニ-ズがあるから、広く全身性障害者に対する介助者を確保しなければならないという。つまり資格といったハ-ドルを上げておきながら、結局誰もいなくなるということに彼らも気付く一定の量を確保しなければならない。障害者の介助体制を圧迫しながら、消滅するぎりぎりのところは確保する。生かさず殺さずのところをバルブで調節するための資格要件なののではないか。
◇里内(茨城)
  私が契約しているJIL系の事業所から他人介護加算を正しく支払わなかったら、契約しないと言われた。当事者の利益を守るのが筋なのに障害者が障害者を管理する構図になってしまっている。
◇佐藤(相模原市)
  相模原市では、ちょうど1年前の8月に画期的な行動を起こして、市役所と交渉してある程度要求を飲ませました。あれから1年、相模原市独自の予算はついたのですが、1ヵ月に1回の集まりでは、益々地域では生活できないという報告がたくさん出されています。今年は障害者だけでなく、もっともっと多くの仲間に呼び掛けて大きな行動にしたいと話が盛り上がっています。何をどう要求するのか、具体化して今年の秋にでもやれればいいなとみんなで話し合っているところです。
◇松本(板橋)
  板橋の方は大体月に1回くらいのペ-スで行政との話し合いを行なっています。そこで新区長になった坂本さんが従前を確保するとした。また、新潟からも出ていたマンパワ-の問題、それについては板橋区は2つの方法を考えている。ひとつはヘルパ-になる時にかかる費用をつける。支給料を上げる。どちらかを考えている。介護保険のヘルパ-も入っているということでそういうのが出て来ました。しかし、ヘルパ-になるための助成ではなく、報酬単価を上げてほしいという要求を出している。
  自立支援法そのものが欠陥だらけで非常に困るが、それがあっても、生きていかないといけない。それを柔軟に利用するためには、向こうとパイプを切らないで話し合っています。また、区内の主だった障害者団体を集めた所で話し合っています。
◇渡辺(福生市)
  今度新しい車椅子をつくることになったのですが、補装具費は一割負担になっています。都内の区市町村のデ-タ-によれば、免除の所もあります。それで福生市と交渉したのですが、それはできないと言われました。納得できません。
◇石田(東久留米)
 社保庁の天下りをなくさせたい。資格制度をなくさせる運動をしたい。
◇鈴木(世田谷)
  世田谷区自身が基準該当事業所になっていて、受け入れが難しい個人の介助者等の受皿になっている。
◇「知的障害者」の親
  親も年を取って子供の面倒が見られなくなりつつあるという現実の中で悶々としている。知的障害者の介助者の場合、資格があっても、何の役にも立たない人がいます。資格以前に志がない人は、本人とも信頼関係をつなげない。今は介助者も少なくなりつつある。支援法のよって益々生活が輪切りにされていって、生活しているんだか、制度に合わせて生きているんだかわからなくなっている状況です。こんな法律は早く無くして生きているのが楽しいという暮らしに戻りたい。
◇大田区鈴木敬治さんの現状報告(渡辺より)
  昨年11月29日、東京地裁で鈴木さんの移動支援が、月124時間が32時間に削減そして、これを大田区の要綱によってそれを一律上限にするということについては、これは違法、不当であるという判決が出されました。
  鈴木さんは損害賠償も含めて要求していたが、それは認められなかった。しかし基本的には事実上勝利したという判決でした。それを受けて大田区と32時間削減した移動時間について直ちにもとに124時間にもどせということをずっと要求して来ている。
 ところが実はそれ以来半年たって、今だに勘案事項調査というのを受けて外出にどれだけ費やしているのかということも含めて資料を揃えて行政に出しているのですが、それ以降いまだに決定が下りていません。現在区との話し合いを続けているところです。
  6月27の厚労省交渉の際にもこういう不当な決定の引き延ばしは違法なのではないか、厚労省がきちんと指導すべきである。少なくとも事実関係について区に問い合せろと要求しました。その後7月2日に厚労省の担当者から電話がありました。大田区の障害福祉課の佐々木さんという人に対して事情を聞いた。しかし、厚生労働省としては、事実関係を確認できなかった、よって指導はできません。というひどい回答だったということです。
◇古賀
  障害者団体、障害者運動の中で国連の差別禁止条約等についての期待が高まっています。それとの関係で千葉県条例が実際の条文よりも期待を持たれています。その反面、改憲に対する闘いが弱いという感想を持っています。その辺のことで感じられていることをお話いただければと思います。
◇飯島
  今、一番大事なのは、憲法改悪を阻止すること。これまでも、国会で審議しなくて済む周辺的な法律や条例を、官僚がどんどん変えてしまっている。そして本来の憲法や教育基本法を形骸化させていく。現在の条例つくりの動きの中でも、憲法の内容を歪めていく内容が盛り込まれてしまっている。そして、いつの間にか本丸の憲法が変えられてしまうという傾向があると思う。細かいことには力を注ぎながら改憲反対をしない。条例つくりをしつつも、自立支援法はそのままという状態だという感想を持っています。
◇その他参加者から
  障害者の暮らしが保障されるためには、同時にそれを支える介助者の暮らしも保障されなければならない。現在の状況下では、障害者自身のくらしはもちろんのこと介助者のくらしも脅かされつつある。実際、参加していた介護者の中からも福祉労働に対する将来への不安の声が多く挙げられました。
◇最後に
 今後も自立支援法撤廃の闘いと憲法改悪を阻止する闘いを、多く人たちと共闘し継続していこうと参加者全員で力強く確認しました。
※今回怒りネットへのカンパアピ-ルが行なわれ、約40名の参加者より、合計11、102円のカンパが集まりました。今後の闘いに有効に使用させていただきます。

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2007年7月23日 (月)

怒りネット通信 28号

怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク 
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■もくじ                            
6・27 厚生労働省交渉の質問と要請
障害者と共に改憲戦争への道を止めよう
堀かつ子さんの追悼文
堀さんの詩『美的名前は何のため?』
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●627厚生労働省交渉に集まろう!
13:00 第1衆議院会館ロビ-集合(14:00~交渉)
●77障害者自立支援法を撤廃にしよう集会
13:00 都立障害者福祉会館
(都営三田線三田駅下車1分またはJR田町駅下車5分)
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6・27 厚生労働省交渉の要望と質問
怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク
柳沢厚生労働大臣殿
 4月11日の交渉(以下、前回交渉)を踏まえ、以下の質問と要望を行います。厚
生労働省としての見解を示してください。
(1)前回交渉では、「厚生労働省としては、支給決定に当たり、申請のあった障害
者等について勘案事項に関する一人一人の事情を踏まえて、適切に行うことが重要で
あると考えている」との見解が示されました。この見解は、昨年11月29日に、東
京地方裁判所・杉原則彦裁判長が行った判決とも一致するものです。しかし現実には
大田区を始め、こうした見解に反する支給決定基準、あるいは、運用を行っている自
治体があることをわたしたちは指摘しました。こうした違法状態を正すために、以下
の諸点についての見解を求めます。
 1。 わたしたちは前回交渉のための質問状の中で、こうした違法な支給決定基準
を設けたり、あるいは、違法な運用を行っている自治体に対して、通達などによる厚
労省の指導を求めました。交渉においても、こうした自治体に対する個別の直接的な
指導を通達などで行うよう求めました。
 これに対して、保積係長より「全国の自治体での、上限を一律に定めている状況が
多いということを聞いたので、通達については、前向きに検討する。」との建設的な
回答をいただきました。この検討結果を示してください。
 2。 1。にかかわる前回交渉のやり取りの中で、厚労省は各自治体の支給決定基
準を把握していないことが明らかになりました。指導のためには、こうした把握が必
要と考えますが、そうした調査は行われましたか?。 あるいは、行う準備は進めら
れていますか?。
 3。 上述した昨年11月29日の判決で、違法な運用を行っていると指摘された
大田区は依然としてこうした運用を事実上続けています。移動介護の「32時間の上
限」を「32時間の標準」と書類上は改めましたが、「32時間上限」という方針に
よって引き下げられた移動介護の支給決定は、その後も改善されないまま現在に至っ
ていることを前回交渉でも指摘しました。司法判断によって判例ともなったこの問題
を、福祉行政に責任を持つ厚労省は是正のための措置を早急に行うべきと考えます。
大田区についての指導方針を明らかにしてください。
 4。 5月13日に報道された全国市長会のアンケート結果によると、回答のあっ
た545市の内326市が福祉などの住民サービスを縮小・廃止していることが明ら
かになりました。これは、国の地方交付税削減の影響であることも明らかになりまし
た。
 日本国憲法第25条第2項は、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社
会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」と規定しており、今
回の市長会の調査では、違憲状態となっていることが示されました。
 厚労省としては、どのようにこれを是正するのか、明らかにしてください。
 5。 このような自治体の現状を考えると、ホームヘルプに関する国庫負担基準は、
自治体に支給決定の上限を一律に作らせる原因となっていることは、ますます明らか
になっていると思います。厚労省の示す、一人一人の事情を踏まえた適切な支給決定
を実現するためには、2002年度までのように支給決定の実績に対する国庫負担を
行うことが必要であることは明らかです。
 違法状態を助長することとなる国庫負担基準を改めるべきと考えますが、見解を示
してください。
 6。 わたしたちは前回の質問状及び交渉で、国庫負担基準の影響で、とりわけ新
規にホームヘルプなどを利用しようとする人が不利な状況に置かれることを指摘して
きしました。
 1つの例として、立川市の支給決定基準をも示しました。そこでは、昨年の4月以
降にホームヘルプの支給申請をしたものは、国庫負担基準の水準か、事情を考慮して
も、その1.5倍までの支給決定しか行われないものとされています。こうした支給決
定基準や運用が他の自治体でも見られます。
 こうした状況についての厚労省としての見解を示してください。また、こうした状
況が起こることは、国庫負担基準のあり方に影響されていると考えますが、見解を示
してください。
 7。 従来の利用者についても、宮城県名取市を始め支給決定時間を削減する自治
体が出ています。こうした状況は、上述の東京地裁の判決内容、及び厚労省の見解と
も反することになると思いますが、改めて見解を示してください。また、そうした実
情は把握していますか?。
 8。 介護保険制度は、要介護程度区分について、「利用限度額」という一律の上
限を定めています。これは、上述の東京地裁の判決内容や上述の前回交渉で示された
厚労省の見解からすると、障害者の介助制度としては問題がある、ということになる
と思いますが、見解を示してください。障害者に問題があるものは、高齢者にも問題
があると、わたしたちは考えますが、この点についても厚労省の見解を示してくださ
い。
  
(2)基準該当事業所、「3級ヘルパー」や実務経験から資格ありと都道府県が認め
たヘルパーに対する報酬単価の減算をただちに撤廃するよう改めて要請します。
 1。 前回交渉で、世田谷の基準該当事業所の関係者から、事業所として1時間当
たり1400円でやりくりしなければならない状況が語られました。こうした状況が
あることを厚労省としては、認識していましたか?
 また、このような財政状況で、無理のない介助が続けていけると考えられるかどう
か、見解を示してください。
 2。 基準該当事業所に対する報酬を減算した根拠となっているものとして、保積
係長は「支援費から自立支援法に移行するときに、経営実態調査というものをやって
いて、それを踏まえた形のものになっている。」と発言されました。わたしたちはこ
のデータを公開するよう前回交渉の場で要請しましたが、松山さんは「データは出せ
ない」と発言されました。
 税金を使って調査し、しかもそれが報酬単価の設定という政策の根拠となっている
のであれば、公開するのが当然であると考えます。改めて公開するよう要請します。
 もし仮に、公開できないと言われるならば、その正当な理由を示してください。
 3。 減算率15%という数字は、どのような計算から出てきたのか、明らかにし
てください。
 4。 「3級ヘルパー」や実務経験から資格ありと都道府県が認めたヘルパーにつ
いて、報酬単価の減算率30%という数字は、どのような計算から出てきたものなの
かを示してください。
 5。 支援費制度の時には、基準該当事業所についても、4。のヘルパーについて
も、減算はありませんでした。「障害者自立支援法」となって、なぜ減算措置をとる
ようにしたのか、その根拠を示してください。
 6。 4。のヘルパーと「2級、1級」ヘルパー及び介護福祉士は同一の労働を行っ
ている、とわたしたちは考えます。厚労省は、講習を受けていることによって、労働
に違いが出てくるように言われます。
 どのように労働に違いがあるのか、この点を明確に示してください。また、その労
働の違いが現場で現れている実態調査などがありましたら、示してください。
(3)前回交渉では、以下の質問について全く整合性のある回答をいただけなかった
とわたしたちは認識しております。そこで再度同じ質問をいたします。
 わたしたちは、障害者と向き合い、人間関係を作っていくことをヘルパーとなる人々
に求めてきました。そうした良好な介助関係を作ることにとって、資格制度は何の担
保にもならないばかりか、邪魔にすらなってきました。厚労省も、居宅介護のヘルパー
には多くの研修を求めておきながら、「重度訪問介護」の介助者資格は10時間の研
修、「重度障害者等包括支援」にいたっては、特別な資格を求めないとしています。
障害者が推薦すれば、公式の「介護従事者研修」を受けたかどうかに関わりなくヘル
パーとして認め、通常の報酬を出す形に改めるべきだと考えますが、見解を示してく
ださい。
 1。 あらためて、「重度」の人手あればあるほど、研修を少なくしている根拠を
示してください。
 2。 松山さんは「重度訪問介護」や「包括支援」従事者について、「重度でコミュ
ニケーションの難しい人ということなので、研修でどうということではなく、その方
その方 に関してというのが必要」と前回交渉で語られました。しかし、コミュニケー
ションについての個別の習熟が必要な場合は、居宅介護の利用者についてもいえるこ
とでしょう。むしろ、コミュニケーションに習熟する過程がその人の介助に習熟する
過程のはずです。
 にもかかわらず、居宅介護従事者に多くの研修を課しているのは何故でしょうか?。
(4)前回交渉の際に質問状に上げていたにもかかわらず、介護福祉士の問題につい
ては「担当者がいない」とのことで、答えていただけませんでした。そこで再度質問
します。
 今国会に上程されている法案で、介護福祉士の養成のあり方が変えられます。今後
さらに介護福祉士と他のヘルパー資格の間での報酬上身分上の差別が作られていくの
ではないかと危惧しますが、見解を示してください。
(5)退院支援施設については、わたしたちはやはり反対するものであり、入院者の
地域生活を早急に実現する政策をこそ行うべきであると考えます。その上で、以下の
質問にお答えください。
 1。 前回交渉で清水専門官は、「医療から見れば確かに退院ということになるが、
障害福祉計画における地域移行にカウントするわけではない」と語られました。そう
すると、退院支援施設入所者は、施設入所者としてカウントすることになるのですか?。
 2。 これまで精神病院の中で作業療法士や精神医療ソーシャルワーカー(PSW)
がかかわって行ってきたことと退院支援施設で行われることは、どこが違うのですか?。
 3。 ある人物が精神病院に入院している場合と退院支援施設に入所している場合、
支出される予算の金額はどのように計算していますか?。
 4。 退院支援施設は、全国で何ケ所、何人分整備する予定ですか?
(6)わたしたちはあくまでも障害者への介護保険の適用について反対です。その上
で、以下の質問にお答えください。
 1。 厚労省として、介護保険制度の見直しについては、どのような段階にありま
すか?。
 とりわけ、障害者への適用については、どのような方向になっていますか?
 2。 前回交渉で、老健局の小祝さんは、「介護保険以前は老老介護等の家庭内介
護が一般的であった」と語られました。しかし、現在の介護保険制度では、家族介助
なしには地域での生活は成り立たない状況にあります。こうした状況をどのようにし
ていく方針でしょうか?
 3。 やはり前回交渉で小祝さんは、「介護労働者の労働環境や雇用環境等、改善
に努めていくことが必要だと考えている。」と語られました。具体的にはどのような
政策を行おうとしているのですか?
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障害者と共に、憲法第九条改憲・戦争への道を止めよう
茨城青い芝の会
 私たちは、青い芝という脳性まひ者の団体です。
 私たちは、障害者が施設や親元で一生を終えるのが当たり前の時代から、厚生省や
行政の末端である市役所に座り込んだり、バスの乗車拒否に抗議してバスターミナル
を占拠したり、世に問題提起をして、みなさんの意識に障害者を植えつけてきました。
 また、ハードな面でも公共施設にエレベーターができたり、ヘルパー制度ができて
きたり、私たちが主張する地域福祉がまがりなりにもできてきました。 
 日本がアメリカのイラク侵略戦争に協力し自衛隊をイラクに派兵したり、安倍政権
やマスコミが北朝鮮を悪者にし、朝鮮有事を煽ったり、世は戦争モードです。
 昔から戦争になるとき「障害者は余計に邪魔者扱いにされ、殺される」と言われま
す。自立支援法によって、福祉サービスを受けるたびに多大な負担を取られたり、福
祉サービスが低下したり福祉が大きく後退させられています。自立支援法は生存権が
明記されている憲法第25条に違反しています。
 教育基本法の改悪による能力主義の導入は、地域校から障害児を追い出すことに他
なりません。不幸とされる障害者を死に導く尊厳死法案も国会上程の準備もされてい
ます。これまで障害者が勝ち取ったものが奪い取られ、まさしく「戦争時は障害者が
邪魔者扱いになる」という証明です。
 今、国会で審議中の国民投票法案によって、国会の権限が強まり、憲法第九条改悪
のプロセスが決められ、日本が平和主義を捨て、合法的に人が人を殺す戦争への道を
歩もうとしています。
 戦争時は、いっそう人間の優秀性が第一に求められ、障害者は不用とされます。かっ
てナチスドイツが行った、障害者はガス室に入れられることが再現するかもしれませ
ん。
 戦争への道を止めるために、この夏の参議院選挙には憲法第9条を守る候補者や政
党を応援しましょう。
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堀かつ子さんの追悼文
堀さん、天国でたくさん歌って下さい
介助者 込山愛香
 堀かつ子さんが、乳がん手術後の就下性肺炎により、2007年4月28日急逝さ
れました。
 私が堀かつ子さんと初めて会ったのは、2000年の春、私が大学4年生の時でし
た。眼差しのとても強い信念の人、というのが第一印象でした。人の心のすみまで見
通すような深い瞳で、もう何年も付き合った間柄かのように、私にも本音で付き合っ
てくれました。
 その頃堀さんは、長年かかって勝ち取った生活保護の特別基準を打ち切られ、区と
交渉を行っているところでした。堀さんは誰に対しても、どんな立場の人にでも、相
手が理解するまで決して諦めず話しをしていくので、「立場」でしか物を言わない固
い行政職の人が、その一歩も引かない態度に圧倒されて思わず本音を言ったことが何
回もありました。
 ただ一度、交渉の帰り道に、「愛ちゃん、なんでこんなにしんどい思いしなきゃい
けないんだろう・・」と言ったきり、目を真っ赤にして、車いすから落ちそうなほど
泣いてしまったことがあって、必死で助けを求めていた堀さんの心の内を初めて知っ
たのはその時でした。
 そんな堀さんが、表現の方法のひとつとして自作の詩に曲をつけて歌い始めたのは
3年ほど前からだったと思います。「音楽は学校の成績の中でも悪いほうで・・みん
なの前で歌うことが一番いやだった」と言っていた堀さんでしたが、持ち前のエネル
ギーを発揮してコンサートなどで人前で歌い、パーカッションを演奏し、詩を朗読さ
れました。こうして、音楽でもたくさんの人と思いを分かち合い、常に自分自身をバー
ジョンアップさせ、決して限界を定めずトライする人でした。だから、周囲はいつも
そんな堀さんのエネルギーに自然と突き動かされてきたんだと思います。本当にすご
い人だなあと思います。
 また、すごく楽しかったことも思い出します。花が大好きだった堀さんは、「地球
に植わっている物は全部みんなで分けていいから心配しないでいいよ」と言って、よ
その家のアロエの花を私に採れというのです・・・。そして結果、その家の人から怒
られたのは私でした。それから、通院していた整肢療護園の庭に、勝手に自分の花壇
を作ってしまい、私は毎回水をやりに行かされました。まだまだあります、興味があ
ると何としてもやってみたい堀さんは、ある日、とんでもない急傾斜の崖を「登ろう!」
と言うのです。「ムリだ~」という私。「だいじょぶ、だいじょぶ」と一歩も譲らな
い堀さん。とうとう私が根負けしてチャレンジするはめになったのですが、当然、二
人とも転げてドロだらけ、そして堀さんはオデコにキズ。そして言うのです、「こん
なこと、これで10回目!」。などなど、ほんとに楽しい堀さんでした。
 でも、こんなに早く、しかも急に旅立たれるとは思っていず、むしろこれからだと
思っていたので、今私は、堀さんと本当の意味で関われたんだろうか・・と、堀さん
の言葉を思い出すたびに色々考えてしまいます。だからこそ、堀さんの残してくれた
言葉をこれからどうしていくか、自分に問われていると感じています。介助をさせて
頂いた2006年10月までの約6年間、堀さんの側で過ごせたことは自分の人生に
とってかけがえのない大切なものとなりました。今後、介助者のみんなと堀さんの悲
願だった「詩集」を作ることで、堀さんの生き、闘った姿がいつまでもいつまでも残
ることを願っています。
 最後に、堀さんがいつも言っていた言葉を紹介します。
「人にどんなにいじめられても、悪口を言われても泣くことはないけど、人に優しく
されると、どうしても涙が出てきちゃうんだよ」
 堀さん、天国でたくさん歌って下さい。そして、「本当は草原を走り回りたい」と
言っていた堀さん、きっと今は風をきって走っていらっしゃることでしょうね。
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◆ 美的名前はなんのため? ◆
堀 かつ子
国政の赤字
その中に
いっぱい詰め来ている
こと知ってさ
先に箱だけつくっている
どうせなら
中身を組み立てから
言ってくれ
国会議員の
おえらいさん達
付き添い廃止
介護券
介護保険
支援費
自立支援法案
かえるなら
せめて1年前なら
まけておくよ
生活見てからしてくれ
よくも考えついたよ
消費税は
福祉で使うって
選挙公約の
苦肉の策で
あんた達が頭を
下げたじゃないか
こっちもやぶろうか
国会議員の
おえらいさん達は
味わったことはなかろう
テレビに向かって
国会中継に
深い皺に両手をあわせてて
おばあさんを
涙が滲んでいた
ふんずけたのさ
あんた達の足で
人間後を見てみる
ことがかんじんさ
年金もなん倍
そこもこれもみな
民間の汗と涙の税金さ
老人達も
もう焼け野原の
日本は見たくないとさ
私達障害者は
差別と死を
持って立ち向かって
死んでいった
先輩達の命のバトンを
受け取って心を持って
ぶつかるつもりさ
国会議員の
おえらいさんよ
慣れ作業を止めて
後まで税金ぐらいは
やめなよ
障害者四苦八苦して
出た施設
社会の冷さたさ
仲間が傘になってくれて
やっと地域で歩いて
行くこと教えてくれた
あんた達
何んの力になってくれた
ことあった
支援ってそういうことだよ
施設の二の舞は
死んだっていやさ
支援費
自立支援法案
国会のゴミ箱を
かくすように
米国に垂れ流しさ
道路同じところを
なん回掘り起こして
直したら気が
すむのさ
天下りの金使い
国家の
おえらいさんよ
自分達のけつは
自分たちでふけよ
それぐらいの
人間としての
決まりぐらいは
身につけてよ
そのつけを
まわすなよ
ヘルパー
ケァーマネジャー
資格ばかりつくってさ
金儲けをたくらんでる
そんなの見え見えさ
そんなにじゃまな
存在なら
みんなの前で殺せよ
親に殺させるまで
追い込むな
自立支援法案なんて
御りっぱな名は
のしつけてお返しするよ
障害者みんな
泥水飲んで
はいずりまわって
今の生活つくれたんだ
無理心中支援法案さ
2006,4,7.
〈また 親が障害者を殺すような生活に追い込んでいった………!
 もうなん十年こういうことが続いているのだろう……!
 決まったものは、引き替えないことは、知ってて居るが
 出すまえに慎重を重ねて出してほしい。人間の生活にかかわることだから。〉

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2007年5月23日 (水)

怒りネット通信 27号

怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
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■もくじ■
* 4・11厚生労働省交渉の報告 
* 4・1茨城「自立支援法の1年を考える」集会の報告   
-----
4・11・厚生労働省交渉の報告
木村(新潟)
 4月11日、怒りネットは衆議院議員会館において、67人の参加で、今年最初の
厚労省交渉を行いました。昨年10月から本格施行となった障害者自立支援法は、当
初からの矛盾や懸念をいよいよ満展開にしています。だからこそ私たちの、中身のあ
る具体的な追及は、厚労省の担当者をたびたび沈黙させ絶句させるものとなりました。
 今回の交渉のテーマは、前号のニュースに載せましたが、簡単に整理すると、(1)
大田区の鈴木敬治さんの行政訴訟で、昨年11月、移動介護の支給量に一律の上限を
設けた大田区の決定が違法との判決が出たことに対して、厚労省の見解と、大田区を
はじめ同様の上限を定めている全国の自治体に対する指導を求めること。(2)基準該
当事業所やヘルパー資格による報酬単価の減算の不当性を訴え、その撤廃を求めるこ
と。(3)ヘルパーの資格要件が不合理であり障害者が推薦する人を資格に捕らわれず
認めさせること。(4)「精神障害者退院支援施設」の創設に反対し、精神障害者の福
祉を改善するよう求めること。(5)障害者への介護保険適用を行わないよう求めるこ
と。以上の5点。
 厚生労働省側の出席者は、障害保健福祉部から障害福祉課の清水専門官、大城(お
おき)係長、保積係長、松山氏、地域生活支援室の内野係長、精神障害保健課の高坂
(こうさか)係長、老健局の小祝(こいわい)係員の7名。
 以下、発言のやりとりを要約して報告します。怒りネット側の発言には「◇」、厚
労省側には「◆」の印をつけました。
■基準該当事業所の現実
 交渉は、テーマの順序を入れ替えて、質問事項の(2)から行いました。
 まず(2)の質問と要望に対する厚労省の一通りの回答があった後、基準該当事業所
の現実について、世田谷のAさんから詳細な報告が行われました。
◇A:世田谷で基準該当事業所のヘルパーをやっている。利用者は、脳性マヒで頚髄
症を患っている。措置制度の時から、自らボランティア募って介助体制を整えてきた。
91年から寝たきりの状態になって日常生活動作のすべてにおいて介助が必要となっ
ている。障害の状態はどんどん悪化している。体調や症状が刻々と変わる状況で、そ
れに合わせた対応・対処・介護が必要。単身で生活しているので、われわれヘルパーが

4時間見ている。頚髄症の特徴らしいが、足が燃えるような状況とか、アイスピックで
足の裏を刺される(ような痛み)など、きつい状況が日々あって、介助者はひと時もそ
の場を離れられない。夜中も、時には15分おきに体位交換したり、夜中にナースス
テーションに電話をして看護士に来てもらうこともある。しかし世田谷区は一日に1
6時間分しか支給量を認めていない。残りの8時間をどうするのか。24時間介助が
必要な状態の人が明らかに生きているのに、それに対して16時間しか認定しないのは
問題だ。
 支援費になり自立支援法になって、今まで自力で確保していた介助者を、民間の事業
所に委託したら、自分のような障害者はとても生きていけないという判断から、自ら
事業所を立ち上げることにした。その障害者本人が代表者となって、これまで関わって
いたヘルパーがこの事業所に登録するという形で基準該当事業所を立ち上げた。何と
かやりくりできるようになったと思ったら、2006年4月から自立支援法になり、
重度訪問介護という形で受けるにあたり、月に25万減算となった。さらに10月から
は、また月15万から20万の減算となり、今現在月100万ちょっとしか入ってこ
ない。ひと月30日、一日24時間で割ると、時間当たり1400円位。これはヘル
パーの時給の話ではない。この中にヘルパーの交通費も入っている。保険も払わなけ
ればいけない。事務的な処理、雑費等の経費もあり、それらすべてを含んで時間当た
り1400円にしかならない。例えば新人さんが入った時、その人を研修するために
2人介護、3人介護が必要な時、お金が一切出ない。この状態で労働者を雇うような
条件をどうやって整えるのか。
 加えて、寝たきりで働けない状態で費用を利用者自身に負担させるというのは、一
体どこから出せというのか。今回、検査だけの入院をしたが、本人がそういう状態な
ので介助が必要で個室でなければならなかった。差額のベッド代等を払うと、たった
4泊の検査入院だけで、13万円の負担になった。このように、一般の人よりリスク
が多く、臨時出費が出る状況で、利用者負担を強いられるのは非常に疑問。さらに貯
蓄の証明が要るということに関しても、本当にこつこつと貯めてきて、こういう事態
のために貯めていたものが、かえってサービスを受けるのに負担になるような状況は
本当におかしいと思う。コムスンのような、あれだけテレビコマーシャルなどをやっ
ている所がヘルパー不足だという。われわれ、この時間当たり1400円にしか換算
できないような中でどうやってヘルパーを募集したらいいのか、教えていただきたい。
■「基準該当事業所はコストが安い」??
 続いて基準該当事業所の15%の減算について追求が行われました。
◇酒井:基準該当というのは、もともと地域生活をしていた利用者本人が中心になっ
て立ち上げたところがほとんど。そのためにこそ厚生労働省も、指定基準のひとつ下
に基準該当というのを作ったはず。支援費から自立支援法に変わるときに、基準該当
事業者だからとの理由で、指定事業者に比べて全体の報酬額が15%引き下がった。
加えて10月に、3級ヘルパーとか見なしの人は、身体に入ったら30%減算するな
ど、資格による単価の見直しによって、全体でものすごい打撃を受けている。なぜそ
うなるのか。
◇古賀:基準該当事業所15%、あるいはヘルパーで30%削減とか、その辺につい
て、見直すつもりがあるのか答えてほしい。
◆保積:基準該当事業者の報酬体系については、今後その施行状況とか皆様の意見を
踏まえながら必要に応じて検討していきたい。
◇C:それいつ頃か。
◆保積:一応3年後の見直しというのがあるので。
◇D:その間に亡くなっちゃったらどうする? 厚労省で責任取るのか?
◆保積:厚生労働省として、基準該当事業者の場合、各種の指定とか人的配置の規制
を、指定事業者に比べてコストを含めて柔軟な事業経営が可能であるということを踏
まえて差を設けている。
◇C:減算を、直ちに見直しをしていく必要があると思わないのか。
◆松山:当面重度訪問介護の特別対策ということで収入が9割を切ったところに対し
て、激変緩和という対応をしている。基準該当事業所も対象となる。
◇C:基準該当も当てはまるというのはどこに出ているのか。何か通知が出ているの
か。
◇酒井:東京都から世田谷の係の人が聞いたら、基準該当は対象にならないと言って
いた。90%は、指定事業者だけが対象になると。
◆松山:厚生労働省としては、そういう考えではない。
◇酒井:要するに厚労省は補助を基準該当でも申請が上がってくれば認めると。しか
し90%を切った所には90%に戻すと言ったが、10%は仕方ないと厚労省は言っ
てるわけでしょ。基準該当で15%減算の話になるが、あなた方は基準該当だからコ
ストが安くつくと言ったが、基準該当こそ大変だという実態を認識していただきたい。
自立支援法は、必要な人に必要な介助をというのが理念。ところがそんなこと実現さ
れているところは100%皆無。世田谷で言えば、24時間必要としていても、16
時間しか認められていない。もっとひどいところはたくさんある。どこの自治体も財
政難で実現できていない中で、やりくりの実態についてどこまで認識しているのか。
基準該当事業所はコストが安いということの根拠として、何かデータがあるのか、教
えて欲しい。
◆保積:支援費から自立支援法に移行するときに、経営実態調査というものをやって
いてそれを踏まえた形のものになっている。
◇古賀:例えば24時間の介助が必要な人に12時間しか支給されていなかったら、
実際には、報酬単価の半分でやりくりしなければいけないということ。障害者の介助
に関しては、そういう実態が多い。地域で生きていこうとする基準該当事業所では、
特にそういうことが多い。その実態をつかんでいるのか。
◆松山:市区町村の判断なので何ともいえない。
◇酒井:ではなんで基準該当はコストが安いといえるのか。逆ではないか。
◇C:実態がわからないまま空論で出しているのか。
◆松山:実態調査はやってないがボランティアとしてやっている所になってしまうの
で。
◇古賀:これまで行った実態調査は提出してもらえるか?
◆松山:データは出せない。
◇古賀:公的な根拠になっているものなら出して然るべきではないか
◇F:それを理由にやっているのに、なぜそのデータを出せないのか
◆松山:先ほどの話で言うと、半分は報酬なしのボランティアでやっている。
◇古賀:報酬単価を半分でやりくりしている。
◆松山:基準該当でなくてもそういうことはあり得ると思う。基準該当に限った話で
はないので、根本的には支給量の話になる。
◇酒井:そういうやりくりは、当事者を中心に立ち上げ基準該当事業者以外にはない
と思う。逆に、基準該当に限らないなら、なぜ基準該当だけ減算しているのか。指定
事業者では減算がない。したがって減算には根拠がない。
■ヘルパーの資格要件は無意味
 ヘルパー資格による報酬単価の減算問題に対する追求は、資格要件そのものの不合
理さを浮き彫りにしました。
◇酒井:「見なし資格」の人が2級ヘルパーに比べて身体で30%減算という根拠は
何か
◆保積:基本的に見なしや3級のヘルパーは1級や2級のヘルパーに比べて、研修時
間が少なく、その内容も異なっているということで、1級2級ヘルパーとの間に、報
酬単価の違いを設けている。
◇E:労働時間や労働内容は同じではないか。
◆保積:国としてはやはり3級・1級・2級ヘルパーそれぞれ必要な研修時間を定め
ていて、それに応じて、その研修内容が異なっているので、報酬単価の違いを設けて
いる。
◇酒井:同じ時間と労働内容で入るのに、そんな減算は根拠がない。支援費が始まっ
たときに見なし資格に対して減算していない。したがって絶対的な根拠じゃない。コ
スト抑制のために、あとから作り上げたものに過ぎない。
◇古賀:支援費の時には、報酬単価に差がなかったわけで、そういうものとして働く。
それがいきなり減らされるっていうのは、ヘルパーの人生だけじゃなくて、ヘルパー
が関わっている障害者の生活を破壊する。特にヘルパーが足りなければ足りないほど、
講習なんかに行く時間がない。
◆松山:考え方としては従事者の質の向上をしたいというのがあって、1・2級の方
にヘルパーをお願いしたいということ。3級や見なしの人は研修時間が少ないことか
ら、学んでいることも少ないので報酬の差を設けている。
◇古賀:私たちはそもそも資格なんて関係ないと思っている。同一労働に対しては同
一のものを支払うのは当然だ。厚生労働省は、身体介護とか居宅介護については研修
をいろいろ求めながら、重度訪問介護に関しては10時間の研修でよく、それから重
度包括支援に関しては資格を問わないとしている。重度の障害者ほど、あまり研修が
いらないようにしている。研修はいらなくていいと思うが、一体この矛盾はどう説明
するのか。
◆保積:居宅介護については、短時間集中型の身体介護を行うというサービス。そう
いう形態を踏まえて、原則1級2級ということで、また重度訪問介護については同一
の人に対して長時間に渡ってサービスを行うという形態やサービス内容、見守りも含
んでいるので、短時間の研修でも従事できる形で配慮している。
◇G:短時間集中型だとどうして研修がたくさん必要なのか。介助する対象に対して
注意すべきことは短時間も長時間も関係ない。むしろ長時間の方がよりリスクは大き
く生まれてくる。要するに介助の理念で決めている訳じゃなくて、予算の配分で恣意
的に決めているのでは?
◆松山:長時間の介護にたいする研修の時間数だが、それは別の方々からの要望もあっ
て要は重度でコミュニケーションの難しい人ということなので、研修でどうというこ
とではなく、その方その方に関してというのが必要。だから研修でやることは極力単
純化して、10時間ないし24時間の研修に短くさせてもらっている。
◇G:短期集中でも同じことが言えないか。
◆松山:居宅介護については、それ以外にやはり介護の研修としてやるべきこともあ
る。
◇G:それ以外とは何?
◇酒井:短期集中ならなぜ長時間の研修が必要なのか?
◆松山:短期集中だからということではなくて、まず研修を受けていただくことが基
本である。1・2級関係なしで。ただその重度の方というのはコミュニケーションが
かなり困難なことから、例外として配慮している。
◇酒井:今本当に介護が足りない。とにかくなり手がない。NHKでも放映されてい
た。もう介護をやる人が逃げていく状況がどんどんできている。その人が推薦すれば
認めるという方式を検討する余地は全くないのか。
◆松山:全くないかどうかはわからない。そこはヘルパーの質という面と量という面
両方見ていかなければいけない。当然ヘルパーの数を増やさなければいけないという
ことがあるが、一方で増やせば良いかというと、そうでもないので、そこはちゃんと
研修を受けてもらって、しっかりした質のヘルパーを育てていく必要があると考える。
◇H:障害が重ければ重いほど研修が簡単で済むという矛盾について「重度の人につ
いてはコミュニケーション云々で個別のニーズがあるために一律の研修にはなじまな
い」という理解で良いのか?                 
◆松山:当然基本的な介護もあるので、それに対しては研修が必要と考えているが、
それ以外の個人個人に対応した、この人だったらこのコミュニケーションの方法とか、
そういった研修以外のものも必要だということ。
◇H:障害者の障害というのはすべて個別ニーズではないのか。
◆松山:やはり基本的なベースの介護の方法というのはあると思う。
◇H:より重いほど研修時間が短くていいという理由を再度明確に答えて欲しい。
◇G:それが悪いといっているわけではない。だったらすべてそうしろということ。
◆松山:包括支援の方は、重度訪問介護よりも、さらに緩和をしたということで、研
修が前提であるが、さらに重い方ということがあるので、そこは誰でもいいというわ
けではない。重度包括支援事業者の方で責任を持って選んでもらうことだが、やはり
コミュニケーション等のことがあるので、例外的に研修要件を外している。
◇古賀:みんな事業所の責任で、障害者が選ぶ人でいいということにしてしまえばい
いではないか。
◇D:普通の事業者も皆そうして欲しい。それなら納得する。
 ヘルパー資格の問題は、結局松山氏が「ヘルパーの質という面と量という面両方見
ていかなければいけない」と述べているように、ハードルを高くし過ぎると現実には
誰もいなくなってしまうので、重度障害者に一定量のヘルパーを確保するためには、
ハードルを下げて調節するしかないということのようです。つまり、ヘルパーの研修
は障害者にとって必要なのではなく、国の給付を抑えるために必要だということのよ
うに思えます。なお、ハードルはさらに数倍も高くなろうとしています。数年後にヘ
ルパーは、すべて介護福祉士を基本とするような法案が出されていますが、これにつ
いては担当が違うということで、議論できませんでした。
■「個人の上限ではないので、支給に当たっては勘案して適切に」と繰り返す厚労省
 テーマは質問事項(1)の「支給量の上限問題」に移った。最初に質問事項に対する
厚労省の回答がありました。質問書の(1)が6段落になっているので、回答はひとつ
ずつ行われましたが、すべて同じ文言が繰り返されました。すなわち「厚生労働省と
しては、支給決定に当たり、申請のあった障害者等について勘案事項に関する一人一
人の事情を踏まえて、適切に行うことが重要であると考えている」と。
◇鈴木:今厚労省の方から説明のあった、一人一人の必要を勘案して支給決定をする
ということは良いことだが、その通達が東京都や大田区、各地方自治体にきちっと下
まで伝わっているのかどうか疑問である。
◇I(鈴木介助者):大田区が124時間から32時間に削減したあとも、3ヶ月毎に
勘案事項調査があり個々の聞き取りによって、その度に大田区は124時間の必要性
を認めている。しかし要綱によって32時間は変えられないままきた。今回の判決後、
弁護士からこの判決の趣旨を踏まえ、これ以上同じ32時間を放置するならば、違法
を故意に放置したことになるので、国家賠償法上の責任が生じると警告した。慌てて
大田区は1月1日に要綱を変えて、「32時間の上限」を「32時間の標準」とし、
1月12日に鈴木さん宅に突然90時間の支給決定を送ってきた。これには何の聞き
取りもない。このようにまったく恣意的に移動介護の支給決定がなされている。厚労
省は、「個々の一人一人の必要性を勘案して支給決定しろ」と言うが、これが実態で
ある。要綱が変わって上限が撤廃されたので新たな時間数を支給決定できると大田区
が言うので、3月に勘案事項調査を行った。もうすぐ1ヶ月経つが、未だに支給決定
は送られてきていない。厚労省はこの大田区に対して、鈴木さんに124時間戻すよ
うにきちっと指導してくれるのか。厚労省は全国自治体に、ホームヘルプに上限はつ
けるなと、再度きちっと確認するのか。
◇古賀:各地の支給決定基準の中で上限をつけているところが結構あるが、その辺を
把握しているのか。そういう自治体に対して指導するつもりはあるか。
◆保積:多くの自治体が、勘案事項も勘案せずに一律上限を定めて支給決定するよう
な事態について厚労省としては、国庫負担基準というものは障害者個人個人の支給量
の上限ではないので、支給決定に当たって、勘案事項に関する一人一人の事情を踏ま
えて、適切に行っていただきたいということを、今後も機会をとらえて周知徹底を図っ
ていきたいと考えている。
◇古賀:厚生労働省は、国庫負担基準を作っておいて、あと勘案調査でやれと市町村
に言うが、勘案調査で増やせば増やすほど自治体が全部出すことになる。金は保証し
ないが頑張れと自治体に押し付ける。これは無責任である。特に各自治体の支給決定
基準で、新規の申請者に関しては、国庫負担基準の線に沿った低い水準をそのまま適
応する場合が多い。従来から受けてきた人と、新規の人との間に格差を生じるやり方
を厚労省が作り出している。各自治体の支給決定基準を把握するように努めているの
か。その支給決定基準に問題がある場合には、個別にきちんと指導するつもりがある
のか。
◆保積:各自治体の支給決定基準がどうなっているかは、現時点では把握していない。
法律上はシステムとして勘案事項に関する一人一人の事情を踏まえて支給決定するこ
とになっている。
◇古賀:厚生労働省が2分の1の負担分を出すことが法律に合わせることではないか。
◆保積:市町村が出した分だけ、実績の応じて国庫負担すべきではないかという点に
ついては、限られた国費を市町村に対して公平に配分する必要があるので、考えてい
ない。
◇古賀:厚労省が一人一人の状態に応じて勘案する法律を作ったのだから、それに応
じた予算を付けなかったら、自分で作った法律を自分で破ることになる。そんな無責
任な話はない。各地で支給決定基準として問題事例があって、具体的な指導の要請が
あったら指導するのか。
◆保積:これまでも各市町村に対して個別の指導という形は取ってきていないので、
この先も、先般課長会議にて周知したような形で機会をとらえて全国の市町村の担当
者に対して趣旨の周知徹底を図っていきたい。
◇酒井:各自治体が上限を設けているということについて、実態を把握しているか。
統計があるか。今後実態調査をするつもりはあるのか?
◆保積:統計とかはない。
◇酒井:実態把握は必要ないのか。今後も調査の予定はないのか?
◆保積:今後まったく考えていないというわけでもない。今すぐやるとか、今後やる
予定だとか、具体的に言うことはできない。
◇酒井:各自治体が作った支給基準がある。その基準にもあてはまらない「著しく乖離
した場合」にはそれより多く支給する場合もあると通知で出している。東京都のある市
では、低い基準表しかない中でも「著しく乖離した人」には1.5倍とか出せるとの
要綱を作っているが、それが可能なのは「平成18年4月1日時点で障害福祉サービ
スを利用しているものの内、平成18年10月1日以降、重度訪問介護および重度包
括支援を利用するものに限定して適応する」となっている。要するに、従来から多く
受けている人については適応するが、新しく支給決定を受けようとする人は「著しく
乖離」する場合の対象にしないということ。こういう例に対して、厚労省は踏み込ん
だ対応、是正をすべきではないのか。同じ長時間介護を必要としている人が、一方で
は前から受けていたからということで、基準を超えて支給を受けることができて、一
方で、これから施設を出て新たに地域で生活しようとしている人はその対象にならな
いというのはおかしい。要綱で明記しているような、かかる事例に対してどうするの
か答えて欲しい。
◆保積:国の考え方としては、支給決定基準を設けても、その支給量を一律に定める
ことが適当でないと判断される場合は、審査会等の意見を聞いたうえで個別に支給量
を決定するということなので、そういう実態が明らかになった場合の対応について、
今この場でどうすべきかを答えることは難しい。
◇古賀:東京地裁で「一律の上限は違法」という結論が出てそれが判決として確定し判
例になった。したがって、そういう上限を作っているところがあるのは明らかな違法
状態なのだから、厚労省はそのような違法状態を放置し続けるのか。調べる気もない
というのか。
◆保積:調べる気がないと答えているわけではない。
◇I:少なくとも大田区に対して指導しろ。具体的な事例としてはっきりしている。
3月の勘案事項調査で今回も124時間必要だとしながら支給決定出さないで1ヶ月
たとうとしている。具体的な事例である。しかも周知の事実。違法であるという裁判
の判断もある。即座に対応しろ。
◆保積:今この場で意思決定できない。いつするという約束もできない。
◇古賀:「通達などで指導する用意はあるか」とあらかじめ質問状を出している。一
般的に課長会議でやると言うのではなく、かかる自治体に対してどうするのかと尋ね
ている。それを検討して出てきたのではないのか。
◆保積:通達を用意するということについては、用意していないとしか答えられない。
◇G:では、これからどうしようと思っているのか。この判決の違法状態が全国に多
数ある中で、それに対して厚労省はどういう対応をしようとしているのか。通達以外
に方法があるなら述べろ。
◆保積:全国の自治体での、上限を一律に定めている状況が多いということを聞いた
ので通達については、前向きに検討する。
■「精神障害者退院支援施設」=見せかけだけの「社会的入院の解消」
 紙数の関係で、残念ながら今回は報告できませんが、「退院支援施設」については、
関西の高見さんが質問を行いました。「地域に移行してゆくための選択肢のひとつ」
と言う厚労省に対して「社会的入院の解消と言いながら病院の中をぐるぐる回してい
るだけ。地域に受け皿を作らずに退院支援施設と言っても、そこにどんどん溜まって
ゆく。地域での受け皿をきちんと示せ」と迫り、退院支援施設の施行を中止するよう
強く求めました。
-----
茨城からの報告
4・1「自立支援法の1年を考える」集会をおこないました
沼尻 勝江
 4月1日、つくば市で昨年に続いて、障害者自立支援施行1周年特別企画、「自立
支援法の1年を考える」集会を開く事が出来ました。昨年は準備会を、年明け早々か
ら開き、会場も広い会場を押さえる事が出来ましたが、今年は準備会も2回ほど、会
場も昨年の半分ほどの規模の会場でしたが、全部で50人ほどの参加者がありました。
 事務局の、西村さんが、古賀さんと連絡をとってくれ、古賀さんからの紹介で飯島
勤さんを講師に迎える事が出来ました。飯島さんは、大きな障害者団体で、事務局の
お仕事もなさっているそうで、自立支援法の問題点を鋭く、指摘している人です。
●思い出したあの時の悔しさ
      
 集会は、1時開始でした。会場が狭く、わかりずらい場所だったので、心配してい
ましたが用意した椅子が、だいぶ埋まった所で始まりました。飯島さんに、話してい
ただく時間が1時間と短い時間でしたが飯島さんの、用意してくれた資料が判りやす
く、資料にそって話してくれました。
 まず、介護保険制度の問題と、障害者福祉が介護保険に統合される危険性、自立支
援法の問題点、財源の問題、資料では10項目に渡る問題を提起していただきました。
「時間が来たら途中で終わりにしますから」と、ユーモアを交えながらも最後の項目
まで話して貰えました。話を聞きながら、一旦、廃案になった自立支援法が、再び通っ
てしまったときの、悔しさ等々を思い出す事が出来ました。講演の後の質疑応答も行
われ、発言も活発にありました。
 つくば市でこの1年活動してきた報告の時間をとりました。
 重度で、生活保護を受けられないSさんの、自己負担の大変さ、自立生活センター
から、障害児を普通学校への会から、養護学校のスクールバスを長年運行していて、
県の方針により入札制度で、スクールバスの運行が大幅に減らされて仕事を奪われた、
常南交通から其々、報告しました。
 また、川崎からわざわざつくばまでおいで下さった、小山さんにも発言していただ
きました。
●自立支援法は必要ない!
 10分の休憩の後、古賀さんに「これからの闘いに向けて」と、題してこの1年の
闘いと、昨年の10月31日の日比谷に、1万5千人が集まった抗議集会の例を挙げて、
今度はもっと沢山の人数で、抗議集会を行える様に働きかけたいと、これからの闘い
の計画を話していただきました。
 フリートークの時間をもうけました。報告の時に、Sさんから4月から実施される減
免の対象にならないとの報告がありました。Sさんは、実家の事情で土地の名義人に
なっているそうです。そのために24600円をこれからも支払わなければならない
と、心配していました。古賀さんが、厚労省に問い合わせをしてくれることになり、
それと共につくば市に働きかけ、Sさんを中心に、交渉をしようという事になりまし
た。
 川崎の、小山さんからも意見を戴きました。鉄道の駅からも遠く、バスも少ない地
域にお住まいの方から、移動支援の支給決定が出されても、車を使った移動介助を引
き受ける事業者がない実態を、どうしていけば良いのか、との問いかけもありました。
 また、茨城県職員組合からも、一緒に闘っていきましょうと話していただけました。
そして、施設職員に対する大幅賃金カットに対する闘いも報告していただきました。
もともと県立だった「知的障害者」施設は、今事業団に委託されていますが、これを
さらに指定管理者制度に移行させようとしています。その準備として、55歳以上の
職員の賃金を30%削減するなどの賃金カットを行おうとしています。事業団の職員
が多く組合に結集し160人が原告となり裁判を闘っています。こうした闘いは全国
初とのことです。
 最後に自立支援を考える会から、この法律は問題も沢山あり、まだ考えて行動しな
ければなりませんが、今日は飯島さんと、古賀さんが言いたいことを、皆、話してく
れました。自立支援法は、必要ありません。撤廃に向けて頑張りましょう。と、まと
めの話がありました。

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2007年4月 2日 (月)

怒りネット通信 第26号

怒りネット通信・第26号
2007年4月2日
怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
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■もくじ
*4・11厚生労働省交渉の要望と質問
*3・23「退院支援施設」撤回をもとめる厚労省交渉報告
*4・13対大田区行動の呼びかけ
*大田区支援費行政訴訟・陳述書
*戦前・戦後を生きて、憲法と「障害者」
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●安部事務所をとうして交渉中
4・11厚生労働省交渉に集まろう!
13:30 第1衆議院会館ロビ-集合(14:00~交渉)
●鈴木敬治さんとともに移動の自由を取り戻す会よびかけ
4・13対大田区行動に集まろう!
13:30大田区生活センタ-
(JR蒲田駅東口右へ徒歩3分、大田区役所ならび)
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4・11厚生労働省交渉の要望と質問
怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク
  わたしたちは、全国の障害者とその関係者の怒りの的となって
いる「障害者自立支援法」(以下「支援法」)の撤廃を強く求める
ものです。そして、障害者が地域で暮らしていくことのできる生存
権の保障を求めます。
 こうした観点から以下のような要望と質問をおこないます。
(1)昨年11月29日に、東京地方裁判所・杉原則彦裁判長は、
原告・鈴木敬治さんが大田区を被告としておこした行政訴訟の判決
をおこないました。この判決についての厚労省の見解を示してくだ
さい。
 とくに判決の次の点について、質問します。
 この判決では、「身体障害者福祉法は、障害者の個別の勘案調査
結果をもとに支給量につき、各障害者ごとに個別に判断することを
求めている。」としています。これは「支援法」においても同様で
あると思いますが、見解を示してください。
 また判決では、「今後原告について、障害者自立支援法等に基づ
く処分をするにあたっては、行政庁において、同法の趣旨及び目的
ならびに前記の判断の内容をふまえ同法の運用を適切に行なうこと
が期待されるところである。」としていますが、この適切な法の運
用とはどういうことか示してください。
 さらに、「被告の全ての主張と証拠を精査しても、大田区の定め
た32時間基準は不合理である」との趣旨で、一律の基準を当ては
めることの違法性を述べています。にもかかわらず、全国の多くの
自治体で、ガイドヘルプやホームヘルプの支給決定の上限を一律に
定めている状況があります。この違法状態をただすために、厚労省
は是正のための指導を行うべきであると考えます。通達などそのた
めの用意は行われていますか?
 この判断から考えると、介護保険のように「利用限度額」を決め
たり、市町村の支給決定を縛る「国庫負担基準」も問題であること
になると思われますが、見解を示してください。
 この間、国会でも取り上げられた宮城県名取市の例など、ホーム
ヘルプやガイドヘルプの支給決定時間が大幅に減らされる事態が起
こっています。この東京地裁の判決からすると、こうした事例は違
法であると思いますが、見解を示してください。
 こうした支給量の削減の原因となっているものが国庫負担基準で
す。とりわけ、新規に支給申請をおこなう人たちについては、国庫
負担基準かそれに準じた少ない支給決定しか行われないという状況
が全国的に広がっています。国庫負担基準を撤廃し、2002年度
以前のように各自治体の支給実績に応じて国庫負担を行うよう、要
請します。
 市町村の中で、精神障害者が復職しようとしたら「就職するなら
ホームヘルプは出せない」とホームヘルプの打ち切りを語る所があ
ります。これも障害者それぞれの状況を勘案しない違法な見解であ
ると思います。厚労省の見解を示してください。
(2)基準該当事業所やヘルパー資格による報酬単価の減算をただ
ちに撤廃してください。こうした減算で、障害者は従来のヘルパー
を失う危機にさらされています。「基準該当事業所」は、規模の小
さな運営であり、その分相対的に事務費も大きくなります。また、
ヘルパーの募集においても不利です。これに対して、報酬単価を1
5%減らすことは、こうした事業所をつぶしていくことになります。
減算措置をただちにやめ、2005年度以前のように指定事業所と
同様の報酬単価の支払いを要請します。
 「3級ヘルパー」や実務経験から資格ありと都道府県が認めたヘ
ルパーについて、身体介護の報酬単価を30%、家事援助のそれを
15%減算するのは、同一労働に対する差別ではないかと思います。
この減算措置も直ちに止め、06年9月以前のように同一の報酬を
支払うよう要請します。
 報酬単価の減算でホームヘルプ事業所も収入が減少しています。
施設には従前の収入の90%保障をおこないながら、ホームヘルプ
事業所にはそのような措置をおこなわない理由を示してください。
(3)わたしたちは、障害者と向き合い、人間関係を作っていくこ
とをヘルパーとなる人々に求めてきました。そうした良好な介助関
係を作ることにとって、資格制度は何の担保にもならないばかりか、
邪魔にすらなってきました。厚労省も、居宅介護のヘルパーには多
くの研修を求めておきながら、「重度訪問介護」の介助者資格は1
0時間の研修、「重度障害者等包括支援」にいたっては、特別な資
格を求めないとしています。障害者が推薦すれば、公式の「介護従
事者研修」を受けたかどうかに関わりなくヘルパーとして認め、通
常の報酬を出す形に改めるべきだと考えますが、見解を示してくだ
さい。
 今国会に上程されている法案で、介護福祉士の養成のあり方が変
えられます。今後さらに介護福祉士と他のヘルパー資格の間での報
酬上身分上の差別が作られていくのではないかと危惧しますが、見
解を示してください。
(4)「精神障害者退院支援施設」の創設に反対します。そして、
精神障害者の福祉を根本的に改善するよう要望します。
 厚労働省は「支援法」によって精神障害者の状況が改善されるか
のようなキャンペーンを行ってきました。ところが、病院敷地内の
グループホーム(最大定員30人)や「退院支援施設」を作るなど、
結局は隔離の延長を行おこなおうとしているだけです。ホームヘル
プについては、知的障害者と同様「障害程度区分」が低く出される
仕組みの結果、そもそも少ない介助しか受けられない状況になって
います。
(4)障害者への介護保険適用に反対します。
 「有識者会議」などで、介護保険の適用対象の見直し作業が行わ
れていますが、3月5日の「有識者会議」において、介護保険適用
に賛成した障害者団体は1つもありませんでした。この声を誠実に
受け止め、障害者への介護保険適用をおこなわないよう要望します。
 さらに、高齢者がこの介護保険制度によって苦しめられており、
ヘルパーの賃金も介護保険創設以来、悪化し続けています。介護保
険制度そのものに問題があり、この制度そのものを撤廃すべきない
かと考えます。
(5)交渉を今後とも継続してください。
柳沢厚生労働大臣殿
2007年4月11日
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「退院支援施設」4月実施撤回もとめ厚生労働省行動
渡辺 博
 3月23日午後1時半から、「全国大行動」の呼びかけで「精神
障害者退院支援施設」の4月実施の撤回を求めて厚労省行動が行わ
れました。緊急の呼びかけにもかかわらず、70人を超える人たち
が集まりました。
 交渉団を送り出したあと、参加者が次々と「退院支援施設」への
弾劾の発言をおこないました。
 「病院の看板をかけ変えただけで病院に閉じ込めたまま『退院し
たことにする』ことなど絶対にみとめられない」「退院支援施設で
はなく、精神障害者の地域生活を保障することに予算は使うべきだ」
など、弾劾の発言が続きました。怒りネットも「自立支援法も今回
の退院支援施設も社会保障を全面的に解体しようとする動きの現れ
だ。その一方で、医療観察法の下で『犯罪を犯した』とされる精神
障害者の隔離が進められていることは許せない。これらのおおもと
には、基本的人権を制限し、9条を変えて戦争をする国にしようと
する憲法改悪の動きがある。自立支援法撤廃! 憲法改悪反対に共
に闘いましょう!」と決意を述べました。
 今回、厚労省は、不当にも交渉時間を2時間に制限してきました。
その中でも「退院支援施設」の本質がさらに明らかになりました。
「この制度は、退院促進には絶対にならないどころか精神病者を永
久に病院に閉じ込めるものだ」という追及に対して、厚労省は「各
施設に、施設、患者・家族、行政などの代表者で構成する『退院推
進協議会』を設置し退院促進を図る」などと言ってきました。しか
し、その実態は病院側が全ての委員を任命するもので第三者性のカ
ケラもないものであることが追及の中で暴露されました。さらに
「退院支援施設は病院との一定の独立性は確保する」といいながら
その中身は、フロアーを別にすることを除けば、食堂も入浴も訓練
施設も入院患者との共用でもかまわないというものです。「退院支
援施設に移った人数を72000人の『社会的入院の解消』にカウ
ントするのか」に対して「数年、様子をみて判断したい」と「退院
支援施設」の入所者を退院したものとしてカウントしようとする意
図を隠そうともしていません。交渉団からの報告を受けた参加者は、
こうした厚労省の態度に怒りを新たにしました。直前にせまった
「退院支援施設」4月実施を絶対に阻止する決意を込めて厚労省に
シュプレヒコールをたたきつけ、この日の行動を終わりました。
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障害者の外出禁止令!? 移動介護の大幅削減を取り消せ!
4・13 対大田区行動へ!
呼びかけ:鈴木 敬治、藤岡 毅(弁護士)、
鈴木さんとともに移動の自由をとりもどす会
連絡先:03-3763-7653 鈴木宅
●大田区支援費行政訴訟判決(要旨抜粋)
東京地方裁判所 06年11月29日
・支給決定の個別認定の原則:「身体障害者福祉法は、障害者の個
別の勘案調査結果を基に支給量につき、各障害者ごとに個別に判断
することを求めている。」
 支給決定は、個々の障害者の個別ニーズに合わせて決められるべ
きという原則の確認です。
・大田区一律上限要綱の違法性:「被告の全ての主張と証拠を精査
しても、大田区の定めた32時間基準は不合理である」
・要綱に従った全処分の違法性の宣言:「本件各処分は、身体障害
者福祉法の
趣旨に反して、その判断の過程において考慮すべき事項を考慮しな
いこと等により、その内容が社会通念に照らし妥当性を欠くものと
いわざるを得ないから、行政庁の有する裁量権の範囲を逸脱・濫用
したものとして違法な処分である。」
・自立支援法に基づく処分においてもこの判決の趣旨が及ぶことの
確認:「法律の改廃の結果、訴えが不適法となった。しかしながら、
原告になされた本件各処分が違法であったことは前記のとおりであ
るから、今後原告について、障害者自立支援法等に基づく処分をす
るにあたっては、行政庁において、同法の趣旨及び目的並びに前記
の判断の内容を踏まえ、同法の運用を適切に行なうことが期待され
るところである。」
●僕の裁判は、僕だけの問題ではありません。大田区だけの問題で
もありません。
 全国の弱い立場の人々と結ばれているんだと思っています。もし
この闘いで全国の障害者や、苦しめられている人々に少しでも勇気
を分けることができれば僕は幸せです。
 そして、それが僕にとっての社会参加の意義だと思います。大田
区が社会参加の外出を削ったから、逆に僕は社会参加としてこの闘
いに立ち上がりました。
  して、これは、僕にとっての大きな仕事なのだと思います。
鈴木敬治
●外出禁止令をふっとばせ!! 4・13対大田区行動
 通るのは僕たちだ!! 
 大田区は「違法判決」を受けても、完全に原状回復せず新たな条件
をつけてきています。私たちの要求は、要綱の「上限」撤廃、すべ
ての障害者一人一人に必要な介護保障です。
 「あたりまえの暮らしを戻して!!」
 みなさん、大田区役所前に集まってください!
4月13日(金)
・13:30~14:30 報告・シンポ
「大田区支援費訴訟判決の意義について」
大田区生活センター
(JR蒲田駅東口右へ徒歩3分:大田区役所並び・蒲田五丁目13番26
号の101)
DPI日本会議尾上浩二事務局長、日本障害者協議会(JD)藤井克徳
常務理事にご発言いただく予定です。
・15:00~16:00 大田区包囲・申し入れ行動
大田区役所庁舎前
・16:00~16:30 まとめの集会
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移動支援要綱、月32時間上限の廃止を
大田区支援費行政訴訟判決・陳述書
有馬秀雄
 私は視力0の「視覚障害者」です。私の経験を含めて「視覚障害
者」にとっての移動支援の必須性、重要性について少し述べたいと
思います。
 まず申し上げたいのは、大田区が「障害者」の外出について「生
活上必要不可欠」な外出と「社会参加」のための外出とに無理やり
分けて移動支援の時間数を決めていることの不当性、不合理性とい
うことです。
 支援費制度の下で私たち「障害者」の生活は、「身体介護」「家
事援助」「日常生活支援」「移動支援」などというように時間で細
かく区分されバラバラにされています。そもそも、人間の生活は1
日24時間、1年365日の連続した時間の積み重ねであり細切れ
に分けること自体無理なのであり、「障害者」を人間として扱おう
としているのかという疑問を持たざるを得ません。その上大田区は
移動支援をさらに二つに分けてしまったのです。これは「障害者」
の生活実態をあまりにも無視していると言わざるをえません。
 たとえば、病院に診察に行った帰りに喫茶店でお茶を1杯飲んで、
スーパーマーケットで買い物をしてから帰宅する。またある日は、
銀行に寄ってお金を下ろしてから友人と会って映画を観る。これら
は何ら特別な例を挙げているわけではなく、私たちが日常生活の中
でごく当たり前に行っていることです。今述べた二つの例ともに、
大田区の言うところの「必要不可欠」な外出と「社会参加」のため
の外出が渾然一体であり、機械的に分けることなどおよそ不可能な
のです。
 大田区は、私たち「障害者」の生活を一体どれだけバラバラに切
り刻めば気が済むのでしょうか?
 次に、月32時間という一律の上限を設けていることの不当性で
す。
 この「一律上限」については「大田区はいったい『障害者』を何
だと思っているんだ!」という怒りを禁じ得ません。
 「視覚障害者」の場合、一人で外出できる人から、介助者抜きで
は一歩も外出できない人まで、移動支援の必要度は個々に相当の違
いがあるのが現実です。語弊を恐れずに一言すれば、たとえ一人歩
きの達者な人でも一度も行ったことのない場所に行くのはほぼ不可
能です。その場合はやはり移動支援を必要とします。加えて言えば、
一人一人の生活パターンや価値観の違いなどによって外出頻度は大
きく違ってきます。それは「健常者」といわれる人々がそうである
のと同じことです。
 にもかかわらず、一律に32時間という枠をはめるのは私たちの
生活実態をあまりにも無視しているものであり、「健康で文化的な
生活」を保証した憲法25条の“生存権”規定にも明らかに違反し
ています。
 本来、国や地方自治体は私たち「障害者」が必要とする介助時間
の全てについて100%保証する義務があるものと私は考えます。百
歩譲って、現状の制度ではそれは不可能であったとしても一律に上
限を設けてよいなどということにはならないことはあまりにもわか
りきったことです。
 確かに、自治体によっては移動支援について支給する時間数の目
安を設けています。でも大田区と決定的に違うのは、目安はありな
がらも個々の「障害者」の事情を勘案して制限を越えて支給するこ
とが普通に行われており、一律にカットなどということはどこも行
なっていないということです。
 最後にもう一つ申し上げたいことがあります。
 大田区は、鈴木さんを含めた私たちとの話し合いの中で「移動支
援を減らした分日常生活支援を増やしたからこれで代替している」
といっています。この言い訳自体根拠のない言い逃れに過ぎないの
であり、日常生活支援のわずかな時間増で移動支援の減少時間を代
替するものとは決してなりません。しかも大田区のこの言い逃れは
「知的障害者」「精神障害者」「視覚障害者」にはまったく当ては
まりません。なぜなら、そもそもこれらの「障害者」には大田区が
代替措置だと主張する「日常生活支援」という類型は存在しないか
らです。「視覚障害者」を始めとするこれらの「障害者」は移動支
援が大幅に減らされた上に、いかなる事情があっても月32時間以
上は移動支援は1時間も出さないといっているのです。
 私たち「視覚障害者」がなぜこのような不当な扱いを受けなけれ
ばならないのか、到底理解することはできません。
 大田区の移動支援要綱、とりわけ月32時間の一律上限を直ちに
廃止させるよう裁判官の皆さんの適切な判断を心からお願い致しま
す。
以上
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戦前・戦後を生きて
憲法と「障害者」
丹治孝子
 改憲と教育基本法改悪を公約に掲げて、安倍政権が誕生しました。
 安倍は、官房副長官の時、「現憲法下でも核は持てる」等と発言
した超反動的な人物です。原爆投下で広島・長崎で30万人の命を奪
った事など、歯牙にもかけていません。また九条は「陸、海、空こ
れを保持せず」国際紛争解決の手段としても「交戦権は認めない」
とうたっていますが、現憲法の精神を100%ねじ曲げた、侵略の反
省のかけらも特たないこの人物を代表にしてしまったことに、総毛
立つ思いです。
 憲法前文は「政府の行為によって再び戦争の参禍が起こることの
ない様にする事を決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し
この憲法を確定する」、即ち、戦争を構える様な政府は叩きのめせ
と。主権の義務として打倒する決意と行動を促しています。
 2004年2月、教育基本法改正促進委員会を自民党が提唱し、
公明、民社など超党派の国会議員が結集し設立総会を開きました。
その目的がすごい。教育改革で戦争動員=特攻隊精神を子どもに叩
き込むぞと宣言しているのです。
 しかし、親たちが、わが子を戦争に取られてたまるかと、怒りを
行動に表したとき、状況は一変すると思います。実は戦前、これが
なかった。その結果、310万人もの兄弟が命を落としてしまった。
■高橋竹山のこと
 戦争中、国民は非常に貧しかった。病気になっても医者にもかか
れず死んでいった。大蔵省の「昭和財政史」を見ると、戦争の度毎
に一般会計の7割から8割が軍事費となり、民生、福利に使われる
税金は1円もないだけでなく、その発想がなかった。そんな訳で、
大人は勿論のこと、子どもも栄養が悪いところへ、悪性の風邪やハ
シカが流行すると、あっという間に街中に広がります。高熱が出ま
すから、後遺症で耳が聞こえない子、眼を患う子、麻痺の残る子が
出ました。
 津軽三味線の名手で高橋竹山という人がいました。竹山は2歳の
とき、はやり病にかかり光を失いました。竹山は、これが生きる道
と必死で三味線の修業をし、何とか人に聞いてもらえるまでになり
ました。
 米が統制になり配給になる中で、「障害者」は、その配給も受け
られません。国家の役に立だない者を出した責任で家族で何とかし
ろということです。竹山は家族に迷惑をかける心苦しさで、家を飛
び出し門付けの辛い日々を送りました。その時代を振り返り、「国
家から生きることを拒否された」と言っています。「障害」を持っ
ている人は戦争をする国家には不要で「障害」があるだけで非国民
のレッテルを貼られてしまう。だから、親は「障害児」を外に出さ
ない。非国民といわれる辛さと申し訳なさで、竹槍訓練や防空演習
には率先して参加し、隣祖に義務づけされた戦時国債も、割り当て
よりも多く買ったものです。
■戦争放棄と男女平等
 敗戦の翌年11月、新憲法が公布されました。母は、子どもたちを
集め「新しい憲法が出るんだって今度の憲法は軍隊を持つことを禁
じている。戦争をしないということだ。もうこれで子どもを兵隊に
とられることもない。どこで果てたかもわからず、親は血の涙を流
すこともない。もう一つ、男女は平等になるという。どんなに理不
尽でも家風に従え、自分を殺して生きよと教えることもない。これ
からは生きたいように生きていい。戦争に負けて本当に良かった」
と繰り返し言った。
 自主憲法制定グループは、新憲法は戦勝国が作った憲法であり、
日本人の手による憲法をといいますが、あれはウソです。一握りの
戦争で甘い汁を吸った軍事産業や軍人、戦争商人たちの考えです。
圧倒的多数の民衆の喜びは、街から町へあふれていました。
 しかし、本当は、憲法九条は、2千万人も虐殺したアジアの人々
に、二度と侵略は致しませんと誓ったものだったのです。これは絶
対に忘れてはならないことです。
■「青い芝の会」との出会い
 戦争が終って、こんなにも多くの「障害者」が生き残っていたと
いうのは感動でした。そして、「青い芝の会」との出会いがありま
した。「『障害者』の人権と生存権をかけて外に出よう。団結しよ
う」「権利は闘いとるものだ」という叫びは、天皇制の意識の中か
ら抜け出せないでいた私の背中をどやしつけました。私は、その人
たちのボランティアをすることになり、その中で多くのことを学び
ました。
 「青い芝の会」が県庁へ生活要求にいった時のことです。あまり
に侮辱的な県の対応に激怒しました。「障害者」たちは、どんな事
態になっても逮捕されても構わないと、私たちボランティアを外に
出し、車椅子を蹴倒し、庁舎に寝転んで抗議しました。守衛が来て
も警察が来てもテコでも動かない。とうとう福祉課は謝罪文と詫び
状を出さざるを得ませんでした。文字通り、身体を張り、命を張っ
て、一つ一つの生きる権利を勝ち取ってきたのです。
 「障害者」が命を張って勝ち取ってきたものが、戦争できる国づ
くりのために奪い取られるなど許せません。
 「障害者自立支援法」はその序の口です。
 財政健全化と支出を減らすことを目的にする時、その付けを社会
的弱者に押し付けるのは、権力者の常套手段です。増税と戦争準備
は一体のもの。戦争に反対することは生活を守ること。命を守るこ
とです。悪政に断乎NOを突きつけて、自らの命は団結して守って
いきましょう。
※昨年11月、怒りネット会議の憲法学習会で、婦人民主クラブ全
国協議会相模原支部長の丹治さんに戦争体験者としてのお話をして
いただきました。障害者作業所でされた同じ話を『介護保険制度に
反対し、公的介護と福祉を求める女たちの会』ニュ-スから転載さ
せてもらいました。
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●安倍政権が目指すのは、憲法改悪。
 昨年の教育基本法改悪につづいて、今国会では国民投票法案を成
立させる動きが急ピッチです。
●怒りネットでは『とめよう戦争への道!百万人署名運動』の9条
改憲反対署名への取組みを決めました。
●障害者自立支援法反対署名と一緒に、たくさん集め、改憲阻止の
力にしましょう

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2007年2月23日 (金)

怒りネット通信 第25号

怒りネット通信 第25号 
2007年2月22日
■怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク
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目次                            
*日比谷1.5万人集会をこえる運動の力をつくろう
*鈴木裁判の報告
*2・1厚生労働省交渉-2・6町田市行動の報告
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●昨年の日比谷1.5万人集会をこえる闘いをつくりだし 国会審議をやり直させよう!
●署名を集めよう!
●障害者自立支援法を撤廃しよう!
●地域で暮らす生存権を保障せよ!
 昨年10月31日の日比谷への障害者の大結集と43万筆の署名は、国会、政府をゆり動かし、民衆全体への大きな激励となっています。こうした状況に追いつめられた政府・与党は、「障害者自立支援法」(以下「支援法」)運用の一定の手直しをせざるを得なくなりました。
◆選挙目当ての与党・政府の手直しでわたしたちの暮らしはよくならない
 しかしこれは、マスコミ各誌も報道しているように、今年の統一地方選挙と参議院選挙を乗り切るためのゴマカシです。そのような乗り切りを許せば、改憲と戦争、福祉切捨てと生活破壊の政治がどんどん推し進められることになります。しかもこの手直しは08年度までの措置にすぎません。
 昨年、介護する家族による殺人や心中は40件。「支援法」、改悪された介護保険法、生活保護行政の改悪がこれらを引きおこしています。餓死や自殺も含めれば、さらに多くの犠牲者が出ているのです。政府・与党にはこれらの責任をトコトンとらせなければなりません。
 「支援法」運用のために使われる予算の案は1200億円。そのうちの960億円は、通所施設をふくむ施設事業者に入るお金です。この種の事業者に自民党支持者が多いためでしょう。「支援法」施行にともない存続の危機にあるホームヘルプ事業者については、何らの救済策も示されていません。
 他方、小規模作業所への国の補助金が復活されますが、この対象も自民党と近しい育成会、全家連、日身連所属の所に限定しており、しかも、08年度までに「支援法」の体系に移るための計画提出が前提となっています。こうした団体所属の作業所の中でも340ケ所が移行できない状況にあり、実質この補助金を受けられるのは、作業所全体の半数にも満たないのです。
 「利用者負担の上限が4分の1になる」との宣伝が行われていますが、実質的にこれで改善されるのは、ホームヘルプ利用と通所施設利用だけです。それにしても、05年度よりも負担が増やされていることには変わりがありません。そうした在宅の障害者にとっても、「自立支援医療」(以下「支援医療」)、補そう具、「地域生活支援事業」(以下「地域事業」)の負担は何ら改善されません。グループホーム利用者や入所施設利用者にとってはほとんど改善はありません。
 与党は、昨年の臨時国会に提出されていた応益負担の凍結などを趣旨とする民主党提出の法案を審議さえしようとしませんでした。そして、出してきたのがこの手直しです。あくまで応益負担を護持しようとしているのです。こうした中で、自治体が利用者負担の方式を決める「地域生活支援事業」にも応益負担が持ち込まれ、「移動支援」「日常生活用具給付」では82.3%の自治体が応益負担としています。応益負担は、凍結ではなく、撤廃すべきです。
 そればかりではありません。政府予算案では、生活保護を受けている透析患者を医療扶助から「支援医療」に移すことも盛り込まれています。生活保護の負担は4分の3が国、残りが都道府県の負担です。「支援医療」では国が2分の1、都道府県4分の1、市町村4分の1です。その結果、市町村全体では200億円の負担増となりますが、これは「地域事業」についての国の負担の半分に相当します。市町村事業の後退が懸念されます。
 さらに、これら手直しが厚生労働省から正式発表された12月26日の主幹課長会議の場では、「医療観察法」(保安処分法)施設の全都道府県での建設の方針も改めて示されました。退院支援施設という新たな隔離政策にもゴーサインを出そうとしています。国の姿勢は何ら変わっていません。さらに強力な運動で追いつめていきましょう。
◆福祉切り捨て・改憲を推進する政党を落選させよう
 安倍首相は、今年の選挙について「改憲を争点とする」としています。また、この改憲のための「国民投票法」を今通常国会で成立させるとしています。この法律は単なる手続法ではなく、改憲に反対する言論統制を行うことを狙いとしています。民主党もまた改憲に賛成しています。
 国防の義務を掲げ、人権よりも国益を優先させる自民党憲法草案を見てください。閣僚の核武装発言や、先制攻撃発言、福祉切捨てから命の切捨てを進めようとする政府方針。これらを一挙に推し進めようとしているのです。
 与党への投票は、地方選挙であっても改憲支持票と見なされます。野党であっても、改憲に賛成する政党は落とさなければなりません。障害者とすべての関係者が今全力で改憲阻止運動を行ってゆきましょう。
 介護保険制度反対! 消費税増税にも反対しましょう!
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この間の国の動き
古賀 典夫
●2月5日
 「第6回介護保険制度の被保険者・受給者範囲に関する有識者会議」を傍聴しました。
 ここで大手障害者8団体より、介護保険への統合についての意見聴取。賛成派ゼロ。育成会は「意見を取りまとめることはできなかった」、日身連、日盲連、全家連は「支援法」に対応するのが精一杯で、介護保険のことについて検討するのは、時期尚早と発言。JD、DPI、ろうあ連盟、脊損連は反対の態度を表明。(以上は、古賀のオオザッパな分け方で各団体見解については、PDFファイルがあります)
 育成会、日盲連は、その日の会の持ち方そのものに抗議。障害者部会が解散になったままで、意見を聴くやり方、しかも、資料の提示も不十分なまま行われたことに怒っているようだ。「こういう意見聴取のやり方に抗議する」(松友)、「こういう問題を軽々に扱わないでほしい」(笹川)
 脊損連の大浜さんは「経済的に厳しい高齢者が利用できない状況になっている。介護保険を高齢者が使えるものにしてから障害者のことは考えるべきだ」と主張。
 連合の小島(総合政策局生活福祉局長)は「皆さんは『高齢者と障害者はニーズが違う』とおっしゃいますが、共通の部分もあるのではないか。その部分を介護保険で行うということはあるのではないか」と質問する。それに松友が同意意見を述べる。
 竹中(社会福祉法人プロップステーション)は、「皆さんは、税金を使うことを語られますが、仕事をして、セイフティーネットを作るという観点ではどうですか」などと発言。財界側は、時期尚早論でした。
●2月6日
 厚労省が第二次調査概要を公表。10月23日の発表に比べて、利用断念者が大幅に増えているデータを提出。
【新聞報道より】「障害者1600人が福祉サービス利用中止、負担増響く」
 福祉サービスに自己負担を求める障害者自立支援法による影響で、全国で約1600人が施設サービスの利用を中止し、4000人余りが利用回数を減らしたことが、厚生労働省の調査で分かった。昨年4月から10月までについて負担増を理由に利用を減らしたケースを同省が初めて全国調査した。政府は利用抑制が障害者の生活に与える影響を分析したうえで、負担軽減策を進める方針だ。
 昨年4月に施行された障害者自立支援法は、福祉サービスを原則として「1割負担」にした。厚労省によると、入所サービスと通所サービスについては都道府県を通じて施設に照会し、全都道府県の約22万人の利用者の状況について回答を得た。
 それによると、約13万5000人の入所サービス利用者のうち598人(利用者の0.44%)が、約8万6000人の通所サービス利用者では1027人(同1.19%)が、負担増を理由に利用をやめていた。通所サービスの利用回数を減らしたのは、4114人(同4.75%)に上った。
 また、ホームヘルプなどの在宅サービスについては、30府県から約22万5000人の利用者の状況について回答を得た。このうち849人(利用者の0.38%)がサービス利用を中止し、2099人(同0.93%)が利用回数を抑制していた。
 調査結果について、厚労省は「『利用抑制』は、利用者負担の影響が出ていることが数値として示されたのではないか。サービスの必要な人が受けられないことがないように、フォローするよう指導している」としている。
 政府は07年度から2年間で240億円の自己負担軽減策を計上する方針で、自己負担の上限額引き下げなどを盛り込んでいる。
●2月9日
 衆議院本会議で山井議員などが「支援法」などで安倍を追求。安倍は「4月から実行される負担上限の引き下げの効果を見てほしい」、とか、工賃を上げたところも出てきており、これは「支援法」の成果であるとしている。しかし、「支援法」で工賃を上げる政策が書かれているわけではない。
 山井は、工賃が下がった所もあると指摘。それは報酬単価が下がった結果だと主張。
●介護保険の要介護程度区分認定項目の見直し
 【新聞報道より】「要介護認定を全面見直しへ、日常活動、認識力など調査」
 厚生労働省は9日までに、介護保険で介護の必要度を判定する要介護認定を全面的に見直す方針を固めた。心身の状態をきめ細かく把握するため、判定に必要な認定調査票に洗濯を一人でできるかといった日常活動や損得の判断力といった認識機能などを問う項目を追加。そのための調査票を試作した。手続きも簡素化する方針だ。
 現在の判定では基礎データが古く、市町村間のばらつきも指摘されており、抜本的な見直しが必要と判断。現在40歳以上が支払っている保険料負担年齢を引き下げ、原則65歳以上となっている介護保険のサービスを65歳未満の障害者へ拡大することも視野に、早ければ新認定制度を2009年度から導入したい考えだ。ただ、障害者への介護保険サービス拡大には反対する意見もあり、結論が出るまでには曲折がありそうだ。
・現在の要介護認定は、市町村の認定調査員による調査結果をコンピューター処理する一次判定と、それを原案として複数の専門家による市町村の介護認定審査会が行う二次判定の二段階。調査員は、介護が必要な高齢者宅を訪問して、視力や聴力、手足の運動能力、身体のマヒといった82項目からなる調査票を基に、聞き取りを実施している。
(2/10共同通信)                          
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障害者外出禁止令!? 移動介護の大幅削減を取り消せ!
大田区支援費行政訴訟・鈴木裁判の報告
鈴木 敬治
 僕の支援費移動介護への大田区による大幅削減に対する闘いは、昨年11月29日の支援費行政訴訟判決をもって、大きな区切りを迎えました。東京地裁で僕と大田区が争った裁判は、移動介護/社会参加1ヶ月32時間上限の要綱撤廃と削減処分撤回を求めたものです。
 判決は形式的には却下、実質的には勝訴という形で確定しました。判決文は、大田区が一律に適用する上限要綱は妥当性がなく、32時間への大幅削減は違法であると断定し、さらに、自立支援法の下でも上限規制が違法であると示されています。もしこの判決で全国の障害者や、苦しめられている人々に少しでも勇気を分けることができれば、僕は幸せです。そして、それが僕にとっての社会参加の意義だと思います。
 大田区が社会参加の外出を削ったから、逆に僕は社会参加としてこの闘いに立ち上がりました。僕はこの闘いで、勇気を持って声をあげることの大切さを知りました。言語障害もある僕が体当たりで見ず知らずの人々に支援を訴え、色々な体験や出会いと、多くの事を学びました。皆様ありがとうございました。
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闘いにかかわってきた立場から
渡辺博
●闘いの経過
 2003年に施行された支援費制度では鈴木さんは一ヶ月124時間の移動(外出)介助が保障されていたのですが、2004年4月1日から、大田区が勝手に作った「移動支援要綱(移動支援を一律32時間を上限とするというもの)」を理由に一気に4分の1に削減されました。
 これに対して鈴木さんは、大田区内外の「障害者」、支援の労働者と共に原状回復を求めて区との交渉を続けました。しかし1年以上経っても大田区は、いっこうに誠意ある回答を示そうとしません。そこで鈴木さんは、05年8月30日に大田区長を相手取って行政訴訟をおこしました。
 1年におよぶ裁判闘争の結果、冒頭に述べたような趣旨の判決が出されました。しかし問題は何一つ解決していません。大田区は、判決後こっそりと、問題とされた「要綱」の「上限」規定を「基準」に置きかえ、鈴木さんに対しては突然、移動支援を90時間に増やすという通知を一方的に送りつけてきました。鈴木さんや区内の「障害者」の意見を一切聞くことなく、行政側の勝手な思いつきでことを進めようとするこうした態度は判決の前も後も何一つ変わっていません。こうした大田区の一貫した当事者無視のやり方をなんとしても改めさせなければなりません。そして、鈴木さんの移動支援時間を削減前の状態に回復させること、移動支援の一律上限を本当に撤回させるまで闘いは続くと思います。
 私もこれからも鈴木さんや大田区の「障害者」の皆さんと一緒に闘っていきたいと思っています。
●藤岡弁護士による判決の解説(抜粋)
【処分の違法を判決で認定】
 判決は、裁判で審理対象となっていた行政処分が身体障害者福祉法の支援費制度に準拠するものだったが裁判の途中で自立支援法が施行されて支援費制度が消滅したという「法改正」を理由に訴えを「却下」するものでした。
 しかし、問題は、大田区が移動介護要綱をもとに鈴木敬治さんに下した支給決定が違法か否かの点です。そして、違法か否かという争点について東京地方裁判所 杉原則彦裁判長は、「違法な処分」と判決において断定しました。
 すなわち、法改正という原告にはどうにもならない事情で行政訴訟が成り立たなくなったという点はともかく、審理の主眼であった「上限要綱に基づく移動支援費の削減処分が違法か否か」の点について極めて明快に「違法」と断言したものであり、形式的には敗訴ですが、原告鈴木敬治さんの「実質勝訴」といってよい内容です。ただし、障害者が被った不利益に対する救済措置を命じなかったこと等この判決に問題がないわけではなく、検討課題は残りますが、HPでの言及は後日に期します。
【判決が認定した重要部分】
 判決文の中で重要な部分をわかりやすく引用します。
・支給決定の個別認定の原則(36頁)
 「身体障害者福祉法は、障害者の個別の勘案調査結果を基に支給量につき、各障害者ごとに個別に判断することを求めている。」
 支給決定は、個々の障害者の個別ニーズに合わせて決められるべきという原則の確認です。
・移動介護要綱それ自体の違法性の指摘(37頁)
 「ところが移動介護要綱6条(2)及び(3)は、余暇活動等社会参加のための外出の支給量を一律に原則として1ヶ月32時間以内として、それを超えることが出来るのは区長が特段の事情があると認めた場合に限るとして、32時間を超える場合は、厳格な判断基準を設けている。
 それにより移動介護が激減するような事態は法の趣旨に反するものといわざるを得ない。」
 移動介護要綱の構造それ自体に違法性の根源があることの指摘。
・健常者基準批判(37頁)
 「健常者の余暇時間から障害者の外出支給量を一律に1ヶ月32時間という基準を設けることが合理的ということは困難である。」
 障害者は健常者に合わせるべきという大田区の姿勢を非難しています。
・32時間基準の合理性欠如(37頁)
 「被告の主張する国勢調査を参照しても、一律に1ヶ月32時間という基準を設けることの合理性を見出すこともまた困難といわざるを得ない。」
 「本件全証拠を精査してみても、32時間という基準と財政上の制約との間に合理的な関連性を見出すことはできない」=32時間を財政で正当化できない(財政論批判)(38頁)
 被告の全ての主張と証拠を精査しても、大田区の定めた32時間基準は不合理であることの断定。
・移動介護要綱による支給量削減の違法性(38頁)。
 「余暇活動等社会参加のための外出に支給量を一律に原則1ヶ月32時間以内とし(6条2号)、それを超えることができるのは区長が特段の事情があると認めた場合に限るとする(6条3号)本件要綱を定め、これに基づいて区が支給量を決定することは、少なくとも必要として支給されていた支給量が激減する障害者にこれを行なう限りにおいては、裁量権の範囲を逸脱し、または濫用したものとして違法となる。」
 移動介護要綱を適用して支給量を削減することは違法である。
・要綱に従った本件各処分の違法性の宣言(39頁)
 「本件要綱に従うことによって、原告は支給量が4分の1または3分の1に激減する。」「本件各処分は、身体障害者福祉法の趣旨に反してその判断の過程において考慮すべき事項を考慮しないこと等により、その内容が社会通念に照らし妥当性を欠くものといわざるを得ないから、行政庁の有する裁量権の範囲を逸脱したものとして違法な処分である。」
 移動介護要綱に基づいて、個別事情を考慮しないでなした本件処分は全て違法であることの宣言。
・自立支援法に基づく処分においてもこの判決の趣旨が及ぶことの確認(43頁)
 「法律の改廃の結果、訴えが不適法となった。しかしながら、原告になされた本件各処分が違法であったことは前記のとおりであるから、今後原告について、障害者自立支援法等に基づく処分をするにあたっては行政庁において、同法の趣旨及び目的並びに前記の判断の内容を踏まえ、同法の運用を適切に行なうことが期待されるところである。」
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申し入れ書(抜粋)
大田区長 西野 善雄 殿
1月22日
鈴木 敬治
同代理人・弁護士 藤岡 毅
鈴木さんと共に移動の自由を取り戻す会
 大田区が判決の趣旨に従って、
1。適切に職責を果たし、直ちに鈴木敬治の移動中介護の支給量を月147時間(月124時間と医療通院分月23時間の合計)に戻す処分を行なうこと。
2。重度訪問介護要綱並びに大田区障害者自立支援条例施行規則の移動介護「上限規定」部分を撤廃すること。
 を強く申し入れます。
●賛同団体
DPI(障害者インターナショナル)日本会議/DPI北海道ブロック会議/自立生活センター・立川/自立生活センターリングリング/全国自立生活センター協議会/いわき自立生活センター/わかこま自立生活情報室/自立支援センターたかつき/北部自立生活センター希輝々/岡崎自立生活センターぴあはうす/自立生活支援センター富山/自立生活センター・小平/町田ヒューマンネットワーク/CIL(自立生活センター)下関/自立生活センター CILたすけっと/自立生活センターHANDS世田谷/難病をもつ人の地域自立生活を確立する会/障がい者自立生活支援センター「福祉のまちづくりの会」/小規模作業所「リサイクルショップまち子ちゃんの店」/「ケアステーション ゆうとぴあ」/フリーステーションとよた/豊田ハンディキャブの会/自立生活センター ユートピア若宮の会/大阪障害者労働センター・マツサクぐるーぷ/共同連/障害者の権利を守るネットワーク/阪神障害者解放センター/自立支援センターおおいた/自立生活センターアシストMIL/障がい者自立生活支援センターフリーワールド/自立生活センター ハンズ帯広/北九州自立生活センター/自立生活センター・日野/自立生活センター樹になる木/靖国・天皇制問題情報センター/キリスト教事業所連帯合同労働組合/日本基督教団羽生伝道所/CILもりおか/自立生活センター巣立ち/こぶたの学校第4日曜日の会/公的介助保障を要求する世田谷連絡会/日本障害者協議会(JD)/安全交通試験研究センター/きょうされん/車いす姿勢保持協会/高齢・障害者雇用支援機構/国際障害者年記念ナイスハート基金/埼玉県障害者協議会/視覚障害者文化振興協会/障害者(児)を守る全大阪連絡協議会/障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会/障害者の生活保障を要求する連絡会議/聖恵会/口と足で描く芸術家協会/全国LD(学習障害)親の会/全国救護施設協議会/全国ことばを育む親の会/全国視覚障害児(者)親の会/全国肢体不自由児施設運営協議会/全国重症心身障害児(者)を守る会/全国障碍者自立生活確立連絡会/全国障害者生活支援研究会/全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会/全国障害者問題研究会/全国腎臓病協議会/全国精神障害者地域生活支援協議会/全国聴覚障害者親の会連合会/全国盲重複障害者福祉施設研究協議会/ゼンコロ/全国社会就労センター協議会/全日本難聴者・中途失聴者団体連合会/鉄道弘済会/鉄道身障者福祉協会/東京都身障運転者協会/長野県障害者運動推進協議会/奈良県障害者協議会/日本オストミー協会/日本介助犬アカデミー/日本筋ジストロフィー協会/日本作業療法士協会/日本肢体不自由児協会/日本自閉症協会/日本社会福祉士会/日本手話通訳士協会/日本障害者スポーツ協会/日本ケアフィットサービス協会/日本整形外科学会/日本精神保健福祉士協会/日本精神保健福祉連盟/日本知的障害福祉連盟/日本てんかん協会/日本点字図書館/日本難病・疾病団体協議会/日本脳外傷友の会/日本病院・地域精神医学会/日本盲人社会福祉施設協議会/日本盲人職能開発センター/日本リウマチ友の会/日本理学療法士協会/無年金障害者の会/全国障害者解放運動連絡会議/就学時健診を考える府中市民の会/自立生活センターやお/障害者の教育権を実現する会/ガチャバンともに生きる会/東京南部労働者組合/障害と人権全国弁護士ネット/怒りネット  その他
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2・1大行動実の厚労省交渉~2・6町田行動に参加して
渡辺 博
 2月1日、午後3時過ぎから「地域生活確立を求める全国大行動実行委員会」が厚労省交渉を行いました。全国から250人の障害者が厚労省前に集まり、自立支援法に対する抗議の声をあげました。
 2時過ぎから開始された行動では、DPIやピープルファーストなどの主催団体の挨拶・交渉団の決意表明が行われました。交渉団を送り出したあと、全国各地から集まった人たちが次々に自立支援法への怒りを語り、各地方での取り組みを報告しました。
 大田区による移動支援上限設定に対して行政訴訟に訴え事実上の勝利を勝ち取った鈴木敬治さんは、裁判闘争の勝利を報告し「これからも大田区の姿勢を追及し、移動制限の完全撤廃まで闘う」と決意を述べました。怒りネットの発言では、政府・与党が打ち出した利用料軽減を含む「緊急対策」について、「昨年10・31の15000人の闘いによってもぎ取った成果であると同じに、闘いの沈静化を狙ったものだ。こんな『緊急対策』などで自立支援法の本質は何一つ変わらない」「安部首相は、改憲を争点にして参議院選挙をすると言っている。自立支援法を撤廃させ、憲法改悪を阻止しよう」と訴えました。
 交渉は予定の時間を超えて行われましたが、厚労省の担当者は障害者の切実な要求にまったくこたえようとせず、話し合いは平行線に終始したようです。午後6時過ぎまで厚労省前で抗議を続けていた参加者は怒りを新たに、闘いの継続と強化を誓い合い、とりわけ昨年10月施行を延期させた「精神障害者退院支援施設」の4月施行をくい止めようと固く誓い合いました。
■2月6日町田市行動
 2月6日、町田市の全ての障害者関係団体が結集して「町田の障がい福祉のあすを考える みんなのフォーラム」の2回目が開かれました。
 集会に先だって、JRと小田急の町田駅をむすぶ通り沿いに200人を超える障害者、支援者が集まり、午後3時半から1時間あまりにわたってビラまきと署名活動を行いました。その後、市民ホールに移動し、集会を開催しました。
 800人収容の会場はほぼ満席となり、「青年学級」の障害者によるミュージカルがオープニングを盛り上げました。ヒューマンケア協会の堤さんの司会で始まった集会では、身体障害者、精神障害者、知的障害者、施設や家族の代表が次々に発言にたち、自立支援法で困難になった生活実態や施設の状況を交えながら、自立支援法への不安と怒りを訴えました。
 精神障害者の授産施設の関係者からは「自立支援法に対して当初は関係者から歓迎する声が多かった。しかし実際にはそうではなかった。それは、今回の補正予算でも同じだ。通所施設の収入の9割を補填するという対策が打ち出されているが、精神障害者施設は対象外になっている。精神障害者の通所施設の出勤率は、他の障害者施設と比べても低く6割程度しかない。これは、精神障害者が怠けているからではない。週のうち3、4日通うのがやっとだ。残りの日は通院や休養にあてられる。そのようにしてはじめて、症状の悪化や再発を避けることができる。これは、仕方がないだけではなく絶対に必要なことだ。日額払いにされた結果もっとも影響を受ける人たちに対して、対策は今回も何一つ考えられていない」と怒りを込めて報告されました。
 脳性マヒの障害者は「自立生活をはじめて8年。この1年は大変です。自己負担が増えたり、介助時間が減らされたり、これからの生活がとても不安です」と切実な訴えを行いました。最後に、自立支援法の全面的な見直しを求めるアピールを採択しこの日の行動を終えました。
 2月1日、2月6日の行動に参加して、自立支援法の実態のひどさに改めて怒りがわいてきました。特に、精神障害者の作業所が他の障害者の作業所に比べてもさらに危機的な状況におかれていることをはじめて知りました。
 今国会では連日、予算委員会が開かれていますが、その審議の中で自立支援法も取り上げられています。安部首相は、野党の追及に対して「補正予算でさらにきめ細かな対策を講じている」「自立支援法になって利用者が10%増えている」などと述べて自立支援法が引き起こしている深刻な実態を隠し、逃げ回っています。さらに、言うにこと欠いて「障害者の皆さんの収入を増やしている作業所もある」などと、ほんの一部の例をあげて、あたかもそれが自立支援法のおかげであるかのように強弁しています。もちろん、「収入を増やしている」作業所が少ないながらあることは事実でしょう。しかしそれは断じて自立支援法のおかげなどではありません。所属する障害者の人たちや作業所職員の必死の努力や工夫によってやっと実現されているということに過ぎません。しかも、その収入も、法律で規定された最低賃金よりもはるかに低いものでしかありません。
 こんなデタラメを言ってまで自立支援法を私たち障害者におしつけ、生活と命を奪おうとする安倍政権は、自立支援法と一緒にたたきつぶさなければなりません。
 昨年10・31で切り開いた闘いをさらに大きく発展させ、自立支援法撤廃をなんとしても実現しましょう!

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2006年12月22日 (金)

怒りネット通信 第24号

怒りネット通信 第24号 
2006年12月22日
■怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
■もくじ
*障害者自立支援法の再審議を突破口に撤廃へ!
*10・31日比谷・大フォ-ラムに1万5千人
*12・5~5自立支援法国会審議の傍聴報告
*9・15怒りネット関西集会の報告
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●国会審議のやり直しを突破口に
障害者自立支援法の撤廃まで闘おう!
 わたしたち障害者は、昨年秋の国会の与党の暴挙を許しません! 必要な審議
さえ打ち切って採決されたこの法律が、どれほどわたしたちを苦しめてきたのか。
 法成立から1年、その怒りは、10月31日の日比谷における1万5千人の結
集で示されました。
 1割の応益負担、障害者の現実をまったく反映しない障害区分認定、介護保険
よりも低い国庫負担基準などなど、「自立支援法」のどこをとっても私たち障害
者の生活を破壊するものばかりです。
 施設を退所する人と、介助などの利用を減らす人とが大量に出てきています。
きょうされんの調査では減収のための4割の施設で職員数、賃金の削減を余儀な
くされています。
 東大和市では、社協が不採算を理由に、移動支援から撤退したため、通院でき
なくなった視覚障害者が出ています。施設では、食費を節約するため食事を抜く
人も出ています。
 衣料費、暖房費のかかる冬を迎えました。倒れる仲間も出かねません。
●与党は直ちに法律そのものの審議に応じよ! 法律そのものの審議を直ちにや
り直せ!
 与党は、激変緩和措置として補正予算を組むとしています。しかし、応益負担
を応能負担に戻すという民主党案(10月11日に提出)の審議には応じようと
していません。
 与党は、応益負担をあくまでも護持しようとしています。そして、激変緩和措
置はやがて必ず打ち切られるのです。介護保険の利用料を軽減してきた自治体の
措置も、既にほとんど打ち切られたではないですか。
 6月6日に開かれた「知的障害者福祉協会」主催の集会では、多くの自民党議
員が参加し、「いわゆる障害者自立支援法というものは、理念はしっかりしてい
るけれども、その具体的な中身においては、問題がたくさんある。ですから、具
体的にこれを一つ一つつめてですね、ご心配のないように一生懸命やりましょう」
(津島雄二自民党衆議院議員)、
「今回の新しい法律が施行され、期待はずれどころか大変な悪影響を及ぼす恐れ
があるんだ、という実態をうかがいました。これではいけないと私も率直に思い
ました」(町村信孝自民党衆議院議員)、など、問題を指摘する発言が続きまし
た。
 法律そのものに問題があるならば、何故それを国会の場で審議しようとしない
のでしょうか?
●激変緩和は、ゴマカシだ! 「自立支援法」を撤廃せよ!
 今回、12月5日参議院、6日衆議院の厚生労働委員会で「障害者自立支援法」
の実態について集中審議が行われました(参議院での審議は、当初11月16日
だったものが、前日、与党が教育基本法改悪案の委員会採決を強行し、これに抗
議して野党がすべての国会審議に応じない方針をとったため12月5日に延期と
なったものです)。
 これを皮切りに、直ちに法律そのものを変えるための審議に入るべきです。そ
れが全国の障害者と家族、関係者の思いです。
 民主党は、応益負担の凍結を主張していますが、それは新たな所得保障が行わ
れるまでと考えています。わたしたちは、応益負担と所得保障を結合させること
には反対です。所得が増えただけ、利用料として取られるだけのことです。80
年代に障害者の受け取る年金が増えた分、施設利用料が増やされたのと同じこと
です。
 昨年の国会論議でも明らかになったように、応益負担とは介助などを便益とし
て買うという考え方からきています。これは、憲法25条に規定されている国や
自治体が福祉を保障するという考え方を否定するものです。したがって、介護保
険も含めて、応益負担は撤廃する以外にありません。また、買うという契約を厳
密化させるものとして「日額払い」は出てきています。これらは皆「福祉を買う」
という契約制度が導入されたことの結果です。私たちは、今こそ「障害者の地域
で暮らす生存権を国の責任で保障しろ!」と強く求めてゆくべきだと思います。
●「脳死」を一般的な人の死の基準とする「臓器移植法」改悪に反対!
 与党の中からは「民主党案を審議するならば、同じく議員立法で出されている
『臓器移植法改正案』についても審議すべきだ」との意見が出されています。命
の切り捨てを促進する「臓器移植法」の改悪に私たちは反対します。福祉の切り
捨てを推進している人々は命の切り捨てを進めようとしているのです。
 臨時国会では「愛国心」を強制する教育基本法改悪、さらに憲法改悪のための
国民投票法案、共謀罪新設法案など改憲と戦争に向かう法案が目白押しです。し
かも、そうした悪法を強行採決という手段で通そうとしています。
 改憲を主張して登場した安部政権の閣僚は、核武装発言をおこなっています。
「北朝鮮脅威論」をあおり、制裁決議をあげ、ますます緊張をあおって、それを
主張の口実としているのです。野党までもが、これに同調していることは許しが
たいことだと思います。大量の核兵器をもち、侵略戦争を推しすすめるアメリカ
には自衛隊を派兵して同調しておきながらです。
 障害者は今、立場を超えて福祉の切り捨てへの怒りと共に、改憲と戦争への動
きに強い危機感と怒りをもっています。福祉・命の切り捨てと戦争に向かう政治
を直ちに止めさせましょう!
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■■10・31日比谷公園に全国から1万5千人が集まった!■■
 日本障害者協会、障害者の地域生活の実現を求める全国大行動実行委員会、全
日本ろうあ連盟の3団体の呼びかけで開催された「出直してよ!『障害者自立支
援法』10・31大フォ-ラム」は、日比谷野外音楽堂、公会堂、「にれの木広
場」、厚生労働省前の4つの会場にわかれて集会がおこなわれました。私たちも
手分けして参加しましたが「撤廃」を訴えるビラまきに大わらわ。そのため聞け
ていないところもあるので、2つの集会の報告をします。
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■日比谷公会堂の集会の報告
渡辺 博
 公会堂には、集会開始前から続々と参加者が入場し、集会開始時には3階席ま
でいっぱいになりました。はじめに、主催3団体を代表して全日本ろうあ連盟か
ら挨拶がありました。「コミュニケーションを有料にしていいのか? 会話は相
手が会って初めて成立するものです。ろうあ者だけの益ではありません」という
発言が印象に残りました。
 公会堂は、政党シンポジュウムがメインでした。自民党が欠席。公明党は福島
議員、民主党は園田議員、社民党は阿部議員、共産党は小池議員が参加。自民の
「逃亡」が参加者の怒りをかっていました。司会が公明党にヤジをとばさないよ
う参加者に要請していました。各政党の主張はだいたい以下のようなものです。
◆公明党-国は30兆の借金で財政危機だが、障害者予算は減ってない。拡大す
るサービスへの予算の確保を長期的にどうするのかが問題。措置制度のもとで小
さくまとまったままで日本の福祉はいいのか。ただし今日こんなに多くの人が集
まっているということを受けて何らかの対応は必要と考えている。小規模作業所
は守らなくてはならない。民主党改正案を審議しろというなら公明党が出してい
る臓器移植法改正案も審議してほしい。今後の障害者福祉という点では、義務的
経費の流れを守る。
◆民主党-自立支援法の改正案をだしているので、今国会でぜひ通したい。今後
の障害者福祉については、介護(介護保険?)は介護、障害者は障害者で、とい
うふうに考えてゆきたい。
◆共産党-民主党改正案に賛成する。まず応益負担の考え方をとめるべき。今日
1万5千人が集まったという事実のなかに自立支援法に問題があることは示され
ている。10・23に厚労省が特別国会にだした「実施状況について」という報
告が本当にそうなのか評価することを切り口に今国会で取り上げさせることはで
きるのではないか。社会保険庁の法案を与党が取り下げたので今国会では厚生労
働委員会は日程としては可能。応益負担で浮く予算は国と自治体を合わせて86
0億。国だけなら430億。予算がない訳ではない。
◆社民党-民主党改正案に賛成する。施行後の実態調査の検討が重要。今後の障
害者福祉という点ではまず応益負担の凍結だが、将来的には介護保険の方を障害
者福祉のように変えなくてはいけないと思う。就労と言っても、そうできる人の
場合でも障害者には労災も最低賃金もない。国連の権利条約締結を目指す。
 他の発言としては、主催者に入っていない育成会や日盲連所属の人からも発言
があり会場は怒りに満ちているという印象でした。
 ひとつ気になったのは、司会の共作連の藤井さんが「臓器移植法の審議の話も
でたが、両方やったらいいのでは」(ちょっと言葉は正確ではないかも知れませ
んが)という趣旨の発言をしたこと。これは危険だなと思いました。
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■10.31大フォーラム・日比谷野外音楽堂の報告
高見 元博 
 私は主に野外音楽堂に参加しましたのでその報告を書きます。公会堂や、にれ
の木広場も見に行ったので全体を通しては聞けませんでした。あとで野音の模様
をテープを聞いたところもあります。
 日比谷野外音楽堂を埋め尽くす5000人の集会でした。参加した障害者はみ
んな生き生きと自信にあふれ、こんな悪法に負けるものかという意思を表明して
いました。障害種別は様々です。それらの人たちが一致団結し、法の出直しを勝
ち取ろうという意欲に溢れていました。法の根本的見直し、私たちの言葉で言え
ば「撤廃」を要求する1万5千人でした。私たちの主張が全く障害者の感覚に合
ったものであることが分かりました。皆が言うことの中身はまったく「撤廃」と
同じことでした。私たちのまくビラもほぼ全員に受け取ってもらいました。拒否
されることのないビラ撒きというのは、ある種快感です。
◆集会発言の要旨を記します。
*主催者挨拶。「大行動実行委とJD、ろうあ連盟主催です。法の出直しを求め
て集まりました。マイナスの大きな影響が出ています。制度の組み立てに問題が
あります。長年積み上げてきた地域自立生活の基盤を根こそぎひっくり返されよ
うとしています。国は責任を放棄している。社会保障を崩壊させかねないもので
す。」
*DPI「私たち抜きに私たちのことを決めるな。悲鳴に近いことが全国でおき
ています。一から出直せということを社会に示して行こう。私たちの生活は格差
社会の象徴です。社会全体が左右される問題です。」
*JD・てんかん協会「昨年の10月31日は障害者の切実な声に応えない暴挙
でした。全国に相次ぐ心中事件。自立阻害です。障害者の生存権を保障しろとい
うのが今日の目的です。攻撃は団結を強めています。」
*大阪「大阪で14団体集まって6回の集会デモを行ないました。9・25に各
市で延べ1500人が市に迫りました。厚生労働省はは支援が進んでいるという
調査を出していますが、私たちの実態は大変です。制度を根底から変えていかな
いといけません。」
*育成会・埼玉。「働くのになぜ利用料を払うのか。親亡き後の弱者排除です。
生まれてきてよかったと思ってもらえるように努力していきたい。」
*全国腎臓病協議会「通院は生命維持なのに、十分なサービスが受けられない。
リハビリを求められても仕方ないのに法には柔軟性がない。」
*全国から17人の3分間アピール。
 「月に10万の収入から2万円の利用料のどこが公平な負担のあり方ですか。
家族に犠牲的介護を求めるものです。私は毎月5万円の負担です。誰もが安心し
て生きられる社会を作ることが行政の責任ではないのですか。」
 「参加者の多さは制度の問題性の大きさの反映です。なんでも一人でできるよ
うになることが自立か。できないことはできないと受け入れて自分らしく社会に
参加することが自立ではないのか。今トイレ、お風呂の回数を減らし、食事に制
限を加えています。」
 「掃除・洗濯に使えなくなった。普通の生活ができるようにしたいから頑張り
ます」
 「全くの無年金障害者が沢山いる。学生無年金障害者が訴訟を起こしている。」
 「道を歩くのにも金を取られる。」
 「話をすることにも金を取られる」
 「介護保険に3年後に統合と言われるが、介護心中が後を絶たず、介護難民が
増えている」
*精神障害者「精神病院は7万2千人の社会的入院含めて34万人の隔離収容大
国です。病院敷地内に退院支援施設作って退院したことにするのに一施設につき
1億円出すとい
う。許せない。心神喪失等医療観察法を作ったことも許せない」 ・・・等など
でした。
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■■12・5~6・障害者自立支援法の国会審議の傍聴報告■■
●12・5参議院厚生労働委員会の報告
高見元博
 12月5日に参議院厚生労働委員会で自立支援法の審議がおこなわれるという
ことで上京しました。現場には待ち合わせ時間に少し遅れて着きました。ちょう
ど新潟の桐沢さんたちが傍聴に入るのに出会い一緒に中に入りました。
 中に入ると自民党の中村議員が質問している最中でした。中村議員は障害認定
区分について質問しており、「抜本的見直しが必要だ」と言っていました。10
・31の1万5千人大行動は自民党をそこまで追い詰めているのです。もちろん
自民党の「見直し」とは激変緩和の1200億円補正予算のことです。4年後に
は「激変」するわけでペテン的政策というしかありません。またこの議員は、ヘ
ルパーの離職率が21.4%と高く、男性32歳で年収336万円、女性302
万円、ヘルパーで282万円と平均賃金の500万円に比べて低いと述べ、「ど
のような専門性をつけていくのか」と問うていました。
 この「専門性」というのが与党の新たな提起のようです。公明議員は「介護福
祉師の専門性。資格をどう差別化してランク付けするのか」と言っていました。
「看護師には準看護師、正看護師、看護大学などがある。介護福祉師にもこうい
うランク付けをすべき」と言いました。
 これに答えた厚生労働省の役人は「『専門介護福祉師(仮称)』を設ける方向
である」としました。また「教育内容を充実させ、新たな国家試験を設ける」と
も言っています。
 これはとんでもないことです。自薦介護人が一番障害者にとっていい介助者な
のではないですか。私のように業者の介護者を使っていても、できるだけ精神障
害者のあり方については見せてきています。現場が教育と思っています。専門試
験に受かった人が良い介護者になるとは限りません。一番の専門性のある精神科
医が多くは差別的隔離に加担してきたことを見ても、いまの厚生労働省の主導す
る「専門教育」など当てになるものではありません。障害者が教育に当たるよう
なシステムはないのですから、「専門性」という話しは危険な感じがします。
 民主党は「介護労働者の労働条件の整備」について質問していました。これは
とくに反対すべきことでもありません。労働者の労働条件と介護の内容は矛盾す
るものではありません。業者の77.1%は労働基準法に違反しているそうです。
福祉業者が金儲けという動機で動いていることを示す一つの指標と思います。
 また一次判定に信頼性がないという民主党の質問に答えて、厚生労働省は一次
認定から二次認定になるときに区分が変わる人の比率として「全体で33.2%、
身体障害者で20.0%、知的障害者で43.0%、精神障害者では52.9%」
になると答えました。
 また地域間格差があり、最高の宮城では30.0%、最低の奈良では10.9
%だそうです。
 この一次判定の信頼性のなさについては、共産党も聞きました。それに対して
厚生労働省は、「一次判定は86項目でおこなっており、知的・精神に対応する
20項目は二次判定で使っているから違いが出るのは当然」と居直りました。身
体で20%の区分変えが出ていることはどう説明がつくのでしょうか。それなら
知的・精神では一次判定そのものが必要ないと言っているのに等しいことに、気
づいていないようでした。
 また、「社会保障は最も重要な政策ではないのか」という民主党の質問に対し
て、柳沢大臣は「国民の期待はトップだ。しかし、大変な財政赤字の中で投入さ
れていることに国民は不安を感じているのだろう。持続可能で国民から信頼され
る社会保障制度が必要だ。支給と徴収のバランスが取れ、国民負担額が低いこと
が望まれる」と答えました。これは安倍政権の公約を述べたものです。安倍首相
は、自著「美しい国へ」の中で、いま高齢者年金額を年間約1%毎年引き下げて
おり、徴収額に見合った額への支給の引き下げをするから年金破綻は起きないと
書いています。これが政策と言えるのでしょうか。貧富の格差をさらに広めるも
のです。自民党は「格差社会で何が悪い」と開き直っています。社会保障解体の
狙いを隠そうともしないのです。
 共産党議員は、「試作品の車に公道を走らせるようなものだ」断じ、いつまで
にどう見直すのかと問いました。厚生労働省は「与党のほうからも意見があり、
速やかに着手したい、いつまでというのは困難だ」と答えました。
 社民党福島議員は、「自立支援法はこうなるといったはずだ。『言わんこっち
ゃない』という感じだ」「与党案は激変緩和でしかない」と問いました。柳沢大
臣は「与党の検討の結果を重く受け止めて取るべき措置を考えたい」と答えまし
た。福島議員が「与党は身の回りのことができるのが自立だと言った」と糾した
のに対して、柳沢大臣は「支持団体の施設では、少しでも身の回りのことができ
るようにと、トイレができるようにと指導していた。障害者の希望をかなえよう
とする姿勢があった。所得による自立は考えていません」と答えました。
 これでは重度障害者は地域自立生活というのは否定されています。そういうの
は自立ではないと決め付けるものです。
 福島議員は大田区の支援費制度裁判のことをあげながら、「生活できない人が
出ている。応益負担は無理だ」と断じました。柳沢大臣は、「一割負担、応益負
担といいすぎた。介護保険との横並びを考えすぎた。上限をおいており応益負担
と言えない。誤った受け止めが出ている。改善を検討している」と現実に困って
いる障害者が多数いることは無視し、「受け止めが悪いのだ」というのです。
「障害者が誤った受け止めをしている」と。しかし、実際に困っているのは障害
者です。「それは現実ではない」と言われても現実に困っていることをどうせよ
というのでしょうか。
 全体に10・31の闘いに追い詰められているのは自公政権の側です。柳沢大
臣の開き直りの背後には、障害者団体の中で自民党支持勢力が困っているという
ことが反映されています。自民党・公明党が専門資格を設けることで自薦介助者
をより使いにくくしようとしていることを許さず、「必要な人に必要な介助を」
求めて闘いましょう。
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●12・6衆議院厚生労働委員会傍聴の報告と感想
高林 成子
 12月6日の衆議院厚生労働委員会は、厚生労働関係の基本施策に関する件、特
に障害者福祉についてということで審議が行われました。午前中が6人の参考人
からの意見聴取と各党委員から参考人への質問が三時間余行われ、午後は柳沢大
臣も出席し質疑が行われました。
 参考人は、与党側から慶応大学の中島教授、世田谷区立知的障害者就労支援セ
ンターの宮武施設長、「社会福祉法人むそう」の戸枝理事長、野党側から日本障
害者協議会の藤井常務理事、DPI日本会議の尾上事務局長、障害乳幼児の療育に
応益負担を持ち込ませない会の池添事務局長でした。
 参考人の中で、障害者自立支援法に賛成の立場を明確にして意見を述べたのは、
中島教授一人でした。「障害児」の親であり、経済学の専門家の立場からという
ことで、障害者の自立とは福祉サービスの消費者として自立することを基本にす
えています。障害者が自分の生活をより豊かにするために、いかに自分の欲しい
福祉サービスを買えばよいか、賢い選択をする消費者になることが、本当の自立
した生活であり、福祉の市場化推進でその選択肢が広がるという持論を展開しま
した。
 命をつなぐための基本的な生活介助がきちんと保障されていない現状や、自己
負担が払えず理不尽な利用抑制や悲惨な無理心中などの事件が引き起こされてい
る現実をまったく無視した実に許しがたい話でした。
 二人目の宮武氏の話は、92%という突出した就職率を達成した就労支援セン
ターとしてのこれまでの取り組みとさまざまな工夫などについてで、自立支援法
については言及しませんでした。
 与党側の一人を含め、あとの4人の参考人は、自立支援法施行によって引き起
こされた、さまざまな問題について具体的なデーターや、実態等を示しながら、
障害者の地域での生活がいかに困難になったかことや、施設や事業所の経営が困
難になっていること。収入減で人員削減や職員の非正規雇用化が行われ、職員の
労働強化と労働条件の悪化から人材離れが起きており、アンケート調査で「やめ
たい」と思っている人が6割もいることが明らかにされました。福祉労働者の処
遇悪化が利用者のサービス低下をもたらしている深刻な実態が訴えられました。
 また、利用料の自己負担を理由にデイサービス等の通所をやめたり、利用抑制
がされ、介助時間を減らし、体位交換やトイレの回数を減らしたため体調を悪化
させる人が出ていることや利用料の滞納が出ているとのこと。
 法成立審議過程で、応益負担の導入は地域格差を解消するためと説明し、前大
臣は現行水準を下げないと言ったが、実際には、国の負担金に実質上限を設けた
めに、財政基盤の弱い自治体では、利用上限を設けたり、10月以降サービスを減
らしたところがある。その一方、自治体によっては独自の自己負担減免策等を実
施しているところ(そうせざるを得ない状況がある)、やりたくても出来ない自
治体など地域格差がさらに拡大しているなど、実にさまざまな問題が語られまし
た。
 「障害乳幼児の療育に応益負担を導入させない会」の池添氏は、乳幼児を持つ
親は若いため経済的に非常に負担になっていることを訴えていました。学校や保
育園は休んでも収入が減らないが、自立支援法の療育施設は日額払い方式になっ
たために経営が非常に困難になっている。障害の早期発見早期教育の重要性を強
調して、原則無料とすべきであり、措置制度に戻すよう訴えました。しかし、な
んで「障害児だけを集めて特別な療育の場に通わせなければならないのか納得が
いきません。「地域の保育所や学校に障害があろうとなかろうと一緒に」という
発想がまったくないことに、中々の熱弁なだけに聞いていてイライラしてしまい
ました。
 意見聴取のあと、各党の委員から参考人に質問がされましたが、やはり応益負
担についてが中心でした。野党委員は10・31行動に言及していました。
 私は、普段は国会審議はニュースで聞く程度ですが、6時間余を傍聴しての感
想は、あれだけ参考人が、真剣に問題や実態を訴えても、野党議員が熱弁をふる
っても、大臣以下、厚労省役人の答弁は、与党の補正予算での負担軽減策がださ
れているので、それを踏まえて今後検討していくといったあいまいな答弁に終始。
肝心なことには答えないし、意味のない同じ答弁をくり返したり、圧倒的な与党
優位を背景にした傲慢な対応が目立ち、悔しい思いと怒りでした。
 さらに、厚生労働委員会の委員は圧倒的に自民党議員が多数を占めています。
しかし、居眠りや出たり入ったりして席をはずしている委員が多く、まったく真
剣さに欠けているのが、傍聴席からは手に取るようにわかります。税金泥棒! 
もっとまじめにやれ! と叫んでやりたかったです。
 それはさておき、10.31大フォーラムの1万5千人の大結集をはじめ、これまで
の厚労省や国会前での取り組みがかなり影響を与えたことを実感しました。今の
現状は、我慢したり、やり過ごしたり出来る限度をはるかに超えて、本当に命の
切捨てが行われており、悲惨な事件が全国でひこ起こされています。
 この期に及んで、なんで「出直して」とか「見直して」なのか??? 怒りネ
ットの「障害者自立支援法を撤廃せよ!」を全国の障害者運動にどんどん広げて
いくことの重要性を改めて強く感じました。
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■■9・15 関西集会が167人の大結集で大成功■■
高見 元博
 障害者と福祉労働者は、自立支援法の撤廃を求めている事がこの日の結集のす
ごさによって明らかになりました。厚生労働省や政府はこの事実を直視すべきで
す。「撤廃とまでは言えない」と思ってきた多数の障害者にとっても、大いに力
づけ、「撤廃しかないんだ」と思うことのできる結集でした。尼崎市立小田公民
館の大ホールをびっしりと埋め尽くす167人の結集は、予想をはるかに越える
ものでした。
●障害者や福祉、医療、教育現場で働く労働者が次々発言
    
 集会では、障害者が次々と発言に立ち、<撤廃>への思いのたけを語りました。
また、福祉職場で障害者切捨てを担わされている自治体労働者、精神科診療所で
自立支援医療の実務をしている医療労働者、障害者施設で働く労働者、養護学校
で働く労働者などが発言し、障害者と共生するためにどうしたら良いかを悩みな
がら障害者と共に闘うと誓いました。障害者と連帯する労働者の、大きな流れと
なった決起が始まっていることを示しました。この集会を出発点にさらに大きな
障害者、労働者の自立支援法撤廃の運動へ拡大していきましょう。自信と確信を
持って<撤廃>と言い切ろうではありませんか。
 この日の結集には、自民党の安倍が政権につくことへの危機感も大きかったの
ではないかと思います。安倍は「戦争を始める決断ができる政治家が勇気のある
政治家」「任期中に改憲をやり遂げる」と著書で公言しています。戦争の時代に
真っ先に抹殺されるのは障害者です。また、「終末期医療をやめる事で9000
億円が節約できる」などと言っています。これは「生きる価値なき生命が存在し
ている、殺してもいい生命がある」という明らかな優生攻撃です。障害者自立支
援法は序曲に過ぎず、これから本格的な障害者抹殺攻撃が始まろうとしているの
ではないかと思います。安倍政権による憲法9条、25条の改悪に怒るあらゆる
人たちと共闘していかねばなりません。
【資料・自民総裁選(ニッケイネット06.9.4)】
(9/4)終末期医療の見直しを・安倍氏、歳出削減で
 自民党総裁選に出馬を表明している安倍晋三官房長官は4日、福岡市内で開い
た九州ブロック大会で、社会保障関係費の抑制に関連して、「終末期医療は見直
していかないといけない」と述べた。終末期の在宅医療促進などで抑制を図って
いるが歳出削減の徹底に向けて一段の見直しが必要との認識を示したものだ。た
だ、具体的な方法には触れなかった。終末期医療は高齢化の進展や医療技術の進
歩などで、医療費に占める割合が高くなる傾向にある。死亡前1カ月の終末期医
療費は総額約9000億円とされる。安倍氏は社会保障費の抑制に向けて (1)介護
予防の強化 (2)年金、医療、介護を含めた社会保障の一体的な見直しの検討―
―もあげた。
●命が危ない!人間性が奪われる!・・・・・各発言の要約
◆主催者挨拶・怒りネット関西代表住田雅清
 「みんなの不安や怒りを出し合い次の運動のエネルギーにしましょう。」
◇視覚障害者Aさん
 「7・4、2200人による大阪府庁包囲行動の結果、聴覚障害者は無料、移
動介助は非課税世帯で2000円、課税で4000円になった。本当に困ってい
るんだと声をあげていくことが大事だ。」
◇施設で働くBさん
 「入居されている人は『戦争になったら僕らは真っ先に抹殺されてしまう』と
言っている。施設から出ていろいろなものに触れたいが、一割負担が重いから、
完全に引きこもりにならざるをえない。障害者と施設労働者、すべての労働者の
力を合わせて障害者解放を勝ち取っていきたい。」
◇医療労働者Cさん
 「行政は書類の作り方からしていいかげんだ。ミスだらけで、これだけいいか
げんだと肝心の負担上限も間違えているかもしれない。一番困るのは障害者と医
療労働者だ。行政に言っても作業は外注化しているから「言っておきます」とい
った対応しかしない。毎日毎日怒りが湧いてくる。」
◆基調報告・古賀さん
 「自立支援法では生きていけない。水を飲めない人の介助は14分、食べ物を
飲み込めない人は3.1分、どこから出てきた数字かと厚労省に聞いても職員は
答えられない。
 障害者はますます隔離されていき、金だけ取られる。日額払い制(今までは月
単位で行政からのお金が出ていたものを毎日毎日何人の障害者が利用したかとい
うことで金額が決められる制度となった。そのために利用を休む人がいると出る
金額が減る)で施設に入る金が減り、職員数の削減が始まっている。その結果障
害者への虐待的なことが増えている。法が成立するまでの闘いは一つ一つが歴史
になかった画期的闘いだった。法が成立しても闘いは拡大している。10・31
には2万人を日比谷公園に集めたい。いろいろな人の怒りと結びついて闘ってい
けば勝てる。水戸事件は8年かかって勝利した。東京の障害者施設民営化も阻止
した。労働者・労働組合の闘いこそが求められている」
◇ガイドヘルパーDさん
 「親の負担を減らすためにガイドの時間を減らす人が増えている。障害児は自
分の行きたいところに行けなくなっている。障害者と私たちが一緒に普通に生活
できるようにしていきたい」
◇養護学校の介助員Eさん
 「賃下げにあったのでストライキで闘った。常南交通のハンストにも駆けつけ
た。子どもたちを追い詰めるような授業や介助が当たり前の学校です。労働者の
問題だ。障害者の問題を自分のこととしてもっと拡げていかないとあかん。」
◇作業所で働く障害者Fさん
 「作業所の障害者が就職するほど、成績がよいということで作業所への補助金
が多い。『健常者』でさえ就職が難しいのに、障害者に仕事はない。作業所では
働いてもらうお金以上の額の利用料を取られる。自立支援法は撤廃しかない。」
◇医療労働者Gさん
 「9・12高槻の集会に700人集まった。撤廃の展望はある。」
◇遠方から来られた障害者Hさん
 「国会の傍聴席から『障害者を殺す気か』と言ったら、小泉チルドレンが『ま
だ殺していないぞ』とやじり返した。今本当に殺されている。団塊の世代は闘い
のだいご味を知っている。みんなが団結して闘ったら怖いものはない。」
◇精神障害者Iさん
 「障害者に死んでしまえというような攻撃だ。労働者と障害者が団結すれば勝
利の展望はある。」
◇ヘルパーJさん
 「国家権力は15年前に小泉が厚生大臣だったころから今のことを考えていた。
7年前にヘルパーユニオンを結成した。介助時間数がどんどん減らされている。
単価が減る中で一人当たりの件数を多くせざるをえず、余計に忙しくなった。し
かし、やはり利用者が一番しんどくて、生活できない実態がある。」
◇大阪府職労働者Kさん
 「7・4大阪府庁行動は、ビラを受け取り、シュプレヒコールも聞こえていた。
組合の組織率が低くなっていて、実際に障害者福祉の関係で働く組合員は少ない。
そういう職場の人は国のやり方に怒っている。しかし、障害者と合い向かうと自
分を正当化してしまう。労働組合の第一は労働者の権利と団結を守る事にあるが、
自分のやっている仕事の事についてもきちっとものを言っていかないといけない。
かつて総評がやった障害者との共闘をもう一回やりたい。多くの仲間を組織して
いきたい。」
◇関西合同労働組合Lさん
 「問われているのは労働者、労働組合だ。虹ヶ丘学園という九州の知的障害者
授産施設で、障害者を金儲けの道具にしているということで労働組合が闘ったら
経営者が自殺し労働組合が悪者にされた。労組をつぶすための偽装廃園にした。
署名に取り組んでいます。協力お願いします。」
◇在日朝鮮人Mさん
 「国際連帯の立場から述べます。根本はなにかというと靖国神社にある。軍国
主義にいかんがためだ。北朝鮮を攻めつぶすというむちゃくちゃな話です。北朝
鮮が悪い、朝鮮人が悪いと、己が昔やった事は全部水に流してしまう。侵略を反
省していない。国際連帯が大事です。」
◇大阪市職労働者Nさん
 「仕事はケースワーカーです。毎日教えられる事は疑うのが仕事、病気と言っ
ていても働けるんじゃないか、金隠しているんじゃないかと疑う事だと。絶対に
違うと思います。当局に対して闘ったときの喜びを思い出してほしいと毎日思い
ながら、悩みながら働いています。労働組合を闘う組合としてもう一度生まれ変
わらせたい。」
◇夫が労災認定の裁判を闘っているOさん
 「夫は月100時間の残業をして過労で倒れて脊椎損傷で重度障害者になりま
した。夫のメッセージです。『「美しい国へ」という本を次期総理になる人が書
いた。教育基本法、憲法を改定し国家のために死ねる人間で国を満たしたいそう
だ。太平洋戦争のときに障害者が非国民扱いされたような同じ時代が来ている。
私のドクターは「貧乏人は死ねという時代だ」と憤っている。リハビリも9ヶ月
で打ち切られる。完治の見込みのないリハビリに金をかけるのはムダだという国
のお達しがあるからだ。『美しい国』は富んだ人間のみが享受できるようだ。共
に闘いましょう」
◆まとめ。怒りネット関西Pさん
 「怒りネット関西は精神障害者が多く、自分で組織化するのが難しい人が多い。
今日発言された労働者たちが自分のこととして集会を組織してくれた。自立支援
法は、お金持ち、「健常者」並みに働ける軽い障害者のみを支援するものだ。重
度障害者は戦争の役に立たないから殺してしまえという法律だ。おかしいことは
おかしいと言い続けないといけない。仲間をどんどん作っていって、労働者にも
闘いを担ってもらって、一緒にこの世の中で生きていく仲間だとやってほしい。
政治家は障害者が1万1千人集まっても怖くないと差別した。労働者にも集まっ
てもらって、次は5万、10万人の隊列で国会包囲デモをやりたい。障害者だけ
じゃ無理なんです。憲法を変えて戦争になって障害者とか高齢者が大切にされた
事はこれまで一度もない。餓死してミイラになって見つかった人のように、放っ
ておかれて殺される。障害者の問題でハンストするような労働者を求めています。
共に闘って下さることをお願いします。」
-----------
・アンケートより(抜粋)・
◇発言の時間が多くとられていていろいろな話がきけてよかったです。特に津市
からこられた方の発言、宝塚のヘルパーさんの発言、府職の方、尼崎の「在日」
の方(侵略を引きついでいる)、市職の方、そして住田さんの発言がよかったで
す。
◇古賀さんの「法案が通ってしまえば、運動はポシャるの常識であったが、この
常識をうち破ろうとしているのが反対運動。障害者解放は労働組合の課題」。同
感です。
◇古賀さんの「勝てるかどうかはわからないが、闘うしかない。でも勝てるんだ
よね」という発言が印象的でした。
◇なぜ「労働者」なのでしょうか? 私はフリーランスですから労働者ではあり
ません。資本家も事業家も主婦にともに闘ってはいけないのでしょうか? 「労
働者」を強調するたび、排他的になっている気がします。ただ「市民」ではいけ
ないのでしょうか。私は個として連帯したいと思います。
◇全面改正、あるいは「自立支援法に代わる新法を求める」とした方が、「ウケ」
がいいように思ったりもします。悩ましいところですが・・・
◇スジとしては、どう考えても「撤廃」しかないでしょう。ただ、水を差すよう
ですが、撤廃させるためのシナリオはあるのでしょうか。集団で圧力をかけるの
か、選挙に勝つのか、議員を味方につけていくのか、違憲訴訟か、成功するかど
うかはともかく、戦略的に闘いたいと思います。
◇是非やる(※「撤廃」)べき。あいまいな妥協は敗北の因になると思う。
◇とにかく、やってみよう。勝つまで。

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2006年10月22日 (日)

怒りネット通信 第23号

怒りネット通信 第23号 
2006年10月22日
■怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
■もくじ
国会審議をやり直させよう
10・2厚労省抗議行動の報告、請願文
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●10・31 大フォ-ラム実行委員会呼びかけの
 出直せ!「障害者自立支援法」 10・31・日比谷公園 に大結集しよう!
 12時、日比谷公会堂、野外音楽堂、厚生労働省前に集合
 ◎怒りネットは、10時半クレオ(霞ヶ関の弁護士会館)ロビ-集合
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「自立支援法」撤廃へ、大同団結して国会審議をやりなおさせよう!
古賀 典夫
 10月11日に民主党は、「障害者自立支援法及び児童福祉法の一部を改正する法
律案」を国会に提出しました。他の野党も、「支援法」によって引き起こされている
問題を国会で取り上げ是正すべきであるとしています。
 政府・与党が強引に押し通した「支援法」により、障害者とその家族、福祉労働者
の生活が破壊されています。命さえも奪っています。怒りは急速に拡大し、障害者の
闘いは、ますます力をつけています。こうした状況が野党を突き動かし、法成立から
1年も経たない中で、国会での再審議を迫っています。
 野党側は、今年の通常国会においても、「支援法」をめぐる集中審議を与党に求め
ました。しかし与党はこれに応じませんでした。今度こそこのような審議拒否を許し
てはなりません。
 帰趨を決するのは私たち障害者、そして連帯する仲間たちの運動のエネルギーです。
 10月31日に全国から日比谷に大同団結し、国会に対して私たちの怒りと力を突
きつけましょう! そして、「支援法」を撤廃させ、地域で暮らすことを保障する制
度をかちとりましょう!
●国会をめぐる動き
 法案に先立って発表された民主党の「障害者自立支援法改正法案」と「6つの緊急
提言」によると、「緊急避難のため」として、「1。定率一割負担の凍結(当面、今
年3月までの旧制度に準じた費用負担に戻す) 2。障害児・者福祉サービスを維持
するために必要な支援」の2点を挙げています。 応益負担凍結について法案では、
当面応能負担とすることは法律の中に記載されますが、3月時点の負担に戻るかどう
かは政省令にゆだねられているようです。ここで気になるのは、「6つの緊急提言」
に出てくる「障害者の自己負担の前提として必要な所得保障を早急に実現する。そし
て、それまで定率一割負担は凍結する」ということです。
 所得保障と応益負担を結合させてはなりません。所得が増えただけ、利用料として
取られるだけのことです。80年代に、障害者の受け取る年金が増えた分、施設利用
料が増やされたのと同じことです。
 昨年の国会論戦でも明らかになったように、応益負担とは介助などを便益として買
うという考え方からきています。これは、憲法25条に規定されている国や自治体が
福祉を保障するという考え方を否定するものです。したがって介護保険をも含めて、
応益負担は撤廃する以外にありません。また、買うという契約を厳密化させるものと
して、日額払いは出てきています。福祉を買うという契約制度そのものを廃止すべき
なのです。
 民主党案の2について法案では、「国及び地方公共団体は、当分の間、障害福祉サー
ビスの円滑な提供の確保を図るため必要があると認めるときは、指定障害福祉サービ
ス事業者及び指定障害者支援施設の設置者に対し、財政上及び金融上の支援を行うも
のとする」とされています。
 残酷な福祉切り捨てを推し進めてきた国が、この程度の規定でどの程度の「支援」
を行うのか、不安を感じます。緊急という点でも、「見なしヘルパー」や「基準該当
事業所」の報酬単価削減、あるいは、障害者の徹底隔離を進め入院の機会さえ奪う日
額払いの廃止などが打ち出せないものか、と考えてしまいます。
 ともあれ、私たちはこうした野党側の動きを「支援法」撤廃のための橋頭堡を作る
ものとしていきましょう。応益負担の苦しみは1日たりとも許せません。そこから、
さらに進んで「退院支援施設」のみならず、病院敷地内グループホームなども撤回さ
せていきましょう。福祉を保障するものとしていくならば、障害者が地域で暮らして
いくために何が必要かを本人たちと相談すればいいのであり、「支援法」にもとづく
認定調査や審査会など必要ありません。
●「支援法」撤廃を戦争反対と一つに闘おう!
 この臨時国会において、こうした橋頭堡をうち固めるためには、さらに重大な問題
があります。改憲のための国民投票法案、教育基本法改悪案、共謀罪新設法案など、
改憲と戦争に向かう法案が目白押しであるという事態です。さらには、「脳死」を一
般的な人の死として命を切り捨てる「臓器移植法」改悪案があり、「尊厳死・安楽死」
推進の動きがあります。これらの動きを許すならば、わたしたちの橋頭堡は無に帰す
る危険性があります。こうした悪法の成立を阻止しましょう。
 民主党は他方で、国民投票法案に賛成し、与党以上に愛国心を強調する教育基本法
改悪案を国会に提出しています。軍事大国化と戦争は、絶対に福祉とは相容れません。
愛国心の政策的強調は、必ず他国を踏みにじる方向に向かい、民衆の平和と福祉は崩
壊するのです。障害者の生活と未来は、私たち障害者の闘いにかかっています。そし
て、家族、福祉労働者をはじめめとする労働者・市民のみなさん、共に力を合わせま
しょう!
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10・2 障害者自立支援法全面施行弾劾 厚生労働省抗議行動の報告
青木 良子
 10月2日、厚生労働省に対して10月1日からの障害者自立支援法の全面実施に
対する怒りをぶつけようと、怒りネットの抗議行動をおこないました。新潟、茨城を
はじめ立川市、北区、世田谷、太田、板橋、杉並などから約20人が集まりました。
あいにくの小雨の中でしたが、12時から1時間、昼休みで正門からドッと出てくる
人々に向かってビラをまき、マイクで厚労省にむかって抗議しました。
 13時から正門前で請願行動。応対に出てきたのは、厚労省側は障害保健福祉部企
画課・宮越係長と坂本という人の2人でした。こちらから、まず怒りネットの請願文
を朗読。つづいて世田谷の「ガチャバンともに生きる会」、板橋の知的障害者と親、
小平市の藤本さん、新潟の「障害者の生活をともに考え実現する会」が次々と請願文
を読み上げるという形をとって怒りの肉声を直接、厚労省の担当官にぶつけました。
 厚労省側の人物は単なる窓口でもなく、宮越係長という人はキャリアウ-マンとい
う感じの若い女性なのですが、国会で大臣答弁の補佐(大臣が答えに詰まった時、耳
打ちする悪い役)もしたり、坂本という人もみんなが自立支援法について電話すると、
応対する実務者です。
 藤本さんは7人分の請願書を提出し、そのうち一つを読み上げました。最後に太田
区の鈴木さんから口頭で「大田区では2年前から移動介護を月32時間にしています。
(1日1時間しか)外に出られないなんておかしいと思い、裁判をおこしました。1
1月29日に第一審の判決がでます。全国の障害者の外に出る自由のために訴えまし
た。厚労省に言いたいのは、障害者を家に閉じ込めるようなこんな政策を許していい
のかということです」との発言がありました。
 いつも請願文は受け取るだけというのが厚労省の方針ですが、あえて感想をたずね
ると宮越係長は「厚労省も自立支援法の国として考えていた趣旨なり、こういう風に
やっていきたいと思っていた部分をシッカリできるようがんばりたい」とおなじみの
腹立たしい官僚答弁。坂本さんの方は蚊の鳴くような声で「皆さんの話を聞いて、い
ろいろ感じるところがありました」と発言。私たちは、あくまで法の撤廃を強く申し
入れて請願行動を終えました。
 この頃には雨もあがって、農林省別館で昼食休憩。農林省の別館にこんな使いやす
い食堂があったなんて始めて知りました。里内さんから昨日茨城で行われた栗ひろい
の栗までふるまわれて、シッカリ腹ごしらえをしました。その後、タクシー組と徒歩
組の二手に分かれて国会に移動し「自立支援法の撤廃を求める署名」の提出行動にう
つりました。
●「撤廃署名」第2次提出行動
 衆参両院の議長宛の署名というのは直接には紹介議員に提出することになるので、
午後3時半から、福島みずほ議員に参議院会館会議室で4101筆の署名を提出しま
した。これで撤廃署名は現在、合計1万275筆です。この場には、保坂議員と辻元
議員の秘書も参加しました。
 福島みづほ議員からは、臨時国会に応益負担の凍結などを求める法案を野党共闘で
出そうという準備をしていること、埼玉の福祉施設を視察してきた感想などが話され
ました。30分ほど討論した後、議員は次の予定のため退席。あとは5時近くまで秘
書の石川さんと懇談しました。北区では「障害者自立支援法の是正を求める意見書」
が区議会で採択されたそうです。
 最後に古賀さんが「臨時国会での教育基本法とか国民投票法案とか共謀罪とかの動
きはどうですか?」と質問すると、「ヤバイですね」とひと言。怒りネットとしては
「とくかく頑張ろう」「10・31日比谷公園に集まろう」ということを誓い合って、
17時すぎこの日の行動を終わりました。
●石川さんの話にもありましたが、臨時国会は本当にきな臭い。10月10日の北朝
鮮による「核実験」報道がされると、武力行使をおこなう国連決議をあげようと日米
両政府が動き、戦争の足音が一段と高まっています。イラクでは戦争の口実にした
「大量破壊兵器がなかった」ことが明らかになっているのに、あゝした侵略戦争を今
度は朝鮮半島にむかってやろうとしています。憲法25条・生存権も憲法9条の戦争
放棄条項なしにはありません。北朝鮮の何百倍もの核兵器をもっているアメリカ。軍
事費には莫大は予算をつぎこみながら、福祉は削りに削る日本。なぜこんなに民衆の
命が奪われなくてはいけないのでしょう。死すべきは国家だ!というのが、この日の
私の感想です。
 怒りネットでは、10月11日の会議で『とめよう戦争への道!百万人署名運動』
が呼びかける「憲法9条の改悪に反対する署名」への取組みを決めました。
-----
請願文
厚生労働大臣 柳沢伯夫殿
怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
 私たち、「怒っているぞ障害者きりすて!全国ネットワーク」は10月からの障害
者自立支援法の本格実施に強く抗議すると共に、自立支援法をただちに撤廃するよう
強く要請します。
 自立支援法の一部施行以来半年、私たちが指摘してきた問題が現実として全国の障
害者に襲いかかっています。1割の応益負担の強制によって利用料負担に耐えられず
に通所、入所施設から退所した人、ヘルパー派遣などの施策の利用をあきらめた人、
利用を減らした人が大量に生み出されています。通所、入所施設では報酬が日額払い
になった結果軒並み減収となり存続を断念するグル-プホ-ムが出始めています。ま
た、入所施設の敷地内へのグループホーム設置を認め、「退院支援施設」を突然うち
出し、精神病院の一部を転換するだけで病院から退院した事にするなど「施設から地
域へ」や「社会復帰の促進」といった厚労省自らが掲げてきたことにもまったく矛盾
するような方針が打ち出されています。これだけを考えても「自立支援」がいかにま
やかしであるかがはっきりしているではありませんか。
 さらに、障害程度区分認定は私たち障害者の現実の生活を何一つ反映しておらず、
とりわけ知的障害者や精神障害者のほとんどが極めて低い程度区分認定しか当てはま
らない構造になっています。しかも、各程度区分ごとの国庫負担基準は介護保険より
もさらにはるかに低いものとなっています。10月からはこの問題だらけの程度区分
が私たち一人一人の障害者に具体的に適用されるのです。現実に、現状の介助の水準
を引き下げる市町村が続出しています。昨年の国会審議の過程で多くの障害者のこれ
らの批判や指摘に対して厚労省は大臣自らが「現状の水準が引き下がるようなことは
ありません」と明言していたではありませんか。これでは障害者は、地域生活はおろ
か生きていくことさえできません。自立支援法の一部施行が強行された4月を前後し
て、障害者殺しや心中事件が激増しています。10月以降このような事態がますます
増えることは明らかです。自立支援法のもとでは、私たち障害者は「自立」すること
はおろか地域で生活することも生きていくことさえもできなくなることは事実を通し
て明らかになっています。厚労省は今すぐ障害者自立支援法を撤廃し、国の責任で障
害者の生活をきちんと保障するよう強く求めます。
 私たちは自立支援法を絶対に認めません! 
 障害者自立支援法を廃止に追い込むまで闘うことを宣言します!
-----
●請願
きめ細かな減額するなら、なぜこれまでどおり応能負担にしないのか?
特定非営利活動法人・ガチャバンともに生きる会
 私たちは「障害者」が差別されることなく地域であたりまえに生きていくことを実
現するために世田谷で活動している「非営利特定活動法人 ガチャバンともに生きる
会」です。基準該当事業者の認定を受け「障害」をもつ仲間たちに介助を派遣してい
ます。
 私たちは障害者自立支援法をただちに撤廃されることをここに要請します。そもそ
も支援費制度への移行が何一つ納得のいくものではなかったにもかかわらず、介助を
はじめ生きることに欠かせない手だてをサービスといい、国の責任を放棄しておいて
自由契約だとし、財政的裏づけもないまま応益負担を導入していったことは「障害者」
を人として切り捨てる政策以外のなにものでもありません。
 私たちの仲間は30代の「知的」「身体」の「障害」をもった人たちが多くいます。
ようやく地域自立生活に踏み切った人やこれから徐々に親元を離れて地域の中で介助
者とともに自立生活をつくりあげていこうとしている人たちです。
 しかし「障害者」の反対を押し切って成立した自立支援法の、10月本格実施はこ
うした「障害者」の未来をたたきつぶそうとするものです。応益負担の導入は、重い
経済的負担感として、家族に「障害者」がいることをどれほど強烈に思い知らせ、
「障害者」自身に絶望感を強制しているかしれません。重度であればあるほどその地
域生活は不可能になっていくしくみは、未来どころか今現在「障害者」が同じ人間と
してあることを否定することです。
 著しい負担には減額などきめ細かに対応するというなら、なぜこれまでどおりの応
能負担にしないのですか? 「障害者」はこれほど金のかかる存在だとアピールした
いのですか? 金をむしりとるばかりか、「障害者」にこんなに金を使う必要がある
のかという声を強めて今以上に差別をあおるのが障害者自立支援法に他なりません。
 強く撤廃をもとめます。
10月2日
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●要望書
知的の障害を持つ者が益々不利な状態に追いやられそうな自立支援法に反対です!
知的障害を持つ者とその親
 昨年、国会にて自立支援法が決まり、障害を持つ者にとってとても生き難い制度に
かわってしまいました。長年、知的の障害を持つ者はいつも不利な状況におかれ、全
身性の障害を持っ方たちのように同じ権利をうけられていません。益々不利な状態に
追いやられそうなのがこの支援法です。
 パンフレットの表紙には、自立支援法は「いっそうの充実される地域での安心して
暮らせる社会の実現を目指しています」とかかれています。
 「国は現状を低下させない」ともその時の厚生労働大臣が答えています。
 現在、娘は出掛けるのが好きで毎日それを楽しみに外出しています。しかし、支援
法において知的の者はとても不利な判定になると聞いており、しかもこの10月より事
業所の報酬単価も下がるとなるとサービスの低下等が懸念されます。
 もともと知的の者は(というより人間は人それぞれ、個性が違います。)更に個性の
違いが強いのです。支援を受けるということは人と人とが、その人の生き方とも向き
合うことです。お互いに全人格を受け入れて成り立つ関係なのです。そこに資格制度
が必要とはどうしても納得できるものではありません。資格があってもいい加減な処
し方をされたことがあります。お役所の方々は資格のレベルアップをすると、充分な
提供がされると思われるのでしょうが、そうではないということに気付いてください。
資格がなくとも受け止め付き合って貰えるように資格制度を失くしてください。いま
までの生活を継続しパンフレットの表題どうりに自立を支援し、充実できるよう強く
要望いたします。充実した地域での安心した生活は私たちにも必要です。更に24時間
の生活の保障を求めます。
2006年10月1日残酷な自立支援法施行日
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■障害者自立支援法撤廃についてのお願い
東京都日野市 男性35歳 納税者
  今年の4月1日から施行となった「障害者自立支援法」。この法律はいやという
ほど耳にしてきましたが、自分自身今まで漠然としか理解していませんでした。
 先日、この法律に詳しい関係機関の方からお話を聞く機会がありました。とても分
かりやすいご説明で、質問にもいろいろと答えていただき、大変充実した時間でした。
 しかし、聞けば聞くほど不可解な点が出てきたのも事実です。政府がいくら言葉を
並べても、私には、「国の財政が減ってきたから障害者も負担してください。」とし
か聞こえません。
 また、改正の柱の中で、「就労支援事業を強化する。」という項目があったのです
が、具体的に何をどうするのか明示されていません。就労を目指して訓練所や作業所
に通う障害者の方々にとって、利用料が発生するということは、負担が困難な場合そ
の通所すら危うくなるということです。これで本当に「就労支援強化」と呼べるので
しょうか?
 ただ、就労のバックアップに関して、全く動きがないわけではないようです。例年
の複数の企業による障害者への合同説明会が、先日都内のある場所で行なわれたとニュ
-スで報道していました。明るい話題を聞いて嬉しさを感じたのですが、同時に悲し
い現実も知りました。現在都内では、法定雇用率の対象となっている企業の30%し
か障害者を雇っていないというのです。これを守っていない企業は、毎月公的機関へ
罰金を納める規則となっています。にもかかわらず、上記の様な現状が続いていると
いうことは、「障害者に人件費を払うくらいなら、毎月罰金を納めた方が良い。」と
考える企業が少なくないように思われます。いまだにこの様な偏見が根にあるという
のは、とても悲しむべきことです。障害者に利用料負担を強いる前に、例えば就労支
援に力を入れるというのなら、企業への罰則規定を強化して、雇い入れを働きかける
など、国がすべきことが、他にもっとあるのではないでしょうか?
 数年後には、介護保険との統合も噂されています。障害当事者でない一納税者とし
ても、今後国民の福祉がどうなるのか不安ばかりが募ります。当事者の方々にとって
は更に深刻な問題です。法の中身も問題、矛盾を感じ、納得のいくものではありませ
ん。「障害者自立支援法」は、撤廃して下さい。
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■障害者自立支援法撤廃の請願
東京都福生市 渡辺 豊一(重度障害者)
 障害者自立支援法、名前だけはなんとすばらしいのでしょう。中身を知った知り合
いの障害者は、これを障害者自殺支援法だと皮肉っていました。
 国は障害者のくらしや命についてどう考えてくれているのでしょうか。親身になっ
て考
えてくれていますか? ここ5、6年で日本の福祉が変わってきています。それも悪
い方向に。国の財政が苦しいからってなぜ立場の弱い障害者に負担を強いるのですか?
 確かにこれまで国はいろいろな面で私たちのくらしを助けてくれる施策をしてくれ
ました。しかし、それは我々障害者の先輩たちが、身を挺して運動して要求していっ
たからであり、国の方から自主的につくったものではありません。
 国の方から自主的につくる法律は、高齢者の介護保険制度、障害者の自立支援法な
ど、弱者をいじめる法律だけです。どう考えても、この国は、力の強い者にはやさし
くて、力の弱い者には厳しい国のような気がしてなりません。これで本当に先進国と
言えるのでしょうか。
 財政が苦しいのは、国や区市町村が無駄使いをしているからです。虚栄や見栄のた
めに税金が使われていないでしょうか。税金は、国民みんなのくらしが良くなる方向
に使ってほしいのです。
 国は、イラクに自衛隊を派遣しました。でも、何も成果がなく税金だけが使われて
しまいました。また、沖縄にある米軍基地をグァム島に移転せるのに、我々庶民には
想像もつかない額のお金が使われました。それも税金ですよね。その額のお金があれ
ば、どれだけの数の困った人たちの暮らしや命が守られることか。頭の良い国の職員
や政治家の先生ならすぐに試算できるだろうに・・・。そんなところを削らないで、
なぜ、自国民の中のさらに弱い立場の我々に犠牲を強いるのですか? 我々障害者の
命は、米軍の基地以下ですか。安倍総理は「美しい国づくり」を提唱していると聞き
ますが、日本は今大変な時です。今、現実に我々の命やくらしが脅かされています。
国民のくらしや命を踏み潰すようなこの国を、美しい国と思う人がいるでしょうか?
 まずは、自国民に目を向けてください。
 4月から障害者自立支援法が施行されてしまいました。今までだって我々は、贅沢
なくらしをして来たわけではありません。平均以下の生活をしてきた障害者がほとん
どです。それをさらに生活レベルも下げさせる。それでも足りずに命をつなぐことさ
えも危うい現実に追い込んでいます。すでにこの法律のために命を落とした障害者や
家族はたくさんいます。施行後半年、この法律については、いろいろな立場の人から
批判の声は多く聞きます。でも称賛の声は聞いたことがありません。障害者自立支援
法という名のもとに障害者自身のくらしや命が犠牲となっていくこんなことはもうや
めさせてください。この法律には絶対反対です。
 一刻も早い撤廃を要求します。
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■もう、やめて!
東京都福生市在住  渡辺 美代
 重度障害者をもつ55歳の母親です。平成18年4月1日より障害者自立支援法と
いう法律・・・。現在に至ってもなお「何だ、これは?」の一言です。施行前、施行
後とこの法案、国のやり方には疑問と怒りが募るばかりです。
 子供(重度障害をもつ)が生まれた時から今日まで30年間、精神的、肉体的金銭
的に毎日命を削る思いで生きて来たのに。これからも続く長い道のり。重度障害者の
生活、こればかりは、努力すれば解決するとは限らない事の連続です。 命ある限り、
生きる努力は惜しみません。しかし、国家、法の手で庶民の、その中でもさらに弱い
立場に立たされている重度障害者やその家族の生きるすべを無くす事は断固許せませ
ん。
 こんな法律が、決定してしまうことが、世の中を滅ぼしてしまう第一の原因です。
こんな思いやりのない法律をまかり通らせる国。そんな国で思いやりある子供、人間
なんか育ちませんよ。基本はひとりひとりの人間の心がつくり上げている社会。どう
して人の心をもって対応してくれないのか残念でなりません。
 厚生労働省はじめ、この障害者自立支援法に関して、国で仕事をされている皆さん、
どうか机上の理論だけで障害者や弱者のことを決めていかないで下さい。あなたがた
も、お母さんのお腹を痛めて裸でオギャ-と生まれた同じ人間ではありませんか。ど
うか、人の心をもって、この法律のもとで苦しむ障害者の声に耳を傾けて下さい。実
態を見て下さい。この法律が続けば、この先、障害者や親たちは、生きて行けません。
 どうかお願いです、この障害者自立支援法を撤廃して下さい。どうしても福祉の見
直しが必要なら、じっくり時間をかけてやるべきです。
 重ねて言わせていただきます。重度障害者の親として障害者自立支援法は断固反対
です。撤廃をお願いします。
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■「障害者自立支援法」は納得できません
東京都在住 重度障害者の母親より
 私は、重度障害者の母親です。4月から障害者自立支援法が施行されました。それ
から半年、障害を持つ子供本人も家族も金銭的、精神的な負担がどっと増えました。
 私どもは、子供の通院や移動確保のために車を所有しています。しかし、最近のガ
ソリンの高騰により、家計は圧迫されています。それでなくとも景気は悪く一般庶民
の生活は大変です。ある程度の収入があったとしても、重度障害の子供のさしあたっ
ての生活、親無き後の生活のための経済的負担は言葉では尽くせないものがあります。
 そこに、この障害者自立支援法です。利用したサ-ビスについては、負担できるだ
け負担しなさいというのでは、生活自体が成り立ちません。将来のための貯蓄もでき
ないのです。子供の将来はどうなるのでしょうか。
 先日も、ショ-トステイを利用しましたが、4泊5日で、16、615円もかかり
ました。これまでと比べるとかなりの負担増です。上限が決められているサ-ビスも、
月に10日までの利用が可能です。が、実際に利用できるだけの事業所もないだろう
し、利用者にとっても金銭的に大きな負担となります。
 また、これから事業所を利用するにあたっての不安もあります。私の子供にかかわ
るヘルパ-さんではないのですが、実際にこの目で見たことです。多動のお子さんの
介助にあっていながら携帯のメ-ルをしていて、真剣に仕事をしているという態度で
はないヘルパ-さんを見かけました。ヘルパ-さんの質が、事業所によって格差があ
ると思います。しっかり教育されているところもあれば、そうでないところもある。
これからヘルパ-を利用して行くにあたり、それでは困るし、どのような事業所とコ
ンタクトをとって行けばよいのかとても不安です。重度障害者にとっては、介護サ-
ビスを利用するということは、そのまま命を継続する、守っていくということです。
どうか、障害者の命に値段をつけるようなことはやめて下さい。命や何気ない日常の
生活が保障されなかったら、人としていかなる社会参加もありえません。どうか、障
害者の生活や命が、子供の将来が、脅かされるような「障害者自立支援法」はやめて
ください。福祉を見直す必要があるのなら、当事者の現実をよく見て、時間をかけて
みんなが納得できる法律をお願いします。
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■障害者自立支援法撤廃の要求
小平市 藤本
 現在、障害者の人たちが通う小規模作業所で働かせていただいている者です。ここ
数年、一般庶民の暮らしがじわじわと冷え込む中、「福祉も削られていっても仕方な
いのかな。」と無自覚、無責任に考えていました。
 しかし、そんな私でさえ「障害者自立支援法」には腹立たしさを覚えずにはいられ
ません。私の作業所の利用者の方々とそのご家族の方々もこの法律の施行以降、生活
は一変し、悲鳴をあげています。その悲鳴は日増しに高まっています。 4月から施
行された障害者自立支援法、いくら何でもこれはひどい法律です。国の財政削減。そ
れが、なぜ、社会のいろいろな分野で弱い立場に置かれている障害者なのですか? 
もっと他に削れる分野はあるはずだと思います。
 現在、国の財政はどうなっているのか。なぜ、国民の福祉、医療、教育が圧迫され
つつあるのか。国民誰もが、無駄だと考える使い方をしてはいないのか等など国民=
納税者に納得のいく説明をしてほしいと思います。国民の暮らしや命を直撃するとこ
ろから削って行くなんて到底理解できません。障害者や福祉に縁遠いところで暮らし
てている人たちでさえも「障害に負けず一生懸命に生きている人の負担を増やすのは
おかしい。」という感想を持つ人は少なくありません。
 この法律により、応能負担から応益負担へ、すべてのサ-ビスは一割負担。申し訳
程度に上限額等を設けていますが、それすら自治体によって格差が出てきています。
法案審議の段階では、「三障害の人たちが、同じサ-ビスを受けることができる。」
とか「現在のサ-ビス水準を落とすようなことはありません。」などと聞かされてい
ました。しかし、施行後の経過、障害者の方々の現実に直面させられて、「あれは法
案を通すための方便に過ぎなかったんだ。」と今になって唇を噛んでいます。現在、
当事者の方々のくらしは、大変なところに追い込まれてしまっています。そもそも、
法案の審議があまりに短い、当事者の意見を十分に聞いていないなど、施行までの経
過や方法などすべてが、問題だらけだと思います。さらに、拙速な法案施行のために
各自治体の実務も混乱に陥っています。
 この法律の成立までの経過、施行後の混乱や矛盾など挙げれば切りがありません。
中でも、どうしても納得がいかないのは、障害者の人たちが、その日その日命をつな
ぐこと、健康を維持すること、人として最低限の社会生活をするための介護や医療を、
付加価値的なサ-ビスと言わせていることです。今日までずっと障害者の人たちが、
訴えてきた、願ってきた介護や暮らしの保障とは、暮らしにプラスアルファ的なもの
でも、余暇活動的なものでもありません。生を受けたこの社会で生き続けること、命
をつないでいく営みです。国は、そのことをご理解していただけているのでしょうか?
 「一般の人たちも水道代や電気代を払っているのだから、受けたサ-ビスについて
一割負担は当たり前」といった発言をする国の職員もいらっしゃったようです。国の
職員が、国民や障害者のくらしや命をどう考えて、政策立案をされているのかが透け
て見える思いです。介護サ-ビス云々と言われていますが、その中身が意味するとこ
ろは、一般的なサ-ビスとは明らかに違うということを、是非ご理解いただきたいと
思います。
 日々安心して命をつなぐことができなければ、教育、労働、地域生活、交通等社会
生活のいかなる分野にもアクセスできません。
 実際、この法律によって通所やホ-ムヘルプ等の利用(人として当たり前の社会生
活)を控える当事者の方が増えています。さらには、命を断つ方も出てしまっていま
す。10月の本格的施行この傾向はますます増えることは十分に予想されます。国の
財政を何とかするために、国民の命を犠牲して良いわけがありません。国民あっての
国であり、その国民の命を守るのが、国の責務なのではないでしょうか?
 障害者の命や暮らしを脅かし、弱い立場の国民をしずめ石として国民全体のそれも
脅かす矛盾と欺瞞に満ちた「障害者自立支援法」の撤廃を要求します。
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●請願
何のために認定調査を強制するのか!?
障害者の生活をともに考え実現する会 (代表 桐沢 正弘)
 私たちは、新潟市在住の障害者と介助者のグループです。障害福祉のあり方が4月
1日から一部変わり、そして10月1日をもってさらに大きく変わります。自立支援
法の本格施行ということです。
 ホームヘルプとガイドヘルプを利用して単身で生活している障害者にとって、10
月以降、どのような種類の介護をどれだけの量利用できるのかという問題はきわめて
重大な問題です。新潟市は9月半ばになるまで、介護サービスの支給決定基準を作成
できず、利用者に示すことができませんでした。10月1日の半月前になってようや
く示してきました。新潟市はこの間、8月中に終了する計画で障害程度区分の認定調
査を進めてきたようです。支給決定基準もできていないのに、その前に障害程度区分
の認定調査を済まそうという行政のあり方は、調査を受ける障害者にとっては、調査
を受けて区分を判定されることによって、自分の生活の何がどうなるのかまったく不
明のまま質問を受けてきたわけです。何のために質問を受けているのかわからないま
ま答えを求められてきたのです。
 障害程度区分を判定されることによって、それぞれの区分に対応した利用枠が設け
られ、その範囲内でしか介護サービスが利用できなくなるのかというと、厚生労働省
も新潟市も一貫して、そうではない、区分ごとに枠が決められるわけではないと言い
ます。では一体何のために障害程度区分を判定する必要があるのでしょうか。この区
分認定は、あくまで国が地方自治体に払う国庫負担の量を算定するための根拠を明ら
かにするためのものにすぎません。あくまで国と地方自治体の関係の問題であり、利
用者には何の関係もないことだと思います。なぜなら、区分2であろうが3であろう
が4であろうが、市町村が必要だと認定すれば、区分に規定されずに支給量が決定さ
れているからです。つまり市町村が必要だと認定する根拠は、この障害程度区分とは
別のものということになります。
 自分の10月からの介護サービス支給量の決定にとって、直接的には何の関係もな
い調査を、なぜ受けなければならないのでしょうか。しかもその調査を受けないと、
介護が受けられなくなるというのです。介護なしには生きていけない障害者にとって、
この認定調査は刃物を突きつけられながら黙秘権のない尋問を受けることと同じです。
関係ない質問を「決まりだから」という一言で強要されるのは到底納得できません。
「決まりだから」と言えば、どんな理不尽なことでも障害者には強制できるのでしょ
うか。たとえば「決まりだから」死ねと。
 9月下旬になって、市役所から一斉に介護サービスの受給者証やら、地域生活支援
事業に移行したガイドヘルプの利用者証などが送られてきています。また市社会福祉
協議会などの事業所から、サービスの種類の違いによる複雑な記録の方法や提出の仕
方などの案内も各ヘルパー宛てに送られてきています。
 新たな制度では、不可解なことがたくさんあります。ヘルパーの資格要件において
は、「身体介護」で、130時間の研修が必要なヘルパー2級以上の資格が基本なの
に、より重度の障害者が対象の「重度訪問介護」では10時間程度の研修で可能とな
り、さらに重度者が対象の「重度包括支援」では、資格が要らないとされています。
 一体全体、資格要件とは利用者にとって何の意味があるのでしょうか。資格要件な
ど、まったく無意味といわねばなりません。
 私たちは、2003年4月の支援費制度の開始時に、ヘルパーの資格要件導入がい
わゆる自薦ヘルパーの獲得を困難にし、障害者の自立生活を脅かすものであるとして、
新潟市に対して公的な研修機会の拡大を実現させる等の働きかけを行ってきました。
 それからすでに3年を経て、やはりそれ以前とは比べ物にならないほど自薦ヘルパー
の獲得が困難になっており、自薦ヘルパーによる介助体制の組み立ては危機的な状態
に陥っています。
 このうえさらに資格要件が複雑で不可解なものになったのでは、ますます自薦ヘル
パーの体制は崩壊しかねません。例えば、まったく同じ仕事をするのに、重度訪問介
護のガイドヘルプを利用する場合と、地域生活支援事業のガイドヘルプを利用する場
合、あるいは通院介護と称するガイドヘルプを利用する場合とで、単価やヘルパーの
資格要件がそれぞれ異なっていることなども理解できません。重度訪問介護に従事す
る10時間研修をどこへ行けば受けられるのかなども不明で、自薦介助者を獲得する
一番いい方法が、どのサービス種類を選択することで可能になるのか皆目見当がつか
ない状態です。
 こうした疑問だらけの状態にも関わらず、利用者やヘルパーには資格要件等、詳し
い説明が何らないまま手続きが進められています。10月1日現在でも、新しい書式
の記録用紙自体まだ利用者宅に送られてきておらず。ヘルパー報酬は事業所でもまだ
決まっていないような状態です。
 このような、何がなんだかわけがわからないようなプロセスに、障害者や介助者は、
ただただ翻弄されていかなければならないのでしょうか。ヘルパーへの報酬は確実に
低下するでしょう。介護サービスの種類の選択にも制限が加えられることになるでしょ
う。結局、悪い方にしか進まないのは明らかです。「ちょっと待ってくれ」と言った
ら、介護サービスが直ちに打ち切られてしまう。このようなメチャクチャな法律は、
障害者の自立生活を破壊しこそすれ、自立を支援することなどありえないと思うので、
直ちに撤回すべきであると考えます。

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2006年10月 2日 (月)

怒りネット通信 第22号

怒りネット通信 第22号 
2006年10月2日
怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ−ク

■もくじ
10月全面施行をするな!8・26集会報告
板橋区役所で2回の座り込み行動
9・8大田区の鈴木裁判報告
8・22相模原アピ−ル行動の報告

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●10・2全面施行を許さない!厚労省行動
11時半、弁護士会館クレオのロビ−集合
12時、厚労省前ビラまき→13時、申し入れ行動
15時半、国会への第2次署名提出行動(参議院第2会議室)

●10・31日比谷公園に集まろう!
障害者自立支援法の出直しを求める2万人規模の大集会が去年1万人集会をやった陣
形から呼びかけられています
  
●障害者自立支援法の撤廃を求める署名を集めよう!

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10月全面施行をするな!自立支援法撤廃
8・26怒りネット集会の報告
鷹林 茂夫

 8月26日、午後1時すぎから文京区民センターで「10月全面施行絶対反対! 
障害者自立支援法撤廃をめざす全国集会」が92人の参加で開かれました。
 茨城の沼尻勝江さん、世田谷の酒井さんの司会で始まった集会は、最初に古賀さん
から自立支援法の問題点を中心に基調の提起を受けました。
 提起は、1:応益負担の重さと「福祉は買うもの」というイデオロギー、2:生活
支援の必要性を正しく反映しない障害程度区分制度、3:介護保険以下のホームヘル
プ国庫負担基準、4:報酬単価引き下げ等で事業所・施設・グループホームの経営が
成り立たなくさせられる、ヘルパーも生活できなくなる、5:必要な事業が地域生活
支援事業に編入されて縮小・不安定化する、6:「自立支援医療」で対象者が限定さ
れる上に負担が増える、7:実態をふまえない障害福祉計画で、地域生活への移行は
進まない、8:全国で続出する施設退所や心中事件これに対して各地で起きる闘いや
大規模な抗議集会が、自立支援法の問題性を的確に表している。あわせて、自分たち
は支援費制度の時から契約制度に反対し、自立支援法は当初から「廃案」を主張して
きた、今それを支持する人が増えておりその正しさが立証されたと語り、たくさんの
人が怒りをもって立ち上がっていることの中に、これからの希望をみたいと結びまし
た。

●各地からの報告

 その後、参加者からの発言にうつり、関西から兵庫、京都、大阪の3人、新潟、茨
城、相模原、福生、立川、板橋、杉並、八王子、大田区、世田谷区、府中市などの各
地から発言をいただきました。すべて紹介できないのが残念です。以下いくつかの発
言を紹介します。

◇兵庫・高見さん「関西として全体的には7月4日の大阪府庁抗議行動に2200人
集まりました。怒りネットが署名をしましたが、1時間余りで350筆集まりました。
尼崎市では、障害6団体というのがあって、兵精連も6団体と共に行動するようにな
りました。
 尼崎で介助を受けているのが2300人います。6団体要求として、非課税世帯の
負担上限を国の2分の1とし、それを市に補助してもらいたい。もう一つは、移動支
援ということで、国の補助金では1億1千万円足りないんですけど、市に出すように
要求しています。あわせて1億5千万円の要求ですけど、支援法ができた時に、市は
障害者予算を3億円削っています。もう一つ、精神障害者の問題として、退院支援施
設が出てきています。これは、精神病院の病棟を丸ごと一つ『退院支援施設』とする
というもので、患者をそこに入れると退院したことになってしまうのです。1病棟建
て替えるのに1億円の改修費が出るそうです。心神喪失等医療観察法をつくる時に、
社会的入院の7万人解消と言われましたが、それがこういう形になっています。敷地
内にいても退院したことになってしまう訳です。関西で9月15日に怒りネット関西
集会を行います。いろいろな障害者団体をまわって100人ぐらいは参加するのでは
ないかと思っています。10月全面施行を許さず、闘い続けていきます。」

◇京都「許せないことに、京都市の本庁の方がケースワーカーに対して、担当してい
る生活保護世帯の内5件を選んで、働く時間を増やすとか就職を早くしろというよう
に指導するとかいう形で、少しでも生活保護の数を減らしていくことを業務命令とし
て出したことが明るみに出ました。障害者の闘いが大きくなりそうな状況を感じてい
ます。9月15日関西の集会、そして10月1日施行日当日は、まだ正式には決まっ
てないんですけれども市役所前に集まって抗議の声を上げることになると思います」

◇大阪「視覚障害者なんですが。大阪では聴覚障害者については、応益負担は取らな
いということだとか、これは大阪だけではないんでしょうが、大阪の1割負担を非課
税の者で最高1カ月2000円以下、課税世帯で4000円以下というのを確約させ
ました。闘った成果、声をあげたことで勝ちとった成果だと思います。遷延性意識障
害や頭部外傷の人が中心になって、病院のリハビリ部門などが切り捨てになってる訳
で、それに対する闘いなども、多田先生が呼びかけた闘いがあって、444029筆
の署名が集まって、ものすごい闘いがまき起こっています」

◇新潟・桐沢「新潟では半数の障害者の認定調査が残っているそうです。私個人です
が、認定調査を受けてどの位の介助時間が保障されるのかまだ分からないのに、先に
認定を受けられるかということで、いまだに認定調査を拒否しています。介助者の中
には『見なし資格』の人が大勢います。同じように働いて30パーセント減というの
はおかしいではないかという事で新潟市とかけ合いましたが、法律がそうなっている
なら新潟市でなんとか保障してくれという交渉に入って行きたいと思っています」

◇茨城県・里内さん「つくば市と土浦市で減免要求をしました。筑波市は、市議会で
請願が退けられて、土浦市はサービス量が現状維持を4名してますが、筑波市はサー
ビス低下があると見ています。県交渉もやりました。減免措置は県としてやらない、
自立支援法は県に責任ないと言ってます。筑波市で、古賀さんを呼んで120人で、3
月に集会を開催しました。それをきっかけに月1回の集まりを持っています」

◇沼尻勝江さん「6月に1度、筑波市と交渉をもったんですが、その後交渉を申し入
れたが2回拒否されました。10月になって制度が始まってからならば話し合いをす
るが、できないと言ってきました。これではどうしようもないと、筑波市議の人2人
に紹介議員になってもらい、22日に交渉ができました。が、サービス水準が現状維
持になるかなあ という危ういものでした」

◇杉並区の高橋さん「怒りネットの7月号に、杉並における精神障害者の作業所が1
5ケ所一斉に閉所して統一集会をやるという報告がのっています。その後のことを報
告します。杉並区が利用料について、地域活動支援センタ−の事務手数料というペテ
ン的なやり方で可決しました。保健・福祉委員会で話し合うのではなくして、総務財
政委員会で決めてしまった。それを杉並区長・山田がおこなった。その後『精神障害
者作業所連絡会』が交渉をもっているが、若い作業所の職員が作業所を超えて集まっ
て、勉強して話し合って、当事者の人達と一緒にたちむかっている事を報告したい。
タテマエと攻撃の矛盾が明らかになっています。通所者は『今までのような作業所が
よい。残せ』というと、課長は『いや、本人が今望んでいる内容がはたしてその人に
とって良いかどうかはわかららないでしょ。それを援助するのが職員の役割じゃない
か』と、とんでもない事を言います。区も都も国も確信を持っていない。職員、労働
者にとっては、自立支援法は職場喪失、失業の攻撃でもある。障害当事者と一緒に拠
点をまもってゆきます。憲法を改える攻撃と一体でやってくる訳だから、憲法改悪を
許さないという闘いとも合流して、職員も闘っていきたいと思います」

◇相模原市の池田さん「相模原は、青い芝系の『生きる会』と、それから池田まり子
の方がつくった『障害者の生活を創る会』という会が昨年9月に発足しました。三障
害一緒にやって行こうと、今回は共催で8月22日に市と交渉を行いました。今年の
はじめから毎月1・2回勉強会を開いて、今回で10回ぐらいになります。今年は5
月22日に、障害福祉課と14項目の交渉を3団体で持ちました。60人ぐらい参加
しました。私たちは事業所がなければ生活ができないという事で、一緒に訴えました。
8月22日には、相模原駅から1時間かけてデモをやりました。自分たちの意見をもっ
と広い人たちに知ってほしいという事で、今回は参加者102名でした。その記事が
朝日、読売にのりましたが、市の対応は良くありません。もっと勉強会を重ねて程度
区分の問題なども突っついていきたいと思います」

◇福生市・渡辺さん、介助者の藤本さん「10月に国会に行ったのがキッカケで怒り
ネットと知り合った。自立支援法というのは、障害者の自立を阻害するものであると
いうこと、自殺に追い込む法律だと思いました。昨日、マル障(東京都心身障害者医
療費助成制度)の新しい医療証が来たが、1カ月4万2百円の上限を4万5千円にす
ると言っていた。1万2千円の上限。負担がかなり大きくて、入院するのが難しい状
態です」

◇茨城・常南交通労組「茨城県立の養護学校の送迎バスの乗務員で作っている労働組
合の執行委員長をやっています。7月26日から28日まで72間のハンストを県庁
前で行いました。地元の常陽新聞では取りあげてくれましたが、読売、朝日、毎日は、
取りあげてくれませんでした。県の方に申し入れをやりましたが、弱い者は何も表現
してもらえないと言うのが頭にきて、ハンストをやりぬきました。目標として掲げた
『福祉きりすて、規制緩和、入札反対』をうちだしてやった事で、皆さんと俺たちと
共通の問題がふりかかっているという事を、県もわかっただろうと思います。しかし、
のらりくらりでハッキリした返事が出ていない。これをキッカケに何回もやるつもり
でいます。ご協力を。」

◇板橋の松本さん「4月から施行されて、板橋においては、1ヶ月1回のペースで行
政と話し合いをしている。昨年の区議会で、全会派一致で、24時間を必要とする重
度障害者に対して、現行の水準を下まわらないように、という要望を出した。現在板
橋区では24時間を受けている障害者が8名おり、課長は時間数を減らす方向があり
うると答えたので『板橋 長時間を要する重度障害者の会』として、8・31の回答次
第では区の玄関前などいずれかで座り込みをすることがほぼ決まっている。区は、助
役段階で決定したということなので、即座り込みの行動をおこすということになると
思う」

◇大田区・鈴木さん「移動介護の大幅削減に対して裁判をやっています。納得がいか
なくて、1年前に大田区との話し合いを何回もくり返してきたが、納得はいきません。
今は9月8日の第6回口頭弁論を、岩田課長や元の課長、自分の事にかかわった人た
ちを証人として、呼んで行います。傍聴をお願いします。10月からの自立支援法の
本格実施にむけた認定調査について、支給基準を出してくれて、納得がいけば受ける
が、今の所は受けないと言いました」

◇府中市・梶原さん「8月15日に『府中在障会』で交渉して、質問書への回答を得
た。その中で、要介護度によって支給される介護の時間が割りあてられる要綱をつく
りたいという事で、府中市が言い始めていて、意見を求められた。あくまでも要綱を
作ることに反対という意見を伝えた。自立支援法の事についても、要綱の記載につい
て書かれていないので、そんなものを作るのはいかがなものかと言った。市の財務担
当の方から予算を編成する際にある程度の目安が知りたいと言う事で、そのような話
がもち上がってきたそうです。知的障害者の方がもっと厳しく、1カ月に65000
円取られるという事がおきていて、何とかしないといけないと思っています」

◇世田谷の森下さん「支援法とは関係ないかもしれないが、今、世田谷区では大変な
事がおきまして、これまで生活の支援をやってきた公務員ヘルパーを10月でなくす。
われわれは抗議行動や連続行動等を何回もやってきましたが、区の対応が、廃止の一
点張り。必要な人に24時間介助を勝ちとりたいと思います」
 私からも「区の方に介助連として申し入れをしている。独自減免について、都の3
パーセント減免を課税世帯まで広げろという事でやっている。利用料の上限も一律半
額にしろと申し入れている」と発言しました。

◇板橋の斎藤さん「斎藤彩人は、この11月に20歳になる。普通学級から都立高校
に行ったが、都教委・校長から『出て行け』という事で圧力をかけられて、退学処分
をかけてきた。裁判で闘っている。今度、最高裁になってしまった。弁護士の皆さん
も何とか良い判決を出したいという事でがんばっている。知的障害をもつ子ども達、
定時制の生徒達みんなの人権・尊厳をかけて闘っていきたい。彩人は障害程度区分認
定を受けないでいる。自立支援法も壊して行きたい」

 会場には10月全面施行への危機感と闘う決意があふれていました。
 その後、開場を移してビールで乾杯。交流を深めました。

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板橋区の報告
区役所で2回の座り込み行動
松本 福一

 昨年来から板橋では、8月に発足した「長時間介護を要する重度障害者の会」を中心
に陳情を区議会に対し2度にわたり提出し、今年2月には全会派一致で、1:現行のサー
ビス水準を下げない、2:入院時の介護を認めることを議決されました。4月には一部
施行もあって地域保健福祉協働協議会からも提言として自立支援法の問題をあげ是正
するよう区に対して要望を行ってきました。この回答を踏まえ重度者の会として月1回
のペースで福祉課長と話し合いや議員紹介の部長交渉(3月)を行い、議会決議を軽
視することなく24時間を認めるように働きかけを行い、また7月下旬にはシンポジウム
を協議会主催で(119名出席)行い、そこでも10月本施行に際し、現行のままサービス
を維持すること、移動支援などに旅行や冠婚葬祭の出席を認めること、複数介護も認
めることなどを要望してきました。
 以上のような動きにも関わらず、区は8月21日に私を呼び出し「説明会を開きたい」
といってきたので「何の説明会をするつもりなのか、時間を減らすことはあり得るの
か」との問いに対し、「ありうる、22時間を考えている、夜間はいらないのではない
かと思っている」という回答だった。そのため緊急に重度者が集まり、どう対応する
かを検討し、私の方から「障害者運動の原点に戻るべきだ」と提起し、8月31日の区の
説明会(区は懇談会と言ってきたが)を蹴り、実力行使をするということで意思一致
をし、以下のような行動を展開した。

■8月31日の行動

 板橋区は、重度の障害者に対し、懇談会と称し以下のような文面の文章を前日になっ
て送りつけてきた。
◇懇談内容
1:夜間ヘルプの必要性調査について
2:ヘルパーの業務遂行状況について
3:労働基準法令遵守について
4:経済活動及びその送迎について

 このことは、まず、夜間ヘルプで睡眠および仮眠を認めないということであり、支
援法で一番削れるところである。2:については、これは、利用者である障害者に聞
くのはお笑い種であり、聞くとすれば事業所であろう。このことは、どこかの事業所
が72時間続けて同じヘルパーをヘルプに入らせ、それを利用者が福祉事務所に報告し
た、という経緯がある。しかし、考えてみれば、今、障害者に対するヘルパーは数少
ない。それを持って区が責任を放棄していることを見逃すことは出来ない。障害者の
場合誰でもよいというわけではない。3:については週40時間を厳守させる、あるい
は、ヘルパーのスキルアップをいいたいのであろうが、マンパワーの不足や、一般の
労働と少し違うことを考慮すれば、この質問自体もナンセンスである。4:について
は、そもそもが一般の企業で働き、その労働に対し賃金をもらえる重度な障害者がど
れだけ全国的にいるかと言う話になり、ナンセンス極まりないし、今月は障害者の雇
用促進月間であるが、雇用する企業さえ無いのに、何で聞くかなぁ!?

 私の場合で言えば、NPO法人であり名前の通り、非営利特定法人であるから、利
益は得ていないし、それに対する対価も無いので、単なる移動支援にしかならない。
経済活動には当たらない。そのようなことを説明するわけではなく、24時間保障を
今までやってきたのだから、それを遵守する以外手立てはないし、支援法の付帯決議
の中にも、あるいは、主管課長会議の資料の中にも「現行のサービス水準を引き下げ
ることをしないよう」と明記してある。板橋区は93年に全国に先駆けて公的に24
時間保障を認めた区でもある。それが、支援法になったとたんに、「あなたたち重度
者には膨大なお金がかかる(福祉事務所長談)」などと言い出す始末。もちろん、撤
回はさせたが、このような人間が福祉に携わっている以上、不信感を拭い去ることは
出来ない。
 「時間数を削ることを同意していただければ削る」などと言う。そういうのには、
一切のれない。当日、今まで区が24時間介護を認めてきた障害者が全員集まり「同
意できない」と言っている以上、区はそのまま24時間を認めればよいのであって、
個別対応や個別訪問はナンセンスである。

 というようなことで、懇談会を打ち切り1Fの正面玄関前に横4mの横断幕を広げ、
ビラまきを開始した。ビラまきと同時に座り込み、アジテーションをやりぬき、50
0枚あったビラは400枚1時間あまりで撒ききってしまい、総務課の人たちも理解
を示し、「許可は出来ないが迷惑が無い程度にやってほしい」ということで、6時ま
で門を開けておいてもらった。また、区議団の人も3名ほど懇談会および抗議行動に
加わってくれた。

 それに対し、区側はなんの対応もしない。その日は終わり、9月4日、3時半から
抗議行動を再開し、総務課に行き理解をしてもらい、100枚のビラを撒ききった。
途中福祉課長の方に行き、この状態のまま10月を迎えてもよいのかということに対
し、24時間介護を認めるということと、部長を6日に出席させるということを確約
させ、その日は終えた。実質的な部長交渉を勝ち取り、24時間を保障するというこ
とも明言させ、個別訪問でなく、団体の話し合いの場で言える範囲での説明をすると
いうことで終えたことは、私たち重度障害者の会としての勝利であり、他区や他県に
おいても何らかの影響を及ぼすことは間違いない。しかしながら、これで100%と
いうわけにはいかない。部長交渉で認めさせるまで、戦い抜くことを決意した。4日に
第2弾の座り込みを行い、部長をひきずり出すことに成功しました。

■9月6日部長交渉

 9月6日、1時から3時まで部長交渉を行いました。出席者は15人から20人の
間です。その中に古賀さんが応援に来てくれました。ありがとうございました。内容
ですが、部長は1時間しかいられないということでその間、重度者の会の5名から区
のほうがどうして24時間必要なのかという(今さらながらという気もしますが)、
ということだったので、部長とは初対面でもあり教育課から異動してきたために具体
的に障害者のことを把握していないということで、こちら側の障害者から(当日雨が
降っていたために人工呼吸器を装着している仲間は欠席で、もう1名の堀さんは術後
の経過が思わしくないということでメールで送られてきた意見を松本が代読するとい
う事でした。)協力という形で書面であるいは代弁やトーキングエイドや文字盤、さ
まざまな形で必要性やタイムテーブルを説明しました。

 終えたときに部長は「明言はできないが、今日の説明を汲み取り調整会議にかけて
下回らないようにする」と発言しその後、課長が引き継ぎ区の立場とかこちら側の質
問とか1時間15分にわたり交渉が続きました。その中で課長が「国が国庫負担を減
らしているから」という発言があり、その発言に対し古賀さんが「国に迎合するので
はなく区も国に対し要求するなりすべきであって重度の障害者から時間数を削るとう
うのはおかしい。国がどういおうと障害者の命を守るのがあなた方の責務である」と
いうようなことを発言して下さった。課長は何も言い返すことはできなかった。私は
進行とまとめることをやる役目だったため言えなかったため胸のつかえが取れました。

 今後は調整会議の動向を見つつ第3弾の抗議行動もしていくことで考えています。私
としては個人的には、怒りネットの仲間と同じく自立支援法を撤廃したいとは考えて
います。板橋ではまだまだ問題点はあるが、改善していくというスタンスが多いため
撤廃の方向性が出ていません。今後はこの自立支援法がでたらめであるということを
主張し、撤廃運動を展開していければと考えています。

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9・8鈴木裁判が結審
大田区の課長長、係長、そして鈴木さんが証言
鈴木敬治さんのホ−ムペ−ジより

◆今回の口頭弁論期日
  2006年9月8日 午後1時30分〜午後5時00分 708号法廷
◆傍聴券発行  無し。

◆今回の期日で実施された訴訟手続き
 ・原告 請求拡張の申立て
    (平成17年7月1日〜平成18年3月末日分の金銭支払請求)
 ・証人尋問
 ・原告本人尋問
 ・結審の宣告。

◆尋問の時間経過
  証人1 岩田美惠子(大田区保健福祉部前障害福祉課長)尋問
    午後1時30分〜午後3時10分
  証人2 大須賀浩 (大田区北地域行政センター 地域福祉課)尋問
    午後3時25分〜4時30分
  原告本人尋問
    午後4時30分〜4時50分

◆尋問の内容
 詳しい内容は、9月末ごろに尋問調書が出来ますので、お待ち下さい。
  
 移動介護要綱を制定した責任者である岩田課長については、主尋問で、「要綱は上
限ではない」旨の証言をしていました(上限が違法なのは明らかだから)が、反対尋
問では崩されていた印象です。
 鈴木さんのケース担当者である大須賀係長は、主尋問では、平成16年3月2日の
支給量変更の勘案調査のときの移動介護124時間認定は、確認的に聴いただけで意
味がない旨の証言をしていましたが、反対尋問では、3月2日にも鈴木さんの外出内
容を勘案認定していた旨認めていました。
 鈴木さんは、移動介護要綱の非情性を訴え、自分だけのためでなく全国の障害者の
ために裁判を起こしたことを力強く陳述しました。
 鈴木さんの陳述が終わったとき、感極まった傍聴席から万雷の拍手が鳴りひびきま
した。

◆次回の期日指定=判決言い渡し
  2006年 11月29日 水曜日 午後1時10分
  712号法廷 (いままでと違います)

◆藤岡弁護士のコメント
 尋問の「手ごたえ充分」という印象です。しかし、今後も気を引き締めて行きたい
と思います。次回いよいよお待ちかね、判決言い渡しです。刑事判決とは違い、法廷
では主文しか読まれません。ただ、お越しいただいた方には、裁判所がマスコミに配
布する「判決要旨」のコピーを差し上げる予定です。地裁玄関前にお集まり下さい。

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相模原市の報告
8・22 アピール行動をやりました!

●第2回目・相模原市との話し合いは、いっきに「アピール行動」です
佐藤 美知江

 前回の『怒りネット通信』に報告しましたが、第1回目の交渉は、市独自の施策は示
されず、それ以前の話し合いに臨む姿勢そのものに不信感、いらだちさえ感じざるを
得ない態度を、終始感じていました。「このままでは行政ペ−スで進み、結局、地域
の施設化は何の抵抗もなく着々と準備されてしまう!」誰もがそう感じていたと思い
ます。8月の交渉を確実にとりつけ、その準備を進める内に、市側は交渉人数を20名と
制限してきたのです。ここでいっきに私たちの気持ちは、ストレ−トに22日アピール
行動へと皆で盛り上げていった感じです。

 当日は真夏日、暑さ対策が第一の課題になるほど、一人一人の気持ちが天候に表れ
た熱いアツ〜イ一日でした。最寄駅から市役所までの約1キロをメッセ−ジボ−ド、メッ
セ−ジコ−ル、市民への呼びかけビラまきと、100名にも及ぶなかなか、パワフルなア
ピール行進でした。メ−ルでも呼びかけた為、懐かしい仲間の顔、仕事の合間のスケッ
ト隊にかけつけてくれた市民や、ボランティアで関わりあった人たち、ついでに交通
整理と安全確保にと、私達の行動を見守ってくれた警察関係者まで、堂々たるもので
す。市役所前、日陰を求めながらの屋外集会は交渉が終了するまで、各自「障害者自
立支援法」によって追いつめられている生活を訴えたり、新聞記者へのインタビュ−
を受けたり、私は撤廃署名をとる事で、仲間たちの思いは結局「撤廃しかない!」と
終始、和気あいあいの解放感一杯の出会いの場でした。

 かたや、代表団はそれこそ全力で交渉に挑み、自分達の立場を訴えました。が5月
の交渉とあまり変化なく疲れた顔で集会と合流。集った仲間達のパワーでやっと元気
になった感じです。保守的な市に対してこれからどう対応したらいいのか? これは
相模原市に限らず、どの地域も同じだと思うのです。いえ、どうしてここまで、市民
の声を踏みつぶすのか、その根っ子の根っ子、世界情勢や国内の政治・社会の動きと
「障害者自立支援法」との関係など--これからはここまでしっかりと知っておかない
と、しんどくなる一方かも知れません。

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●まったく感じられない市独自の姿勢
池田 まり子

 火曜日のアピ−ル行動、お疲れ様でした。「生きる会」「障害者の生活を創る会」
2つの団体で当事者中心の呼びかけでしたが、支援者、関係団体・事業所、個人、市
外の方等、さまざまな方たちが応援参加して下さいました。翌日の朝日新聞や読売新
聞でも取り上げられました。新聞発表では約80名ですが、終了時までの延べ人数
(主催者側のカウント)は102名でした。はじめての行動としては、パワフルなア
ピ−ル行動になったと思います。交渉は、5月の交渉とあまり変化なく、市独自の姿
勢などまったく感じられず、無力感に襲われる散々なものでした。また長い闘いが始
まるという感じです。でも集まってくれた方たちのパワ−で、なんとか無力感から脱
出したいものです。

・相模原市との話し合いの記録 2006年8月22日 午後2時〜4時

出席者:市側は、篠崎障害福祉課長をはじめ7名
生きる会・創る会側は、8名と西村あやこ市議、介助者など4名

池田−今、相模原駅から市役所まで100人ほどの仲間と歩いてきました。外では皆、
不安な気持ちを抱いて待っています。私たちは、その人たちの代表です。
---要望書読みあげ(梯谷)---
池田−少し補足します。1について。相模原独自の制度をつくっていただきたい。1
0月まであと1ヶ月。スタートできるのですか? この前の話し合いでは「上限は設
けない」と篠崎課長はおっしゃって下さいました。定率負担については、東京では減
免措置があります。「一般世帯」の枠も広すぎます。私は子供を保育園に預けていま
す。保育園の利用料は細かい階層にわかれています。そのようにはなりませんか。そ
れから償還払いのことがどれくらい周知されているか聞きたい。入院時の介助につい
ても、我々は言い続けてきました。ヘルパーとはあえて書きませんでした。去年個別
に対応していただきました。それをシステム化してほしいのです。医療現場の実態を
知ってほしい。障害者のことを理解していないお医者さんも多いです。市として働き
かけてほしいのです。支援法外の作業所・ケアつき住宅も大切なものです。
 2について、事業所の安定についてです。行政の責任逃れにみえてしまいます。競
争原理が働いてサービス向上が望めるという効果があると宣伝していましたが、競争
するほど、利益が上がるものではないです。逆に重度の人が断られるのです。事業所
を選べるといいますが、不安定な中では逆に障害者が選ばれてしまうのが現実です。
 3について、あたりまえに生きることがこの相模原ではできました。それを長年伝
えてきました。国の方針はまるで逆です。国の姿勢に従うという市。それだけなので
すか?といいたい。自分たちのことを自分で決めて暮らすのが自立生活の第一歩です。
支援法は自分のことをコンピューターや審議会が決めてしまう。無力感におそわれて
います。それだけではないとおっしゃってくださいますが、あきらめてしまう人の方
が多いと思います。ご理解いただきたい。市の姿勢を見せていただきたい。
篠崎課長−1の(1)サービス利用意向調査・・審査会の判定結果をもとに、ご本人のご
意向・勘案事項をうけて支給決定していきたい。今その基準を作っています。国基準
の上限を設けることは考えていません。
 (2)定率負担・・低所得1・2の減免措置は国の制度を基本にしています。「市独自の
考え方を」といわれますが、地域生活支援事業の中で低所得1・2の方は負担を全額免
除にと考えています。一般の枠は国の考え方を基本としています。地域生活支援事業
のガイヘルと自立支援給付の負担額を一元管理していきます。補装具と日常生活用具
も同様に一元管理していきます。
 同一世帯に2人以上の障害者が上限を超えた負担を払う・・償還払い・高額障害福祉
サービス費の償還は申請にもとづくものです。35市町村をコンピューターで運用して
いるので、個々の管理は難しい。郵便局の口座利用も市の会計上困難です。銀行・郵
便局相互運用のシステムがないからです。償還払いの周知は新しい受給者証交付時に
再度おこないます。
 (3)入院時の介助・・国のルールでは認められていない。市独自の制度を作るのは困
難。事例には個別に対応させていただいた。必要性がある場合はぜひご相談ください。
医療機関では障害特性に応じて適正な措置がおこなわれているだろう。医師会のほう
には伝えていきたいと思います。
 (4)法外の地域作業所・ケアつき住宅への対応・・補助金制度を継続してやっていき
たいと思っています。法内への移行支援もしていきます。
 2、事業所の運営が単価の見直しによって運営が厳しくなることは認識しています。
グループホーム・ケアホームも日払い方式にかわりました。市の単独加算を検討中で
す。地域生活支援事業で相談に応じることができるようにと思います。
 3、皆さんが地域で生きるために障害福祉課は働いています。ともに生きる社会を
めざしたい。計画にもとづいて施策をすすめます。課題がたくさんあることは認識し
ています。独自の施策をふくめてすすめてきたいと思います。
池田−ありがとうございました。では意見交換をしたいとおもいます。

 -中略-残念ながら全部紹介できないため、以下入院時の介助問題の部分を紹介しま

森田−入院時、市としては考えていないのですね。クエビコで、我々は日々緊張の中
で汗かいて、飯くってます。病気の時には、いつもより緊張がでます。言葉も出なく
なります。そういう時こそ、介助を受ける権利があると思います。
篠崎課長−国として認めていないので、市として制度をつくることは考えていません
が、現実はわかります。医師と相談しながら、個別に対応をしていきたいと思います。
森田−制度としてできてないと不安です。課長、大滝君の言葉わからなかったでしょ
う?
池田−主治医は、急に、きょう主治医になるのです。言葉わかりませんよ。医師の意
見書が重要視されますが、医師は我々の生活実態なんてわかってないですよ。そんな
書類が一番大事なものなのですか?
篠崎課長−病院看護の中では、医師の意見は重要です。
栗城−去年急に具合が悪くなり、メディカルそして救急病院にいきました。点滴を手
にやるというので、「私は足にやってもらったほうがいい」と言ったが、看護士は
「専門家だから大丈夫だ」と言った。しかし案の定、だめでやり直した。具合の悪い
時に、自分の状況を一つひとつ説明しなければならないのです。個別に対応すると言
われました。私の場合、仲間がいっぱいいてくれて、助けてもらえました。仲間がい
なかったら、個別に対応するというところまでたどりつけないと思います。いつああ
なるか不安な中暮らしています。病院の制度とマッチした形で市独自の制度があった
ら安心できるのです。
池田−聞き取れましたか?
篠崎課長−お話はよくわかりました。医療分野の中で医師・看護士と共にとなると、
市として決めることはできません。病院の中に介助者が入るわけですから。
大澤(総務チ−ム)?−「・・・??」。何か言ったけど聞いてもらえなかった・・???
 私の個人的意見でもありますが、国で認めていないことを市独自の制度を作って病
院の中に踏み込むということには、研究が必要だと思います。個々の病院とはやりと
りができます。当面はそのような対応をさせていただきたい。
西村−医療行為に参加させてほしいと言っているのではありません。完全看護だから
付き添いはいらない、というシステムには合わないのです。完全看護は患者のための
もののはずです。患者のためになるのなら、必要な場合はプラスできるはず。医者は
悪意がなくても、患者の立場に立つことは難しいと思います。
梯谷−障害のある人が入院すると、担当医師は機嫌が悪くなります。対応がわからな
いから、プライドが傷つくようです。私は他の人の付き添いをしたことがあります。
その人は緊張のため体が石のようになってしまうのです。栗城さんは屈辱的な対応を
されるわけです。「大丈夫よー、力ぬきましょうねー」と子供に話しかけるようにで
すよ。
池田−同級生が病院をたらいまわしにされ、ただのかぜで亡くなりました。極度の緊
張で死ぬこともあるのです。呼吸が苦しくなるのです。完全看護を受けるために、我々
は介助が必要なのです。命がかかっているのです。
大滝−きょう僕が入院したら、市に相談して、認められ、介助が受けられるまでどれ
くらい時間がかかると思いますか。
篠崎課長−可及的速やかに。医師に相談して。
西村−市が医者を説得する立場に立ってほしいのです。
大滝−理解してない!(机がガタガタする)
池田−全く理解されていないとは思わない。
梯谷−緊張が高まると、普段聞きなれている人でも、言葉が聞き取れなくなります。
看護士さんは怖がりますよ。
大滝−命の問題でやっているんだ!
池田−今のに驚いて、上野さんの緊張が高まりました。これが病気だったらもっともっ
と大変です。このことはこれからもお話させていただくことになると思います。
天童−親の立場から。市独自のものは難しいが、必要な時は相談に応じるということ
です ね。
梯谷−知的障害の人も同様に大変な思いをしています。以前病院側から「来てくださ
い」といわれたことがあります。手術後に歩く必要があるのに、指示をきかないから
です。歩かせるために私たちは通いました。それはまさに生死に関わることです。


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2006年7月12日 (水)

怒りネット通信 第21号

怒りネット通信 第21号 
2006年7月12日
■怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
-----
■もくじ
満ちる怒り-6月集会に参加して
「程度区分認定調査」を書換えさせました
相模原市障害福祉課との「話し合い」の報告
6・5杉並区精神障害者作業所集会の報告
-----
10月全面施行をするな! 自立支援法撤廃!
8・26集会に集まろう!
13時、文京区民センタ-(東京都文京区本郷4-15-14)
-----
満ちる怒り-6月集会に参加して
古賀 典夫
 6月3日「JD緊急フォーラム」が開催され、ニッショーホールに650人以上の人が参加しました。6月6日「知的障害者福祉協会」(施設関係者)主催の集会が、日比谷野外音楽堂を中心に開かれ、当初の3千人の予定を大きく上回る5500人の人々が結集しました(施設隔離に反対してきた私たちとは入所施設に対する考え方の違う団体ですが)。6月8日には、東京都内の障害者団体が主催する「東京フォーラム」が開催され、新宿文化センターに1800人が参加しました。
 「この法律は、障害者も障害児も命の危機にさらしている」(6月3日集会での発言)
 「障害者自立支援法は、障害者を自滅に追い込む悪法であります。」「皆さん、障害者自立支援法の粉砕に向かって、がんばりましょう。」「われわれ家族会は全国何十万いるんですよ。体をはって行動すれば、必ず粉砕できます。」(6月6日集会での「全国知的障害者施設家族連合会」の方々の発言)
 とくに、これらの集会を通じて昨年の過程では「支援法」に対して、反対運動をしてこなかった層から怒りが噴出していることがあらためてわかりました。むしろそうした層から激しい怒りのエネルギーが起こっているのです。
 さらに7月に入って、大障連呼びかけの大阪府庁包囲行動には、2100人が結集しました。7日には「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動実行委員会」の厚生労働省交渉と集会が行われ、全国各地から300人が集まり、わたしも参加しました。
 「支援法」の実態はこれからますます明らかになります。そのなかで、怒りはさらに強まっていくでしょう。これらの集会を通じて「支援法」粉砕・撤廃の展望を強く感じました。以下、わたしが参加した集会のなかで語られた「支援法」施行の実態や問題点について報告したいと思います。
●応益負担の重圧
 これらの集会でも紹介されていましたが、いくつかの団体が加盟施設の利用者の調査を行っています。きょうされんの調査では、施設から退所した人と退所を検討している人は2.58%。「全国社会就労センター協議会」の調査で、3月末までに施設を辞めた人が3.54%。「全国コロニー」の調査では、利用者1200人の内74人(6.1%)が施設を辞めていると言います。「全国コロニー」の沖縄の施設からは19人の人が辞め、家にこもってしまったそうです。愛知県でも16人の人が辞め、東京でも19人が辞めた、との報告がありました。これは、施設全体の調査ではないので、もっと多くの人が辞めていることでしょうし、今後そうした人はさらに増える可能性があります。
 6月8日にパネラーとして話された府中市の通所施設の方によれば、利用料と新たに取られることになった給食費をあわせて、非課税世帯は月に1万6千円、課税世帯は2万2千円を支払うことになったと言います。ここでは食費の実費すべてを利用者に払わせることには無理があるとして、施設側から持ち出しをしているそうです。したがって、これ以上に支払っているケースがかなりあるものと思われます。
 わたしたちの仲間でも、ホームヘルプの利用を減らしている人がいます。ガイドヘルプの利用を控え、病院にいく以外には使わなくなったという話しさえあります。DPIの調査では、1割の人がこれまで受けてきた福祉制度の利用を削減したとのことです。
 そうした中で、心中が各地で相次いで起こっています。
 東京のように10%の負担を3%にしている中でも、町田市のようにいったん10%を払わせ、後に7%返すという自治体もあります。また、世帯の中に何人か「支援法」の制度利用者がいる場合や、介護保険制度と「支援法」の制度の両方を使っている場合は、いったんはすべての1割を足した額を払い、3ヶ月後あたりに、世帯の支払うべき上限額を超えた分が払い戻されることになっています。このため始めにかなり多くの金額を支払わなければならなくなり、大きな負担となっています。
●「障害程度区分」認定への危機感
 「支援法」での「障害程度区分」の認定は、まず介護保険と共通の79項目をコンピュータ判定します(プロセス1)。それをさらに「支援法」独自の項目で補正する形を取ります。こうした形を取る結果、プロセス1で軽い判定や非該当となると、その後の補正を行っても、重い判定にはなりません。
 介護保険でも「認知症」とされる人が軽い判定になることが問題になってきましたが、これと同じように「支援法」でも「知的障害者」や「精神障害者」は軽い判定にしかならないという問題があります。
 「精神障害者」の場合、どんなに重くても「区分2」までにしかならないといわれています。「知的障害者」の場合、大部分が区分3以下になってしまい、グループホーム利用者の中では80%が区分2以下になってしまうと言われています。これは、いくつかの団体がシュミレーションなどを行って独自に調べた結果です。
 「区分」が軽いほど受けることのできる福祉が少なくなるのが、この「支援法」です。
 これらの集会で問題になっていたのは、とくに次の点です。
 グループホームの職員の夜勤体制について国は、その利用者のなかに「区分4」以上の人がいる場合にしか、夜勤のための報酬を出さないとしていることです。グループホームもケアホームも「知的障害者」や「精神障害者」を中心としているのであり、上述したような「区分」の認定方法では、夜勤体制を取れるところはなくなってしまいかねないわけです。
 施設入所は「区分4」(50歳以上の人は区分3)とされました。その結果、地域の体制があろうとなかろうと、経過期間5年を過ぎれば、この区分以下の人は施設を出て行かなければならないことになります。「自閉症の人たちは支援費制度によっては、障害の大変さから施設利用だけでなく、在宅関係のサービスも利用できない場合が多かったわけですけれども、自立支援法においては、障害程度区分により、制度そのものから排除されてしまう危険性があります。」(6月6日の全国自閉症者施設協議会会長発言)
 にもかかわらず、あとで述べるように、隔離を強める力が働く仕組みとなっており、地域で生きる体制のための準備がますます困難になるのです。
 他方、報道では病院のおこなったシュミレーションで、入院している筋ジストロフィーの方のなかに「区分」認定によって「療養介護」の対象にならないため、出て行かなければならない恐れがあることも指摘されています。「より良い程度区分の認定方法を」ということも語られますが、わたしは行政側が責任をもって利用者と話しをし、何がその人にとって必要なのかを判断していくこれまでの方法に、まずは戻すべきだと考えます。
●報酬単価の日額払いが施設やグループホームを直撃
 措置制度から支援費制度までは、施設やグループホームの報酬単価は月単位で決められていました。しかし「支援法」では、1日単位の報酬単価となります。
 グループホームで言えば、365日開所していることが前提とされています。それでも報酬単価は、昨年度に比べて1%下げられているのです。
 利用者が家族の所に帰ったり、外泊や入院をすれば、その利用者がいなかった日数は報酬はなしとなります。これまで入院した利用者の用を、グループホームの世話人が行ってきましたが、これからはそのことに対しては無報酬となるのです。利用者が帰宅する時を、世話人の休日としてきた所もありますが、そうしたこともできないのです。
 グループホームは、借家を使って運営される場合が多く、東京の場合は85%がそうだと言います。そうなると、グループホームの利用者が長期の入院などした場合、経営を直撃します。場合によっては、入院からそのホームに帰ってこれないことも起こるのではないでしょうか。
 入所施設も365日開所していることが前提とされ、日額払い方式とされました。グループホームとはいくらか違い、1ヶ月に6日は、入院など外泊について報酬が支払われますが、それ以上になると、無報酬となります。
 通所系については、1ヶ月22日、1年264日開所していることが前提とされています。また、利用者の出席率は94.5%とされています。これを前提に日額払いの報酬単価が決められていますが、これはあまりにも無茶な計算です。
 週休2日として、365日の7分の5は、260.7日です。ここに、正月や夏休み、祝日が加わると、年間開所日数はさらに少なくなるのは当然です。前述した府中市の通所施設は、5日間取っていた夏休みを3日とし、旅行も利用者を半分ずつに分けていくことにして、年間240日の開所計画を立てたと言います。東京都社会福祉協議会の調査では、利用者の出席率は80%を下回っているとのことです。
 通所施設については、公立も民間も昨年度と比べて実質2割を超える減収になると言います。入所施設では、「全国自閉症者施設協議会」の調査では、昨年度と比べて2千万円前後の減収。「全国社会就労センター協議会」の調査では、入所施設で5%、通所施設で12.8%の減収との調査結果が出されました。
 
 こうした状況がもたらすことは、障害者が地域で暮らすための準備をますます困難にし、施設やグループホームの中に隔離してしまうことになります。利用者自身も、多額の支払いのため、外出するためのお金がない状態にされています。
 また、職員を減らす施設もあり、食事やトイレの介助も遅れがちになっているという報告もあります。正規職員を減らし、パートの職員を増やしているとの状況もあります。あるいは、歩くことのできる利用者に、てんかん発作があるということで、施設の中では車椅子に座らせている通所施設もあるとの報告もありました。
●「精神障害者」7万2千人退院のペテン
 6月3日の集会では、精神保健福祉法の通院公費制度の利用者の9割しかまだ「自立支援医療」に移れていないことが報告され、通院を断念していることへの懸念が語られました。7月7日には、精神科の入院病棟をそのまま「退院支援施設」として、「支援法」下の施設に転換しようとしていることに対する問題が指摘されました。つまり、財源だけ福祉関係予算に変え、それで退院だということにしようとしているようです。ただ医療費削減だけが目的で、「精神障害者」は隔離のままということが実態とされそうです。
●動揺する自民党
 6月6日の日比谷野外音楽堂には、多くの国会議員が参加しました。秘書派遣も含めれば70人ほどの議員が参加していたと思われます。そして、その大部分が自民党議員なのです。主催、賛同団体が自民党の集票マシーンの一つであることを想像させます。そういう所が、今怒りに震えているのです。こうした怒りの前に、自分たちが賛成して通した法律に動揺した議員の発言が相次ぎました。そのいくつかを紹介します。
 「ご存知のとおり、厚生大臣を2度いたしました。皆さん方のご心配よく判っております。いわゆる障害者自立支援法というものは、理念はしっかりしているけれども、その具体的な中身においては、問題がたくさんある。ですから、具体的にこれを一つ一つつめてですね、ご心配のないように一生懸命やりましょう」(自民党衆議院、津島雄二)
 「今回の新しい法律が施行され、期待はずれどころか大変な悪影響を及ぼす恐れがあるんだ、という実態をうかがいました。これではいけないとわたしも率直に思いました。」(自民党衆議院・町村信孝)
 「もう厚生労働省の話を鵜呑みに聴く時代は終わった。」(自民党参議院・中村博彦)
 自民党衆院の田浦議員は、妻が「知的障害者」施設の施設長をしているとのことです。「区分」の問題、入院者があった時の問題を語り「強く強く厚生省あるいは政府と交渉して行きたいと思っております。何せわたしも当事者ですからね」と。
 「どの面下げて今ごろ」とわたしも口走っていましたが「これだけたくさんの国会議員の方たちがいろんな問題点を指摘され、反対されている自立支援法は何故通ったのか?。これが不思議でなりません。今日皆さんが表明されたことはどうなっていくのかを、最後まで見届ける必要があるのではないか、と思います。」(自閉症者施設協議会会長)、「この法律はわれわれが選任した国会議員が決めているわけです。国会議員はその悩みを解消できなければ、明日から辞めていただく覚悟をするべきなんです。選挙の度に福祉・福祉と言って、自分たちは何を悩んでいるんでしょうか?」(施設家族連合会の方)との強烈な批判の発言も行われました。
 地域で生きることを目指すわたしたちとこの集会の主催者の方々は、立場をことにするかとも思います。しかし、ここで表明されている怒りは重要です。また、いくつかの発言の中で、施設から出すことを目指してきたのにこれでは、終身隔離をするようなものだ、との怒りも表明されていました。
 国会の衆議院厚生労働委員会をめぐって野党は「支援法」の実態について集中審議を行うべきである、と主張しています。3月22日にはそうした審議が行われる寸前まで行ったようですが、大臣、副大臣が不在とのことで与党につぶされたそうです。しかし、与党が動揺している今、秋の国会では取り上げさせましょう。わたしたちの撤廃署名も突きつけていきましょう。
 これらの集会では、多くの方々に怒りネット署名に協力していただきました。とくに、6月3日の集会では、4ケ所に出した署名の場が埋まりつづける状態でした。6月15日の自治労福祉集会への参加者にビラまきを行った際にも「本当にひどいですね」と声をかけていく組合員に出会いました。
 JD緊急フォーラムの基調報告の中には次の一文があります。「私たちは、この状況に対して、高齢者など社会福祉のサービスを必要とする多くの人たちと、そして広く市民の人たちと連帯した大きな運動をつくりあげ、その大きなうねりによって、日本の社会のありようそのものを変えていく決意です。」わたしも同じ思いです。そして、そうした運動の発展の展望はますます開けてきていると思います。
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■鈴木敬治さんの支援費行政訴訟のお知ら

ぜひ、みんなで傍聴しましょう!
●障害者外出禁止令!? 移動介護の大幅削減を取り消せ!
大田区・支援費行政訴訟の第6回口頭弁論
9月8日(金) 13時30分~16時 東京地方裁判所・708号法廷
●鈴木さんのアピ-ル(ビラより)
「次回、移動上限要綱を作った岩田元課長と、鈴木敬治本人の証人尋問が行われます。この裁判の最大の山場です! 大勢の皆さんの傍聴をお願いします!。法廷で、大田区側の疑問点・矛盾点を明らかにします! 法廷に立つ僕に勇気を下さい。そして、大田区の非道を多くの皆さんの結集で跳ねのけて下さい!。なお一層多数の傍聴を!」
「この大田区の32時間移動上限は、本当に私たちの生活を苦しめています。移動外出の保障は私たち一人一人にとって、生活上で非常に大切なものです。次回、私は法廷で勇気を持って、正しい事、間違っている事を明らかにします。皆さん応援して下さい。絶対に、この裁判は勝たねばなりません!」
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「程度区分認定調査」を書換えさせました
かのん
 いよいよ、関東地区も本格的な梅雨に入り、嫌な季節となりました。
 私の住む世田谷区では、今年度も6月から「障害基礎年金」が、250円/月減となり、更に自立支援法に伴い、1割負担も大きな出費となり、ますます厳しい生活をしいられると言う中、先月から区内でも、「障害程度区分認定調査」が始まったようで、私の所にも担当ワーカーが訪ねて来て、認定調査を受けたのです。
 その際の対応(説明の不十分、此方の質問に答えられない、話を聞いてない等)が気になり、同席していた介助者(ヘルパー)からは、「調査内容が、鉛筆での殴り書きだけど...」と言う意見もあり、如何しても納得が行かない為、数日後、調査内容の情報開示と修正を求めに、保健福祉センターの担当ワーカーの所へ、介助者と共に行きました。
 まず、事前に電話にて、調査内容が担当ワーカーの手元にある事を確認していたので、先に情報開示を求めました。最初は何かと理由を付けて拒んだのですが、最終的には課長等に確認の上、コピーをして持ち帰るまでは出来ませんでしたが、その場での開示は可能でした。
 私は主障害の他に視力障害もあるので、介助者に全ての内容を代読して貰い、特記事項に何が書かれてるか、介助度の確認も全て出きました。又、介助度や特記事項についても、私には納得が行かないヶ所もあり、その修正と特記事項の追加もしたく等々。
 例えば、私は電動車椅子の使用は、介助者付きでの交付を受けています。理由は視力障害が有るからです。が、ワーカー側の評価は「見守り」→「ほぼ、指示なしで動ける。お散歩程度なら一人で大丈夫だろう。」と。私は「その判断は間違えだ」と強調。「何故、介助者が付いて、何を介助してるか解ってる?。見守りの意味、解ってる?。都の意に反してる。」と、介助度の修正を求めました。
 「都の意に反してる」というのは、私は東京都から「視力障害が有る為、万が一の事も考え、電動車椅子使用時は必ず、介助者付きとする事」が、条件で認められてるのです。実際、私の場合は視力障害が有る無しに関係なく、介助者が居なくては話しになりませんが、「お散歩程度ならば一人でも」と、区側が口にするのは立場上、まずいのでは?と思うのです。小さな問題なのですが、ちょっと、突っついたのです。
 介助とは何か?、介助度を理解した上で、適切な選択をしてるのか?等を、2時間にわたって、担当ワーカーに説明し、又、介助者からの立場で見た考えも話して貰う。その結果、担当ワーカーも納得をして「審査会で通るかは解らないけど、今、かのんさんや介助者の意見もつけ加えて、修正します...」と言い残して、私達の前で修正をしてくれました。結局、書換えさせた箇所は7~8ケ所になりました。ある意味、自分なりに納得の行く調査内容を、提出できたかな、と思っています。
 今回の調査で感じた事は、主障害の他に、他の障害があると、いかに判定するのかが難しい問題だと思いました。どちらかを強調すれば、もう一方はおろそかになってしまいます。もう少し、検討してもらいたいと思いました。
 最後に、私は、担当ワーカーに「時々、来ますからので、よろしくお願いします♪」と伝えた所、「おてやわらかにお願い致します」と言われました・・・汗々
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相模原市障害福祉課との「話し合い」をしました
佐藤 美知江
 すぐそばの境川を渡るともう東京都町田市です。今年、駆け込みで市町村合併したので70~80万都市。ベットタウンであり、工場地帯でもあります。特記事項として、沖縄につぐ、戦前から「軍都」と呼ばれ、「基地の街」でもあります。市政の力関係は、典型的な保守、市民の立場で徹底的に追求する議員、その一人会派には様々な規制や発言の制限が加えられ、それとの攻防は気が抜けません。だから当然、福祉などの民政部門は「ヒドイ」の一言です。
 障害者が自立生活を具体的に追及すると、まだマシな町田市に移って行く、そんな地域性です。ですから、障害者運動といっても東京のような横のつながりは弱く、個別対応で何とか努力し維持している感じです。が、障害者福祉が大きく変わり、当事者の願いがやっとここで実現されつつあるかと思いきや、更なる制度変更『障害者自立支援法』で継続できない状態になっていると云う。それがいくつかの小さな団体が集まっての学習会、昨年の秋頃から月に一度の割合で定期的に始まり、5月に市との話し合いを準備するところまで力をつけてきました。とても画期的な出来事だとは私は感じています。皆で学習を重ね、要求項目をまとめ、福祉課に事前に答えを要求しておきました。
 話し合いの当日、少し遅刻して参加したところ、会場は大入り満員の熱気で暑く、深刻な事態を物語っています。要求項目は、誰もが願う原則的なもの14項目、時間は1時間30分。とても一つひとつを確認し、追及し、改善策を確約する余裕はありません。安の定、厚労省からの指示待ちか国基準に従うか「検討中」という回答。「財源確保に努力中、所得保障は就労に向けての必要措置をとる。」
 『サ-ビスを現状維持すること』に対しては「社会や環境の状況を勘案して適切に・・・」。『市独自の支援策を示せ』という複数の仲間からの声にも「充分配慮します・・・」等々、どれもこれも異口同音の、当事者や家族、作業所や事業運営からの切実な訴えをなめている回答は、行政への不信感、いえ怒りさえ発せられます。次回は、もう少し真面目に「納得させる」内容を要求して、第一回目の話し合いは、互いの立場を確認するだけで時間切れになってしまいました。
 後日の学習会では、何より市の責任問題を追及する事が全員一致の確認事項になりました。私達のいのちに関わる問題だけに、もっと仲間達に呼びかけ広げて行こう、「地域の施設化、絶対反対!」
 相模原も『障害者自立支援法』のお陰で、活気づいて来た感じです。次回8月に向けての準備に、皆やけに元気でやる気満々、これからが楽しみ。先輩地域の知恵やアドバイス、よろしくご指導、お願いします。  以上
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10月全面施行をするな! 障害者自立支援法撤廃!
8・26怒りネット集会に集まろう
・8月26日(土) 13時、文京区民センタ-3A
東京都文京区本郷4-15-14(03-3814-6731)
地下鉄・都営三田線・春日駅下車(会場は駅のほぼ真上にあります)
・資料代 500円         ★集会後、交流会を予定しています
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杉並区の報告-6・5精神障害者作業所集会に参加し

青木 良子
 私の住んでいる杉並区で、区内にある「精神障害者」小規模作業所が、6月5日一斉に全所を閉所し、職員と利用者が一緒に「作業所をなくすな、利用料をとるな」と区に要求する緊急集会がおこなわれました。
 これをおこなったのは、15ケ所の「精神障害者」小規模作業所と3つのグル-プホ-ムと1つの福祉ホ-ムで作っている「杉並区精神障害者共同作業所・グル-プホ-ム連絡会」です。知り合いの職員に誘われて参加しました。会場の阿佐ヶ谷にある産業商工会館に着いてみると、座りきれないほど人が一杯で、にぎやかな熱気につつまれていました。
 参加者は、来賓の行政担当者や区議、その他一般参加者も含めて220人でした。
●「作業所はどうなるの!?緊急大集会」
 集会の第一部は、リレ-ト-ク『私たちの訴え』と題して、壇上にならんだ各作業所の代表メンバ-が次々とマイクをまわしながら発言しました。それに先立って、演壇にギッシリならんだ20人の利用者を背景に、まず、連絡会代表で精神科医の金杉和夫さんから開会の挨拶がおこなわれました。
 「今日の集会は、精神障害者が地域で生活の拠り所としている共同作業所、グル-プホ-ム、福祉ホ-ムが自立支援法のもとでどうなってしまうのか、なくなってしまうのか、利用料をとられるのか、家に引きこもってしまうのではないか、症状を悪化してしまうのではないか、いままで積み重ねられてきたことが後退してしまうことが心配され、そういう利用者、家族、スタッフの強い不安と危機感から開かれることになりました。
 地域生活支援事業の利用者負担ということで区から説明会がおこなわれているところですが、区は財政難を理由に介護保険の考え方を強引にあてはめて障害者福祉のあり方をゆがめてしまうような国のやり方に追随することなく、障害者が地域で自立して生活してゆくためにはどんな援助が必要か、当事者の希望や区民の意見を聞き区としての考えをもち、そのもとで利用料の問題などについても考えてもらいたい。
 今回は精神障害関係者が中心に集まったが、今後は身体障害者、知的障害者とも協力して杉並区の福祉をよくするため一緒の行動してゆきたい。今日をその第一歩としよう」
 つづいてリレ-ト-クに入り、利用者の小規模作業所への切実な思いや自立支援法への怒りが語られました。この発言がとても感動的で、全部紹介できないのが残念ですが、とくに印象に残った発言をいくつか紹介します。
◇あおば作業所代表
 「区は最終的に作業所をなくすつもりなのでしょうか。区は地域生活支援センタ-に作業所を移行させたいと考えているようです。そうなると利用料が発生するという話を耳にします。それなら内容が変わらないのに名前が変わるだけで、なぜ利用料を取らなくてはいけないのか、変です。私のような一般就労できない人間にとっては作業所が職場です。朝、顔を洗い、身なりを整えて通う所です。でも工賃はたかがしれています。でも作業所があることが今の私にとって一番重要なことなのです。私にとって就労継続支援センタ-に通うことはきつ過ぎます。病気によって分けるのはおかしい。今までのままでよいと思います。今の作業所が維持できるよう職員、メンバ-が一丸となって守って行かねばなりません。予算のために区が作業所をしめつけることは断固として反対です。」
◇すぎなみ151代表
 「物心つく頃から、私は病気が始まりました。家庭、学校、社会からはじきだされ、虐待され、私の心は殺されたも同然でした。あげくの果て入院し、退院後、紆余曲折をへてようやく作業所にめぐりあうことができたのです。私はそこで驚き感動しました。私にとって、そこは心のオアシスでした。こんなに優しく愛情にあふれている所が日本社会に実在した。食事づくり等をとうして様々なことを学びました。何より大きかったのは私にも人を愛し信じることができることを教えてくれたことです。作業所は私を認めてくれました。そこから社会で私が存在してゆくためには、作業所はなくてはならないものになってゆきました。暗闇の中の1本のロウソクの炎のように私たちを照らしだしてくれる作業所の明かりを消すことは、私たちを再び暗闇の生活に取り残すことと同じです。炎を消すことは簡単でも、再びともすことは容易ではありません。作業所は作業所のままでいいじゃないですか。障害者の自立とは、仕事をしないと意味ないのでしょうか。われわれは障害と付き合いながら精一杯生きています。これを自立と認めてもらえないのでしょうか。」
◇工房ラルゴ代表
 「自立支援法が決まって私たちは困っています。私たちは常日頃から社会の厳しいきまりに苦しんでいます。私は統合失調症です。幻聴という訳のわからない病気で、日々恐怖と闘っています。もちろん家にいることが恐怖の対象になることもあります。そんな私にとって作業所は唯一心の休まる所なのです。ラルゴは時間をかけて本人が納得ゆくまで相談にのってくれたりもします。病気を理解してくれる仲間も増え、私もやっと心が開けてきました。ラルゴでは『ゆっくり』が土台です。そんな中で法律が変わったから自立しましょうとか、お金払ってもらいますとか言われても、誰が納得できるでしょう。お金を払えない人はどこへ行けばいいのでしょうか。私たちのわずかなお金では生活するのは精一杯です。つまり私たちのやすらぎを奪わないでほしいのです」
 「収入のない私には、お金はなくて作業所に通うことはできません。いままで作業所中心に生活していましたので作業所に通えなくなったら、家の回りをウロウロするか、寝ているか、話す人もいなくなるのでテレビが友達のようになってしまい、その結果、病状が悪くなるのは目に見えています。作業所に通えなくなるということは生きる目標がなくなり、私には死んで下さいと言われているのと同じです。」
●憲法25条生存権をかちとってゆこう!・・シンポジュム「作業所はどうなるの!?」
 第二部のシンポジュウムは、情報センタ-あおば職員の田中直樹さんの司会で、シンポジストに、当事者の立場からさきほどリレ-ト-クした精神障害者、杉並家族会会員、作業所職員の立場から高橋道子さん(作業所にしおぎ館)、精神科医の立場から金杉和夫さん(TRY運営委員長)という構成で、会場からの発言もまじえて活発な討論がおこなわれました。
 最初に司会の田中さんから、国は作業所が自立支援給付に移った場合、利用料を1日500円位を想定していること等、障害者自立支援法についての詳しい説明がされました。そして連絡会の事務局長からアピ-ル文の原案が提案されたのち、シンポジュムに入りました。
◇杉並家族会の方より
 「障害をもっている人は、どうしても社会的弱者だが、そうであっても安心して生活できる世の中づくりを行政には強く希望したい。杉並家族会として見た場合、引きこもっている人が非常に多い」
◇精神科医師の金杉和夫さん
 「昨日、この連絡会に入っている施設の代表者会議を初めてやった。厳しい状況だが今後も施設の運営を継続してゆくことを話合った。継続の決意はもっているということを話しておきたい。利用料をとることには無理がある。また作業所の内容、どの類型に移行するかにも皆んな苦慮している。一般就労をめざすことが全体の方向になっていることに無理があるということが言われた。それだけをめざすのではなく、いろいろな就労の形を考えてゆく必要がある。日額制も問題。さらに自立支援法は社会的入院患者の退院促進も目的に入れているが、杉並区は区内に精神病院がないため、遠くに入院していて退院できないいる人が結構な数いる。もともとの家庭がなくなっている人も。その人達も区にもどすという考えがなかったら進まない話。その受け皿づくりという意味でも作業所は重要」
◇作業所職員の高橋道子さん
 「リレ-ト-クで作業所への切実な思いが語られた。自立支援法によってそれが『働くための・・』という風に変えられようとしている。病気のゆるやかな回復過程を一緒に考えてゆくためには職員の側の働く環境や心のゆとりも必要だが、自立支援法ではそれも厳しい状態になってしまう。補助金カットや作業所閉鎖ということになれば、職員にとっては職場がなくなり、通ってくるメンバ-にとっては行き場がなくなるということになる。ひきこもり等の社会問題が自立支援法で解決するのか。逆に作業所に安心してゆけなくなった時に閉塞状況をつくりだしてしまう。作業所はこれからも自由な場所として皆がゆっくり時間を過ごせる場所でありたい。15ケ所の作業所は全部違うが、違って当たり前だし、いろんな形があって当たり前。地域の人、メンバ-、職員は協力して作りあげてきたもの。憲法25条の生存権が脅かされようとしている中で自立支援法は出てきたが、力を合わせて生存権をかちとってゆきましょう」
●「作業所をなくすな! 利用料をとるな!」のアピ-ル文を決議
◇「娘が作業所に通っている。自立支援法が成立してから、私は腹わたが煮えくり返っている。一方で米軍再編に対して3兆円のお金をわれわれの税金から払っているが、そこから障害者のために少しでも回してくれたら皆が助かる。石原さんは石原さんで、東京オリンピックをやると言っていて、すごい宣伝費もかかっている。まだ決まった訳ではないので、それもこちらに回してもらいたい。区長の山田さんは『1つも作業所をつぶさない』という発言をしているそうだが、それもリップサ-ビスにさせないで予算に組み込ませることが大切。今一番心配しているのは職員のきびしい状況。職員が希望をもってはりきってやってゆける職場をつくってゆかないと障害者の方々に行き届いたケアができない。そのためにまず自立支援法をなくすこと、予算を充分にとること。人間が人間らしく生存できるため、作業所をもっとよくするため、みんなでがんばってゆくましょう」
◇「私が一番不満に思っているのは、この法律は聞いてもわからない。だいたい利用者のわれわれが何に困っているのか聞いてくれたのか、聞きもしないで法律を決めるやり方自体がおかしい。こんなのファシストみたいなやり方だ。私は何も変えてほしくない。今のままでいいですよ」
◇「1日工賃を400円しかもらわないのに500円も利用料取られたら、人なんか来ないじゃない」
◇「法案作る時、実はわれわれ精神障害者の仲間や野党も参加している。しかし議員の話はある程度聞いても、当事者の意見は全くないがしろにされ、聞く耳もたず。最終的には国には金がないということで。介護保険しかり。これからもこういう問題はおこってくる。だから私が言いたいのは小泉内閣はもうすぐ終わっても自民党が続くかぎり変わらない。だから今後の選挙の時には皆さん、反与党ということを頭において下さい。そうでないと絶対に変わらない。そのことを強く言いたい」
◇「自立支援法に今、障害者は黙っているが、黙っていたら増税や薬代、ドンドンなめてくるから、この辺でガツンと歯止めをかけたい」
 シンポジュムのまとめとして、アピ-ル文の要求項目を「1。作業所をなくすな 2。利用料をとるな 3。障害福祉計画策定に私たちの参加を」の3点にすることが確認されました。終わり間際に、壇上にかけあがり「廃案にしよう」と訴える人、「賛成、反対の人に手をあげさせてほしい」と発言する人・・・話は尽きないという感じでた。
 最後に、杉並区保健福祉部から小林障害者施策課長の挨拶。「率直な意見を伺った。作業所はどうなるの?、ということですが、どうしてそういう話がでるのか、よくわからない。4月からスタ-トした『保健福祉計画』で障害者の地域生活支援を重点推進プランにしている。もう一つは就労支援。4月から雇用促進法の対象に精神障害者も入ったが、東京はまだ低くハロ-ワ-ク中心に取り組んでいる。多様な働き方を支援したい」
 集会でのあれだけの思いを聞いて、この発言!?・・・というあきれる思いがしました。でも前に区が主催した自立支援法説明会で、余裕の表情で軽快に解説していた時の小林課長の姿とはうって変わって、壇上にもあがらずフロアから元気なく発言する姿は、今日の集会の数々の発言に圧倒されたという印象を受けました。
 アピ-ル文採択ののち、事務局長が閉会の挨拶。「この集会で全作業所の仲間達の思いが一つであることを実感し、深め合うことができた。自立支援法で私達の生活が変わろうとしているが、でもこのパワ-でしっかり手をつなぎ合ってゆけば、必ずこの状況をのりこえてゆけると今日確信した。これからさらに連携の輪を深め、私たちの願いを実現するため、共にがんばりましょう」と締めくくり、集会を終了しました。
 その後も約50人位の人が、区長への要望書提出行動に参加しました。
●団結の大切さ・・・参加した感想
 自立支援法は、これによって障害者の生活がどうなるのかという一番大切な具体的内容を隠したまま、すべて法案成立後に国が決める「政省令にゆだねる」というペテン的なやり方で成立がはかられた法律です。そして4月に施行されて2ケ月、ようやく具体的内容が明らかになったとたん、本当に中身を隠さないと通せないほど悪い法律だったということがハッキリして、そもそも「どうしてこんな憲法違反の法律が国会で通ったのか」という声が、6月に入って改めて障害者団体や地域から噴出しています。「法律がもうできてしまったという既成事実に負けないで、法律をもう一度リセットする気持ちで行動しよう」という声も。今回の集会も、そうした自立支援法に対する根本的な怒りに満ちた集会でした。それに深刻な中にも会場が笑いにどよめく場面が幾度もあって「支え合って生きる場」としての作業所の普段の姿をそのまま集会の形にしたような心温まる場でもありました。10月の本格実施にむかって、まだまだ「闘いはこれから!」というエネルギ-をもらって帰ってきました。         
●許せない6月区議会での条例採決・・ 闘いは、これから!
 区は、6月区議会に地域生活支援事業でも利用料をとる条例案を提出し、多くの反対をおしきって採決しました。小林部長は区議会で、条例案では利用料10%となっているが、当面は3%にすると答弁。でも取ることには違いがないし、今後10%に値上げできるようにもなっています。しかもこれを、応益負担の導入という障害者福祉の根幹にかかわる問題であるにもかかわらず、保健福祉委員会の審議にかけず、飲食店の営業やアイスクリ-ム製造業等の許可申請をあつかう「事務手数料条例」にコッソリともぐりこませ、他の委員会で処理してしまうという卑劣な方法までとったのです。本当にヒドイ! 自立支援法が成立した去年の国会もそうですが、杉並区議会は議会の外の声を決して反映していません。
 議会内の「数の暴力」で条例がひとまず通ったとは言え、区内では自立支援法反対の声がだんだん高まり、いろいろな団体の行動が始まっています。全国各地からもそうした動きが伝わってきます。連絡会の人たちは、連日大勢で、区議会議員への要請行動をおこなったり、傍聴席をうづめたりの大活躍でした。本当に「これから!」です。

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2006年6月 2日 (金)

怒りネット通信 第20号

怒りネット通信 第20号 
2006年6月2日発行
怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク       
■もくじ
・5・19撤廃署名提出の報告            
・毎日新聞「成否は健常者の意識次第」を批判する
・4・9怒りネット関西集会の報告
・在日無年金障害者の発言に心打たれて        
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5月19日、障害者自立支援法の撤廃をもとめる署名(第1次分)を提出しました!
 署名総数は6174人で、参議院に2674人分、衆議院に3500人分と分けました。参議院へのものは、社民党党首の福島みずほさんに直接受け取ってもらいました。福島さんは厚生労働委員会で質問するつもりだといっておられました。全国的な問題がおきていること、生の現実をもっと教えてほしいこと、改憲・共謀罪と一体の攻撃だと。外での闘いをどんどん広げてもらうことが国会での力になるとも言っておられました。衆議院へは、社民党阿部知子議員秘書の栗原さんに受け取っていただきました。この日も休憩の部屋を取っていただくなど心づくしがうれしかったです。
 署名は、撤廃まで今後も続けます。法の撤廃を本気で勝ち取ろうと思っています。署名というのは世論のバロメーターです。一人でも多くの署名を集め続けましょう!(高見)
毎日新聞「成否は健常者の意識次第」を批判する!
沼尻 かつえ
 毎日新聞に自立支援法について、成否は健常者の意識次第という大見出しの、タイトルで玉木達也記者の(社会部)文章が掲載されていました。かち―ん!ときたので、感想を書きました。言い足りなかったのですが、何日もかけて、文章を書いたので中途半端なのですが、読んでください。
●毎日新聞様
 3月29日のオピニオンワイド。記者の目「障害者自立支援法」について、一言申し上げたいと思いメールいたします。
 文字通り障害者が自立した社会生活を送れるように支援する法律と、書いてありましたが、この法律を理解しておられるのでしょうか。
 玉木記者の、言われるような自立生活が送れる法律ならば、昨年のような全国の障害者が反対運動を、何故起こしたのでしょうか。私達障害者が、ただワガママを言っている、贅沢を望んでいると思っていると、居られるのでしょうか?。
 三障害を一緒にしたのがアメと言われるのなら当事者である精紳障害者の中からも、反対の声が上がっているのは何故なのでしょうか。瀕死に陥っている私達障害者に、これでもかと鞭打っている状態が、この自立支援法なのではないのでしょうか。
 この、法律の問題点に触れておられないのは、何故なのでしょうか。
 昨年、ご存知の様に私達は1割負担について反対しました。けれど、それだけで反対した訳ではありません。このままでは必ず介護保険に組み込まれてしまう。そうなれば、介助時間が1日4時間になり、1日24時間介助の必要な人、1日8時間~12時間介助の必要な人にとって、それこそ死活問題となる事も重要な問題点であるのも、ご承知の事だと思います。「健常者の意識」を言われるのなら、私達がどんなに大変な思いをして、介助ボランテァを探しているのかを付け加えて、ぜひボランテァ参加を呼びかけてほしかったと思います。
 自立支援法の目玉の1つと言われる、施設入所者の1割を地域生活に移行させると、言われますが、本当に実現可能だと思われるのでしょうか。
 ここまで自己負担が進み、日常生活もままならない時に、介助時間は無いに等しい、介助者を探す事が困難な時代に、施設から出てこられると、玉木記者は本気で思って居るのでしょうか。
 また、福祉施設から一般就労への移行者云々にも、一言述べさせていたたきます。
 いくら行政が旗を振ってもと、言われていますが自立支援法が始まった今でも本当に旗振りをしているのでしょうか。私には如何しても旗を振っていると思えません。就労支援の準備を、厚生労働省がしていると言う事が見えてこないと思うのですが、私の認識不足なのでしょうか。
 施設にいる障害者が、いきなり社会に出て健常者と肩を並べて、職場で、地域で生活する事が、どれほどの努力と、忍耐を必要とするかを想像して見た事が、ありますか。私達は自分で、出来うる限りの努力をしていると、思っています。
 例えその努力が、どこかの大学教授には手を抜いているとしか見えないと思われても、、、。
 この、「ハンディに考慮しつつ頑張る人には応援し」の個所ですが、私の解釈は歪曲していると思われるでしょうが、働ける障害者が必要で、働けない障害者は必要ではないと、言われているように思われてならないのです。そしてそれは、優生思想につながってきませんか。この日本国には役に立たない障害者は、要らない。抹殺してしまえと言う、恐ろしい考えが潜んでいるのではないでしょうか。
 自立支援法には、憲法25条が守られていないと言う大きな問題が、あります。私達障害者にも、生存権があるのにそれさえ施行されない。人間として当たり前に生活する事が出来なくなる。其れが問題なのではないでしょうか。
 何度も言うようですが、言われ尽くしているからと、問題点を書かず、さもこの自立支援法によって、自立生活が出来、仕事をして健常者と肩を並べられると言ったいいかたをするのは、これで終わりにしていただきたいと思います。
 毎日新聞は、私達仲間の中で、比較的他の新聞社より、障害者の問題を多く取りあげてくれると、言われています。その毎日新聞までが、このような記事を堂々と掲載される事は、何としても残念だと、思われてなりません。
 しかし、玉木記者の言うことにも同感する部分も多くあります。たしかに健常者に障害者は理解されていないし、無関心な人が多いと感じています。けれど健常者と障害者がお互いに、人間として付き合うと言うことは、当然の事と思います。
 自立支援法とは、切り離して考えてほしいものです。
●資料
【記者の目:障害者自立支援法=玉木達也(社会部)】毎日新聞3/29
『成否は健常者の意識次第--当たり前に接しよう』
 障害者自立支援法が4月から施行される。文字通り、障害者が自立した社会生活を送れるように支援する法律だ。身体、知的、精神の3障害に分かれていた施策を一元化し、福祉サービスを利用しやすくする。一方で財源を安定化させるため、サービス料の原則1割を、利用する障害者本人に求める。障害者にとってアメとムチという面がある。この法律の成否は、健常者が「障害者とともに生きる」との意識をどれほど強く持つかにかかっていると感じる。
 障害者の福祉サービスといえば、障害者とその家族らサービスを受ける側と、国や自治体などサービスをする側の問題になりがちだ。健常者はいつ自分が障害者になるかもしれないのに、関心は高くない。
 だが、自立支援法は、都道府県と市町村に数値目標を入れた障害福祉計画の策定を義務付けた。厚生労働省は同計画の国の基本指針として、2011年度末までに現在の施設入所者の1割以上を地域生活に移行させ、福祉施設から一般就労への移行者を現在の4倍以上にすることなどを発表した。達成するには、国や自治体、企業、障害者の努力だけでなく、一般の健常者の意識改革が不可欠だ。
 自立支援法が目指すのは地域や職場で、障害者と健常者が肩を並べて生活することだ。施設から社会へ出てくる障害者の能力や適性、個性を健常者がどれだけ尊重し、受け入れられるか。健常者にとってひとごとではなくなる。いくら行政が旗を振っても、健常者の理解と協力がなければ目的は達成されない。
 だからと言って、健常者は身構える必要はない。単なる同情論ではなく、障害者側の努力も求めながらその幸せを考えた「障害者の経済学」(東洋経済新報社)の著者、中島隆信慶応大教授は「障害者を『社会的弱者』とひとくくりにするのではなく、人間一人一人が違うという当然のことから、改めて出発してつき合うべきだ」と話す。
 中島教授は多くの障害者や関係者から話を聞いた。「障害者の持つハンディを考慮しつつ、頑張る人は応援し、手を抜く人には注意する。障害者も突き詰めれば、当たり前に接してもらうことを期待している」と感じたという。ただ、一般の健常者は障害者と接する機会が少ない。そのため、時には信じられないような誤解をしていることがある。
 「精神障害者は話すことができるんですね」。東京都世田谷区で精神障害者の支援事業をしている「三軒茶屋地域生活支援センタープリズム」の指定相談員、進藤義夫さん(42)が数年前、ある企業の人に言われた言葉だ。「作業所で話す精神障害者を見て私に言ってきた。精神障害者と知的障害者の違いがよく分かっていない経営者もいる」と語る。無関心から生まれた無知としても、深刻だ。
 就職しても障害への配慮のなさや差別的な対応の問題がある。弁護士の有志で作る「働く障害者の弁護団」の清水建夫弁護士によると、▽視覚障害があるので、職場でパソコンの音声ソフトなどの使用を要望したが、特別扱いはできないと断られた ▽「障害者枠だからこそこの会社に就職できたので、そうでなければこの会社に入れる人間ではない」と言われた ▽ 毎日同じ単純作業しかさせてくれない、などの相談が寄せられているという。
 取材で知り合った統合失調症の20代男性も「働きたいけど、職場が病気を理解してくれるか心配」と話す。高校時代に発病し、精神病院への入院も経験した。現在はグループホームで生活し、日中は小規模作業所に通う。服薬はかかせないが、話す内容は明りょうで、就労への意欲は高い。進藤さんは「精神障害者を『怖い』と予断を持つ人がいるが、精神障害者のほうがよっぽど健常者を怖がっている」と指摘する。
 私は小学校の同級生に軽度の知的障害児と足が不自由な身体障害児がいた。最初は障害に絡んで2人をからかったこともあった。でも、日々の付き合いを通じ、2人の性格や人間性が見えてきて、気がついた時には障害をある種の個性として意識しなくなっていた。その後は仲良くしたり、時にはけんかもしたが、中島教授が言う「当たり前に接する」ことを自然にできていたような気がする。
 「障害者が生きやすい世の中は、健常者にとっても生きやすい」と言われる。力の弱い人には力の強い人が手助けをするように、障害のハンディをごく自然にカバーし合いながら生きる世界だ。実現への第一歩は障害の有無にかかわらず、お互いに人間として普通に付き合うことではないだろうか。
4・9怒りネット関西集会の報告  
高見元博
 参加者は35人でした。そのうち兵庫県精神障害者連絡会は4人でした。特徴的なのはビラをみて4人の方がいらっしゃったことです。2人は大阪東淀川の集会から、1人は堺の大行動実行委の集会から、1人は京都の集会からでした。電話をかけで来られた団体の方もいらっしゃいました。
 アンケートでは1人以外は良かったと書いてありました。
「撤廃と言い切っているのが良かった」等です。確実に情勢全体が動いています。単純には行かないかもしれませんが、1970年代の戦闘的障害者解放運動の出発時にも似ているのではないかと思います。
 韓国、フランス、アメリカでの闘いの高揚があります。韓国の民主労総や農民団体の闘い。フランスの2波に渡る300万人デモ。アメリカの移民労働者の闘いなど全世界で巨大な闘いが始まっています。
 日本でも「格差社会」という言い方をしてごまかされていますが、階級分裂が確実に起きています。小泉首相などは貧富の格差があるからやる気が生まれるなどと開き直っている始末です。「自己責任論」「勝ち組・負け組み」論=「負けた者の自己責任」を乗り越える論理を民衆が持ったときに決定的闘いが始まるでしょう。今私たちはその入り口にいるのではないでしょうか。
 この成功は、なんと言っても大量のビラをまききったことに始まっています。署名の取り組みも広がっています。それと一体にビラをまいたのが効を奏したと思います。
 私たちの最大の武器は、「怒り」「心底からの怒り」でした。そこが人をひきつけたのです。先ほど言った「負け組みの自己責任論」を打ち破るのは怒りの組織化なのかもしれません。
 また、実行委員会形式がよかったようです。誰か一人が中心になってがんばるという組織論ではなく、みんなが主体的に担うという風にできたことが参加の拡大につながったと思います。
★10月全面施行を迎え撃つ集会
 9月23日に10月全面施行を迎え撃つ集会を行いたいと思います。実行委員会を立ち上げていきます。4月施行は、生活保護の人には影響は少なかったですが(無かった訳ではありません)10月施行では大きな影響が生まれます。介助時間の制限が始まるからです。
 4月施行では利用料の徴収のなかった生活保護の人も直撃します。経過措置があるにせよ、3年後の介護保険との統合を含めて生活できない人が続出します。これから10月施行に向けてランク付けが始まります。
4・9集会に参加して。感想文集。
◆三好清二
 「病状」が落ち着かなくてあまり集会には集中できなかったのですが、法の施行後の集会として法の撤廃を求めるものとして開催したということでは大きな意義があるのではないでしょうか。これから本格的に運動を作っていくということだと思います。
◆岩崎晶子
 集会開催の全過程を担ったのは、去年の6・5の「怒りネット関西」旗揚げ集会以来2回目です。今回は、いろんなことが重なり、実行委員会を最後にもう1回やった方がいいのに、できなかったので追い込みの1週間が大変でした。
 署名のお願いをしている作業所や事業所に、本来なら出かけて行ってお話をしなければならないのに、引きこもり状態で、結局電話で呼びかけさせてもらいました。その中でお話に出たのは、事業所として生き残っていくために必死で、法が通ったあとで撤廃運動する暇はない、というのが多かったです。また、「障害者」の保護者が運営されているところでは、「これまで尼崎は伊丹に比べて2倍以上の利用時間をかちとってくれたり、職員さんも良くがんばってくれていたけど、今回の法律の処理を怒りながらやってはります」というお話を聞き、「これは市の職員さんを味方につけなくちゃ!」と思いました。4・9は、ちょうどお花見の時期と重なっていて、「行事があるので」と言うところがものすごく多く、それは大変残念でした。また、「個人的には絶対撤廃でないと許せません、いつもニュース読ませてもらってます。でも組織の縛りがありご一緒する事はできかねます」という方もいらっしゃいました。反対に、「小さなかたまりで活動だけしててはこれからは何もできません。少しでもつながりを大きくして、みんなで行動していくようにしないとと思っています。今後ともよろしく」という力強いお返事もいただき、今後、日程が合えば一緒に行動したいので連絡します、というところもありました。こちらから働きかける事の重大さを感じました。
 また、新しい参加者にビラをみて来てくれた人が多かったので、何か集会や行動があるならば、できるだけ宣伝しに行かないといけないな、と思いました。
 H君が機転を利かせて、たまたま知った集会にフラッと参加してくれ、そこで4・9を訴えてくれて、それで来てくれた若夫婦もいらして、H君もうれしそうだったけど、私もすごくうれしくて、「やったらやっただけの事は何かつかめるはず」と思いました。たとえ失敗という「何か」であっても、次に失敗しないためのお勉強になります、無駄な事は何一つ無い、と思えました。
 できるだけ会場からの意見をたくさんもらおうと、怒りネットの発言はできるだけ少なくするようチャレンジしました。少ない発言者の中でも、去年の6・5にも参加してくれ、自分の職場として、入居者さんの生活の場としての施設の矛盾を話してくれた福祉労働者が、今年は「平和でなければ福祉は無い、障害者差別を無くすという切り口から、世の中を変えて行きたい」というものすごくはっきりとした意見が聞けてすごくうれしかったです。
 会場からいただいた意見は、事業所の運営のために自治体との交渉に取り組む、と言うお話が、さし迫った問題として語られました。こういう地域での交渉にも今後は共にたたかうことをしていかないとだめだなぁと思いました。小学校の先生からの「学校に来れなくなってる障害者の生徒がいる、座敷牢が始まってるんです」というお話など、知り得ない話も聞けて大変充実していました。また、「就業支援と言うならば、まず高見君を職場に戻せ!」というご意見には、ハッとしました。本当だ、高見闘争って、そういうことだったはずだ、と思いました。
 自立支援法はまだまだ一般的には知られていません。これから、もっともっと宣伝して共にたたかってくれる人とつながって行きたいと思いました。
◆石川豊子
 今まで障害者自立支援法への闘いに参加していなくてすみませんでした。とんでもない法律が成立してしまったのですね。障害を受けた人たちが大変な闘いを繰り広げていたのに私は協力できませんでした。4月9日にくわしく説明してもらう中で、これでは生きていけないと絶望して自ら命を断つことを強要するように仕向けられたような法律と感じました。怒りをつなげて、国会での闘い、資本家への追及、こんな法律を許しているまわりの大多数の人々に怒りの炎を次々つけて広げ、こんな法律を作った自民党・公明党へ抗議をしていきましょう。ごめんなさいを言わせましょう。
 でも現実は自分のことしか見えない人ばかり、怒りがめらめら広がらない、困ったものです。私は今年春闘で賃下げに抗議して24時間のストライキをしました。尼崎市の嘱託職員(一年契約)も正職員と同様に賃下げに唯々諾々としていてはなめられてしまいます。私の仕事は尼崎養護学校の生活介助員です。障害を受けた子供たちは今の世の中に希望のないことをすでに何度も何度も知らされ、つらい思いをさせられ2000年からすでに中学生を中心に6人もの命が消えてしまいました。何人死のうと子供たちへの視線は変わらず、教育委員会は子供大切にはしていないことがはっきり分かりました。生きる希望を失った子供たちはあっけなく突然消えてしまいます。そんな職場を変えたくて福祉へ暖かい施策を求めてたくさんの応援の方々と共に抗議行動をしました。低賃金にもあたりまえでがまんしていたのが声を上げ始めました。労働者が正当なことに目をつぶり言いたいことも言えない社会は弱いものがつぶされてしまいます。労働者が労働者として自覚を持ち、障害を受けた子供たちのかわりに叫び声をあげなければ、次々とひそかに消されてしまいます。このたびのストライキで10年分の思いを市や教師や介助員に向かって叫べました。なんだかすっきりして元気になれました。子供たちからごほうびをもらった気分になれました。思ったより反発はなく、応援の声があちこちであり、勇気を出してやってよかったと思いました。障害に心を閉ざし、排除していく社会を打ち砕き、手を取り合って仲良く暮らせる社会をめざして、自分たちのまわりで声をあげ、楽しい闘いを広げ、豊かな社会を実現しよう!! 共に闘いましょう。
◆K.K
 自由で手作りの良さを感じました。「継続は力なり」と思います。是非、一緒に障害者自立支援法を撤廃させましょう。私も力になれれば幸いです。
◆Y.O
 まず絶対に「障害者」の声を無視して成立してしまった障害者自立支援法を許せません。障害者が必死の思いで国会前でハンスト闘争までやり、国会前での連日の抗議闘争、国会傍聴(これには私も参加しましたがひどいもので、「障害者を殺す気か!」発言に対して「まだ殺していない!」という差別丸出しの許せない人権侵害暴言あり)を闘ったにもかかわらず、わたしたちの声は届かなかった。くやしさ、怒りでいっぱいです。
 初めて参加された人を含めて、そんな思いをもった人たちが集まった4・9.自身の障害者解放の原点から、すべての人間解放の方向を福祉労働者の感動的な発言(「障害者の切捨ては人権侵害」「国はお金がないといいながらイラク侵略戦争に協力するな!」「自立支援法は人権の無視」「利用者と対等であればあるほど感じる矛盾が怖い」「体をすり減らさないと成り立たない矛盾、競争社会の中に入る怖さ、一人では考えられない。いろんな人と結びついてどうしていかなあかんと考えていかなあかんと思う」「おかしなことには声をあげていかないといけない」・・・・)から再度、自分を取り戻すとてもいい集会でした。
 その他会場からの発言の中でも病者から「この闘いは障害者だけではなく、労働者の闘い健常者の闘いでもある」との必死の叫び、また教育労働者からは「愛国心」を入れるという教育基本法改悪の問題。教育に手をつけられたら戦争だ、と強調する。そして、解雇撤回闘争を闘う全逓の労働者からは、お国のために命を投げ捨てろと言っている資本主義は権力者が生きるためのみにあるし、その矛盾を打倒していかんと。賃金奴隷として生産手段を奪い返し、労働者社会にしていかないと・・・という発言からはそういう労働現場の不合理性からも病者が多数生み出されてくる矛盾を感じること
にもなりました。
 ただ、現実に成立してしまった。国が地方に負担を押し付ける。地方は財政難として福祉を切り捨て、自己負担を強引に推し進めてくることに対してはなんとしても各自治体に対して、とくにガイドヘルプなどの「地域生活支援事業」に関しては撤廃、少なくとも現状維持の要求行動の必要性も強調されていましたがそのとおりと思います。
 じゃ自分自身はどうなのか?ととらえ返してみると、医療の現場にいながら、まだ基調提案の中身の把握が不十分であるため、再認識と反省。そしてだからこそ、同じ労働者仲間、障害者に対しても訴え、語りかけられない弱さを痛感した集会でもありました。ただ、自立支援法撤廃の署名については多くの障害者、労働者の仲間が協力してくれたことは大きな財産です。これをこの声を生かしていく役割だと。そのためにも、もっともっと自身が障害者として、労働者として、現実に肉薄し、追いついていかないと・・・・
 そして言語化していくことの大切さも学びました。
 多少のズレ(?)は恐れずに言語化していく中でこそ次第に自身の思い、怒りと結びつくものであると思うのです。怒りのないところに行動は伴わない。さらに今後自身の課題として声にできない声も体現することのできるあり方への変革をかけて、障害者解放、あらゆる領域で、今の戦争へと向かう国の方向を許さない闘いを担っていく決意です。
◆平田
 私は昨年からこの運動にかかわってきました。まだまだ不勉強なのですが、この自立支援法が、「障害者」が生きるために「サービスを買う」ことを強制するという、およそ人間や社会というものに対して転倒した、理不尽きわまりないものであり、廃案・撤廃しかないと思い、ささやかながらかかわってきました。
 そんな中、この集会の実行委に参加して、関西定期刊行物協会に加盟する団体の名簿の一部をわたされ、署名と集会のよびかけに行こう、ということになりました。私としては、当該の「障害者」関係団体・組織に、直接話しに行くのは初めてのことでした。直接行けたのは何件かしかありませんでしたし、署名用紙をわたして趣旨を説明するくらいしかできませんでしたが、"現場の怒り"に学ぶ非常にいい機会でした。
 地域での「障害者」の自立を支援する団体の所に行った際、そこが主催する、自立支援法についてのセミナーがあることを教えてもらい、自立支援法の実際について知りたいと思い、参加しました。その集会は、全体としては"自立支援法に反対だが、実際に始まる以上、その中でどうしていくのか"という趣旨のものでしたが、誰ひとり納得している人はいない。むしろいろんな形で怒りを表現されていました。その場で署名の呼びかけをさせてもらい、集会後に出口の所で署名用紙を配ったところ、ほとん
どの人が快く受け取ってくれました。また、そこで出会った方で、4・9集会に来てくださった方もいました。その方は、「昨年、御堂筋デモにあれだけ多くの人が参加したのに、マスコミはどこも取り上げてくれなかった。一緒に参加した友人は、非常にショックを受けている」といいます。本当に多くの人が、「障害者」を先頭に、支援法反対に立ち上がった。しかし、法は強行されてしまった。"いったいこれは何なんだ!"という素朴な怒り、理不尽に対する言いようのない思いが、まだまだうずまいていると思います。もちろん、当該の「障害者」の方々や関係事業で働く方々は、この法の下で生きていくために必死であり、単純にその怒りが爆発する、というものでもない現実があることも事実だと思います。
 4・9集会の現場では、聴覚「障害者」のためのディスプレーのパソコン入力に必死で、内容を十分に聞くことはできなかったのですが、「チラシを見た」というだけで参加された方も含め、「自立支援法撤廃」を鮮明にした集会を成功させることができた、と思っています。当該である「障害者」、関係事業で働く労働者、それ以外の労働者、とそれぞれの立場から意見表明があり、基調報告で提起された「『障害者』の側にも、労働者にも」「社会保障・福祉の解体、民衆の権利の否定、命の否定、戦
争への道を止めること」のために、展望をつかんでいく、そのひとつの出発点になったのではないかと思っています。すでに実際に部分的に施行され、10月からの全面施行にむけ、さらに運動を広げる、しかも本当に撤廃までのねばり強い運動を作り出していくためには、まだまだ課題は山積で、こんな文章を書いている自分も、取り組みはまだまだと痛感しながら書いていますが、みなさんとともに、頑張っていきたいと思います。在日無年金障害者の発言に心打たれて
岩崎 晶子
●4月23日、入管法・外登法撤廃の集会に行ってきました。
 署名は少なく、81名でした。でも、「持って帰って集めてくる」という人が、私が頼んだだけでも5人はいましたので、その方たちから1枚でも送り返してくだされば、と思っています。
 いつもは「メインゲスト」という感じで有名人を目玉にして、「あの人の話だったら聞きたい」みたいな人の集め方だったんですが、今年はそんなものは無し、みんな、市井の運動している人ばかりで構成されました。それでも人数は若干増えていたそうです。「良かった、みんな本気で在日・滞日の人たちの不安定な状況、差別された状況を何とかしたい、と思って集まってるんだ・・・」とうれしかったです。私はこういう市井の運動家の人たちの生の声が聞ける方が良かったです。
 
 私は特に、在日の全身性麻痺の方からの発言に心を打たれたと言うか、「私って何も知らなかった」と衝撃を受けました。私たちの「障害者自立支援法」のたたかいや、数年後に迫る介護保険との統合にも関係してくることですので、長いですがぜひ読んでほしいと思います。
 在日の方の多くは無念金です。「障害者」も高齢者も。何とか親戚や兄弟姉妹などから、少しばかりでも援助を受けれる人はいいですが、そうでない人の生活は、壮絶だと想像できます。
 そしてその方が訴えられたのは、施行された「障害者自立支援法」によって、在日無年金者からも1割を取る、という矛盾、「どうして?」と。「自立支援法」は「年金収入がある、という前提で考えられているが、私たちは、年金も無いのに、どうして1割負担だけは強制されるの?」って・・・。「今以上に親戚や兄弟から援助を受けなくてはいけなくなり肩身の狭い思いを強いられます。自立とはおおよそ無縁です」と。
 あまりに自分が無知だったことの衝撃から、少しですがカンパをさせていただき、名刺をいただきました。お話を聞いたことを怒りネットのパンフレットに載せたいのですが、と、直接連絡を取ってみたら、「ぜひ、私がしゃべった原稿そのものを載せてほしい。私にできることは、現状を少しでも多くの人に知らせること。そうやってパンフレットに載せてもらえるとうれしい。」と言っていただき、下記の原稿を送ってくださいました。皆さん、ぜひ、彼女の訴えを全部聞いてください。そして、私たちの運動の中にも、こういう問題点も欠かさないように進めていけたらと思います。
●在日無年金障害者として~今を生きる、わたしの役割~
 みなさんこんにちは! 金順喜と申します。
 私は、日本で生まれ育った在日3世の障害者です。私には障害基礎年金がありません。今回はその立場から意見を述べたいと思います。
 日本の国民年金制度は、長く私たち在日外国人障害者を排除してきました。今年43歳以上の在日外国人障害者と79歳以上の在日外国人高齢者は、完全な無年金状態にあります。
 国籍条項が撤廃された1982年1月時点で、20歳を超えていた在日外国人障害者には障害基礎年金が支給されません。1986年4月時点で60歳を超えていた在日外国人高齢者には、月額3万円程度の老齢基礎年金すら支給されません。現在私たち在日障害者は「自己の責任によらず無年金のまま放置されている在日障害者及び在日高齢者」に対して相当の給付金を支給する救済措置を講じるよう求めています。
 「内外人平等(日本人も外国人も平等の権利を保障するべき)」をうたった難民条約や「国籍による差別の禁止」を定めた国際人権規約などに日本も批准しています。それで、国籍条項撤廃以降に来日している在日外国人障害者には短期留学生であっても日本人障害者とまったく同じ制度によって障害基礎年金が支給されています。それなのに1982年1月1日時点で既に二十歳を超えていた在日外国人障害者には、ずっと、国籍による差別が残されたままなのです。帰化しても支給されません。2004年に無年金障害者救済法が作られましたが、またしても在日外国人障害者は救済対象から排除されています。在日無年金高齢者に至ってはほとんど無視されたままです。
 これまでの障害者年金訴訟の経過を簡単に述べたいと思います。
  2000年3月、こうした差別をなくしてほしいと、京都の在日韓国・朝鮮人ろう者たち7名が裁判所に訴えました。諸外国にはもはやこうした年金差別はないこと、原告らは日本で生まれ、日本で育ち、ずっと日本で働いて税金も払ってきていること、制度の不備から同じ在日外国人障害者でも年齢によってもらえる者もらえない者が不当に分けられてしまっていること、これらは国際人権規約から見ても差別であり、すぐに改められるべきものであることなどなどを裁判の中で訴えてきました。
 ところが、2005年10月27日大阪高裁は京都地裁よりも後退する内容で、原告の訴えを退ける判決を下しました。何故なのでしょう? 小笠原・沖縄返還の際にも中国残留孤児にも救済措置が設けられたのに、なぜ、私たちだけが無年金のまま放置され続けるのでしょうか? 日本で生まれ、日本で育ち、日本で納税し、一生を日本で暮らしていく人々です。それも 大部分の人々は 戦争の時の日本の植民地政策のために土地や仕事を奪われ、やむを得ず日本に渡ってきた人々とその子孫です。戦争中は同じ「日本臣民」として日本に奉仕することを強制され、日本が戦争に負けると、今度は本人の意思に関わりなく日本国籍を奪われ、一転して「外国人」扱いとなりすべての社会保障から閉め出されました。それでも、もはや「祖国」に帰ることもできず、日本で暮らしていくしかなかったのです。法律上も他の一般的な外国人と区別して「特別永住者」とされています。なのに、その後やってきた外国人には平等に年金を支給して私たちを年金から閉め出し続けることがはたして「正当」なのでしょうか?
 4月1日障害者自立支援法が施行されました。無年金障害者も食事や排泄といった「生きていくための介助」に定率利用料の負担をしなくてはならなくなりました。そもそも自立支援法は、生きるための介助が必要な重度の障害者には「障害基礎年金」という収入があることを前提に設立されています。現に、低所得1の収入基準額は年収80万円以下で2級の障害基礎年金受給者を念頭に設けられました。無年金障害者には「障害基礎年金」が受給されていないにも関わらず、負担額が生じました。収入がないので負担額を支払うために、親兄弟親戚のさらなる援助が必要になります。
「障害者自立支援法」という名の法律が年金障害者の自立を阻む結果となっています。とりわけ、在日無年金者は、昨年施行された「特定障害者に対する特別給付金支給法」の対象からも外されています。ちょうど、障害者自立支援法の原案を構成していた最中のことです。国、厚生労働省は私たち在日無年金者に対しては、当然に何らかの免除規定を設けるものとかすかな期待がありました。
 障害基礎年金を受給している障害者でさえ、その負担を最小限にするため、施行前「住民票の世帯分離」を行っています。「利用料を支払うと生活保護基準となる世帯に対しては生活保護受給世帯と同様の減免がある」という障害者自立支援法の「世帯収入」は住民票に基づくという定義。これらを解釈する限り、在日無年金障害者も外国人登録を世帯分離し個人別登録とすることにより、収入は障害当事者個人の収入のみで計られ、在日無年金者はゼロ免除になるものと考えておりました。
 しかし、手続き上、生活保護の担当窓口に生活保護申請をして、その判断を仰ぐということになったため、同居家族の収入までもが収入に計算されてしまっています。
 在日外国人の場合、生活保護は法の準用に過ぎず、いかなる審査に対しても不服申し立ての資格がありません。また、在日重度障害者は障害基礎年金がないため、自立生活ができていません。必ず、親兄弟親戚と同居しています。さらに、月額7500円の定率負担額が生じました。在日無年金障害者は本年43歳以上であり、両親と死に別れるまたは、両親が生計の長ではなくなる時代に入っています。生きていくための介助を削れば、尚更、家族の負担が増えます。このような状況の中、私のような当事者は安心して生活することができません。「障害者自立支援法」という名の法律が、逆に在日無年金者の自立を阻み、生活苦を増す政策となっています。早急に救済措置をとるよう、強く求めます。在日無年金者については、生活保護制度の基準に関わりなく、当事者の収入のみで判断するよう改善するよう求めます。
 議会中さる、2月20日、障害者自立支援法に異議あり!「応益負担」に反対する大集会実行委員会の名で要望書提出と行政行動を行いました。当日はJCILの有志何人かと、京都府議会(各政党および会派)・市議会(各政党および会派)・議会事務局を回りました出席者全員が自分の窮状を訴えましたが、私の番になり、このように質問しました。
◇利用者負担について
 昨日届いた受給者証によれば、私の負担金額は7500円です。
 私には障害基礎年金が支給されていません。免除申請書用紙には該当要件に無年金が設けてありませんでした。京都市が3万6000円プラス京都府が1万8000円の在日無年金者特別給付金を受給していますが計5万4000円では京都市による負担軽減でも生活できるはずがありません。
 無年金障害者と無年金高齢者の年齢差がおよそ30歳であることから、同一家庭での親子共々無年金状態のケースも少なくありません。福祉サービスや医療費などの自己負担がどう変化するか、その変化のためにサービス利用や生活にどのような影響があったか、今後も当事者として、多くの人々と連帯し、「障害者自立支援法案」が在日無年金の自立をより阻むものでなくなるよう制度の改善を求めていきます。
 差別の壁はまだまだ厚く、針で穴を通すようにしか進みませんが、ゆっくりでも堅実に前進したいと思います。不当な差別に対して「黙らないこと」が当事者としてのわたしの役割だからです。(原稿は以上)
● また、集会のプログラムにはさんであったビラから学んだことですが、“「年金がもらえないから80歳を超えてもなお働きつづけなならん・・・」在日無年金高齢者・障害者に年金を!”と特別給付金法改正請願賛同署名に取り組まれています。そして、5月中には署名を国会に提出に行くということでした。
 さらに裁判でも闘っておられます。在日韓国・朝鮮人無年金高齢者のハルモニ(おばあさん)たち5人が、この問題で国を相手取って争っておられます。80歳を超えるハルモニたちが「このままでは死にきれない!」と車椅子に乗って、あるいは杖にすがりながら裁判を闘っておられるそうです。
 裁判はお金も労力も大変だと思いますが、それでもなお裁判でたたかおう、と決断されたハルモニの、怒りの強さを思うと、これまでの人生がいかにひどいものだったか、そしてそういう日本政府に対する「間違いは正す!」と言う強い気持ちの現われだと思いました。
 5月11日と6月8日の裁判では、そのハルモニたちが証人席に立ち、これまでの生き様を語る、と言うことでした。5月11日は行けませんでしたが、6月8日には、ぜひ都合をつけて、ハルモニの生き様、差別と厳しい生活、精神的な打撃・重圧などの、生の声を聞き、真実を学びに行きたいと思っています。
 無年金の方々の置かれている状態、その人たちからも一割負担をさせる・金を取る、ということを考えたことがなかった自分が、どれだけ無知で想像力がなく、無年金の方々に対してなんて申し訳ない状態だったんだろうと、本当に情けなかったです。これからは、無年金の方々のこと、最重度の方々のこと、一番苦しんでおられる方々のことをきちんと含めたものの考え方をしなければ、本当の「障害者」解放にはならないと思いました。賛同カンパにご協力をお願いします!
これまでみなさんの会費(1口1000円)やカンパで会計をまかなってきましたが、現在赤字です。そこで広くカンパを呼びかけたいと、この度郵便振込口座を開設しました。会費でもニュ-ス講読料でもどんな形でも結構です。ご協力をよろしく。
■口座番号  00180-8-721588
■口座名称  怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク

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2006年2月28日 (火)

怒りネット通信 第19号

怒りネット通信 第19号
 2006年2月 日発行
■怒っているぞ!障害者きりすて全・国ネットワ-ク
■目次
3・22厚生労働省交渉の報告           P1
3・26茨城「自立支援法を考える集い」の報告   P9
悪法はゆく                    P13
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障害者自立支援法の撤廃をかちろとう!
様々な人々に署名を呼びかけよう!
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3・22厚生労働省交渉の報告
木村(新潟) 怒りネットは前回2月1日に続いて、3月22日、衆議院議員会館において今年2度目の厚労省交渉を持ちました。前回同様、約90人が参加しました。障害者自立支援法の施行直前ということで、参加者の不安や憤りが前回以上に、より一層強く示される場となりました。 全体を通して印象的だったことは、出席した厚労省の担当者が、聞いている事とは無関係に、分かり切った制度の説明や、既に出されていてとうの昔に知っているような解説を得々と続ける場面が多かった点です。当事者の指摘に誠実に向き合うのではなく、一方的に国の見解を押し付けるだけの姿勢に終始していました。
 そのふてぶてしい態度には大いに不快な印象を受けました。前回の、答えに窮して沈黙してしまうような様子とは大違いです。前回は沈黙で貴重な時間が費やされたのに対して、今回は分かり切った説明で貴重な時間が奪われたようです。
 前回2月1日の交渉では、利用者負担の上限設定が分野毎に別々に設定されているため合算した負担額が大きくなり、軽減措置の意味を失わせる結果になっているのではないか。負担軽減申請に際しての預貯金等の資産確認が、他制度と異なって利用者に苦痛を強いるのではないのか。生活保護移行防止のための減免申請手続きの煩雑さが、利用者に不必要な負担を強いるのではないか。精神障害者の医療費負担の上限管理を当人にやらせることによって当人に不利益が及ぶ恐れはないのか。また長時間介助を要する重度障害者の介助保障の具体的中身等々。こうした点について質問や検討要請が行われ、不明確な回答に対しては、次回の交渉までの宿題としてあらためて質問書を提出することにしていたものです。
 その後、社保審の障害者部会(2月9日)や全国主管課長会議(3月1日)等で、新たに具体的な国庫負担基準や報酬単価等が示されました。そのため前記質問書に、1:低い国庫負担基準の算定根拠、および「現行水準を下げない」とした尾辻答弁に反するのではないかという点、2:資格による報酬格差を設ける理由、3:知的障害者や精神障害者に対する介助時間の少なさ、4:長時間介助の単価の低さが利用者からヘルパーを奪うことにならないのか、など質問を「追加質問」として加え、事前に厚労省に送りました。そして、今回の3月22日の交渉を迎えたものです。
 追加質問の方に重点を置きたかったのですが、前回宿題とした点の再質問に対する厚労省の回答が納得できないものであったために、多くの時間をそこに費やしてしまいました。その結果、追加質問に関しては十分な質疑ができず、再度の宿題として残ってしまいました。それでも限られた時間のなかとは言え、大事なやりとりがおこなわれました。残念ながら紙数の関係で全部掲載できないため、今回は追加質問の方を報告します。詳しい報告文はあるので、読みたい方はお申し込み下さい。
 質疑の過程で、関西の高見さんから、障害者自立支援法の撤廃を求める署名が、わずか1ヶ月程度のうちに3575人分集まっていることが紹介されました。
 今後、さらに新たな驚くべき中身が示されて来ると思われます。今回の宿題にさらに加えた「追加質問」が必要になってくると思いますが、繰り返し交渉を要求して厚労省を追い詰め、障害者自立支援法のデタラメさを暴いて、撤廃に向けた闘いを一層強化して行きましょう。
 交渉の模様は、以下の要約の通りです。怒りネット側の発言には、発言者名の前に「◇」、厚労省側には「◆」の印をつけました。 厚労省側出席者は6人。障害保健福祉部社会参加推進室の国松係長、改革推進室の松田係長、企画課障害認定係の佐藤係長、障害福祉課企画法令係の阿部係長、障害福祉課の林氏(当初予定されていた川島係長の代理)、障害福祉課施設支援係の元木係長。

【これでいいのか障害程度区分の認定調査】
◇ (神奈川県の障害者):障害程度区分の認定調査について3点質問する。一つ目に、調査項目106項目の中に、例えば「歩けるか、片足で立てるか、おしっこやウンコができるか、パンツがはけるか、自分の名前や年が言えるか、あるいは作り話をするか、暴言を吐くか、暴行するか、物を壊すか」このような質問が並んでいる。こんなことを聞かれるのは苦痛で耐えられない。まるで裸にされて身体のすみずみまで検査され、行動の細かなところまで調査される、まるで犯罪の容疑者か収容所の囚人かという扱いである。障害者は何も悪いことをしていないのに、障害者であるために、必要な介護を受けるために、何故こんな屈辱的な調査をされなければならないのか。2点目に、質問項目の中に「他者と交流するのが不安である、話がまとまらず会話にならない。他者に拒否的である」というような項目がある。このような症状をもった人が、果たしてこのような評価に耐えられるのか大変疑問である。3つ目に、一人一人必要な介助は違う。なぜ障害程度区分に分けるのか。
◆ 佐藤:障害者自立支援法においては、支援の必要度に応じて公平にサービス利用が図られるように、統一的なアセスメント、障害程度区分を導入することにした。特に市町村間で、障害の種類や程度の把握のしかたにばらつきがあって、自治体間で違うということがあったので、統一的な項目による調査、障害程度区分を導入することとした。一つ目の調査項目については、身体的な面、知的な面、精神障害にかかる面と色々あり、確かに調査項目には専門的な面があるので、普通に聞くとどうかというところはあるが、そこは調査のマニュアルを設け、明らかに聞かなくても大丈夫な点は省略しても構わないし、質問の仕方や順番についても、プライバシーに配慮し、優しく問いかけるなど、調査されるかたの負担が軽減されるようにやっていきたいと考えている。2番目の、他者と交流できない人にどうやって調査をするのかという質問だが、基本的には市町村の職員が調査をするが、相談支援事業者に委託もすることもできる。限られた支援を受けている場合、そういうかたが委託を受けて、実際に調査に行く場合も考えられる。3つ目の、必要な介護の内容は一人一人違うという話だが、市町村は今後サービスの支給決定にあたり、障害の種類や程度を把握するための障害
程度区分のほかに、サービス利用の意向や他のサービスの利用状況、介護を行うかたの状況、置かれている環境、これらを概況調査や勘案事項調査という形でしっかり調査をして、良く話を聞いた上できちんと判断していく仕組みを考えているので、一人一人の介護の違う部分も、しっかり確認して支給決定をされると考えている。
◇ 松本(東京都板橋区):この調査項目自体が不当だ。
◆ 佐藤:調査項目にいては、現在介護サービスの必要度を計る指標として、介護保険の方で使っている項目である。追加項目については、専門家の意見や審議会の意見も聞いたうえで、より障害者の特性を踏まえるために配慮されているので、理解いただきたい。
【なぜこんなに低い、国庫負担と報酬単価】
◇ 古賀:国庫負担基準が出たが、介護保険と比べても、なぜこんなに少ないのか。
◆ 松田:国庫補助基準について、介護保険との比較の話があったが、今回示した障害の訪問系のサービスの国庫負担基準については、あくまでも訪問系のサービスの部分の負担基準であるということ。介護保険の方の基準というのは、ケアマネージャーがサービスの手順の段階で個人の上限を勘案してその後のサービスを検討していく。障害の場合はこれまでの支援費の時の議論等もあり個人の上限として設定するものではない。国の負担金が義務づけられた訳だが、あくまでその義務的経費の自治体に対する配分基準であるということで説明している。国会等々でも議論となったが、在宅で暮らしている特に重度のかたの基準は、これまで支援費の中で、丙地で最高22万という全身性障害者の基準があった。これを引き上げるよう議論されて、今回もともと全身性障害者22万、一般7万弱の基準だったが、障害程度区分ごとに細分化して、さらにサービスごとに細分化しているということがある。利用の現状から、今の基準7万位より下がっているところもあるが、細分化によって重度の方の分が上がって行く反面、低い方の部分が下がっている区分もある。そこは公平な配分という観点で理解いただきたい。
◇ 古賀:この国庫負担基準の算定の根拠は、どういう調査なり考え方で出てきたのかという資料は今あるか。
◆ 松田:資料としては、審議会の資料とか、先だって3月1日に行った全国課長会議の中で資料を示している。根拠としては、当然今まで利用されているかたの水準を、まず大前提としなければならないので、これまでの実績を基にして全部の市町村、自治体で平均水準がどれくらいかということを出して、5万4千円という数字が出ている。ただこれはあくまで全市町村の平均で、それに今の支援費制度の国庫補助基準が配分の基準なので、それを下回って利用しているかたもいる。そこで市町村平均の水準で作ることは考えていなかったので、現実に今の自治体の水準の9割部分に全体の水準を合わせようと。つまり平均的に9万5千円位のレベルにまで上げたうえで、それを標準的なレベルとして判定しようとしている。
◇ 古賀:引き続き聞くが、色々保障するとか高めたとかいうが、実際に最重度とされる包括支援の人で、45.5万円という数字が出ているが、一日の介助量が8時間にならない。法律上では「常時介助を必要とする者」と書いてありながら実際には8時間しか介助を保障しない。それから障害程度区分では、非該当の人を出すことを前提として、法律で規定された事業でもない「生活サポート事業」でめんどう見ろと言っている。結局全部引っくるめると、尾辻さんが「24時間の人を念頭において考える」「福祉サービスは減らないようにする」と言った。いろいろ激変緩和措置が取られたって、今言った9割でしかない。これでは尾辻さんの答弁はウソになるじゃないか。
◆ 松田:今回、設定の中で重度障害者等包括支援、重度訪問介護、行動援護と、「常時介護を要する」かたについての国庫負担基準も当然設けている。現行の支援費制度でも、当然こういう障害のかたが各地域でサービスを受けていることは承知している。現行の支援費制度の全身性障害者の国庫補助基準が、最高で月約22万円。これは支援費制度を決めるときに、月125時間程度、1日に換算して4時間程度だった。今回はこの22万という水準を上回った基準をつくるという議論があり、重度訪問介護、行動援護、重度障害者等包括支援につき22万の水準を超える設定とした。この国庫負担の配分基準は、現にサービスを利用されているかたの個々の上限になるわけではない。現在も支援費制度の中、先程22万が最高と言ったが、色んな程度のかたがいる中で、市町村の中で流用できる設定としてきた。今後、新しく自治体で始まる長時間サービスを考えた時、当面そういう流用という部分を設定しようということである。それから、非該当になるかたが出ることを前提として、生活サポート事業で行うというのがあったが、これについては現にサービスを受けられているかたが非該当となった時、現実に今サービスを受けているので、引き続き何らかサービスを必要とするということで、市町村の地域生活支援事業の項目として設けたものである。もう一点、総額が9割であるという話だが、これは先ほど私の説明で9割と言ったが、これまで使われているサービス水準の総額9割で、予算を決めたり、国庫負担基準を設定するということではない。尾辻大臣の答弁で、これまで受けている水準を下げるということはしないとの話があったが、当然その通りで、実績の9割をカバーする、全体の9割をカバーするということでない。9割をカバーできる水準のとこまで標準値を引き上げて、それによって設定するという話をしている。だから全体の費用額が、これまでより下がるとか、今までの9割程度の金額で設定するという趣旨ではないので、その辺はご理解いただきたい。
◇ (府中市の介助者):常時介護なんてできない。月29万円とは1日1万円ではないか。(24で割ったら)時給400円になってしまう。国はこれで常時介護が要する人に対応していると思っているのか。
◆ 松田:これまでの支援費制度も同じ。確かに今回、重度包括なり重度訪問介護なり行動援護なりを引き上げたと言っているが、現実にそのサービスを受けているかたで、これを超えて利用しているかたが当然にいることは理解している。これは、先ほど言ったように、個人の利用上限にするというわけではない。市町村の方でこれまでと同様、必要なサービスと状況をきちんと認識しつつ支給決定をすることになる。
◇ 酒井:これではとても長時間介護の保障にならない。それに対して、「個人の支給量の上限ではない」と再三強調しているが、ペテンである。というのは、支給量は市町村が決めることだと言っておきながら、国が出すお金はこれだけしか出さない。なぜこれで24時間、あるいは長時間の人が生活できるのか。あとは全部市町村がもてってことではないか。国が24時間介助が必要な人に対して全く保障するという立場に立っていないことである。24時間の人が必ず生活できるようにするという尾辻答弁はどうなったのか。
◆ 松田:今の支援費制度の国庫補助部分も、今回の国庫負担部分も、実際は基準を超えるかたは当然いるが、これからもそのかたのサービスが変わることはないと思っている。これまで使われている実績等を見ると、先ほど市町村の中での流用の話もしたが、基準を逆に下回って使っていたかたはでは計算上そこまで落とすのかというと、そうではない。今の支援費制度の中で、流用という形で、その分市町村が全体として費用を計算したときに、たまたま少なく使われたかたの分というのも全部合算して必要な部分に当てるという話になっていた。その部分は今回も国庫負担基準設定上、もともとは障害程度区分ごとでの流用は可能と言ってきたことはあったが、そこについては全体の合算で行うことを示した。それから従前額の保障というものも、今現在の支援費制度の中でもあるので、これについても同様に設ける形で示している。
◇ 酒井:時間の関係で急ぐ。重度包括支援を設けたというが、これは「コミュニケーションの難しい人、寝たきりである人、気管支切開をしている人、あるいは知的な重複がある人」こういった点を全部クリアしないと対象にはならないとなると、ほとんどの人がこれに当てはまらない。もう一つは、知的障害者にとっては、行動援護って類型があって、そこに区分6の人は25万1500円とあるが、これはあくまでも外出中のことで多くの知的障害を持っている人はこういった重度訪問介護もないわけで、知的障害を持ってる人達が、地域で一人で介助をつけて暮らすことは想定していないのではないか。
◆松田:知的障害者のかたの行動援護という話だが、行動援護なり重度訪問介護なりのサービス内容については、居宅におけるサービスと、それから移動の部分のサービス、両方が必要であるという前提で基準を、
◇酒井:知的障害を持っている人が地域で、介助を入れてアパート生活するとする。そうすると、身体介助が3時間まで、家事援助は1.5時間でやれと言い、それを超える人は特に市町村の了解を得ろという制限を付けている。しかも報酬単価も、昨年、身体介護について言えば、1.5時間超えたときは1830円から820円に下がったばかりなのに、さらに下げて30分につき700円という加算でやっていけと言う。どこに知的障害の人達が地域で生活して行くことを保障する内容になっているのか。
◆ 松田:では報酬の話に移る。今言われた点は追加質問の3番目になると思う。知的障害者と精神障害者のかたにとって、市町村に認められた人しかサービスの延長ができないのではないかという点については、記載の通り、1時間半を超えるサービスについてはこういう単価を設定している。ただ過去の実績等を見ると短時間の利用で行われている場合があったので、とりあえず固定の標準単価として書かせていただいた。
◇ 酒井:とりあえずじゃダメなんだ。
◆松田:そのうえで長時間のものについても認めている。
◇ 酒井:だからそれは、「特に市町村が認める場合」ということではないか。
◆ 松田:認めている。
◇ 酒井:認めてはいるけど、何で「特に市町村が必要な場合」などという注釈を付けるのか、撤回してほしい。試行事業で、知的障害を持っている人が地域で単身で介助者付けて生活している人がほとんどいないことをもって、そういうことをやっている。単価も安くしている。これ市町村の方で、「認めない」というケースが出かねない。「1.5時間以上は特に市町村の了解を得よ、身体介護3時間以上必要な人は特に市町村が認めなければならない」と、なぜわざわざ条件を付けるのか。
◇ 古賀:その点だけ、何でそんなのわざわざ付けたのかってことだけ。
◆ 松田:必要なかたにつきましては、長時間の利用も市町村の判断で認める事になっている。
◇鷹林:制約を設けているんだよ、それは。
◇ 酒井:30分700円で、引き受けてくれる事業所があるのか、本当に。
◇ 沼尻:その話に関連してだが、私たちヘルパーがいなくて困っている。ヘルパー資格取って爆発的にヘルパーが増えたはずなのに募集しても来ない。それは今言われたように30分700円でヘルパーが来るはず無い。特に男の人で月12万位の給料しか貰えない。あなたたち月12万で暮らしてみなさいと言いたい。(会場:そのとおりだ。そうだ)私たちヘルパーいなかったら生活できない。お願いだから、少なくとも20万や25万貰えるような単価にして欲しい。今日はこれだけは言おうと思ってきた。
◇ 古賀:引き受ける事業所が無かったら、あるいは事業所がつぶれたらどうする。単価をあげるか、別の形でヘルパーを保障するか、答えてくれ。
◇ 早坂:今の関連で一言。私今失業中。去年の3月まである事業所で働いていたが、事業所が閉鎖になってしまったので退職した、それから1年間休職中である。つい先日、ある障害者のデイサービスに常勤での就職が決まりかけたが、報酬単価の発表を受けて、施設長から「この話はなかったことにしてくれ、こんな単価じゃ雇えるだけの給料は出せない。どうしてもと言うなら、パートで来てくれ」と言われた。
◇ 古賀:厚生労働省の人に、追加質問の2以降を、ざーっと答えて貰いたい。
◆ 林:では追加質問2から順に答える。身体介護で30%、家事援助で10%、3級ヘルパー、見なしヘルパーについては減算されているが、ヘルパーの介助に違いがあるのかとの質問。報酬の考え方として、身体介護、家事援助については、集中的に短時間でサービス提供が行われるものであり、それに応じた報酬単価を設定するということを考えた。それに伴い、専門的な支援を行う観点から、1・2級を原則として、その結果、3級あるいは見なしのヘルパーについては減算させていただく。規準該当事業者に15%減算を行う点については、基準該当の事業者についてはヘルパーの数等も少ないので指定事業者に比べて管理費の割合が減ってくる。そういった観点からの減算である。
◇ 古賀:残念ながら時間がきた。早急に次回交渉をもって、もう一回答えてもらいたい。

・・・・・・・・・・・・・・茨城の報告・・・・・・・・・・・・・・
3・26「障害者自立支援法を考える集い」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
西村隆雄
 里内さんや沼尻さんの介助をなどをしている福祉関係の労働者です。茨城では3月26日に「自立支援方を考える集い」をつくば市・春日公民館で、おこないました。里内さん・沼尻夫妻を呼びかけ人として、僕や学生たちが事務局となり、地域の障害者、労働組合、学生団体に呼びかけて120名以上の集まりとなりました。以下、簡単に報告します。
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●私たち実行委は1時少し前から準備を開始しました。1時を過ぎると、ぞくぞくと参加者が顔を見せ始めてくれました。受付は、1時半からでしたが早めに受け付けを始めました。その位にしないと、開始には間に合わなかったと思うくらいでした。100席分の椅子を用意しましたが、足りなくなりました。
 大学生の折戸くんが前半の司会、後半が呼び掛け人の沼尻かつえの司会で「集い」を始めました。折戸君は、学生とは思えないくらいに、落ち着いて会を進めていきました。
 まず開会の挨拶は呼び掛け人の里内龍史(茨城青い芝の会・脳性マヒ者の団体)が行いました。
* 『これから障害者の生活に深刻な影響がでてくる。障害が重いほど負担が増してくる常識はずれの考え方、まさに、自立阻害法です。障害者が座敷牢という物置に入れられて一生を終える時代から、何度も役所に座り込み、曲がりなりにも、障害者に対する施策を勝ち取って、障害者が地域で当たり前に生きられる時代になったかな、と思っていました。しかし、この自立支援法によって、その財産を奪われ、生命維持すら危なくなる。今、小泉政権は、社会保障にお金をかけないようにしようとしています。このまま社会保障がなくなり、格差社会が拡大すれば、一般の健全者から差別される人たちがでます。たから健全者も、社会保障について黙っていたらいけない問題です。自立支援法だけではなく、障害者を取りまく社会的状況がどういう方向に向かっているかを皆さんとともに考えたいと思います。』
*その後「自立支援法の問題点」というテーマで、古賀典夫さん(怒りネット、視覚障害者の方)の講演をお願いしました。古賀さんには、話してくださる時間を40分でと、無理なお願いをしたにもかかわらず、分かりやすく話してくれました(分かりやすかったと言うアンケートも多かった)。その後、質疑応答に入りました。20分の時間でしたが、3人の質問に答えていただきました。また、全国育成会事務局の方で、自立支援反対の意見も、発言していただきました。
* 『障害者区分の質問事項があまりにもひどいと思う。どう抵抗したら良いのか?』
* 『生きていくために必要なもの、息をしたり、水を飲んだり、トイレに行ったり、ということがお金がないと買えないものにされている。4月から私たちは具体的にどういう闘いをしていけばいいのか。沼尻さんや里内さんの闘いに対して、僕らはどのような要求をして取り組んでいけばいいのか?』
* 『育成会は残念ながら賛成している。私は事務局だが反対。各地から苦情がたくさん来ている。補助金が月割りではなく日割りになって、利用者が休むと補助金が減る。「休んだら罰金だ」といわれている利用者もいるくらい。利用者からも奪い、労働者からも権利を奪っている。事業所が運営出来なくなり、ヘルパーもどんどん止めていく。今後も反対していきたい。』
* ここで前半は、終了です。10分の休憩にしました。後半は、まず障害者関係の団
体より報告をしてもらいました。
* 「障害児の高校進学を実現する会」稲川さん
  障害児も分離教育ではなく、地域のこどもたちと一緒の学校生活を送りたいと、普通高校進学を求めてきた稲川さんからの報告です。茨城県教育委員会と何度も話し合った末の高校受験でしたが、結局落とされてしまった、知的障害者のお母さんから、今日の会に出席できないのでと、手紙を代読されました。高校に進学できない悔しさが、にじみ出て大変胸の打たれる手紙でした。
* 「水戸事件の闘いを支える会」小島さん
  知的障害者に虐待が繰り返された事件の支援団体。被害にあった知的障害者の生活の場を創っていくための活動報告。
* つくば自立生活センター「ほにゃら」尾和さん
  障害者が運営の主体となっている介護派遣事業所。事業所が受ける問題点の報告がされました。障害者の送迎も困難になるそうです。
* 新潟「障害者の生活を共に考え実現する会」桐沢さん
 『支援費制度に反対してきた。それはなぜかというと、福祉というのは金をだして買うべきものではないんだ、ということ。4月から施行される、自立支援法に対して、絶対廃案、撤廃、できれば、撤廃という気持ちは沼尻さんも同じ気持ち、皆さんも同じ気持ちだと思っています。一生懸命地道な活動を繰り返して作り替えていきたいと思います。ということで、新潟では、まだこれから、労働者と障害者とのネットワークを作り出していく。つくばに先を越されちゃったなという感じです。沼尻さんや里内さんのように新潟でネットワークを作っていきたい。』(力強い発言で、思わず握りこぶしを上げそうに成りました。/沼尻かつえ)
●自由討論の時間には障害者、学生、福祉関係、市議会議員、市民団体等に話をしてもらいました。
* 『わたしたちの分からないところで自立支援法が決まってしまった。県や市の職員も分かっていなくて返事も返ってこない状態です。4月から始まるので、不安がたくさんある。』(当事者)
* 『私は地域で自立生活をしている。年金生活なのですが、どうやって生活していけばいいのかわからない。皆さんの協力をお願いしす。』(当事者)
* 『地域で生きる障害者の介助、交流会、学習会を通して、自立生活を考えています。多くの障害者は障害者年金でやりくりしている介助に入ってるので、それがどれだけ窮屈か知っています。そこから1万5千~2万5千取られる。それがほんとに自立支援なのか。生活保護以下の水準になる人もいる。生存権から見て問題。トイレ、息、水を飲むということは贅沢ではない。必要最低限のこと。お金で保されるという次元の問題ではない。自立支援法は、根本的な見直しが必要。』(学生)
* 『医療福祉の職場に勤めています。医療と福祉が切り捨てられ、一方でもうけの対象にされ、労働条件が悪化し、障害を持った人、病気の人の生活が破壊されている。低賃金で、悪くなってからしか病院に行けない。混合診療や、株式会社の医療への参加など、お金のある人とお金のない人で差が出てくる。根底から変えられようとしている。現場の労働者、なにを選んで、なにを切り捨てるのかが、問われてくる。しんどいことですし、ほんとにいやです。一人では声を出すことはむづかしいですが、今日こういう場に参加できたので一緒に考えていきましょう。』(医療労働者)
* 『息子は医療費控除を受けていたが、これから一割自己負担になる。息子は無職で年金生活。大変なことになるのに、今頃気が付き、後悔している。東京の斎藤さんの知的障害の息子さんが高校を退学になってしまった。退学の取り消しを求めて署名をしているので協力して下さい。』(親)
●この集会には、準備段階から参加していただいていた、県職員組合、地元の交通会社の労働組合の方、百万人署名運動の方、など沢山参加されていました。その活動からの報告と、自立支援法に対しての怒りと反対の意見が多く出されました。また、障害者だけの問題だけではなく、社会保障全体の問題であることも話していただけました。
* 『自立支援法は大変問題がある。私たちもひどいと思っている。私たちの仕事は物
語を書くことと言われていた。国から出てくることを地域の実情に併せて組み替えて実施する。しかし、私たちが従えないような法律であっても、国に言われたこをそのままやれということで公務員制度改革があり、成績主義で縛ろうとしている。今日集まった県職員の仲間19人それぞれ職場に広めて行きたい。』(茨城県職員組合)
* 『財政赤字と言うことで、原因が福祉や医療に金を掛けすぎと言うことにされる。真っ先に福祉医療が切られる。それが規制緩和、民営化。スクールバスも競争入札。お金で判断され、競争にたたき込まれ、信頼関係もなくなる。なんとかしようと先生・保護者と反対署をやってきた。』(城南交通労働組合)
●最後に、事務局の西村から経過と目的を報告し、1:介助時間を減らさない事、2:市独自の減免をする事、3:障害程度区分判定に当事者を入れること、3項目の請願署名をつくば市、土浦市に提出する事が提起されました。まとめの挨拶として、呼び掛け人の沼尻好夫が会を締めくくりました。
 『こうして大勢の人と話し合いをして、組合の人とか、一般の人に呼び掛けて、大きな大きな輪を広げて運動を広げて、国家権力に負けないものを創ると言うことで、こうした集会を開いた。また、国の責任、厚労省の責任を追及する抗議行動をやっていかないと、いけない。運動やらないのはおかしい。これからも皆さんと一緒に運動をやっていきたい。よろしくお願いします。』(沼尻好夫)
 『つくば市の周辺にこんなにも多くの自立支援法反対の人がいるという事がわかって、力を貰った。これからも頑張りましょう。』(沼尻かつえ)
 1月から三度準備会を重ね、二回の街頭ビラまきを行い、7団体21名より賛同を頂きました。障害者、介助者、学生などが中心となり、地域の労働組合、市民団体の協力を得ながら「集い」を成功させることが出来ました。本当にありがとうございました。なにより、これだけ多くの人が集まってくれたことで、一見孤立した状況にある当事者は勇気づけられたと思います。また地域の労働組合から全面的な協力を得られたことも重要でした。とくに、自立支援法を執行する側にある、自治体の労働組合から19名もの参加があったことは画期的なことです。今後も協力関係を強めるための活動を10月本格施行に向けて行っていく予定です。申請が終わり、国庫補助基準も出され、いよいよこれから、市町村での判定や支給決定が行われます。資産・収入調査もこれからです。
 9月にかけて、具体的な問題点が明らかとなってきます。つくば市・土浦市の署名を集めながら、今後も活動を強めていきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 悪法は、ゆく
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・       遠藤 滋
 年度が明けて4月1日。
厚労省や世田谷区との交渉、それに記者会見の顛末などの報告を思い返しているうちに怒りがこみ上げてきて、以下のような歌(短歌)となりました。
 まだ荒削りですが、今のぼくとしては精一杯の「檄」のつもりです。
 短歌などに馴れしたしんでいない方にとっては、理解しにくい、の一言につきるかもしれませんが、使えるところがあったらどこにでも使ってください。
 以上をもって連帯の証とさせていただきます。
 とりあえず、先年度中は本当におつかれさまでした。
 なお、ついひと月ほど前までは手術後の後遺症で心身ともに、そのきつさに凍りついてしまっていた私でした。
 それが突然に歌が浮かんできたというのは、あるいは多少体調が戻ってきているせいかもしれません。
 なんとか生き残ります!
■障害者自立支援法施行 (2006/04/01) 
   穏やかな春の日なるに今日よりは身を剥ぎつくす法施行さる
   納得のゆく説明も避けしまま問答無用と年度(とし)は明けたり
   わが頸椎(くび)の手術の痕も癒えざるに問答無用と悪法はゆく
   寝返りにひとの手足を借りるとも時間いくらと国の決めをり
   記者たちも小粒になりぬ真相に敢へて踏み込む剛胆なきや
   財界の益と国とはひとつなり狂ひ求めむその行く先を
   税・保険かかわりなきが顔をしていかにせむとす音なき民は
   算定の根拠を問はれ机上なる表の数字を按分する君
   用意せる説明のみをくりかへし問ひに応へずやり過ごす君
   小ざかしき保身のみにてはじき出すつましきが上(へ)のつましき数字
   エリートの道のみを来し彼らなれ実生活を毫も想へず
   従順に日々の仕事をくりかへすこの上にありかのホロコーストも
   顔もなき鉛の兵隊行き行きて何方(いづち)に向くやその銃口(ほこさき)は
   舵取りの誰(た)ぞやそれさへ分かぬまま波の間に間に沈みゆく日本(くに)
■私の友人である大津留直から、以下のような批評文が送られてきました。先日の歌に対する、彼の激励と受け取っています。
 彼は自分が関係する障害学関係のメールマガジンにこれを掲載し、また個人的な友人・知人たちのところへこれを送るそうです。私は喜んで承諾しました。
 この悪法に反対する運動のなかにこんな自己表現活動(?)こそがあってもいいのではないかと思い、そのまま紹介することにしました。稚拙な歌ばかりですが、彼の批評は私の訴えたいことをかなり正確に受け取ってくれています。
 読ませたい人がいたら、ぜひ読んでもらってください。また、私の歌で使えるものがあったらどこでもぜひ使ってください。よろしくお願いします。
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 大津留 直です。ご無沙汰しておりますが、皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお慶び申し上げます。
 さて、私の親しい友人であり、脳性まひの仲間でもある遠藤滋氏が、障害者自立支援法の施行にたいして以下のような数々の短歌を送ってきましたので、皆様に是非読んでいただこうと思います。なお、いくつかの歌に対する私の拙い批評を加えました。ご笑覧いただければ幸いです。
◆『穏やかな春の日なるに今日よりは身を剥ぎつくす法施行さる』
 「身を剥ぎつくす」の凄みが効いている。しかし、多くの人が、この表現を大げさな被害妄想と受け取る危険性はあるかもしれない。国民の多くが、まさにこの法律の施行によって、「身を剥ぎ尽くされる」思いをしている障害者がいようとは想像も出来ないのではないか。これは何なのだろう。想像力の欠如?情報の偏り?情報操作?それでいて、誰もがうすうすは、何かおかしいと感じてはいるらしい。結局は、決定的な対案に欠けることが人をこのように「その日暮し」的にしてしまっているのか。「えらそうなこと言ったってなるようにしかならない」という諦めが蔓延しているように思う。いや、これは諦めよりももっと性質が悪い。国だけではなく、国民の多くが、「ローン」に浸かった生活をしている。だから、小泉構造改革は彼らにとって唯一の希望であるかに見えるのではないか。
 「音なき民」は結局、自分の生活のことしか考えていない。僕自身結局そうだ、と告白しなければならないだろう。しかし、誰でも明日は寝たきりになり、一割負担の介護を受けることを強いられ、「身を剥ぎつくされる」可能性に付きまとわれていることも確かなことなのだ。だから、この歌には、もしかしたら、それこそある国民的運動のうねりを作るきっかけになる力が潜んでいるのかもしれない。君の歌にはいつもそのような力がある。それは君が身を晒して歌を詠んでいるからだ。
◆『用意せる説明のみをくりかへし問ひに応へずやり過ごす君』
 小泉さんのことだと読んだ。彼の答弁を聞いていると、何時も何かはぐらかされている感じがする。しかし、野党の人々は、小泉さんと比べるといつもお人よしで、その「はぐらかし」をそれとして完全に暴露するまで食い下がるのを未だ嘗て見たことがない。だから、彼の答弁を聞いていると、いつもイライラさせられる。そもそも、この「障害者自立支援法」という名前が「はぐらかし」の典型なのだ。この法律は実は「社会保障費削減法」であり、「障害者支援介護保険化法」と呼ぶべきなのだ。
◆『従順に日々の仕事をくりかへすこの上にありかのホロコーストも』
 『顔もなき鉛の兵隊行き行きて何方(いづち)に向くやその銃口(ほこさき)は』
われわれがわれわれの「いのち」の決断へと立ち還る必要性を訴えているように思われる。われわれがそうすることを拒み、例えば、世間の常識に従順に、効率性と機能性を絶対視し続けるならば、そこでは、その原則に沿えない「いのち」が排除されるホロコーストのような状態へと突き進んでいかざるを得ないのではないかということを詠っている。そこでは、われわれ自身が、あのミヒャエル・エンデの「モモ」に出てくる灰色の人間たちのような「顔のない鉛の兵隊」になるのであり、その銃口は実は、われわれ自身の「いのち」に向けられるのである。特に、「顔のない」という表現が、われわれ自身が自分自身を失ってしまう危険を指し示している。以上、大津留の拙い批評です。
 なお、遠藤氏から今届いたばかりのメールの一部をここに貼り付け、注とさせていただきます。
 「ぼくはいま、自分だけのための『結・えんとこ』という准・事業所を立ち上げています。もともと事業所などやりたくてやったわけではないのに、例えば確定申告のとき、いらざる苦労をしました。介助を支えるためだけのものなのに、下手をすると自分自身の収益のように扱われかねないからです。
 現にもし一割負担を免除されようとすると、個人の収入だけでなく、これまでの預貯金や相続した不動産まで、ほぼ全財産を開示しなければならないではないですか!
 少なくとも今月からは、この准・事業所への補助事業費の支給は、これまでの一割五分も減額となります。金額にして、月に約十何万円…。これは主に必要経費に対する補助だとしても、ヘルパーにきちんと労働報酬を保障することは、ますます困難になってしまう。准・事業所(基準該当)の存在そのものが狙われているのではないかという危惧を、絶えず持たざるを得ない現状です。
 それから、昨日の民主党の山井和則議員のメルマガの一部もここに貼り付けさせていただきます。
「いま悲しいニュースが入りました。去る3月11日に福岡市で、障害のある娘さんをお母さんが包丁で刺殺し、自分も自殺をはかるという痛ましい心中事件が起こりました。恐れていたことを現実になりました。原因は、この4月からスタートする障害者自立支援法により、自己負担がアップし、今まで利用していた作業所などが利用できなくなったからでした。悲しすぎる出来事です。心よりご冥福をお祈り申し上げます。合掌」
 このようなことがこれから次々と起こることがないことを祈るのみです。
                        大津留直拝
・大津留直:哲学博士(チュービンゲン大学)。関西学院大学非常勤講師。日本における論文:『障害と健康』(『現代思想』2000年9月号)・『言葉への道。芸術の現象学へ向けて』(『思想』 2004年12月号)など。遠藤と共に短歌結社「あけび」会員。光明養護学校では同級生であり、とくに中学部時代以来の親しい友人である。

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2006年2月23日 (木)

怒りネット通信 第18号

怒りネット通信 第18号
2006年2月 日発行
■怒っているぞ!障害者きりすて全・国ネットワ-ク

2月1日の厚生労働省交渉の報告をします
木村(新潟)
 2月1日、怒りネットは、社民党の阿部知子議員に仲介していただき、衆議院議員会館で厚生労働省に対する今年最初の交渉を行いました。90人が参加する大きな集まりになり、会議室に入りきれない人もいました。怒りネットが呼びかける交渉の参加者としては、かつてない数になりました。障害者自立支援法の施行を前に、全国各地で地方自治体による説明会が行われているなか、不安や疑問が大きくふくれれあがっている証とも思われます。
交渉は、午後2時から4時までの2時間行われました。
 厚生労働省側の出席者は、障害保健福祉部から企画課の武井補佐、社会参加推進室の国松係長、障害福祉課の元木係長、同川島係長、障害保健福祉改革推進室の上井補佐、精神保健福祉課の佐野係長の6名。
 怒りネットは、古賀さんを司会に議事を進行させていきました。
議題は、負担の上限設定が分野別であるため合算した負担額が膨大になる問題。減免申請に際する資産確認の問題。精神障害者に対する医療費負担の上限を自己管理させる問題。障害程度区分の根拠や、長時間介助を要する重度の障害者に対する「重度訪問介護」や「重度包括支援」といった新類型についての質問など、新法の核心をつく内容でしたが、厚労省の6人は、答えに窮して、いたずらに沈黙の時間が過ぎてゆき、会場からヤジや憤まんの声がわくような場面がたびたびありました。
以下、発言のやり取りを要約して、順に報告します。怒りネット側の発言には、発言者名の前に

「◇」、厚労省側には「◆」の印をつけました。

■《尾辻答弁の方針にそって施策を進める》
◇古賀:
今日は自立支援法の中身、あるいはその運用の中身について話を進めて行きたい 。まず最初に聞きたいことがある。尾辻前大臣が国会答弁の過程で、10月21日には24時間介助の必要な人についての介助保障をきちんと検討していると述べている。また10月26日には現状のサービスを後退させることはないんだと言っている。しかしその後政省令に関するパブリックコメントに寄せられた、「国庫補助の基準は現行サービスを下げないようにするべきだ」との意見に対して、厚生労働省は「適切な水準のサービスを行っていく」と回答している。尾辻大臣の答弁よりもニュアンスが後退しているのではないかと思えた。あるいは別の交渉の場では「激変緩和措置が必要なんだ」との発言があって「激変するのか」との疑いもある。尾辻答弁と今の厚生労働省の立場が同一か否かを、まず、うかがいたい。一切の前提になると思うので。
◆武井:
抽象的すぎて答えにくい、個別具体的な点について答えられる。
◇古賀:
現在の厚労省の立場の確認であり、重要なことなので答えてほしい。
◆武井:答えるとすれば、大臣の答弁の方針にそって施策をすすめるということになるのでその方向で準備をしている。
■《分野別に上限があっても、合算したら意味がない》
◇古賀:
介護・訓練等給付での上限、補装具での上限、自立支援医療の上限、地域生活支援事業(自治体が決めるので今のところ不明)の負担、入通所施設の食費負担の上限などなど、これらが別個に決められている。これでは上限はあって無きがごとしである。
これでは生活ができなくなるが、この点はどうか。
◆川島:
介護給付、補装具、自立支援医療等、それぞれ低所得者に対して配慮措置をもうけている。それぞれ利用料が発生した場合には合算する。これについては今後検討すべき重要な事項と考えているので、今後の状況と所得保障の問題とあわせて検討させていただきたい。
◇酒井(世田谷):
分野ごとの上限設定なので、合算すると生活できなくなるケースも出てくると言っている。それに対して、「今後検討していく」と言うが、4月1日から始まる応益負担に対して、その前に新たな対策を示すということか。
◆川島:
その点は法律改正も必要になってくるので、4月1日までには(新たな対策を示すことは)考えていない。
◇酒井:
「今後検討」というのは漠然としたものなのか。
◆川島:
今後の状況を見つつ、すみやかに検討して行きたい。
◇酒井:
政省令で出して来ているのだから、4万200円を3万7200円に変えたように、厚労省の判断で出来るはずではないか。‥‥‥‥(誰も回答せず)‥‥‥‥◇古賀:上限とは何のために作ったのか。生活が困窮してしまうということで作ったのではないのか。合算でそれ以上の困窮になる可能性について、今まで検討されずに4月1日から施行すること自体おかしい。何の対策も取らないのであれば、施行をやめて欲しい。
◆佐野:
検討課題であると言ったが、省内に障害者自立支援推進本部を設置して、その中でこういった問題を検討していく。
◇高見(関西):
法律改正が必要だとの発言があった。それに対して政省令で対応できる問題ではないのかと質問した。その回答をしてほしい。
◆武井:
今日もらった質問の中で、介護給付、地域生活支援、補装具など色々ある。その内容におうじて、政省令で対応するものとか、通知とか、法律とか、色々あると思う。
◇古賀:
「所得保障とあわせて考える」というが、所得保障に関しては3年後をめざして考えるということではなかったか。つまり、3年間はこのままでゆくということになるではないか。
◇高見:
具体的に聞く。私は精神だが、非課税なので医療は上限の5千円を使う、別にホームヘルプの負担がある。すると、この5千円の上限設定は意味がなくなる。「5千円位しか負担できない」から5千円を上限にしているのではないか。なのに、ホームヘルプを利用したらそちらでも金を取るというのは、上限を設ける意味がなくなるではないか。
◆佐野:
医療の場合の5千円というのは、医療での上限になる。福祉での上限は福祉の考え方にそった上限額なので、それぞれ別々に考えてもらう必要がある。
◇渡辺(北区):別々に考えろといっても、こっちの財布は一つしかない。別々に考えられないから質問している。
◇古賀:
では2万4600円とか5千円というのは、何を根拠につくったのか。
◆武井:
あらかじめもらっている質問とだいぶ違う。今の質問は担当者を変えないと答えられない。「負担が発生する時、いかなる対策を考えていますか」ということなので、その軽減措置とか減免があるということの説明はできるが、その算定根拠などの話になると別の担当者になる。ここで答えられる内容とは異なる。
(会場:ブーイングとヤジ)
◇渡辺:
減免というのは、それぞれの減免ではないか。たとえば合算した時、年金額に届くような額になって、残りわずかでどう生活しろというのか。「状況を見ながら」と言うが、見なくたってはっきりしている。年金生活の人で、これを払えず介助も受けない、医療にも行かないとなったら、生命にかかわる。
◇酒井:
世田谷区では低所得1で1万5千円の上限に当てはまる人など、ほとんどいない。2級年金で6万6千円の人でも、世田谷区で独自に出している手当が1万6千なにがしかあるのでそれらが全部所得となる。ほとんどの人が低所得2の上限2万4600円になる。くわえて移動介護が地域生活支援事業に移ったから、それも別に取られる。そうなったら生活どころじゃない。
◆武井:
生活保護に移行しないような措置がとられる。
◇岡田(千葉):
生活保護にならないようにというが、こんなにとられたら生活保護になる。千葉市で説明会をうけたが、年間所得で80万こえるとお金とられると言われた。
80万円の根拠は何か。
◆川島:
根拠については、障害基礎年金2級相当のみの収入で生活をしている方がいるということで、個別減免では負担なし、上限では1万5千円といった減免をしている。
◇古賀:各負担上限額の数字の根拠については、もち帰って調べて、あらためて報告してほしい。またなぜ別々に上限をつくったのかについても調べてほしい。川島発言で「今検討中」とのことだったが、どう検討し、4月までにどのように間に合わせようとしているのかについても質問する。
■《ご都合主義的な、他制度(介護保険等)との整合性と、財産調査の異質さ》
◆川島:
福祉サービスの上限設定については、他の老人保健サービスとか、他の制度で上限を設定している等を勘案して設定している。
◇古賀:
それは多分、「介護保険と同じだ」と言いたいのだと思うが。
◇渡辺:
介護保険は、上限は最高でも3万6千円位である。いろんな制度を使っても上限はそれだけ。ところが障害者の場合は、介護給付に3万7200円、補装具に3万7200円、そして医療に5千円・1万円と、これは他制度=介護保険とはあきらかにちがう。
◇酒井:なぜ所得だけじゃなくて、財産把握までしてしぼりとろうとしてるのか。通帳のコピーを出せとか、しかも本人だけじゃなく世帯の生計中心維持者の預金通帳のコピーも出せという。減免をうける場合、なぜ預金通帳などの財産までチェックするのか。世田谷区では、原則1割負担の介護保険を3%にする減免措置がある。その減免にあたって預貯金等の財産を、通帳のコピーまで出させて確認するのかと聞いたら「そういうことはしていない。収入と支出のバランスだけで判断している」と言っている。なぜ通帳コピーまで出せということになったのか。
◆川島:
制度を今後安定的に支えてゆくために、基本的に皆さんで支えていこうという趣旨から定率負担の考えでやっていて。
◇鷹林(世田谷):
介護保険でも通帳コピー出させているのかって聞いてる。
◇沼尻(茨城):
私たち貯金して、たしかに350万以上の人もいると思います。若い人の場合、これから50年60年と生きて行かなければならない。先の事が心配で、親が障害者名義の貯金をしてくれて350万以上になっている人もいると思う。それは何のためだと思っているのか。生きて行くためだ。ゼイタクなんかしてない。行きたい所だって、買いたいものだってガマンして貯金ためている。それは生きて行くための蓄えだ。それを取りくずせっていうのか。この先、誰が面倒みてくれるのか。(会場)答えろ。(会場)答えなさいよ。(会場)あこぎだと思わないか。
◆川島:
わざわざ預貯金の通帳の写しを出す必要はないのでは、ということについては、原則的に負担していただけるところは負担していただいて、そこのラインを350万とか、他の低所得者世帯の平均の預貯金なり、マル優なりの金額を参考にして設定した。
減免する場合は、一定の確認が必要であるということで作った仕組みと考えている。収入で将来のために蓄えているという場合でも、保護者は障害者を受益者として設定する信託財産とか、個人年金等の一定期間使えない状態にある資産については、除外する事例もあるので、理解いただきたい。
◇古賀:
介護保険にも社会福祉法人減免ある。世田谷区の話では、介護保険では預金通帳の確認はしていないそうだが、障害者自立支援法での社会福祉法人減免ではなぜそこ(通帳の写しの提出)までするのか?
◆川島:
介護保険の方は存じていないので明確に答えられない。考え方としては、原則的は定率的に皆さんに負担していただき、ただ払えない方もいるので、個々に減免措置を細かにもうけている。その減免にあたって、預貯金が一定以上の場合は負担能力があると考えており、払えないのかを判断する際にそういった資料を示していただく。
◇沼尻:誰が判断するのか。
◆川島:
350万円なりの基準を示しているので、そういった資料を自治体の窓口に出して確認いただくことになる。
◇渡辺:
介護保険では基本的にやっていない。医療保険では、健康保険料は所得で決まる。預貯金では決まらない。これ一つを取ってみても、他制度との整合性という説明は納得できない。
◆川島:
かたや保険制度で成り立っている制度だが、かたや障害者福祉サービスについては税収によってまかなわれているという違いがある。
◇渡辺:
違うんだったら、なんで介護保険や医療保険を参考にしてそれに合わせようとしているのか。言ってることが矛盾している。他制度との整合性をはかるためと称して障害者からお金をとる。都合のよいところは整合性というくせに、この預貯金、通帳問題は他の制度のどこもやっていないのに、障害者制度だからやる。それは税金と保険の違いだと。違うんだったら1割負担も変えろ。
◇古賀:
今までの応能負担だって税金だ。
◇松本(板橋):
他制度との整合性とかいうが、うちの母親は介護保険受けているけど預貯金まで調べられなかった。唯一調べられるのは生活保護世帯だが、これも後から収入をえて、給付されている金額を貯めていくことについては許されている。なのになぜ、この自立支援法では財産・預貯金を調べるのか。個人情報保護の観点からもまちがっているのではないのか。
◆川島:
先ほどからのべているように、原則として皆で制度を支えて安定した制度にして行きたいというのが大原則。
◇古賀:
これも答えられないようなので、あらためて省内にもち帰って答えてほしい。
■《財産調査に際しての同意書の問題》
◇鷹林:
生活保護の場合でも財産を調べるには、屈辱を強いるが、同意書を出させている。障害者自立支援法では同意書について書かれていないが、同意書は取らないのか。
◆佐野:
私個人の考えだが、窓口で確認する書類が複数あるので市町村の考えて、できるだけ皆さんの書類提出の手続きが簡単になるように配慮していると考えている。
◇松本:
市町村はやりたくない。厚労省から通達がおりるからやっているだけ。
◇梶原(府中):
東京都は、通帳のコピー等の提出は必要ないと言っている。
◆佐野:
あちこち、いろいろな所から書類を集めてきていただく手間を考えて、そういった同意書というものをもって、市町村の方で手続きの簡素化を図っているのだと思う。
◇渡辺:
それは生活保護の話。障害者の場合は、同意書ぬきで勝手に調べるのか。
◇酒井:
財産の把握はプライバシーの核心にかかわる。生活保護の場合でも、本人の同意をえて銀行や関係機関を調べる。自立支援法の法文には同意という言葉がない。そのことを言っている。
◆川島:
軽減措置については申請にもとづいて必要な書類を出していただくという扱いになっているので、通帳の写しを出してもらうというのは現実的なあつかい。ただ、そうは言っても自立支援法の十二条には、収入等の状況において「官公署に報告を求めることができる」とあるので、原則は申請に際して出してもらうということだが、実際の運用にあたっては、必要に応じて申請者の同意書を取るという対応はありうる。ただ法律上は、そういった報告を官公署に求めることができるという規定があるということ。
◇古賀:
介護保険法にも今言った十二条と同じような規定がある(二百三条)。生活保護法だってある。しかし他ではそういう運用をしていないと先ほどから皆が言っている。
なのに、なぜ障害者自立支援法ではこういうことをするのかということ。
◇渡辺:
現場の判断次第でコピーを取らなくてもいいという見解か。疑義があっても別に調べなくてもよいと。
◇川島:
提出書類なので、写しは出していただく。収入等の状況について「官公署等に報告を求めることができる」という規定はあるが、必要なら利用者から同意書を取るというような運用をしてくださいということ。
◇渡辺:
各市区町村の判断で必要なしと認めれば、銀行に調査に入らなくてもいいのか。
◆川島:
同意書について言っている。通帳の確認は必要。
■《通帳のコピーは本当に出さなければならないのか》◇渡辺:通帳の確認は絶対しなければいけないのか。
◆川島:
と考えている。
◇渡辺:
それをしなかった場合には何かペナルティがあるのか。市町村に対して補助金降ろさないとか。そこまで法律では書いてなかったような気がするが。‥‥‥‥(誰も答えず)‥‥‥‥◇渡辺:市区町村がやらなくても、それにペナルティを加えることはないということか。
そこだけ確認したい。
◇酒井:
十二条で「自立支援給付に関して必要があると認めるときは」「銀行、信託会社その他の機関」に対して「報告を求めることができる」と書いてあるところは、市区町村にとっては義務ではないということか。
◇渡辺:
「ことができる」だから、市区町村が対象の障害者全員について必要なしと認めれば、別に銀行を調べなくても良いことになるではないか。
◆川島:
提出書類で市町村の方に異議がないということであれば-。
◇渡辺:
分かった。
■《たらい回しの減免手続き》
◇古賀:
先ほど、生活保護移行防止のことがでたが、生活保護移行防止のやり方はイヤガラセとしか思えない。というのは、まず障害者福祉関係の、窓口に行って、どういう福祉をうけるか決めて、かかるお金の通知をうけて、それで今度は生活保護の窓口に行って「これだと生活保護になっちゃうから」と保護の申請して、福祉事務所が「これだけ減免すれば生活保護にならなくてすむ」と却下通知を出して、それをもってまた障害福祉の窓口へもっていく。障害福祉の窓口だけで一括して完了する話である。それをなぜこんなことをさせるのか。
◇渡辺:減免の申請をやりにくくしているとしか思えない。先ほどの「書類を集めてまわるの大変だから」との話とぜんせん違う。
◇古賀:地域によっては、障害福祉の窓口と生活保護の窓口が、地理的に離れているところもある。僕の住んでいる所もそうだ。‥‥‥‥(誰も答えず)‥‥‥◇渡辺:そこ移動したらまた(移動介護の)一割負担が来るではないか。‥‥‥‥(誰も答えず)‥‥‥‥(会場ざわめく)答えろ。ふざけんなよ。冗談じゃないぞ。
◆川島:
先ほどとも共通するが、減免するにあたって生保に当たるのかどうかは生保の担当なので一定の手続きをふんでいただきたい。
◇古賀:
障害福祉課で所得も何もおさえている。そこが生活保護の窓口と相談して決めればすむことである。なぜ障害者にぐるぐる回させるのか。
◇杉並の介助者:
障害者のヘルパーをしている者だが、今日障害者がここに来るのに、どれだけ苦労していると思うのか。まず介助者探して、体調を整えてやっと来ている。障害者はどこに行くのにも介助者が必要である。障害福祉課に行け、生活保護の窓口へ行けという場合も介助者が必要。そのたびに介助者をさがしていく苦労を理解しているのか。介助者さがしは本当に苦労する。電話しまくって断られて、なんとか頼み込んで、無理やり入ってもらっている人もたくさんいる。そういうなかで、あっち行けこっち行けと言う。あんたらがやれよ。
◇古賀:
一つの窓口ですむようにしろという通知を出してほしい。市区町村の側で一カ所で全部すむようにしてもかまわないではないか。地方自治として当然だと思うがどうか‥‥‥‥(誰も答えず)‥‥‥‥
◇世田谷の障害者:
言葉悪いが「お前ら」って言いたくなる。都合の悪いことは答えないでその場逃げていればいいんだから。私たちは自分で書類を書けない。介助者や家族に代筆してもらう。この面倒な書類をあっちだこっちだって、不合理だ。すごく面倒臭くてしんどくて、あげくのはてには個人情報まで提出させられて、記入するにも分からなくてあちこち電話しまくって、相手も答えられない。肝心の保健福祉課も。「ちょっと待ってください」「ちょっと待ってください、調べますから」と。お前ら、納得できるような説明してからやったらどうなんだ。
◇古賀:
さて、どうか。少なくとも地方自治体が一カ所の窓口ですますことについて厚労省としては文句をつけないか。
◆武井:
厚労省の立場ではなく個人の立場だが、そういう自治体の判断で効率化をはかるということはできると思う。
◇古賀:
こういうことを撤廃する通知が出せるかどう、あらためて質問する。省内にもち帰って検討されたし。
■《自立支援医療の負担上限管理を患者本人にやらせるのか》
◇高見:
「利用者のための手続き」などと言う。先ほど言ったが、私は精神障害者である。自立支援医療で負担上限管理表というのある。五千円なりの負担の上限に達するかどうかを各患者が自己管理しなければいけないという制度である。A4の用紙だが、それを自分で管理して、病院や薬局に行く度に記入してもらって、上限になったらそれ以上払わなくていいというもの。自分できちんと管理できる人、何人いると思っているのか。この制度がうまく行くと思っているのか、また、うまく自己管理できなくても本人の負担にするなということ。2点に答えてほしい。
◆佐野:
上限管理の方法については、これまで各都道府県の課長会議などで、意見をつのった結果、最善の方法として行っているのが、この上限管理表と考えている。
◇高見:
最善かどうか知らないが、診療所は責任もてないと言っているし、薬局はもちろん責任もたない。この負担上限管理表は破産する。そのときに患者本人の負担にならないようにすると一言、言ってほしい。
◆佐野:
よりよい医療制度をめざしている。その中で、私どもでできる最良の方法をとらしていただいている。
◇高見:
患者が負担上限になるまで、その書類を紛失せずに管理するなんてことは、絶対成立しない。書類だって無くすし、病院いくとき持っていくのを忘れることもあるし。
そういう形で制度が破綻した時に、一言患者本人の負担にならないようにすると確認してくれたら、それでいい。
◆佐野:
申請主義の形をとっている。また患者が自分で管理するというのが本来の姿と考えるので、患者が医療をうけるたびに必要なものとしてもって行き自己管理する方向で考えている。
◇八王子の精神障害者:
精神保健福祉法の32条、公費負担のときは患者表というのがあって医療機関が保管をしていて、本人はそれを携帯しなくてもよい形をとっていた。自分で自分の事を、責任もって判断しながらやって行けるようになれば一番よいわけだがそれができないから、支援を必要としている。個々人が、自分の医療費を自分で管理するっていうのは大変なこと。今までの患者表と同じようなあつかい方はできないのか。
◆佐野:この点については、当然社会に出て生活していただくことなので、健常者と同じように、自分で管理していただくという形になると考えている。
◇高見:
いまの発言は、こんなことの管理ができないような奴は社会で暮らすなと言っているのか。
◆佐野:
決してそういう話ではない。
◇高見:
社会で暮らすのだから、これくらいの管理は自分でできるものだと言った。逆に言えばできない人は、社会で暮らしてはいけないということか。
◆佐野:
やっていただきたいということ。
◇高見:
できない人はいっぱいいる。負担上限をこえて負担してしまうことも、すぐ現実になる。そうなった場合に、本人の犠牲にしないということを、最低限言ってほしいということ。
◆佐野:
私ども、患者本人に管理をお願いしたい。
◇世田谷の障害者:
健常者と同じと言うなら、自立支援法なんかつくるなよ。
◇古賀:
いずれにしても、実際、精神障害者の方から、そういう形ではできないと言っているわけだから、患者を犠牲にしないという方法を厚労省の方でキチンと立てることを要請する。検討されたし。
■《国庫補助は、認定時間に対してではなく、区分に対して出す》
◇古賀:
先に進んで障害程度区分のことに入る。障害程度区分で生活がどうなるかということについて、みな非常に不安をもっている。障害程度区分の政省令案がパブリックコメントでだされて、介護保険の要介護認定時間と、まったく同じ時間を障害程度区分時間にもってきている。結局これは介護保険と同じ水準になるのかとの不安がある。そもそもこの何分何分という障害程度区分時間とは一体何なのか、厚労省の説明を聞いてもわからない。その資料もないと厚労省も言う。透明で客観的な基準というが、人に理解できないものは透明でも客観的でもない。しかも障害程度区分試行事業のなかで、現にホームヘルプを利用しているのに非該当になった人がいる。その非該当になった人は、「生活サポート事業」で支えると、12月26日の資料にでているが、これは全く市町村まかせ。国の補助金の対象ともいえない。つまり地域生活支援事業の必須事業ではない。さらに、あらたな「重度訪問介護事業」とか「重度障害者等包括支援事業」がどうなるのか全くわからない。このへんの問題について説明してほしい。
◆武井:
企画課の武井です。障害程度区分をどのように作るかということを担当している。部会や課長会議に適宜資料をだしている。今回の障害程度区分時間の数字の考え方だが、これは今まで先行しておこわれた研究事業にもとづいて算出された数字であり、一つは実験モデルでだされた数字、それから昨年の夏におこなわれた試行事業によるデータ、それから平成16年度に行われた研究事業の成果をふまえて、一定のロジックを作成してだした基準の区分時間となっている。現在一つの算定根拠の目安として出しているが、実際に皆さんが使う時間は非常に様々だと思う。今回の区分時間は、実際に使う時間の上限値ではない。「生活サポート事業」について質問があったが、これは介護給付の対象外、区分1に該当しない方に対して、日常生活に関する支援か、家事に対する支援を行っていくということ。現状すでに何らかのサービスを使っている方々に「地域サポート事業」という新しい事業を作ってサービスを提供したい。
◇府中の介助者:
実際の支給と程度区分時間の相関関係はないのか。
◆武井:
一つの目安にはなると思う。
◇府中の介助者:
「分」と書いてあるから普通に読んだら、自分が一日何分位の介助コースなのかと読んでしまうのが普通。「分」でなくてもよかったではないか。
◆武井:
「分」表示については、16年度より前の先行事業のデータを使って、一定のロジックを組み立て、あと17年度に行われた調査も使って組み立てる。先行事業のデータを使うので、そのデータが反映された形ででた。たしかに誤解をまねく危険性があるのできちっと表示をして、誤解がないよう伝えてゆきたい。
◇酒井:
何で必要なのか。
◆武井:
客観的な基準というものが無かったので、そうした障害程度区分をつくることによって、大きかった地域格差の解消の一助になると思っている。
◇府中の介助者:
介護保険を参考にしているのか。
◆武井:
介護保険および障害にかんする研究のデータを使っている。
◇酒井:
基準と言ったが、区分1から区分6まであって、区分6が一番重いことになる。
区分6は基準時間が110分以上である状態、その下の区分5が90分から110分未満とある。基準が必要だからといいながら、その一方で、一人一人の使う時間はまちまちなので、個々人の上限ではないという。市町村が一人一人の障害程度区分を1から6までふり分ける時、たとえば区分5になった人の基準時間は、90分から110分相当だというふうに読むのか。
◆武井:
時間を材料に区分を判定するが、その区分に該当する人がその時間を使うということではない。支給決定のベースはあくまで区分であり、時間はその区分をだす上での通り道。
◇府中の介助者:
(区分判定の)時間を補助金配分のベースするのではないのか。
◆武井:
区分ごとに国庫補助基準がきまる。たとえば区分3の人が10人いると、区分3の国庫負担基準×10が国庫から自治体に払われる。
◇府中の介助者:
国庫補助と時間の関係は。
◆武井:
国庫補助は区分に対して行われるのであって、時間はあくまで区分を出すうえでのプロセス。
◇府中の介助者:
区分あたりの補助額はまだ決まってないのか。
◆武井:
決まっていない。
■《「重度包括支援」とは何か》
◇酒井:
障害程度区分を一人一人出して、各自治体で区分6なら6の人の人数が出る。厚労省は区分ごとに国庫補助基準を示して、区分6についても一人当たりいくらという形でだすのか。
◆武井:
多分そういう形ででると思う。
◇酒井:
たとえば重度で16時間くらい支給出ている人も、区分6になったら、区分6の人が1人に付きいくらという形で基準額を示すのか。
◆武井:
そこは十分議論する必要がある。いわゆる重度の方、例えば110分となっているが、150分の人もいれば、もっと多い人もいる。その方に対してどのようなサービスを提供していくか。それには二つある。一つは区分外の金額を支援費制度のように柔軟に使って対応する。もう一つは今回重度包括支援というサービスの提供が始まるのでその部分については、区分だけのものよりも、他のサービスも包括して使えるので、なんらかの金額的なサポートが必要となる。そういったものもあわせて今回提示したいと考えている。
◇酒井:
重度包括というのを皆が聞きたいと思っている。重度包括を区分1~6以外におくのか。
◆武井:
多分区分はずっとそのまま使う。区分6の中でも軽重ある。区分6の中で非常に重い方々に対しては、さらに特別の方法がとれるような、そんな対応をとりたいと思っている。
◇府中の介助者:
それいつ頃分かるの?
◆武井:
年度内に決める予定なので年度内に示す。
◇酒井:
重度包括になる対象の基準は厚労省が決めるのか?
◆武井:
一部は当然、みなさんの意見を反映させるため、審議会の障害者部会などで、議論して検討過程をへて最終的に厚労省が示す。
◇酒井:
自治体で重度包括の対象を決められないのか。
◆武井:
原則それは厚労省で決めるが、自治体独自のサービスにまで制約をもうけるものではない。
◇古賀:
2月9日の障害者部会で、サービス内容がでるのか。
◆武井:
まだ資料がまとまっていないが、なるべくだす予定。
◇酒井:
障害程度区分に対する介護報酬は、6の人はいくらと厚労省が決め、その人数分だけ地方自治体にわたすのか。
◆武井:
基本的にはそう。
◇酒井:
一番重い区分6で110分以上相当というが、今までは、はるかに超える保障を国も地方もだしていた。今後そのこえる部分は地方自治体の持ちだしになるのか。
◆武井:
そこで重度包括支援の考え方がある。区分6だけでは不十分。重度ゆえに追加的な特別なサービスを設けて、区分6の方々に手厚いサービスをすることになると思う。
■《審査会の意見》
◇酒井:
厚生労働省が作ったパンフ「自立支援法が施行されます」に、「市町村は、障害程度区分やサービス利用意向聴取の結果をふまえ、市町村が定める支給決定基準にもとづき支給決定案を作成します」とあり「市町村は作成した支給決定案が、当該市町村の定める支給基準に乖離するような場合、市町村審査会に意見を求めることができます」と書いてある。「支給基準と乖離する」とはどういう意味か?
◆武井:
たとえば金額で分かりやすく言うと、今市町村がある区分に5万円という基準を作ったとする。利用者の意向をきくと、「もっと必要だ」という場合がでてくる。その意向を反映させるには「7万円が必要」という場合には、市町村は自分が作った基準とは異なるので、審査会に意見を聞き、審査会から「まあこの人の状態であれば5万円となっているけれども、7万円必要だろう」との意見をもらえるなら、市町村として7万円だすことも可能だという意味。
◇酒井:
「意見を求めることができます」だから意見を聞かなくてもいいのか。
◆武井:
「審査会の意見を聞くことができる」なので、合意が形成されていて、支給が可能な場合は、聞かなくてもいい。意見をきいて、今後の支給決定に役立てることもできるし、市町村によっては、今までの歴史があるのでその経緯や歴史をふまえた対応もできる。
■《「重度訪問介護」とは何か》
◇府中の介助者:
重度訪問介護について聞きたい。自治体レベルでは、すでに利用者説明会も事業者説明会も行われている。まだ類型ごとの内容が細かく国から示されていないなかで、自治体「こういう類型があります」との説明をせざるをえなくなっている。僕らの自治体では、自己負担の減免申請とのみならず利用申請書を出させている。すると出す側もそこに希望類型を書かなければならない。しかし、その類型の中身が不明確なので、すごく不安である。重度訪問介護は、うちの自治体のように「今までの日常生活支援と移動介護をミックスしたもの」という理解でいいのか。
◆武井:
新たに作られる制度なので、それに似たようなもの。どういった人が対象になるのか、受けられるサービスは何かという点は、皆さん気になると思う。ホームヘルプと移動支援を合わせて利用したい人は、申請した方がいいと思う。介護給付に移動支援をふくめるか否かは長い議論があった。移動支援も含めたサービスが必要な人は重度訪問介護を検討してほしい。
◇府中の介助者:
これまでの日常生活支援と全身性移動介護のミックスという理解でいいのか。
◆武井:
今の時点ではその理解になる。検討中なので審議会や省令告示等で示してゆく。
◇府中の介助者:
もう利用申請書が来ていて、締め切りもすぎている。
◆武井:
これから省令告示をだすので、その後にしかるべき申請はできる。
◇府中の介助者:
申請できると言うが、一旦書いたものをまた書き直すのか。国が先にキチンと内容を示すのが順序ではないか。
◆武井:
今回、施行の期日もせまっていることもあって、便宜上おこなっていると思う。
◇府中の介助者:
重度訪問介護や重度包括支援について、対象者をこれから示すというが利用意向で重度包括支援や重度訪問介護を使いたい人でも、ダメだという人もいるのか。
◆武井:
重度のサービスで、手厚い支援を受けるので、一定のルールができる◇府中の介助者:どういう人達が対象になるのですか。
◆武井:
重い人達。
◇府中の介助者:
先ほど、重度包括支援の方は、程度区分にかかわらず何らか仕組みをつくっているとの話があった。われわれの介助している障害者は、単身で一人暮らしをしている。市の説明では重度訪問介護とは、日常生活支援と移動介護を足したようなものだと言う。では彼は、重度訪問介護なのかと思ってその方向で考えている。24時間介護の場合、一カ月では最大744時間になる。そういう人は障害程度区分6になると思うが、重度訪問介護にも、程度区分以外に何らかの上乗せがあるのかわからない。長時間介護が必要な全身性障害者の単身生活の人に対して、国としてどういう負担保障を考えているのか聞きたい。
◆武井:
やはり審議会等の場をふまえて検討したうえで示したい。
◇酒井:
10月21日の国会で尾辻前大臣は「24時間どうしても支援が必要となるケースも想定されますので、その場合は今国庫補助基準を上げる方向で検討しています」と答弁している。24時間介助が必要な人は重度包括支援になるのか。
◆武井:
そこは簡単にはいかない。今検討している。
◇酒井:
それいつ頃でるのか。
◆武井:
年度内にだす。
◇府中の介助者:
要は、これまでの支給水準、保障水準を下げないという理解でいいのか。市区町村が上乗せをどんどん出せば可能だというのは保障とは言わない。国庫負担を最終的には出来高の半額に近い形で義務的に負担する方向で考えているのか。
◆武井:
意見としてうかがっておく。尾辻大臣が答えた方向で、具体的な内容を今検討している。
◇府中の介助者:
支給を決定する要素は何か。
◆武井:
金額。
◇府中の介助者:
決定は市区町村独自にできるのか。
◆武井:
独自にはできない。独自にできないという意味は第三者の目が入るということ。
審査会をへての決定となるので、勝手に決めるわけにはいかない。最低基準は大まかに示しているので、それをふまえた上での審査会の判定があり、その後市町村の決定となる。市町村が独自に勝手に決める訳にはかない。
◇府中の介助者:
決定基準は市町村が決めるのではないか。
◆武井:
省令告示で示されたものをふまえて決める。
◇府中の介助者:
決定基準の基本的な要素は。
◆武井:
それはすでに決まっている。
◇府中の介助者:
現場的には、障害程度区分3位の人が、4か5の人と同等の支給決定を受ける場合もありうるか。
◆武井:
現場としてはありうると思う。
◇古賀:
国庫負担基準は毎年変わるのか。つまり昨年の国会答弁で、その基準について質問があった際、「まだ予算が決まっていないので」との答えがあった。予算に規定されるということは毎年変わるものかと思えたが。
◆川島:
報酬の話だと思うが、報酬自体も今作業中である。当然予算と人数のからみがあるので、毎年毎年予算どりして、それにもとづいて毎年見直しをして行く方向になる。
◇古賀:
では今日検討をお願いしたものを、あらためて提出するので、ぜひ答えていただきたい。

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2006年1月 2日 (月)

怒りネット通信 第17号

怒りネット通信 第17号
2006年1月2日
■怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
■もくじ
・厚生労働省への要望書
・板橋のたたかいの報告 
・府中市交渉の報告 
・鈴木さんの行政訴訟はじまる 
・三位一体改革は国の責任放棄だ 
・反戦ポスティング裁判について 
・本の紹介『マイトレア ・カルナ』
●阿部事務所をとうして現在交渉中
1・25厚生労働省交渉に集まろう!・
13時半 第一衆議院会館ロビ-集合(14時~交渉)
●障害者自立支援法反対!
●介護保険統合を阻止しよう!
●障害者が地域で共に生きる社会をつくろう!
---
厚生労働省への要望書
要望書-1月25日の交渉にむけて出しました
 私たちは、障害者福祉を含めた社会保障は国が責任を持って保障すべきだという立場から、現行の支援費制度にも、来年度から施行される予定の障害者自立支援法にも反対し、法の廃止を求めています。ぜひとも、明確な回答をいただくようお願いします。
 自立支援法の来年4月施行までわずかに4ヶ月足らずとなった現在にいたっても、なお法律の具体的中身がほとんど明らかにされていません。私たち障害者の来年4月からの生活がいったいどうなるのか、全くわかりません。すみやかに政省令をふくむ自立支援法のすべての中身を明らかにしてください。その上で、厚労省の責任で、全国の障害者への充分な説明を行うことを強く求めます。これらが完全に実施されない間、自立支援法の施行を凍結されるよう求めます。
 さらに、支援が必要な「重度」の障害者ほど負担が増える応益負担を導入しないで下さい。障害程度区分ごとに全国一律の支給基準を設定することはやめて、必要な人には必要な福祉の支給を保障する制度に改めてください。
■質問
1、応益負担について
 ・介護給付、地域生活支援、補装具、自立支援医療等、それぞれで自己負担を求められた場合、たとえ「負担上限」が設定されたとしても基礎年金の支給額さえもこえる負担が発生することが考えられるが、いかなる対策を考えていますか?
2、障害程度区分について
・判定項目と各障害程度区分の判定基準を明らかにしてください。
・各障害程度区分のそれぞれの支援内容(介助時間など)を具体的に明らかにしてください。
・6月の全国60ケ所での施行事業の際、全体で約4%、精神障害者では5.4%の調査対象者が「障害程度区分」の範囲外とされています。この範囲外とされた人たちが調査時に現に受けていたのは、どの「居宅サービス」を月に何時間受けていたのか、そのデータを明らかにしてください。
・この範囲外とされた人たちは、全く介護給付などが受けられなくなりますが、こうした人に対する福祉をどのようにするつもりですか?
---
板橋区のたたかいの報告
松本 福一
●デモ行進しました!
 11月22日、自立支援法に反対するデモ行進をしました。総勢30人以上で、そのうちの重度障害者で車椅子に乗っている人が私を含め10人以上です。この間、私の陳情等を取り上げてくれて、打ち合わせをし、質問をしてくれた議員を含め社民党から1人、共産党から1人、生活者ネットから1人、計3人の議員が集会とデモに加わってくれました。途中、福祉厚生委員長の議員もエールを送ってくれ、成功裏に終わることができました。怒りネットでは古賀さんが駆けつけてくれ、私の言えないところを発言してもらいました。ありがとうございます。写真などは添付します。デモのコールが「24時間介護を保障しろ」「ホームヘルプ予算の増額」「入院時の介護を認めろ」「移動介護を無くすな」「認定審査会の委員に、重度障害者を入れろ」「重度障害者の命を守れ」などです。
●私のホ-ムペ-ジより
◇長時間介護の水準を守れ ! デモ行進をしよう
1 1 : 30 大山公園→板橋区役所→大山公園13 : 30
集まれ ! 自分らの生活のために!
 自立支援法の信号は、点滅から点灯ヘ・・・。 現在、 障害者界で問題になっているのは、そもそもこの自立支援法の問題は、支援費制度で膨らんだ財政を抑えるために厚生労働省が実態把握をしないままに立案してしまったというところにあります。
 例えば居宅介護をとっても、支援費制度では、介護に携わるヘルパーの資格を重視したために、それまで障害者に関わっていた無資格のボランティアさんを障害者から遠ざける結果になってしまいました。いまさら、お金が足りない部分は、住民参加の助け合い(ボランティア)でまかなえといわれても無理な話です。 同じ介護をやってもらうのに片や、ちゃんとした報酬を払ってやってもらって、片や無報酬でやってくれというのは、とても言いにくいことだと思います。今、厚生労働省はこれを国民に(障害者にも、地域住民(ボランティア)にも)求めているのです。
 自立支援法の行方は、私たち障害者の生活だけではなく介護の仕事を選んでくれたヘルパー一人一人の生活に多大な影響を及ぼすものなのです。
 問題点はたくさんありますが、私達は支援費制度にこぎつけた居宅介護の水準を絶対に落とさせてはならないのです。 来年から自立支援法は施行されます。 施行までが私たちの正念場です。頑張りましよう。
 皆さん!!障害者自立支援法が採決され、私たち長時間介護を必要とする重度障害者は、各地域において、命をかけた闘いを取り組まざるを得ない状況に突入しました。
 長時間介護は、自立支援法の障害程度(時間)区分」や「上限設定」で決して崩されるわけには行きません。介護は一時間とて減らされるわけにはいかないのです。板橋区当局は例年通りの予算を確保したと言っています。しかし、厚生労働雀がこれから発表する区分や上限を超える部分についての負担を自治体に押し付けてくれば、それはそのまま区の負担増になることは明らかなのですから、前年同額予算ではだめなのです。
 絶対に増額させなければ、私たちの現状=命は守れないのです。
 私たちは将来長時間介護を受けることになる、若い仲間達も含め、地域での徹底した取り組みを行っていきます。与野党を問わず区議会議員には、絶対に理解してもらわなければなりません。また障害関係団体にも賛同して頂かなければなりません。そしてなによりも区民に訴えていかなければならないと思います。
 仲間の皆さん、支援者の皆さん、最後まで戦い続けましょう!
●第2弾の陳情書案を作成しました
◇陳情項目
1.支援法における区の予算増額を要求します
2.いわゆる判定審査会に重度障害者を任命することを要求します
3.障害程度区分の国庫補助の柔軟な運用を要求します
4.入院時においてヘルパーの派遣を認めることを要求します。
◇陳情理由
1、2005年10月31日、私たち重度障害者の必死の抗議行動も空しく政府与党の数の暴力にて自立支援法案が参議院を通過し、翌日に本会議で可決されてしまいました。従って、法案ではなく、法として成立したのですが、これによって地方自治体に対し裁量的経費から義務的経費に変わりました。このことは、前回の区議会における陳情174号の議論の場でも明らかです。
 このことは、なにをもたらすか、自明の理のことですが、陳情174号において区議会では「30名の長時間介助を要する重度障害者に対しては、現行のサービス水準を下回らないようにする。」とのことを全会派一致で採択されました。が、しかし、来年度新規の重度の障害者が増えることを板橋区は想定しておらず、いわんや、精神障害者もこの法律に組み込まれたことも(一元化されたため)考えておらず、そのままの予算を計上する姿勢は変えておらず、この二つの事柄を考慮するならば、現在の予算枠では到底追いつかないと思われます。
 私達は、私達のことだけを主張するのにとどまらず、必要な障害者に必要なサービスをというこの法律の理念を考えるならば、当然、上記したような理由から、予算不足が考えられます。よって、ここに区の裁量でできる限りのこの自立支援法に関わる予算の増額を要求いたします。
2、この法律は、就労支援に重きを置き、なおかつ、今までの法制度ではありえなかった(社会福祉というものに限定する)が一律応益負担という福祉を福祉と呼べなくなるような法律であることは心ある人々にとっては、分かりすぎるほどのことではありますが、重度障害者が生きていくのに日常生活の中で(着替えをする、食事をする、トイレに行く、散歩に行く)必要不可欠な行為に対し、すべて益とし、またガス料金や水道料金などと同じ概念で語られてきました。
 このこと自体遺憾ではありますが、参議院の付帯決議七および八で、審議会の任命委員に、当事者を入れることが望ましいと書かれている。にもかかわらず、議会において区の答弁では、「公正かつ中立」の部分だけ強調され、あたかもこの制度に該当する障害者が入った場合、不公平が生じるという答弁を繰り返しました。
 しかし、第3者が机上の空論にて私たち重度障害者の生活実態を、本当にわかっているのでしょうか。否、であります。ヘルパーと呼ばれる者もケースワーカーも、たとえば支援費制度を受けなくても日常生活はできるわけで、当事者だからこそこの法律の不備や「この程度の障害」というレベルが把握できるのではないでしょうか。
 譲ったところで、公正中立云々ということを言うならば、たとえばAという重度障害者が自分の判定をした場合、それは自分の利益になるでしょう。しかし、他者を判定する場合においてはこの限りではないと考えます。むしろ、これは区の怠慢なのですが、全国60箇所でこの法律に対してのモニタリングが行われているにもかかわらず、それすら調べようとしなかったことが、前回の福祉厚生委員会の議論で明らかになっています。
 政省令がどうあれ、付帯決議で(自民公明民主を中心としたものでありますが)書かれていることを区は遵守すべきであると考えますので、任命委員に対しては、ぜひ、重度障害者も当該者として入れることをここに強く要求いたします。
3、障害程度区分は現在6段階に分かれていますが、一次審査を経て二次審査で決定するということになっています。このこと自体、首を傾げるものであります。
 なぜゆえに6段階に分けるのか、そもそも法の趣旨から言って、必要なサービスを必要な人にという理念がここで消されてしまうことではないでしょうか。そのことは議論していただくとして、杓子定規な、あるいは、マニュアルどおりで障害程度区分を決めてほしくはありません。
 なぜならば、1年365日同じ生活パターンを送れる人が実際に存在はしないことは周知のことと思います。時には風邪をひき医者にかかり、ぼんやりしたりするというのが人間の営みではないでしょうか。このような事はお分かりになると思います。
 よって、この法の前文にあるように、すべての重度障害者が円滑に日常生活を送れるように、柔軟な対応をここに要求いたします。
4、板橋区においては現制度の支援費の中で、入院時においてヘルパー派遣を明確に認めているわけではありません。
 しかし、言語障害があったり座位が困難であったり、寝返り等が自力ですることが困難であったりする場合が多くあります。特に重度障害者はそうであることは、この間の区交渉で申し入れをしております。また、上級処分庁たる東京都においても、各地方自治体の裁量に任せるという回答を得ています。
 にもかかわらず、この問題について区はなんら検討をしておらないのが実情です。障害の特殊性において、このようなことを述べなければならないということ自体そのものが、区の認識を疑わざるを得ないところでもあります。
 今年度、1件、オンブズマン制度を使い、私達の仲間が半年かかって認められましたが、そもそも、オンブズマンを使わなければいけないということ自体がおかしいことであり、看護士なども特殊な介護を習得しておらず、不十分な看護のもと、入院をせざるを得ない状況にあります。このことを是正するためにも、入院時にヘルパーの派遣を自立支援法の下にも認めることを要求いたします。
板橋区議会議長・菊田 順一様
11月16日
いたばし長時間介護を要する重度障害者の会(代表・松本福一)
---
府中市交渉の経過と市側の回答
梶原邦仁(東京都府中市)
 私たち府中に住む自立障害者9名で府中市在障会なる団体をつくり、2002年より行政側と機会がある度に意見交換や交渉を行ってきました。特に2003年春には支援費をめぐって夜の12時過ぎまで交渉を行った経緯もあります。そういったことを経て今ではある程度行政側も私達を無視することが出来なくなり、私達が何かを申し入れると出来る限りの返事を返すようになりました。
 今年の9月上旬には自立支援法が国会を通ることを予測して、いくつかの疑問点について市側の考えを前もって聞くために申し入れ書を書き、市側に回答を求めることにしました。もちろんその時点ではまだ法律も出来てないので具体的な答えはもらえないということは分っていましたが、市に対して牽制の意味も含めて一度会って現時点での市側の取り組みを聞き、それに対してこちら側の意向を言い、前もっていい加減なことをすると2年半前の二の舞になることを分らせる意味もありました。
 9月下旬、府中市障害福祉課の課長及び係長、ケ-スワ-カ-が参加して、私達との第一回交渉が行われました。そこでは今年の4月に人事異動で課長になったばかりの障害福祉課長が勉強不足で、まだ私達がどのような団体で過去どのような活動をしてきたかも把握しておらず、ましてや自立支援法のことなど知る由もなく、こちらが何を聞いても答えられず、その日は話し合いにならないと判断し、10日間の猶予を与え10日後にもう一度改めて交渉のテ-ブルを持つことで一応のお互いの納得をとり終わりました。そして10日後改めて同じ顔ぶれで話し合いを持ちました。課長もよほど10日前の話し合いでこりたのか、わずか10日の間に見違えるほど勉強してきたらしく、私達の過去の交渉の内容はもちろんのこと、自立支援法のその時点で分っていることもすべて頭に叩き込んできました。そしてまだこの法案がどうなるかは分らないが、府中市としては出来る限り現状維持を守りたいとはっきりと答えていました。
 その後、衆議院選などがありしばらく時間が空きましたが、自立支援法が可決されるのがある程度見えてきた時点で改めて法案が通った場合、市としてはどういう動きをし、どういう考えを持っているのかを改めて問う申し入れ書を出し、交渉を持つよう求めたのですがなかなか市側はそれに応じようとせず、11月下旬になりやっと交渉の日時を伝えてきました。もちろんその時には法案は可決され、各自治体は私達と同様に一刻も早く政省令の中身を知ろうとしようとやっきになっていました。
 そんな中で行われた交渉では、私達が一番知りたかった政省令がどんなものであろうと、9月に言った通り現状の水準を維持するということに違いはないか、というこちら側の確認というか問いに対して、今は全力を上げて政省令の中身と、それを受けて東京都がどういう手を打つか懸命に模索している段階なので今ははっきりしたことは何も言えない、という9月の時点とは微妙に食い違った答えが返ってきました。私達及び各障害者が契約している事業所の人たちも納得せず、執拗にその点について9月の時点でのあの自信ありげに答えた言葉は嘘だったのかと詰め寄りました。言い忘れましたがこの日の交渉には係長と課長補佐の二人しか来ておらず、こちらが課長はどうしたのかと聞くと、どうしても抜けられない用事があるので私達が課長の意向をしっかり聞いてきたから問題ない、と言っていたのですが、9月の交渉の時と微妙にニュアンスが違った答えをしたので、それについて詰め寄ると、そのことは課長から何も指示を受けてないから私達には答えられないと言い出しました。その言葉に対し私達は、だから初めから課長がいなくて大丈夫なのかと訊ねたではないか、と詰め寄りました。そうすると係長と課長補佐はそんなことを言われても課長から聞いてないことは答えられないと逃げ腰の答えしかしませんでした。当初よりその日の交渉は2時間という約束だったので2時間たつと二人は、政省令がある程度はっきりした時点でまた改めて府中市の方針を伝えるので、それまでもうしばらく待って欲しい、と言って逃げるように帰ってしまいました。
 これは私が感じたことですが、他の市区町村と同じように府中市も厚生労働省がどのような政省令を出しそれを受けて東京都がどういう出方をするかが分らなくて、市としてもどうしていいか決めかねているように取れました。
 交渉が終った後、みんなでその日の市側の意見を分析した結果、結論としては油断すると大変なことになりそうなので、こちらとしても市交渉を出来る限り多く持ちながら厚労省や東京都の動きを注意深く見て行き、場合によっては東京都とも交渉しなければいけないのではないか、という結論に達し、とりあえず年明けにもまた申し入れ書を出し交渉の場を作ろうということで全員の意思決定が出来ました。まだ府中市がどういう結論を出すか分らないのが現時点での実状と言えると思います。
---
鈴木さんの行政訴訟始まる
渡辺 博
 さる11月10日午後、東京地方裁判所で大田区による移動介助の制限の撤廃を求める行政訴訟の第1回公判が開かれました。傍聴した報告をします。鈴木さんのことはもう皆さんご存じだと思いますが、念のためホ-ムペ-ジから紹介しておくと-
 「大田区は04年の4月から、突然身体障害者の鈴木さんの移動介護保障を124時間から32時間/月へと大幅削減してきました。そしてその1日わずか1時間たらずが鈴木さんの『社会参加および余暇の時間』だと言い、04年度から『大田区居宅介護支援費(移動介護)の支給決定に関する要綱』を適用して、大田区に住む障害者は一律、上限32時間/月(1日約1時間)とした、と言ってきたのです。行政が一方的に障害者個々人の社会参加(=外に出る自由)の上限時間を1日1時間とする。これは障害者から自由と権利を奪う著しい人権侵害です。障害者にとって『外に出るな!』『社会参加するな!』という『外出禁止令』に等しいものです。鈴木さんや介護者・支援の仲間たちは『こんなことは絶対認められない!』と大田区に対して抗議文と公開質問状をだし、話し合いを続けています。」
 今回の裁判では、まず原告である鈴木さんの意見陳述がおこなわれました。第一回の口頭弁論の日にこれが認められる裁判はめずらしいそうです。
●鈴木さんの意見陳述
 「私もどんどん外に出たいのです。健常者と呼ばれている人たちは、スタスタと外を歩き回っていたりしますよね。あんなに早く動けなくていいから、自分のやりたい事をやりたいし、人にもたくさん出会いたい。そのためには、私の手足となって、基本の動作をヘルプしてくれる介助者が必要です。その介助者達も、彼らの生活を介助を仕事として成り立たせることにより、私自身もスムーズに生活が出来るのです。ところが、その流れを止めようとする動きがありました。
 この世に生まれて来て、見るものを見、触るものを触り、感じるものを感じたい。それは、今晩のおかずの買い物から始まり、例えば、国会議事堂という政治の中心の建物に電車で来れる事も、全部、家の外に出るという外出であり、社会に触れているという事です。(ちなみに、駅員さんもお仕事として私の電車の乗り降りをヘルプしてくれ、今日、私の出会った人たちであります。)
 あと、私は先日も東京南部地域で障害のある人とそうでない人が共に走る『共生マラソン』のイベントの企画・実行に携わり、同じイベントの大阪での企画にも参加してきました。この事も私にとって『外出・移動』であり、そして収入につながってはいませんが、私の「仕事」だと思っています。いまこの瞬間、ここに自分が居られるのも外出が出来たからです。この流れを止めないでください」
●藤岡弁護士の趣旨説明
 つづいて藤岡毅弁護士から、提訴の趣旨説明がおこなわれました。
 「障害者が自立生活に必要不可欠とする様々な社会参加の為の介護保障を人権規制するこの大田区の横暴の問題性を司法の場で明らかにすることが提訴の趣旨である。
 『完全参加と平等』の国際障害者年のテーゼを持ち出すまでもなく、今日障害者福祉の基本原理が障害者の社会参加権の保障にあることは言うまでもなく、障害者福祉において実現するべき最も重要なる基本的価値である。
 被告・大田区は、本件移動介護規制の正当化根拠として『障害者の余暇活動イコール社会参加時間は、一般区民すなわち健常者の週末の余暇活動時間と同等の価値であるから』と弁明してきた。このことは度重なる交渉の席上、被告の公文書回答、区議会答弁等において明らかにされている事実である。被告が強行した今回の人権規制は障害者の人権保障・社会福祉の最も基本的理念を侵し、その判断基準の根本を誤った違法な政策といわざるを得ない。
 原告・鈴木は、単に自分一人が助かればいいという気持ちでなく、大田区内の全ての障害者、区民、ひいては全国の障害者の介護保障・権利保障のためにこの裁判を起こすことを決意した。すなわちこの裁判の目的は、原告の個別救済はもとより、被告の不当極まる障害者福祉政策を糾し、もって全ての障害者の公的介護保障権の重要性が司法の場で確認されることを求めるものである。
 そして、被告の本件外出規制は、憲法が個人に対して保障する最も重要な価値である「個人の尊厳」を脅かす違憲・違法なるものであることを明らかにし、行政府が二度と同様の過ちを犯さないような社会を構築するための一歩とするための訴訟である。」
 さらに藤岡弁護士は傍聴についても、ひと言。「今回、原告の介護人は『原告の手足である』ので傍聴券の枚数にカウントしないというお取扱いをされた裁判長に深く感謝申し上げます。介護人が障害者の手足であるという視点はたいへん大切なものです。大田区で言えば、例えば視覚障害者の人はもう支援費制度の前、30年くらい前からガイドヘルパーという手足を使って社会参加をし、人間らしい生き方をしてきたわけです。しかし、今回の被告大田区の措置によって、まさに視覚障害者から白杖・ガイドヘルパーを奪い、身体障害者から車椅子を奪う、それと同じように非道な振る舞いを被告大田区がしたという思いがしております。そういう非人間的な社会でいいのであろうかということをみんなで考えて行きたいと思います。」
●なんと区の「要綱」は制限の根拠ではない!?
 今回の公判で驚くようなことを被告(大田区)側が言いだしました。「要綱」は直接区民に影響を与えるものでないから鈴木さんが「要綱」の違法性を争うことはできないと言うのです。しかし一貫して移動介助を月32時間に制限した理由を「『要綱』で決めたから」と主張してきたのは、大田区の方です。もし大田区の言うとおりなら、移動介助を32時間に不当に制限した理由は何なんだったのかが問題になります。それは大田区側が次回公判までに準備書面で回答することになりました。
 次回は、1月20日、13時30分~、東京地裁708号法廷です。
 みんなで参加しましょう!
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三位一体改革は国の責任放棄だ!!
野村 元延
 さる11月30日に三位一体改革のひとつとされていた国庫補助金の削減問題が、厚生労働省関係では児童扶養手当と特別児童扶養手当の国庫負担率を削減することと、特別養護老人ホームの施設整備費相当額の税源の地方移譲で決着した。全国知事会、全国政令指定都市市長会などが激しく抵抗していた生活保護の国庫負担率は変更されず、いわば地方側勝利の決着だった。
◆まったくの茶番劇の国と地方の対応
 もともと生活保護というのは生活保護法第1条に日本国憲法第25条に規定する理念にもとづき、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護をおこない、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とすると規定され、国が責任を持って実施すべき制度である。だから、第75条に市町村および都道府県が支出した保護費等は3/4、保護施設の設備費は1/2を負担しなければならないと規定されており、当初の国-厚労省が提示した案では、生活保護法の改正をしないと実現はしない。また地方が主張した法定受託事務の一部返上も、生活保護法第19条に都道府県知事、市長、社会福祉に関する事務所(福祉事務所)を設置する町村長は保護を決定し、かつ、実施しなければならないと規定されており、事務業務の一部返上は、沖縄県太田元知事の米軍基地供用のための強制収用手続きの収用書への代理署名を拒否したときのように、小泉首相が47都道府県知事と13政令指定都市市長(4月1日から堺市が政令指定都市に移行するため正式には14都市)を被告として法定受託事務の強制執行を求める行政訴訟を提起するという事態も想定された。さすがにそれはまずいとの政治判断が官邸サイドにあったようで、法律を改正しなくても補助率を削減できる児童扶養手当と特別児童扶養手当の国庫負担率を削減することで決着を図ったようである。
◆なぜ生活保護が狙われたのか
 いま私の手もとに生活保護実態調査の2004年度版がある。ここに9月現在の保護受給者の総数と受けている扶助の種類を示したデーターがある。扶助受給者数は2002年度で1,242,723人、生活扶助1,014,524人、住宅扶助891,223人、教育扶助104,590人、医療扶助928,527人、介護扶助84,463人、生業扶助706人、出産扶助91人、葬祭扶助1,641人である。
 今回、削減の対象とされたのは住宅扶助の国庫負担全廃と他の扶助の負担率を3/4から1/2に削減する代わりに扶助基準を都道府県、政令指定都市が自由に決定できるという一種のアメとムチの関係であった。2005年度の保護基準でみると家賃、間代、地代等の額が1級地及び2級地で13,000円、3級地で8,000円(但し都道府県又は政令指定都市、中核市毎の特別基準額はある)住宅維持費が年額で117,000円以内となっている。
 この住宅扶助額が都道府県や政令指定都市、中核市が独自に額を決定できるとなると財政力のある自治体は比較的需要に近い金額になるが、財政力基盤の弱い自治体では自治体の歳出可能金額が上限になってしまい充分な需要に応えることはできないであろう。
◆第4次生活保護「適正化」計画ともいえる攻撃
 ところで、この国庫負担削減・生活保護攻撃の布石ともいえる攻撃が、実は数年前から始まっていた。老齢加算・母子加算、多人数世帯の生活基準額の大幅見直しである。このことを詳細に論述するとそれだけで新書1冊が執筆出来る内容になるので、ここでは割愛するが、要点だけを整理しておくと一般世帯よりも保護受給世帯の方が総所得でみた場合に多額になっているとの逆差別的論法でもって加算を削減してきていることである。この加算の削減をめぐって全国で660件以上の行政不服審査請求、訴訟準備中もふくめて4件の行政訴訟が提起されている。
 この一連の攻撃を私は第4次生活保護「適正化」計画と名づけたが、今までの生活保護「適正化」計画はどのようなものであったのか、簡単にふり返ってみよう。
 第1次「適正化」計画は、戦後のいわゆる結核療養所に入院している被保護者への検診命令の乱発による保護抑制政策、第2次「適正化」計画は、戦後人道的観点から日本人と同様にとり扱われてきた在日外国人(とくに中国や朝鮮人民)が戦後賠償の放棄をもり込んだ日韓基本条約が締結されたことをもって一気に保護抑制へ動きだし、第3次「適正化」計画は、いっせい保護実施状況調査で2%弱の不正受給が発見できたとして、厚生省(当時)は期間や調査対象限定なしのいわば白紙委任状を福祉事務所に指示する"生活保護の適正実施の推進について"(1981年11月17日社保第123号、いわゆる123号通達)を発出した。この4年後の1985年度の生活保護手帳(現場ケースワーカーが使用する手引書)からは総括的通知・依命通知が削除され、123号通達のみが掲載されているため、現場のほとんどのケースワーカーが通達の存在自体知らない現象がおきている。(総括的通知・依命通知自体は削除はされていないので現場拘束力はなくなってはいない)
 このように見てくると、昨今の生活保護をめぐる攻撃が「適正化」計画といわざるえない状況が明らかになってくるだろう。生活保護法は1950年の制定以降、骨格部分は変更されずに、その基本的役割をはたしてきた。今回の国庫負担金削減攻撃を許していたら少なくとも国の関与が薄められ、児童扶養手当法や特別児童扶養手当法の費用負担のように…するという抽象的義務規定に置き換えられていたと思えばぞっとする。
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反戦ポスティング裁判について
梶原邦仁(東京都府中市)

 みなさん御存知かと思いますが、去る12月9日、東京高等裁判所において、立川にある市民団体の人による自衛隊官舎のポストにイラク派兵に関して「みなさんも考えましょう」というビラを入れた件の判決が出されました。その被告3人の中に、私の介護者の大西君も含まれており、私は地裁の時からずっと傍聴を続けてきました。
 たまたま、それが反戦に関するビラ入れだったので、みなさんはあまり関係ないとお考えかもしれませんが、私たち障害者団体にもけして無関係とは言えないと私は思います。特に怒りネットの私たちは、議員会館や他の障害者団体の集会にも行き、自立支援法にあくまで反対というビラをまいている以上、いつ彼たちと同じ目に会うか分らないと私は思います。
 少し経過を書くと、去る2004年春、私たちが障害者運動の一環として行っている、施設から障害者を自立させるための活動のため、ある施設に行こうとしていたときに、私の介助をしている他の介助者にメールが入り、私が施設から自立する際一番動いてくれた大西君が警察に逮捕されたという一報が入りました。私たちは、一応予定通りの行動をこなした後、詳しい情報を仕入れようと、色々な手段を使い、どういう経緯で逮捕されたのかを調べました。そして分ったことは、警察の公安部があらかじめ官舎を管理する位置にある自衛隊東立川駐屯地に出向き、「もしそういった内容のビラを入れにきたら、すぐ被害届けを出すように」と管理人に言っていた事が分りました。普通、警察というのは、被害者から申し出が無い限り動かないのが一般ですが、この場合は明らかに大西君を含む市民運動グループを狙い撃ちにしたことは火を見るより明らかでした。
 そんな不条理なことが許されていいのかと私は深い憤りを覚えながら、翌日の夜、本当なら大西君が私の夜の介助だったので、昼間の介助者に頼み、立川まで行き、立川警察署に「介助者がいるから、もし出せないなら、私も一緒に獄中に入れてくれ」と頼みました。ところが警察は、「これ以上いると、公務執行妨害と不法占拠で、あなたではなく介助者を逮捕する」と言い出しました。それ以上、昼間の介助者に迷惑をかけることはできないと思い、しぶしぶ私は家に戻りました。でも、どう考えても、なぜ、私を逮捕せずに介助者を逮捕すると言ったのか、分りませんでした。障害者を警察は人間として考えていないのではないかという疑問が私の中に大きくなり、腹立たしくてその晩はなかなか寝付けませんでした。
 大西君たちは、結局二ヶ月以上勾留された後、起訴され、一応は保釈されました。それから、東京地裁八王子支部において、裁判が始まりました。私は、毎回、欠かさず傍聴に行き、いかに警察側が不当に逮捕に踏み切ったかを今さらながらに聞かされました。現に、被害届けを出した管理人が、証言台で言ったことは「警察に言われていたから、被害届けを出した」と述べました。それに、届けを出そうとしたときも、わざわざ警察の方から自衛隊駐屯地の方に警察官が出向き、前もって印刷してあった被害届けに、ただハンコを押しただけということが明らかになりました。八王子地裁では、当年12月に無罪判決を出しましたが、検察側は即刻控訴し、本年9月より、東京高裁にて2回の審理を行った後、12月9日、午前10時からの判決公判において、逆転有罪という判決が出されました。が、その判決理由を裁判所が述べるのを聞いていると、八王子地裁での第1回公判で検察側が述べた事をひたすらなぞるような内容で、まるっきり自分の判断というものを感じられない内容でした。
 次期通常国会において、審議予定の共謀罪などを考えたとき、いつ私たちが大西君たちと同じように不法逮捕されるか分らないとつくづく思います。おちおちビラ配りもできない状態になれば、私たちはどうやって国や厚生労働省などに自分たち障害者の意見を伝えたらよいのか、また、世間の人たちにどう訴えたらいいのかも、私には今の段階では分りません。けれども精神障害者の予防拘禁法や、共謀罪・破防法などと共に尊厳死法や、臓器移植法の改正などを考えると、私の思い過ごしかもしれませんが、自立支援法で障害者を苦しめ、生きる気をなくし、尊厳死法で自殺に追い込み、臓器移植法の改正により、私たちの死体から使える臓器を取り、それをもっと生産性のある人間に移植して、私たちのような生産性無く金ばかり使う人間をどんどん無くしていく方向に政府は動いているような感じを受けます。昔ナチスが行った障害者とユダヤ人に対する大虐殺に似たものをこの日本はやろうとしているのではないかと思うと、どうにかして、そのことを怒りネットや他の障害者団体も一緒になって、世間に訴えていかなければならないと思います。またそれが、私たちに課せられた任務だと思います。警察の公安などを恐がっていては、これから何もできなくなると思います。みなさんと協力しながら、微力ながら、わたくしも精一杯やりたいと思っています。
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・ 本・を・出・し・ま・し・た・                    
・ 『・マ・イ・ト・レ・ア・・カ・ル・ナ・』・・・ある脳性マヒ者の軌跡
小山 正義
 「マイトラア ・カルナ」とはインド語で「お情けなんかいらない」と言う意味です。以下は、この紹介文ですが、この本を皆さんに読んでいただけると幸いです。
(千書房出版定価1200円)

●紹介文
 
 「著者は生まれて四ケ月で、高い熱に侵され、脳性マヒという重度障害を負い戦前・戦中・戦後の動乱の日本、兄弟姉妹が十数人と言う大家族の中、子供の頃から『お前のような片輪者は、おとなしく、みんなからかわいがられるようにしていけば、雨風しのげて、三度の飯くらい、お前の兄弟たちがくれるからな』と父から言われていました。
 著者は、子ども心にも、毎日毎日、『今に見ていろ、こんな家になんか見てもらうものか、こんな家なんか早く出ていってやるから』と、心に決めていたのでした。
 新聞の拡張員から、朝夕の納豆売りと、徒党を組んでの万引き、工場勤めまで、自立するためには何でもやり、ついには川崎競輪場の売店のオ-ナ-になりました。
 その一方で、青い芝の会神奈川県連合会の創立に尽力する過程で、『千年に一人の快僧』大仏晃さんに出会い、マハラバ村をつくり、書者は、障害者への差別的なまなざしや、同情を断固拒否し、障害者解放運動の一つの源を開いたのです。
 本書は、その過程を赤裸々に物語り、自らの生い立ちだけでなく、人間社会における障害者の位置をみつめ、人間が共に生きるとはどういうことかを追求し、六十年間におよぶ書者の軌跡をたどります。その視点は『マイトレア ・カルナ』です。
 まやかしの『自立支援』や同情とか協力とか嫌らしい優越の確認を拒否し、人間のもつ業を受け入れる中から、共に生き、共に存在する関係を求めていきます。
 戦後日本の障害者運動史の資料としても興味深い一冊です。」
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〔定価100円〕

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2005年11月30日 (水)

怒りネット通信 第16号

怒りネット通信 第16号
2005年11月30日発行
■怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワ-ク
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■もくじ
・特別国会での闘いの報告
・11・20怒りネット集会の報告
・国会審議を傍聴して
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●障害者自立支援法は、絶対認められない!・
●4月1日の施行を阻止しよう!
●自治体からも厚生労働省に抗議の声をあげさせよう!
●12月、厚生労働省行動に集まろう!
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特別国会での闘いの報告
古賀 典夫
 9月11日の衆議院選挙、「障害者自立支援法」案の内容を知る多くの障害者が与党の敗北を期待した。しかし、結果は自民党の圧勝となってしまった。もちろん、この圧勝というのは、投票数の半分もとっていないのに、多数の議席を獲得できるという小選挙区制度の結果だった。「こんなひどい政治をやる政党が何で勝つんだ」、そんな怒りとこれからの状況を想像すると暗澹たる思いがあった。
 しかし、こうした状況をうち破る動きが開票結果発表直後から、ただちに始まった。怒りネット関西の代表・住田さんは、「支援法」案の廃案を求める請願署名づくりを本格化させ、関東では特別国会開会に向けてのビラづくりと行動計画がすすめられた。ホームページづくりりなど、全国の人々に呼びかけるための体制づくりにも入っていった。
◆特別国会の開会
 9月21日、特別国会が始まった。26日には開会式があるという。この両日は、初登庁の議員もいて、それを取材するマスコミ関係者も来るであろうと予想し、わたしたちは「支援法」案反対の宣伝活動を衆議院会館の側で行った。30人近くの方々が参加した。
 議員会館前の人通りはかなり多く、怒りネットと茨城青い芝のビラをまいていたが、次々と受け取られていき、たちまち足りなくなってしまう状況だった。他方、わたしたち以外に「支援法」案に反対する団体はまだ行動を行っていないという状況もあり、わたしたちが状況を切りひらいていくしかない、という思いだった。一方、郵政民営化に反対する労働者や共謀罪新設に反対する人々も行動しておられた。

 21日、「支援法」の問題を取り上げてきた関西テレビの方が取材にこられていた。障害者の行動を期待していたようだ。記者の方は、「もっとこの問題を東京の基地局が取り上げてくれれば良いんですけどね。今度の選挙結果では大変ですよね。でもこの結果については、マスコミの責任がありますよ」と語られていた。あらためて現場の記者の方は、わたしたちと同じ思いでいるのだなあと実感した。
 当選した社民党の辻元議員が「わたしも反対で頑張りますから」と参加者に声をかけていく。また、民主党の山井議員も審議の進み方についての情報を教えてくれた。
◆法案をめぐる攻防
 9月30日「支援法」案が、再び国会に上程された。通常国会での法案と比べると、その施行時期を来年4月からと変更しただけのものだ。しかし、厚労省も必死だったようだ。あるシンポジウムに参加した厚労省の職員は、法案を通過させるために不眠不休で働くようにとの指示を受けた、と言う。9月16日、日身連、育成会、全家連、日盲連、脊損連の会長、理事長名で「障害者自立支援法案の特別国会での成立を強く要望します」という声明が出された。その中には、「本法案が特別国会に再提出されず、早期成立しなければ、今後の予算の執行や市町村の実務に困難が生じる」などと、まるで官僚の要請文かと思われる言葉がでてくる。これは、厚労省と密接な関係をもち、委託や補助金をうけてきた団体に対して、厚労省がオドシをかけて出させた様子がすけてみえる。
 参議院での本格審議が始まる直前に開かれた社会保障審議会の障害者部会には、応益負担のさまざまな減免措置が厚労省より示された。国会での批判にそなえてのことだろう。しかし、利用料がやはり大幅に増加することはたしかであり、減免措置もほとんどが3年間の期限つきだ。
 しかし、厚労省がどんなにあがこうとも、またそうした団体の幹部が屈服しようとも、闘いの前進をおしとどめることはできなかった。前述の五団体声明に対し、育成会の各地の支部から抗議の声があげられた。国会の参考人や公聴会の証言者となった大阪や埼玉の育成会の会員は、きっぱりと法案に反対の発言をおこなった。衆議院での審議段階では、奈良県や大阪府の全家連が名前をだして、国会への反対行動をおこなった。
 10月5日の参議院の本会議で、「支援法」の趣旨説明がおこなわれた。そして、翌日の厚生労働委員会から本格審議が始まった。この頃になると、13日の参院厚労委で採決が行われるとの情報が流れていた。
 怒りネットは、5日からの国会での徹夜座り込みを開始した。この日からピープルファーストもやはり泊り込み行動を開始した。 5日は雨が降り、気温がぐっと下がるという非常に厳しい天候だった。ぬれた議員会館の塀には、横断幕もはれず、ビラまきもむずかしい状況だった。その分、議員事務所訪問に集中した。そうした中で、自民党議員の中にも「支援法」案には問題がある、と考えている議員がいることを通常国会に続いて把握することができた。
 5日の寒さと雨はさすがに応えた。とくに車椅子を使用している人たちにはきつかった。結局5日の夜は、、わたしと世田谷の酒井さん、仕事が終わって駆けつけられた群馬介護保障を考える会の松本さんの3人だけが泊まりこむことになった。
 6日は、何とか天気が持ち直した。怒りネットも再結集した。そして、傍聴、ビラまき、議員事務所訪問をおこなった。7日は新大阪で公聴会を行うために、厚生労働委員がいなくなるということで、この夜の泊り込みは中止した。この日から、「大行動実行委員会」も行動を開始した。共作連も傍聴や議員要請をおこなっていたようで、ようやくいろいろな障害者団体が動き出したことを実感した。
◆11日からの4日間の泊り込み
 参院厚労委は、与党と野党の差が2名だ。与党が多いとはいえ、ここで何とか頑張って特別国会での採決を止めたい。そんな思いで、11日からの座り込みに入った。
 前の週に2泊3日の座り込みを行ったピープルファーストも同じ日から座り込みに入った。「大行動実行委員会」、全視協なども日中の座り込みや集会を行った。13日に向かっていよいよ闘いは盛り上がっていった。 
 11日は、厚労委の審議、12日は参考人意見聴取、13日が採決とも言われていた。この段階になっても厚労省は、介助の保障がどうなるのかなど、具体的なことを示そうとしない。2月に示していた予定では、6月から政令、省令を出し始め、7月には事業の基本骨格を示す、としていた。しかももう既に、「支援法」成立を前提とした来年度予算の概算要求も行っているのだ。出せないはずがない。
 福島みずほさんにこの点をついてもらい、具体的なことが明らかでない以上、法案の採決など行うべきではない、ということに持ち込めれば、と考えた。他の野党議員にもこうした内容で頑張ってくれるように働きかけ、与党にもこんな状態で採決すべきでないことを働きかけた。
 しかし、11日の夕方にはいやな情報が入ってきた。民主党がすでに付帯決議の検討を行っている、というのだ。付帯決議とは、法案の採決を行った後で、おこなうものだ。民主党が与党の審議打ち切り、採決の方針を飲んだことは間違いない。
 12日の議員事務所訪問は、民主党に重点をおいた。具体的なことが示されないまま、審議打ち切りなどというのは絶対におかしいので、とことん政府を追及してほしい、という訴えを行った。特に、民主党の厚労委の理事である谷議員と円議員には、請願署名の紹介議員になってくれるように要請も行った。
 参考人質疑では、参考人の5人中4人が反対、あるいは、問題ありと主張した。ピープルファーストの小田島さんも参考人として発言された。議員会館前に帰ってきて、「批判してきたよ」と語られました。しかし、なかなかお疲れの様子でした。
 この参考人質疑の後に、厚労委の理事懇談会が行われ、そこで13日の審議のことについて決められるはずだった。そこで、採決を行うと決めるのかに注目していた。しかし、この日には理事懇談会は行われず、13日の朝にもちこされた。参考人のほとんどが反対する中で、与党としても採決を行う、という決定を行うことができなかったのだろう。
 しかし、民主党の谷議員の事務所からは、請願の紹介議員の件について、「付帯決議の文章作りで忙しいので無理」と、訳のわからない断りの電話が入った。
 翌日の朝は、関西の方々が夜行バスなどに乗って次々と到着された。全国青い芝の片岡会長、怒りネット関西代表の住田さん、など朝の5時台から泊り込みの現場にかけつけられた。新潟の方々も車で到着された。

 7時半には宣伝活動を開始。青い芝の人たちは、永田町駅の出口でビラまきを行った。
 朝の理事懇談会が行われるのが9時50分。9時になったところで、関西の方々には民主党を対象に事務所訪問を行ってもらった。福島事務所を通じて、社民党の参議院議員名で2650名分の署名も提出してもらった。
 時間は10時を過ぎ、厚労委の審議が始まった。福島事務所から連絡が入る。野党が民主党も含めて審議の打ち切りに反対したため、採決が決定できなかった、とのことだ。昼の理事懇談会に決定は先送りされた。押しているという実感。
 次第にいろいろな団体が集まり、議員会館前は増えていく。7月13日の衆議院採決時を上回る600名の人々が集まった。怒りネットも50人以上結集した。
 しかし、政府、与党も特別国会で成立させようとすれば後がなかった。委員会の昼休みに持ち出されたのは、委員長職権で採決を行う、という手法だった。
 しかし、こうしたやり方に自民党の中からも事実上の批判が起こった。小規模作業所の問題などに取り組んできた坂本由紀子議員が厚生労